JP6984369B2 - 二輪自動車用空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、二輪自動車用空気入りタイヤに関するものである。
従来、例えば、特許文献1に記載の二輪自動車用タイヤは、ハンドリング性能を向上することを目的としている。この二輪自動車用タイヤは、バイアス構造の二輪自動車用タイヤにおいて、カーカス層を有機繊維コードからエンド数25本〜40本/50mmで構成すると共に、タイヤサイド部にJIS−A硬度65度〜90度のゴム補強層を配設している。
また、例えば、特許文献2に記載のモータサイクル用空気入りタイヤは、高速安定性能に優れることを目的としている。このモータサイクル用空気入りタイヤは、トレッド部とカーカス層との間にトレッド幅の50%〜120%幅の有機繊維コード層の複数枚からなるクラウン部拘束層を配置している。
また、例えば、特許文献3に記載のモータサイクル用空気入りタイヤは、高速安定性能に優れることを目的としている。このモータサイクル用空気入りタイヤは、トレッド部が1.5mm〜8mmの厚みを有する下部ゴム層とその上部に位置する上部ゴム層とを含む複合体よりなり、全体が実質上等肉厚の下にタイヤ最大幅位置までカーカス層の輪郭と平行に延びて下部ゴム層と上部ゴム層との間に有機繊維コードを有する補強ファブリック層を少なくとも1枚配置している。
特開2004−276715号公報 特開昭61−122007号公報 特開昭61−122006号公報
二輪自動車用空気入りタイヤは、四輪自動車用空気入りタイヤと比較すると、トレッド面が外に向けて凸な小さい曲率半径で形成され、トレッド部のトレッド幅がタイヤ最大幅をなし、直進時はトレッド部のセンター領域が接地し、旋回時はショルダー領域が接地する。
このような二輪自動車用空気入りタイヤは、トレッド面を外に向けて凸な小さな曲率半径を形成することで、直進時の接地面はトレッド展開全幅より極小となる。また、走行時の遠心力により、トレッド面の曲率半径はより小さくなる。このため、高速耐久試験では、トレッド面の一部がはく離するチャンキングや、溝下にクラックが生じるグルーブクラックなどの故障が発生するおそれがある。
こうした故障を防止するため、タイヤ周方向に巻きまわした補強層を追加し、走行時の径成長を押さえ、高速耐久性能を向上させることが考えられる。しかし、補強層を追加することにより、タイヤ質量が増加して製造コストが嵩むことになる。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、高速走行耐久性能を向上しつつ、質量増加を抑えることのできる二輪自動車用空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る二輪自動車用空気入りタイヤは、タイヤ周方向に対して傾斜したカーカスコードを有する複数枚のカーカス層が相互の前記カーカスコードを交差して配置され、トレッド部において各前記カーカス層のタイヤ径方向外側に補強層を含まない二輪自動車用空気入りタイヤであって、正規リムに組込んで正規内圧を充填した無負荷の状態で、タイヤ子午線方向の断面視において、トレッド面におけるタイヤ赤道面に直交する曲率半径TRと前記トレッド面の展開幅TDWとが0.38≦TR/TDW≦0.50の関係を満たし、前記トレッド部の端位置での断面高さSHshとタイヤ断面高さSHとが0.50≦SHsh/SH≦0.70の関係を満たし、前記タイヤ赤道面上のトレッド部の総厚さGccと前記トレッド部の端位置での前記トレッド部の総厚さGshとが0.60≦Gcc/Gsh≦1.30の関係を満たす。
また、本発明の一態様に係る二輪自動車用空気入りタイヤでは、前記曲率半径TRが50mm以上であり、タイヤ赤道面に最も近い位置での溝の溝下ゲージが1.5mm以上3.0mm以下であることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る二輪自動車用空気入りタイヤでは、前記カーカスコードがナイロンからなり、前記カーカスコードのタイヤ赤道面に対する角度が30°以上42°以下であり、前記カーカスコードのエンド数[本/50mm]が35以上であることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る二輪自動車用空気入りタイヤでは、前記タイヤ断面高さSHとリム径Rとが0.22≦SH/Rの関係を満たすことが好ましい。
