JP2010242500A - 建築物の外断熱工法における支持ボルトの補強工法及び補強金具 - Google Patents

建築物の外断熱工法における支持ボルトの補強工法及び補強金具 Download PDF

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Abstract

【課題】建築物の外断熱工法において、施工が容易であり確実に断熱層を形成することができる支持ボルトの補強工法及び補強金具を提供する。
【解決手段】補強金具(27)は、躯体壁から突出する支持ボルト(22)を挿通させる頭部(33)と、該頭部(33)から延設されることにより先端を躯体壁(21)に当接させる脚部(34)を備えている。室外側から支持ボルト(22)を貫通させることにより断熱材(23)を躯体壁(21)の壁面に敷設した後、敷設された断熱材(23)の室外側から、支持ボルト(22)を補強金具(27)で補強する。補強金具(27)は、脚部(34)を断熱材(23)に進入させると共に、頭部(33)に支持ボルト(22)を挿通させられ、その後、支持ボルト(22)の挿出部に締結ナット(42)を螺着して前記頭部(33)を締着し、これにより補強金具(27)を固定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、躯体壁の室外側において該躯体壁と外装材の間に断熱材を介装した建築物の外断熱構造を実施するための外断熱工法における支持ボルトの補強工法及び補強金具に関する。
我国における建築物の断熱構造は、躯体壁の室内側に断熱材を敷設した「内断熱構造」が一般的であるが、躯体壁が外気温の影響を受けるため、室内の空調効率が悪い。特に、冬季には低外気温により躯体壁自体が低温になるので、室内との温度差により躯体壁の室内側が結露し、カビやダニの発生原因となるばかりか、躯体壁の耐久性を低下するという問題がある。
そこで、近年、躯体壁の室外側において該躯体壁と外装材の間に断熱材を介装した「外断熱構造」が提案されている。この外断熱構造によれば、躯体壁自体が外気温に対して断熱されているので、室内の空調効率が高く、しかも、冬季に躯体壁の結露が防止され、外気温の変化による躯体壁の収縮膨張の繰り返しによるクラックの発生からも解放され、耐久性を大幅に向上できる。
特開2000−73515号公報 特開2005−90199号公報 特開2005−220628号公報
前記特許文献1に記載された「外断熱構造」(以下、「従来技術」という。)は、図11に示すように、建物の躯体壁1に支持ボルト2の基端2aを埋設しており、該支持ボルト2に補強金具6を装着した後、躯体壁1の室外側に断熱材3を敷設し、該断熱材3の外側に胴縁4を介して外装材5が取付けられる。胴縁4は断熱材3を貫通した支持ボルト2の先端2bにナット7を介して固定され、該胴縁4にビス8を介して外装材5が固着される。
補強金具6は、支持ボルト2を挿通させる筒状の装着部9と、該装着部9から張出された複数の支持板10を備え、各支持板10は、底辺10aの先端10bから支持ボルト2の先端側に向けられたほぼ直線的な斜辺10cを形成した筋交構造とされ、底辺10aと装着部9に沿う側の一辺10dとが直角に交わる直角三角形に形成されている。尚、補強金具6は、装着部9の直径方向に2枚の支持板10を設ける場合と、該2枚の支持板10に加えて前記直径方向に直交する直径方向に更に2枚、合計4枚の支持板10を設ける場合とがある。
この従来技術に係る外断熱工法は、躯体壁1に支持ボルト2を固着した後、該支持ボルト2に補強金具6を装着し、その後、断熱材3が敷設される。そこで、支持ボルト2に補強金具6を装着した状態で、断熱材3を敷設するため該断熱材3を室外側から躯体壁1に向けて押し付けると、図12(A)に示すように、支持ボルト2の先端2bが断熱材3を押し広げながら進入することにより貫通孔11を形成すると共に、同様に補強金具6の支持板10が断熱材3を押し広げながら進入することによりスリット12を形成し、これにより支持ボルト2及び補強金具6を貫通させた状態で断熱材3が躯体壁1に敷設される。
