JP6988646B2 - 不飽和基含有ポリエステル系樹脂、プライマー組成物、水性液、プライマー層付き基材フィルム及びプリズムシート - Google Patents
不飽和基含有ポリエステル系樹脂、プライマー組成物、水性液、プライマー層付き基材フィルム及びプリズムシート Download PDFInfo
- Publication number
- JP6988646B2 JP6988646B2 JP2018066161A JP2018066161A JP6988646B2 JP 6988646 B2 JP6988646 B2 JP 6988646B2 JP 2018066161 A JP2018066161 A JP 2018066161A JP 2018066161 A JP2018066161 A JP 2018066161A JP 6988646 B2 JP6988646 B2 JP 6988646B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- unsaturated group
- polyester resin
- primer composition
- containing polyester
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
しかしながら、近年、コーティング層を形成するコーティング剤等の組成は多様化しており、その種類によってはプライマー層とコーティング層との密着性が十分でない場合があり、密着性のさらなる向上が求められている。
(1)主鎖の側鎖にカルボキシル基を有し、主鎖の側鎖及び主鎖の少なくとも一方の分子末端のうちの少なくとも一箇所に不飽和基を有することを特徴とする不飽和基含有ポリエステル系樹脂。
(2)前記不飽和基を、主鎖の少なくとも一方の分子末端に有することを特徴とする(1)に記載の不飽和基含有ポリエステル系樹脂。
(3)前記不飽和基の含有量が、0.005〜3mmol/gであることを特徴とする(1)又は(2)に記載の不飽和基含有ポリエステル系樹脂。
(4)前記不飽和基が、(メタ)アクリロイル基であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つに記載の不飽和基含有ポリエステル系樹脂。
(5)酸価が、1.5〜150mgKOH/gであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1つに記載の不飽和基含有ポリエステル系樹脂。
(6)重量平均分子量が、5,000〜100,000であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1つに記載の不飽和基含有ポリエステル系樹脂。
(7)主鎖の少なくとも一方の分子末端に酸無水物構造を有するポリエステル系樹脂(A)と、酸無水物と反応し得る官能基を有する不飽和基含有化合物(B)と、を反応してなることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1つに記載の不飽和基含有ポリエステル系樹脂。
(8)前記酸無水物と反応し得る官能基を有する不飽和基含有化合物(B)が、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートであることを特徴とする(7)に記載の不飽和基含有ポリエステル系樹脂。
(9)(1)〜(8)のいずれか1つに記載の不飽和基含有ポリエステル系樹脂が、水性溶媒に溶解又は分散されてなることを特徴とする水性液。
(10)(1)〜(8)のいずれか1つに記載の不飽和基含有ポリエステル系樹脂を含有することを特徴とするプライマー組成物。
(11)更に、架橋剤を含有することを特徴とする(10)に記載のプライマー組成物。
(12)前記架橋剤が、イソシアネート系化合物及びカルボジイミド系化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする(11)に記載のプライマー組成物。
(13)前記プライマー組成物における、前記不飽和基含有ポリエステル系樹脂の不飽和基の含有量が、0.003〜1mmol/gであることを特徴とする(10)〜(12)のいずれか1つに記載のプライマー組成物。
(14)前記不飽和基含有ポリエステル系樹脂と前記架橋剤の含有比率が、不飽和基含有ポリエステル系樹脂の質量/架橋剤の質量として、99/1〜30/70であることを特徴とする(11)〜(13)のいずれか1つに記載のプライマー組成物。
(15)(10)〜(14)のいずれか1つに記載のプライマー組成物が、水性溶媒に溶解又は分散されてなることを特徴とする水性液。
(16)基材フィルム上に、(10)〜(14)のいずれか1つに記載のプライマー組成物からなるプライマー層を有することを特徴とするプライマー層付き基材フィルム。
(17)(16)に記載のプライマー層付き基材フィルムのプライマー層上に、プリズム層を有することを特徴とするプリズムシート。
(18)前記プリズム層が、無溶剤系活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物であることを特徴とする(17)に記載のプリズムシート。
そのため、当該プライマー組成物は、ポリエステルフィルム等のポリエステル系樹脂基材の上にコーティング層、特にはプリズム層を設けるためのプライマーとして好適に用いることができる。
