JP6988298B2 - 電極触媒の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電極触媒の製造方法に関する。更に詳細には、本発明は、燃料電池用電極触媒として好適な電極触媒の製造方法に関する。
従来、白金と白金以外の金属とを含み、酸素還元反応活性に優れたカーボン担持白金触媒の製造方法が提案されている(特許文献1参照。)。
この製造方法は、プロトンを含む酸性溶液に白金触媒を分散した分散溶液中に、白金触媒の白金の酸化物生成開始電位よりも高い電位を与える化学種を存在させる工程と、白金触媒の白金の酸化物還元開始電位よりも低い電位を与える化学種を存在させる工程と、を含む。
また、特許文献1には、カーボン担持パラジウムコア/白金シェル触媒に対して電位サイクル耐久性試験を行うと、酸素還元反応活性が大きく向上することが記載されている。この電位サイクル耐久性試験は、アルゴン飽和した80℃の0.1mol/Lの過塩素酸水溶液中、0.6V(3s)/1.0V(3s)の矩形波による10000サイクルの電位処理である。
国際公開第2016/143784号
本発明者らが、電位サイクル処理における温度範囲について検討したところ、電位サイクル処理を15℃以上で行うと、酸素還元反応面積比活性が低下することがあるという新たな技術知見を得た。
本発明は、このような新たな技術知見に基づいてなされたものである。そして、本発明は、優れた酸素還元反応面積比活性を有する電極触媒の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた。その結果、所定の電極触媒に、所定の電位サイクル処理を複数回行うことにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、優れた酸素還元反応面積比活性を有する電極触媒の製造方法を提供することができる。
図1は、各例の電位サイクル処理前及び電位サイクル処理後の酸素還元反応面積比活性の結果を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態に係る電極触媒の製造方法について詳細に説明する。本実施形態の電極触媒の製造方法は、所定の電極触媒に、所定の電位サイクル処理を複数回行う電極触媒の製造方法である。
ここで、上記所定の電極触媒は、触媒担体と触媒担体に担持された触媒合金とを含み、触媒合金が白金及び白金以外の金属元素を含有する。そして、合金とは、一般に金属元素に1種以上の金属元素又は非金属元素を加えたものであって、金属的性質をもっているものの総称である。また、本発明における触媒合金には、その組織には、成分元素が別個の結晶となるいわば混合物である共晶合金、成分元素が完全に溶け合い固溶体となっているもの、成分元素が金属間化合物又は金属と非金属との化合物を形成しているものなどがある。さらに、本発明における触媒合金は、いずれの形態であってもよいが、少なくとも白金原子及び白金以外の金属原子が金属間化合物を形成しているものを含む。なお、以下「白金以外の金属元素」を「他の金属元素」ということがある。
また、上記所定の電位サイクル処理は、15℃未満の温度で、電解質中で上記所定の電極触媒に白金溶解電位よりも低い上限電位を与える工程と、15℃未満の温度で、電解質中で上記所定の電極触媒に水素発生電位よりも高い下限電位を与える工程と、を含む。
このような構成とすることにより、白金の溶出、他の金属元素の溶出、触媒合金の粒子の凝集を抑制しつつ、触媒合金が内部などに酸素を含有する場合にも、酸素含有量を低減することができる。その結果、優れた酸素還元反応面積比活性を有する電極触媒を得ることができる。
なお、所定の電位サイクル処理を複数回行うことに着目した場合には、電極触媒の活性化処理方法と捉えることもできる。
電位サイクル処理を15℃以上の温度で行うと、例えば、標準電極電位が水素より卑であるコバルトが他の金属元素である場合、酸素還元反応面積比活性が低下してしまう。これは、白金と比較してコバルトが特に溶出しやすいためである。
また、電位サイクル処理における上限電位を白金溶解電位とすると、例えば、電位サイクル処理を15℃未満の温度で行う場合でも、酸素還元反応面積比活性が低下してしまう。これは、白金酸化物の形成、白金への酸素吸着、白金からの酸素脱離などによって、白金が溶出するためである。また、白金の溶出とともに、他の金属元素が溶出したためとも言える。
