JP6988632B2 - 輪郭抽出装置及び輪郭抽出方法 - Google Patents

輪郭抽出装置及び輪郭抽出方法 Download PDF

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Description

本発明は、輪郭抽出装置及び輪郭抽出方法に関する。
例えば、コークスや鉄鉱石、石灰等のように高炉操業に用いられる粒子状物体(以下、単に粒子と称する)は、各粒子の粒子径が生産性に影響する。そのため、これら粒子の粒子径を測定して、品質を維持することが重要となる。
粒子径を非接触で測定する方法として画像計測が挙げられる。例えば、特許文献1では、河川の砂礫を対象として、照明手段を工夫することで粒子像が明るく見えるよう画像に陰影をつけて撮像し、陰影に基づいて粒子抽出する方法が提示されている。また、特許文献2においても、画像上で粒子像とその輪郭部分の濃淡の差から2値化によって個々の粒子を認識して面積を求める方法が示されている。
特開2006−78234号公報 特開2003−10726号公報
しかしながら、特許文献1又は特許文献2のような対象の濃淡(陰影)を撮像した画像から粒子を識別する方法では、粒子上の領域と、粒子と粒子の間の領域に明確な輝度差ができるように、測定環境に応じて事前に照明条件を調整しておく必要があり、それでもなお、照明が不均一な場合や、粒子自体に暗い色のものが含まれる場合等においては、粒子輪郭を安定して検出することが難しいという問題があった。そのため、特許文献1又は特許文献2の手法は、例えば生産ライン等で搬送されている、積み重なった状態の粒子について、各輪郭を測定等する場合、十分に活用できないという問題があった。
そこで、本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、複数の粒子が積み重なった状態であっても各粒子の輪郭を正確に抽出することができる輪郭抽出装置及び輪郭抽出方法を提供することを目的とする。
本発明の輪郭抽出装置は、積み重なった複数の粒子の各輪郭を抽出する輪郭抽出装置において、積み重なった複数の前記粒子を撮像し、凹凸状態が輝度値の違いで表された深さ画像を生成する撮像部と、前記深さ画像で輝度値の差により表された谷部を検出するフィルタを適用した谷検出フィルタ処理を、前記深さ画像に対して行った後、2値化処理を行うことで谷検出画像を生成する谷検出画像生成部と、を有する、ものである。
本発明の輪郭抽出方法は、積み重なった複数の粒子の各輪郭を抽出する輪郭抽出方法において、積み重なった複数の前記粒子を撮像し、凹凸状態が輝度値の違いで表された深さ画像を生成する撮像ステップと、前記深さ画像で輝度値の差により表された谷部を検出するフィルタを適用した谷検出フィルタ処理を、前記深さ画像に対して行った後、2値化処理を行うことで谷検出画像を生成する谷検出画像生成ステップと、を有する、ものである。
本発明によれば、粒子同士の段差が小さいために、深さ画像において隣接した粒子の境界で輝度差が表れ難い箇所があっても、谷検出フィルタ処理を行うことで、粒子同士の隣接部を示す、輝度分布が谷状に落ち込んだ谷部を検出できる。よって、本発明では、検出した谷部を基に粒子同士の境界を容易に判断できるので、複数の粒子が積み重なった状態であっても各粒子の輪郭を正確に抽出することができる。
本発明の輪郭抽出装置を備えた測定装置の回路構成を示すブロック図である。 撮像部によって得られた深さ画像の一例を示す写真である。 図2の深さ画像の一部領域を拡大した写真である。 画像処理部の回路構成を示すブロック図である。 谷検出画像生成部の回路構成を示すブロック図である。 図6Aは、第1方向フィルタ処理部のフィルタの構成を示す概略図であり、図6Bは、第2方向フィルタ処理部のフィルタの構成を示す概略図であり、図6Cは、第3方向フィルタ処理部のフィルタの構成を示す概略図であり、図6Dは、第4方向フィルタ処理部のフィルタの構成を示す概略図である。 谷検出画像の一例を示す写真である。 不連続点検出画像生成部の回路構成を示すブロック図である。 不連続点検出処理の説明に供する概略図である。 不連続点検出画像の一例を示す写真である。 細線化処理後の輪郭抽出画像の一例を示す写真である。 輪郭抽出画像から抽出した輪郭を、深さ画像に重ね合わせた画像を示す写真である。 測定処理手順を示すフローチャートである。 谷検出処理手順を示すフローチャートである。 不連続点検出処理手順を示すフローチャートである。
以下図面について、本発明の一実施形態を詳述する。以下の説明において、同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
<本発明の測定装置について>
図1は、本発明の輪郭抽出装置2を備えた測定装置1の回路構成を示したブロック図である。輪郭抽出装置2は、ベルトコンベアにより搬送されるコークス等のような複数の粒子を撮像部7により撮像し、得られた深さ画像に対して画像処理を行うことで、深さ画像内の各粒子の輪郭を抽出できるものである。ここで、深さ画像とは、ベルトコンベア上で重なり合った複数の粒子の表面にレーザ光を照射し、各粒子の表面で反射したレーザ光による光切断線を、撮像部7により撮像してゆき、得られた時系列に並ぶ複数の光切断画像から1つの画像を生成する、いわゆる光切断法により生成される画像である。
光切断法を用いない一般的なデジタルカメラにより得られる撮像画像では、照明を多方向から照射して粒子の輪郭を強調させているため、人の見た目にはおおよそ個々の粒子を識別できる。しかしながら、このような撮像画像では、粒子表面に輝度むらがあり、粒子の輪郭を画像処理で正確に抽出することは難しい。