なお、本発明において、「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基を、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
また、本発明において、「カルボン酸」との用語は、カルボン酸塩、カルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲン化物、カルボン酸エステル等を含むものである。
また、本発明において、「シート」とは、シート、フィルム、テープを概念的に包含するものである。
本発明の不飽和基含有ポリエステル系樹脂は、主鎖の側鎖にカルボキシル基を有し、主鎖の側鎖及び主鎖の少なくとも一方の分子末端のうちの少なくとも一箇所に不飽和基を有することを特徴とする。
不飽和基の含有量(mmol/g)=(P1m×P1n)/(P1mw×S1)・・・式(I)
式(I)中、P1mは不飽和基含有化合物の質量(mg)、P1nは不飽和基含有化合物の1分子当たりの不飽和基数、P1mwは不飽和基含有化合物の分子量(g/mol)、S1は不飽和基含有ポリエステル系樹脂の固形分質量(g)である。
ポリエステル系樹脂(A)は、多価カルボン酸成分(a1)とポリオール成分(a2)を共重合して得ることができる。
多価カルボン酸成分(a1)は、二価以上の多価カルボン酸であればよく、少なくとも二価カルボン酸を含むことが好ましい。
マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、チオジプロピオン酸、ジグリコール酸等の脂肪族ジカルボン酸;
1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−ノルボルナンジカルボン酸、アダマンタンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;
等が挙げられる。
これらは、単独で、もしくは2種以上併せて用いられる。
1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物(無水ピロメリット酸)、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4−オキシジフタル酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビストリメリテート二無水物、2,2′,3,3′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物等の芳香族カルボン酸無水物;
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物等の脂環族カルボン酸無水物;
エチレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸二無水物等の脂肪族カルボン酸無水物;
等が挙げられる。
これらは単独で、もしくは2種以上を併せて用いることができる。
ポリオール成分(a2)としては、例えば、直鎖構造の脂肪族ジオール、その他の二価アルコール、三価以上の多価アルコール等が挙げられる。
1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、トリシクロデカンジメタノール、アダマンタンジオール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール等の脂環族ジオール;
4,4′−チオジフェノール、4,4′−メチレンジフェノール、ビスフェノールS,ビスフェノールA、ビスフェノールフルオレン、4,4′−ジヒドロキシビフェニル、o−,m−及びp−ジヒドロキシベンゼン、2,5−ナフタレンジオール、p−キシレンジオール等の芳香族ジオール;
及びこれらのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド付加体;
等が挙げられる。
直鎖構造の脂肪族ジオール以外のポリオール成分が多すぎると、密着性が低下する傾向があり、少なすぎると水性液の安定性が低下する傾向がある。
ポリエステル系樹脂(A)は、上記多価カルボン酸成分(a1)及びポリオール成分(a2)を含む共重合成分を共重合して得ることができ、例えば、カルボン酸無水物(a11)を除く多価カルボン酸成分(a1)、ポリオール成分(a2)を共重合して得られる水酸基含有プレポリマーに、カルボン酸無水物(a11)を反応させる方法により製造することができる。
本発明においては、上記〔2〕の場合が、本発明の不飽和基含有ポリエステル系樹脂の重量平均分子量を上述した好適な範囲にしやすく、コーティング層とプライマー層の密着性がより高くなる傾向があるため、好ましい。
かくして、上述の方法によりポリエステル系樹脂(A)が得られる。
不飽和基含有化合物(B)は、酸無水物と反応し得る官能基を有する。不飽和基含有化合物(B)は、分子内に1つの不飽和基を含有する単官能化合物でも、分子内に2以上の不飽和基を含有する多官能化合物でもよい。とりわけ、本発明においては、不飽和基含有化合物(B)は、コーティング層との密着性の点で、(メタ)アクリロイル基含有化合物であることが好ましい。
本発明の不飽和基含有ポリエステル系樹脂は、上述のとおり、例えば、ポリエステル系樹脂(A)と不飽和基含有化合物(B)を反応して得ることができる。
