JP6988989B2 - 異常検出装置及び異常検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、異常検出装置及び異常検出方法に関するものである。
従来においては、加速度センサが振動振幅をサンプリングして振動振幅を検出する技術が開示されている。
特開2017−63952号公報
しかし、加速度センサなどのセンサは機器を一定のサンプリング周波数でサンプリングしてサンプリング信号を出力するので、サンプリング周波数より高い高周波帯に機器の異常が現れる場合は、機器の異常を検出できない。
本発明は、上記課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる異常検出装置及び異常検出方法を提供することである。
本発明の一態様に係わる異常検出装置は、機器の状態を検出するセンサに、互いに異なる複数の開始タイミングでサンプリングを開始させる。そして、サンプリング信号を合成し、合成後のサンプリング信号に基づいて、機器の異常を検出する。
本発明によれば、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
図1は、実施形態の異常検出装置を含むシステムの構成を示す図である。 図2は、作業ロボット2におけるセンサ23の配置例を示す図である。 図3は、演算処理部13の概略構成を示すブロック図である。 図4は、演算処理部13の処理の流れを示すフローチャートである。 図5は、同じ作業種別のサンプリング信号M11、M12、及び機器の状態を表す波形の例を示す図である。 図6は、サンプリング信号M11、M12A、T1の例を示す図である。 図7は、計測結果140の表示例を示す図である。 図8は、第1変形例におけるセンサ23の配置例を示す図である。 図9は、第2変形例におけるセンサ23の配置例を示す図である。
図面を参照して、実施形態を説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図1は、実施形態の異常検出装置を含むシステムの構成を示す図である。
異常検出装置1は、機器が異常か否かを判定する装置であり、例えば自動車を組み立てる多軸機械である作業ロボット2(機器)が異常か否かを判定する。異常検出装置1と作業ロボット2は生産現場3内に設けられ、異常検出装置1は通信回線4を介してコンピュータ5に接続される。
作業ロボット2は、作業ロボット2の回転機構(例えばモータであり、以下、モータ21という)とモータ21のトルクを高いトルクに変換して作業ロボット2のアーム等で荷重の大きなものを動かすための機構(例えば減速機であり、以下、減速機22という)を備える機器である。作業ロボット2は、自動車を組み立てるために必用な所定の作業Aを繰り返し行う。モータ21は、モータ21の動作を開始させるための作業開始信号100を受信したときに動作を開始する。
減速機22の近傍の部位には、例えば、この部位の振動を検出する振動センサとして、減速機22の近傍の部位の加速度を検出するセンサ23が配置される。センサ23は、センサ23が配置された部位の振動に伴う加速度を表す波形、すなわち作業ロボット2の状態を表す波形を生成し、この波形を所定のサンプリング周期tでサンプリングしてサンプリング信号M1を出力する。なお、センサ23としては、加速度を検出するセンサに限らず、配置された部位の速度や変位を検知することによって振動の大きさを検出できるセンサを使用してもよい。例えば、圧電センサ、角速度センサ、ジャイロセンサなど、姿勢の変化を時系列で取得可能な種々のセンサを用いることができる。
また、センサ23としては、上記のように振動の波形を生成し、この波形をサンプリングするものでもよいし、他のセンサが生成した振動の波形をサンプリングし、サンプリングで検出した検出値を出力するものでもよい。
具体的には、センサ23は、サンプリング開始信号200の受信時をサンプリングの開始タイミングとしてサンプリングを開始する。センサ23は、まず所定のサンプリング期間(以下、単にサンプリング期間という)の間、サンプリングを行う。すなわち、センサ23は、サンプリング期間ではサンプリング周期tでサンプリング(波形の値の検出)を行う。つまりセンサ23はサンプリング期間では複数回のサンプリングを行う。1回目のサンプリングはサンプリング開始信号200の受信時に行われる。センサ23は、サンプリング期間において、検出した波形の値(検出値)を順次、サンプリング信号M1として出力する。検出値の全体をサンプリング信号M1という。
図2は、作業ロボット2におけるセンサ23の配置例を示す図である。
作業ロボット2は、例えば、3つの回転軸201を備え、それぞれにモータ21と減速機22が設けられている。センサ23は、例えば、その中の1つの回転軸201に設けられた減速機22の近傍に配置される。減速機22は、モータ21に比べ、交換が面倒であり、減速機22の異常を早期に検出できるように、センサ23が減速機22の近傍に配置される。
図1に戻り、説明を続ける。
異常検出装置1は、モータ制御部11、センサ制御部12、演算処理部13、表示部14、音声出力部15、通信部16及び記憶部17を備える。
