JP6987522B2 - 画像生成装置、画像生成方法、及びプログラム - Google Patents

画像生成装置、画像生成方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像生成装置、画像生成方法、及びプログラムに関する。
現在、低コヒーレント光による干渉を利用した光干渉断層撮像法(OCT:Optical Coherence Tomography)を用いる装置(以下、OCT装置)が実用化されている。OCT装置は、被検査物に入射する光の波長程度の分解能で断層画像を取得できるため、被検査物の断層画像を高解像度に撮像することができる。
OCT装置において、光源からの光は、ビームスプリッタなどにより、測定光と参照光とに分けられる。測定光は、測定光路を介して眼などの被検査物に照射される。そして、被検査物からの測定光の戻り光は参照光と合波され、干渉光として検出光路を介して検出器に導かれる。ここで、戻り光とは、被検査物に対する光の照射方向における界面に関する情報等が含まれる反射光や散乱光のことである。OCT装置では、戻り光と参照光との干渉光を検出器で検出し、解析することによって被検査物の断層画像を得ることができる。
特開2012−148003号公報
網膜の断層画像を撮像する際には、一般には、前眼部の中心に撮像装置のアライメントを行って撮像装置と被検眼との光軸を合わせた後に、撮像装置が測定光を被検眼に照射する。しかしながら、例えば白内障眼における水晶体の混濁を避ける場合など、瞳孔周辺部に測定光を照射して撮像する場合も多くある。また、アライメント後に被検眼が意図せず動いてしまい、撮像装置と被検眼の光軸がずれてしまう場合もある。以下において、撮像装置(測定光)の光軸と被検眼(被検査物)の光軸にずれがある状態をアライメント偏芯があるという。
これらのようにアライメント偏芯が生じている場合には、取得した干渉信号に基づいて断層画像を生成すると、アライメント偏芯によって生じる測定光の光路長変化や被検査物である被検眼の眼底への入射角度変化に起因して断層画像にひずみが生じてしまう。
そこで、本発明は、測定光と被検査物とのアライメント偏芯に起因する断層画像のひずみを軽減することができる、画像生成装置、画像生成方法及びプログラムを提供する。
本発明の一実施態様による画像生成装置は、測定光を用いて被検を光干渉断層撮像することで得られた、前記被検の断層データを取得する取得手段と、前記測定光の光軸前記被検眼の光軸のずれである偏芯量を取得する偏芯量取得手段と、取得した前記断層データを用いて断層画像を生成する生成手段とを備え、前記生成手段は、前記偏芯量を用いて、前記被検への前記測定光の入射角度変化量及び前記測定光の光路長変化量を算出する算出手段と、前記入射角度変化量及び前記光路長変化量を用いて前記断層画像のひずみを補正した断層画像を生成する補正手段とを含む。
また、本発明の他の実施態様による画像生成方法は、測定光を用いて被検を光干渉断層撮像することで得られた、前記被検の断層データを取得する工程と、前記測定光の光軸前記被検眼の光軸のずれである偏芯量を取得する工程と、取得した前記断層データを用いて断層画像を生成する工程とを含み、前記断層画像を生成する工程は、前記偏芯量を用いて、前記被検への前記測定光の入射角度変化量及び前記測定光の光路長変化量を算出する工程と、前記入射角度変化量及び前記光路長変化量を用いて前記断層画像のひずみを補正した断層画像を生成する工程とを含む。

本発明によれば、測定光と被検査物とのアライメント偏芯に起因する断層画像のひずみを軽減することができる。
実施例1によるOCT装置の概略的な構成を示す。 干渉光の強度分布の一例を示す。 周波数変換した後の干渉信号の一例を示す。 干渉信号に基づく断層画像の一例を示す。 被検眼に入射する測定光について説明するための図である。 測定光の眼底入射角度変化の一例を示す。 測定光の光路長変化の一例を示す。 アライメント偏芯の影響を説明するための断層画像を示す。 アライメント偏芯の影響を説明するための実形状補正後の断層画像を示す。 実施例1に係る偏芯補正について説明するための図である。 実施例1に係る偏芯補正について説明するための図である。 実施例1に係る画像生成処理のフローチャートである。
以下、本発明を実施するための例示的な実施例を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施例で説明する寸法、材料、形状、及び構成要素の相対的な位置等は任意であり、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、図面において、同一であるか又は機能的に類似している要素を示すために図面間で同じ参照符号を用いる。
[実施例1]
以下、図1乃至12を参照して、本実施例に係る画像生成装置、特に、断層画像生成装置を備えた、眼底などの観察に用いられる光干渉断層撮像法を用いるOCT装置100について説明する。
(装置構成)
図1を参照して、OCT装置100の構成について説明する。図1は、本実施例に係るOCT装置100の概略的な構成を示す。
OCT装置100には、撮像装置1000、制御部19、表示部20、及びポインティングデバイス25が設けられている。撮像装置1000には、光源1、光分岐部3、サンプルアーム1001、参照アーム1002、及び分光器1003が設けられている。
光源1は、光(低コヒーレンス光)を発生させるための光源である。本実施例では、光源1として、中心波長850nm、帯域50nmのSLD(Super Luminescent Diode)光源を用いる。
なお、光源1には、ASE(Amplified Spontaneous Emission)光源も適用することができる。また、光源1には、チタンサファイアレーザなどの超短パルスレーザ光源も適用することができる。このように、光源1は、低コヒーレンス光を発生させることのできるものであればよい。さらに、光源1から発生する光の波長は、特に制限されるものではないが、被検査物に応じて400nmから2μmの範囲で選択される。なお、OCTでは、波長の帯域が広いほど断層画像の縦分解能がよくなる。一般的に中心波長が850nmの場合、50nmの帯域では6μmの縦分解能、100nmの帯域では3μmの縦分解能となる。
導光部2,4,10,14は、光ファイバー等で構成される。光源1が発した光束は、導光部2により光分岐部3に導かれる。光分岐部3は、ファイバーカプラなどで構成されることができる。なお、分岐の比率は被検査物に合わせて任意に選択されることができる。
光分岐部3により導光部4側に分岐された光路上には、コリメータレンズ5、光走査部6、フォーカスレンズ7、波長分岐ミラー8、及び対物レンズ9が設けられたサンプルアーム1001が配置されている。光走査部6には、光軸方向に隣接して配置(タンデム配置)された、互いに直交するX,Y方向に測定光をそれぞれ走査するガルバノミラー又は共振ミラー等のXスキャンミラー及びYスキャンミラーが適用される。波長分岐ミラー8は、光源1が発した光(波長:λ=800〜900nm)を透過し、前眼部照明の光(λ=940nm)を反射する。導光部4に導かれた光は、測定光としてサンプルアーム1001を通り、被検眼Eの眼底Efに達する。なお、フォーカスレンズ7は、制御部19によって制御される不図示のモータ等によって光軸方向に移動可能なように配置されている。