ところが、補強金具6は複数枚の支持板10を張出状に設けているため、断熱材3の押し付け抵抗が大きく、敷設作業を良好に行うことは困難である。特に、断熱材3がガラスウール等の柔軟な繊維で綿状に構成されている場合、支持板10の外側縁に対して、断熱材3の綿状繊維を押し分けつつ進入しなければならず、この際、断熱材3は柔軟に変形するので、前述のようなスリット12を切り込み形成することが実際には困難である。このため、断熱材3を補強金具6に押し付けた際、断熱材3が図12(B)に示すように膨らんでしまい、断熱材の敷設作業を困難にする。そこで、このような膨らみを押し付けることにより断熱材3の表面を均すことが必要となるが、躯体壁1と断熱材3の間に補強金具6が介在しているので、図11に示すように補強金具6に対応する部位で空洞状の巣Sを生じる可能性がある。このため、柔軟な断熱材3に対して補強金具6が良好に切り込み進入されるように支持板10の肉厚を可及的薄く形成する必要があるが、その場合は、後にナット7を強く締着したとき、図11に鎖線で示すように支持板10が座屈変形してしまうという問題を生じる。
しかも、従来技術の場合、断熱材3が前記支持板10の進入を更に困難とする材質のもの、例えば、板状の発泡材等を使用することができず、外断熱構造を実施するための断熱材3の選択範囲が限定されるという欠点がある。
そして、支持板10が繊維質とされた断熱材3の繊維を押し分けることによりスリット12を形成しつつ進入できるように構成した場合でも、綿状の繊維は復元してスリット12を閉じようとするから、従来技術のように補強金具6が底辺10aを備えていると、図12(A)に示すように、斜辺10cの進入中に、スリット12の開口端12aが復元して底辺10aに引っ掛かる可能性がある。この場合、断熱材3を躯体壁1に向けて無理に強く押し付けると、断熱材3の開口端12aの近傍部分が捲り上がり、躯体壁1との間に隙間を生じて断熱効果を減じるという問題がある。
ところで、外断熱構造の主旨は、外気温を躯体壁1に伝達させない点にあるにも関わらず、従来技術の場合、外装材5と胴縁4を経て支持ボルト2及び補強金具6に伝達される外気温は、支持ボルト2と斜辺10cを介して躯体壁1に伝達するだけでなく、装着部9を介して躯体壁1に伝達し、しかも、装着部9と斜辺10cが底辺10aで連結されているので、このような熱伝導を容易にするという問題がある。
また、従来技術の補強金具6は、金属板の曲げ加工により筒状の装着部9を形成し、金属板の打ち抜き成形により支持板10を形成した後、両者を溶接により固着するものであるから、製造が煩雑であり量産に適しないばかりか、品質にバラツキを生じるという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するため、従来技術の工程を根本的に改良した外断熱工法における支持ボルトの補強工法及び補強金具を提供するものである。即ち、従来技術では、躯体壁1の支持ボルト2に補強金具6を装着した状態で、断熱材3を躯体壁1に向けて押し付け、該断熱材3に補強金具6を没入させるものであるため、上述のような種々の問題を有するのに対して、本発明の支持ボルトの補強工法は、工程を前後で逆に構成することにより、支持ボルトに補強金具を装着する前に断熱材を躯体壁に敷設し、その後、敷設された断熱材に室外側から補強金具を進入させ、支持ボルトに装着することを特徴とする。また、本発明の支持ボルトの補強金具は、先に敷設した断熱材に対して室外側から好適に進入させることができるように構成され、これにより所期の外断熱工法を良好に行わせることを特徴とする。
そこで、本発明の外断熱工法における支持ボルトの補強工法が手段として構成したところは、躯体壁から室外側に向けてほぼ垂直に突出する支持ボルトを介して外装材を取付け、躯体壁と外装材の間に断熱材を介装した建築物の外断熱構造を形成する外断熱工法において、前記支持ボルトを補強金具により補強する方法であり、該補強金具は、前記支持ボルトを挿通させる頭部と、該頭部から延設されることにより先端を躯体壁に当接させる脚部を備えており、室外側から支持ボルトを貫通させることにより断熱材を躯体壁の壁面に敷設した後、前記敷設された断熱材の室外側から、前記補強金具の脚部を断熱材に進入させると共に、前記頭部に支持ボルトを挿通させ、その後、該支持ボルトの挿出部に締結ナットを螺着して前記頭部を締着することにより、補強金具を固定する点にある。
そして、上記の補強工法に使用する本発明の補強金具が手段として構成したところは、ほぼ中心部に挿通孔を有する頭部と、頭部の周方向に間隔をあけて該頭部から折曲されることにより挿通孔の軸線方向に延びる複数の脚部とを備え、一枚の金属板素材をプレス成形することにより前記頭部と脚部を一体に備えて成る点にある。
この際、補強金具の頭部には断熱材を室外側から押さえる平板部が設けられており、補強金具を支持ボルトに固定した状態で、断熱材を前記平板部と躯体壁により挟持するように構成している。
補強金具の脚部は、頭部に連設された基部から自由端とされた先端まで延びる片持ち構造とされており、前記基部の幅w1と先端の幅w2をw1>w2となるように形成することにより、両側縁のうち少なくとも一側縁に該脚部を先細り状とするテーパ縁を設けている。
従来技術の場合、先に支持ボルト2に補強金具6を装着し、その後に該補強金具6に押し付けながら断熱材3を敷設するため、断熱材3を躯体壁1の全面に対して好適に密接した状態で敷設することが困難であるのに対し、本発明に係る外断熱工法における支持ボルトの補強工法によれば、補強金具27を装着する前の支持ボルト22を突設した躯体壁21に向けて断熱材23を敷設する構成であるから、該支持ボルト22を貫通させるだけで断熱材23を容易に躯体壁21の全面に密接するように敷設できる効果があり、しかも、断熱材23を敷設した後で、補強金具27の脚部34を断熱材23に刺突させながら先端38が躯体壁21に当接するまで進入させる構成であるから、脚部34の進入により断熱材23の内部に巣等の空胴部を生じる可能性が低く、断熱効果に優れた外断熱構造を提供できる利点がある。
そして、本発明の補強金具27は、一枚の金属板素材Mをプレス成形することにより、頭部33と脚部34を一体に備えた補強金具27を形成することができるので、多数の補強金具を必要とする外断熱工法に際し、補強金具27を安価に提供することができ、施工コストを低減可能とする。
しかも、補強金具27は、金属板素材Mをプレス成形することにより頭部33に平板部35を容易に形成できるので、補強金具27を支持ボルト22に装着した状態で、断熱材23を室外側から押さえつけ、該平板部35と躯体壁21の間に挟持させることが可能となり、断熱材23を遊動しないように確実に固定できる利点がある。
更に、補強金具27の脚部34を先細り状とするテーパ縁39を設けることにより、該脚部34を断熱材23に刺突させ進入させる作業が容易になると共に、補強金具27の装着後に断熱材23の内部に巣等の空胴部が生じることを防止できる。
本発明に係る支持ボルトの補強工法を実施した外断熱構造の第1実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る支持ボルトの補強金具の1例を示しており、(A)は平面図、(B)は正面図である。 前記補強金具の1例を示しており、(A)は底面図、(B)は背面図である。 前記補強金具の1例を示しており、(A)は右側面図、(B)はA−A線断面図である。 前記補強金具の1例を示しており、(A)は金属板素材のプレス成形前の展開状態を示す平面図、(B)はプレス成形された補強金具を一部断面にて示す正面図、(C)は補強金具の別の具体例を示す正面図である。 本発明に係る支持ボルトの補強工法を実施した外断熱工法の第1実施形態を示しており、躯体壁に第一断熱材を敷設した後、補強金具を第一断熱材に進入させる工程を示す断面図である。 第1実施形態において、第一断熱材を貫通した補強金具を殴打する工程を示す断面図である。 第1実施形態において、締結ナットにより補強金具を支持ボルトに固定し、引き続き第二断熱材を敷設する工程を示す断面図である。 外断熱構造に使用する付属品としての鋲を示す斜視図である。 本発明に係る支持ボルトの補強工法を実施した外断熱工法の第2実施形態を示す縦断面図である。 従来技術に係る外断熱構造を示す縦断面図である。 従来技術において補強金具に対して断熱材を押し付けることにより敷設する方法を示しており、(A)は押し付けた断熱材に補強金具を切り込み進入させている状態を示す断面図、(B)は押し付けた断熱材に補強金具が良好に進入しない場合の状態を示す断面図である。
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
(外断熱構造の構成)