異常検出装置1は、CPU(中央処理装置)、メモリ、及び入出力部を備える汎用のマイクロコンピュータ(制御部ともいう)を含む。マイクロコンピュータには、異常検出装置として機能させるためのコンピュータプログラム(異常検出プログラム)がインストールされている。コンピュータプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータは、異常検出装置が備える複数の情報処理回路(11〜13、16)として機能する。なお、ここでは、ソフトウェアによって異常検出装置が備える複数の情報処理回路(11〜13、16)を実現する例を示すが、もちろん、以下に示す各情報処理を実行するための専用のハードウェアを用意して、情報処理回路(11〜13、16)を構成することも可能である。また、複数の情報処理回路(11〜13、16)を個別のハードウェアにより構成してもよい。
モータ制御部11は、各作業Aの開始時に作業開始信号100をモータ21とセンサ制御部12に出力する。作業開始信号100によりモータ21が動作し、モータ21の動作に伴い、減速機22も動作する。モータ21と減速機22の動作により作業Aが実行される。モータ制御部11は、作業ロボットが所定の動作をするようにモータ21に流れる電流の大きさや時間、タイミングなどを記憶、出力し、モータ21を制御するものであり、さらにその情報を、センサ制御部12と、演算処理部13に出力する。
センサ制御部12は、作業開始信号100の受信時刻にサンプリング開始信号200をセンサ23に送信し、センサ23に加速度を検出させる。そして、減速機22の動作中において、センサ23からサンプリング信号M1を受信し、演算処理部13に転送する。例えば、繰り返し行われる作業Aの1つを行うときのサンプリング信号M1を便宜的にサンプリング信号M11という。センサ制御部12は、センサ23によって検出された機器(2)の状態をサンプリングしたサンプリング信号M1が入力される信号入力部ということができる。
また、センサ制御部12は、次の作業Aのときは、作業開始信号100の受信時刻から時間Δが経過したときにサンプリング開始信号200をセンサ23に送信し、センサ23からサンプリング信号M1を受信し、演算処理部13に転送する。このサンプリング信号M1を便宜的にサンプリング信号M12という。
時間Δは、サンプリング周期tより短い時間であり、センサ制御部12が予め記憶している。また、演算処理部13も予め時間Δを記憶している。
センサ制御部12は、次の作業Aのときは、前述のサンプリング信号M11と同様に、サンプリング信号M11を演算処理部13に転送する。
また、次の作業Aのときは、前述のサンプリング信号M12と同様に、サンプリング信号M12を演算処理部13に転送する。
こうして、センサ制御部12は、サンプリング信号M11、M12の送信を繰り返す。
なお、作業Aの内容は、作業Aの種別(作業種別)によって異なり、異なる作業種別のサンプリング信号M11、M12が混在して、演算処理部13に転送されることがある。以下、このように異なる作業種別のサンプリング信号Mが混在することを前提として説明を行う。
演算処理部13は、サンプリング信号M11、M12を受信し、同じ作業種別のサンプリング信号M11、M12を合成する。また、演算処理部13は、サンプリング信号M11、M12からそれぞれFFT(Fast Fourier Transform)などにより周波数特性f11、f12を算出し、合成後のサンプリング信号T1の周波数特性f1を算出する。また、周波数特性f1に基づき、作業ロボット2の異常を検出する。周波数特性はパワースペクトルともいう。
表示部14は、サンプリング信号M11、M12、周波数特性f11、f12、周波数特性f1、作業ロボット2が異常か否かの判定結果(以下、これらを総称して計測結果140という)をリアルタイムに表示するもので、例えば、液晶モニタである。表示部14は、作業ロボット2が異常か否かによらず計測結果140を表示する。
音声出力部15は、作業ロボット2が異常と判定された場合にアラーム音や振動により作業員に異常を報知するもので、例えばスピーカである。
通信部16は、計測結果140を遠隔地(外部)のコンピュータ5に送信するためのもので、例えば有線LANのルータや無線(WiFiなど)のルータである。
記憶部17は、受信したサンプリング信号M11、M12、サンプリング信号M11、M12の受信時刻を記憶する。また、記憶部17は、作業ロボット2が正常なときに取得した周波数特性から予め生成した正常モデルを備える。正常モデルは、作業ロボット2が正常か否かの判定に用いる閾値を含む。
コンピュータ5は、作業ロボット2を遠隔地等で監視する監視員や保全員に使用されるもので、計測結果140を受信して表示し、監視員などに対して、異常などを画像、音や音声、振動などで提示する。
図3は、演算処理部13の概略構成を示すブロック図である。
演算処理部13は、信号合成部131、周波数特性算出部132、異常判定部133及び計測結果出力部134を備える。
信号合成部131は、サンプリング信号M11、M12を受信し、同じ作業種別のサンプリング信号M11、M12を合成し、サンプリング信号T1を生成する。
周波数特性算出部132は、サンプリング信号M11、M12からそれぞれ周波数特性f11、f12を算出し、合成後のサンプリング信号T1の周波数特性f1を算出する。
異常判定部133は、周波数特性f1に基づき、作業ロボット2が異常か否かを判定する。具体的には、周波数特性f1と正常モデルを用いて、作業ロボット2が異常か否かを判定する。
計測結果出力部134は、計測結果140を表示部14に表示する。また、作業ロボット2が異常と判定された場合にアラーム音や振動を音声出力部15から発生させる。また、計測結果140を通信部16に出力する。