光分岐部3により導光部10側に分岐された光路上には、コリメータレンズ11及び参照ミラー12が設けられた参照アーム1002が配置されている。参照ミラー12は、直動ステージ13上に配置されている。直動ステージ13を光軸方向に移動し参照ミラー12の位置を移動させることにより、参照アーム1002の光路長を調整することができる。参照ミラー12及び直動ステージ13は、参照光の光路長を調整する調整手段として機能する。
光分岐部3により導光部14側に分岐された光路上には、分光器1003が設けられている。分光器1003にはレンズ15、回折格子であるグレーティングやプリズム等で構成される分光部16、結像レンズ17、及びCMOSやCCD等の光電変換素子を有する撮像部18が設けられている。被検眼Eからの測定光の戻り光及び参照光は光分岐部3において合波されて干渉光となる。干渉光は、光分岐部3に接続された導光部14により、分光器1003に導かれる。分光器1003の撮像部18は干渉光を検出することで、被検眼Eの眼底Efの撮像を行う。撮像部18から出力される干渉信号は制御部19に伝えられ、制御部19は干渉信号に基づいて断層画像を生成する。
対物レンズ9の周りには前眼部照明光源21a,21bが配置されている。これらの光源により照明された被検眼Eの前眼部からの戻り光は、対物レンズ9を通り、波長分岐ミラー8により反射され、レンズ22により二次元の撮像部23の撮像面に結像する。撮像部23から出力された映像信号は制御部19に伝えられ、制御部19は撮像部23からの出力に基づいて前眼部画像を生成する。
制御部(画像生成装置)19には、取得部191、画像生成部192、偏芯量取得部193、駆動制御部194、記憶部195、及び表示制御部196が設けられている。また、制御部19には、光走査部6、直動ステージ13、及び撮像部18,23が接続されている。
取得部(取得手段)191は、光走査部6からの走査角度に関する情報や撮像部18からの干渉信号、撮像部23からの映像信号等を取得する。画像生成部(生成手段)192は、取得部191で取得した各種信号から断層画像や前眼部画像を生成する。偏芯量取得部(偏芯量取得手段)193は、後述の方法によって、断層撮像時における撮像装置1000と被検眼Eとの光軸の偏芯量を取得する。
駆動制御部(位置合わせ手段)194は、光走査部6やフォーカスレンズ7、直動ステージ13、サンプルアーム1001を駆動する不図示のステージ等の制御を行う。記憶部195は、制御部19に入力された被検者の情報、制御部19で生成した各種画像、及び制御部19を機能させるためのプログラム等を記憶する。表示制御部(表示制御手段)196は、制御部19に接続される表示部20の表示の制御を行う。
画像生成部192には、算出部197及び補正部198が設けられている。算出部(算出手段)197は、偏芯量取得部193で取得した偏芯量に基づいて、被検眼Eの眼底Efに対する測定光の入射角度変化量及び測定光の光路長変化量を算出する。補正部(補正手段)198は、入射角度変化量及び光路長変化量に基づいて断層画像を補正する。入射角度変化量及び光路長変化量の算出方法、並びに断層画像の補正方法の詳細は後述する。
なお、制御部19の各構成要素は、制御部19のCPUやMPUで実行されるモジュールによって構成することができる。また、制御部19の各構成要素は、ASICなどの特定の機能を実現する回路等により構成されてもよい。記憶部195は、メモリや光学ディスク等の任意の記憶装置・記憶媒体を用いて構成することができる。なお、記憶部195は外付けの記憶装置・記憶媒体として制御部19に接続されていてもよい。
また、制御部19には、表示部20及びマウス等のポインティングデバイス25が接続されている。表示部(表示手段)20は、制御部19から出力される各種画像や被検者の情報等を表示する。ポインティングデバイス25は、ユーザが制御部19へ入力を行う際の入力手段として機能する。
次に、OCT装置100を用いて被検眼Eの眼底Efにおける網膜の断層画像を撮像するための撮像方法について説明する。
被検眼Eを撮像装置1000の前に配置した後、OCT装置100では、前眼部照明光源21a,21bが発した光により被検眼Eの前眼部を照明する。照明された前眼部からの戻り光は、対物レンズ9を通り、波長分岐ミラー8により反射されて、レンズ22により、撮像部23の撮像面に結像する。制御部19の取得部191は、撮像部23から映像信号を取得し、画像生成部192は、取得した映像信号をデジタルデータにリアルタイムに変換し、前眼部画像を生成する。
なお、制御部19は、この被検眼Eの前眼部画像のうちの特に虹彩の模様より、被検眼Eの偏芯、及びピントの状態を判定することもできる。撮像装置1000において、撮像部23の中心とサンプルアーム1001の光学系の光軸は一致するように調整されている。そのため、撮像部23で撮像された前眼部画像の瞳孔中心と前眼部画像の中心との偏芯量は被検眼Eとサンプルアーム1001の光学系の偏芯量に相当する。前眼部画像は、表示部20の表示領域20aに表示され、操作者は、前眼部画像により光軸偏芯を確認することができる。
撮像装置1000におけるサンプルアーム1001の光学系は、被検眼Eに対し、上下左右、さらに光軸方向に位置調整可能なように不図示のステージ上に配置されている。駆動制御部194は、通常の断層画像の撮像において、瞳孔中心と測定光の光軸が一致するように、サンプルアーム1001の光学系の上下左右の位置を調整するとともに、虹彩の模様のコントラストが最も高くなるように、光軸方向の位置調整を行う。以下、駆動制御部194による、撮像装置1000と被検眼Eの位置合わせをオートアライメントという。これにより、虹彩と同一面である被検眼Eの瞳孔とサンプルアーム1001の光学系の対物レンズ9との距離(ワーキングディスタンス)は一定に保たれる。
オートアライメントにより偏芯量が所定の値以下になると、OCT装置100は、光源1を点灯し、アライメント用の断層画像の撮像を開始する。光源1からの光は、導光部2により光分岐部3に導かれる。光分岐部3は、導光部2からの光を、導光部4と導光部10に導かれる光量の比が、例えば1:9になるように分割する。導光部4側に導かれた測定光は、ファイバー端4aに達する。ファイバー端4aを点光源として出射された測定光は、コリメータレンズ5により平行光に変換され、光走査部6のXスキャンミラーにより走査される。平行光とされた測定光は、フォーカスレンズ7及び波長分岐ミラー8を透過し対物レンズ9により被検眼Eの瞳孔より眼底Efに照射され、眼底Ef上を走査される。
また、光分岐部3より導光部10に導かれた参照光は、ファイバー端10aから出射されコリメータレンズ11により平行光に変換された後、参照ミラー12に向かう。参照ミラー12は、平行光である参照光の光軸と垂直に、また、該光軸の方向に移動可能に直動ステージ13上に配置されている。これにより、直動ステージ13によって参照ミラー12を移動させることで、異なる眼軸長の被検眼Eに対しても、参照光の光路と測定光の光路の光路長とを合わせることができる。操作者は、表示部20上の表示領域20dを、ポインティングデバイス25を操作してカーソルで指示することにより、参照ミラー12の位置を調整することができる。なお、参照ミラー12の位置は、取得された断層画像等に基づいて、制御部19によって自動的に調整されてもよい。