図1に示すように、本発明の「外断熱構造」は、建物の躯体壁21に支持ボルト22の基端22aを埋設しており、躯体壁21の室外側に断熱材23を敷設した後、該断熱材23の外側に前記支持ボルト22を介して外装材26が取付けられる。図例の場合、支持ボルト22に外装材26を取付けるために、支持具24と胴縁25が設けられる。図示実施形態の場合、断熱材23は、T1>T2となるように、厚さT1(例えばT1=100mm)とされた第一断熱材23aと、厚さT2(例えばT2=25mm)とされた第二断熱材23bとから成る複数層を構成し、第一断熱材23aが躯体壁21の室外側壁面に敷設され、第二断熱材23bが第一断熱材23aに積層状に敷設される。
断熱材23を構成する第一断熱材23a及び/又は第二断熱材23bは、図例の場合、ガラス繊維を主材とするグラスウールや、スラグ繊維を主材とするロックウールないしストーンウール、又はその他の繊維質材料により構成されているが、本発明において、第一断熱材23a及び第二断熱材23bの両方又は一方は、繊維質系のものに限らず、例えば板状の発泡材等のようなものを使用することも可能である。
支持ボルト22は補強金具27により補強される。補強された支持ボルト22は、図例の場合、断熱材23を貫通した支持ボルト22の先端22bに固定ナット28、29を介して支持具24が固定されると共に、該支持具24にビス30を介して胴縁25が固定され、該胴縁25に外装材26が固着される。この際、支持具24は、一端近傍部に貫設した長孔31により支持ボルト22の径方向に対する位置を調整自在とするように構成されている。
(補強金具の構成)
補強金具27は、図2ないし図5に示すように、ほぼ中心部に挿通孔32を形成した頭部33と、頭部33の周方向に間隔をあけて該頭部から折曲されることにより挿通孔32の軸線Xの方向に延びる複数(図例では3本)の脚部34を備えている。
補強金具27の頭部33は、図4(B)及び図5(B)に示すように、前記軸線Xに直交する平板部35を有すると共に、該平板部35の周縁を折曲することにより周壁36を備えており、全体形状をほぼ皿状又は椀状に形成している。
補強金具27の脚部34は、図3(B)に示すように、頭部33の周壁36に連設された基部37から自由端とされた先端38まで延びる片持ち構造とされており、基部37の幅w1と先端38の幅w2がw1>w2となるように形成することにより、両側縁のうち少なくとも一側縁(図例の場合は両側縁)に脚部34を先細り状とするテーパ縁39を設けている。
更に、補強金具27の脚部34は、図3(A)に示すように、幅wが頭部33の周方向に向かうように配置されており、前記軸線Xに対して、基部37から先端38に向けて外広がり状に傾斜するように構成されており、各脚部34には、長手方向に延びるリブ40が形成されている。図例の場合、リブ40は、脚部34の内側から凹入し外側に膨隆するように形成されているが、反対に脚部34の外側から凹入し内側に膨隆するように形成しても良い。尚、図示省略しているが、補強金具27の頭部33の平板部35にも同様のリブを形成しても良く、例えば、挿通孔32を中心として放射方向に配置される複数のリブを設けることができる。
上記の構成とされた補強金具27は、図5(A)に示すような鉄板、鋼板等の金属板から型抜きされた一枚の金属板素材Mをプレス成形することにより、頭部33と脚部34の全体を一体に備えたものとして形成される。プレス成形は、同時に1工程で行っても良いが、リブ40の成形と、頭部33の周壁36の成形による脚部34の折曲形成等を別々の複数工程にわけて行うことが自由であり、従って、プレス成形可能な範囲で補強金具27の形状を変更した種々のバリエーションを提供することができ、例えば、図5(C)に示すように、頭部33をほぼ球面状に成形した補強金具27を提供することもできる。
(本発明に係る支持ボルト補強工法の第一実施形態)
図1に示す外断熱構造は、図6ないし図8に示す本発明の第一実施形態を実施することにより達成される。
先ず、図6に示すように、躯体壁21に対して、該躯体壁からほぼ垂直に突出する支持ボルト22が固着される。即ち、支持ボルト22は、基端22aを躯体壁21に埋設されることにより躯体壁21の室外側に向けて突出する。支持ボルト22は、躯体壁21の構築と同時に設けても良く(先付け)、躯体壁21を構築した後にアンカー金具を介して取付けても良い(後付け)。因みに、支持ボルト22は、胴縁25が取付けられる位置に対応して、相互に所定間隔をあけて必要本数が配置される。尚、支持ボルト22の突出長さは、断熱材23の厚さT(第一実施形態においては第一断熱材23aの厚さT1と第二断熱材23bの厚さT2の合計)を完全に貫通できるものに形成されている。
