JP6988396B2 - 電子装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

この明細書における開示は、ケース内にポッティング樹脂が充填され、基板が封止された電子装置及びその製造方法に関する。
特許文献1には、一面が開口するケース内にポッティング樹脂が充填され、基板が封止された電子装置が開示されている。
特開2004−68643号公報
基板とともに回路を構成する電子部品のうち、第1電子部品は、基板に実装されて基板とともに封止される。一方、防爆弁を有する電解コンデンサや、コイルなどのように、樹脂封止が好ましくない電子部品である第2電子部品は、たとえばポッティング樹脂の外に配置される。
第2電子部品は、ハウジングの収容空間に配置される。収容空間は閉空間とされており、第2電子部品が気体や液体から保護される。ハウジングはリードを保持しており、リードの一部分が収容空間に露出され、露出部分とは別の部分がハウジングから突出して基板に接続される。第2電子部品は、リードを介して基板に接続される。ハウジングの一部分及びリードの突出部分は、ポッティング樹脂によって封止される。
ところで、ポッティング樹脂は、流動性を有する状態でケース内に注入される。注入時には空気を巻き込むため、巻き込んだ空気などを排出させるために、ケースに注入され、流動性を有する状態のポッティング樹脂を減圧下で保持する。しかしながら、減圧により、収容空間内の空気がハウジング及びリードの界面を通じてケース内に引かれ、ポッティング樹脂中に排出される。収容空間内の空気は、上記界面を、時間をかけて移動する。よって、ポッティング樹脂に収容空間内の空気由来のボイドが生じる虞がある。
本開示はこのような課題に鑑みてなされたものであり、減圧により生じるボイドを抑制できる電子装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本開示は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、技術的範囲を限定するものではない。
本開示のひとつである電子装置は、
一面が開口するケース(20)と、
ケースに収容された基板(31)と、
基板に実装された第1電子部品(320)と、
ケース内に充填されて基板及び第1電子部品を封止するポッティング樹脂(40)と、
閉じた収容空間(512)を有するハウジング(51)と、
ハウジングに保持され、一部分が収容空間に露出するとともに、露出部分とは別の部分がハウジングから突出して基板に接続されたリード(521)と、
収容空間に配置され、リードを介して基板に接続された第2電子部品(321)と、
を備え、
ハウジングの一部分及びハウジングから突出したリードの突出部分が、ポッティング樹脂によって封止されており、
ハウジングは、リードを突出部分と露出部分との間で露出させるように、収容空間とポッティング樹脂による封止部分との間でハウジングの外面に開口する排気通路部(513)を有している。
この電子装置によれば、減圧により収容空間からハウジングとリードとの界面を通じて引かれた空気を、排気通路部から外に逃がすことができる。すなわち、ポッティング樹脂に入り込む前に空気を逃がすことができる。したがって、減圧により生じるボイドを抑制することができる。
本開示の他のひとつである電子装置の製造方法は、
リード(521)を保持し、収容空間(512)に露出するリードの露出部分が収容空間に配置された第2電子部品(321)と接続され、この接続状態で収容空間が閉空間とされたハウジング(51)を準備すること、
ハウジングから突出するリードの突出部分を基板(31)に接続するとともに、第1電子部品(320)を基板に実装すること、
実装後に、基板を開口部側からケース(20)内に配置するとともに、基板、第1電子部品、ハウジングの一部分、及びリードの突出部分を一体的に封止するように、流動性を有する状態のポッティング樹脂(40)をケースに注入すること、
ケースに注入され、流動性を有する状態のポッティング樹脂を、減圧下で保持すること、
を含み、
リードが突出部分と露出部分との間で露出するように、収容空間とポッティング樹脂により封止される部分との間でハウジングの外面に開口する排気通路部(513)を備えたハウジングを準備し、減圧下において排気通路部を介してリードを露出させる。
この電子装置の製造方法によれば、減圧により収容空間からハウジングとリードとの界面を通じて引かれた空気を、排気通路部から外に逃がすことができる。すなわち、ポッティング樹脂に入り込む前に空気を逃がすことができる。したがって、減圧により生じるボイドを抑制することができる。
第1実施形態の電子装置を示す平面図である。 ポッティング樹脂を省略した平面図である。 コネクタをX1方向から見た平面図である。 図1のIV-IV線に沿う断面図である。 収容空間の気密性検査工程を示す図である。 ポッティング樹脂による封止工程を示す図である。 参考例における封止工程を示す図である。 第2実施形態の電子装置を示す断面図であり、図4に対応している。 封止部材を充填する工程を示す図である。 封止部材の充填工程の変形例を示す図である。 封止部材の変形例を示す断面図である。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的に及び/又は構造的に対応する部分には同一の参照符号を付与する。以下において、基板の板厚方向をZ方向、Z方向に直交する一方向をX方向と示す。また、Z方向及びX方向の両方向に直交する方向をY方向と示す。特に断わりのない限り、XY面視したときの形状(XY平面に沿う形状)を平面形状とする。XY面視は、Z方向の投影視とも言える。なお、重なる領域とは、Z方向の投影視において重なる領域を示す。
(第1実施形態)
先ず、図1〜図4に基づき、電子装置の構成について説明する。
図1〜図4に示す電子装置10は、たとえば車両に搭載される電子制御装置として構成されている。本実施形態では、車両の自動変速機を制御する電子制御装置として構成されている。電子装置10は、ケース20と、回路基板30と、ポッティング樹脂40と、コネクタ50を備えている。
ケース20は、一面が開口する箱状をなしている。ケース20は、底壁20aと、底壁20aに連なる側壁20bを有している。ケース20は、開口部20cを有している。底壁20aは、側壁20bにおけるZ方向の一端である下端に連なって、ケース20を閉塞している。側壁20bの他端である上端側に、開口部20cが設けられている。本実施形態では、底壁20aが平面略長方形をなしており、底壁20aの四辺それぞれに側壁20bが連なっている。ケース20は、たとえばアルミニウムなどの金属材料を用いて形成されている。
図2及び図4に示すように、ケース20は、延設部20dと、凸部20eを有している。延設部20dは、底壁20aの四辺のひとつに連なっている。延設部20dは、底壁20aの四辺のひとつに対し、Y方向の中央付近に連なっている。延設部20dは、コネクタ50を支持している。延設部20dは、底壁20aと板厚方向を同じにして外側に延設されている。凸部20eは、底壁20aの内面から突出している。凸部20eは、後述する第1電子部品320のうち、放熱させたい部品と重なる領域に設けられている。凸部20eと基板31との間には、放熱ゲルや熱伝導性接着材などの熱伝導部材21が介在している。したがって、第1電子部品320の生じた熱を、基板31及び熱伝導部材21を介して、凸部20e、すなわちケース20に逃がすことができる。
回路基板30は、基板31と、複数の電子部品32を有している。基板31は、樹脂などの電気絶縁材料を用いて形成された基材に、配線が配置されてなる。基板31は、プリント基板、配線基板とも称される。そして、配線と電子部品32とにより、回路が形成されている。
電子部品32は、図2及び図4に示すように、第1電子部品320と、第2電子部品321を有している。第1電子部品320は、基板31に実装されて基板31とともにポッティング樹脂40により封止されている。第1電子部品320としては、たとえばMOSFETなどのスイッチ、ダイオード、抵抗素子、マイコンなどが含まれる。第1電子部品320は、基板31の両面のうちの少なくとも一方に配置されている。本実施形態では、基板31が、平面略矩形状をなしている。そして、基板31の表面のうち、底壁20aに対向する面とは反対の上面に、第1電子部品320が配置されている。
一方、第2電子部品321は、ポッティング樹脂40の外に配置されている。第2電子部品321は、ポッティング樹脂40によって被覆されない位置に配置されている。第2電子部品321は、ポッティング樹脂40の表面40aよりも上方に配置されている。第2電子部品321としては、たとえば防爆弁を有する電解コンデンサ、コイルなどが含まれる。電解コンデンサの場合、ポッティング樹脂40により封止されると、防爆弁が所定の機能を果たせなくなる。また、コイルの場合、ポッティング樹脂40による封止で、特性が変化してしまう。このように、第2電子部品321は、ポッティング樹脂40による封止が好ましくない部品である。
本実施形態では、第2電子部品321としての電解コンデンサが、後述するハウジング51の収容空間512に配置されている。第2電子部品321は、基板31に直接的に実装されておらず、後述するリード52を介して基板31と電気的に接続されている。
ポッティング樹脂40は、ケース20に充填されている。ポッティング樹脂40は、基板31及び第1電子部品320を封止している。ポッティング樹脂40は、流動性を有する状態で開口部20cからケース20に注入され、硬化された樹脂体である。ポッティング樹脂40としては、たとえばエポキシ系の樹脂を採用することができる。
本実施形態では、回路基板30において、第2電子部品321を除く部分が、ポッティング樹脂40によって覆われている。基板31及び第1電子部品320は、ポッティング樹脂40の表面40a、すなわち開口部20cから露出する面よりも、底壁20a側に位置している。基板31及び第1電子部品320は、ポッティング樹脂40に埋設されている。
コネクタ50は、回路基板30と外部機器とを電気的に中継する機能を有している。コネクタ50は、ハウジング51と、複数のリード52を有している。ハウジング51は、PPSなどの樹脂材料を用いて形成されている。リード52は、導電材料を用いて形成され、インサート成形、圧入などによってハウジング51に保持されている。コネクタ50は、ケース20に固定されている。
ハウジング51は、嵌合部510と、封止部511と、収容空間512と、排気通路部513を有している。嵌合部510は、外部コネクタが嵌合する部分である。嵌合部510は、一端が閉塞された筒状をなしている。封止部511は、ハウジング51のうち、ポッティング樹脂40によって封止された部分である。このように、ハウジング51の一部分である封止部511はポッティング樹脂40内に配置され、嵌合部510を含む残りの部分はポッティング樹脂40から露出されている。すなわち、ハウジング51の一部分が表面40aよりも底壁20a側の下方に位置し、残りの部分が表面40aから外部に突出している。このように、ハウジング51は、ポッティング樹脂40の内外にわたって配置されている。
収容空間512には、第2電子部品321が配置されている。収容空間512は、気密に封止されており、閉空間とされている。収容空間512には空気が存在しており、収容空間512内の圧力は、少なくとも組み付け時において、大気圧とほぼ等しくされる。収容空間512は、嵌合部510及び封止部511とは異なる位置に設けられている。収容空間512は、本体部512aと、蓋部512bにより構成されている。
本体部512aは一面が開口する箱状をなしており、蓋部512bは本体部512aの開口を閉塞するように、本体部512aに組み付けられている。本体部512aと蓋部512bの間には図示しないシール材が介在しており、これにより、収容空間512が気密に封止されている。
排気通路部513は、ハウジング51において、封止部511と収容空間512との間に設けられている。排気通路部513は、後述する第2リード521を露出させるべく、ハウジング51の外面に開口している。排気通路部513は、第2リード521を露出させる深さを有している。本実施形態では、排気通路部513として有底孔が形成されている。有底孔である排気通路部513は、Z方向に延設され、ハウジング51の上面に開口している。
リード52は、図3に示すように、第1リード520と、第2リード521を有している。第1リード520は、ポッティング樹脂40により封止された基板31及び第1電子部品320による回路と外部機器(外部コネクタ)とを電気的に中継している。第2リード521は、基板31と第2電子部品321とを電気的に中継している。第2リード521が、第2電子部品と接続されるリードに相当する。本実施形態では、リード52が2段6列で配置されており、計12本のリード52のうち、10本が第1リード520、2本が第2リード521とされている。第2リード521の一方が正極用、他方が負極用である。また、第2リード521が、外部機器と第2電子部品321とを電気的に中継している。
第2リード521は、図4に示すように、接続部521aと、露出部521bと、突出部521cと、露出部521dを有している。接続部521aは、有底筒状をなす嵌合部510の底から突出しており、これにより外部コネクタとの接続が可能とされている。露出部521bは、収容空間512内に露出している。露出部521bが、リードの露出部分に相当する。露出部521bには、第2電子部品321の電極が接続されている。
突出部521cは、第2リード521のうち、ハウジング51から突出して基板31に接続される部分である。突出部521cが、リードの突出部分に相当する。本実施形態では、突出部521cが、封止部511における基板31との対向面から突出し、Z方向に延設されている。突出部521cは、基板31のスルーホール310に挿入され、基板31の図示しないランドにはんだ付けされている。封止部511における基板31との対向面は、表面40aよりも底壁20a側の下方に位置している。突出部521cは、封止部511とともにポッティング樹脂40によって封止されている。
露出部521dは、第2リード521のうち、排気通路部513を通じてハウジング51の外部に露出された部分である。露出部521dは、露出部521bと突出部521cの間に設けられている。第2リードは、露出部521dをそれぞれ有している。本実施形態では、図4に示すように、露出部521dのそれぞれが、排気通路部513の底面よりも上方、すなわち中空に支持されている。
次に、図5及び図6に基づき、上記した電子装置10の製造方法について説明する。
先ず、第2リード521を保持し、収容空間512に第2電子部品321が配置されたハウジング51を準備する。本実施形態では、コネクタ50を準備する。この状態で、第2電子部品321は第2リード521に接続されている。また、収容空間512は、気密に封止されている。また、露出部521dは、排気通路部513を通じて外部に露出されている。
次いで、収容空間512の気密性検査を実施する。この検査では、図5に示すように、コネクタ50をチャンバ70内に配置し、たとえばポンプ71により加圧する。気密性に問題があれば、実測値と設定圧力が一致しない点が生じる。
気密性を確認した後は、コネクタ50及び第1電子部品320を基板31に実装する。すなわち、回路基板30を形成する。これにより、第2電子部品321も、第2リード521を介して基板31に接続される。そして、回路基板30をケース20に組み付ける。たとえば基板31がケース20に固定される。また、コネクタ50がケース20に固定される。
次いで、ポッティング樹脂40を注入する。図6に示すように、流動性を有する状態、すなわち液状のポッティング樹脂40を開口部20c側からケース20に注入し、基板31及び第1電子部品320を封止する。ポッティング樹脂40の液面は平坦となる。
本実施形態では、ディスペンサ72を用いてポッティング樹脂40を注入する。また、回路基板30が組み付けられたケース20をチャンバ73内に配置し、ポンプ74により真空引きを行いながら、ポッティング樹脂40を注入する。このように、減圧状態(たとえば1Torr)でポッティングを行う。
液状のポッティング樹脂40には空気が含まれる。空気の一因として、たとえばポッティング樹脂40を注入する際に巻き込まれた空気がある。また、ポッティング樹脂40の原料に含まれる空気がある。これらの空気は、減圧により、ポッティング樹脂40の外へ排出される。したがって、減圧状態は、所定時間保持される。
なお、ポッティング樹脂40の注入後に、減圧状態にしてもよい。大気圧下でポッティング樹脂40を注入した後に減圧下に配置する場合にも、ケース20に注入され、流動性を有する状態のポッティング樹脂40を減圧下で保持することができる。したがって、上記した空気をポッティング樹脂40の外へ排出することができる。
一方、減圧により、チャンバ73内の圧力と、収容空間512の圧力に差が生じる。収容空間512の圧力は大気圧にほぼ等しい。したがって、チャンバ73の減圧により、収容空間512の空気は、ハウジング51と第2リード521との界面を通じて引かれる。収容空間512内の空気は、上記界面を、時間をかけて少しずつ移動する。収容空間512から引かれた空気は、図6に破線矢印で示すように界面を移動し、第2リード521の露出部521dにおいて、排気通路部513へ排出される。したがって、ポッティング樹脂40中に排出されない。
次いで、大気圧に戻す。そして、ポッティング樹脂40が硬化すると、上記した電子装置10を得ることができる。
次に、上記した電子装置10及びその製造方法の効果について説明する。
図7に示す参考例では、本実施形態の要素と同一又は関連する要素について、本実施形態の符号の末尾にrを付け加えて示している。
参考例のハウジング51rは、排気通路部を有していない。それ以外の構成は、本実施形態と同一とされている。このような構成では、減圧により、収容空間512rの空気が、ハウジング51rと第2リード521rとの界面を、図7に破線矢印で示すように移動し、ポッティング樹脂40r中に排出される。収容空間512rの空気は、上記界面を、時間をかけて少しずつ移動する。したがって、収容空間512r由来の空気80rの少なくとも一部は、ポッティング樹脂40r中に留まる虞がある。たとえば所定の減圧処理期間の終了間際にポッティング樹脂40r中に排出された空気80rは、ポッティング樹脂40r中に留まる。したがって、参考例に示す構成では、減圧による空気80r由来のボイドが生じる虞がある。
これに対し、本実施形態では、減圧により収容空間512からハウジング51と第2リード521との界面を通じて引かれた空気を、排気通路部513から外に逃がすことができる。すなわち、ポッティング樹脂40に入り込む前に、空気を逃がすことができる。したがって、減圧により生じるボイドを抑制することができる。
なお、ポッティング樹脂40を注入する際に、蓋部512bを外しておく、すなわち収容空間512を開空間としておくことで、減圧により収容空間512の空気が引かれるのを抑制することもできる。しかしながら、減圧下で蓋部512bを外しておくと、注入したポッティング樹脂40が飛散し、第2電子部品321や第2リード521に付着する虞がある。ポッティング樹脂40の付着は、たとえば防爆弁の作動に影響を及ぼす。また、材料によっては、第2リード521が断線してしまう。ポッティング樹脂40の注入後でも、蓋部512bを組み付けるまでは、搬送の振動などによりポッティング樹脂40が飛散し、付着する虞がある。
これに対し、本実施形態では、蓋部512bを組み付け、収容空間512を閉空間とした状態で、ポッティング樹脂40を注入する。したがって、ポッティング樹脂40の付着を抑制することもできる。
さらには、ポッティング樹脂40を注入する前に、収容空間512を閉空間とするため、収容空間512の気密性検査を、ポッティング樹脂40を注入する際に用いるチャンバ73よりも小さいチャンバ70で実施することができる。これにより、検査時間を短くすることもできる。
また、本実施形態では、コネクタ50のハウジング51が、第2電子部品321を収容し、第2リード521を保持するハウジングを兼ねている。換言すれば、回路基板30と外部機器とを電気的に中継する機能と、ポッティング樹脂40の外に配置された第2電子部品321を保護しつつ第2電子部品321を基板31と接続する機能を、集約している。したがって、コネクタ50とは別に、第2電子部品321を収容するハウジングを設ける構成に較べて、電子装置10の構成を簡素化し、体格を小型化することができる。
なお、排気通路部513として有底孔の例を示したが、これに限定されない。たとえば、排気通路部513として貫通孔を採用することができる。また、孔に限らず、たとえばハウジング51の上面及び側面に開口する切り欠きを採用することもできる。
(第2実施形態)
本実施形態は、先行実施形態を参照できる。このため、先行実施形態に示した電子装置10及びその製造方法と共通する部分についての説明は省略する。
図8に示すように、本実施形態でも、排気通路部513として有底孔を採用している。そして、排気通路部513に、封止部材60が充填されている。この封止部材60により、第2リード521の露出部521dが封止されている。本実施形態では、封止部材60として、ポッティング樹脂40と同じ材料を用いている。すなわち、封止部材60としてポッティング樹脂を採用している。
封止部材60は、ポッティング樹脂40の注入後に、排気通路部513に充填される。本実施形態では、チャンバ73内を減圧状態にしてディスペンサ72によりポッティング樹脂40を注入した後、図9に示すように、減圧状態のチャンバ73内において、排気通路部513内に、ポッティング樹脂40と同じ材料を封止部材60として注入する。そして、封止部材60の注入後、大気圧に戻す。
このように、本実施形態によれば、減圧により収容空間512から引かれた空気を排気通路部513から外に逃がすとともに、封止部材60により第2リード521を保護することができる。
また、封止部材60として、ポッティング樹脂40と同じ材料を用いている。これにより、構成を簡素化し、製造コストを低減することができる。さらに、減圧状態のチャンバ73内において、ポッティング樹脂40と同じディスペンサ72を用いて封止部材60を充填するため、製造装置を簡素化することができる。
なお、減圧下で封止部材60を充填する例を示したが、これに限定されない。図10に示す変形例のように、ポッティング樹脂40の注入後、大気圧下で封止部材60を充填してもよい。これによれば、チャンバ等が不要となり、製造装置を簡素化することができる。図10では、ディスペンサ75により封止部材60を注入する例を示している。
また、ポッティング樹脂40と同じ材料を用いて形成された封止部材60の例を示したが、これに限定されない。たとえば図11の変形例に示すように、ポッティング樹脂40よりもヤング率の低い材料を用いて形成された封止部材61を採用することもできる。この封止部材61によれば、外部コネクタとの嵌合時に生じる応力を、封止部材61にて緩和することができる。したがって、基板31に対する第2リード521の接続信頼性を向上することができる。
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。たとえば、開示は、実施形態において示された要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