参照ミラー12で反射された参照光は、コリメータレンズ11により導光部10のファイバー端10aに集光され、導光部10により光分岐部3に導かれる。光分岐部3では、眼底Efからの測定光の戻り光と参照光とが合波され、干渉光として導光部14に導かれる。そして、導光部14に導かれた干渉光は、分光器1003に入り、導光部14のファイバー端14aから出射され、前述のように、分光部16により分光され撮像部18の光電変換素子がライン上に配列する受光領域に結像する。撮像部18から出力された干渉信号は、制御部19に入力される。制御部19は、干渉信号に対しフーリエ変換等を施して、断層画像を生成する。
表示部20は表示領域20bに生成された断層画像を表示する。操作者は、この断層画像を観察し、断層画像が最も明るくなるようにポインティングデバイス25を用いてカーソルで表示領域20cのボタンを操作してフォーカス調整を行う。制御部19の駆動制御部194は、当該ボタンの操作に応じて不図示のモータ等を駆動しフォーカスレンズ7を光軸に沿って移動させることで、測定光のフォーカスを変更する。また、同様に、表示領域20bの所望の領域内に関心部位の断層画像が全て入るように表示領域20dのボタンを操作して参照ミラー12の位置調整(コヒーレンスゲート調整)を行う。駆動制御部194は、当該ボタンの走査に応じて、直動ステージ13を移動させるための不図示のステップピングモータを駆動し、直動ステージ13を光軸に沿って移動させることで、参照ミラー12の位置を変更する。表示領域20dが指示されると制御部19は、直動ステージ13の位置を指示された方向に移動させるとともに、記憶部195に記憶している直動ステージ13の制御位置情報を移動量に応じて変更する。
直動ステージ13は、不図示のステッピングモータにより駆動制御されており、直動ステージ13の位置は、ステッピングモータに指示するステップ数と対応している。例えば、60mmのストロークを60000ステップで駆動する場合、1ステップあたりの移動量は1μmになる。この場合、0から60000までのステップ数が、直動ステージ13の0から60mmまでの位置に対応する。また、直動ステージ13の基準位置からコリメータレンズ11までの距離は設計的に精度よく配置されており、基準位置とステージ位置の関係も設計的に明らかであるため、ステップ数に基づいて参照光の光路長を計算することができる。このため、制御部19は、不図示のステッピングモータのステップ数により、参照光の光路長を検出することができる。
参照ミラー12の位置が変化することで参照光の光路長が変化する。測定光の光路長と参照光の光路長とがほぼ等しい状態となったときに、測定光の戻り光と参照光は互いに干渉し、干渉光となる。そのため、参照光の光路長を変化させることで、参照光と干渉する測定光の光路長が変わり、被検眼Eの光軸方向の撮像位置が変化する。従って、参照ミラー12の位置を変化させることで、表示領域20b内の断層画像の表示位置を変化させることができる。記憶部195は、常に断層撮像時における参照ミラー12の位置を記憶する。以上の撮像準備の後、撮像ボタン20eが指示されると、OCT装置100は、断層画像の静止画撮像(断層画像撮像)を行う。記憶部195は、撮像された断層画像を記憶する。なお、上記では操作者がフォーカス及びコヒーレンスゲートの調整を指示したが、撮影された断層画像等に基づいて、制御部19がこれらの調整を自動的に行ってもよい。
次に、制御部19による断層画像の生成について説明する。導光部14には、被検眼Eの眼底Efからの測定光の戻り光と、参照ミラー12から反射された参照光との合波光である干渉光が導かれる。光分岐部3から眼底Efまでの光路長と、光分岐部3から参照ミラー12までの光路長の差により、光分岐部3で合波されるとき測定光の戻り光と参照光は、位相差を有する。この位相差は波長により異なるため、撮像部18の受光領域上に現れる分光強度分布には干渉縞が生じる。また、網膜には複数の層があり、それぞれの層境界からの戻り光はそれぞれ異なる光路長を有するため、干渉縞には、異なる周波数の干渉縞が含まれる。制御部19は、この強度分布に含まれる干渉縞の周波数とその強度より、反射物体の位置とその位置からの反射・散乱に対応した明るさを求めることができる。
ここで、被検眼Eの眼底Efの或る一点における深さ方向(Z方向)の断層画像を取得するようなスキャン方式をAスキャンと呼び、得られる断層画像をAスキャン画像と呼ぶ。また、光走査部6によって、測定光を眼底Efの所定の横断方向に走査しながらこのようなAスキャンを繰り返し行うことにより、複数のAスキャン画像を取得することができる。例えば、測定光を光走査部6によってX方向に走査すればXZ面における断層画像が得られ、Y方向に走査すればYZ面における断層画像が得られる。このように被検眼Eの眼底Efを所定の横断方向に走査する方式をBスキャンと呼び、得られる断層画像をBスキャン画像と呼ぶ。
眼底Ef上の1ラインをスキャンするBスキャンモードにおいては、駆動制御部194が、光走査部6のXスキャンミラー及びYスキャンミラーの一つ、例えば、Xスキャンミラーだけを駆動しながら、取得部191が撮像部18からの干渉信号を取得する。この際、取得部191は、光走査部6から出力されるスキャンミラーの角度を示すデータも取得する。制御部19は、取得した干渉信号をスキャンミラーの角度とともにデジタルデータに変換する。制御部19は、さらにスキャンミラーの角度のデータを測定光の被検眼Eへの入射角θiに変換して記憶部195に記憶する。スキャンミラーの角度と測定光の入射角θiは、対応しており、光学系の設計値より求めることができる。なお、入射角θiは被検眼Eに入射する測定光と被検眼Eの眼軸とが成す角度に対応する。
図2は、入射角θiに対応するスキャンミラーの角度における撮像部18上の干渉光の強度分布の一例を示す。横軸は、撮像部18上のセンサー位置であり、波長に対応する。縦軸は、信号強度である。ここでは、中心波長λ0、半値幅δλの強度分布に対して、干渉縞による波形が重なっている。
制御部19は、当該干渉光の波形に対応する干渉信号の波形の強度情報を読み出し、A/D変換器によりデジタルデータに変換し、記憶部195に記憶する。画像生成部192は、変換したデジタルデータを高速フーリエ変換などによって波数変換及び周波数変換することで周波数ごとの強度分布を得る。ここで、図3は当該強度分布の一例を示す。図3において、横軸は周波数であり、干渉信号に基づいて生成される断層画像におけるコヒーレンスゲート位置からの距離hに対応し、縦軸は強度Iを示す。また、図4は、干渉信号を用いて生成した断層画像の一例を示す。
図3に示される強度分布は、図4に示すように、距離h1,h2,h3(コヒーレンスゲート位置からの距離)のところの干渉強度がI3,I1,I2であることを示す。ここで、コヒーレンスゲート位置とは、上述のように測定光と参照光が干渉を生じる光路長に対応し、参照ミラー12の位置に対応する。本実施例では、コヒーレンスゲート位置は断層画像の下端に対応する。