これに対して、図2に示すような深さ画像では、各粒子の表面における凹凸状態を、輝度値の違いで表すことができる。例えば、図2中の明るい領域Pは1つの粒子を示す。なお、図2は対象を256諧調の輝度で表した深さ画像である。深さ画像は、輝度値によって高さ位置を表わすことができるため、照明むらといった外乱要因はなく、粒子と粒子の境界の多くは輝度値の差が大きく、明確な不連続点として捉えることができる。すなわち、粒子と粒子の境には通常段差があるため、深さ画像では、この段差が急激な輝度値の変化として表れる。よって、輪郭抽出装置2では、このような粒子同士の境を示す不連続点を深さ画像から検出することで、深さ画像内での粒子の識別が容易になる。
しかしながら、図2の深さ画像の細部に着目すると、図2の拡大図である図3に示すように、2つの粒子が隣接している箇所で、部分的に輪郭が不明瞭なところもある。具体的には、点線で示す領域ER1では、2つの粒子の端部がほぼ同じ高さで接しており、粒子同士の段差が小さいため、隣接した粒子の境界では、輝度の差が顕著に表れ難い。これは撮像部7の空間分解能以下の狭い隙間は、深さ画像上ではつぶれてしまうこと等が原因で生じる。
そこで、本発明の輪郭抽出装置2は、深さ画像上で、粒子間の段差により生じる輝度の不連続性から粒子の輪郭を抽出する不連続点検出処理と、上述したように局所的に生じる粒子同士の接触箇所(隣接した粒子の境界で輝度の差が顕著に表れない箇所)において粒子の輪郭を抽出する谷検出処理と、を組み合わせることで、深さ画像から粒子の輪郭を、高精度に検出することを実現した。
ここで、輪郭抽出装置2が設けられた測定装置1には、深さ画像を得るために、ベルトコンベアにより搬送されている、重なり合った複数の粒子の表面に対し、線状のレーザ光を照射するレーザ光源(図示せず)が設けられている。また、測定装置1は、レーザ光源や本発明の輪郭抽出装置2に加え、ラベリング処理部3と粒子測定部4と表示部5とを有している。輪郭抽出装置2には、撮像部7と取得部8と画像処理部9と記憶部10とが設けられている。
撮像部7は、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ等であり、ベルトコンベアにより搬送されてくる各粒子の表面にレーザ光が照射されることで形成された光切断線を撮像する。撮像部7は、時系列に並ぶ複数の光切断線から、各粒子の表面における凹凸状態を輝度値の違いで表した深さ画像を生成し、これを取得部8に送出する。取得部8は、画像処理部9及び記憶部10に接続されており、これら画像処理部9及び記憶部10に深さ画像を送出し、例えば記憶部10に深さ画像を記憶させる。なお、記憶部10は、各種パラメータや、処理の途中経過、データベース、プログラム等が必要に応じて記憶されている。
画像処理部9は、深さ画像に対して、後述する不連続点検出処理及び谷検出処理を行い、得られた処理結果を基に輪郭抽出画像を生成する。画像処理部9は、記憶部10、ラベリング処理部3及び表示部5に接続されており、生成した輪郭抽出画像を記憶部10、ラベリング処理部3及び表示部5にそれぞれ送出する。記憶部10は輪郭抽出画像を記憶し、表示部5は、ラベリング処理部3による輪郭抽出画像に対するラベリング処理の結果や、必要に応じて輪郭抽出画像をディスプレイ等に表示する。
<画像処理部における谷検出処理について>
ここで、先ず始めに、画像処理部9にて行われる谷検出処理及び不連続点検出処理について順番に説明する。画像処理部9は、図4に示すように、谷検出画像生成部12、不連続点検出画像生成部13、輪郭抽出画像生成部14、細線化処理部15、及び補正処理部16を備えている。谷検出画像生成部12は、深さ画像を取得部8から受け取ると、深さ画像に対して谷検出処理を行い、後述する谷検出画像を生成する。
谷検出画像生成部12は、図5に示すように、谷検出フィルタ処理部18、画像統合部19及び2値化処理部20を備えている。この実施形態の場合、谷検出フィルタ処理部18は、例えば、第1方向フィルタ処理部18a、第2方向フィルタ処理部18b、第3方向フィルタ処理部18c及び第4方向フィルタ処理部18dを備えており、それぞれ係数の配置が異なる4つのフィルタ(後述する)を用いて、深さ画像に対し谷検出フィルタ処理を行う。
ここで、図3の領域ER1で示したように、隣接した粒子同士の境界が認識し難い箇所での輝度分布の特徴としては、粒子同士の隣接部における輝度が、隣接部の両側にある粒子部分の輝度よりも低くなり、粒子同士の隣接部では輝度分布が言わば谷状に落ち込むことにある。谷検出フィルタ処理部18は、谷検出処理を行うことにより、このような谷状に落ち込んだ輝度分布を強調し、粒子同士の境界を検出し易くするものである。
第1方向フィルタ処理部18aは、図6Aに示すように、所定の係数が縦方向(0度方向)に配置されたフィルタ21aを予め記憶している。フィルタ21aは、深さ画像の縦方向に輝度値が谷状に変化する谷部を強調するためのフィルタである。例えば、フィルタ21aは、縦方向に9つ(すなわち9画素分)の係数が配置された構成を有し、中心の係数が0であり、この中心の係数0を挟んで縦方向に沿って対称に、2つの負の係数−1を有する。また、このフィルタ21aは、負の係数−1を挟んで縦方向に沿って対称に、絶対値が負の係数−1と同じ1でなり、かつ負の係数−1の数と同じ2つの正の係数1を有している。
第1方向フィルタ処理部18aは、フィルタ21aの中心を深さ画像の注目画素に重ね、フィルタ21aの各係数と、フィルタ21aの各係数と重なった深さ画像における画素の輝度値と、を乗算し、さらにその結果をすべて足し合わせることで、深さ画像の注目画素における第1出力値を算出する。このようにして第1方向フィルタ処理部18aは、フィルタ21aを基に、深さ画像の全画素に対して第1出力値を求め、第1出力値からなる第1方向の谷検出フィルタ処理画像を生成する。なお、この際、第1方向フィルタ処理部18aは、第1出力値としてマイナスの数値が算出されたときには、当該第1出力値を0とする。