本発明によれば、TR/TDWが0.38以上であると接地面圧が適正となり高速走行耐久性能が向上する。一方、TR/TDWが0.50以下であると旋回性能を確保できる。また、本発明によれば、SHsh/SHが0.50以上であると旋回性能を確保できる。一方、SHsh/SHが0.70以下であると接地面圧が適正となり高速走行耐久性能が向上する。また、本発明によれば、Gcc/Gshが0.60以上であると接地面圧が適正となり高速走行耐久性能が向上する。一方、Gcc/Gshが1.30以下であると旋回性能を確保できる。この結果、本発明によれば、高速走行耐久性能を向上することができる。しかも、本発明によれば、トレッド部において各カーカス層のタイヤ径方向外側に補強層を含まないことで質量増加を抑えることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る二輪自動車用空気入りタイヤの子午断面図である。 図2は、本発明の実施例に係る二輪自動車用空気入りタイヤの性能試験の説明図である。 図3は、本発明の実施例に係る二輪自動車用空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、この実施形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、本発明の実施形態に係る二輪自動車用空気入りタイヤの子午断面図である。
以下の説明において、タイヤ径方向とは、二輪自動車用空気入りタイヤ1の回転軸(図示せず)と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、前記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。また、タイヤ幅方向とは、前記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)CLに向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面CLから離れる側をいう。タイヤ赤道面CLとは、二輪自動車用空気入りタイヤ1の回転軸に直交すると共に、二輪自動車用空気入りタイヤ1のタイヤ幅の中心を通る平面である。タイヤ幅は、タイヤ幅方向の外側に位置する部分同士のタイヤ幅方向における幅、つまり、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面CLから最も離れている部分間の距離である。タイヤ赤道線とは、タイヤ赤道面CL上にあって二輪自動車用空気入りタイヤ1のタイヤ周方向に沿う線をいう。本実施形態では、タイヤ赤道線にタイヤ赤道面と同じ符号「CL」を付す。
本実施形態の二輪自動車用空気入りタイヤ1は、図1に示すように、トレッド部2と、トレッド部2の両側のサイド部3と、各サイド部3のタイヤ径方向内側のビード部4とを有している。また、この二輪自動車用空気入りタイヤ1は、カーカス層5を有している。
トレッド部2は、ゴム材からなり、二輪自動車用空気入りタイヤ1のタイヤ径方向の最も外側で露出し、その表面が二輪自動車用空気入りタイヤ1の輪郭となる。トレッド部2の外周表面、つまり、走行時に路面と接触する踏面には、トレッド面2Aが形成されている。
トレッド面2Aは、タイヤ周方向またはタイヤ幅方向に沿って延在したり、タイヤ周方向またはタイヤ幅方向に対して傾斜したりする溝が形成されている。
サイド部3は、トレッド部2のタイヤ幅方向の両側に連続したゴム材を有して二輪自動車用空気入りタイヤ1におけるタイヤ幅方向の外側に露出した部分である。また、ビード部4は、サイド部3のタイヤ径方向内側に連続したゴム材を有してリム7に係合する部分である。ビード部4は、ビードコア4Aとビードフィラー4Bとを有する。ビードコア4Aは、スチールワイヤであるビードワイヤをリング状に巻くことにより形成されている。ビードフィラー4Bは、カーカス層5のタイヤ幅方向端部がビードコア4Aの位置で折り返されることにより形成された空間に配置されるゴム材である。
カーカス層5は、少なくとも2枚がタイヤ内外で積層して設けられている。本実施形態では、2枚のカーカス層5A,5Bを有する形態を図示して説明する。各カーカス層5A,5Bは、それぞれタイヤ幅方向の端部5Aa,5Baが、一対のビードコア4Aでタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返された折返部を有し、タイヤ周方向にトロイド状に掛け回されてタイヤの骨格を構成するものである。各カーカス層5A,5Bは、タイヤ周方向に対して所定の角度を持ってタイヤ周方向に複数並設されたカーカスコードが、コートゴムで被覆されたものである。また、各カーカス層5A,5Bは、相互のカーカスコードが交差して配置されてバイアス構造とされている。カーカス層5は、3枚以上の構成の場合、積層により重ね合わさる相互のカーカスコードが交差して配置される。カーカスコードは、例えば、ナイロンのような有機繊維の補強コードが使用される。