触媒は特に限定されないが、アミン系触媒が好ましく、乾燥過程で揮発しやすいことからトリエチルアミンが特に好ましい。
上記のようにして得られた本発明の不飽和基含有ポリエステル系樹脂を含有することにより、本発明のプライマー組成物を得ることができる。本発明のプライマー組成物は、好ましくは更に架橋剤を含有する。
本発明で用いる架橋剤は、本発明の不飽和基含有ポリエステル系樹脂中のカルボキシル基と架橋反応を起こすものであればよく、例えば、イソシアネート系化合物、オキサゾリン系化合物、エポキシ系化合物、カルボジイミド系化合物、アミン系化合物、金属系化合物、アジリジン系化合物、ヒドラジン系化合物、ヒドラジド系化合物及びメラミン系化合物等が挙げられる。
また、安定性の点からは官能基ブロックタイプのものが好ましく、「SU−268A」、「Trixene aqua BI220」等が好適である。
不飽和基の含有量(mmol/g)=(P2m×P2n)/(P2mw×S2)・・・式(II)
式(II)中、P2mは不飽和基含有化合物の質量(mg)、P2nは不飽和基含有化合物の1分子当たりの不飽和基数、P2mwは不飽和基含有化合物の分子量(g/mol)、S2はプライマー組成物の固形分総質量(g)である。
本発明の水性液は、本発明の不飽和基含有ポリエステル系樹脂又は本発明のプライマー組成物が水性溶媒に溶解又は分散されてなるものである。以下、水性溶媒に溶解又は分散させることを「水溶解又は水分散」と表記する。
なお、コーティング層とプライマー層の密着性及びプライマー層の耐水性の点からは、界面活性剤を添加しない方が好ましい。
上記の水性液を基材フィルムに塗布し、加熱乾燥することにより、プライマー組成物中の不飽和基含有ポリエステル系樹脂が架橋剤により架橋されてなる被膜(プライマー層)を形成して、プライマー層付き基材フィルムを得ることができる。
なかでも、透明性、耐薬品性、耐熱性、機械的強度及びコスト等の点からポリエステル系フィルムが好ましく用いられる。
上記ポリエステル系フィルムは、未延伸のものと、延伸したもののいずれでもよいが、延伸フィルムを用いることが好ましく、特に二軸延伸フィルムを用いることが好ましい。
また、プライマー層付き基材フィルムのプライマー層上にプリズム層を形成し、プリズムシートを得ることができる。
紫外線照射後は、必要に応じて加熱を行って硬化の完全を図ることもできる。
ポリエステル系樹脂に関する各物性値の測定方法は次のとおりである。
不飽和基の含有量(mmol/g)は、下記式(Ia)により求めた。
不飽和基の含有量(mmol/g)=P1’m/(P1’mw×S1’)・・・式(Ia)
式(Ia)中、P1’mはPEGMAの質量(mg)、P1’mwはPEGMAの平均分子量(g/mol)(水酸基価より算出)、S1’は得られた不飽和基含有ポリエステル系樹脂の固形分質量(g)である。なお、上記PEGMAとは、「反応に用いたポリエチレングリコールモノアクリレート」を意味する。
酸価(mgKOH/g)は、ポリエステル系樹脂1gをトルエン/メタノール=7/3(体積比)の混合溶媒30gに溶解し、JIS K0070に基づき中和滴定により求めた。
なお、本発明において、ポリエステル系樹脂の酸価とは、樹脂中におけるカルボキシル基の含有量に起因するものである。
ピークトップ分子量及び重量平均分子量は、高速液体クロマトグラフィー(東ソー社製、「HLC−8320GPC」)にてカラム(TSKgel SuperMultipore HZ−M(排除限界分子量:2×106、理論段数:16,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:4μm)の2本直列を用いて測定し、標準ポリスチレン分子量換算により求めた。
〔ポリエステル系樹脂(A1)の製造〕
温度計、撹拌機、精留塔、窒素導入管の付いた反応缶に、多価カルボン酸成分としてイソフタル酸(IPA)305.6部(1.839mol)、ポリオール成分としてジエチレングリコール(DEG)185.4部(1.747mol)、ネオペンチルグリコール(NPG)28.7部(0.276mol)、触媒としてテトラブチルチタネート0.3部を仕込み、内温が200〜270℃となるまで90分かけて昇温し、270℃で3時間エステル化反応を行った。
〔ポリエステル系樹脂(A2)の製造〕
温度計、撹拌機、精留塔、窒素導入管の付いた反応缶に、多価カルボン酸成分としてイソフタル酸(IPA)343.5部(2.068mol)、ポリオール成分としてジエチレングリコール(DEG)175.5部(1.654mol)、ネオペンチルグリコール(NPG)53.8部(0.517mol)、触媒としてテトラブチルチタネート0.3部を仕込み、内温が200〜270℃となるまで90分かけて昇温し、270℃で3時間エステル化反応を行った。
〔不飽和基含有ポリエステル系樹脂1の製造〕
製造例1で得られた固形分50%のポリエステル系樹脂(A1)溶液200部、ポリエチレングリコールモノアクリレート(PEGMA−1、水酸基価より算出した平均分子量:540)35.8部、触媒としてトリエチルアミン0.7部を反応器に仕込み、80℃で3時間付加反応を行い、主鎖の分子末端にアクリロイル基を有する不飽和基含有ポリエステル系樹脂1の58%溶液を得た。不飽和基含有ポリエステル系樹脂1の物性を表1に示す。
上記で得られた固形分58%の不飽和基含有ポリエステル系樹脂1溶液34.5部、脱イオン水63.5部、25%アンモニア水2部を反応器に仕込み、室温で撹拌しながら水分散させ、固形分濃度20%の不飽和基含有ポリエステル系樹脂1水性液(水分散体)を調製した。
