JP6989435B2 - 開口部建材 - Google Patents

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Description

本発明は、開口部建材に関する。
従来の開口部建材では、下枠を直接地面にコンクリートビスで固定していた。そのため、室内側を下枠高さまで土間仕上げとした場合、枠の交換が必要な際に土間を斫る必要があり容易には取り外せないので、メンテナンス性が良いものが求められていた。
「晴れもよう3(土間仕様) 施工要領書(HZ0202R)」三協立山株式会社、2016年12月、p.93-97
本発明は上記課題に鑑み、施工性及びメンテナンス性に優れる開口部建材を提供することを目的とする。
本発明の開口部建材は、開口部枠と、建具枠とを備え、建具枠は、上枠と下枠と縦枠からなり、開口部枠は、ベース材を有し、ベース材は、室内側端部に下枠を突き当てる立上り壁を有していて、立上り壁が、室内側に仕上げる土間との仕切となるものであると共に、立上り壁の室外側に下枠の支持部を有し、支持部より室外側に位置する固定部において地面に固定してあり、下枠は、ベース材の固定部よりも室外側に位置する接地部において地面に当接しており、ベース材の固定部よりも室内側においてベース材の支持部に載置して上からネジ止めしてあることを特徴とする。
本発明によれば、地面に固定されたベース材によって地面と下枠の縁を切り、下枠をベース材に対して上からネジで固定する構成であるので、立上り壁の室内側を土間仕上げした場合にも、土間を斫ることなく建具枠を開口部枠から外すことができるので、メンテナンス性が良い。また、建具枠の取り付け時には、建具枠の下枠を立上り壁に突き当てて位置決めしベース材に載置してネジ止めするだけでよく、施工性が良い。
(a)は図4のCの拡大図であり、(b)は図4のDの拡大図である。 本発明の開口部建材を備える簡易構造物の(a)は側面図、(b)は正面図である。 図2のB−B線断面における、建具枠取付け前の状態を示す概略図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のA−A線断面図であり、施工手順を示す図である。 図2のB−B線断面図であり、施工手順を示す図である。 他の実施形態例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明の開口部建材の使用場所は特に限定されるものではないが、ここでは建物の外壁に沿って設置されるテラス囲いの場合を示す。簡易構造物Yは、建物の外壁Xに沿って設置されるテラス囲いである。なお、以下の説明において左右方向とは図2(b)における左右方向を示すものとする。本簡易構造物Yは、図1乃至及び図4に示すように、建物の外壁Xに左右一対の躯体方立11,11が取付けられ、屋外側に2本の柱21,21が地面Gから立設され、柱21,21の上端に雨樋を備えた桁22が架設してあり、躯体方立11と桁22の間に腕木12が取付けてある。左右の柱21,21間の下部及び、柱21と躯体方立11の間の下部には、ベース材30,30,30が取付けられている。
桁22とベース材30と左右の柱21,21間の前側開口部O及び、腕木12とベース材30と柱21と躯体方立11間の側面開口部には、引違い戸が納められている。以下、前側開口部Oに適用した本発明の開口部建材について説明する。
前側開口部(開口部枠)Oは、桁22と、ベース材30と、左右の柱21,21から構成されていて、4枚の障子50を備えた引き違い戸Dが納められている。
桁22は、室内側見付面の下端に垂下片22aを有していて、垂下片22aは、その室外側面において、引き違い戸Dの上枠61の室内側見付面の上端部に当接している。また、桁22の垂下片22aよりも室外側の下端面は略面一であり、前側開口部Oに対し引き違い戸Dの建具枠60を水平方向に挿入する際に、桁22の下面の室外側に障害となるものが存在しない。
ベース材30は、前側開口部Oを構成する部材であり、引き違い戸Dの建具枠60の下枠70を地面Gに固定するために、両者間に介在するものである。ベース材30は、室内側端部に長手方向にわたって下枠70を水平方向に突き当てるための立上り壁31を有していて、立上り壁31の室外側に長手方向にわたって下枠70の支持部32を有し、支持部32よりも室外側の固定部33において地面Gにネジ止めされている。ベース材30よりも室内側は、下枠70の室内側見付面の上端高さまでコンクリートで土間F仕上げしてある。
