JP6986258B2 - グラウト組成物 - Google Patents

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本発明はグラウト組成物に関する。なかでも、特定構造を有するポリカルボン酸系混和剤を特定割合で用いることで、優れた流動特性及び高い材料分離抵抗性を付与したグラウト組成物に関する。
グラウトは、空隙、目地、ひび割れ等の細かい隙間を充填するために、注入用材料として用いるセメントスラリー又はモルタルと定義される。実際は目的によって様々な種類のグラウトが存在し、一例として、PCグラウト、補修・補強グラウト、鉄筋継手グラウト、ダム継ぎ目グラウト、裏込めグラウト、支承下グラウト、機械台座下グラウト、逆打ち工法用グラウト等が挙げられる。いずれの場合も、構造物への高い隙間充填性や品質安定性が求められるため、適切な流動性とともに高い材料分離抵抗性能が要求される(例えば非特許文献1参照)。
グラウト組成物の分離抵抗性を高めるために、第一混合液としてセメント及び水の混合物、第二混合液としてベントナイトおよび水の混合物を用意し、二液を混合して使用する高分離抵抗性グラウトが提案されている(例えば特許文献1参照)。しかし、所望の充填性を得るための流動性が得られにくく、分離抵抗性も未だ不十分であった。また二液を用いることから、グラウト組成物を得るための作業工数が増加する等の問題もある。
またグラウト組成物の分離抵抗性を高めるための他の手段として、増粘剤であるデュータンガムやセルロース系高分子化合物を用いるものも提案されている(例えば特許文献2及び3参照)。しかし、増粘剤等の特殊な混和剤を使用することによるコストの増加や適切な流動性を付与するために混和剤使用量が増加する等の問題がある。
特開2012−188296号公報 特開2004−315319号公報 特開2012−201561号公報
「コンクリート混和材量ハンドブック」、社団法人日本材料学会、2004年、248〜254頁
本発明が解決しようとする課題は、優れた流動特性を有し、且つ特殊な混和材や増粘剤を用いることなく、高い分離抵抗性を有するグラウト組成物を提供する処にある。
しかして本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、水/結合材の質量比を特定範囲に調製し、更に結合材に対し特定の混和剤を特定割合で含有することで、優れた流動特性及び高い材料分離抵抗性を有するグラウト組成物の提供が可能であることを見出した。
すなわち本発明は、下記の混和剤を含有し、結合材にポルトランドセメント及び/又は混合セメントを使用してなるグラウト組成物であって、水/結合材の質量比が18〜62%、且つ、結合材100質量部に対し下記の混和剤を0.01〜3質量部の割合で含有してなり、土木学会コンクリート標準示方書「プレパックドコンクリートの注入モルタルの流動性試験方法(Pロートによる方法)」(JSCE−F−521−1999)に準じて測定したPロート流下時間が20.0秒未満、且つ土木学会コンクリート標準示方書「プレパックドコンクリートの注入モルタルのブリーディング率および膨張率試験方法(ポリエチレン袋方法)」(JSCE−F−522−2013)に使用されるポリエチレン袋を使用し、測定した沈殿率が6.0%未満であることを特徴とするグラウト組成物に係る。
混和剤:分子中に下記の化1で示される化合物から形成された構成単位Lを6577質量%及び(メタ)アクリル酸及び/又はその塩から形成された構成単位Mを3523質量%の割合で有する質量平均分子量40000〜100000の水溶性ビニル共重合体。
Figure 0006986258
化1において、
:炭素数3又は4の不飽和アシル基又は炭素数2〜5のアルケニル基
:水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基
AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基
n:1530の数
先ず本発明に係るグラウト組成物について説明する。本発明のグラウト組成物は結合材と混和剤及び水を含有してなるものである。
本発明のグラウト組成物に供する混和剤は前記の水溶性ビニル共重合体である。
水溶性ビニル共重合体の構成単位Lを形成することとなる化1で示される化合物において、化1中のRは、炭素数3又は4の不飽和アシル基として、アクリロイル基、メタクリロイル基、炭素数2〜5のアルケニル基として、ビニル基、アリル基、メタリル基、3−ブテニル基、2−メチル−1−ブテニル基、3−メチル−1−ブテニル基、2−メチル−3−ブテニル基、3−メチル−3−ブテニル基等が挙げられる。
水溶性ビニル共重合体の構成単位Lを形成することとなる化1で示される化合物において、化1中のRは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基であり、かかるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
化1において、AOにおけるオキシアルキレン基はオキシエチレン基、オキシプロピレン基及びオキシブチレン基が挙げられる。またnはAOの付加モル数を示し、5〜200の数である。