制御部19は、スキャンミラーの角度に対応する入射角θiを、走査開始時の角度θsから終了時の角度θeまで変化させながら、干渉信号の強度を測定する。画像生成部192は、干渉信号の強度I(θi,hj) を、θを横軸、hを縦軸にして配置することにより、図4に示すように眼底EfのBスキャン画像(光学的な距離に基づく画像)を生成することができる。また、制御部19は、Y方向に測定光をしてZ−X方向のBスキャンを繰り返すことで、三次元の断層信号及び断層画像を生成することができる。なお、制御部19は、Z−Y方向のBスキャンをX方向に繰り返し行ってもよい。また、断層画像の生成は、上記方法以外の既知の任意の方法によっても行われてよい。
(アライメント偏芯)
図5(a)及び(b)は、眼底EfをBスキャンする場合に眼底Efに到る測定光の光線の一例を示す。図5(a)は被検眼Eへのアライメントが理想的な場合の例を示す。図5(a)において、互いに一致する被検眼Eの光軸及び撮像装置1000の光軸(測定光の光軸)が一点鎖線で示されている。角膜61より入射角θiで被検眼Eに入射した光線は、被検眼Eの内部の、瞳孔62の中央部、水晶体63、及び硝子体64を通り、眼底65へ入射角θi’で向かい網膜の各層で反射・散乱される。
Xスキャンミラーは、被検眼Eとサンプルアーム1001の光学系の距離がオートアライメント機能により適切に保たれている場合に、瞳孔62と共役となるように設計されている。そのため、Xスキャンミラーのスキャン角度が変化しても、光線は常に瞳孔62の中央部の点P1を通る。この点P1をピボットポイントという。ピボットポイントP1は、被検眼Eの内部に測定光を入射させ且つ網膜上で測定光を走査した場合であっても、測定光が常に通過する位置に対応する。そのため、ピボットポイントP1は、被検眼Eの内部の網膜上での測定光を走査する場合の被検眼Eに対する測定光の入射点に対応する。
また、図5(a)には、測定光の光路長が参照光の光路長と同じ距離になる位置、すなわち参照ミラー12の位置と等価なコヒーレンスゲート位置66が示されている。干渉信号より求めた距離h1,h2,h3は、このコヒーレンスゲート位置66と各網膜層との距離に相当する。眼軸長が異なる被検眼Eを撮像する場合には、直動ステージ13を調整して参照ミラー12の位置を眼軸長に合わせて調整することにより、適切に測定を行うことができる。
一方で、OCT撮像においては、被検眼Eへのアライメントが完全ではなく、オートアライメントが解除された状態で、瞳孔周辺部から測定光を入射させて撮像する場合がある。例えば、白内障等により、水晶体等の中間透光体に混濁があり、瞳孔中央部の光路が遮られる場合や、網膜への入射角を変化させることで、血管の影によるアーチファクトを避ける場合がこれに相当する。また、網膜への測定光の入射角を垂直に近くすることで、反射による戻り光の光量を増加させる場合にも、意図的にアライメント偏芯を生じさせることがある。これに対し、意図せずにアライメント偏芯が生じる場合としては、被検眼Eの固視が不安定で、アライメントが定まらない場合が考えられる。
このような場合においては、以下に述べる被検眼Eに対する光学特性の変化が、生成される断層画像の形状に影響を与え、断層画像にひずみが生じることがある。
図5(b)は、撮像装置1000の被検眼Eへのアライメントに平行偏芯が生じている場合を示す。図5(b)において、被検眼Eの光軸及び撮像装置1000の光軸を一点鎖線で示す。図5(a)と同様に、入射角θiで角膜61より被検眼Eに入射した測定光の光線は、瞳孔62及び水晶体63の周辺部を通り、硝子体64を通過した後に眼底65に向かう。アライメント偏芯量をδxとすると、このときの点P2で示すピボットポイントも被検眼Eの光軸に対してδxだけずれた状態になる。また、網膜上にフォーカスを合致させているために網膜上の光束の集光点は変わらない。そのため、各走査における測定光の光線に平行偏芯が生じても網膜への到達点は不変である。一方で、眼底65への入射角度は、アライメントが理想的な場合とは異なる角度θi’’で向かうこととなる。
(アライメント偏芯に起因する入射角度変化)
ここで、図6を参照して、アライメント偏芯による網膜に対する測定光の入射角度の変化について説明する。図6は、測定光が走査されながら被検眼Eへ入射する様子を示している。図中には、アライメントが理想的な場合における、中心走査光線Ray1、周辺走査光線Ray1i、及びピボットポイントP1が示されている。同様に、アライメント偏芯が生じた場合における、中心走査光線Ray2、周辺走査光線Ray2i、及びピボットポイントP2も示されている。ここで、中心走査光線とは眼底Efの中心部を走査する測定光の光線をいい、周辺走査光線とは眼底Efの周辺部を走査する測定光の光線をいう。なお、図6においては、中心走査光線を破線で示し、周辺走査光線を実線で示し、被検眼Eの光軸を一点鎖線で示している。
アライメント偏芯が生じる場合には、被検眼入射前の光線は、中心走査光線(Ray1,Ray2)であっても、周辺走査光線(Ray1i,Ray2i)であっても、いずれも同じ量、同じ方向だけ被検眼Eに対して平行偏芯することになる。ここで、アライメント偏芯による網膜への入射角度変化量δθを、中心走査光線Ray1に対する中心走査光線Ray2の被検眼入射後の角度として考える。アライメント偏芯量をδxとすると、網膜到達点f0及びピボットポイントP1,P2からなる三角形P1f0P2より、∠P1f0P2=δθ≒tanδθ=δx/pvl・・・(式1)と表せる。
なお、pvlはピボットポイントから網膜までの距離であり、断層画像中の網膜位置、参照ミラー12の位置、及び撮像装置1000と被検眼Eの距離(ワーキングディスタンス)から求めることができる。また、アライメント偏芯量δxは、撮像部23に結像し、制御部19の偏芯量取得部193が前眼部画像を解析して算出することができる。従って、入射角度変化量δθは一意に求めることができる。
一方、周辺走査光線Ray1iに対する周辺走査光線Ray2iの被検眼入射後の角度を考える。網膜到達点fi及びピボットポイントP1,P2からなる三角形P1fiP2より、眼球断面を円形ととらえると、幾何学的な円周角の関係から、∠P1fiP2=∠P1f0P2=δθと見なせる。そのため、アライメント偏芯による網膜への測定光の入射角変化量は、走査方向によらずδθで一定である。さらに、アライメントが理想である場合の網膜への入射角θi’と偏芯した場合の角度θi’’の関係は、θi’’=θi’+δθである。
(アライメント偏芯に起因する光路長変化)
アライメント偏芯が生じている状態においては、測定光の光路長も変化する。図7(a)及び(b)は、アライメント偏芯が生じた場合の測定光の光路長変化を説明するための図である。図7(a)は、中心走査光線Ray1,Ray2におけるアライメント状態の違いを示す。中心走査光線Ray1は理想的なアライメント状態での測定光の光線、中心走査光線Ray2はアライメント偏芯が生じた状態での測定光の光線である。また、図7(a)には、中心走査光線における前側主平面H0が示されており、前側主平面H0は被検眼Eの光軸に垂直な平面である。この場合、図中のベクトルで示す方向とアライメント偏芯量δxを持った偏芯により中心走査光線Ray1の光路から中心走査光線Ray2の光路に測定光の光路が変化しても、前側主平面H1までの光路長は変化しない。なお、いずれの場合であっても、測定光は、前側主平面入射後、不図示の後側主平面より射出し、同一の光路長で同一の到達点であるf0に到達する。