さらに、電位サイクル処理における下限電位を水素発生電位とすると、例えば、電位サイクル処理を15℃未満の温度で行う場合でも、酸素還元反応面積比活性が低下してしまう。これは、発生した水素が触媒合金表面に吸着し、触媒合金表面が疎水化されて、触媒合金の粒子が凝集したり、又は、他の金属元素が溶出したりするためである。
現時点においては、以下のようなメカニズムにより、電極触媒における酸素還元反応面積比活性が向上したと考えている。
触媒担体に分散して担持された触媒合金粒子は、白金及び他の金属元素を含有している。他の金属元素としては、特に限定されるものではないが、例えば、標準電極電位が水素より卑であるコバルト、ニッケル、鉄等の遷移金属元素を挙げることができる。
コバルト、ニッケル、鉄等の溶出速度の活性化エネルギーは60kJ/mol以上70kJ/mol以下程度の範囲内である。また、白金の表面拡散活性化エネルギーは30kJ/mol程度である。
そのため、電位サイクル処理における温度を15℃以上とすると、他の金属元素の溶出速度が大きくなる。
これに対して、電位サイクル処理における温度を15℃未満とすると、他の金属元素の溶出速度が小さくなり、白金の表面拡散が支配的になる。そのため、触媒合金粒子において、粒子中心側(コア部)における他の金属元素の存在割合が高くなり、粒子表面側(シェル部)における白金の存在割合が高くなる。その結果、酸素還元反応面積比活性が向上する。
また、他の金属元素の存在割合が粒子中心側(コア部)で高く、白金の存在割合が粒子表面側(シェル部)で高い触媒合金粒子として、触媒合金粒子の表面の一部ないし全面に被覆形成された白金からなる平坦なスキン層を有するものを挙げることができるが、これに限定されるものではない。
なお、白金と同様に標準電極電位が水素より貴であるパラジウムは、その表面拡散活性化エネルギーが白金の表面拡散活性化エネルギーと同程度であるため、温度因子を考慮する必要がほとんどない。
このようなメカニズムによって、他の金属元素の溶出が抑制されながら、触媒合金粒子の表面側における白金の存在割合が高くなる。その結果、電極触媒における酸素還元反応面積比活性が向上し、優れた酸素還元反応面積比活性を有する電極触媒を得ることができるという効果が得られる。
ただし、上記のメカニズム以外のメカニズムによって、上述のような効果が得られていたとしても、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
以下、各構成について詳細に説明する。
まず、電位サイクル処理におけるサイクル数は、複数回であれば、特に限定されるものではなく、例えば、電位サイクル処理におけるサイクル数は、2回以上100回以下であることが好適であり、2回以上50回以下であることがより好適である。
電位サイクル処理におけるサイクル数が1回の場合、例えば、上述した白金の表面拡散が起こりにくいためか、電極触媒における酸素還元反応面積比活性を向上させることができない。
また、電位サイクル処理におけるサイクル数が100回超の場合、電位サイクル処理におけるサイクル数が100回の場合と比較して、電極触媒における酸素還元反応面積比活性の向上効果がほとんどなくなり、電位処理が無駄となり、生産性が低下することとなる。
そして、電位サイクル処理における電解質は、例えば、白金の表面拡散を実現し得るものであれば、特に限定されるものではない。例えば、電位サイクル処理における電解質は、酸性、中性、アルカリ性のいずれであってもよい。
また、電位サイクル処理における電解質としては、例えば、非酸化性ガスで飽和されていることが好適である。非酸化性ガスとしては、ヘリウムやアルゴンなどの不活性ガス、窒素ガスなどを挙げることができる。
また、電位サイクル処理における電解質としては、支持電解質を溶媒に添加した溶液、より具体的には、支持電解質を水に添加した水溶液を用いることが好適であるが、これに限定されるものではない。
すなわち、スルホン酸基を有するポリテトラフルオロエチレンに水分を含浸させたものを電位サイクル処理における電解質として用いることもできる。
さらに、特に限定されるものではないが、電位サイクル処理における電解質としては、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸などの酸性水溶液を適用することが好適であり、その中でも、過塩素酸水溶液を適用することがより好適である。また、電位サイクル処理における電解質として、溶媒や水分を含むものを適用すると、電位サイクル処理における温度制御がしやすくなる。
