JP5637721B2 - 断層撮像装置および断層撮像装置の制御装置 - Google Patents

断層撮像装置および断層撮像装置の制御装置 Download PDF

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    • A61B3/10Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions
    • A61B3/102Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions for optical coherence tomography [OCT]

Description

本発明は、断層撮像装置及び断層撮像の制御装置に関する。
現在、光学機器を用いた眼科用機器として、様々なものが使用されている。例えば、眼を観察する光学機器として、前眼部撮影機、眼底カメラ、共焦点レーザー走査検眼鏡等がある。これらの中でも、低コヒーレンス光を利用した光コヒーレンストモグラフィ(OCT:Optical Coherence Tomography)による光断層撮像装置は、被検査物の断層像を高解像度に得ることができる装置である。よって、眼科用機器として網膜の専門外来では必要不可欠な装置になりつつある。以下、本装置をOCT装置として説明する。
上記OCT装置は、低コヒーレント光を、参照光と測定光とに分け、測定光を被検査物に照射し、その被検査物からの戻り光と参照光を干渉させることによって被検査物の断層を測定することができる。つまり、測定光を被検査物上でスキャンすることで2次元や3次元の断層像を得ることができる。ただし、被検査物が眼のような生体である場合、眼の動きによる画像の歪みが問題となる。そこで、高速で高感度に測定することが求められている。
高速かつ高感度に測定するための方法の一つとして、被検査物の複数点を同時に測定する方法が特許文献1に公開されている。それによると、一つの光源からの光をスリットで分割することによって複数の光源を作り出す。そしてそれらの光を、ビームスプリッタにより、複数の測定光と参照光にそれぞれ分ける。測定光は被検査物に照射され、被検査物からの戻り光と参照光をビームスプリッタで合成する。そして、複数の合成光はグレーティングに入射されて、2次元センサで同時に検出される。このように特許文献1に開示された技術では、複数の測定光による同時測定で高速化を可能としている。
特表2008−508068
しかしながら、複数点の測定を同時に行った断層画像を結合して一枚の画像を作る場合、光学系の構成によって、接続部分が目立つ画像になる。つまり、複数点の測定それぞれに対する光学系が完全に等価なものであれば問題にならないが、そうでない場合には、断層像の深さ方向に依存してコントラストが異なったり、分解能が異なったりすることが起こる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、複数の測定光を用いて被検査物の複数の断層画像を生成する場合に、断層撮像装置内の光学系により生じる断層画像間の相違を目立ちにくくすることを目的とする。
本発明の断層撮像装置は、複数の測定光を被検査物に照射することで得られる複数の戻り光と参照光とを合成し、当該合成により得られた複数の合成光の信号から、前記被検査物の断層画像を取得する断層撮像装置であって、光学系を介して前記複数の合成光を検出して、当該複数の合成光の信号を取得するセンサと、前記複数の合成光の信号間の相違であって、前記光学系と前記センサの構成による前記被検査物の深さ方向の相違を補正した信号を生成する補正手段と、前記補正された前記複数の合成光の信号から、前記被検査物の断層画像を生成する生成手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、複数の測定光を用いて被検査物の複数の断層画像を生成する場合に、断層撮像装置内の光学系により生じる断層画像間の相違を目立ちにくくすることが出来る。
第一の実施形態における光断層撮像装置の構成を示す図である。 第一の実施形態における分光器の構成を示す図である。 Roll−Offの例を説明する図である。 第一の実施形態における信号処理工程を説明する図である。 第一の実施形態における、(a)眼底、(b)AA’断面、(c)BB’断面を説明する図である。 第二の実施形態における光断層撮像装置の構成を示す図である。 分散補償を行った後の深さ分解能を説明する図である。