図4は、演算処理部13の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、信号合成部131は、サンプリング信号M11、M12を受信し、記憶部17に記憶する(S1、S3)。なお、サンプリング信号M11に対応する作業開始信号100の受信時刻(以下、受信時刻t11という)と、サンプリング信号M12に対応する作業開始信号100の受信時刻(以下、受信時刻t12という)を記憶部17に記憶する。
また、後述の判定で作業ロボット2が正常と判定された場合は、記憶部17に記憶したサンプリング信号により正常モデルと閾値を更新することができる。
図5は、同じ作業種別のサンプリング信号M11、M12と元の波形の例を示す図である。
センサ23は、配置された位置の振動に伴う加速度の大きさを示す波形Wのサンプリングを、サンプリング開始信号200を受信した時刻(受信時刻t11)から開始する。つまり、センサ23はサンプリング周期tでサンプリングを開始する。センサ23は、検出値P1を順次、サンプリング信号M11として出力する。なお、センサ23としては、上記のように、配置された部位の速度や変位を検知することによって振動の大きさを検出できるセンサを使用してもよい。
また、センサ23は、次にサンプリング開始信号200を受信した時刻(受信時刻t12)から次のサンプリングを開始する。つまり、センサ23はサンプリング周期tでサンプリングを開始する。センサ23は、検出値P2を順次、サンプリング信号M12として出力する。
なお、サンプリング信号M11を得るサンプリングのサンプリング周期とサンプリング信号M12を得るサンプリングのサンプリング周期は厳密に同一でなく、誤差を含んでもよい。サンプリング周期が誤差を含んでいても実質的には同一であるとも言うことができる。つまり、各サンプリングのサンプリング周期は略同一であればよい。
図4に戻り、説明を続ける。
演算処理部13は、同じ作業種別のサンプリング信号M11とM12が記憶部17にあるか否かを判定し(S4)、同じ作業種別のサンプリング信号M11とM12が記憶部17にない場合は(S4:NO)、ステップS1に戻る。
一方、同じ作業種別のサンプリング信号M11とM12が記憶部17にある場合は(S4:YES)、ステップS5に進む。
ステップS5では、信号合成部131は、同じ作業種別のサンプリング信号M11とM12を選択する。そして、一方のサンプリング信号M12が、受信時刻t11から時間Δが経過したときを開始タイミングとしたサンプリングで得られたサンプリング信号(以下、サンプリング信号M12Aという)とする。そして、他方のサンプリング信号M11とサンプリング信号M12Aを合成し、サンプリング信号T1(合成後のサンプリング信号)を生成する(S5)。
図6は、サンプリング信号M11、M12A、T1の例を示す図である。
サンプリング信号M11は、受信時刻t11に検出した検出値P1から始まる検出値P1の集合である。サンプリング信号M12Aは、受信時刻t11から時間Δが経過した時刻t11Aに検出した検出値P2から始まる検出値P2の集合である。
すなわち、サンプリング信号M12Aの各回のサンプリングの時刻(サンプリングタイミング)は、サンプリング信号M11の各回のサンプリングの時刻(サンプリングタイミング)から時間Δ(サンプリング周期tより短い)だけ遅れた時刻である。つまり、サンプリング信号M12Aの各回のサンプリングの時刻(サンプリングタイミング)は、サンプリング信号M11の各回のサンプリングの時刻(サンプリングタイミング)から時間Δだけずれており、時間Δはサンプリングタイミングの差分、サンプリングタイミングのズレの量ともいう。
サンプリング信号T1は、サンプリングの時刻(サンプリングタイミング)はこのままで、サンプリング信号M11、M12Aを合成して得られるものである。よって、サンプリング信号T1のサンプリング周期をサンプリング周期tの半分にでき、サンプリング信号T1のサンプリング周波数をサンプリング信号M11、M12A、M12のサンプリング周波数の2倍にできる。すなわち、2倍のサンプリング周波数を有するサンプリング信号を擬似的に生成できる。
なお、図6のように、サンプリング信号M11のサンプリングタイミングに対してサンプリング信号M12Aのサンプリングタイミングを遅らせるのでなく、サンプリング信号M12Aのサンプリングタイミングに対してサンプリング信号M11を遅らせてもよい。後述の変形例でも同様である。
図4に戻り、説明を続ける。
周波数特性算出部132は、各サンプリング信号M11、M12の周波数特性f11、f12を算出し、サンプリング信号T1の周波数特性f1を算出する(S7)。サンプリング信号T1のサンプリング周波数はサンプリング信号M11、M12のサンプリング周波数の2倍なので、周波数特性f1における最も高い周波数は、周波数特性f11、f12における最も高い周波数の2倍となる。すなわち、周波数特性の周波数範囲を擬似的に2倍にすることができる。よって、1つのサンプリング信号M1だけでは得られない高周波帯での作業ロボット2及び減速機22の振動(加速度)に基づき、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での作業ロボット2の異常を検出できる。
次に、異常判定部133が、周波数特性f1に基づき、作業ロボット2が異常か否かを判定する(S9)。すなわち異常を検出する。ここでは、例えば、作業ロボット2が正常なときに同様な方法で取得した周波数特性から生成して予め記憶部17に記憶した正常モデルを記憶部17から読み出す。
正常モデルは、例えば、作業ロボット2が正常なときの加速度の周波数特性から生成した平均値の周波数特性U’と分散値の周波数特性δを含む。