また、電位サイクル処理における温度は、15℃未満であれば、特に限定されるものではないが、12℃以下であることが好適であり、10℃以下であることがより好適である。
電位サイクル処理における温度が12℃以下、更に10℃以下の場合、より確実に電極触媒における酸素還元反応面積比活性を向上させ得る。
そして、特に限定されるものではないが、電位サイクル処理における電解質が水溶液である場合に、温度制御がしやすいという観点から、電位サイクル処理における温度が0℃以上であることが好適である。
また、電位サイクル処理における温度は、特に限定されるものではないが、5℃以上であることがより好適であり、8℃以上であることが更に好適である。電位サイクル処理における温度が5℃以上の場合、より確実に電極触媒における酸素還元反応面積比活性を向上させ得る。また、電位サイクル処理における温度が8℃以上の場合、白金表面のキャップ成分である水素及び電解液中のアニオンの吸着が起こりやすく、他の金属元素の溶出をより確実に抑制でき、酸素還元反応面積比活性をより向上させ得る。
さらに、電位サイクル処理における上限電位は、白金溶解電位よりも低ければ、特に限定されるものではないが、0.9Vvs.RHEとすることが好適であり、0.8Vvs.RHEとすることがより好適であり、0.5Vvs.RHEとすることが更に好適である。
このような上限電位とすると、白金酸化物の形成をより抑制することができる。
そして、電位サイクル処理における下限電位は、水素発生電位よりも高ければ、特に限定されるものではないが、0.0Vvs.RHEとすることが好適であり、0.05Vvs.RHEとすることがより好適である。
このような下限電位とすると、触媒合金粒子の凝集をより抑制することができる。
また、電位サイクル処理の上限電位における電位保持時間及び下限電位における電位保持時間は、例えば、白金の表面拡散を実現し得るものであれば、特に限定されるものではない。例えば、それぞれを60秒以下とすることが好適である。
このような電位保持時間とすると、無駄な保持時間を削減することができ、生産性が向上することとなる。
そして、電位サイクル処理の上限電位における電位保持時間及び下限電位における電位保持時間は、例えば、白金の表面拡散をより確実に実現し得るという観点から、それぞれを1秒以上とすることが好適である。
なお、上限電位における電位保持時間及び下限電位における電位保持時間は、同じであっても異なってもよい。
電位サイクル処理は、下限側の電位で所定時間保持した後に、瞬時に上限電位に電位を上げて所定時間保持した後に、瞬時に下限電位に戻すというサイクルを繰り返すことが好ましい。上限電位、下限電位に保持することによって、触媒が活性化されるためであり、電位上昇、下降時は、触媒の活性化への寄与が小さい。そのため、瞬時に電位を変化させることによって、短時間でより効果的に活性化が可能となる。
原料としての電極触媒は、触媒担体と触媒担体に担持された触媒合金とを含み、触媒合金が白金(Pt)及び他の金属元素(M)を含有するものであれば、特に限定されるものではない。このような原料としての電極触媒は、例えば、従来公知の製造方法を適用して作製することができる。
触媒担体としては、例えば、固体高分子形燃料電池用電極触媒に適用される従来公知のカーボンなどの導電性担体を適用することができる。
また、特に限定されるものではないが、他の金属元素(M)としては、触媒活性が優れるという観点から、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)を適用することが好適である。これらは、溶出速度の活性化エネルギーが高く、60kJ/mol以上70kJ/mol以下程度の範囲内である。また、これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて適用することもできる。その中でも、固体高分子形燃料電池に適用した場合における膜電極接合体の耐久性に対する悪影響がないという観点から、コバルト(Co)を適用することがより好適である。
そして、特に限定されるものではないが、触媒合金における他の金属元素(M)に対する白金(Pt)の比(Pt/M)が、モル比で、3.0以下であることが好適である。
触媒合金における他の金属元素(M)に対する白金(Pt)の比(Pt/M)が、モル比で、3.0超であると、他の金属元素成分の量が少なくなり、高い活性が得られないことがある。