(第一の実施形態)
以下、第一の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態における光断層画像装置の構成を示す図である。OCT装置100は、図1に示されるように、全体としてマイケルソン干渉計を構成している。本実施形態は、分光器の構成によって発生する特性の相違による画像の接続部分を目立ちにくくする。尚、本実施形態および他の実施形態の各機能の処理は、コンピュータが記録媒体からコンピュータプログラムを読み取り、行ってもよい。
図1を用いて、本実施形態における断層撮像装置および断層撮像装置の制御装置の構成について説明する。
(光学系)
光源101から照射した照射光である出射光104はシングルモードファイバ110に導かれて光カプラ156に入射し、光カプラ156にて第1の光路と第2の光路と第3の光路との3つの光路を通る出射光104−1〜3に分割される。
さらに、この3つの出射光104−1〜3のそれぞれは、偏光コントローラ153−1を通過し、光カプラ131−1〜3にて参照光105−1〜3と測定光106−1〜3とに分割される。このように分割された3つの測定光106−1〜3は、観察対象である被検眼107における網膜127等のそれぞれの測定個所によって反射あるいは散乱された戻り光108−1〜3となって戻される。
そして、光カプラ131−1〜3によって、参照光路を経由してきた参照光105−1〜3と合波され合成光142−1〜3となる。合成光142−1〜3は、透過型回折格子141によって波長毎に分光され、ラインセンサ139に入射される。ラインセンサ139はセンサ素子毎に各波長の光強度を電圧に変換し、その信号を用いて、被検眼107の断層像が構成される。
ここで、光源101の周辺について説明する。光源101は代表的な低コヒーレント光源であるSLD(Super Luminescent Diode)である。波長は眼を測定することを鑑みると、近赤外光が適する。さらに波長は、得られる断層像の横方向の分解能に影響するため、なるべく短波長であることが望ましく、ここでは中心波長840nm、波長幅50nmとする。観察対象の測定部位によっては、他の波長を選んでも良い。光源の種類は、ここではSLDを選択したが、低コヒーレント光が出射できればよく、ASE(Amplified Spontaneous Emission)等も用いることができる。
次に、参照光105の参照光路について説明する。光カプラ131−1〜3によって分割された3つの参照光105−1〜3のそれぞれは、偏光コントローラ153−2を通過し、レンズ135−1にて略平行光となって、出射される。次に、参照光105−1〜3は分散補償用ガラス115を通過し、レンズ135−2にて、ミラー114に集光される。次に、参照光105−1〜3はミラー114にて方向を変え、再び光カプラ131−1〜3に向かう。そして、参照光105−1〜3は光カプラ131−1〜3を通過し、ラインセンサ139に導かれる。なお、分散補償用ガラス115は被検眼107および走査光学系を測定光106が往復した時の分散を、参照光105に対して補償するものである。ここでは、例えば、日本人の平均的な眼球の直径として代表的な値を想定し、L=23mmとする。さらに、117は電動ステージであり、矢印で図示している方向に移動することができ、参照光105の光路長を、調整・制御することができる。また、電動ステージ117はコンピュータ125により制御される。なお、本実施形態においては、ミラー114や電動ステージ117および分散補償用ガラス115を、3つの光路で同じのものを使用したが、それぞれ別々の構成としても良い。