一方、図7(b)は、周辺走査光線Ray1i,Ray2iにおけるアライメント状態の違いを示す。周辺走査光線Ray1iは理想的なアライメント状態での測定光の光線、周辺走査光線Ray2iはアライメント偏芯が生じた状態での測定光の光線である。また、図7(b)には、被検眼Eへの測定光の入射角θiが示されている。
ここで、被検眼Eの広画角撮像に用いるような、測定光の入射角θi(測定光の走査角度に関する情報)が十分に大きい場合を考える。この場合、光学的な近軸理論ではなく、軸外光線までを考慮した光学モデルが適用される。すなわち、入射角θiの測定光線に対応した前側主平面Hiは、被検眼Eの光軸ではなく、周辺走査光線Ray1iに対して垂直な平面となる。図中のベクトルで示す方向とアライメント偏芯量δxを持った偏芯により周辺走査光線Ray1iの光路から周辺走査光線Ray2iの光路に測定光の光路が変化する場合を考える。この場合には、当該偏芯と前側主平面Hiの方向が異なるため、周辺走査光線Ray1i及びRay2iの前側主平面Hiまでの光路長にδzだけ差が生じる。このとき、幾何学的な関係からδz=δx×sinθi・・・(式2)と表せる。
従って、アライメント偏芯が生じた状態で、眼底周辺部を走査する場合には、眼底Efの形状とは無関係に、測定光の入射角θiに応じた光路長変化量δzが反映された断層画像が撮像される。このため、アライメント偏芯が生じている場合には、光走査部6による測定光の走査で想定されている、眼底Efへの測定光の入射角度及び測定光の光路長に変化が生じ、当該測定光を用いて生成される断層画像においてひずみが生じる。なお、アライメント偏芯量δxは前眼部画像から、入射角θiはスキャンミラーの角度の情報からそれぞれ得られるため、光路長変化量δzは一意に求めることができる。
次に、図8(a)及び(b)を参照して、アライメント偏芯が生じている場合の断層画像のひずみについて説明する。図8(a)及び(b)は、アライメント状態の違いによる断層画像への影響を説明する図である。図8(a)は、撮像装置1000のアライメント状態が理想的に被検眼Eの光軸と合致している場合の断層画像の一例を示す。図8(a)及び(b)は、眼底65の様子と、比較のために格子グリッドGを図示している。
一方、図8(b)は、アライメント偏芯が生じている場合の断層画像の一例を示す。この場合、前述した、測定光の眼底65への入射角変化及び光路長変化の影響を受けて、図8(a)に比べて、全体が回転したような画像になる。生成された断層画像は、画像の垂直方向が測定光の入射方向に、垂直距離が光路長に対応しているため、アライメント偏芯が生じると、入射方向が一様に傾き、光路長がBスキャンに応じて線形に変化する。これらの関係は式1及び式2に対応する。このため、アライメント偏芯が生じると生成される断層画像にひずみが生じることとなる。
(実形状補正)
ところで、図8(a)に示した断層画像に示される眼底の形状と実際の眼球における眼底Efの形状は異なる。具体的には、通常の断層画像はスキャンミラーの角度に対応したデータを平行に並べて生成されるが、実際には、これらの画像データは図5(a)で示すように、スキャンの中心(ピボットポイント)を中心とする極座標上に表されるべき画像データである。そこで、眼底形状のより詳細な解析を行う場合には、通常の断層画像生成後に、断層画像中の眼底65の形状を眼底Efの実形状に近づけるように断層画像の実形状補正を行うことができる。
実形状補正は、XY座標でデータを並べて生成された断層画像に含まれるデータを、ピボットポイントを中心とする極座標上に並び替えることで、断層画像を補正する。より具体的には、ピボットポイントP1から網膜層までの光学的距離を被検眼E内の屈折要素の屈折率で除した値、及び眼底Efにおける測定光の網膜到達点fi(照射位置)とピボットポイントP1とを結ぶ線分と測定光軸との成す角度を求める。その後、求めた値及び角度をパラメータとし、ピボットポイントP1を原点とする極座標を用いて断層画像を補正する。
なお、実形状補正はその他の既知の任意の方法によって行われてもよい。例えば、特許文献1は、被検眼Eの光学的な情報(屈折要素の屈折率及び入射角に対する走査角の関係等)と光路長とを用いて断層画像を生成するためのデータを求めることにより、実形状に近い被検眼Eの断層画像を得ることができる技術を開示している。なお、特許文献1では、被検眼Eの眼軸長に対応するピボットポイントから網膜面までの距離pvlを参照光の光路長に基づいて求めることが記載されているが、眼軸長を別個の装置によって求めてもよい。
図9(a)及び(b)は、実形状補正を行った断層画像における、アライメント状態の違いによる影響を説明する図である。図9(a)は、撮像装置1000のアライメント状態が理想的に被検眼Eの光軸と合致している場合における、実形状補正後の断層画像の一例を示す。この場合は、断層画像には被検眼Eの実形状がより正確に表されている。また、格子グリッドGは、実際の測定光線の軌跡に対応しており、縦軸線が放射状、横軸線が同心円弧状に変化している。このように、被検眼Eの実形状に近い形状の断層画像を生成することで、例えば画像診断等における網膜層の曲率半径、層厚等の解析を適切に行うことができる。
一方、図9(b)は、アライメント偏芯が生じている場合における、実形状補正後の断層画像の一例を示す。この場合には、被検眼Eの形状の全体にわたって、ひずみが生じている。この例においては、例えば眼底65の曲率分布に顕著な変化が生じており、図中の左方の領域では曲率が大きくなり、右方の領域では曲率が小さくなっている。図中の例では、5〜8%程度の変化を示している。また、格子グリッドGにも同様に歪みが生じており、特に縦軸線が弧を描くように曲がっている。
このような変化は、実際には図5(b)に示すようなアライメント偏芯が生じている状態での測定光の光路になっているのに対し、補正処理は、図5(a)に示すようなアライメントが理想的に合致している状態での光路を想定している点に起因する。このように断層画像の形状が歪曲した状態だと、例えば、網膜形状に関する曲率半径の分布の解析に実形状との差異が生じてしまい、正確な解析を行えなくなる。また、網膜形状における層厚の解析を行う場合には、一般的に網膜層の法線方向に沿って測長を行うが、形状の歪曲のために正しく測定できなくなる。
(偏芯補正)
本実施例に係るOCT装置100では、アライメント偏芯に起因するこれら断層画像のひずみを低減するために、断層画像に対して偏芯補正を行う。以下、図10(a)乃至11(b)を参照して、本実施例に係る偏芯補正について説明する。図10(a)乃至(d)は、本実施例に係る偏芯補正によって補正される断層画像の画素の一例を示す。図11(a)及び(b)は、偏芯補正における入射角変化に関する補正を説明するための図である。なお、図10(a)乃至11(b)において、説明の簡略化のため、断層画像の画素を24×5として表しているが、断層画像の画素は所望の構成に応じて任意に設定されてよい。
上述のように、アライメント偏芯が生じている場合には、アライメント偏芯に起因して網膜に対する測定光の入射角度変化及び測定光の光路長変化が生じる。このため、本実施例では、アライメント偏芯に起因する網膜に対する測定光の入射角度変化及び測定光の光路長変化に応じて断層画像を補正する。