平均値の周波数特性U’は、作業ロボット2が正常なときの加速度の周波数特性において所定の範囲の加速度の平均値を算出し、この所定範囲を周波数の軸(横軸)に沿って移動しながら平均値の算出を繰り返すことにより得られる。すなわち、時間によって細かく変動する周波数を緩やかな変化として捉えることができる。
または、一般的な「移動平均」のように、所定範囲の周波数特性を算出し、その範囲を周波数の軸(横軸)に沿って移動し、周波数特性を積算し、その平均値を算出してもよい。一般的に「移動平均」と言われる算出手法である。隣り合わせた異なる範囲同士が一部重複(オーバーラップ)してもよい。
分散値の周波数特性δは、作業ロボット2が正常なときの加速度の周波数特性の所定の範囲の加速度の分散値を算出し、範囲を周波数の軸(横軸)に沿って移動しながら分散値の算出を繰り返すことにより得られる。または、一般的な「移動平均」のように、所定範囲の周波数特性を算出し、その範囲を周波数の軸(横軸)に沿って移動し、周波数特性を積算し、その分散値を算出してもよい。隣り合わせた異なる範囲同士が一部重複してもよい。
ステップS9では、まず、平均値の周波数特性U’と同様に、周波数特性f1において所定の範囲の加速度の平均値を算出し、範囲を周波数の軸(横軸)に沿って移動しながら平均値の算出を繰り返すことにより、平均値の周波数特性f1’を求める。または、一般的な「移動平均」のように、所定範囲の周波数特性を算出し、その範囲を周波数の軸(横軸)に沿って移動し、周波数特性を積算し、その平均値を周波数特性f1’として求めてもよい。
次に、周波数特性U’と周波数特性f1’の差分の2乗の周波数特性を求める。次に、求めた周波数特性を分散値の周波数特性δで除することにより、求めた周波数特性を補正する。
次に、補正後の周波数特性において周波数ごとの値を積算する。そして、積算した値が正常モデルの閾値より大きい場合は、作業ロボット2が異常であると判定し(S9:YES)、積算した値が閾値以下の場合は、作業ロボット2が正常であると判定する(S9:NO)。
なお、正常モデルには、作業ロボット2が正常なときの加速度の中央値、最大値、最小値などの周波数特性を含め、これらを用いて、ステップS9の判定を行ってもよい。
または、加速度の時系列データをARモデルなどにモデル化し、作業ロボット2が正常なときのモデルとの差を算出し、この差を閾値と比較してもよい。
または、サンプリング信号T1における検出値の平均値や分散値を求め、平均値や分散値が所定の範囲に含まれるか否かにより、作業ロボット2の異常を判定してもよい。
計測結果出力部134は、作業ロボット2が異常であると判定された場合は(S9:YES)、アラーム音や振動を音声出力部15から発生させる(S11)。
また、計測結果出力部134は、作業ロボット2が正常と判定された場合(S9:NO)、又は、ステップS11の終了後、計測結果140を表示部14に表示する(S13)。すなわちサンプリング信号M11、M12、周波数特性f11、f12、周波数特性f1、ステップS9での判定結果を表示部14に表示する(S13)。また、計測結果140を通信部16に出力する。
通信部16は、計測結果140をコンピュータ5に送信する(S13)。コンピュータ5は、計測結果140を表示する。また、作業ロボット2が異常の場合は、音や音声、振動を発生する。監視員や保全員は、計測結果140や発生音などにより、作業ロボット2が異常か否かを知ることができる。
次に、異常検出装置1に対して、生産現場3の作業員などが処理終了の操作を行ったか否かを判定し(S15)、操作が行われてない場合は、ステップS1に戻り、操作が行われた場合は処理を終了する。
図7は、計測結果140の表示例を示す図である。表示部14とコンピュータ5は、例えば、計測結果140を図7に示すように画像で表示する。
表示部14やコンピュータ5の表示領域に、計測結果140として、サンプリング信号M11、M12、周波数特性f11、f12、周波数特性f1が表示される。なお、図7では、各サンプリング信号M11、M12を構成する複数の検出値は、離散値でありながら連続した線のように見えている。
また、サンプリング信号M11とともに、開始タイミングに差(ズレ)がないことを示す情報「Δ=0」が表示される。また、サンプリング信号M12とともに、開始タイミングの差分(Δ)がサンプリング周期tの1/2であることを示す情報「Δ=0.5t」が表示される。
また、例えば、作業ロボット2が正常であることを示す表示情報141が表示される。作業ロボット2が異常である場合は、異常であることを示す情報が表示される。
また、周波数特性f11、f12は、例えば、400Hzまでの加速度の特性を示している。周波数特性f1は、例えば、400Hzの2倍の800Hzまでの加速度の特性を示している。なお、図7では、周波数特性f11、f12、f1を別々に表示しているが、色や線種を分けて、重ねて表示することで、周波数特性f1の周波数が周波数特性f11、f12の周波数の2倍であることを分かりやすく伝えることができる。
また、表示領域に、例えば、作業ロボット2による作業で製造する車両の車種を示す表示情報142が表示される。
生産現場3の作業員は、この表示を見ることで、また、音声出力部15のアラーム音や振動によって、作業ロボット2が異常か否かを知ることができる。また、遠隔の監視員や保全員は、この表示を見ることで、また、コンピュータ5が発生する音などによって、作業ロボット2が異常か否かを知ることができる。