コネクタ50の構成は、上記例に限定されない。
コネクタ50のハウジング51が、第2電子部品321を収容し、第2リード521を保持するハウジングを兼ねる例を示したが、これに限定されない。コネクタ50とは別に、第2電子部品321を収容し、第2リード521を保持するハウジングを設けてもよい。
第2リード521の露出部521dが、中空に支持される例を示したがこれに限定されない。第2リード521のそれぞれの一部が、排気通路部513に露出していればよい。たとえばZ方向において一部が露出され、残りの部分がハウジング51内に配置された構成としてもよい。
10…電子装置、20…ケース、20a…底壁、20b…側壁、20c…開口部、20d…支持部、20e…凸部、21…熱伝導部材、30…回路基板、31…基板、310…スルーホール、32…電子部品、320…第1電子部品、321…第2電子部品、40…ポッティング樹脂、40a…表面、50…コネクタ、51…ハウジング、510…嵌合部、511…封止部、512…収容空間、512a…本体部、512b…蓋部、513…排気通路部、52…リード、520…第1リード、521…第2リード、521a…接続部、521b…露出部、521c…突出部、521d…露出部、60,61…封止部材、70,73…チャンバ、71,74…ポンプ、72,75…ディスペンサ、80r…空気

Claims (8)

  1. 一面が開口するケース(20)と、
    前記ケースに収容された基板(31)と、
    前記基板に実装された第1電子部品(320)と、
    前記ケース内に充填されて前記基板及び前記第1電子部品を封止するポッティング樹脂(40)と、
    閉じた収容空間(512)を有するハウジング(51)と、
    前記ハウジングに保持され、一部分が前記収容空間に露出するとともに、露出部分とは別の部分が前記ハウジングから突出して前記基板に接続されたリード(521)と、
    前記収容空間に配置され、前記リードを介して前記基板に接続された第2電子部品(321)と、
    を備え、
    前記ハウジングの一部分及び前記ハウジングから突出した前記リードの突出部分が、前記ポッティング樹脂によって封止されており、
    前記ハウジングは、前記リードを前記突出部分と前記露出部分との間で露出させるように、前記収容空間と前記ポッティング樹脂による封止部分との間で前記ハウジングの外面に開口する排気通路部(513)を有している電子装置。
  2. 前記排気通路部は有底孔とされ、
    前記排気通路部内に、封止部材(60,61)が充填されている請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記封止部材(60)は、前記ポッティング樹脂と同じ材料を用いて形成されている請求項2に記載の電子装置。
  4. 前記封止部材(61)は、前記ポッティング樹脂よりもヤング率の低い材料を用いて形成されている請求項2に記載の電子装置。
  5. 前記基板と外部機器とを電気的に中継するコネクタ(50)をさらに備え、
    前記ハウジングが前記コネクタのハウジングを兼ねている請求項1〜4いずれか1項に記載の電子装置。
  6. リード(521)を保持し、収容空間(512)に露出する前記リードの露出部分が前記収容空間に配置された第2電子部品(321)と接続され、この接続状態で前記収容空間が閉空間とされたハウジング(51)を準備すること、
    前記ハウジングから突出する前記リードの突出部分を基板(31)に接続するとともに、第1電子部品(320)を前記基板に実装すること、
    実装後に、前記基板を開口部側からケース(20)内に配置するとともに、前記基板、前記第1電子部品、前記ハウジングの一部分、及び前記リードの突出部分を一体的に封止するように、流動性を有する状態のポッティング樹脂(40)を前記ケースに注入すること、
    前記ケースに注入され、流動性を有する状態の前記ポッティング樹脂を、減圧下で保持すること、
    を含み、
    前記リードが前記突出部分と前記露出部分との間で露出するように、前記収容空間と前記ポッティング樹脂により封止される部分との間で前記ハウジングの外面に開口する排気通路部(513)を備えた前記ハウジングを準備し、前記減圧下において前記排気通路部を介して前記リードを露出させる電子装置の製造方法。
  7. 前記ポッティング樹脂の注入後に、前記排気通路部に封止部材(60,61)を充填して前記リードの露出部分を封止する請求項6に記載の電子装置の製造方法。
  8. 前記封止部材を、大気圧下で充填する請求項7に記載の電子装置の製造方法。
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