本実施例では、まず、制御部19の偏芯量取得部193が、アライメント偏芯量δxを取得する。アライメント偏芯量δxは、既知の任意の方法で求めることができる。例えば、偏芯量取得部193は、前眼部画像に現れる角膜輝点に基づいてアライメント偏芯量δxを求めてもよいし、前眼部画像における被検眼Eの虹彩の模様に基づいてアライメント偏芯量δxを求めてもよい。また、偏芯量取得部193は、電動ステージの移動量に基づいてアライメント偏芯量δxを求めてよい。
次に、制御部19の算出部197が、上述のように、断層画像中の網膜位置、参照ミラー12の位置、及び撮像装置1000と被検眼Eの距離(ワーキングディスタンス)に基づいて、ピボットポイントから網膜までの距離pvlを求める。その後、算出部197は、式1に従って、アライメント偏芯量δx及びピボットポイントから網膜までの距離pvlから、アライメント偏芯に起因する網膜に対する測定光の入射角度変化量δθを求める。ここで、眼は球体としてみなせるため、距離pvlはスキャンミラーの角度とは無関係にBスキャンに対して一定とすることができる。そのため、入射角度変化量δθは1回のBスキャンに対して一定とすることができる。
また、算出部197は、被検眼Eへの測定光の入射角θiをスキャンミラーの角度の情報から求める。その後、算出部197は、式2に従って、アライメント偏芯量δx及び被検眼Eへの測定光の入射角θiから、アライメント偏芯に起因する測定光の光路長変化量δzを求める。ここで、式2からも理解されるように、光路長変化量δzは、スキャンミラーの角度ごとに異なるため1回のBスキャンに含まれるAスキャンごとに求められ、Aスキャンに対応する画像データの補正に用いられる。
図10(a)は、干渉信号に基づいて生成された断層画像の画素の一例を示す。本実施例に係る偏芯補正では、補正部198が、まず、アライメント偏芯に起因する測定光の光路長変化に基づいて、画像生成部192が生成した断層画像を補正する。補正部198は、被検眼Eへの入射角θiでの測定光によるAスキャンに対応する断層画像における画素位置を、入射角θiから求めた光路長変化量δzに基づいて、断層画像における被検眼Eの深さ(奥行き)方向に移動させる。図10(b)は、アライメント偏芯に起因する測定光の光路長変化量δzに基づいて補正した断層画像の画素の一例を概略的に示す。
次に、補正部198は、光路長変化量δzに基づいて補正された断層画像を、アライメント偏芯に起因する測定光の眼底Efへの入射角度変化量δθに基づいて補正する。図11(a)は、アライメントが合致している場合の測定光の中心走査光線Ray1と、周辺走査光線Ray1iと、測定光を用いてAスキャンされる撮像範囲を示している。図11(b)は、アライメント偏芯が生じている場合の測定光の中心走査光線Ray2と、周辺走査光線Ray2iと、測定光を用いてAスキャンされる撮像範囲を示している。図11(a)及び図11(b)において矩形の枠により示される撮像範囲を対比すると、アライメント偏芯に起因して測定光の眼底Efへの入射角度変化が生じることで、各測定光による撮像範囲も入射角度変化量δθだけ回転していることが分かる。
このため、補正部198は、光路長変化量δzに基づいて補正された断層画像の各Aスキャンに対応する画素位置を、アライメント偏芯に起因する測定光の眼底Efへの入射角度変化量δθに基づいて回転させる。なお、補正部198は、各Aスキャンに対応する画素位置を回転させる際、各Aスキャンに対応する画素位置の深さ方向の中央部を中心として当該画素位置を回転させる。図10(c)は、アライメント偏芯に起因する測定光の眼底Efへの入射角度変化量δθに基づいて補正した断層画像の画素の一例を概略的に示す。
補正部198は、光路長変化量δz及び入射角度変化量δθに基づく偏芯補正を行うことで、アライメント偏芯を考慮した、実際の撮像範囲に沿った断層画像を生成することができる。図10(d)は、偏芯補正後の断層画像の画素の一例を示す。これにより、アライメント偏芯に起因して生じる光路長変化量δz及び入射角度変化量δθに基づく断層画像のひずみを軽減することができる。
また、偏芯補正後の断層画像について実形状補正を行うことで、アライメント偏芯に起因する実形状補正での断層画像のひずみを軽減することもできる。
次に、図12を参照して、本実施例に係る断層画像の生成処理について説明する。図12は、本実施例に係る断層画像の生成処理のフローを示す。
断層画像の生成処理が開始されると、ステップS1201において、OCT装置100は、撮像装置1000と被検眼Eの光軸方向の距離(ワーキングディスタンス)を正しくアライメントした状態でOCT撮像を行い、取得部191が断層情報を取得する。ここで、断層情報とは、被検眼EをOCT撮像して取得した干渉信号に基づく、断層画像を生成するための情報をいう。ステップS1201においては、さらに画像生成部192が、取得した断層情報に基づいて断層画像を生成する。
ステップS1202では、撮像部23が前眼部像を取得し、画像生成部192が。取得部191によって取得した撮像部23の出力に基づいて前眼部画像を生成する。その後、ステップS1203において、偏芯量取得部193が、前眼部画像からアライメント偏芯量δxを取得する。
ステップS1204では、取得部191が、直動ステージ13の位置情報を取得することで参照ミラー12の位置を取得する。ステップS1205では、算出部197が、参照ミラー位置、断層情報における網膜の位置の情報、及び撮像装置1000と被検眼Eの距離(ワーキングディスタンス)から、ピボットポイントから眼底Efまでの距離pvlを求める。
次に、ステップS1206において、算出部197が、アライメント偏芯量δx及び距離pvlを用いて式1により、測定光の眼底Efへの入射角度変化量δθを算出する。
ステップS1207では、算出部197が、スキャンミラーの角度情報を用いて、走査中の被検眼Eへの測定光の入射角θiを求める。その後、ステップS1208において、算出部197が、アライメント偏芯量δx及び入射角θiを用いて式2により、光路長変化量δzを算出する。
ステップS1209では、補正部198が、入射角度変化量δθ及び光路長変化量δzを用いて、ステップS1201で取得した断層情報に対して、偏芯補正処理を行う。入射角度の変化は断層情報に含まれる断層像中の横軸、光路長の変化は縦軸にそれぞれ対応する。補正部198は、上述のように入射角度変化量δθ及び光路長変化量δzに基づいて画素の再配置を行い、アライメント偏芯を考慮した断層画像を生成する。
ステップS1210では、補正部198が偏芯補正を行った断層画像に対して、実形状画像補正を行う。この結果、アライメント偏芯が生じた状態で撮像した場合であっても、眼底Efの実形状に近い断層画像を生成することができる。
ステップS1211では、表示制御部196が表示部20を制御し、表示部20に偏芯補正及び実形状補正を行った断層画像を表示させ、断層画像の生成処理が終了する。操作者は、表示された断層画像に基づいて、目視による画像診断、さらには曲率半径や各層の層厚の解析を行うことができる。
なお、偏芯補正及び実形状補正の処理は、観察や解析の目的に応じて、操作者の操作により任意にON/OFF制御されてもよい。また、表示制御部196は、表示部20に、補正前後の断層画像、偏芯補正のみを行った断層画像、及び実形状補正のみを行った断層画像のうちの少なくとも二つを切り替えて表示させてもよい。また、表示制御部196は、表示部20に、これらの画像を並列に表示させてもよい。この場合には、例えば従来方式による断層画像の表示方法との対応付けを行うことができ、診断を行い易くなるという利点がある。