なお、これまでの説明では、2つのサンプリング信号M11、M12Aを合成したが、n個(nは3以上)のサンプリング信号を合成してもよい。その際は、2種類以上の時間Δを用い、サンプリングのタイミングが重複するのを防止すればよい。これにより、サンプリング周波数を3倍以上にできる。その結果、センサ23のサンプリング周波数の3倍以上の周波数をもつサンプリング信号T1を生成でき、そのサンプリング信号T1に基づいて、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
また、作業Aの開始時をサンプリングの開始タイミングとするのでなく、作業Aの途中の時刻(例えば、作業内容が変化する時刻)を開始タイミングとしてもよい。また、作業Aの中で作業Bが繰り返される場合は、作業Bを上記説明の作業Aと考えてもよい。また、場合によっては、互いに異なる作業で得たサンプリング信号を合成してもよい。その場合であっても、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での周波数特性が得られるので、高周波帯での作業ロボット2の異常を検出できる。
以上のように、実施形態の異常検出装置1は、センサ23によって検出された機器(2)の状態をサンプリングしたサンプリング信号が入力される信号入力部(センサ制御部12)を含み、サンプリング信号に基づいて、機器の異常を検出する制御部(センサ制御部12と演算処理部13を含む制御部)とを備える。そして制御部のセンサ制御部12は、センサ23に、互いに異なる複数の開始タイミング(t11、t12)でサンプリングを開始させる。そして、制御部の演算処理部13は、開始タイミングでサンプリングを開始して出力された複数のサンプリング信号M11、M12(M12A)を合成し、合成後のサンプリング信号T1に基づいて、機器の異常を検出する(S9)。
よって、合成後のサンプリング信号T1の周波数をセンサ23のサンプリング周波数より高くでき、すなわち、サンプリング周波数が高いセンサで得られるサンプリング信号を擬似的に生成でき、その結果、センサ23のサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。また、異常検出装置1が行う上記の異常検出方法によっても同様にセンサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
また、サンプリング周波数が高いセンサは高価であるが、そのような高価なセンサを用いずに、すなわち安価に高周波帯での機器の異常を検出できる。
また、互いに異なる複数の開始タイミング(t11、t12)でサンプリングを開始するので、1つのセンサ23によって、高い周波数のサンプリング信号T1が得られ、このサンプリング信号T1に基づいて、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。すなわち、複数のセンサ23から出力されたサンプリング信号を合成する場合に比べ、センサ23の数が少なくても、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
また、制御部の演算処理部13は、合成後のサンプリング信号T1の周波数特性f1を算出し(S7)、算出した周波数特性f1に基づいて、機器が異常か否かを判定するので(S9)、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での周波数特性に基づいて、機器が異常か否かを判定でき、その結果、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
また、制御部の演算処理部13や通信部16は、周波数特性f1を表示部14やコンピュータ5に表示させるので(S13)、センサ23のサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の状態を目視確認できる。また、周波数特性f11、f12も表示することで、監視員や保全員などの関係者は、機器(2)の状態をより正しく理解できるようになる。
また、サンプリング信号は、機器の振動の状態をサンプリングしたサンプリング信号であるので、異常により振動を生じる機器について、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
また、機器(2)は回転機構(21)を備えた多軸機械なので、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での多軸機械の異常を検出できる。
また、互いに異なる複数の開始タイミング(t11、t12)に開始するサンプリングのサンプリング周期は同一である。よって、図6において、サンプリング信号M11に含まれる検出値P1の時刻(サンプリングタイミング)と、サンプリング信号M12Aに含まれる検出値P2の時刻(サンプリングタイミング)とが重複しない。そのため合成後のサンプリング信号T1の周波数をセンサ23のサンプリング周波数より高めることができる。よって、このサンプリング信号T1に基づいて、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
なお、サンプリング周期は略同一でなく、合成前のサンプリング信号で互いのサンプリング周期が異なっていてもよい。異なるサンプリング周期であっても、サンプリングタイミングが重複を防止することで、高い周波数のサンプリング信号T1を合成でき、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。ここでは、上記実施形態との違いを主に説明し、同一又は類似の内容については重複となるので説明を省略する。
(第1変形例)
図8は、第1変形例におけるセンサ23の配置例を示す図である。
第1変形例では、複数のセンサ23を使用する。例えば、1つの作業ロボット2に2つのセンサ23が設けられ、一方のセンサ23は、1つの回転軸201に設けられた減速機22の近傍に配置され、他方のセンサ23は、別の回転軸201に設けられた減速機22の近傍に配置される。なお、各センサ23は、同じ回転軸201に設けられた減速機22の近傍に配置してもよい。
センサ制御部12は、ある作業Aを行うときの作業開始信号100の受信時刻t0にサンプリング開始信号200を一方のセンサ23に送信する。そして、センサ23からサンプリング信号M1を受信し、このサンプリング信号M1をサンプリング信号M11として演算処理部13に転送する。この作業Aでは、一方のセンサ23に対応するモータ21だけが動作してもよいし、両方のセンサ23に対応するモータ21が動作してもよい。
また、センサ制御部12は、前述の一方のセンサ23にサンプリング開始信号200を送信した時刻(作業開始信号100の受信時刻t0)から時間Δが経過したときにサンプリング開始信号200を他方のセンサ23に送信する。そして、センサ23からサンプリング信号M1を受信し、このサンプリング信号M1をサンプリング信号M12Aとして演算処理部13に転送する。
演算処理部13の処理は実施形態と同様である。ただし、ステップS4は不要となる。
すなわち、第1変形例では、サンプリング信号M11を出力する第1のセンサ23とサンプリング信号M12(M12A)を出力する第2のセンサ23を用いるので、同じ作業種別の作業Aを1回行う間に、すなわち、同じタイミングで、サンプリング信号M11、M12Aを取得できる。つまり、それらのサンプリング信号の作業種別は同じなので、実施形態のステップS4のように、作業種別を確認する必要がなく、また1回の作業後に、サンプリング信号をすぐに合成し、合成後のサンプリング信号に基づいて、機器の異常を検出することができる。また、複数の振動センサを用い、それぞれのサンプリングのタイミングを考慮するという課題を解決できる。
また、一方のサンプリング信号M11と他方のサンプリング信号M12Aのサンプリングタイミングの差分(時間Δ)は、これらのサンプリング信号のサンプリング周期tより短い。すなわち、差分(時間Δ)は、サンプリング信号M11のサンプリング周期より短く且つサンプリング信号M12Aのサンプリング周期より短い。よって、信号同士でサンプリングタイミングの重複を防止でき、合成後のサンプリング信号T1の周波数をセンサ23のサンプリング周波数より確実に高くできる。その結果、このサンプリング信号T1に基づいて、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
なお、第1変形例では、例えば、一方の回転軸201が動作する時間帯と他方の回転軸201が動作する時間帯が重複しない場合、一方の時間帯では一方の回転軸201の高周波帯での異常を検出できる。他方の時間帯では他方の回転軸201の高周波帯での異常を検出できる。すなわち、同一の作業ロボット2の異なる回転軸201の近傍にセンサ23を設置した場合は、相互の回転軸201の動作状態に合わせてそれぞれの回転軸201の高周波帯での異常を検出できる。
(第2変形例)
図9は、第2変形例におけるセンサ23の配置例を示す図である。
第2変形例でも、複数のセンサ23を使用する。例えば、2つの作業ロボット2が設けられ、各作業ロボット2において実施形態と同様にセンサ23が設けられる。なお、作業ロボット2ごとにセンサ23の位置を変えてもよい。
センサ制御部12は、両方の作業ロボット2が動作する、ある作業Aを行うときの作業開始信号100の受信時刻t0にサンプリング開始信号200を一方のセンサ23に送信する。そして、センサ23からサンプリング信号M1を受信し、このサンプリング信号M1をサンプリング信号M11として演算処理部13に転送する。
また、センサ制御部12は、同じ作業Aを行うときの作業開始信号100の受信時刻t0から時間Δが経過したときにサンプリング開始信号200を他方のセンサ23に送信する。そして、センサ23からサンプリング信号M1を受信し、このサンプリング信号M1をサンプリング信号M12Aとして演算処理部13に転送する。
演算処理部13の処理は実施形態と同様である。ただし、ステップS4は不要となる。
すなわち、第2変形例では、サンプリング信号M11を出力する第1のセンサ23とサンプリング信号M12(M12A)を出力する第2のセンサ23を用いるので、同じ作業種別の作業Aを1回行う間に、すなわち、同じタイミングで、サンプリング信号M11、12Aを取得できる。つまり、それらのサンプリング信号の作業種別は同じなので、実施形態のステップS4のように、作業種別を確認する必要がなく、また1回の作業後に、サンプリング信号をすぐに合成し、合成後のサンプリング信号に基づいて、機器の異常を検出することができる。また、複数の振動センサを用い、それぞれのサンプリングのタイミングを考慮するという課題を解決できる。