上記で得られた不飽和基含有ポリエステル系樹脂1水性液(水分散体)とカルボジイミド系架橋剤「カルボジライトV−04」(日清紡ケミカル社製)を、表2に示すように、固形分質量比が不飽和基含有ポリエステル系樹脂1:70.0、カルボジイミド系架橋剤:30.0となるように混合し、室温で1時間撹拌することにより、プライマー組成物を調製した。
製造例1で得られた固形分50%のポリエステル系樹脂(A1)溶液200部、ポリエチレングリコールモノアクリレート(PEGMA−2、水酸基価より算出した平均分子量:350)23.4部、触媒としてトリエチルアミン0.6部を反応器に仕込み、80℃で3時間付加反応を行い、主鎖の分子末端にアクリロイル基を有する不飽和基含有ポリエステル系樹脂2の55%溶液を得た。不飽和基含有ポリエステル系樹脂2の物性を表1に示す。
上記で得られた固形分55%の不飽和基含有ポリエステル系樹脂2溶液36.4部、脱イオン水61.6部、25%アンモニア水2部を反応器に仕込み、室温で撹拌しながら水分散させ、固形分濃度20%の不飽和基含有ポリエステル系樹脂2水性液(水分散体)を調製した。
上記で得られた不飽和基含有ポリエステル系樹脂2水性液(水分散体)とカルボジイミド系架橋剤「カルボジライトV−04」(日清紡ケミカル社製)を、表2に示すように、固形分質量比が不飽和基含有ポリエステル系樹脂2:70.0、カルボジイミド系架橋剤:30.0となるように混合し、室温で1時間撹拌することにより、プライマー組成物を調製した。
〔不飽和基含有ポリエステル系樹脂3の製造〕
製造例2で得られた固形分50%のポリエステル系樹脂(A2)溶液200部、ポリエチレングリコールモノアクリレート(PEGMA−1、水酸基価より算出した平均分子量:540)4.3部、触媒としてトリエチルアミン0.7部を反応器に仕込み、80℃で3時間付加反応を行い、主鎖の分子末端にアクリロイル基を有する不飽和基含有ポリエステル系樹脂3の51%溶液を得た。不飽和基含有ポリエステル系樹脂3の物性を表1に示す。
上記で得られた固形分51%の不飽和基含有ポリエステル系樹脂3溶液39.3部、脱イオン水59.9部、25%アンモニア水0.8部を反応器に仕込み、室温で撹拌しながら水分散させ、固形分濃度20%の不飽和基含有ポリエステル系樹脂3水性液(水分散体)を調製した。
上記で得られた不飽和基含有ポリエステル系樹脂3水性液(水分散体)とカルボジイミド系架橋剤「カルボジライトV−04」(日清紡ケミカル社製)を、表2に示すように、固形分質量比が不飽和基含有ポリエステル系樹脂3:70.0、カルボジイミド系架橋剤:30.0となるように混合し、室温で1時間撹拌することにより、プライマー組成物を調製した。
〔ポリエステル系樹脂(A1)水分散体の調製〕
製造例1で得られた固形分50%のポリエステル系樹脂(A1)溶液40部、脱イオン水56部、25%アンモニア水4部を反応器に仕込み、室温で撹拌しながら水分散させ、固形分濃度20%のポリエステル系樹脂(A1)水性液(水分散体)を調製した。
上記で得られた不飽和基含有ポリエステル系樹脂(A1)水性液(水分散体)とカルボジイミド系架橋剤「カルボジライトV−04」(日清紡ケミカル社製)を、表2に示すように、固形分質量比が不飽和基含有ポリエステル系樹脂(A1):70.0、カルボジイミド系架橋剤:30.0となるように混合し、室温で1時間撹拌することにより、プライマー組成物を調製した。
〔プライマー組成物の調製〕
上記で得られた不飽和基含有ポリエステル系樹脂(A1)水性液(水分散体)、カルボジイミド系架橋剤「カルボジライトV−04」(日清紡ケミカル社製)、PEGMA−1を、表2に示すように、固形分質量比が不飽和基含有ポリエステル系樹脂(A1):51.5、カルボジイミド系架橋剤:30.0、PEGMA−1:18.5となるように混合し、室温で1時間撹拌することにより、プライマー組成物を調製した。
〔プライマー組成物の調製〕
上記で得られた不飽和基含有ポリエステル系樹脂(A1)水性液(水分散体)、カルボジイミド系架橋剤「カルボジライトV−04」(日清紡ケミカル社製)、PEGMA−2を、表2に示すように、固形分質量比が不飽和基含有ポリエステル系樹脂(A1):56.7、カルボジイミド系架橋剤:30.0、PEGMA−1:13.3となるように混合し、室温で1時間撹拌することにより、プライマー組成物を調製した。
上記実施例及び比較例で調製した各プライマー組成物を、固形分が3%となるように脱イオン水で希釈し、プライマー組成物の塗液を調製した。調製した塗液をPETフィルム「ルミラーT60」(東レ社製、厚み100μm)上にバーコーターNo.6にて塗布し、150℃で3分間乾燥させることで、プライマー層を形成した。
◎:100/100
○:80/100以上、99/100以下
△:51/100以上、79/100以下
×:50/100以下
Claims (15)
- 不飽和基含有ポリエステル系樹脂を含有するプライマー組成物であって、
前記不飽和基含有ポリエステル系樹脂は、主鎖の側鎖にカルボキシル基を有し、主鎖の側鎖及び主鎖の少なくとも一方の分子末端のうちの少なくとも一箇所に不飽和基を有し、
前記不飽和基が、(メタ)アクリロイル基であることを特徴とする、プライマー組成物。 - 前記不飽和基含有ポリエステル系樹脂は、前記不飽和基を、主鎖の少なくとも一方の分子末端に有することを特徴とする請求項1に記載のプライマー組成物。