次に、測定光106の測定光路について説明する。光カプラ131−1〜3によって分割された測定光106−1〜3のそれぞれは、偏光コントローラ153−4を通過し、レンズ120−3にて、略平行光となって出射され、走査光学系を構成するXYスキャナ119のミラーに入射される。ここでは、簡単のため、XYスキャナ119は一つのミラーとして記したが、実際にはXスキャン用ミラーとYスキャン用ミラーとの2枚のミラーが近接して配置され、網膜127上を光軸に垂直な方向にラスタースキャンするものである。また、測定光106−1〜3のそれぞれの中心はXYスキャナ119のミラーの回転中心とほぼ一致するようにレンズ120−1、3等が調整されている。レンズ120−1、120−2は測定光106−1〜3が網膜127を走査するための光学系であり、測定光106を角膜126の付近を支点として、網膜127をスキャンする役割がある。測定光106−1〜3はそれぞれ網膜上の任意の位置に結像するように構成されている。
また、117−2は電動ステージであり、矢印で図示している方向に移動することができ、付随するレンズ120−2の位置を、調整・制御することができる。レンズ120−2の位置を調整することで、被検眼107の網膜127の所望の層に測定光106−1〜3のそれぞれを集光し、観察することができる。測定光106−1〜3は被検眼107に入射すると、網膜127からの反射や散乱により戻り光108−1〜3となり、光カプラ131−1〜3を通過し、ラインセンサ139に導かれる。なお、電動ステージ117−2はコンピュータ125により制御される。以上の構成をとることにより、3つの測定光を同時にスキャンすることができる。
次に、検出系の構成について説明する。網膜127にて反射や散乱された戻り光108−1〜3と参照光105−1〜3とは光カプラ131−1〜3により合波される。そして、合波された合成光142−1〜3は分光器に入射し、スペクトルが得られる。これらのスペクトルに対し、コンピュータ125が信号処理を行うことで断層像を得ることができる。
(分光器)
ここで、分光器について具体的に説明する。この構成では、複数の合成光を一個のラインセンサで処理するため、2次元センサに比べて低コストを実現することができる。
図2に、図1に示した分光器の部分を詳細に説明するために、3つの合成光(142−1〜3)が分光器に入射した場合の構成を示す。ファイバ端160−1〜3がお互いに離れて配置してあり、ファイバ端160−1〜3からそれぞれ合成光142−1〜3が入射する。この際、合成光がレンズ135の主面に垂直に入射するように、即ちテレセントリックになるようにファイバ端160−1〜3の向きが予め調整されている。入射した合成光は、レンズ135に入射する。レンズ135で3つの合成光142−1〜3はそれぞれ略平行光になり、3つの合成光142−1〜3はともに透過型回折格子141に入射する。光量の損失を低減するために、透過型回折格子141の位置は光学系の瞳近傍に配置し、透過型回折格子141の表面に絞りを設ける必要がある。また透過型回折格子141はレンズ135の主面に対して傾いて配置されるため、透過型回折格子141の表面で光束は楕円形となる。そのため透過型回折格子141の表面に設けた絞りは楕円形にする必要がある。透過型回折格子141で回折された合成光142−1〜3は、それぞれレンズ143に入射する。ここで図2における回折した合成光は、中心波長のみの光束を示しており、その他の波長の回折した合成光は簡単のため主光線のみを記載している。レンズ143に入射したそれぞれの回折した合成光142−1〜3は、ラインセンサ139上に結像され、矢印161−1〜3で示した位置にそれぞれ分光スペクトルが観察される。表1は、本実施形態で使用する測定光の波長の上限と下限および中心波長の840nmについてまとめたものである。入射角の違いにより回折角が異なり、その結果、結像位置が合成光によって異なることがわかる。さらに1画素あたり12μmのセンサ素子で検出するときの画素数がそれぞれの合成光によって変わることとなる。つまり、断層撮像装置内の光学系などの構成に依存して、ラインセンサ139上における合成光それぞれの分布特性が変化することになる。
Figure 0005637721
ここで、分光器で得られるスペクトルにより、ラインセンサ上においてOCTの信号がどのように歪むかを簡単なモデルで説明する。なお、分光器は波長に対して等間隔になるように設計しているが、信号処理で波数に対して等間隔に変換するため、ここでは波数に対して等間隔になっているものとする。まず、分光された後のスペクトルを波数kを用いてs(k)と表わす。分光器のラインセンサが有限の大きさであることを考えて、そのウィンドウ関数をg(k)で表わすと、分光器で得られるスペクトルは次のようになる。
Figure 0005637721