また、一方のサンプリング信号M11と他方のサンプリング信号M12Aのサンプリングタイミングの差分(時間Δ)は、これらのサンプリング信号のサンプリング周期tより短い。すなわち、差分(時間Δ)は、サンプリング信号M11のサンプリング周期より短く且つサンプリング信号M12Aのサンプリング周期より短い。よって、信号同士でサンプリングタイミングの重複を防止でき、合成後のサンプリング信号T1の周波数をセンサ23のサンプリング周波数より確実に高くできる。その結果、このサンプリング信号T1に基づいて、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
また、第2変形例では、複数の作業ロボット2のそれぞれにセンサ23を配置したので、それらの作業ロボット2を1つの機器として、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
なお、2つの作業ロボット2の一方のみが動作する場合は、実施形態と同様に、作業ロボット2の異常を判定すればよい。
また、第1変形例と第2変形例では、上記実施形態と同様に、n個(nは3以上)のサンプリング信号を合成してもよい。その場合は、3つ以上の作業ロボット2のそれぞれにセンサ23を設けてもよい。その際は、サンプリングのタイミングが重複するのを防止すればよい。これにより、サンプリング周波数を3倍以上にできる。その結果、センサ23のサンプリング周波数の3倍以上の周波数をもつサンプリング信号T1を生成でき、そのサンプリング信号T1に基づいて、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
具体的には、3つ以上の開始タイミングのいかなる2つについても次の条件を満たせばよい。つまり、2つの開始タイミングの間の時間差Tが、T=n×t+aを満たす、ただし、tはセンサ23のサンプリング周期、nは0または正の整数、0<a<t、とすればよい。これにより、サンプリングのタイミングが重複するのを防止でき、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
また、作業Aの開始時をサンプリングの開始タイミングとするのでなく、作業Aの途中の時刻(例えば、作業内容が変化する時刻)を開始タイミングとしてもよい。また、作業Aの中で作業Bが繰り返される場合は、作業Bを上記説明の作業Aと考えてもよい。また、場合によっては、互いに異なる作業で得たサンプリング信号を合成してもよい。
以上のように、第1変形例又は第2変形例によれば、制御部の演算処理部13は、第1のセンサ23によって検出した機器の状態をサンプリングした第1のサンプリング信号M11と、第2のセンサ23によって検出した機器の状態をサンプリングした第2のサンプリング信号M12(M12A)とを合成し、合成後のサンプリング信号に基づいて、機器の異常を検出する。
よって、サンプリング信号M12からサンプリング信号M12Aへの変換が不要で、センサ23のサンプリング周波数より高い周波数のサンプリング信号を直接合成できる。また、1回の作業後、すぐにサンプリング信号を合成できる。また、作業種別の確認を行わずに、サンプリング信号を合成できる。よって、そのサンプリング信号に基づいて、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。また、振動センサを複数台使用した場合、それぞれの振動センサのサンプリングタイミングを考慮して、サンプリング信号を合成し、そのサンプリング信号に基づいて、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
また、第1変形例によれば、第1のセンサ23と第2のセンサ23は同一の機器(2)の互いに異なる部位に配置されるので、センサ23の設置された機器の範囲を広くでき、その広い範囲での状態に基づいて、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
また、第2変形例によれば、第1のセンサ23と第2のセンサ23は複数の機器(2)のそれぞれに配置されるので、複数の機器(2)を1つの検出対象として、その検出対象のセンサのサンプリング周波数より高い高周波帯での異常を検出できる。
また、2つの開始タイミングの間の時間差Tは、T=n×t+aを満たす、ただし、tはサンプリング周期、nは0または正の整数、0<a<t、であるので、サンプリングのタイミングが重複するのを防止でき、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
なお、センサ制御部12は、変形例で使用される複数のセンサ23について、それぞれのサンプリング周期とサンプリングの開始タイミングを設定可能となっていることが好ましい。これにより、合成後のサンプリング信号の正確性を高めることができ、正確性の高い合成後のサンプリング信号に基づいて、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
さらに、第1変形例のような、多軸機械(2)の異なる回転軸201の近傍に配置したセンサ23により、正確性の高い合成後のサンプリング信号を生成できるため、そのサンプリング信号に基づいて、センサのサンプリング周波数より高い高周波帯での機器の異常を検出できる。
以上、本発明の実施形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、センサは機器の振動の状態をサンプリングするものでなく、例えば機器内の電流や電圧をサンプリングするものでもよい。また、異常判定、並びに異常の種別を判定する対象の機器は作業ロボット2に限定されるものでない。例えば、モータの代わりに自動車のエンジン、減速機の代わりにトランスミッションを用いてもよい。また、移動体の回転機構、遊園地の遊具などの移動体、3次元プリンターなどの工作機械、すなわち回転機構とそれを伝達する機構を有する全ての機器も対象にすることができる。また、その他の種類の機器を対象としてもよい。