かかる化1で示される化合物の具体例としては、ヒドロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリエチレンポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリエチレンポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレンポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレンポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレンポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシポリエチレンポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシポリエチレンポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレンプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレンポリブチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(2−メチル−2−プロペニル)エーテル、ポリプロピレングリコールモノ(2−メチル−2−プロペニル)エーテル、ポリエチレンプロピレングリコールモノ(2−メチル−2−プロペニル)エーテル、ポリエチレンポリブチレングリコールモノ(2−メチル−2−プロペニル)エーテル、ポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、ポリプロピレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、ポリエチレンプロピレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、ポリエチレンポリブチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル等が挙げられる。尚、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基を2種類以上用いる場合、ブロック結合でもランダム結合でもよい。
水溶性ビニル共重合体の構成単位Mは、アクリル酸、メタクリル酸及び/又はそれらの塩である。かかる構成単位Mを形成する単量体の塩としては、特に制限するものではないが、例えばナトリウム塩やカリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩やマグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩やトリエタノールアミン塩等のアミン塩等が挙げられる。
水溶性ビニル共重合体は、構成単位Lを6577質量%及び(メタ)アクリル酸及び/又はその塩から形成された構成単位Mを3523質量%の割合で有し、構成単位Lにおけるnが1530の数で構成されたポリオキシアルキレン基であり、質量平均分子量40000〜100000の水溶性ビニル共重合体である。
水溶性ビニル共重合体に用いる分子量調整剤としては、例えば2−メルカプトエタノール、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオグリコール酸、1−チオグリセロール、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸等が挙げられる。上記化合物は、1又は2以上を使用することができる。
水溶性ビニル共重合体に用いる重合開始剤は、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過酸化物、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等のアゾ系化合物のように、重合反応温度下において分解し、ラジカル発生するものであればその種類は特に制限されない。上記化合物は、2種以上を併用してもよい。また重合開始剤の分解促進剤として、亜硫酸水素ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸等の還元剤や、エチレンジアミン、グリシン等のアミン化合物等も併用することができる。
水溶性ビニル共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲内で、他の単量体を共重合させたものとすることができるが、その共重合割合は20質量%以下とするのが好ましく、10質量%以下とするのがより好ましい。
本発明のグラウト組成物に供する混和剤は、結合材100質量部に対し0.01〜3質量部の割合で使用するが、好ましくは結合材100質量部に対し0.05〜1質量部の割合で使用し、更に好ましくは結合材100質量部に対し0.07〜0.5質量部の割合で使用する。該混和剤の使用量が0.01〜3質量部の割合を外れると、所望する流動性が不足したり、グラウト組成物の強度発現性が低下したりする。
本発明のグラウト組成物に供する結合材としては、普通ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメント等の各種混合セメントを使用することができる。
本発明のグラウト組成物の水/結合材の質量比は18〜62%であるが、好ましくは33〜52%である。水/結合材の質量比が18〜62%を外れると、グラウトポンプでの圧送が可能となる所望の粘性が得られなくなることや、所望の分離抵抗性能が得られず、空隙充填後にグラウトが分離する等の問題が発生する。