OCTは波数スペクトルのフーリエ変換によって得られる。そのため、式1がコンボリュージョンであることから、式2のようにフーリエ変換後のそれぞれの関数の掛け算と等価である。
Figure 0005637721
ここで、ウィンドウ関数g(k)が幅W高さ1の方形波であるとした場合、そのフーリエ変換は式3のように表わされる。
Figure 0005637721
すなわち、理想的なOCT像がFFT(s)であるのに対して、式3のようなSin関数が掛け合わされているため原点から最初の節まで減衰することになる。これは一般的にRoll−OFF(減衰特性)などと呼ばれている。また、このRoll−Offは幅Wによって変化する。つまり、Wは分光器の分解能(波数)に相当するため、分解能がよければ減衰が緩くなり、分解能が悪ければ減衰がきつくなる。
図3にRoll−OFFの例を示す。横軸が距離で、縦軸が強度(デジタル値/12ビットセンサ)である。この測定で用いた光学系は、図1の参照光路で、分散補償用ガラス115がない光路が2本ある状態で、さらにスキャナなどを排した等価なものである。測定光路のミラーの位置は、コヒーレンスゲートに対し−2000から2000μmの間で離散的に移動した。そして、それぞれの位置においてコヒーレンス関数を測定し、それらのデータをつなぎあわせたものである。ここで、コヒーレンスゲートとは、参照光路と測定光路の光路長が一致する位置である。また、原点付近は光源などの自己相関関数であるため、データを排除している。点線は、コヒーレンス関数のピークを模式的につないだ包絡線である。コヒーレンスゲートから離れるにつれ減衰しており、Roll−OFFが起こっていることがわかる。
(信号処理)
図4に第一の実施形態における信号処理の工程を示す。
工程A1で、測定を開始する。この状態は、OCT装置が起動されていて、被検眼が配置されている。さらに測定に必要な調整が操作者によって行われ、測定が開始された状態である。
工程A2では、3本の測定光106−1〜3をXYスキャナ119により走査することにより得られる信号をラインセンサ139で検出し、検出したデータをコンピュータ125が第一の取得手段として機能して取得する。
ここで、眼底501と3本の測定光の走査範囲の模式図を図5(a)に示す。眼底501には、黄斑502、視神経乳頭503および血管504などがある。3本の測定光は、それぞれに対応して第1の走査範囲505、第2の走査範囲506、第3の走査範囲507を走査する。それぞれの領域は、第1の走査範囲−第2の走査範囲間の重なり508、第2の走査範囲−第3の走査範囲間の重なり509のように20%程度重なっている。座標軸は図に示したように設定され、x方向がFast−Scanでy方向がSlow−Scanで、z方向は、紙面の裏から表に向かっているとする。ここでは、一本の測定光あたりx方向には例えば512ライン、y方向には例えば200ライン走査するものとする。ただし、y方向は、重なり部分を除けば3本の測定光で512ラインを走査している。ラインセンサ139には3本の測定光による合成光142−1〜3が入射し、一次元配列のデータ4096画素が取得される。そして、x方向の連続する512ライン分を、二次元配列のデータを単位として保存する(4096×512、12ビット)。走査が終了すればこのデータが1測定光につき200個保存されることになる。
工程A3では、コンピュータ125は、ラインセンサ139から取得したデータから各測定光に対応する断層像の生成を行う。生成される断層像は、測定光の照射方向に平行な断面の断層像である。尚、コンピュータ125は、断層像補正のために、ラインセンサ139上における合成光それぞれの分布特性に関するデータを取得する第二の取得手段としても機能する。
ここで、光学系の構成による眼底の深さ方向の相違として、断層像の物理的な分解能について説明する。この分解能は、一般的に光源の帯域幅によって決まる。SD−OCTにおいては、信号処理に使用する画素の最大と最小がそれぞれ光源の波数の最大と最小に一致していれば、分解能は式4で表わされる。
Figure 0005637721
従って815nm−865nmであれば、分解能は空気中で7μmとなる。また、この値は、一画素あたりの距離と一致する。例えば一画素あたりの距離が7μmであれば、図3の1000μmの位置は、142画素ということになる。ただし、表1のように合成光によって画素数が異なる場合、3本の測定光で画像サイズが異なるという不都合が生じる。そのために、画素数を増やして、同じ画像サイズに合わせる。内、高速フーリエ変換をするためにゼロの画素を追加して(ゼロパッティング)全体として2のn乗のデータにすると便利である。一方、これは数値的に帯域幅が増加したことになり、一画素あたりの換算距離は短くなる。例えば、合成光142−2では、有効な画素が870で、これにゼロの要素を154個追加することになる。前後にこの要素を等価に分配すれば、概算で810nm−869nmの帯域とみなせ、一画素あたりの換算距離(一画素を対応する物理距離に換算)が6μmとなる。当然、計算に使用する画素が光源の帯域より狭ければ一画素あたりの換算距離が物理的な分解能より悪くなる。
断層像の生成は、このように1ライン当たりの画素数を合わせた後(ここでは例えば1024)に行う。断層像の生成は、一般的なOCT像の生成工程を用いればよい。例えば、固定ノイズ除去、波長波数変換、フーリエ変換などである。次に、図5(b)は、AA’断面のB−Scan像の模式図を示す。このB−Scan像は、単一の測定光で得られた画像であるため違和感のないものである。しかし、図5(c)は、BB’断面のB−Scan像の模式図であり、異なる合成光によるB−Scan画像を合成したものである。一画素あたりの分解能の違いによって断面に不連続が発生することになる。これはCC’断面のC−Scan像においては重大で、境界面で血管などの構造がなくなったり、出現したりすることになる。なお、分解能のほかにRoll−Offの違いによるコントラストの違いも発生する。
本工程(工程A3)では、それぞれの合成光に対応してDb(p,q、r)の断層像が得られる。pはz方向で、1024の要素となるが、フーリエ変換の性質によって対称となるため0−511だけを抜きだす。qはx方向(0−511)である。rはy方向であり0−199である。またbは合成光の番号(1−3)である。
なお、データの拡張方法として、スペクトルデータを先に補間して、1024画素のスペクトルにしてからフーリエ変換を行ってもよい。また、1ライン当たりの画素数を表1と同じにし、それぞれの断層像を作ったのち補間をしてもよい。
工程A4では、深さ方向の補正を行う。
まず、z方向のリサンプリングを行う。これは、一画素あたりの換算距離を3本の測定光の間で揃えるためのものである。ここでは、一画素あたりの基準となる距離は2番目の測定光(測定領域が中央部の測定光)の換算距離とする。直線補間の場合、各測定光の一画素あたりの換算距離をLbとし、ガウス記号を用いて式5のように表わされる。なおガウス記号を用いて[x]は、xを超えない最大の整数である。また、q、rに関しては同様であるので、z方向pのみを使用している。
Figure 0005637721
補間した結果、各測定光に対する要素数が異なるが、最小のものに合わせれば良く、さらに少なくしてもよい。特に、被検査物が眼の場合、一画素あたりの換算距離が6μmであるため、400画素で2.4mmとなり網膜を十分計測できる。ここでは、iを0−399とする。
次に、z方向の深さ方向のコントラストを合せる規格化を行う。すなわち、すべての測定光のRoll−OFF特性をあらかじめ測定またはシュミレーションして求めておく。Roll−OFF特性をRb(p)とすれば、コントラストは式6のように表わされる。
Figure 0005637721
なお、Roll−OFFの特性を2番目の測定光に合わせてもよい。
Figure 0005637721
工程A5では、各測定光間の位置合わせを行う。すなわち、被検査物が眼のように動くものである時、測定の時間差によって画像の位置がずれる場合がある。つまり、図5の第1の領域から第3の領域は、同時に図の左上からx方向に走査する。この時、重なり領域508、509では、同じ位置のデータを取得したいにもかかわらず測定光によって位置がずれる場合がある。このような場合は、重ねあっている領域にある血管などの特徴点を合わせるようにする。
なお、工程A4で、式7を用いて規格化した場合、深さ方向の位置を移動させることは、Roll−OFFの特性で、コントラストが変化することを意味する。そのため、コントラストの調整は工程A5の後であってもよい。
なお、動かないものを観察する場合には、位置ずれがないようにあらかじめ装置の調整がなされているものとする。
工程A6では、断層画像の生成を行う。上記信号処理工程により3Dにおけるボリュームデータを得ることができる。そして、AA’断面、BB’断面、CC’断面の任意の位置での切り出しても、特に接続部分に違和感のない画像を生成することができる。
工程A7で、測定の終了をする。
なお、別の被検者があれば上記工程を繰り返す。
当然、測定データがあれば、この測定データに信号処理を加えるだけで断層像を得ることができる。
以上のようにすることで、分光器の特性を主とする画像間の相違を少なくし、接続部分の目立たない断層像を得ることが可能になる。
(第二の実施形態)
第二の実施形態について説明する。ここでは、主に第一の実施形態との差異のみについて説明する。まず、本実施形態のOCT装置600は、図6に示されるように、第一の実施形態と同様のマイケルソン干渉系を構成している。しかし、分散補償用ガラス601の厚みが各測定光で異なっている点と分光器が測定光に対して等価な3台を使用している点が第一の実施形態と異なる。
ここで、広画角測定を行う場合の課題について説明する。まず、測定光路において、3本の測定光106−1〜3がレンズ120−1、120−2、120−3を通る位置が異なる。これは、レンズの収差による問題が発生することを意味している。この問題に対応するために、参照光105−1および105−3は参照光105−2に対して分散補償用ガラスが短くなるように設定されている。つまり、広画角測定で第一の実施形態のように分散補償用ガラスが均一の場合は、周辺部にいくにつれ深さおよび横分解能の低下などが生じる。その理由は、各測定光は走査によって2次元でガラスの厚みの異なる位置を通るが、分散補償用ガラスは平均的な厚みに設定されているためである。広画角の場合は、周辺部のガラスの厚みの差が特に大きくなる。一方、本実施形態のように分散補償用ガラスの厚みを変えた場合には、境界面における画像の接続部分が目立つという課題がある。なお、検出光路においては等価な分光器を利用しているため、これに起因する接続部分の問題は最小限にとどめることができる。
(分散補償)
ここで、分散の影響についてさらに詳しく説明する。先の説明に用いた図3の包絡線は、測定誤差を加味してもプラス側とマイナス側で厳密には対称になっていない。この理由は、干渉計に用いる光カプラやファイバなど個々の部材の機差によって生じるものである。このようにシンプルな光学系においても若干の機差が影響する。そのため、本実施例2のように参照光路において積極的に分散補償用ガラスの厚みを変え、広画角に対応した測定光路を用いる場合には、減衰曲線が異なるだけでなく、深さ分解能も異なる場合がある。
原因が分散の違いによる場合には、分散補償を信号処理で行うことができる。ただし、大きな分散はガラスを用いなければ補正できないが、小さな分散であれば信号処理で補正ができるという現実的な対応である。ここでは、解析関数であるヒルベルト変換を使う。すなわち、式1の分光スペクトルを実部、式1の分光スペクトルをヒルベルト変換(HT)したものを虚部として、虚数単位iを用いて式8のような解析関数を定義する。
Figure 0005637721
式8の位相成分に対して、式9のような2次(a)および3次(a)の位相成分に対して補正を行う。
Figure 0005637721
なお、kは波数の中心で、φは初期位相である。補正を行った後の式8の実部を新しい分光スペクトルと置き換えることによって、信号処理によって位相補償が行える。
ここで、先の実験で用いたシンプルな光学系に対して、17mmと18mmの厚みの異なるガラスをそれぞれの参照光路と測定光路に挿入した場合について説明する。得られた信号をプラス側の領域で、分解能が良くなるように分散補償のa、aパラメータを決めた場合を図7に示す。原点(コヒーレンスゲート)を境に減衰の様子が大きく異なることがわかる。つまり、包絡線は、原点に対して非対称である。また、マイナス側の深さ分解能がプラス側の深さ分解能に対して悪くなっている。すなわち、分散補償を行った場合には、式4で表わされる分解能とは必ずしも一致しないことになる。次に、分散補償を補正する信号処理について説明する。
(信号処理)
本実施形態の信号処理においては、第一の実施形態に対して、工程A3および工程A4の処理が異なる。それぞれA3’、A4’と置き換える。
工程A1で、測定を開始する。
工程A2では、3本の測定光と参照光による合成光をラインセンサ139で検出し、検出したデータをコンピュータ125が取得する。
工程A3’では、コンピュータ125が、ラインセンサ139のデータから各測定光に対応する断層像の生成を行う。ここでは、境界における分解能が同じになるように分散補償のパラメータを調整する。すなわち、境界領域508および509を用いて、分解能が略等しくなるようにパラメータを調整する。なお、本実施形態はハードウェアに起因する誤差を処理するために、パラメータは各エリア506、507、508に対応してあらかじめ用意しておく。当然、B−Scan像毎に用意してもよいし、さらに細かくライン毎に用意してもよい。
なお、被検査物の影響による分散を補正する場合には、それぞれの画像を比較しながらパラメータを決定することになる。
工程A4’では、深さ方向の補正を行う。分散補償のパラメータに対応した包絡線をあらかじめ用意しておく。この曲線に合わせて式6や式7のような処理を施す。
工程A5では、各測定光間の位置合わせを行う。
工程A6では、断層画像の生成を行う。
工程A7で、測定の終了をする。
以上の処理により、分散の違いを主とする画像間の相違を少なくし、接続部分の目立たない断層像を得ることが可能になる。

Claims (7)

  1. 複数の測定光を被検査物に照射することで得られる複数の戻り光と参照光とを合成し、当該合成により得られた複数の合成光の信号から、前記被検査物の断層画像を取得する断層撮像装置であって、
    光学系を介して前記複数の合成光を検出して、当該複数の合成光の信号を取得するセンサと、
    前記複数の合成光の信号間の相違であって、前記光学系と前記センサの構成による前記被検査物の深さ方向の相違を補正した信号を生成する補正手段と、
    前記補正された前記複数の合成光の信号から、前記被検査物の断層画像を生成する生成手段とを有することを特徴とする断層撮像装置。
  2. 前記生成手段は、前記補正された前記複数の合成光の信号から、前記被検査物の複数の断層画像を生成し、
    前記複数の断層画像の位置合わせを行い、当該位置合わせされた前記複数の断層画像を合成する合成手段を有することを特徴とする請求項1に記載の断層撮像装置。
  3. 前記相違は、前記センサ上における前記複数の合成光それぞれの分解能および減衰特性の少なくともいずれか一つの相違であることを特徴とする請求項1に記載の断層撮像装置。
  4. 前記相違は、前記断層撮像装置内の分散補償用の光学系の構成および前記複数の合成光を回折させる回折格子の構成の少なくとも一つに基づく相違であることを特徴とする請求項1に記載の断層撮像装置。
  5. 前記複数の合成光の信号それぞれは、前記複数の測定光の照射方向に平行な前記被検査物の断面を示すことを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の断層撮像装置。
  6. 複数の測定光を被検査物に照射することで得られる複数の戻り光と参照光とを合成し、当該合成により得られた複数の合成光の信号から、前記被検査物の断層画像を取得する断層撮像装置の制御装置であって、
    光学系を介してセンサにより検出された前記複数の合成光の信号を取得する取得手段と、
    前記複数の合成光の信号間の相違であって、前記光学系と前記センサの構成による前記被検査物の深さ方向の相違を補正した信号を生成する補正手段とを有することを特徴とすることを特徴とする断層撮像装置の制御装置。
  7. コンピュータを、
    複数の測定光を被検査物に照射することで得られる複数の戻り光と参照光とを合成し、当該合成により得られた複数の合成光の信号から、前記被検査物の断層画像を取得する断層撮像装置の制御装置であって、
    光学系を介してセンサにより検出された前記複数の合成光の信号を取得する取得手段と、
    前記複数の合成光の信号間の相違であって、前記光学系と前記センサの構成による前記被検査物の深さ方向の相違を補正した信号を生成する補正手段とを有することを特徴とすることを特徴とする断層撮像装置の制御装置として機能させるコンピュータプログラム。
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