上記のように、本実施例による制御部19は、測定光を用いて被検眼Eを光干渉断層撮像することで得られた、被検眼Eの断層データを取得する取得部191と、記測定光の光軸の被検眼Eに対する偏芯量を取得する偏芯量取得部193を備える。また、制御部19は、取得した断層データを用いて断層画像を生成する画像生成部192を備える。画像生成部192は、取得した偏芯量を用いて、被検眼Eへの測定光の入射角度変化量δθ及び測定光の光路長変化量δzを算出する算出部197と、入射角度変化量δθ及び光路長変化量δzを用いて断層データを補正する補正部198とを含む。ここで、断層データとは断層画像を生成するためのデータであればよく、被検眼Eの干渉信号に関するデータや、干渉信号をフーリエ変換した後のデータ、当該データに何らかの情報処理を施したデータを含む。
補正部198は、より具体的には、断層画像の画素位置を、入射角度変化量δθに応じて回転させるとともに、光路長変化量δzに応じて被検眼Eの深さ方向に移動させるように、断層データを補正する。また、算出部197は、式1に従ってアライメント偏芯量δx及び被検眼Eの深さ方向の距離情報である距離pvlを用いて入射角度変化量δθを算出する。さらに算出部197は、式2に従ってアライメント偏芯量δx及び測定光の走査角度に関する情報(入射角θi)を用いて光路長変化量δzを算出する。
本実施例による制御部19では、被検眼Eのアライメント状態の情報から、測定光の変化のパラメータを求め、求めたパラメータを用いて断層画像を補正する。これにより、制御部19は、アライメント偏芯が生じた状態であっても、ひずみの低減された断層画像を生成することができる。
また、補正部198は、補正された断層データに含まれる被検眼Eの眼底Efの形状を、測定光の走査角度に関する情報(入射角θi)、及び被検査物の深さ方向の距離情報である距離pvlを用いて補正する。このように、本実施例による制御部19では、偏芯補正後に実形状補正を行うことにより、アライメント偏芯に起因する実形状補正後の断層画像におけるひずみを軽減することができる。そのため、制御部19は、より正確な被検眼Eの断層画像を生成することができる。また、これに関連して、アライメント偏芯が生じている場合であっても、偏芯補正及び実形状補正された断層画像を用いることで、例えば画像診断等における網膜層の曲率分布解析や層厚解析等を適切に行うことができる。なお、これら解析は画像生成部192によって行うことができる。
ここで、網膜層の曲率分布解析や層厚解析は既知の任意の方法によって行われてよい。例えば、網膜層の曲率分布解析では、眼底Efの最表面について、測定対象位置とその前後のAスキャン位置の3点を円でフィッティングすることで、測定対象位置の曲率半径を求めることができる。さらに、眼底Efの最表面について微分を行って曲率半径を求めてもよい。また、網膜層の層厚は、任意のセグメンテーション処理を行って網膜の各層境界を認識し、層の最表面に直交する方向における層厚を求めることができる。
なお、本実施例では、偏芯補正において、光路長変化量δzを用いて断層画像を補正した後に、入射角度変化量δθを用いて断層画像を補正した。しかしながら、これら補正の順序はこれに限られず、入射角度変化量δθを用いて断層画像を補正した後に光路長変化量δzを用いて断層画像を補正してもよい。
さらに、本実施例による画像生成処理では、ステップS1204乃至S1206を経て入射角度変化量δθを求めてから、ステップS1207及びS1208を経て光路長変化量δzを求めた。しかしながら、これらを求める処理の順序はこれに限られない。たとえば、先に光路長変化量δzを求めるために、ステップS1203の後にステップS1207及びS1208を実行し、その後ステップS1204乃至S1206を実行して入射角度変化量δθを求めてもよい。
また、本実施例では断層画像全体について偏芯補正を行う構成について記載したが、偏芯補正を行う対象はこれに限られない。例えば、断層画像中の網膜像の部分や病変部位など注目領域のみに対して当該補正を行ってもよい。この場合には、補正を行う対象が限定されるため、計算量を少なくし処理時間を短くすることができる。また、断層画像中の注目部位に関しては、任意のセグメンテーション処理を行って自動的に特定してもよいし、操作者によって特定されてもよい。
さらに、画像生成部192によって、偏芯補正後の断層画像の周辺部に余白となる画素を加えて、断層画像全体の形状を整えてもよい。
また、本実施例では、眼軸長に対応する、ピボットポイントから網膜面までの距離pvlを測定光又は参照光の光路長に基づいて求めているが、眼軸長を測定する別個の装置を用いて、距離pvlを求めてもよい。
[実施例2]
実施例1においては、眼底Efの1ラインを走査して取得したBスキャン画像(二次元データ)について、偏芯補正及び実形状補正を行った。これに関連して、眼底面を二次元的にスキャンして取得した三次元データについてこれら補正を行ってもよい。本実施例では、OCT装置において三次元データについて偏芯補正及び実形状補正を行う。なお、本実施例によるOCT装置の各構成要素は実施例1によるOCT装置100と同様であるため、同じ参照符号を用いて説明を省略する。以下、実施例1によるOCT装置100との違いを中心に、本実施例によるOCT装置について説明する。
二次元的にアライメント偏芯の補正を行う場合は、実施例1で説明したX方向に加え、Y方向にも同様の処理を行う。具体的には、まず、偏芯量取得部193が、X方向及びY方向のアライメント偏芯量についてそれぞれ独立に演算を行い、アライメント偏芯量δx及びδyを取得する。
ここで、入射角度変化量δθをそれぞれ直交する成分に分け、入射角度変化量δθx,δθyとする。この場合、算出部197は、入射角度変化量δθx,δθyを、それぞれ独立にアライメント偏芯量δx,δy、及びピボットポイントから網膜までの距離pvlを用いて式1から算出する。ここで、距離pvlは入射角度変化量δθx,δθyそれぞれについて共通である。
一方で、算出部197は、光路長変化量δzを、被検眼光軸を原点とした極座標系におけるアライメント偏芯量及び測定光入射角度を用いて求める。動径方向のアライメント偏芯量をδrとすると、δr=√((δx)+(δy))・・・(式3)と表せる。
また、動径方向の入射角度をθirとし、X,Yスキャンミラーの角度に対応する測定光の入射角度をそれぞれθix,θiyとすると、θir=√((θix)+(θiy))・・・(式4)と表せる。これら式3及び4を用いて、式2はδz=δr×sinθir・・・(式5)と変換することができ、算出部197は式5に従って光路長変化量δzを算出する。
補正部198は、入射角度変化量δθx,δθy及び光路長変化量δzを用いて、実施例1と同様に偏芯補正を行う。これにより、補正部198は、アライメント偏芯を考慮した三次元の断層画像を生成することができる。その後、補正部198は、偏芯補正を行った三次元の断層画像について実形状補正を行うことにより、眼底Efの実形状に沿った三次元の断層画像を生成することができる。
上記実施例では、補正部198が偏芯補正及び実形状補正において断層画像を補正するとしたが、補正部198は断層画像を構成する断層データを補正することで断層画像を補正できればよい。また、補正前の断層画像自体も、補正後の断層画像を生成するための断層データに含まれるものとする。