以下、ベース材30について詳説する。ベース材30は、前壁34と、後壁35と、下枠70の支持部32と、接地部36,37,38と、水平部39と、立上り壁31と、シール受け部40から構成されている。
前壁34および後壁35は、ベース材30の長手方向にわたって略鉛直に設けられており、前壁34の上端と後壁35の上部の間には、支持部32が略水平に設けられている。支持部32には、下枠70をネジ止めするための孔が左右方向に間隔を空けて複数設けられている。
前壁34は、その下端の接地部37において地面Gに当接している。
固定部33は、前壁34の下部から地面Gと間隔を保って室外側へ略水平に延びて設けられていて、固定部33の下面から下方に伸びた接地部36の下端において地面と当接しており、接地部36よりも室内側において、地面Gに上からネジ止めされている。
シール受け部40は、ベース材30の長手方向にわたって後壁35の下端から室外側下方へと延伸して形成され、室内側へ向けて開口した凹部である。
接地部38は、シール受け部40の下端から室外側へ水平方向に延伸して設けられていて、地面Gに当接している。
水平部39は、後壁35の上端から室内側に略水平に延伸している。
立上り壁31は、水平部39の室内側端部から略鉛直上方へ延びて設けられていて、建具枠60の下枠70の室内側見付面に当接している。立上り壁31の高さは、下枠70の見付面の高さと略同じである。
引き違い戸Dは、建具枠60と、障子50から構成されており、建具枠60は、上枠61と、下枠70と、左右の縦枠62,62によって四方を枠組みされていて、その枠内に引き違いに設けられた2枚の障子50,50が、左右に2対納めてあり、内側の2枚の障子50,50が略中央で召し合わせてある。
上枠61は、室内側見付面の上端部において、桁22の室内側見付面下端に設けられた垂下片22aに当接している。
縦枠62は、室外側端部に有する当接片62aの室内側面において、柱21の室外側見付面に当接している。また、縦枠62の当接片62aよりも室内側には、前側開口部Oに対し建具枠60を水平方向に挿入する際に障害となるものが存在しない。
下枠70は、室外側の接地部73,74,75において地面Gに当接しており、室内側の固定部72においてベース材30の支持部32に上からネジ止めしてある。
以下、下枠70について詳説する。下枠70は長手方向にわたって、室外側に接地部73,74,75を有し、室内側に後壁71及び固定部72を有する。後壁71は、下枠70の室内側端部において略鉛直方向に立ち上がって設けられており、ベース材30の立上り壁31の室外側面に当接している。固定部72は、後壁71の下端部から室内側へ延びて設けられていて、固定部72の下端は、室内側と室外側の2箇所においてベース材30の支持部32に当接している。そして、固定部72は、ベース材30の支持部32に上からネジ止めされている。
図7には、本発明の他の実施形態例を示す。基本構成は前述の実施形態例と同じであるが、以下の点で相違する。
ベース材30は、地面でなくデッキ材80に固定されている。また、シール受け部40には、止水の為のシール材が充填されている。立上り壁31は、後壁35の上端から上方に伸びて形成されており、その高さは、下枠70の室内側見付面の高さよりも低い。
下枠70は、固定部72の室内側下端に設けられた当接片77の室内側面において、ベース材30の立上り壁31の室外側面に当接している。また、下枠70の接地部73の数は1箇所のみである。
そして、下枠70、ベース材30の立上り壁31、及び後壁35それぞれの室内側見付面は略面一である。
次に、本発明の開口部建材における、建具枠60の取付け方法について図5及び図6を用いて説明する。
