JP6988743B2 - ロボットハンド - Google Patents

ロボットハンド Download PDF

Info

Publication number
JP6988743B2
JP6988743B2 JP2018162301A JP2018162301A JP6988743B2 JP 6988743 B2 JP6988743 B2 JP 6988743B2 JP 2018162301 A JP2018162301 A JP 2018162301A JP 2018162301 A JP2018162301 A JP 2018162301A JP 6988743 B2 JP6988743 B2 JP 6988743B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
article
actuator
dea
capacitance
external force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018162301A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020032508A (ja
Inventor
陽一 森田
武史 藤原
駿一 車谷
雅俊 島田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
Priority to JP2018162301A priority Critical patent/JP6988743B2/ja
Priority to PCT/JP2019/028755 priority patent/WO2020044868A1/ja
Publication of JP2020032508A publication Critical patent/JP2020032508A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6988743B2 publication Critical patent/JP6988743B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J15/00Gripping heads and other end effectors
    • B25J15/08Gripping heads and other end effectors having finger members

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Robotics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Description

本発明は、指部により物品を操作するロボットハンドに関する。
特許文献1には、手掌部と、手掌部に設けられた複数の指部と、指部を屈曲自在とする関節機構と、関節機構を駆動する駆動部とを備えるロボットハンドが開示されている。特許文献1のロボットハンドは、物品の把持面に対して指部の特定面を平行にした状態で物品を把持するために、指部の特定面に2以上の感圧素子を設け、指部の特定面に物品を当接させた際に、すべての感圧素子により検出される力が同程度になるように指部の姿勢を制御している。
特許文献2には、一対の支持体と、一対の支持体の先端側に設けられ、電圧の印加により変形する保持部とを備えたマイクロピンセットが開示されている。特許文献2のマイクロピンセットは、保持部に印加させる電圧を調整することにより、マイクロピンセットに挟持される物品に作用する圧力を制御できる。
特許第5267213号 特開2006−326716号公報
ロボットハンドの指部により物品を操作する際の精度を高めるためには、指部と物品との間に生じる力を適切に制御することが重要である。指部と物品との間に生じる力を制御する方法として、特許文献1のロボットハンドの指部に対して特許文献2の保持部を適用し、感圧素子により検出される力に基づいて保持部を変形させることが考えられる。しかしながら、この場合には、指部の構造や配線が複雑化するという問題がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、指部と物品との間に生じる力を制御可能なロボットハンドの構成を簡略化することにある。
上記課題を解決するロボットハンドは、少なくとも一つの指部を備え、前記指部により物品を操作するロボットハンドであって、前記指部における前記物品からの外力が作用する部位に設けられ、前記物品からの外力が作用する方向に伸縮動作するアクチュエータと、前記アクチュエータを制御する制御部とを備え、前記アクチュエータは、当該アクチュエータの特定パラメータに基づいて、前記物品から前記アクチュエータに作用する外力を検出可能なセルフセンシング機能を有し、前記制御部は、前記特定パラメータに基づいて、前記アクチュエータに作用する外力を目標値に近づけるように前記アクチュエータを制御する。
