JP6989919B2 - 接合金物 - Google Patents

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Description

本発明は、木造住宅において、構造材を接合する接合金物に関するものである。
木造住宅において、交差する2本の構造材を接合する金物として、羽子板ボルトが知られている。
羽子板ボルトは、ボルト軸の頭部に固定板を取り付けたものであり、ボルト軸に座金およびナットを取り付けて、ナットを締め付けることにより、2本の構造材を引きつけて接合する(図5)。
従来の羽子板ボルトには、以下のような問題点があった。
(1)ナットによる締め付けのため、締め付け力が高すぎると構造材(木)が変形してしまう
(2)ナット緩みにより、接合力が弱くなるおそれがある
(3)部品点数が多くなり、施工効率が低い
本発明は、ナットの締結が不要であり、部品点数の少ない接合金物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本願の第1発明は、一方の構造材と、前記一方の構造材と垂直に接合する他方の構造材と、を接合する接合金物であって、前記一方の構造材に、前記他方の構造材の長さ方向と平行に設けた挿通孔に挿通する棒状の軸部と、前記軸部の一方の端部をプレス加工し、前記軸部に直交するように形成し、前記一方の構造材の、前記他方の構造材の接合面と対向する面の前記挿通孔の入口の座掘りに嵌合する、平板状の座金部と、前記軸部の他方の端部をプレス加工し、前記挿通孔に挿通可能であり、前記軸部の軸と略平行に延びるように形成し、前記他方の構造材の側面にビスにより固定する、平板状の固定板部と、からなる、接合金物を提供する。
本願の第2発明は、第1発明の接合金物において、前記軸部は、前記固定板部側を傾斜して形成した傾斜部を有し、前記座金部側の前記軸部の軸と、前記固定板部との間に間隔を有することを特徴とする、接合金物を提供する。
本発明は、上記した課題を解決するための手段により、次のような効果を得ることができる。
(1)座金部を構造材に嵌合して一体とするため、ナットによる締め付けが不要となる。
(2)ナットによる締め付けが不要になるため、締め付けにより構造材が変形することがない。
(3)ナット緩みによる接合力の低下もない。
(4)部品点数が少なく、施工効率が高い。
本発明の接合金物の説明図 本発明の接合金物の使用状態の説明図 本発明の接合金物の使用状態の断面図 その他実施例にかかる本発明の接合金物の使用状態の説明図 従来の羽子板ボルトの説明図
以下、図に示す実施例に基づき、本発明を詳細に説明する。
[1]接合金物の構成
(1)全体構成
本発明の接合金物は、鋼棒をプレス加工して形成したものである。
本発明の接合金物は、軸部1と、軸部の両端にそれぞれ形成した固定板部2と座金部3と、からなる(図1)。
(2)軸部
軸部1は鋼棒であり、軸方向中央付近で折曲し、座金部3側に対して固定板部2側を傾斜させて傾斜部11を形成する。
(3)固定板部
固定部2は、軸部1の一方の端部をプレス加工し、平板状に形成したものである。
固定板部2は、傾斜部11ではなく、軸部1の軸方向と平行になるように形成する。
固定板部2はビス孔21を形成し、ビス孔21に挿通したビス4により、構造材5に固定する。
(3.1)軸部と固定板部の間隔
軸部1の固定板部2側には傾斜部11を形成する。
このため、座金部3側の軸部1の軸と、固定板部2の下面との間には間隔dが設けられる(図3)。
(4)座金部
座金部3は、軸部1の他方の端部をプレス加工し、軸部1より大径の円板状に形成したものである。
座金部3は軸部1に直交する。
[2]接合金物の使用状態
次に、本発明の接合金物を使用した構造材5a、5bの接合について説明する(図2、3)。
構造材5a、5bは、例えば桁材とそれに垂直に接合する梁である。
(1)挿通孔
構造材5aには、接合金物を挿通するための挿通孔51を貫通する。
挿通孔51は構造材5bの取り付け面から間隔d離して形成する。
構造材5aの、構造材5bと逆側の面の挿通孔51入口には、座金部3用に座掘りする。
接合金物は傾斜部11と固定板部2、軸部1は傾斜しているため、挿通孔51の大きさは、傾斜部11と固定板部2、軸部1が通過できるように、軸部1よりも大径となる。
(2)挿通孔への挿入
接合金物は挿通孔51に挿通する。
接合金物は挿通孔51に挿通するのみでその他の部品が不要であり、現場での施工が容易である。
(3)固定板部の固定
挿通孔51に接合金物を挿通し、座掘りに座金部3を嵌合して引きつけながら、固定板部2のビス孔21にビス4を挿通して、構造材5bに固定する。
このように、接合にナットを使用しないため、ナットの締め忘れや、締め付けによる構造材5aの変形がない。
また、ナットを使用しないため、ナットの緩み、脱落がない。
[3]その他実施例
上記の実施例においては、接合金物に傾斜部11を形成したが、軸部1を直線状としてもよい(図4)。
このとき、接合状態においては、軸部1が湾曲した状態で接合される。
軸部1を直線状にすることにより、上記の実施例と比べて挿通孔51の径が小さくなる。
これにより、構造材5aの欠損を少なくすることができ、座金部3の掛かりが大きくなり引っ張り強度が強くなる。
1 軸部
11 傾斜部
2 固定板部
21 ビス孔
3 座金部
4 ビス
5 構造材
51 挿通孔

Claims (2)

  1. 一方の構造材と、前記一方の構造材と垂直に接合する他方の構造材と、を接合する接合金物であって、
    前記一方の構造材に、前記他方の構造材の長さ方向と平行に設けた挿通孔に挿通する棒状の軸部と、
    前記軸部の一方の端部をプレス加工し、前記軸部に直交するように形成し、前記一方の構造材の、前記他方の構造材の接合面と対向する面の前記挿通孔の入口の座掘りに嵌合する、平板状の座金部と、
    前記軸部の他方の端部をプレス加工し、前記挿通孔に挿通可能であり、前記軸部の軸と略平行に延びるように形成し、前記他方の構造材の側面にビスにより固定する、平板状の固定板部と、からなる、接合金物。
  2. 請求項1に記載の接合金物において、
    前記軸部は、前記固定板部側を傾斜して形成した傾斜部を有し、
    前記座金部側の前記軸部の軸と、前記固定板部との間に間隔を有することを特徴とする、接合金物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003090318A (ja) 2001-09-18 2003-03-28 Ryoji Hatori 面取り角座金付きボルトと羽子板

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