また、異常検出装置1は、コンピュータ5と同様に遠隔地に配置し、必要な信号やデータを通信回線を介して送受信して、機器の異常を検出してもよい。また、複数の機器の異常を1台の異常検出装置1が検出してもよい。また、複数の機器は互いに異なる場所に配置されていてもよい。また、モータ制御部11、センサ制御部12及び演算処理部13等の機能ブロックをコンピュータを用いて構成することも可能である。
また、異常検出装置1による異常検出は、故障の予知、予測にも使用できる。例えば、異常の発生から故障までの時間が既知である場合は、異常の検出は故障の予知、予測と言うことができる。
上述の各実施形態で示した各機能は、1又は複数の処理回路により実装され得る。処理回路は、電気回路を含む処理装置等のプログラムされた処理装置を含む。処理装置は、また、実施形態に記載された機能を実行するようにアレンジされた特定用途向け集積回路(ASIC)や従来型の回路部品のような装置を含む。
1 異常検出装置
2 作業ロボット(機器)
11 モータ制御部
12 センサ制御部(制御部の一部)
13 演算処理部(制御部の一部)
14 表示部
15 音声出力部
21 モータ
22 減速機
23 センサ
100 作業開始信号
131 信号合成部
132 周波数特性算出部
133 異常判定部
134 計測結果出力部
140 計測結果
200 サンプリング開始信号
201 回転軸
A、B 作業
P1、P2 検出値
t サンプリング周期
f11、f12、f1 周波数特性
M1、M11、M12、M12A 合成前のサンプリング信号
t11、t12 受信時刻
T1 合成後のサンプリング信号
W 波形
Δ 時間(差分)

Claims (12)

  1. センサによって検出された機器の状態をサンプリングしたサンプリング信号が入力される信号入力部を含み、前記サンプリング信号に基づいて、前記機器の異常を検出する制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記センサに、互いに異なる複数の開始タイミングでサンプリングを開始させ、
    前記開始タイミングでサンプリングを開始して出力された複数の前記サンプリング信号を合成し、
    合成後の前記サンプリング信号に基づいて、前記機器の異常を検出することを特徴とする異常検出装置。
  2. 前記制御部は、第1の前記センサによって検出した前記機器の状態をサンプリングした第1の前記サンプリング信号と、第2の前記センサによって検出した前記機器の状態をサンプリングした第2の前記サンプリング信号とを合成し、合成後の前記サンプリング信号に基づいて、前記機器の異常を検出することを特徴とする請求項1記載の異常検出装置。
  3. 前記第1のセンサと前記第2のセンサは同一の前記機器の互いに異なる部位に配置されることを特徴とする請求項2記載の異常検出装置。
  4. 前記第1のセンサと前記第2のセンサは複数の前記機器のそれぞれに配置されることを特徴とする請求項2記載の異常検出装置。
  5. 前記第1のサンプリング信号のサンプリングタイミングと前記第2のサンプリング信号のサンプリングタイミングの差分は、前記第1のサンプリング信号のサンプリング周期より短く且つ前記第2のサンプリング信号のサンプリング周期より短いことを特徴とする請求項2記載の異常検出装置。
  6. 互いに異なる複数の前記開始タイミングに開始するサンプリングのサンプリング周期は同一であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の異常検出装置。
  7. 2つの前記開始タイミングの間の時間差Tは、
    T=n×t+aを満たす、ただし、tは前記サンプリング周期、nは0または正の整数、0<a<t、であることを特徴とする請求項6記載の異常検出装置。
  8. 前記制御部は、合成後の前記サンプリング信号の周波数特性を算出し、算出した前記周波数特性に基づいて、前記機器の異常を検出することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の異常検出装置。
  9. 前記制御部は、前記周波数特性を表示させることを特徴とする請求項8記載の異常検出装置。
  10. 前記サンプリング信号は、前記機器の振動の状態をサンプリングしたサンプリング信号であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の異常検出装置。
  11. 前記機器は回転機構を備えた多軸機械であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の異常検出装置。
  12. センサによって検出された機器の状態をサンプリングしたサンプリング信号が入力される信号入力部を含み、前記サンプリング信号に基づいて、前記機器の異常を検出する制御部を備える異常検出装置の異常検出方法であって、
    前記センサに、互いに異なる複数の開始タイミングでサンプリングを開始させ、
    前記開始タイミングでサンプリングを開始して出力された複数の前記サンプリング信号を合成し、
    合成後の前記サンプリング信号に基づいて、前記機器の異常を検出することを特徴とする異常検出方法。
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