例えば、前記アクチュエータは、前記物品からの外力が作用する方向に誘電層と電極層とが積層された誘電エラストマーアクチュエータであり、前記特定パラメータは、静電容量又は静電容量に基づく値であり、前記制御部は、前記アクチュエータに対する印加電圧と、測定された前記アクチュエータの静電容量又は静電容量に基づく値とに基づいて、前記アクチュエータを制御する。
上記構成によれば、指部に設けられた誘電エラストマーアクチュエータが、指部と物品との間に生じる力を調整するアクチュエータとして機能するとともに、指部と物品との間に生じる力を検出する検出部としても機能する。そのため、誘電エラストマーアクチュエータとは別に感圧素子等の検出部を設ける必要がなく、検出部を別に設ける場合と比較して、検出部自体、及び検出部に接続される配線等を省略できることにより、ロボットハンドの構成を簡略化できる。
上記ロボットハンドにおいて、前記制御部は、前記指部と前記物品とが接触する前に、前記アクチュエータを圧縮状態とする初期電圧を印加し、前記指部が移動して前記指部と前記物品とが接触した後、前記アクチュエータに対する印加電圧を降下させて前記アクチュエータの圧縮状態を緩和させることが好ましい。
上記構成によれば、誘電エラストマーアクチュエータに対する印加電圧を降下させるという一方向の処理により、誘電エラストマーアクチュエータに作用する外力を目標値に近づけることができる。また、誘電エラストマーアクチュエータに作用する外力を増大させることにより、目標値に近づけているため、誘電エラストマーアクチュエータに作用する外力が目標値を大きく超えてしまい、物品に対して過剰な力が作用することが抑制される。
上記ロボットハンドにおいて、前記アクチュエータは、前記指部における物品に接触する部分に設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、誘電エラストマーアクチュエータの弾性に基づいて、指部と物品との接触時における衝撃を緩和できる。また、物品の表面形状に沿って誘電エラストマーアクチュエータの表面形状が弾性変形することにより、物品と誘電エラストマーアクチュエータとの接触面積を確保することができ、物品と指部との接触状態が安定する。
上記ロボットハンドにおいて、前記目標値は、前記物品の種類に応じて設定されることが好ましい。
上記構成によれば、複数種類の物品を対象とした場合にも、物品の種類に応じた適切な力で物品を操作できる。
上記ロボットハンドにおいて、2本以上の前記指部を備えることが好ましく、3本以上の前記指部を備えることがより好ましい。
上記構成によれば、物品を把持した際に、物品に対する複数の接触点において、それぞれ独立して把持力を調整することにより、物品を安定的に把持できる。
本発明によれば、指部と物品との間に生じる力を制御可能なロボットハンドの構成を簡略化できる。
ロボットハンドの概略図。 誘電エラストマーアクチュエータの概略図。 制御部と誘電エラストマーアクチュエータとの関係図。 誘電エラストマーアクチュエータにおける印加電圧と静電容量と外力との関係を示すグラフ。 物品を把持する制御のフローチャート。 物品を把持した状態を維持する制御のフローチャート。
以下、本発明の一実施形態を説明する。
図1に示すように、ロボットハンド10は、アーム11に接続された本体部12と、本体部12から延びるとともに屈曲自在な関節機構を有し、物品Aを操作する3本の指部13とを備えている。本体部12には、指部13の関節機構を駆動するモータ等の駆動部14と、駆動部14を制御する制御部15とが設けられている。
各指部13の先端部における内側の面には、指部13の内側及び外側に向かう方向に伸縮動作する誘電エラストマーアクチュエータ16(DEA:Dielectric Elastomer Actuator)が設けられている。本実施形態においては、DEA16が、セルフセンシング機能を有するアクチュエータになる。
図2に示すように、DEA16は、誘電エラストマーからなるシート状の誘電層20と、誘電層20の厚さ方向の両側に配置された電極層としての正極電極21及び負極電極22とが複数、積層された多層構造体である。DEA16の最外層には絶縁層23が積層されている。
DEA16は、正極電極21と負極電極22との間に直流電圧が印加されると、印加電圧の大きさに応じて、誘電層20が厚さ方向に圧縮されるとともに誘電層20の面に沿った方向に伸張するように変形する。図1に示すように、DEA16は、誘電エラストマーアクチュエータを構成する各層の積層方向が、指部13における外側から内側に向かう方向に一致するように指部13に取り付けられている。
誘電層20を構成する誘電エラストマーは特に限定されるものではなく、公知のDEAに用いられる誘電エラストマーを用いることができる。上記誘電エラストマーとしては、例えば、架橋されたポリロタキサン、シリコーンエラストマー、アクリルエラストマー、ウレタンエラストマーが挙げられる。これら誘電エラストマーのうちの一種を用いてもよいし、複数種を併用してもよい。誘電層20の厚さは、例えば、20〜200μmである。
正極電極21及び負極電極22を構成する材料としては、例えば、導電エラストマー、カーボンナノチューブ、ケッチェンブラック(登録商標)、金属蒸着膜が挙げられる。上記導電エラストマーとしては、例えば、絶縁性高分子及び導電性フィラーを含有する導電エラストマーが挙げられる。
上記絶縁性高分子としては、例えば、架橋されたポリロタキサン、シリコーンエラストマー、アクリルエラストマー、ウレタンエラストマーが挙げられる。これら絶縁性高分子のうちの一種を用いてもよいし、複数種を併用してもよい。上記導電性フィラーとしては、例えば、ケッチェンブラック(登録商標)、カーボンブラック、銅や銀等の金属粒子が挙げられる。これら導電性フィラーのうちの一種を用いてもよいし、複数種を併用してもよい。正極電極21及び負極電極22の厚さは、例えば、10〜100μmである。
絶縁層23を構成する絶縁エラストマーは特に限定されるものではなく、公知のDEAの絶縁部分に用いられる公知の絶縁エラストマーを用いることができる。上記絶縁エラストマーとしては、例えば、架橋されたポリロタキサン、シリコーンエラストマー、アクリルエラストマー、ウレタンエラストマーが挙げられる。これら絶縁エラストマーのうちの一種を用いてもよいし、複数種を併用してもよい。絶縁層23の厚さは、例えば、10〜100μmである。
図3に示すように、制御部15は、バッテリ等の電源(図示略)からDEA16に印加される印加電圧を制御する。制御部15において、DEA16に対する印加電圧が変更されると、DEA16は印加電圧の大きさに応じた形状に変形する。
また、制御部15は、この印加電圧に比べて十分小さな交流電圧を印加電圧に加えることで、DEA16の静電容量を測定する。そして、制御部15は、DEA16に対する印加電圧と、測定されたDEA16の静電容量との関係に基づいて、DEA16に作用する外力を所定の目標値に近づけるようにDEA16に対する印加電圧を制御する。
DEA16の静電容量は、DEA16の電極間の間隔に反比例し、電極の面積(対向面積)に比例するパラメータであり、DEA16の形状に応じて変化する。そのため、DEA16に対して電圧が印加されて、誘電層20の厚さ方向にDEA16が圧縮されると、DEA16の静電容量も増大する。したがって、図4のグラフの変化曲線L1で示すように、DEA16への印加電圧と静電容量との間には、一方が大きくなるに従って他方も大きくなる相関関係が成立している。
同様に、DEA16に対して外力が作用して、誘電層20の厚さ方向にDEA16が圧縮されると、DEA16の静電容量が増大する。そのため、DEA16に対する印加電圧が同じであっても、DEA16に対して外力が作用していない状態におけるDEA16の静電容量と、DEA16に対して外力が作用している状態におけるDEA16の静電容量との間には違いが生じる。
図4の変化曲線L2は、DEA16に対して一定の外力(後述する外力の目標値)が作用している状態におけるDEA16への印加電圧と静電容量との関係を示す。変化曲線L2は、DEA16に対して外力が作用していない状態における変化曲線L1に対して、DEA16に作用する外力の大きさに応じた分だけ静電容量が増加する方向にシフトしている。
したがって、DEA16に作用する外力の有無に基づく静電容量の相違は、DEA16に作用している外力の大きさを示すパラメータと見なすことができる。本実施形態においては、ロボットハンド10に物品Aを接触させた場合における物品Aから指部13のDEA16に作用する外力を、DEA16への印加電圧及びDEA16の静電容量から推定している。
ここで、DEA16に作用する外力は、指部13と対象物との間に生じる力であって、指部13が対象物を押した際に対象物からDEA16に作用する反作用の力(力覚情報)である。したがって、指部13により対象物を把持する場合、DEA16に作用する外力は、指部13が対象物を把持する把持力に相当する。
図3に示すように、制御部15は、記憶部15aを備えている。記憶部15aには、基準静電容量C0と目標静電容量Ctが保存されている。基準静電容量C0は、DEA16に外力が作用していない状態(指部13に物品A等が接触していない状態)における静電容量であり、図4の変化曲線L1に示すように、DEA16への印加電圧と静電容量との関係式として保存されている。基準静電容量C0は、シミュレーション又は事前の測定により求めることができる。
目標静電容量Ctは、DEA16に作用する外力の目標値を静電容量に換算した値である。図4のグラフに示すように、DEA16に対して外力が作用していない状態における変化曲線L1と、DEA16に対して目標値の外力が作用している状態における変化曲線L2との間の差が目標静電容量Ctに相当する。
目標静電容量Ctは、操作する対象となる物品Aの特性(例えば、硬度や形状)に応じて物品Aの種類毎に設定される。目標静電容量Ctは、印加電圧の関数として与えられたものであってもよいし、これを近似した特定の値を示すものであってもよいし、これらに特定の範囲を加味したものであってもよい。目標静電容量Ctの設定方法は特に限定されるものではない。例えば、使用者の入力により行ってもよいし、イメージセンサ等の検出手段を用いて物品Aの種類を判別し、記憶部15aに保存された複数の目標静電容量Ctの中から物品Aの種類に応じた目標静電容量Ctを選択するように制御してもよい。
次に、図5のフローチャートに基づいて、ロボットハンド10を用いて物品Aを把持する操作を実行する際の制御について説明する。ここでは、図1に示すように、ロボットハンド10の指部13を内側へ動かすことにより物品Aを把持可能な位置関係に、ロボットハンド10と物品Aとを位置させた状態からの制御について説明する。
まず、制御部15は、指部13のDEA16に初期電圧V0を印加して、DEA16を圧縮状態にする(ステップS1)。初期電圧V0は、DEA16に外力が作用していない状態において、DEA16の圧縮方向の上限として予め設定された最大圧縮状態までDEA16を圧縮するために必要な電圧である。
その後、制御部15は、駆動部14を制御して、手を閉じるように指部13を内側に移動させて、各指部13に設けられたDEA16を物品Aに当接させる(ステップS2)。DEA16が物品Aに接触すると、物品Aからの外力がDEA16に作用することにより、DEA16の静電容量が初期電圧V0における基準静電容量C0から増加する。制御部15は、DEA16の静電容量を所定の周期で測定しており、基準静電容量C0からの増加量が予め設定された規定値を超えたことを検出することに基づいて指部13の移動を停止する。
次に、制御部15は、物品AからDEA16に作用する外力に相当する外力パラメータとして、現在のDEA16の静電容量の測定値Cmと、現在の印加電圧(初期電圧V0)における基準静電容量C0との静電容量差Cd(=Cm−C0)を演算する(ステップS3)。そして、制御部15は、静電容量差Cdが目標静電容量Ct未満であるか否かを判定する(ステップS4)。
ステップS4において、静電容量差Cdが目標静電容量Ct未満である場合(YES)には、制御部15は、DEA16への印加電圧を、現在の印加電圧に予め設定された所定量を減算した印加電圧Vdに降下させる(ステップS5)。静電容量差Cdが目標静電容量Ct未満であることは、把持力が不足した状態であることを意味する。そのため、DEA16への印加電圧を降下させて、DEA16の圧縮状態を緩和させることにより、把持力を増大させる。
DEA16と物品Aとが当接して、指部13におけるDEA16の取り付け部分と物品Aとの間にDEA16が挟まれた状態においては、DEA16への印加電圧を変化させたとしてもDEA16の厚さはほとんど変化しない。そのため、図4の左方向の矢印で示すように、DEA16への印加電圧を降下させた場合、静電容量は変化せずに印加電圧のみが降下する。これにより、物品AからDEA16に作用する外力(静電容量差Cd)を目標値(目標静電容量Ct)に向かって少しずつ大きくすることができる。
ステップS5の後はステップS3へと戻る。二回目以降のステップS3においては、現在の印加電圧Vdにおける基準静電容量C0を用いて静電容量差Cdが演算される。そして、静電容量差Cdが目標静電容量CtになるまでステップS3〜S5を繰り返し、印加電圧を降下させて把持力を増大させる。
ステップS4において、静電容量差Cdが目標静電容量Ct未満でない場合(NO)には、制御部15は、DEA16への印加電圧を維持する。これにより、物品Aに対する把持力を目標の把持力に微調整できる。そして、物品Aを搬送する等の物品Aに対する所定の操作が実行される。なお、上記のステップS1〜S5は、各指部13に設けられるDEA16に対して、それぞれ独立して実行される。
次に、図6のフローチャートに基づいて、目標の把持力にて物品Aを把持した状態を維持する際の制御について説明する。制御部15は、物品Aを把持している間、以下に記載するステップS11〜S15を所定の周期で繰り返し実行する。
制御部15は、現在のDEA16の静電容量の測定値Cmと、現在の印加電圧における基準静電容量C0との静電容量差Cd(=Cm−C0)を演算する(ステップS11)。そして、制御部15は、静電容量差Cdが目標静電容量Ct未満であるか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12において、静電容量差Cdが目標静電容量Ct未満である場合(YES)には、制御部15は、DEA16への印加電圧を、現在の印加電圧に予め設定された所定量を減算した印加電圧Vdに降下させる(ステップS13)。
静電容量差Cdが目標静電容量Ct未満であることは、何らかの原因(例えば、搬送時の振動や姿勢変更)により、把持力が不足した状態であることを意味する。そのため、DEA16への印加電圧を降下させて、DEA16の圧縮状態を緩和させることにより、把持力を増大させる。ステップS13の後はステップS11へと戻る。
図4の左方向の矢印で示すように、DEA16への印加電圧を降下させた場合、静電容量は変化せずに印加電圧のみが降下し、これにより、物品AからDEA16に作用する外力(静電容量差Cd)を目標値(目標静電容量Ct)に向かって少しずつ大きくすることができる。
ステップS12において、静電容量差Cdが目標静電容量Ct未満でない場合(NO)には、制御部15は、静電容量差Cdが目標静電容量Ctを超えるか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14において、静電容量差Cdが目標静電容量Ctを超える場合(YES)には、制御部15は、DEA16への印加電圧を、現在の印加電圧に予め設定された所定量を加算した印加電圧Vuに上昇させる(ステップS15)。
静電容量差Cdが目標静電容量Ctを超えていることは、何らかの原因(例えば、搬送時の振動や姿勢変更)により、把持力が過剰な状態であることを意味する。そのため、DEA16への印加電圧を上昇させて、DEA16をより圧縮した状態にすることにより、把持力を減少させる。ステップS15の後はステップS11へと戻る。
図4の右方向の矢印で示すように、DEA16への印加電圧を上昇させた場合、静電容量は変化せずに印加電圧のみが上昇し、これにより、物品AからDEA16に作用する外力(静電容量差Cd)を目標値(目標静電容量Ct)に向かって少しずつ小さくすることができる。
また、ステップS14において、静電容量差Cdが目標静電容量Ctを超えない場合(NO)には、制御部15は、DEA16への印加電圧を維持する。これにより、目標の把持力にて物品Aを把持した状態が維持される。なお、上記のステップS11〜S15は、各指部13に設けられるDEA16に対して、それぞれ独立して実行される。
次に、本実施形態の作用及び効果について記載する。
(1)指部13により物品Aを操作するロボットハンド10は、指部13における物品Aからの外力が作用する部位に設けられ、物品Aからの外力が作用する方向に伸縮動作するアクチュエータと、そのアクチュエータを制御する制御部とを備えている。アクチュエータは、物品Aからの外力が作用する方向に誘電層20と電極層(正極電極21及び負極電極22)とが積層されたDEA16である。制御部15は、DEA16の静電容量に基づいて、DEA16に作用する外力を目標値に近づけるようにDEA16を制御する。
上記構成によれば、指部13に設けられたDEA16が、指部13と物品Aとの間に生じる力(把持力)を調整するアクチュエータとして機能するとともに、指部13と物品Aとの間に生じる力を検出する検出部としても機能する。そのため、DEA16とは別に、感圧素子等の検出部を設ける必要がなく、検出部を別に設ける場合と比較して、検出部自体、及び検出部に接続される配線等を省略できることにより、ロボットハンド10の構成を簡略化できる。
(2)制御部15は、DEA16に対する印加電圧と、DEA16に外力が作用していない状態において同じ印加電圧を印加した際の静電容量である基準静電容量C0と、静電容量の測定値Cmとに基づいて、DEA16を制御する。
上記構成によれば、DEA16の静電容量に基づいて、DEA16に作用する外力を目標値に容易に近づけることができる。
(3)制御部15は、指部13と物品Aとが接触する前に、DEA16を予め設定された最大の圧縮状態とする初期電圧V0を印加する。そして、指部13が移動して指部13と物品Aとが接触した後、DEA16に対する印加電圧を降下することにより、DEA16の圧縮状態を緩和させてDEA16に作用する外力を増大させる。
上記構成によれば、DEA16に対する印加電圧を降下させるという一方向の処理により、DEA16に作用する外力を目標値に近づけることができる。また、DEA16に作用する外力を増大させることにより、目標値に近づけているため、DEA16に作用する外力が目標値を大きく超えてしまい、物品Aに対して過剰な力が作用することが抑制される。
(4)DEA16は、指部13における物品Aに接触する部分に設けられている。
上記構成によれば、DEA16の弾性に基づいて、指部13と物品Aとの接触時における衝撃を緩和できる。また、物品Aの表面形状に沿ってDEA16の表面形状が弾性変形することにより、物品AとDEA16との接触面積を確保することができ、物品Aと指部13との接触状態が安定する。
(5)DEA16に作用する外力の目標値(目標静電容量Ct)を物品Aの種類に応じて設定している。
上記構成によれば、複数種類の物品Aを対象とした場合にも、物品Aの種類に応じた適切な把持力にて物品Aを操作できる。
(6)ロボットハンド10は、DEA16を有する3本の指部13を備えている。
上記構成によれば、物品Aを把持した際に、物品Aに対する複数の接触点において、それぞれ独立して把持力を調整することにより、物品Aを安定的に把持できる。例えば、把持した物品Aが振動すると、ある接触点においては把持力が不足し、別の接触点においては把持力が過剰になるといった状態になるが、このような場合にも、接触点毎に適切な把持力に調整できる。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・ロボットハンド10の形状等の構成は、適宜変更することができる。例えば、ロボットハンド10の指部13の数を変更してもよい。なお、指部13は1本以上であればよいが、物品Aを把持する場合には、把持の安定性の観点から、2本以上の指部13を備えることが好ましく、3本以上の指部13を備えることがより好ましい。
・指部13におけるDEA16を設ける位置は、物品Aに接触する部分に限定されるものではない。例えば、物品Aに接触する部分以外の部分にDEA16を設け、リンク機構等を介して指部13における物品Aに接触する部分とDEA16との間で双方向に力が伝達されるように構成してもよい。この場合、DEA16は、外力が作用する方向に伸縮動作するように取り付けられる。
・物品Aを把持する際の制御に関して、図5のフローチャートのステップS3〜S5の処理に代えて、図6のフローチャートのステップS11〜S15の処理を行ってもよい。
・物品Aを操作する一連の工程の間において、所定のタイミング(例えば、搬送方向や姿勢を変更するタイミング)で、DEA16に作用する外力の目標値(目標静電容量Ct)を変更してもよい。例えば、物品Aを把持した状態において、DEA16に作用する外力の目標値を変更することにより把持された物品Aの位置や姿勢を微調整することもできる。
・DEA16の静電容量に基づいて、DEA16に作用する外力を目標値に近づけるようにDEA16を制御する方法は、静電容量差Cdを求め、静電容量差Cdを目標静電容量Ctに近づけるように印加電圧を徐々に上昇又は降下させる方法に限定されるものではなく、その他の方法を採用してもよい。
例えば、DEA16への印加電圧と、DEA16に目標の外力が作用している状態におけるDEA16の静電容量(基準静電容量C0に目標静電容量Ctを加算した値)との関係式(図4の変化曲線L2に相当)を記憶部15aに保存しておく。そして、DEA16の静電容量の測定値Cm及び上記関係式に基づいて、上記関係式において測定値Cmと同じ値となる印加電圧を求め、その印加電圧をDEA16に印加する。
・指部13(DEA16)を物品Aに接触させる際のDEA16の状態は、予め設定された最大の圧縮状態に限定されるものでなく、圧縮していない状態であってもよいし、最大の圧縮状態と圧縮していない状態との間の中間の圧縮状態であってもよい。
・DEA16のセルフセンシング機能を利用して物品Aの硬さを判定してもよい。例えば、DEA16を物品Aに接触させた状態において、DEA16への印加電圧を予め設定された所定量、降下させ、その前後におけるDEA16の静電容量の変化量に基づいて物品Aの硬さを判定する。物品Aが柔らかい物体である場合、DEA16が物品Aを押し込むように物品A側に伸長することにより、DEA16の静電容量の変化量は大きくなり、物品Aが硬い物体である場合、DEA16が物品A側に伸長できず、DEA16の静電容量の変化量は小さくなる。
物品Aの硬さを判定する構成を採用した場合には、判定された物品Aの硬さに基づいて物品Aの種類を判別し、記憶部15aに保存された複数の目標静電容量Ctの中から物品Aの種類に応じた目標静電容量Ctを選択することが好ましい。この場合には、物品Aの種類を判別するためのイメージセンサ等の検出部を別に設ける必要がない。
・DEA16の静電容量そのものでなく、静電容量に基づく値(例えば、電圧値等の静電容量と相関関係のある値)を用いてDEA16を制御してもよい。
・セルフセンシング機能を有するアクチュエータは、DEA16に限定されるものではなく、アクチュエータの特定パラメータに基づいて、物品Aからアクチュエータに作用する外力を検出可能なものであればよく、例えば、電気活性ポリマーが挙げられる。
・指部13による操作は、物品Aを把持する操作以外の操作であってもよい。例えば、物品Aを把持した状態で、把持力を強める制御と弱める制御とを交互に実行することにより、把持した物品Aを自重により少しずつ滑り落とさせることができる。また、物品Aを把持した状態で、把持力を強める制御と弱める制御とを交互に実行するとともに、そのタイミングを複数の指部13の間でずらすことにより、把持した物品Aを揺らす(振動させる)ことができる。また、紙等のシートを捲る操作に適用することもできる。
A…物品、10…ロボットハンド、11…アーム、12…本体部、13…指部、14…駆動部、15…制御部、15a…記憶部、16…誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)、20…誘電層、21…正極電極、22…負極電極。

Claims (6)

  1. 少なくとも一つの指部を備え、前記指部により物品を操作するロボットハンドであって、
    前記指部における前記物品からの外力が作用する部位に設けられ、前記物品からの外力が作用する方向に伸縮動作するアクチュエータと、
    前記アクチュエータを制御する制御部とを備え、
    前記アクチュエータは、当該アクチュエータの特定パラメータに基づいて、前記物品から前記アクチュエータに作用する外力を検出可能なセルフセンシング機能を有し、
    前記制御部は、前記特定パラメータに基づいて、前記アクチュエータに作用する外力を目標値に近づけるように前記アクチュエータを制御し、
    前記アクチュエータは、前記物品からの外力が作用する方向に誘電層と電極層とが積層された誘電エラストマーアクチュエータであり、
    前記特定パラメータは、静電容量又は静電容量に基づく値であり、
    前記制御部は、前記アクチュエータに対する印加電圧と、測定された前記アクチュエータの静電容量又は静電容量に基づく値とに基づいて、前記アクチュエータを制御することを特徴とするロボットハンド。
  2. 前記制御部は、前記指部と前記物品とが接触する前に、前記アクチュエータを圧縮状態とする初期電圧を印加し、前記指部が移動して前記指部と前記物品とが接触した後、前記アクチュエータに対する印加電圧を降下させて前記アクチュエータの圧縮状態を緩和させることを特徴とする請求項に記載のロボットハンド。
  3. 前記アクチュエータは、前記指部における物品に接触する部分に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロボットハンド。
  4. 前記目標値は、前記物品の種類に応じて設定されることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  5. 2本以上の前記指部を備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  6. 3本以上の前記指部を備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のロボットハンド。
JP2018162301A 2018-08-31 2018-08-31 ロボットハンド Active JP6988743B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018162301A JP6988743B2 (ja) 2018-08-31 2018-08-31 ロボットハンド
PCT/JP2019/028755 WO2020044868A1 (ja) 2018-08-31 2019-07-23 ロボットハンド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018162301A JP6988743B2 (ja) 2018-08-31 2018-08-31 ロボットハンド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020032508A JP2020032508A (ja) 2020-03-05
JP6988743B2 true JP6988743B2 (ja) 2022-01-05

Family

ID=69644344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018162301A Active JP6988743B2 (ja) 2018-08-31 2018-08-31 ロボットハンド

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6988743B2 (ja)
WO (1) WO2020044868A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021027722A (ja) * 2019-08-06 2021-02-22 豊田合成株式会社 制御装置及びアクチュエータ装置
CN112223338B (zh) * 2020-09-25 2023-12-29 陕西伟景机器人科技有限公司 一种机器人灵巧手手指控制方法及系统

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002113685A (ja) * 2000-10-10 2002-04-16 Ricoh Co Ltd 接触式形状センシングロボットハンド
JP4962728B2 (ja) * 2006-12-14 2012-06-27 株式会社安川電機 ロボット
JP2009045687A (ja) * 2007-08-20 2009-03-05 Ntn Corp 把持装置の把持制御装置
EP2394310A4 (en) * 2009-02-09 2013-07-31 Auckland Uniservices Ltd MECHANICAL-SENSITIVE OPERATOR ARRANGEMENT
JP2012024886A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Sharp Corp 位置および姿勢の補正機構
KR20140009191A (ko) * 2010-10-18 2014-01-22 오클랜드 유니서비시즈 리미티드 평면 근사값을 사용한 유전체 엘라스토머 자기 감지
JP2017196690A (ja) * 2016-04-26 2017-11-02 株式会社デンソー 把持装置およびロボット装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020044868A1 (ja) 2020-03-05
JP2020032508A (ja) 2020-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6988743B2 (ja) ロボットハンド
US9974706B2 (en) Driving device and driving method
KR20180097743A (ko) 감압 센서, 파지 장치 및 로봇
US9785237B2 (en) Electronic device and control method of electronic device
JP4333628B2 (ja) ロボットハンドの指表面の滑り検知装置
JP5239986B2 (ja) ロボットハンド用フィンガ
WO2011152898A2 (en) A dexterous and compliant robotic finger
CN112334746B (zh) 滑动检测装置
JP5924107B2 (ja) ロボットハンド、およびロボット
JP2010286254A (ja) 触覚センサー装置およびそれを用いたロボット
US20230091400A1 (en) Hydraulically Amplified Self-Healing Electrostatic (HASEL) Actuator Systems for Gripping Applications
JP2013140137A (ja) 感圧センサ、把持装置及びロボット装置
JP4591634B2 (ja) 圧力センサ装置
KR100949191B1 (ko) 유전 탄성체를 이용한 자가 센싱 액츄에이터
US20230003590A1 (en) Piezoelectric Sensor And Robot Hand
JP2017004262A (ja) 操作装置
JP4888375B2 (ja) ロボットハンド
WO2022196099A1 (ja) センサ装置およびロボット装置
US20240100718A1 (en) Gripping Device, Robot, And Control Method For Gripping Device
JP2019220410A (ja) 操作判定装置
KR102364156B1 (ko) 다수개의 기압 센서들을 갖는 로봇 핸드 및 그의 슬립 감지 방법
JP2020049578A (ja) ロボット
US20180243110A1 (en) Robotic apparatus with an actuator formed by fibers
US20240100715A1 (en) Pressure Sensor, Gripping Device, And Robot
JP6432171B2 (ja) 駆動装置及びその駆動方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210420

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211102

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6988743

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150