本発明のグラウト組成物は、公知の方法で調製することができる。例えば、結合材と混和剤及び水を各所定量ミキサーに投入して練り混ぜる方法で調製することができる。
本発明のグラウト組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じてフライアッシュ、高炉スラグ微粉末、石灰石微粉末、石粉、シリカフューム、膨張剤、ベントナイト、ドロマイト微粉末、例えばポリアルキレングリコールのような収縮低減剤、例えばポリアルキレンアルキルエーテルのような消泡剤、例えばセルロース系高分子化合物のような増粘剤、例えばオキシカルボン酸のような凝結遅延剤、例えばアミン類のような硬化促進剤等を添加することもできる。収縮低減剤の使用量は、結合材100質量部に対し0.1〜10質量部で使用するが、好ましくは結合材100質量部に対し、0.5〜5質量部である。
本発明によると、水/結合材の質量比を特定範囲に調製し、更に結合材に対し特定の混和剤を特定割合で含有することにより、グラウト組成物の粘性を低減しつつ、これまで問題となっていた材料分離を制御することが可能となる。それにより、高い隙間充填性や品質安定性を有するグラウト組成物の提供が可能であるという効果がある。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明が該実施例等に限定されるものではない。尚、以下の実施例等において、別に記載しない限り、%は質量%を、また部は質量部を意味する。
共重合体の重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーにて測定した。
測定条件
装置:昭和電工社製の商品名Shodex GPC−101
カラム:昭和電工社製の商品名OHpak SB−G+SB−806M HQ+SB−806M HQ
検出器:示差屈折計(RI)
溶離液:50mM硝酸ナトリウム水溶液
流量:0.7mL/分
カラム温度:40℃
試料濃度:試料濃度0.5重量%の溶離液溶液
標準物質:プルラン
試験区分1(水溶性ビニル共重合体の調製)
・水溶性ビニル共重合体(P−1)の合成
水423.3g、メトキシポリ(平均付加モル数23モル)エチレングリコールモノメタクリレート284.0g、メタクリル酸94.7g及び3−メルカプトプロピオン酸3.8gを反応容器に仕込み、反応容器内を窒素置換した後、撹拌しながら徐々に加温した。反応系の温度を温水浴にて65℃に保ち、過硫酸ナトリウムの10%水溶液37.9gを投入してラジカル重合反応を開始した。2時間経過後、更に過硫酸ナトリウムの10%水溶液18.9gを投入し、ラジカル重合反応を2時間継続して反応させた。得られた共重合物に30%水酸化ナトリウム水溶液83.7g、水58.7gを加え、水溶性ビニル共重合体(P−1)の40%水溶液を得た。この水溶性ビニル共重合体を分析したところ、質量平均分子量66000であった。
・水溶性ビニル共重合体(P−2)〜(P−7)及び(Q−1)の合成
水溶性ビニル共重合体(P−1)の合成と同様にして、水溶性ビニル共重合体(P−2)〜(P−7)及び(Q−1)を合成した。
・水溶性ビニル共重合体(P−8)の合成
水246.7gにポリ(平均付加モル数53モル)エチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル371.8gを反応容器に仕込み、雰囲気を窒素置換し、撹拌しながら徐々に加温した。反応系の温度を温水浴にて70℃に保ち、過酸化水素3.5%水溶液23.7gを3時間かけて滴下し、それと同時に水118.7gにアクリル酸23.7gを溶解させた水溶液を3時間かけて滴下し、それと同時に水15.0gにL−アスコルビン酸1.9gと3―メルカプトプロピオン酸1.9gを溶解させた水溶液を4時間かけて滴下して反応させた。得られた共重合物に30%水酸化ナトリウム水溶液22.9g、水185.6gを加え、水溶性ビニル共重合体(P−8)の40%水溶液を得た。この水溶性ビニル共重合体を分析したところ、質量平均分子量は46000であった。
・水溶性ビニル共重合体(Q−2)の合成
α−アリル−ω−メトキシ−ポリ(平均付加モル数33モル)エチレングリコール292.8g及び無水マレイン酸34.5gを反応容器に仕込み、反応容器内の雰囲気を窒素置換した後、徐々に加温して撹拌しながら均一に溶解した。反応系の温度を温水浴にて80℃に保ち、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)2.9gを投入してラジカル重合反応を開始した。2時間経過後、更に2,2’−(アゾビスイソブチロニトリル)2.0gを投入し、ラジカル重合反応を6時間継続して反応させた。得られた共重合体に水587.2gを加えて、その後、30%水酸化ナトリウム水溶液85.6gを投入して中和し、水溶性ビニル共重合体(Q−2)の35%水溶液を得た。この水溶性ビニル共重合体を分析したところ、質量平均分子量71000であった。以上で合成した(P−1)〜(P−8)、(Q−1)及び(Q−2)の内容を表1にまとめて示した。
Figure 0006986258
表1において、
質量平均分子量:GPC法、プルラン換算
L―1:メトキシポリ(平均付加モル数23モル)エチレングリコールモノメタクリレートから形成された構成単位
L―2:メトキシポリ(平均付加モル数45モル)エチレングリコールモノメタクリレートから形成された構成単位
L―3:メトキシポリ(平均付加モル数68モル)エチレングリコールモノメタクリレートから形成された構成単位
L―4:メトキシポリ(平均付加モル数9モル)エチレングリコールモノメタクリレートから形成された構成単位