- 前記不飽和基含有ポリエステル系樹脂における前記不飽和基の含有量が、0.005〜3mmol/gであることを特徴とする請求項1又は2に記載のプライマー組成物。
- 前記不飽和基含有ポリエステル系樹脂の酸価が、1.5〜150mgKOH/gであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプライマー組成物。
- 前記不飽和基含有ポリエステル系樹脂の重量平均分子量が、5,000〜100,000であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプライマー組成物。
- 前記不飽和基含有ポリエステル系樹脂は、主鎖の少なくとも一方の分子末端に酸無水物構造を有するポリエステル系樹脂(A)と、酸無水物と反応し得る官能基を有する不飽和基含有化合物(B)と、を反応してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプライマー組成物。
- 前記酸無水物と反応し得る官能基を有する不飽和基含有化合物(B)が、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項6に記載のプライマー組成物。
- 更に、架橋剤を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のプライマー組成物。
- 前記架橋剤が、イソシアネート系化合物及びカルボジイミド系化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項8に記載のプライマー組成物。
- 前記プライマー組成物における、前記不飽和基含有ポリエステル系樹脂の不飽和基の含有量が、0.003〜1mmol/gであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のプライマー組成物。
- 前記不飽和基含有ポリエステル系樹脂と前記架橋剤の含有比率が、不飽和基含有ポリエステル系樹脂の質量/架橋剤の質量として、99/1〜30/70であることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載のプライマー組成物。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載のプライマー組成物が、水性溶媒に溶解又は分散されてなることを特徴とする水性液。
- 基材フィルム上に、請求項1〜11のいずれか1項に記載のプライマー組成物からなるプライマー層を有することを特徴とするプライマー層付き基材フィルム。
- 請求項13に記載のプライマー層付き基材フィルムのプライマー層上に、プリズム層を有することを特徴とするプリズムシート。
- 前記プリズム層が、無溶剤系活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物であることを特徴とする請求項14に記載のプリズムシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018066161A JP6988646B2 (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 不飽和基含有ポリエステル系樹脂、プライマー組成物、水性液、プライマー層付き基材フィルム及びプリズムシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018066161A JP6988646B2 (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 不飽和基含有ポリエステル系樹脂、プライマー組成物、水性液、プライマー層付き基材フィルム及びプリズムシート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019172933A JP2019172933A (ja) | 2019-10-10 |
JP6988646B2 true JP6988646B2 (ja) | 2022-01-05 |
Family
ID=68168181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018066161A Active JP6988646B2 (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 不飽和基含有ポリエステル系樹脂、プライマー組成物、水性液、プライマー層付き基材フィルム及びプリズムシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6988646B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06157736A (ja) * | 1992-11-26 | 1994-06-07 | Toyobo Co Ltd | 末端変性共重合ポリエステル及びその製造方法 |
JP2004339494A (ja) * | 2003-04-22 | 2004-12-02 | Kansai Paint Co Ltd | 熱硬化型塗料組成物 |
KR100988271B1 (ko) * | 2007-09-19 | 2010-10-18 | 주식회사 엘지화학 | 감광성 수지와 이의 제조방법과 감광성 수지조성물 및 이에의해 형성된 경화물 |