以下、本発明を若干の実施例によって更に詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<原料として電極触媒の作製>
白金濃度0.8質量%のジニトロジアミン白金硝酸水溶液1000g(白金含有量:8g)に、カーボン担体を19g浸漬させ、室温(25℃)で40分間、撹拌後、還元剤として100%メタノールを100mL添加した。なお、カーボン担体として、ケッチェンブラック(登録商標)(ライオン株式会社製、KetjenBlackEC300J(平均粒子径:40nm、BET比表面積:800m/g))を使用した。この溶液を沸点(約95℃)で7時間、撹拌、混合し、白金をカーボン担体に担持させた。そして、濾過、乾燥することにより白金粒子担持担体を得た。
得られた白金粒子担持担体20gを2Lの水に分散させ、コバルト前駆体(硫酸コバルト、コバルト含有量4.8g(白金1molに対して2mol相当))を投入した。これに、別途調製した還元剤溶液(水素化ホウ素ナトリウム10gを純水1Lに溶解)を全量投入し、室温(25℃)で1時間、スターラーで撹拌、混合し、還元析出させた。そして、析出物を濾過、乾燥した後、100体積%水素ガス雰囲気中、900℃、1時間の合金化処理を行うことで、電極触媒前駆体を得た。
得られた電極触媒前駆体における触媒合金粒子(Pt−Co合金粒子)の担持濃度(担持量)は、担体に対して、55.6.質量%(Pt:27.6質量%、Co:28.0質量%)であった。ゆえに、電極触媒前駆体における触媒合金粒子(Pt−Co合金粒子)の組成(Pt/Co比(モル比))は、0.3であった。なお、担持濃度及び組成は、誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP−OES)により測定した。以下、同様である。また、触媒合金粒子(Pt−Co合金粒子)の平均粒子径は、約4nmであった。
得られた電極触媒前駆体を、10℃に調整した3mol/L硝酸水溶液に6時間浸漬して、触媒含有溶液を得た。所定時間浸漬後、この触媒含有溶液をろ過した後、純水で洗浄した。洗浄後の触媒を大気中で60℃で24時間乾燥させて、原料としての電極触媒を得た。
得られた原料としての電極触媒における触媒合金粒子の組成を測定したところ、全体の組成(Pt/Co(モル比))は、2.1であった。なお、触媒合金粒子の組成は、ICP分析により測定した。
<電極触媒の作製>
得られた原料としての電極触媒(PtCo/C触媒)を、直径5mmのグラッシーカーボンディスクより構成される回転ディスク電極(RDE、幾何面積:0.19cm)上にPtの単位面積当たりの担持量が34μg/cmとなるようにバインダ(Nafion(登録商標)、Nafionの塗布量:10μg/cm)とともに、均一に分散担持して、電極を作製した。
<電位サイクル処理>
得られた電極を、温度10℃の0.1mol/L過塩素酸水溶液に浸漬した後、窒素(N)ガスの液中バブリングを30分間した。その後、窒素(N)ガスは水溶液より上方部に供給しながら、10℃の0.1mol/L過塩素酸水溶液中において、可逆水素電極(RHE)に対して電極電位を0.0Vに60秒間保持した後、瞬時に0.5Vに電位を上げ、0.5Vを60秒間保持した後、0.0Vに瞬時に戻すというサイクルを50サイクル繰り返して、本例の電極触媒を得た。
(実施例2)
電位サイクル処理における0.1mol/L過塩素酸水溶液の温度を5℃としたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、本例の電極触媒を得た。
(比較例1)
電位サイクル処理における0.1mol/L過塩素酸水溶液の温度を25℃としたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、本例の電極触媒を得た。
(比較例2)
電位サイクル処理における0.1mol/L過塩素酸水溶液の温度を15℃としたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、本例の電極触媒を得た。
[性能評価]
上記各例の性能評価用RDE電極に対して、電気化学計測装置を用い、窒素(N)ガスで飽和した25℃の0.1mol/L過塩素酸水溶液中において、可逆水素電極(RHE)に対して0.05〜1.2Vの電位範囲で、50mV/sの走査速度でサイクリックボルタンメトリーを行った。得られたボルタモグラムの0.05〜0.4Vに現れる水素吸着ピークの面積より、各例の電極触媒の電気化学的表面積(cm)を算出した。これをRDE電極上の白金担持量で除した値を比表面積(m/g Pt)とした。
また、上記各例の性能評価用RDE電極に対して、電気化学計測装置を用い、酸素(O)ガスで飽和した25℃の0.1mol/L過塩素酸水溶液中において、0.2Vから1.2Vまで、速度10mV/sで電位走査を行った。さらに、電位走査により得られた電流から、物質移動(酸素拡散)の影響をKoutecky−Levich式を用いて補正した上で、0.9Vでの電流値を抽出した。そして、得られた電流値を上記により得られた白金比表面積の値で除した値を酸素還元反応面積比活性(μA/cm Pt)とした。Koutecky−Levich式を用いた方法は、例えば、Electrochemistry Vol.79,No.2,p.116−121(2011)(対流ボルタモグラム)(1)酸素還元(RRDE)の「4 Pt/C触媒上での酸素還元反応の解析」に記載されている。
得られた結果を図1に示す。なお、各例のグラフの値は、電位サイクル処理前の値を1.0としたときの相対値である。
図1より、本発明の範囲に属する実施例1、2は、本発明外の比較例1、2と比較して、優れた酸素還元反応面積比活性を有することが分かる。
また、図1より、上限電位を、0.9Vvs.RHEより低い0.5Vvs.RHEとした実施例1,2は、優れた酸素還元反応面積比活性を有することが分かる。
さらに、図1より、下限電位を、0.0Vvs.RHEとした実施例1,2は、優れた酸素還元反応面積比活性を有することが分かる。
また、上限電位における電位保持時間及び下限電位における電位保持時間を、60秒とした実施例1,2は、優れた酸素還元反応面積比活性を有することが分かる。
さらに、他の金属元素を、コバルトとした実施例1,2は、優れた酸素還元反応面積比活性を有することが分かる。
また、触媒合金における他の金属元素であるコバルト(Co)に対する白金(Pt)の比(Pt/Co)を、モル比で、3.0以下である2.1とした実施例1,2は、優れた酸素還元反応面積比活性を有することが分かる。
以上、本発明を若干の実施形態及び実施例によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形が可能である。
なお、電極触媒を適用する燃料電池としては、固体高分子形燃料電池を好適なものとして例示したが、これに限定されるものではない。例えば、アルカリ形燃料電池、ダイレクトメタノール形燃料電池、マイクロ燃料電池に適用することができる。また、燃料電池の燃料極及び空気極のいずれにも適用することができる。さらに、燃料電池だけでなく、空気電池における空気極に適用することもできる。

Claims (6)

  1. 触媒担体と該触媒担体に担持された触媒合金とを含み、該触媒合金が白金及び白金以外の金属元素を含有する電極触媒に、電位サイクル処理を複数回行う電極触媒の製造方法であって、
    上記電位サイクル処理は、0℃以上15℃未満の温度で、支持電解質を添加した水溶液からなる電解質中で上記電極触媒に白金溶解電位よりも低い上限電位を与える工程と、0℃以上15℃未満の温度で、支持電解質を添加した水溶液からなる電解質中で該電極触媒に水素発生電位よりも高い下限電位を与える工程と、を含む
    ことを特徴とする電極触媒の製造方法。
  2. 上記上限電位を、0.9Vvs.RHEとすることを特徴とする請求項1に記載の電極触媒の製造方法。
  3. 上記下限電位を、0.0Vvs.RHEとすることを特徴とする請求項1又は2に記載の電極触媒の製造方法。
  4. 上記上限電位における電位保持時間及び上記下限電位における電位保持時間を、60秒以下とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の電極触媒の製造方法。
  5. 上記白金以外の金属元素を、コバルト、ニッケル及び鉄からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属元素とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の電極触媒の製造方法。
  6. 上記触媒合金における上記白金以外の金属元素に対する上記白金の比が、モル比で、3.0以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の電極触媒の製造方法。
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