また、上記実施例では、取得部191は、撮像装置1000から干渉信号や撮像部23の出力信号、光走査部6の走査角度の情報を取得した。しかしながら、取得部191がこれらの信号を取得する構成はこれに限られない。例えば、取得部191は、制御部19とLAN、WAN、又はインターネット等を介して接続されるサーバや撮像装置からこれらの信号を取得してもよい。
上記実施例では、OCT装置として、SLDを光源として用いたスペクトラルドメインOCT(SD−OCT)装置について述べたが、本発明によるOCT装置の構成はこれに限られない。例えば、出射光の波長を掃引することができる波長掃引光源を用いた波長掃引型OCT(SS−OCT)装置等の他の任意の種類のOCT装置にも本発明を適用することができる。
なお、本実施例では、分割手段としてカプラを使用したファイバー光学系を用いているが、コリメータとビームスプリッタを使用した空間光学系を用いてもよい。また、撮像装置1000の構成は、上記の構成に限られず、撮像装置1000に含まれる構成の一部を撮像装置1000と別体の構成としてもよい。
また、本実施例では、OCT装置の干渉光学系としてマイケルソン干渉計の構成を用いているが、干渉光学系の構成はこれに限られない。例えば、OCT装置の干渉光学系はマッハツェンダー干渉計の構成を有していてもよい。
さらに、上述した実施例では、被検査物として被検眼の眼底(網膜)を用いた場合を例示しているが、被検査物はこれに限定されない。検査の対象は、内部に屈折要素を包含する対象物の内に存在する被検査物であれば任意のものであってよい。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、実施例を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。本発明の趣旨に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、上述の各実施例及び変形例は、本発明の趣旨に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
19:制御部(画像生成装置)、191:取得部(取得手段)、192:画像生成部(生成手段)、193:偏芯量取得部(偏芯量取得手段)、197:算出部(算出手段)、198:補正部(補正手段)、100:OCT装置、1000:撮像装置

Claims (15)

  1. 測定光を用いて被検を光干渉断層撮像することで得られた、前記被検の断層データを取得する取得手段と、
    前記測定光の光軸前記被検眼の光軸のずれである偏芯量を取得する偏芯量取得手段と、
    取得した前記断層データを用いて断層画像を生成する生成手段と、
    を備え、
    前記生成手段は、
    前記偏芯量を用いて、前記被検への前記測定光の入射角度変化量及び前記測定光の光路長変化量を算出する算出手段と、
    前記入射角度変化量及び前記光路長変化量を用いて前記断層画像のひずみを補正した断層画像を生成する補正手段と、
    を含む、画像生成装置。
  2. 前記補正手段は、前記断層画像の画素位置を、前記入射角度変化量に応じて回転させるとともに、前記光路長変化量に応じて前記被検の深さ方向に移動させるように、前記断層データを補正する、請求項1に記載の画像生成装置。
  3. 前記算出手段は、前記偏芯量及び前記測定光の走査角度に関する情報を用いて前記光路長変化量を算出する、請求項1又は2に記載の画像生成装置。
  4. 前記算出手段は、前記光路長変化量をδz、前記偏芯量をδx、前記走査角度に関する情報をθiとしたとき、δz=δx×sinθiとして前記光路長変化量を算出する、請求項3に記載の画像生成装置。
  5. 前記算出手段は、前記偏芯量及び前記被検の深さ方向の距離情報を用いて前記入射角度変化量を算出する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像生成装置。
  6. 前記算出手段は、前記入射角度変化量をδθ、前記偏芯量をδx、前記距離情報をpvlとしたとき、δθ=δx/pvlとして前記入射角度変化量を算出する、請求項5に記載の画像生成装置。
  7. 前記補正手段は、補正された前記断層画像に含まれる前記被検の形状を、前記測定光の走査角度に関する情報、及び前記被検の深さ方向の距離情報を用いて補正する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像生成装置。
  8. 記被検眼の前眼部画像を生成する手段を更に含み
    前記偏芯量取得手段は、前記被検眼の前記前眼部画像を用いて前記偏芯量を取得する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像生成装置。
  9. 前記画像生成装置は、前記被検を光干渉断層撮像する撮像装置に接続されており、
    前記被検に対して前記撮像装置の位置合わせを行う、位置合わせ手段を更に備える、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像生成装置。
  10. 前記生成手段は、前記補正された断画像に対して、前記被検の曲率分布解析を行う、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の画像生成装置。
  11. 前記生成手段は、前記補正された断画像に対して、前記被検の層厚解析を行う、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の画像生成装置。
  12. 前記補正手段は、前記断層画像として二次元画像及び三次元画像のいずれかを補正する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の画像生成装置。
  13. 前記断層画像を表示手段に表示させる表示制御手段を更に備え、
    前記表示制御手段は、前記補正手段による補正前後の断層画像、並びに、該補正前後の断層画像に含まれる前記被検の形状を、前記走査角度に関する情報及び前記距離情報を用いて補正した後の断層画像のうちの少なくとも二つを切り替えて、又は並列に前記表示手段に表示させる、請求項7に記載の画像生成装置。
  14. 測定光を用いて被検を光干渉断層撮像することで得られた、前記被検の断層データを取得する工程と、
    前記測定光の光軸前記被検眼の光軸のずれである偏芯量を取得する工程と、
    取得した前記断層データを用いて断層画像を生成する工程と、
    を含み、
    前記断層画像を生成する工程は、
    前記偏芯量を用いて、前記被検への前記測定光の入射角度変化量及び前記測定光の光路長変化量を算出する工程と、
    前記入射角度変化量及び前記光路長変化量を用いて前記断層画像のひずみを補正した断層画像を生成する工程と、
    を含む、画像生成方法。
  15. コンピュータによって実行されると、該コンピュータに請求項14に記載の各工程を実行させる、プログラム。
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