まず、前側開口部Oに対し、建具枠60を室外側から水平方向に挿入し、ベース材30上に載置する。このとき、前側開口部Oに対し建具枠60が適正な位置まで挿入されると、下枠70の室内側見付面はベース材30の立上り壁31に当接し、上枠61の室内側見付面の上端部は桁22の垂下片22aに当接し、縦枠62の室外側端部の当接片62aは柱21の室外側見付面に当接するので、建具枠60をそれ以上室内側へ挿入することはできない。次に、上枠61を桁22に下からネジ止めし、下枠70の固定部72をベース材30の支持部32に上からネジ止めする。その後、左右の縦枠62、62を柱21、21に水平方向にネジ止めする。以上で建具枠60の固定が完了する。
そして、ベース材30よりも室内側を土間仕上げとする場合は、下枠70の室内側見付面の上端高さまでコンクリートによる土間仕上げ処理を行う。ベース材30よりも室内側を土間仕上げとしない場合は、ベース材30と地面Gの境界の止水のため、シール受け部40にシール材を充填する。なお、土間仕上げの場合は土間Fのコンクリートによる止水効果が得られるため、シール材の充填は不要である。そして、土間仕上げ作業及びシール材の充填作業は、ベース材30を地面Gに固定した後であれば、建具枠60を取付ける前でも後でも実施可能である。以上で建具枠60の取付けが完了する。
次いで、本発明の開口部建材の構成による作用および効果について説明する。
本発明の開口部建材は、従来のように下枠70を地面Gに直接固定するのではなく、地面Gに固定されるベース材30によって地面Gと下枠70の縁を切り、下枠70をベース材30に対して上からネジで固定する構成である。このような構成によれば、立上り壁31の室内側を土間仕上げとした場合にも、土間を斫ることなくネジを外すだけで建具枠60を前側開口部Oから外すことができるので、メンテナンス性が良い。
そして、前側開口部Oに対し建具枠60を水平方向に挿入して取り付けようとした場合に、桁22の垂下片22aよりも室外側の下端面が面一であり、桁22の下面の室外側に障害となるものが存在せず、また、縦枠62の当接片62aよりも室内側にも障害となるものが存在しない構成である。したがって、前側開口部Oに建具枠60を室外側から水平方向に挿入し、ベース材30に載置して上からネジ止めするだけで取り付けることができるので、大型で重量のある建具枠60を取付ける際にも作業者に負担がかからず、施工性が良い。
また、前側開口部Oに対し建具枠60が水平方向に適正な位置まで挿入されると、下枠70の室内側見付面はベース材30の立上り壁31に当接し、上枠61の室内側見付面の上端部は桁22の垂下片22aに当接し、縦枠62の室外側端部の当接片62aは柱21の室外側見付面に当接するため、建具枠60をそれ以上室内側へ挿入することはできなくなっている。このような構成であるので、作業者は建具枠60を、下枠70の室内側見付面、上枠61の室内側見付面の上端部、及び縦枠62の当接片62aが前側開口部Oにそれぞれ当接するまで水平方向に真っ直ぐに挿入するだけで、前側開口部Oに対する建具枠60の位置決めが容易にできる。
そして、ベース材30の長手方向にわたって、後壁35の下端にシール受け部40が設けられているので、ベース材30よりも室内側を土間仕上げとしない場合にはシール受け部40にシール材を充填することで、室内側への雨水等の浸入を防ぐ止水効果が得られる。
本発明は、上記の実施形態に限定されない。例えば、本発明はテラス囲い等の簡易構造物に限らず様々な構造物に広く適用可能であり、建具枠は引き違い戸のものに限られず、FIX窓等のあらゆる建具枠に適用できる。
O 前側開口部(開口部枠)
30 ベース材
31 立上り壁
32 支持部
60 建具枠
61 上枠
62 縦枠
70 下枠
73 接地部
74 接地部
75 接地部
76 接地部
G 地面

Claims (1)

  1. 開口部枠と、建具枠とを備え、
    建具枠は、上枠と下枠と縦枠からなり、
    開口部枠は、ベース材を有し、ベース材は、室内側端部に下枠を突き当てる立上り壁を有していて、立上り壁が、室内側に仕上げる土間との仕切となるものであると共に、立上り壁の室外側に下枠の支持部を有し、支持部より室外側に位置する固定部において地面に固定してあり、下枠は、ベース材の固定部よりも室外側に位置する接地部において地面に当接しており、ベース材の固定部よりも室内側においてベース材の支持部に載置して上からネジ止めしてあることを特徴とする開口部建材。
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