この状態で躯体壁21に沿って第一断熱材23aが配設され、該第一断熱材23aに支持ボルト22を貫通させることにより、第一断熱材23aを躯体壁21の室外側の壁面に敷設する。即ち、上述した従来技術では断熱材の敷設に先立って補強金具が装着されるのに対して、本発明では、補強金具27を装着しない状態で、躯体壁21に第一断熱材23aが敷設される。
そこで、図6に示すように、敷設された第一断熱材23aの室外側から補強金具27を配置し、脚部34を第一断熱材23aに向けると共に、頭部33の挿通孔32を支持ボルト22の延長線上に位置させた姿勢から、矢印Fで示すように、第一断熱材23aに埋入しながら前進させる。即ち、図6に進入中の状態を示すように、脚部34の先端34bを第一断熱材23aに刺突させた状態で躯体壁21に向けて前進させると、頭部33の挿通孔32に支持ボルト22の先端22bが挿通されるので、引き続いて脚部34の先端38が躯体壁21に接支されるまで補強金具27を前進させる。この際、脚部34は、テーパ縁39により第一断熱材23aの素材を好適に押し退け又は切り込みながら進入する。
図示省略しているが、第一断熱材23aに対する脚部34の進入機能を向上させるためには、テーパ縁39にナイフエッジを形成すれば良い。また、脚部34の本数は、頭部33の周方向に間隔をあけて4本以上としても良いが、その場合は躯体壁21に対して脚部34の先端38が不陸する可能性があるため、図例のように頭部33の周方向に等間隔をあけて3本とするのが好ましい。
ところで、補強金具27の脚部34が第一断熱材23aに進入して貫通する際、第一断熱材23aが繊維質の綿状素材とされている場合、繊維の断片が脚部34の先端38に絡みつき、脚部34の先端38と躯体壁21の間に繊維の断片を挟み込む可能性がある。そこで、この場合は、図7に示すように、補強金具27の頭部33に筒状の治具41を当て、ハンマー等の工具で矢印Hに示すように殴打することにより、脚部34の先端38から繊維の断片を排除させるのが好ましい。
このようにして補強金具27をセットした後、図8に示すように、補強金具27の挿通孔32から挿出された支持ボルト22に締結ナット42を螺着することにより頭部33を締着し、補強金具27を支持ボルト22に固定する。これにより、支持ボルト22が補強金具27により補強される。
支持ボルト22に補強金具27を装着した状態で、第一断熱材23aは、補強金具27の平板部35により押さえつけられ、平板部35と躯体壁21の間に挟持される。また、頭部33の周壁36が第一断熱材23aの表面を噛むように抱持する。従って、第一断熱材23aは空洞状の巣等を生じることなく躯体壁21の全面に対して好適に敷設され、しかも、躯体壁21の平面方向と室外側方向との何れにも移動不能に固定される。
支持ボルト22は、締結ナット42により一体的に結合された補強金具27により強固に補強支持されるので、後の工程で取付けられる胴縁25及び外装材26の荷重を好適に支持することができる。この際、支持ボルト22の屈曲方向のモーメントは、頭部33から先端に向けて外広がり状に傾斜する脚部34により好適に対抗できる。この点に関して、支持ボルト22の補強を十分なものとするためには、締結ナット42の締着力を頭部33に与えることが必要となり、脚部34に相当の負荷が作用することになるが、図例の場合、脚部34は、それ自体がリブ40により補強されているので、締結ナット42の締着力により座屈する虞れはなく、十分に耐える構造とされている。
施工領域における全ての支持ボルト22に補強金具27を装着した後、図8に示すように、第一断熱材23aの室外側に第二断熱材23bを配設し、補強金具27の室外側に突出する支持ボルト22の先端部を第二断熱材23bに貫通させることにより、第二断熱材23bを第一断熱材23aに積層する。その後は、図1に示すように、第二断熱材23bを貫通して室外側に突出する支持ボルト22の先端22bに固定ナット28、29を介して支持具24を固定し、該支持具24にビス30を介して胴縁25を固定した後、該胴縁25に外装材26を固着することにより、外断熱構造が完成する。
(付属部品)