このようにして得られた第1方向の谷検出フィルタ処理画像では、フィルタ21aの係数が並ぶ縦方向において、輝度値が谷状に変化している箇所(谷部)を明るく表示させることができ、その他の箇所の輝度値については低く抑えて暗く表示させることができる。このようにして、第1方向フィルタ処理部18aは、深さ画像の縦方向に輝度値が変化する谷部(谷状に落ち込んだ部分)を強調させた第1方向の谷検出フィルタ処理画像を生成する。
第2方向フィルタ処理部18bは、図6Bに示すように、所定の係数が対角線上(例えば45度方向であり、以下、第1対角線方向と称する)に配置されたフィルタ21bを予め記憶している。フィルタ21bは、深さ画像の第1対角線方向に輝度値が谷状に変化する谷部を強調するためのフィルタである。例えば、フィルタ21bは、縦横方向それぞれに9つ(すなわち9画素分)の係数が配置された構成を有し、中心の係数が0であり、この中心の係数0を挟んで1組の対頂点を結ぶ第1対角線方向に沿って対称に、2つの負の係数−1を有する。また、このフィルタ21bは、負の係数−1を挟んで第1対角線方向に沿って対称に、絶対値が負の係数−1と同じ1でなり、かつ負の係数−1の数と同じ2つの正の係数1を有している。フィルタ21bは、負の係数−1及び正の係数1が配置された、第1対角線方向以外の領域では係数を0としている。
第2方向フィルタ処理部18bは、フィルタ21bの中心を深さ画像の注目画素に重ね、フィルタ21bの各係数と、フィルタ21bの各係数と重なった深さ画像における画素の輝度値と、を乗算し、さらにその結果をすべて足し合わせることで、深さ画像の注目画素における第2出力値を算出する。このようにして第2方向フィルタ処理部18bは、フィルタ21bを基に、深さ画像の全画素に対して第2出力値を求め、第2出力値からなる第2方向の谷検出フィルタ処理画像を生成する。なお、この際、第2方向フィルタ処理部18bでも、第2出力値としてマイナスの数値が算出されたときには、当該第2出力値を0とする。
このようにして得られた第2方向の谷検出フィルタ処理画像では、フィルタ21bの負及び正の係数が並ぶ第1対角線方向において、輝度値が谷状に変化している箇所(谷部)を明るく表示させることができ、その他の箇所の輝度値については低く抑えて暗く表示させることができる。このようにして、第2方向フィルタ処理部18bは、深さ画像の第1対角線方向にある谷部(谷状に落ち込んだ部分)を強調させた第2方向の谷検出フィルタ処理画像を生成する。
第3方向フィルタ処理部18cは、図6Cに示すように、図6Bに示したフィルタ21bの第1対角線方向と交差する他方の対角線上(135度方向であり、以下、第2対角線方向と称する)に所定の係数が配置されたフィルタ21cを予め記憶している。フィルタ21cは、深さ画像の第2対角線方向に輝度値が谷状に変化する谷部を強調するためのフィルタである。例えば、フィルタ21cは、縦横方向それぞれに9つ(すなわち9画素分)の係数が配置された構成を有し、中心の係数が0であり、この中心の係数0を挟んで、フィルタ21bと異なる他の1組の対頂点を結ぶ第2対角線方向に沿って対称に、2つの負の係数−1を有する。また、このフィルタ21cは、負の係数−1を挟んで、第2対角線方向に沿って対称に、絶対値が負の係数−1と同じ1でなり、かつ負の係数−1の数と同じ2つの正の係数1を有している。フィルタ21cは、負の係数−1及び正の係数1が配置された、第2対角線方向以外の領域では係数を0としている。
第3方向フィルタ処理部18cは、フィルタ21cの中心を深さ画像の注目画素に重ね、フィルタ21cの各係数と、フィルタ21cの各係数と重なった深さ画像における画素の輝度値と、を乗算し、さらにその結果をすべて足し合わせることで、深さ画像の注目画素における第3出力値を算出する。このようにして第3方向フィルタ処理部18cは、フィルタ21cを基に、深さ画像の全画素に対して第3出力値を求め、第3出力値からなる第3方向の谷検出フィルタ処理画像を生成する。なお、この際、第3方向フィルタ処理部18cでも、第3出力値としてマイナスの数値が算出されたときには、当該第3出力値を0とする。
このようにして得られた第3方向の谷検出フィルタ処理画像では、フィルタ21cの負及び正の係数が並ぶ第2対角線方向において、輝度値が谷状に変化している箇所(谷部)を明るく表示させることができ、その他の箇所の輝度値については低く抑えて暗く表示させることができる。このようにして、第3方向フィルタ処理部18cは、深さ画像の第2対角線方向にある谷部(谷状に落ち込んだ部分)を強調させた第3方向の谷検出フィルタ処理画像を生成する。
第4方向フィルタ処理部18dは、図6Dに示すように、所定の係数が横方向(90度方向)に配置されたフィルタ21dを予め記憶している。フィルタ21dは、深さ画像の横方向に輝度値が谷状に変化する谷部を強調するためのフィルタである。例えば、フィルタ21dは、横方向に9つ(すなわち9画素分)の係数が配置された構成を有し、中心の係数が0であり、この中心の係数0を挟んで横方向に沿って対称に、2つの負の係数−1を有する。また、このフィルタ21dは、負の係数−1を挟んで横方向に沿って対称に、絶対値が負の係数−1と同じ1でなり、かつ負の係数−1の数と同じ2つの正の係数1を有している。
第4方向フィルタ処理部18dは、フィルタ21dの中心を深さ画像の注目画素に重ね、フィルタ21dの各係数と、フィルタ21dの各係数と重なった深さ画像における画素の輝度値と、を乗算し、さらにその結果をすべて足し合わせることで、深さ画像の注目画素における第4出力値を算出する。このようにして第4方向フィルタ処理部18dは、フィルタ21dを基に、深さ画像の全画素に対して第4出力値を求め、第4出力値からなる第4方向の谷検出フィルタ処理画像を生成する。なお、この際、第4方向フィルタ処理部18dでも、第4出力値としてマイナスの数値が算出されたときには、当該第4出力値を0とする。
このようにして得られた第4方向の谷検出フィルタ処理画像では、フィルタ21dの係数が並ぶ横方向において、輝度値が谷状に変化している箇所(谷部)を明るく表示させることができ、その他の箇所の輝度値については低く抑えて暗く表示させることができる。このようにして、第4方向フィルタ処理部18dは、深さ画像の横方向にある谷部(谷状に落ち込んだ部分)を強調させた第4方向の谷検出フィルタ処理画像を生成する。
なお、フィルタ21a,21b,21c,21dにおける負の係数及び正の係数の配置数は、深さ画像内における粒子同士の隣接部にある谷部の形状に合わせて決定される。この実施形態では、深さ画像内における粒子同士の隣接部にある谷部を解析したところ、約4画素かけてなだらかに落ち込んで谷部の底となり、4画素かけて谷部の底からなだらかに立ち上がるような谷部が多く確認できた。そこで、フィルタ21a,21b,21c,21dでは、谷部の落ち込み及び立ち上がり部分の4画素に対して輝度値の強調を行えるように、中心の係数0を挟んで対称に、負の係数を2つ、正の係数を2つ配置して、中心の係数を挟んで対称に4画素分の係数を配置している。
従って、フィルタ21a,21b,21c,21dにおける負の係数及び正の係数の配置数については、例えば、過去の操業データや実験データ等に基づいて、深さ画像内における粒子同士の隣接部にある谷部の傾向を解析し、谷部の落ち込みや立ち上がり部分の画素数に合わせて決定すればよい。
また、フィルタ21a,21b,21c,21dは、中心の係数を挟んで対称に配置される負の係数及び正の係数の配置数を同じとし、さらに、負の係数及び正の係数の絶対値を同じとしている。これにより、フィルタ21a,21b,21c,21dは、深さ画像に対して谷検出フィルタ処理を行った際、輝度分布が谷状に落ち込んでいない、いわゆる谷部以外の箇所については輝度値を抑えて暗く表示させることができる。
図5に示すように、谷検出フィルタ処理部18は、第1方向フィルタ処理部18a、第2方向フィルタ処理部18b、第3方向フィルタ処理部18c、及び第4方向フィルタ処理部18dにより生成した、第1方向の谷検出フィルタ処理画像、第2方向の谷検出フィルタ処理画像、第3方向の谷検出フィルタ処理画像、及び第4方向の谷検出フィルタ処理画像を、画像統合部19に送出する。画像統合部19は、これら第1方向の谷検出フィルタ処理画像、第2方向の谷検出フィルタ処理画像、第3方向の谷検出フィルタ処理画像、及び第4方向の谷検出フィルタ処理画像を統合して、1つの統合谷検出画像を生成し、これを2値化処理部20に送出する。具体的には、これら第1方向の谷検出フィルタ処理画像、第2方向の谷検出フィルタ処理画像、第3方向の谷検出フィルタ処理画像、及び第4方向の谷検出フィルタ処理画像の対応する各画素毎に、第1出力値、第2出力値、第3出力値及び第4出力値から二乗平均平方根を求め、これを統合谷検出画像の各画素の輝度値とする。この結果、どの方向の線分であっても、その線分に沿って、輝度プロフィールが中央で落ち込んだ箇所を、抽出できる。
2値化処理部20は、所定の閾値を基に統合谷検出画像を2値化処理し、図7に示すような谷検出画像を生成する。図7は、256階調で得られた統合谷検出画像を、閾値を10として2値化した谷検出画像を示した写真である。2値化処理部20により2値化された谷検出画像では、谷状に落ち込んでいる箇所の画素が、輝度値が高く白色に表示される1とされ、谷部以外の残りの画素が、輝度値が低く黒色に表示される0とされている。2値化処理部20は、2値化した谷検出画像を、図4に示す輪郭抽出画像生成部14に送出する。
<画像処理部における不連続点検出処理について>
次に、画像処理部9にて行われる不連続点検出処理について説明する。上述した谷検出処理により得られる谷検出画像(図7)は、深さ画像内の谷部分に着目し、当該谷部分のみを強調する谷検出フィルタ処理を行ったものである。そのため、谷検出画像内の一部の粒子は輪郭の一部が消えてしまっている恐れもあり、谷検出画像だけから粒子の輪郭を正確に抽出し難いこともある。
そこで、本発明の輪郭抽出装置2は、粒子の輪郭を一段と正確に抽出するため、画像処理部9に不連続点検出画像生成部13を設け、不連続点検出画像生成部13によって、深さ画像内において輝度値が不連続に変化している箇所を、粒子の輪郭を示す箇所として特定するようにした。そして、輪郭抽出装置2は、谷検出画像生成部12で生成した谷検出画像と、不連続点検出画像生成部13で生成した不連続点検出画像とを統合し、谷検出画像だけからでは抽出し難かった粒子の輪郭を、不連続点検出画像を基に抽出可能とし、一段と正確に粒子の輪郭を抽出できるようにしている。
ここで、不連続点検出画像生成部13は、図8に示すように、不連続点検出部22と2値化処理部27とを備えている。不連続点検出部22は、注目画素決定部23、算出方向指定部24、輝度差算出部25、及び不連続点判断部26を備えており、深さ画像内の全ての画素について、それぞれ不連続点であるか否かを判断する。
不連続点検出部22は、深さ画像を取得部8から受け取ると、注目画素決定部23によって、深さ画像内の各画素をそれぞれ注目画素として決定する。算出方向指定部24は、注目画素決定部23によって決定された注目画素毎に、図9に示すように、注目画素Tを中心に45度刻みで、8方向を算出方向として順に指定してゆく。
輝度差算出部25は、注目画素Tを中心に45度刻みで算出方向として指定される8方向について、それぞれ注目画素Tと隣接している隣接画素T〜Tを特定し、注目画素Tと各隣接画素T〜Tとの輝度値の差(以下、単に輝度差と称する)をそれぞれ算出する。不連続点判断部26は、算出方向のうち一つを順方向とし、例えば順方向とした算出方向Xに位置する隣接画素Tと注目画素Tとの輝度差が、所定の閾値α以上であるか否かを判断する。また、この際、不連続点判断部26は、順方向と逆方向となる算出方向Xを特定し、算出方向Xに位置する隣接画素Tと注目画素Tとの輝度差が、所定の閾値β以下であるか否かを判断する。
不連続点判断部26は、順方向とした算出方向Xでの輝度差が閾値α以上であり、かつ、逆方向とした算出方向Xでの輝度差が閾値β以下であるとき、注目画素Tが不連続点であると判断する。このようにして、不連続点判断部26は、深さ画像の全画素をそれぞれ注目画素Tとし、順方向に隣接する隣接画素との輝度差と、逆方向に隣接する隣接画素との輝度差とを基に、各注目画素Tが不連続点であるか否かを判断する。
ここで、閾値αと閾値βは、粒子の形状等によって適切に定める必要があるので、予め実験的に探索して定めておくことが望ましい。図1に示すコークス等を対象とした場合は、閾値αを5程度、閾値βを2程度とすると良好な結果が得られた。このように、閾値αと閾値βとを設定することで、順方向に隣接する隣接画像との間で輝度値が急激に上がっているとともに、逆方向で隣接する隣接画素との間では輝度値の変化が少ない、粒子同士の段差部分にあたる注目画素Tを、不連続点として特定できる。
不連続点検出部22は、深さ画像と、深さ画像の各注目画素Tについて不連続点であるか否かを示した判断結果とを、2値化処理部27に送出する。2値化処理部27は、深さ画像において、不連続点検出部22にて不連続点とした画素を、輝度値が高く白色に表示される1とし、不連続点以外の残りの画素を、輝度値が低く黒色に表示される0として、図10に示すような2値化された不連続点検出画像を生成する。2値化処理部27は、生成した不連続点検出画像を輪郭抽出画像生成部14(図4)に送出する。
図4に示す輪郭抽出画像生成部14は、谷検出画像生成部12から谷検出画像(図7)を受け取るとともに、不連続点検出画像生成部13から不連続点検出画像(図10)を受け取ると、同じ深さ画像から生成された、これら谷検出画像及び不連続点検出画像を統合して、1つの輪郭抽出画像を生成する。
この場合、輪郭抽出画像生成部14は、谷検出画像及び不連続点検出画像を単純に足し合わせることにより輪郭抽出画像を生成する。例えば、谷検出画像及び不連続点検出画像の両方、又は、いずれか一方で輝度値が1とされている画素は、輝度値が高く白色に表示される1とし、谷検出画像及び不連続点検出画像の両方で輝度値が0とされている画素は、輝度値が低く黒色に表示される0として、輪郭抽出画像を生成する。
輪郭抽出画像生成部14は、生成した輪郭抽出画像を細線化処理部15に送出する。細線化処理部15は、輪郭抽出画像に対して細線化処理を行い、図11に示すように、輪郭抽出画像内における粒子の輪郭の線幅を1画素とした輪郭抽出画像を生成し、これを補正処理部16に送出する。ここで、細線化処理とは、白色及び黒色に2値化された輪郭抽出画像内の輪郭の線幅を、例えば1画素の線幅になるまで縮小する処理であり、一般的な画像処理手法を利用したものである。
補正処理部16は、輪郭を細線化した輪郭抽出画像に対して、行き止まり線を除去する補正処理と、所定粒子径以下の粒子を示す輪郭を除去する輪郭選定処理とを行い、最終的な輪郭抽出画像を生成し、これをラベリング処理部3(図1)に送出する。
ここで、粒子は円状や楕円状でなることから、輪郭抽出画像内に表示される粒子の輪郭は、通常、円状や楕円状等のような無端状の線として現れる。そこで、補正処理部16は、輪郭抽出画像内において、粒子の輪郭とは言えない、端部を有した線、いわゆる行き止まり線を、外乱として除去する補正処理を行う。このような補正処理は、行き止まり線の形態を予め特定しておき、当該行き止まり線の形態を示したフィルタ(例えば、縦横3画素×3画素のフィルタ)を用いて、輪郭抽出画像内から行き止まり線を特定して除去する処理であり、一般的な画像処理手法を利用したものである。
また、輪郭抽出画像が生成される元の深さ画像は、ベルトコンベア上で重なり合っている粒子を撮像部7により撮像しているものであることから、相対的に低い位置にある粒子は、その上にある粒子に一部が隠れていることが多く、この場合、あたかも小さい粒子のように見える。このように低い位置にある粒子についても、他の粒子と同じように一律に輪郭線を抽出した場合、正確な粒子サイズの測定が行えないこともある。
そこで、補正処理部16は、輪郭抽出画像内において、低い位置にある粒子の輪郭を除去する輪郭選定処理を行っている。また、補正処理部16は、輪郭選定処理として、例えば輪郭抽出画像内にある各輪郭内の面積を算出し、この算出結果を基に、微小な粒子(実際の粒子の取り得る粒子サイズの範囲を外れた所定の値以下の粒子径を持つ粒子)を示す輪郭を除去してもよい。なお、除外すべき低い位置にある粒子や微小な粒子であるかを判断する基準については、例えば、過去の操業データや実験データ等に基づいて決定すればよい。
このようにして画像処理部9は、粒子の輪郭が検出可能な輪郭抽出画像を生成すると、生成した輪郭抽出画像を、ラベリング処理部3、表示部5及び記憶部10(図1)に送出する。
<輪郭抽出画像における粒子の輪郭の解析について>
次に、ラベリング処理部3及び粒子測定部4について説明する。ラベリング処理部3は、輪郭抽出画像に対してラベリング処理を行うことで、輪郭抽出画像に含まれる粒子の輪郭を検出する。ラベリング処理では、例えば輝度値が高く明るくなっている画素部分が輪郭を示すものとし、無端状の輪郭内の領域に対してラベリング番号を付してゆくことで、輪郭抽出画像に含まれる粒子を検出する。なお、ラベリング処理部3が実施するラベリング処理は、特に限定されるものではなく、公知のラベリング処理を適用することが可能である。
ラベリング処理部3は、輪郭抽出画像と、粒子のラベリング結果に関する情報とを、粒子測定部4に送出する。粒子測定部4は、輪郭抽出画像と、粒子のラベリング結果に関する情報とを利用して、輪郭抽出画像に含まれる粒子の粒度等を算出する。
粒子測定部4により算出される粒子に関する特徴量としては、例えば、粒子の個数、各粒子の面積S、周囲長(粒子の外形に沿った長さ)L、真円度(L2/4πS)、等価径(0.5×(S/π))、長軸の長さ(具体的には、粒子の相当楕円(粒子と同面積であり、一次及び二次モーメントが等しい楕円)における長軸の長さ)、短軸の長さ(相当楕円における短軸の長さ)等を挙げることができる。
粒子測定部4は、以上のような粒子に関する特徴量の少なくとも何れかを算出すると、得られた算出結果を、粒子情報として表示部5に送出する。これにより、作業員は、表示部5に表示された粒子情報を基に、ベルトコンベア上を搬送されている粒子に関する品質管理を行え得る。なお、粒子測定部4により算出した粒子情報は、記憶部10に記憶させるようにしてもよい。
<本発明の輪郭抽出装置により生成された輪郭抽出画像について>
ここで、実際に、上述した輪郭抽出装置2を使用して、粒子の輪郭が表示された輪郭抽出画像を深さ画像から生成し、深さ画像に写った粒子について、輪郭抽出画像にて検出できているか否かを確かめる検証試験を行った。ここでは、輪郭抽出装置2で生成した輪郭抽出画像から粒子の輪郭を抽出し、これを深さ画像に重ね合わせることで、深さ画像に写った粒子を検出できているか否かを確認した。
図12は、生成した輪郭抽出画像から粒子の輪郭Lを抽出し、これを深さ画像に重ね合わせた画像である。図12では、深さ画像において粒子の一部が画像の縁にかかっている粒子は、粒子の粒子径を正しく求めることができないので除外した。図12に示すように、輪郭抽出画像から抽出した輪郭Lは、深さ画像にて視認される、ほぼ全ての粒子(図12中の明るい領域P)について良好に検出できていることが確認できた。以上より、輪郭抽出装置2では、複数の粒子が積み重なった状態であっても各粒子の輪郭を正確に抽出できることが確認できた。
<測定装置における測定処理について>
次に、測定装置1にて実行される、上述した測定処理について、図13に示すフローチャートを用いて簡単に説明する。図13に示すように、測定装置1は、ステップS1において、ベルトコンベアにより搬送されている複数の粒子を、光切断法に基づいて、撮像部7により撮像して深さ画像を取得し(撮像ステップ)、次のサブルーチンSR1(谷検出画像生成ステップ)及びサブルーチンSR2(不連続点検出画像生成ステップ)に移る。
ここで、測定装置1の輪郭抽出装置2は、サブルーチンSR1に移ると、図14に示す谷検出処理を開始する。図14に示すように、輪郭抽出装置2の谷検出画像生成部12は、ステップS11において、フィルタ21a,21b,21c,21dのうち、例えば谷検出フィルタ処理を行うフィルタ21aを指定し、次のステップS12に移る。ステップS12において、谷検出画像生成部12は、ステップS11で指定されたフィルタ21aを用いて、深さ画像に対し谷検出フィルタ処理を行い、第1方向の谷検出フィルタ処理画像を生成し、次のステップS13に移る。
ステップS13において、谷検出画像生成部12は全てのフィルタ21a,21b,21c,21dを指定したか否かを判断する。ステップS13において、否定結果が得られると、このことは、例えば、未だ他のフィルタ21b,21c,21dが指定されていないことを示しており、このとき、谷検出画像生成部12は、次のステップS14に移る。
ステップS14において、谷検出画像生成部12は、ステップS11で指定されていない他のフィルタ21b,21c,21dを指定して、ステップS12に移る。ステップS12において、谷検出画像生成部12は、ステップS14で指定された他のフィルタ21b,21c,21dを用いて、深さ画像に対し谷検出フィルタ処理を行い、第2方向の谷検出フィルタ処理画像や、第3方向の谷検出フィルタ処理画像、第4方向の谷検出フィルタ処理画像を生成する。
一方、ステップS13において肯定結果が得られると、このことは、全てのフィルタ21a,21b,21c,21dを指定して谷検出フィルタ処理を行ったこと、すなわち、全ての方向について谷検出フィルタ処理画像を生成したことを示しており、このとき、谷検出画像生成部12は次のステップS15に移る。
ステップS15において、谷検出画像生成部12は、谷検出フィルタ処理により得られた全ての谷検出フィルタ処理画像を統合し、統合谷検出画像を生成して次のステップS16に移る。ステップS16において、谷検出画像生成部12は、統合谷検出画像に対して2値化処理を行い、谷検出画像を生成し、谷検出処理を終了して、図13に示すステップS2に移る。
また、測定装置1の輪郭抽出装置2は、このような谷検出処理を行うとともに、サブルーチンSR2において、図15に示す不連続点検出処理を開始する。図15に示すように、輪郭抽出装置2の不連続点検出画像生成部13は、ステップS21において、深さ画像の所定の画素を注目画素として決定し、次のステップS22に移る。ステップS22において、不連続点検出画像生成部13は、注目画素と隣接する隣接画素を特定し、隣接画素との輝度差を算出可能な全ての算出方向を指定し、次のステップS23及びステップS24に移る。
ステップS23において、不連続点検出画像生成部13は、算出方向を順番に順方向として特定してゆき、注目画素から順方向にある隣接画素と、注目画素との輝度差を算出し、次のステップS25に移る。ステップS24において、不連続点検出画像生成部13は、ステップS23で特定した順方向と逆方向となる算出方向を特定してゆき、注目画素から逆方向にある隣接画素と、注目画素との輝度差を算出し、次のステップS25に移る。
ステップS25において、不連続点検出画像生成部13は、ステップS23で算出した順方向の輝度差が所定の閾値α以上で、かつステップS24で算出した逆方向の輝度差が所定の閾値β以下である注目画素を不連続点として判断し、次のステップS26に移る。ステップS26において、不連続点検出画像生成部13は、深さ画像の全ての画素に対して不連続点を確認したか否かを判断する。
ステップS26で否定結果が得られると、不連続点検出画像生成部13は、再びステップS21に移り、深さ画像において、不連続点であるか否かを判断していない他の画素を注目画素とし、ステップS22に移る。すなわち、不連続点検出画像生成部13は、深さ画像の全ての画素について不連続点であるか否かを判断するまで、ステップS21からステップS26の処理を繰り返す。
一方、ステップS26で肯定結果が得られると、このことは深さ画像の全ての画素について不連続点であるか否かを判断したことを示しており、このとき不連続点検出画像生成部13は、次のステップS27に移る。ステップS27において、不連続点検出画像生成部13は、不連続点と判断した画素を輝度値が明るい1とし、他の画素の輝度値を暗い0として、2値化処理した不連続点検出画像を生成し、上述した不連続点検出処理を終了して、図13に示すステップS2に移る。
図13に示すステップS2において、輪郭抽出装置2は、同じ深さ画像から生成された谷検出画像と不連続点検出画像とを統合し、輪郭抽出画像を生成し(輪郭抽出画像生成ステップ)、次のステップS3に移る。ステップS3において、輪郭抽出装置2は、ステップS2で得られた輪郭抽出画像に対して細線化処理を行い、粒子の輪郭を細線化し、次のステップS4に移る。
ステップS4において、輪郭抽出装置2は、行き止まり線を除去する補正処理と、所定の高さ以下にある粒子や、微小な粒子を示す輪郭を除去する輪郭選定処理とを行い、最終的な輪郭抽出画像を生成し、次のステップS5に移る。ステップS5において、測定装置1は、例えば輪郭抽出画像に含まれる粒子の輪郭を基に、各粒子の粒子径を算出し、測定処理を終了する。このようにして輪郭抽出画像から算出された粒子の粒子径は、表示部5に表示され、作業員に呈示させる。これにより作業員は、ベルトコンベア上で重なり合っている粒子について評価することができる。
<作用及び効果>
以上の構成において、輪郭抽出装置2では、深さ画像で輝度値の差により表された谷部を検出するフィルタ21a,21b,21c,21dを適用した谷検出フィルタ処理を、深さ画像に対して行った後、2値化処理を行うことで谷検出画像を生成するようにした。
これにより、輪郭抽出装置2では、粒子同士の段差が小さいために、深さ画像において隣接した粒子の境界で輝度差が表れ難い箇所があっても、谷検出フィルタ処理を行うことで、粒子同士の隣接部を示す、輝度分布が谷状に落ち込んだ谷部を検出できる。よって、輪郭抽出装置2では、検出した谷部を基に粒子同士の境界を容易に判断できるので、複数の粒子が積み重なった状態であっても各粒子の輪郭を正確に抽出することができる。
ところで、これまでコークスの生産現場で行われてきた篩測定(網目サイズの異なる複数の篩を使って粒子を粒度分類する方法)では、サンプリングから測定まで人手作業が必要であり、日に数回の測定に限られていた。これに対して、測定装置1では、ベルトコンベア上で移動する粒子を非接触で測定することができる。本発明の輪郭抽出装置2は、このような測定装置1において、粒子同士の段差が小さく、深さ画像において隣接した粒子の境界で輝度差が表れ難い箇所があっても、粒子の輪郭を正確に抽出することができる。このように、個々の粒子を抽出できれば、粒子の粒子径を連続的にモニタリングすることも可能になり、粒子のばらつきや、生産設備の不具合により生じる粒子(コークス)の品質異常を早期に発見できる。
また、輪郭抽出装置2では、深さ画像の輝度値を基に不連続点を検出して生成した不連続点検出画像と、谷検出画像とを統合し、各粒子の輪郭を抽出した輪郭抽出画像を生成するようにした。これにより、輪郭抽出装置2では、粒子同士の隣接部を示す谷状の輝度分布に着目した谷検出画像だけでは抽出し難い粒子の輪郭があっても、不連続点検出画像に基づいて補間することができるので、その分、各粒子の輪郭を一段と正確に抽出することができる。
さらに、輪郭抽出装置2では、負の係数及び正の係数の配置方向が異なる複数のフィルタ21a,21b,21c,21dを適用して谷検出フィルタ処理を行い、各谷検出フィルタ処理を行うことで生成された複数の谷検出フィルタ処理画像を統合して、谷検出画像を生成するようにした。これにより、輪郭抽出装置2では、輝度値の差により表された谷部が、深さ画像において様々な方向に現れていても、複数のフィルタ21a,21b,21c,21dによって、当該谷部を検出することができる。
<他の実施形態>
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態においては、谷検出画像生成部12と不連続点検出画像生成部13とを設けた輪郭抽出装置2について述べたが、本発明はこれに限らず、谷検出画像生成部12のみを設けた輪郭抽出装置2としてもよい。
また、上述した実施形態においては、フィルタとして、負の係数が−1、正の係数が1としたフィルタ21a,21b,21c,21dを適用したが、本発明はこれに限らず、負の係数が−2や−3、正の係数が2や3等、その他種々の係数を適用してもよい。
さらに、負の係数及び正の係数を、中心の係数を挟んで対称に2つずつ設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、深さ画像において輝度値の差により表された谷部の形状に合わせて、負の係数及び正の係数を、中心の係数を挟んで対称に1つずつや、3つずつ、4つずつ等、設けるようにしてもよい。
上述した実施形態においては、中心の係数を挟んで一方向に沿って対称に、負の係数及び正の係数が配置されたフィルタとして、中心の係数を挟んで縦方向(0度方向)に沿って対称に、負の係数及び正の係数が配置されたフィルタ21aと、中心の係数を挟んで第1対角線方向(45度方向)に沿って対称に、負の係数及び正の係数が配置されたフィルタ21bと、中心の係数を挟んで第2対角線方向(135度方向)に沿って対称に、負の係数及び正の係数が配置されたフィルタ21cと、中心の係数を挟んで横方向(90度方向)に沿って対称に、負の係数及び正の係数が配置されたフィルタ21dと、を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らない。例えば、中心の係数を挟んで、例えば、20度方向や70度方向、150度方向等の他の方向に沿って対称に、負の係数及び正の係数が配置されたフィルタを適用してもよい。
また、上述した実施形態においては、4つのフィルタ21a,21b,21c,21dを適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、フィルタ21a,21b,21c,21dのうち、いずれか1つのフィルタだけでもよく、また2つのフィルタであってもよい。さらに、上述した4つのフィルタ21a,21b,21c,21dに加えて、例えば、中心の係数を挟んで他の傾斜線方向(例えば20度方向や70度方向、150度方向等)に沿って対称に、負の係数及び正の係数が配置されたフィルタをさらに適用して、谷検出フィルタ処理を行うようにしてもよい。このように、負の係数及び正の係数の配置方向が異なるフィルタを増やして谷検出フィルタ処理を行うことで、深さ画像において様々な方向に谷部が現れても、当該谷部を検出することができる。
なお、上述した深さ画像や、谷検出画像、不連続点検出画像、輪郭抽出画像とは、ディスプレイ等に表示される具体的な画像としての形態だけでなく、画像として生成される前のデータも含まれる。
1 測定装置
2 輪郭抽出装置
7 撮像部
12 谷検出画像生成部
13 不連続点検出画像生成部
14 輪郭抽出画像生成部
18 谷検出フィルタ処理部
19 画像統合部
21a,21b,21c,21d フィルタ
22 不連続点検出部

Claims (8)

  1. 積み重なった複数の粒子の各輪郭を抽出する輪郭抽出装置において、
    積み重なった複数の前記粒子を撮像し、凹凸状態が輝度値の違いで表された深さ画像を生成する撮像部と、
    前記深さ画像で輝度値の差により表された谷部を検出するフィルタを適用した谷検出フィルタ処理を、前記深さ画像に対して行った後、2値化処理を行うことで谷検出画像を生成する谷検出画像生成部と、
    を有する、輪郭抽出装置。
  2. 前記深さ画像の輝度値を基に不連続点を検出して不連続点検出画像を生成する不連続点検出画像生成部と、
    前記谷検出画像と前記不連続点検出画像とを統合し、各前記粒子の輪郭を抽出した輪郭抽出画像を生成する輪郭抽出画像生成部と、
    を有する、請求項1に記載の輪郭抽出装置。
  3. 前記フィルタは、中心の係数が0であり、前記中心の係数を挟んで一方向に沿って対称に、少なくとも1つ以上の負の係数を有し、前記負の係数を挟んで前記一方向に沿って対称に、絶対値が前記負の係数と同じで、かつ前記負の係数の数と同じ数の正の係数を有した構成でなる、請求項1又は2に記載の輪郭抽出装置。
  4. 前記谷検出画像生成部は、前記負の係数及び前記正の係数の配置方向が異なる複数の前記フィルタを適用して前記谷検出フィルタ処理を行い、各前記谷検出フィルタ処理を行うことで生成された複数の谷検出フィルタ処理画像を統合して、前記谷検出画像を生成する、請求項3に記載の輪郭抽出装置。
  5. 積み重なった複数の粒子の各輪郭を抽出する輪郭抽出方法において、
    積み重なった複数の前記粒子を撮像し、凹凸状態が輝度値の違いで表された深さ画像を生成する撮像ステップと、
    前記深さ画像で輝度値の差により表された谷部を検出するフィルタを適用した谷検出フィルタ処理を、前記深さ画像に対して行った後、2値化処理を行うことで谷検出画像を生成する谷検出画像生成ステップと、
    を有する、輪郭抽出方法。
  6. 前記深さ画像の輝度値を基に不連続点を検出して不連続点検出画像を生成する不連続点検出画像生成ステップと、
    前記谷検出画像と前記不連続点検出画像とを統合し、各前記粒子の輪郭を抽出した輪郭抽出画像を生成する輪郭抽出画像生成ステップと、
    を有する、請求項5に記載の輪郭抽出方法。
  7. 前記谷検出画像生成ステップで適用する前記フィルタは、中心の係数が0であり、前記中心の係数を挟んで一方向に沿って対称に、少なくとも1つ以上の負の係数を有し、前記負の係数を挟んで前記一方向に沿って対称に、絶対値が前記負の係数と同じで、かつ前記負の係数の数と同じ数の正の係数を有した構成でなる、請求項5又は6に記載の輪郭抽出方法。
  8. 前記谷検出画像生成ステップでは、前記負の係数及び前記正の係数の配置方向が異なる複数の前記フィルタを適用して前記谷検出フィルタ処理を行い、各前記谷検出フィルタ処理を行うことで生成された複数の谷検出フィルタ処理画像を統合して、前記谷検出画像を生成する、請求項7に記載の輪郭抽出方法。
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