JP2010006909A (ja) * | 2008-06-25 | 2010-01-14 | Toyobo Co Ltd | ポリエステル樹脂、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、光硬化性・熱硬化性層、インキ、接着剤、及び、プリント回路基板 |
JP6513381B2 (ja) * | 2014-12-05 | 2019-05-15 | 日本合成化学工業株式会社 | ポリエステル系樹脂組成物、及びポリエステル系水性液 |
TWI756253B (zh) * | 2017-08-14 | 2022-03-01 | 奇美實業股份有限公司 | 感光性樹脂組成物及其製造方法、黑色矩陣、畫素層、保護膜、彩色濾光片及液晶顯示裝置 |
-
2018
- 2018-03-29 JP JP2018066161A patent/JP6988646B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019172933A (ja) | 2019-10-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102254872B1 (ko) | 코팅제 및 적층체 | |
CN110325592B (zh) | 水性树脂组合物、使用了其的层叠体、光学膜和图像显示装置 | |
JP6866634B2 (ja) | プライマー層付き基材フィルム及びプリズムシート | |
JP7395866B2 (ja) | 不飽和基含有ポリエステル系樹脂、水性液、プライマー組成物、プライマー層付き基材フィルムおよびプリズムシート | |
CN108350155B (zh) | 聚酯系树脂、底漆用聚酯系树脂、聚酯系水性液、和带底漆层的基材薄膜以及层叠薄膜 | |
JP6988647B2 (ja) | ポリエステル系樹脂、プライマー組成物、水性液、プライマー層付き基材フィルム及びプリズムシート | |
JP6513374B2 (ja) | ポリエステル系樹脂、ポリエステル系樹脂水性液、及びポリエステル系樹脂組成物 | |
JP6690537B2 (ja) | プライマー組成物、及びこれを用いてなるポリエステル系水性液、プライマー層、プライマー層付き基材フィルム、積層フィルム、プリズムシート、並びにポリエステル系樹脂の製造方法 | |
JP7088324B2 (ja) | プライマー組成物及びこれを用いてなる水性液、プライマー層付き基材フィルム並びにプリズムシート | |
JP6988646B2 (ja) | 不飽和基含有ポリエステル系樹脂、プライマー組成物、水性液、プライマー層付き基材フィルム及びプリズムシート | |
JP5203073B2 (ja) | タッチパネル用上部電極 | |
JP6513381B2 (ja) | ポリエステル系樹脂組成物、及びポリエステル系水性液 | |
JP7139746B2 (ja) | 不飽和基含有ポリエステル系樹脂、プライマー組成物、プライマー層付き基材フィルム及びプリズムシート | |
JP6613171B2 (ja) | ポリエステル系樹脂、ポリエステル系樹脂水性液、及び合成樹脂含有基材用プライマー | |
JP7298374B2 (ja) | ポリエステル系樹脂の製造方法 | |
JP7298375B2 (ja) | ポリエステル系樹脂の製造方法 | |
JP7363171B2 (ja) | ポリエステル系樹脂の製造方法 | |
JP6658219B2 (ja) | プライマー用ポリエステル系樹脂、プライマー用ポリエステル系水性液、プライマー層付きポリエステル系フィルム、積層フィルム、ならびにプライマー用ポリエステル系樹脂の製造方法 | |
JP7183789B2 (ja) | プライマー組成物、水性液、プライマー層付き基材フィルム、プリズムシート及びプライマー組成物としての使用 | |
JP2011207186A (ja) | 積層体 | |
JP2010012753A (ja) | 透明導電性ポリエステルフィルム複合体、ならびにタッチパネル用電極 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20190509 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200918 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210729 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210803 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210903 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20211102 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20211115 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6988646 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |