上述のような流量センサーにおいては、使用を続けるうちに透明なチューブ内を流れる流体やそれに含まれる固形物によりチューブの内周面が徐々に汚れていき流路内部の視認性が悪くなっていくことがある。そのような場合には、透明なチューブを取り出してその内部を洗浄したり新しいチューブに交換したりすることになる。しかしながら、上述の流量センサーのような従来の管部材においては、管状窓部材となる透明なチューブ内に配置されているタービンユニットなどの流れ表示部材が管状窓部材に対して固定されておらず単にその中に挿入されているだけの場合がある。そうすると管状窓部材を取り外そうとしたときに流れ表示部材が管状窓部材から外れて落下してしまう虞がある。一方で流れ表示部材を管状窓部材に固定した場合には、流れ表示部材が落下することは防止できるが、管状窓部材の内部に固定されている流れ表示部材には手が届きにくく、取り外し作業が繁雑になりやすい。また組み付ける際にも同様に繁雑な作業が必要となる。
そこで本発明は、管状窓部材とその内部に配置される羽根部材とを有する流れ視認用部材を管部材から取り外すときに、羽根部材が管状窓部材から落下することがなく、且つ羽根部材を管状窓部材にから容易に取り外すことができるようにした流れ視認用部材、及びそれが組み込まれた管部材を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、
流体配管に組み込まれて、当該流体配管の流路の一部を構成し、該流体配管内を流れる流体を視認するための流れ視認用部材であって、
少なくとも一部が透明材料によって構成され、該流路の一部を画定する貫通した通路を有し、該少なくとも一部を通して該通路の内部を視認可能とした管状窓部材と、
該管状窓部材の該通路内に該通路の長手軸線の方向に延びる回転中心軸線を中心に回転可能に取り付けられ、該流路を流れる流体によって回転される羽根部材であって、該管状窓部材に回転可能に保持される本体部、及び該本体部の外周面上に形成された羽根を有する羽根部材と、を備え、
該管状窓部材と該羽根部材の該本体部とのうちの一方が該回転中心軸線に沿って延びる回転軸を有し、他方が該回転軸を相対的に回転可能かつ該回転中心軸線に沿って変位可能に保持する軸保持部を有し、
該羽根部材は、該羽根部材の略全体が該管状窓部材内に位置する第1位置と該第1位置から該回転中心軸線の方向で変位して該羽根部材の一部が該管状窓部材の端面から突出する第2位置との間で変位自在とされ、該第2位置において該管状窓部材に設けられた第1係止部と該羽根部材に設けられた第2係止部とが係合して該回転中心軸線の方向でのさらなる変位が阻止され、該第1係止部と該第2係止部との係合を解除することにより該第2位置からさらに該回転中心軸線の方向で変位して該管状窓部材から取り外されるようにされた、流れ視認用部材を提供する。
当該流れ視認用部材においては、羽根部材が、その一部が管状窓部材の端面から突出する第2位置までは変位自在となっているが、この第2位置においては第1係止部と第2係止部とが係合して、羽根部材がさらに変位することが阻止されている。したがって、当該流れ視認用部材を流体配管から取り外したときに羽根部材が管部材本体から外れて落下してしまうことがない。その一方で、第2位置においては羽根部材の一部が管状窓部材から突出していて羽根部材を把持することできるようになるため、羽根部材を管状窓部材から取り外す作業が容易になる。
好ましくは、
該管状窓部材が該回転軸を有し、該羽根部材の該本体部が該軸保持部を有しており、
該第1係止部が該回転軸に設けられ、該第2係止部が該軸保持部に設けられているようにすることができる。
または、
該管状窓部材が該軸保持部を有し、該羽根部材の該本体部が該回転軸を有しており、
該第1係止部が該軸保持部に設けられ、該第2係止部が該回転軸に設けられているようにすることができる。
好ましくは、該第1係止部と該第2係止部とよってスナップフィットを構成しているようにすることができる。
また、該羽根部材が、該回転中心軸線を含む1つの平面に沿って該本体部の外周面から突出した流体抵抗部を有するようにすることができる。
このような構成により、羽根部材が回転したときに、流体抵抗部が流体配管を流れる流体から流体抵抗を受けるようになるため、羽根部材の回転速度の上昇が抑えられる。これにより、流体による羽根部材の回転を目視によってより容易に確認することができ、従って流体の流れの視認をより容易に行なうことが可能となる。
さらには、
該羽根が、該1つの平面に対して互いに反対側に位置する第1羽根及び第2羽根からなり、該第1羽根及び該第2羽根のそれぞれが該本体部の外周面から該1つの平面に対して略垂直な方向に突出するようにされ、
該流体抵抗部が、該1つの平面に沿って互いに反対向きに延在する第1流体抵抗部及び第2流体抵抗部からなり、該第1及び第2流体抵抗部が該1つの平面に沿って該回転中心軸線の方向に延びる平板形状とされているようにすることができる。
このような形状とすることにより、当該羽根部材を樹脂成形する際に使用する金型を該1つの平面に沿って分割されるようなものとすることができ、その場合には成形された羽根部材の金型からの離型を容易に行なうことが可能となり、不良率を低下させることが可能となる。
好ましくは、該管状窓部材が、当該流れ視認用部材が流体配管に組み込まれたときに外部に露出する窓外周面と、該窓外周面の径方向内側に位置する窓内周面とを有し、該通路の内部が該窓外周面と該窓内周面とを通して視認可能とされており、該窓外周面は、該窓外周面の曲率中心が該窓内周面の曲率中心と該窓外周面との間の位置となるように形状付けられているようにすることができる。具体的には、該窓外周面と該窓内周面の横断面が、それぞれ円弧状であるようにすることができる。
窓外周面と窓内周面とが上述のような形状となっていることにより、管状窓部材内に配置された羽根部材がより大きく拡大されて見えるようになるため、羽根部材の回転をさらに容易に確認することが可能となる。
本発明はさらに、
流体配管部材の間に組み込まれて流体配管の一部を構成する管部材であって、
通路を画定する管部材本体であって、該通路の長手軸線に対して側方から該通路に連通するように開口した側方開口部を有する管部材本体と、
該側方開口部を通して該管部材本体に組み込まれる上述の何れかの流れ視認用部材であって、該管部材本体に組み込まれたときに該管状窓部材の通路が該管部材本体の通路と連通して当該管部材の流路を構成する、流れ視認用部材と、
該管部材本体に取り付けられる保持部材であって、該流れ視認用部材の該管状窓部材と係合して該管状窓部材を該管部材本体に組み込まれた位置に保持する保持位置と、該管状窓部材から離れて該管状窓部材に対する保持を解除し該流れ視認用部材が該管部材本体から該側方開口部を通して取り外し可能となる解放位置との間で変位可能とされた保持部材と、
を備える管部材を提供する。
好ましくは、
該保持部材が、該保持位置にあるときに該羽根部材が該第1位置から該第2位置に向かって変位しないように該羽根部材を支持する羽根支持部を有するようにすることができる。
羽根支持部を有することにより、流れ視認用部材が管部材本体に組み込まれた状態における羽根部材の回転軸線方向での位置が安定する。
好ましくは、
該保持部材が、通路を画定する筒状の周壁部を有し、該保持位置と該解放位置との間で該長手軸線の方向で摺動可能に該管部材本体に取り付けられていて、該保持位置にあるときに該保持部材の通路が当該管部材の流路の一部を構成するようにされており、
該羽根支持部は、該保持部材の該周壁部における該管状窓部材に面する側の端部において該保持部材の通路を横断し、該保持部材が該解放位置にあるときに該流れ視認用部材が該側方開口部を通して取り外される際の該流れ視認用部材の移動方向に沿う方向に延在しているようにすることができる。
羽根部材は、第1位置と第2位置との間では変位自在となっているが、流れ視認用部材が管部材本体に取り付けられている状態においては羽根支持部によって支持されて第1位置に保持される。すなわち、羽根支持部による支持がなければ羽根部材は第2位置に向かって変位してしまう虞がある。当該管部材においては、保持部材が解放位置にある状態において羽根支持部が流れ視認用部材の移動方向に沿う方向に延在するようになっているので、流れ視認用部材の取り付け及び取り外しの過程において羽根部材が羽根支持部に沿って移動することとなり、羽根部材が第2位置に向かって変位しないようになる。これにより、羽根部材が保持部材の内側に引っ掛かって流れ視認用部材の取り付け及び取り外しが妨げられることが生じにくくなる。
以下、本発明に係る管部材の実施形態を添付図面に基づき説明する。
本発明の第1の実施形態に係る管部材100は、図1乃至図4に示すように、両端に流体配管部材(図示しない)がそれぞれ連結される管部材本体102と、管部材本体102に取り付けられた管状窓部材104及び保持部材106と、管状窓部材104に取り付けられた羽根部材108と、を備える。当該管部材100は、流体配管部材の間に組み込まれて流体配管の一部を構成する。管状窓部材104は全体が透明材料により構成されており、管状窓部材104と羽根部材108とで流れ視認用部材110を構成している。管状窓部材104の内部に配置されている羽根部材108は、透明な管状窓部材104を通して外部から視認可能となっている。羽根部材108は当該管部材100の流路112内の流体の流れにより回転されるようになっており、羽根部材108の回転を透明な管状窓部材104を通して視認することにより、流路112内の流体の流れの有無を確認できるようになっている。
管部材本体102は、筒状の前方部分114と、筒状の後方部分116と、それらの間の中間部分118とからなる。図5に示すように、管部材本体102は前方部分114の前方開口120から後方部分116の後方開口122にまで延びる第1通路124を画定している。前方部分114と後方部分116にはそれぞれ流体配管部材を固定するための雌ネジ部126が形成されている。また、図2に示すように、中間部分118は前方部分114と後方部分116とを連結する2つの支柱部128を有しており、これら支柱部128の間に第1通路124の径方向で対向する第1側方開口部130と第2側方開口部132とが形成されている。これら側方開口部130、132は第1通路124の長手軸線Lに対して側方から該第1通路124に連通するように開口している。後方部分116と中間部分118とは一体の部材として構成され、前方部分114は、後方部分116及び中間部分118とは別体の部材とされて中間部分118に対して長手軸線Lを中心に回転可能に取り付けられている。このような構成により、前方部分114と後方部分116とのうちの一方の雌ネジ部126に流体配管部材を既に固定してある状態で他方の雌ネジ部126に流体配管部材を固定するときに、該他方を次に取り付ける流体配管部材に対して回転させることが可能となるため、配管流路部材を回転させることなく、該他方の雌ネジ部126を該配管流路部材に固定することができるようになる。また、使用者が羽根部材108を管状窓部材104を通して視認するに際して支柱部128が視認の邪魔にならない位置となるように中間部分118の回転方向位置を変更することができるようにもなる。
管状窓部材104は、筒状の周壁部134を有し、図5に示すようにその内側に第2通路136を画定している。また図6に示すように、周壁部134の前端部138には、第2通路136を径方向に横断するように延在する軸支持部140が設けられ、軸支持部140の中心付近からは長手軸線Lの方向で後方(図で見て左方)に向かって延在する回転軸142が設けられている。管状窓部材104は、組立状態において管部材本体102に組み込まれており、その周壁部134の前端部138が管部材本体102の前方部分114の内側に挿入されて管部材本体102と長手軸線Lの方向で整合した位置となっている。また前端部138は前方部分114の内周面114aに密封係合しており、管状窓部材104の第2通路136が管部材本体102の前方部分114において第1通路124と連通した状態となっている。
羽根部材108は、長手軸線Lの方向に延びる本体部144と、この本体部144の外周面144a上に螺旋状に形成された2枚の羽根146とを有する。当該羽根部材108における本体部144は管状窓部材104の回転軸142を保持する筒状の軸保持部144を構成している。軸保持部(本体部)144は管状窓部材104の回転軸142を相対的に回転可能に保持している。これにより羽根部材108は、回転中心軸線Cを中心として回転軸142に対して回転可能となっている。組立状態においては、図5及び図6に示すように、羽根部材108はその全体が管状窓部材104の第2通路136内に位置する状態となっている。
保持部材106は、筒状の周壁部148を有し、図5に示すようにその内側に第3通路150を画定している。また、周壁部148の前端面148aには、第3通路150を径方向に横断するように延在する羽根支持部152が設けられており、この羽根支持部152により羽根部材108の後端部154を後方から支持している。保持部材106は、組立状態において、その後端部156が管部材本体102の後方部分116内に挿入されて管部材本体102と長手軸線Lの方向で整合した位置となる。後端部156は管部材本体102の後方部分116の内周面116aと密封係合し、また前端部158は管状窓部材104の後端部160と密封係合している。これにより保持部材106の第3通路150は、第1通路124及び第2通路136と連通して、これら第1通路124及び第2通路136とともに当該管部材100の流路112を構成している。保持部材106はさらに、図1及び図2に示すように、周壁部148の外周面148bから径方向外側に突出する2つの突状部162を有し、この突状部162は管部材本体102の外周面102aに沿って延びる係止外延部164を有する。係止外延部164にはその内側面にまで貫通する貫通孔(係止凹部)166が設けられており、この貫通孔166が組立状態において管部材本体102の外周面102a上に圧入されたボール(係止突起)168の一部を受け入れて、管部材本体102に対する保持部材106の回転方向での位置が保持されるようにしている。保持部材106は、後述するように管部材本体102に対して長手軸線Lの方向および長手軸線Lの周りでの回転方向で摺動可能となっているが、図1,図3及び図4に示されるように係止外延部164の貫通孔166がボール168を係止している係止回転位置にあるときには、貫通孔166とボール168との係合により周方向での回転が抑制されるとともに、突状部162が管部材本体102に干渉することにより管状窓部材104を管部材本体102に組み込まれた状態に保持する保持位置から長手軸線Lの方向で後方に向かって変位させることができなくなっている。なお、係止凹部としての貫通孔166と係止突起としてのボール168は、逆の配置としても良いし、貫通孔166とボール168以外の構成により互いに係合する機構をなすようにしてもよい。
当該管部材100は、管部材本体102に流体配管部材が連結固定されて流体配管に組み込まれている状態で、管状窓部材104を取り付け及び取り外しできるようになっている。管状窓部材104を取り外す際の手順は以下の通りである。
まず、図4の組立状態において互いに係合している保持部材106の貫通孔166と管部材本体102のボール168との係合を解除できる程度の回転方向での力を保持部材106に加えることにより該係合を解除し、保持部材106を図4の係止回転位置から図7の整合回転位置にまで回転させる。この整合回転位置においては、保持部材106の突状部162が管部材本体102の後方部分116に形成された受入凹部170と長手軸線Lの方向で整合している。次に保持部材106を図7の保持位置から長手軸線Lの方向で後方に変位させて図8の解放位置とする。保持部材106は解放位置において管状窓部材104から離れた位置となり、保持部材106の管状窓部材104に対する保持は解除される。なお、整合回転位置においては保持部材106を保持位置から解放位置に変位させる過程において保持部材106の突状部162が管部材本体102の受入凹部170内に受け入れられることにより、保持部材106は解放位置にまで変位することが可能となっている。一方で、整合回転位置にない状態において保持部材106を保持位置から解放位置に向かって後方に変位させようとしても、保持部材106の突状部162が管部材本体102の後方部分116と干渉するため、保持部材106は解放位置にまで変位できない。次に管状窓部材104を管部材本体102に組み込まれている図8の組み込み位置から後方に向かって引いて管部材本体102の前方部分114から引き抜き、図9の連通解除位置とする。この連通解除位置においては、管状窓部材104と管部材本体102の前方部分114との密封係合が解除されて第1通路124と第2通路136との連通も解除される。連通解除位置となった管状窓部材104を管部材本体102の第1側方開口部130(図1乃至図3)を通して引き出すことにより、管状窓部材104はその中に取り付けられている羽根部材108とともに管部材本体102から取り外される(図10)。このように当該管部材100においては、管状窓部材104を取り外す際に管部材本体102を流体配管部材から取り外す必要がない。
取り外した管状窓部材104を取り付ける際には上述の取り外しの手順を逆に行なう。管状窓部材104は第1側方開口部130と第2側方開口部132との何れを通してでも管部材本体102内に挿入して組み込むことができる。図2からよく分かるように、管部材本体102の第1及び第2側方開口部130、132の側縁となる支柱部128には長手軸線Lの方向に延在するガイド面172が形成されており、また管状窓部材104には外周面104bから突出するガイド部174が形成されている。管状窓部材104を第1及び第2側方開口部130、132のいずれかを通して管部材本体102に挿入すると、管状窓部材104のガイド部174が管部材本体102のガイド面172に当接して、管状窓部材104が管部材本体102に対して長手軸線Lの方向で整合した位置となり互いに同軸状となる。これらガイド面172とガイド部174とより、管状窓部材104が、挿入する際に通った側方開口部130、132とは反対側の側方開口部130、132から抜けてしまうことがなくなり、また管状窓部材104と管部材本体102との位置合わせも容易となる。さらに管状窓部材104を図9の連通解除位置から図8の組み込み位置に変位させる際には、ガイド部174がガイド面172上を摺動して管状窓部材104が適切な位置へと案内されるようにもなる。
当該管部材100においては、管状窓部材104が管部材本体102から取り外された状態(図10)において、図11に示すように保持部材106を前方(図で見て右方)に変位させて管部材本体102の後方部分116から引き抜き、さらに側方開口部130、132を通して管部材本体102から取り外すことができるようにもなっている(図12)。
管部材本体102から取り外されたときの管状窓部材104には、その内側に羽根部材108が取り付けられている。図13に示すように、管状窓部材104の回転軸142の後端部176には径方向外側に突出した第1係止部178が形成されている。また回転軸142の第1係止部178が形成されている後端部176は、スリット180によって2つに分割されていて、径方向での可撓性を有するようになっている。羽根部材108の軸保持部144にはその内周面144bから径方向内側に突出した第2係止部182が形成されている。上述のように羽根部材108は、軸保持部144によって回転軸142を保持することにより管状窓部材104に対して回転中心軸線Cを中心に回転可能となっているが、同時に回転軸142に対して回転中心軸線Cに沿って変位可能にもなっている。羽根部材108は、図6に示すようにその前端部184が管状窓部材104の軸支持部140に当接する第1位置から、図13に示すように第1係止部178と第2係止部182とが係合する第2位置にまではほとんど抵抗を受けることなく自由に変位可能となっている。すなわち羽根部材108は第2位置までは特に力を加えなくても変位するがそれ以上は羽根部材108の自重程度の力では変位しないようになっているため、管状窓部材104から自然に外れて落下してしまうことが防止される。羽根部材108は、第2位置においてその後端部154が管状窓部材104の後端面104aから突出した状態となる。第2位置にある羽根部材108の突出している後端部154をつまんでさらに後方に引っ張ると、回転軸142の第1係止部178が軸保持部144の第2係止部182によって径方向内側に押され、それによって回転軸142の2つに分割された後端部176が径方向内側に撓んで第1係止部178と第2係止部182との係合が解除される。すなわち、第1係止部178と第2係止部182とによりスナップフィットが構成されており、ある程度以上の力で羽根部材108を引っ張ることによりスナップフィットが外れて羽根部材108を第2位置からさらに後方に変位させることが可能となる。羽根部材108はこのようにして単に引っ張るだけで第2位置を超えて後方に変位して、図14に示すように管状窓部材104から容易に取り外すことができる。羽根部材108をこのようにして取り外すことにより、管状窓部材104の内周面104cの洗浄を容易に行うことが可能となる。羽根部材108を管状窓部材104に取り付ける際には、軸保持部144内に回転軸142が挿入されるようにして羽根部材108を管状窓部材104の中に押し込み、羽根部材108の第2係止部182で回転軸142の第1係止部178を径方向内側に撓ませて第2係止部182が第1係止部178を乗り越えるようにする。このように羽根部材108は取り付けも容易に行えるようになっている。
管状窓部材104を管部材本体102に対して取り付け及び取り外しをするときには、保持部材106は図9及び図10に示すように解放位置となっている。この解放位置において、保持部材106の羽根支持部152は、図15に示すように、第1側方開口部130と第2側方開口部132とに向かう方向(図で見て左右方向)となるように形成されている。上述のように、羽根部材108は組立状態においては羽根支持部152によって支持されて第1位置に保持されているが、羽根支持部152による支持がなければ第2位置までは自由に変位する。管状窓部材104の取り付けや取り外しの過程で羽根部材108が第1位置から第2位置に向かって変位してしまうと、羽根部材108の後端部154が保持部材106に引っ掛かってしまう虞がある。当該管部材100においては、羽根支持部152が第1及び第2側方開口部130、132に向かう方向、すなわち管状窓部材104を第1及び第2側方開口部130、132を通して取り付け及び取り外しをする際の管状窓部材104の移動方向に沿う方向に延在しているため、取り付け及び取り外しの過程において羽根部材108が羽根支持部152に支持され続けるようになる。これにより、羽根部材108が第2位置側に変位して保持部材106の内側に引っ掛かることが防止される。
本発明の第2の実施形態に係る管部材200は、図16に示すように、主として羽根部材208とそれを保持する構造が第1の実施形態に係る管部材100とは異なる。当該管部材200の流れ視認用部材210においては、管状窓部材204にその周壁部234に固定されている軸保持部244が設けられ、羽根部材208の本体部242が回転軸242を構成している。管状窓部材204の軸保持部244は、その内周面244bに径方向内側に突出した第1係止部278を有する。また、羽根部材208の回転軸(本体部)242は前端部284に径方向外側に突出した第2係止部282を有する。図示の組立状態においては、回転軸242の前端部284の段部288が軸保持部244の後端面290に当接又は近接し、また回転軸242の後端面292が保持部材206の羽根支持部252によって支持される。これにより羽根部材208は回転中心軸線Cの方向での位置が保持される。回転軸242の後端面292は円錐状とされ、また羽根支持部252には回転軸242の円錐状の後端面292に合わせた円錐状の凹部294が形成されており、該凹部294で回転軸242の後端面292の径方向位置を固定し、回転中心軸線Cがぶれないようにしている。管状窓部材204を管部材本体202から取り外した状態においては、羽根部材208は、図16の第1位置からその第2係止部282が軸保持部244の第1係止部278に当接する第2位置までは自由に変位可能となる。第2位置において羽根部材208の管状窓部材204の後端面204aから突出した部分をつまんで引っ張ることにより、第1係止部278と第2係止部282とによるスナップフィットが解除されて、羽根部材208を管状窓部材204から取り外すことができる。当該実施形態においては、管状窓部材204に回転軸がないため、羽根部材208を取り外した後の管状窓部材204の内部は広く空いた状態となり、管状窓部材204の内周面204cを洗浄することがより容易となる。
本発明の第3の実施形態に係る管部材300は、図17に示すように、管部材本体302の外周面302a上に着脱可能に取り付けられるC字状のロック部材396を備えている。このロック部材396を保持部材306が保持位置にある状態で管部材本体302に取り付けることにより、保持部材306の突状部362がロック部材396に干渉して保持部材306は保持位置から後方に変位することができなくなる。すなわち、ロック部材396が取り付けられている状態では保持部材306は解放位置にまで変位することができず、したがって、誤って流路の連通が解除されることが防止される。なお、このようなロック部材396を用いる場合には、保持部材306が周方向に回転できるようになっている必要はない。
本発明の第4の実施形態に係る管部材400は、特に第2の実施形態に係る管部材200に近い構成を有するが、図18−24に示すように、各部材の形状がそれぞれ異なっている。
図19及び図20に示すように、管状窓部材404の外周面404bには平らな保持面404dが形成されており、管部材本体402に組み込まれたときにこの保持面404dが管部材本体402の支柱部428(図18)に対して面接触して保持されるようになっている。また周壁部434の外周面404bから突出するガイド部474は、外周面404b上を長手軸線Lの方向に延びる板状とされ、管部材本体402のガイド面472に対してより広い面で接触するようになっている。このような構造とすることにより、管部材本体402に対して管状窓部材404をより安定した状態で取り付けることができるようになる。
管状窓部材404は、図20及び図21から分かるように、周壁部434から第2通路436の中央にまで伸びる軸保持部444を有している。この軸保持部444は、図16に示す第2の実施形態の軸保持部244とは異なり、片持ち構造となっている。このような片持ち構造とすることにより、管状窓部材404の内周面404cの清掃がより容易になるとともに、流路412を流れる流体の抵抗がより小さくなる。
また管状窓部材404は、図22に示すように、管部材本体402に組み込まれたときに外部に露出する窓外周面405aと、窓外周面405aの径方向内側に位置して第2通路436を画定している窓内周面405bとを有し、第2通路436内に配置された羽根部材408は、これら窓外周面405aと窓内周面405bとを通して視認可能となる。また、図22に示すように、窓内周面405bは横断面が円形の内周面404cの一部となっている。本実施形態における管状窓部材404においては、横断面が円弧状の窓外周面405aが、その曲率中心P1が窓内周面405bの曲率中心P2と窓外周面405aとの間の位置となるように形状付けられている。したがって、周壁部434の径方向での壁厚は、窓外周面405aの中央部で最も厚く、端に向かうに従って次第に薄くなる形状となる。なお図22においては窓外周面405aの円弧を通る仮想円Vを破線で示している。このような窓外周面405aと窓内周面405bとによりレンズが構成され、第2通路436内の羽根部材408は、外部から見たときに上記実施形態のものに比べてより拡大されて見えるようになる。これにより羽根部材408の視認性が向上する。なお、窓外周面405aと窓内周面405bとは横断面が円形又は円弧である必要は必ずしもなく、非円弧状の面としても良い。
羽根部材408は、管状窓部材404の軸保持部444によって回転可能に保持される回転軸を構成している本体部442と、この本体部442の外周面442a上に配置された第1羽根446a及び第2羽根446bと、これら第1及び第2羽根446a、446bの間において外周面442a上に配置された第1流体抵抗部447a及び第2流体抵抗部447bと、を備える。羽根部材408の回転軸(本体部)442は前端部484に後方に面した段部488を有する。図21の組立状態においては、回転軸442の段部488が軸保持部444の係止部478に当接又は近接し、また回転軸442の後端面492が保持部材406の羽根支持部452によって支持されることにより、回転中心軸線Cの方向での位置が保持されている。管状窓部材404を管部材本体402から取り外した状態においては、羽根部材408はその回転軸442の後端面492の側をつまんで引っ張ることにより管状窓部材404から取り外すことができる。又は、管状窓部材404の軸保持部444から前方に飛び出ている回転軸442の前端部484を手や細い棒状の部材などで押すことにより、羽根部材408を管状窓部材404から取り外すようにすることもできる。
羽根部材408の第1及び第2流体抵抗部447a、447bは、図24に示すように、回転中心軸線Cを含む1つの平面Fに沿って本体部442の外周面442aから互いに反対向きに(図24で見てそれぞれ上方と下方に)突出し、また図23に示すように該1つの平面Fに沿って回転中心軸線Cの方向(図23で見て左右方向)に延びた平板形状とされている。第1及び第2羽根446a、446bは、該1つの平面Fに対して互いに反対側に位置し、本体部442の外周面442aから該1つの平面Fに対して略垂直な方向(図24で見て左右方向)に突出するように形成されている。第1羽根446aは、該1つの平面Fを垂直方向で見て(すなわち図23の方向で見て)回転中心軸線Cに対して斜めに直線的に延びた平板形状とされている。これにより第1羽根446aには回転中心軸線Cに対して傾斜した面が形成されることになり、流体が長手軸線Lの方向(すなわち、回転中心軸線Cの方向)で流れたときに、羽根部材408には流体によって回転方向への力が生じるようになる。第2羽根446bも第1羽根446aと同様の形状を有する。羽根部材408は、流路412内を流体が流れたときに第1及び第2羽根446a、446bが流体から受ける回転方向への力により回転中心軸線Cの周りで回転する。一方で第1及び第2流体抵抗部447a、447bは、上述のように回転中心軸線Cの方向に延びていて、回転中心軸線Cに対して傾斜した面を構成しないので、羽根部材408が静止している状態では第1及び第2流体抵抗部447a、447bには流体による回転方向への力は作用しない。しかしながら、羽根部材408が回転しているときには、第1及び第2流体抵抗部447a、447bは流体から回転方向とは逆向きの抵抗力を受ける。従って、第1及び第2流体抵抗部447a、447bは、第1及び第2羽根446a、446bが流体から受ける回転方向への力の一部を打ち消すことになり、羽根部材408が全体として流体から受ける回転方向への合力を小さくして、羽根部材408の回転速度の上昇を抑えるように機能する。なお、流体抵抗は物体と流体との間の相対速度の二乗に比例するため、流れる流体の流速が速くなって羽根部材408の回転速度が速くなるほど、第1及び第2流体抵抗部447a、447bが流体から受ける抵抗力は大きくなる。すなわち、第1及び第2流体抵抗部447a、447bによる回転速度抑制の効果は、羽根部材408の回転速度が速くなるほど大きくなる。なお、第1及び第2流体抵抗部447a、447bの形状は、平面形状である必要は必ずしもなく、径方向外側に延びる円柱や角柱のような形状としてもよいし、そのような柱状のものを回転中心軸線Cの方向で複数並べたものとしてもよい。また、回転軸442の一方の側にのみ流体抵抗部を有するようにしてもよい。
当該羽根部材408は、赤色の第1樹脂材料と黄色の第2樹脂材料とによって樹脂成形された二色成形部材となっている。当該羽根部材408を成形するための金型(図示しない)は、図24に示す1つの平面Fで分割されるような2つの型により構成される。すなわち、成形された羽根部材408は、該1つの平面Fに対して垂直な方向で金型から抜かれるようになる。ここで、当該羽根部材408は、特に第1及び第2羽根446a、446b並びに第1及び第2流体抵抗部447a、447bが金型の抜き方向(図24で見て左右方向)で引っかかりのない形状となっているため、金型からの離型を容易に行なうことが可能となっている。また当該羽根部材408は、第1樹脂材料を第1羽根446aに対応する側の型から注入し、第2樹脂材料を第2羽根446bに対応する側の型から注入して形成される。従って、成形された羽根部材408は、該1つの平面Fを境にして、図24で見て左側が赤色の第1樹脂材料により形成され、右側が黄色の第2樹脂材料により構成される。すなわち当該羽根部材408は、半分が赤色でもう半分が黄色である二色の部材となっている。このように羽根部材408が異なる2つの色を有することにより、羽根部材408の回転を色の変化によって容易に視認することができるようになる。なお、本実施形態においては、赤色と黄色の2色となっているが、他の色の組み合わせとすることも当然に可能である。また、上述のように、このような二色成型を行うための金型は1つの平面Fで分割されるような金型とすることができ、金型の型割りを簡易化できるため、金型製作が比較的に容易になる。
羽根部材408の第1及び第2流体抵抗部447a、447bは、上述のように、主として羽根部材408の回転速度の上昇を抑えるために設けられているが、羽根部材408が取り付けられた管状窓部材404を管部材本体402に組み込むときの羽根部材408の姿勢を維持する役割も同時に担っている。すなわち、管状窓部材404が取り外されている状態においては、羽根部材408の回転軸442は管状窓部材404の軸保持部444による片持ちの状態となるため、羽根部材408は管状窓部材404に対して容易に傾いてしまうが、第1及び第2羽根446a、446bの間に第1及び第2流体抵抗部447a、447bが配置されていることにより、これらの部分が管状窓部材404の内周面404cと係合して、羽根部材408の傾きが抑えられるようになる。特に当該実施形態における羽根部材408は、上述のように二色成形部材とするために、第1及び第2羽根446a、446bが図24で見て左右にのみ延びていて上方及び下方には延びない形状となっているため、第1及び第2流体抵抗部447a、447bがない場合には、羽根部材408は該上方及び下方に大きく傾くことになってしまう。そのように羽根部材408が大きく傾いた場合には、管状窓部材404を管部材本体402に組み込む際に回転軸442の後端面492が羽根支持部452の凹部494(図21)に嵌合されなくなってしまう。これに対して上述のようにして第1及び第2流体抵抗部447a、447bにより管状窓部材404に対する羽根部材408の傾きが所定の範囲内に収まるようにすることで、羽根部材408の回転軸442の後端面492が保持部材406の円錐状の凹部494に適切に嵌まって保持されるようになる。すなわち、第1及び第2流体抵抗部447a、447bにより羽根部材408の傾きを抑えることで、羽根部材408が取り付けられた状態の管状窓部材404の取り付け作業を容易に行なうことが可能となる。
本実施形態における保持部材406においては、突状部462の管状窓部材404に面する側の面は管状窓部材404の後端面404aと摺動する摺動係合面462aとなっており、この摺動係合面462aに長手軸線Lの方向での可撓性を有するようにされた可撓部463が設けられている。この可撓部463には係止突起466が形成されている。係止突起466は、組立状態において、管状窓部材404の後端面404aに形成された係止凹部498に受け入れられて、管状窓部材404に対する保持部材406の回転方向での位置が保持されるようにする。保持部材406は、図18に示されるように係止突起466が係止凹部498に係止されている係止回転位置にあるときには、係止突起466と係止凹部498との係合により周方向での回転が抑制される。保持部材406が管部材本体402及び管状窓部材404に対して係止回転位置から回転されたときには、係止突起466は、係止凹部498から外れて、管状窓部材404の後端面404aの周囲に形成されている周囲凹部499内を移動する。係止突起466は周囲凹部499内に位置しているときには管状窓部材404には接触しない。また、突状部462の後側の面には傾斜面462bが形成されており、保持部材406を整合回転位置から係止回転位置に回転させる際に突状部462が管部材本体402の受入凹部470の角に引っ掛かりにくくなるようにしている。
本発明の第5の実施形態に係る管部材500は、図25に示すように、第4の実施形態に係る管部材400に対して、羽根部材508の保持形態が異なっている。具体的には、羽根部材508の回転軸542の前端面591と後端面592とがそれぞれ先細形状とされ、また管状窓部材504の軸保持部544がキャップ状とされ、さらに保持部材506の羽根支持部552に円錐状の凹部594が形成されている。羽根部材508の前端面591のテーパー角は管状窓部材504の軸保持部544のテーパー角よりも鋭角となっており、また羽根部材508の後端面592のテーパー角も保持部材506の円錐状の凹部594のテーパー角よりも鋭角となっている。したがって、羽根部材508の前端面591及び後端面592は、それぞれ、軸保持部544と円錐状の凹部594とに対して基本的にはそれらの先端部において接触するようになる。これにより、羽根部材508の回転軸542と軸保持部544及び羽根支持部552との接触面積が小さくなり、回転時の摩擦抵抗が低減される。
本発明の第6の実施形態に係る管部材600は、図26乃至図30に示すように、特に第4及び第5の実施形態に係る管部材400、500と類似の構成を有するが、管部材400、500に対して以下の点で異なる。
当該管部材600における管状窓部材604には、窓外周面605aとガイド部674との間に把持部675が形成されている。第4の実施形態においては管状窓部材404を管部材本体402から取り出す際には管状窓部材404を後側から押し出すようにするが、管部材400が狭い場所に取り付けられている場合などには管状窓部材404の後側にまで指がまわらないことがある。これに対して当該管部材600における管状窓部材604には上述のような把持部675が形成されているため、そのような状況においても把持部675を把持して管状窓部材604を引っ張ることにより管状窓部材604を管部材本体602から容易に取り出すことが可能となる。
図28に示すように、保持部材606の係止突起666は三角形になっている。また、保持部材606の突状部662が径方向外側にさらに長く延びていて、保持部材606の操作がし易いようになっている。
図29に示すように、羽根部材608の第1及び第2流体抵抗部647a、647bは、長手軸線Lの方向でより長くなり、またより長方形に近い形状となっている。これにより第1及び第2流体抵抗部647a、647bの面積が大きくなっている。第1及び第2羽根646a、646bについても同様に面積が大きくなっている。これにより管状窓部材604の外側から見たときの羽根部材608の特に回転中の視認性を向上させることができる。また流路612を流れる流体から受ける抵抗が大きくなり、より小さい流量に対しても羽根部材608を回転させることが可能となる。また、羽根部材608の後端面692の近くに溝693が形成されている。羽根部材608を管状窓部材604から取り外す際にこの溝693に指を引っ掛けることにより、羽根部材608の取り外しをより容易に行なうことができる。羽根部材608の回転軸642を保持するための管状窓部材604の軸保持部644の構造は、図25に示す第5の実施形態に係る管部材500のものに類似しているが、軸保持部644の支持端面645が長手軸線Lに対して略垂直な平面となっている点で異なる。これにより、羽根部材608の先細形状とされた前端面691が支持端面645に対して常に点接触するようになり、羽根部材608が回転する際の前端面691と支持端面645との間の摩擦抵抗が大きくならないようにしている。
図30に示すように、管状窓部材604の図で見て左側の窓外周面605aは、円弧状部分605a−1とそこから保持面604dにまで真っ直ぐに延びる直線状部605a−2とからなっており、窓外周面605aから保持面604dに至るまでに窪みがない形状となっている。これにより、管状窓部材604を管部材本体602に取り付ける際に、管状窓部材604が管部材本体602の支柱部628に引っ掛かることなく滑らかに管部材本体602内に挿入されるようになる。
以上に本発明の実施形態について説明をしたが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、当該流れ視認用部材を管部材本体に対して側方開口部から容易に取り外し及び取り付けができるものとしているが、管部材本体を配管流路部材から取り外して分解することにより取り外しができるようにするなど、他の態様で流体配管に組み込まれるようにしても良い。また、第1係止部と第2係止部とのうちの一方を周方向での一部分にだけ回転中心軸線の方向に延びる溝とし、他方をその溝を通る大きさの突起として、溝と突起とが回転中心軸線の方向で整合した回転位置にあるときにだけ第1係止部と第2係止部との係合が解除されるようにするなど、第1係止部と第2係止部との係合をスナップフィット以外の態様とすることも可能である。また、管状窓部材はその全体を透明材料により構成する必要はなく、管部材本体に組み込まれた状態において流路内の羽根部材が視認できるようになっていれば一部だけを透明材料により構成するようにしてもよいし、透明材料は羽根部材を視認できる限りにおいては色付きのものでも曇りガラス状の完全には透明でないものでもよい。上記実施形態では羽根部材の回転により流体の流れの有無を確認するようにしているが、羽根部材の回転速度から流体の流量を計測するような流量センサーとすることも可能である。さらには、保持部材が誤って保持位置から解放位置に変位することを防止するための構成として、保持部材の係止外延部にネジを通し、そのネジを管部材本体にネジ固定するようにしてもよい。このとき、保持部材を係止回転位置としてからネジで固定するようにしてもよいし、整合回転位置においてネジで固定するようにしてもよい。
各実施形態における構成は互いに自由に組み合わせることが可能である。例えば、第1乃至第3の実施形態における羽根部材の羽根を第4乃至第6実施形態における羽根部材の第1及び第2羽根のような形状としてもよい。さらに、第1乃至第3の実施形態においても羽根部材を二色成形部材としてもよいし、第1及び第2流体抵抗部も有するようにしてもよい。または、第1及び第2の実施形態における保持部材の回転抑制のための構造を、第4乃至第6の実施形態のように保持部材の係止突起と管状窓部材の係止凹部のような構造としてもよいし、逆に第1及び第2の実施形態の構成を第4乃至第6の実施形態において採用してもよい。各実施形態における他の構成部分についても同様に互いに自由に組み合わせることができる。