図9は、躯体壁21に敷設された断熱材23(第一断熱材23a及び/又は第二断熱材23b)の隣接コーナ部分43のめくれを防止する鋲44を示している。図例の場合、鋲44は、一枚の金属板から型抜きされた金属板素材を折曲成形することにより形成されているが、合成樹脂素材により射出成形したものでも良い。鋲44は、板状の頭部45から脚部46を垂設しており、脚部46に鋸歯状の抜け止め手段47を設けている。
そこで、敷設された断熱材23の隣接コーナ部分43に対して脚部46を刺突することにより、頭部45で隣接コーナ部分43を表面から押さえるように構成されている。尚、鋲44は、隣接コーナ部分43の他、断熱材23の接合縁部分48の表面を押さえるために使用しても良い。
(本発明に係る支持ボルト補強工法の第二実施形態)
図1に基づいて上述した第一実施形態の場合、断熱材23に関して、第一断熱材23aと第二断熱材23bを使用した複合積層構造を説明したが、本発明は、図10に示す第二実施形態のように、厚さTとした単一層の断熱材23を使用した構成とすることも可能である。
本発明の第二実施形態は、上述した第一実施形態において支持ボルト22を突設した躯体壁21に対して第一断熱材23aを敷設するのと同様の方法により単一層の断熱材23を敷設し、その後、第一実施形態において第一断熱材23aに補強金具27を進入させるのと同様の方法により補強金具27を単一層の断熱材23に進入させ、支持ボルト22に締結ナット42で固定する。以後、支持具24、胴縁25、外装材26を取付ける方法は、第一実施形態の場合と同様である。
21 躯体壁
22 支持ボルト
22a 支持ボルトの基端
22b 支持ボルトの先端
23 断熱材
23a 第一断熱材
23b 第二断熱材
24 支持具
25 胴縁
26 外装材
27 補強金具
28、29 固定ナット
32 挿通孔
33 頭部
34 脚部
35 平板部
36 周壁
37 基部
38 先端
39 テーパ縁
40 リブ
42 締結ナット

Claims (4)

  1. 躯体壁(21)から室外側に向けてほぼ垂直に突出する支持ボルト(22)を介して外装材(26)を取付け、躯体壁(21)と外装材(26)の間に断熱材(23)を介装した建築物の外断熱構造を形成する外断熱工法において、前記支持ボルト(22)を補強金具(27)により補強する方法であり、該補強金具(27)は、前記支持ボルト(22)を挿通させる頭部(33)と、該頭部(33)から延設されることにより先端を躯体壁(21)に当接させる脚部(34)を備えており、
    室外側から支持ボルト(22)を貫通させることにより断熱材(23)を躯体壁(21)の壁面に敷設した後、
    前記敷設された断熱材(23)の室外側から、前記補強金具(27)の脚部(34)を断熱材(23)に進入させると共に、前記頭部(33)に支持ボルト(22)を挿通させ、その後、該支持ボルト(22)の挿出部に締結ナット(42)を螺着して前記頭部(33)を締着することにより、補強金具(27)を固定することを特徴とする建築物の外断熱工法における支持ボルトの補強工法。
  2. 請求項1に記載の支持ボルトの補強工法における補強金具(27)であり、
    ほぼ中心部に挿通孔(32)を有する頭部(33)と、頭部の周方向に間隔をあけて該頭部から折曲されることにより挿通孔(32)の軸線方向(X)に延びる脚部(34)とを備え、一枚の金属板素材をプレス成形することにより前記頭部(33)と脚部(34)を一体に備えて成ることを特徴とする支持ボルトの補強金具。
  3. 補強金具(27)の頭部(33)に断熱材を室外側から押さえる平板部(35)を設け、補強金具(27)を支持ボルト(22)に固定した状態で、断熱材を前記平板部(35)と躯体壁(21)により挟持するように構成して成ることを特徴とする請求項2に記載の支持ボルトの補強金具。
  4. 補強金具(27)の脚部(34)は、頭部(33)に連設された基部から自由端とされた先端まで延びる片持ち構造とされ、前記基部の幅w1と先端の幅w2をw1>w2となるように形成することにより、両側縁のうち少なくとも一側縁に該脚部(34)を先細り状とするテーパ縁(39)を設けて成ることを特徴とする請求項2又は3に記載の支持ボルトの補強金具。
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