L−5:ポリ(平均付加モル数53モル)エチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテルから形成された構成単位
M―1:メタクリル酸及び/又はその塩から形成された構成単位
M―2:アクリル酸及び/又はその塩から形成された構成単位
R―1:α−アリル−ω−メトキシ−ポリ(平均付加モル数33モル)エチレングリコールから形成された構成単位
S―1:マレイン酸及び/又はその塩から形成された構成単位
試験区分2(グラウト組成物の調製及び評価)
・実施例1〜16、参考例1〜5及び比較例1〜
・グラウト組成物の調製
表2に記載の配合条件で、ホバートミキサーに、結合材、練混ぜ水及び表1に記載の水溶性ビニル共重合体を所定量投入して練り混ぜ、表2に記載した実施例1〜16のグラウト組成物(SL―1)〜(SL―15、(SL−21)、参考例1〜5のグラウト組成物(SL−16)〜(SL−20)、及び比較例1〜のグラウト組成物(SLR―1)〜(SLR―)、(SLR−4)〜(SLR−7)を調製した。表2中の混和剤使用量は混和剤中の水溶性ビニル共重合体量で示した。
Figure 0006986258
表2において、
SL−1〜SL−15,SL−21,SL−16〜SL−20,SLR−1,SLR−2,SLR−4〜SLR−7:試験区分2で調製したグラウト組成物
N:普通ポルトランドセメント
H:早強ポルトランドセメント
BB:高炉B種セメント
SFC:普通ポルトランドセメント:シリカフューム=90:10(合計100質量部)となるように配合したもの
P−1〜P−8,Q−1,Q−2:表1に記載の水溶性ビニル共重合体
Q−3:グルコン酸ナトリウム(試薬)
Q−4:リグニンスルホン酸ナトリウム(試薬)
・グラウト組成物の評価
グラウト組成物調製後、練上がり時間を0分として、下記に示す方法でPロートの流下時間を測定し、グラウト組成物の粘性を評価した。また同様に下記に示す方法でグラウト組成物の沈殿率の評価を行い、結果を表3にまとめて示した。
・粘性の評価
土木学会コンクリート標準示方書「プレパックドコンクリートの注入モルタルの流動性試験方法(Pロートによる方法)」(JSCE−F−521−1999)に準じて、次の基準で評価した。
粘性の評価基準
◎:15.0秒未満
○:15.0秒以上20.0秒未満
△:20.0秒以上25.0秒未満
×:25.0秒以上
・沈殿率の評価
土木学会コンクリート標準示方書「プレパックドコンクリートの注入モルタルのブリーディング率および膨張率試験方法(ポリエチレン袋方法)」(JSCE−F−522−2013)に使用されるポリエチレン袋を使用し、セメントスラリー組成物の底部に観測される粘調な沈殿物の容積率を測定して、沈殿率(容積%)を次の基準で評価した。
沈殿率の評価基準
◎:0.0%以上3.0%未満
○:3.0%以上6.0%未満
△:6.0%以上12.0%未満
×:12.0%以上
Figure 0006986258
表3において、
SL−1〜SL−15,SL−21,SL−16〜SL−20,SLR−1,SLR−2,SLR−4〜SLR−7:試験区分2で調製したグラウト組成物
粘性の評価:60分におけるPロート流下時間(秒)
沈殿率の評価:120分における沈殿率(容積%)
*1:沈殿は少量であるが、上層にブリーディング水が多い
*2:粘性が高すぎて測定できなかった。
表3の結果から明らかなように、各実施例で調製した本発明のグラウト組成物は優れた流動性及び高い分離抵抗性を有することが確認された。本発明のグラウト組成物を用いることにより、特殊な混和材や増粘剤等を使用せずとも優れた流動性及び高い材料分離抵抗性を付与したグラウト組成物を提供できるため、作業工数の削減や材料コストの低減が可能である。

Claims (2)

  1. 下記の混和剤を含有し、結合材にポルトランドセメント及び/又は混合セメントを使用してなるグラウト組成物であって、水/結合材の質量比が18〜62%、且つ結合材100質量部に対し下記の混和剤を0.01〜3質量部の割合で含有してなり、土木学会コンクリート標準示方書「プレパックドコンクリートの注入モルタルの流動性試験方法(Pロートによる方法)」(JSCE−F−521−1999)に準じて測定したPロート流下時間が20.0秒未満、且つ土木学会コンクリート標準示方書「プレパックドコンクリートの注入モルタルのブリーディング率および膨張率試験方法(ポリエチレン袋方法)」(JSCE−F−522−2013)に使用されるポリエチレン袋を使用し、測定した沈殿率が6.0%未満であることを特徴とするグラウト組成物。
    混和剤:分子中に下記の化1で示される化合物から形成された構成単位Lを6577質量%及び(メタ)アクリル酸及び/又はその塩から形成された構成単位Mを3523質量%の割合で有する質量平均分子量40000〜100000の水溶性ビニル共重合体。
    Figure 0006986258
    (化1において、
    :炭素数3若しくは4の不飽和アシル基、又は炭素数2〜5のアルケニル基
    :水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基
    AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基
    n:1530の数)
  2. 水/結合材の質量比が33〜52%である請求項1記載のグラウト組成物。
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