また、本実施形態の二輪自動車用空気入りタイヤ1は、トレッド部2において各カーカス層5A,5Bのタイヤ径方向外側に補強層を含まない。補強層は、ブレーカともいい、カーカス層5をタイヤ周方向に覆うものである。補強層は、例えば、ナイロンのような有機繊維またはスチールのような金属の補強コードと、補強コードを覆うゴムとを含む。また、補強層は、ゴム層のみからなるものも含む。
なお、図1に示す二輪自動車用空気入りタイヤ1は、チューブが配置されないチューブレスタイヤとして構成されている。チューブレスタイヤの場合、カーカス層5の内周面であるタイヤ内面にインナーライナー層6が設けられ、このインナーライナー層6の内側に空気が充填されてタイヤ外側への空気分子の透過が抑制される。また、本実施形態の二輪自動車用空気入りタイヤ1は、カーカス層5の内側にチューブが配置されたチューブ入りタイヤとして構成されていてもよく、チューブ内に空気が充填される。
本実施形態の二輪自動車用空気入りタイヤ1は、図1に示すようにリム(正規リム)7にリム組みし、正規内圧を充填した無負荷の状態において、以下のごとく規定される。
ここで、正規リムとは、JATMAで規定する「標準リム」、TRAで規定する「Design Rim」、あるいは、ETRTOで規定する「Measuring Rim」である。また、正規内圧とは、JATMAで規定する「最高空気圧」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「INFLATION PRESSURES」である。また、正規荷重とは、JATMAで規定する「最大負荷能力」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「LOAD CAPACITY」である。
本実施形態の二輪自動車用空気入りタイヤ1は、図1に示すように、タイヤ子午線方向の断面視において、トレッド面2Aにおけるタイヤ幅方向の曲率半径(トレッドラジアス)TRと、トレッド面2Aの展開幅TDWが0.38≦TR/TDW≦0.50の関係を満たす。曲率半径TRは、タイヤ子午線方向の断面視においてトレッド部2のタイヤ幅方向両端部であるトレッド面2Aのタイヤ幅方向両端部2Aa間でトレッド面2Aのプロファイルをなす。トレッド面2Aの展開幅TDWは、トレッド面2Aのタイヤ幅方向両端部2Aa間を展開した寸法である。
また、本実施形態の二輪自動車用空気入りタイヤ1は、トレッド部2の端位置(トレッド面2Aのタイヤ幅方向端部2Aa)での断面高さSHshと、タイヤ断面高さSHとが0.50≦SHsh/SH≦0.70の関係を満たす。トレッド部2の端位置での断面高さSHshは、トレッド部2の端位置のタイヤ径方向内側の径寸法とリム径との差の1/2である。タイヤ断面高さSHは、タイヤの外径とリム径との差の1/2である。
また、本実施形態の二輪自動車用空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道面CL上のトレッド部2の総厚さGccと、トレッド部2の端位置(トレッド面2Aのタイヤ幅方向端部2Aa)でのトレッド部2の総厚さGshとが0.60≦Gcc/Gsh≦1.30の関係を満たす。タイヤ赤道面CL上のトレッド部2の総厚さGccは、溝の有無に係わらず、タイヤ赤道面CL上においてトレッド面2Aのプロファイルからカーカス層5のタイヤ最外側のカーカスコードまでのタイヤ径方向寸法である。トレッド部2の端位置でのトレッド部2の総厚さGshは、トレッド面2Aのタイヤ幅方向端部2Aaにおける法線上においてトレッド面2Aのタイヤ幅方向端部2Aaからカーカス層5の最外側のカーカスコードまでのタイヤ径方向寸法である。
このように、本実施形態の二輪車用空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に対して傾斜したカーカスコードを有する複数枚のカーカス層5A,5Bが相互のカーカスコードを交差して配置され、トレッド部2において各カーカス層5A,5Bのタイヤ径方向外側に補強層を含まない二輪自動車用空気入りタイヤ1であって、正規リム7に組込んで正規内圧を充填した無負荷の状態で、タイヤ子午線方向の断面視において、トレッド面2Aにおけるタイヤ赤道面CLに直交する曲率半径TRとトレッド面2Aの展開幅TDWとが0.38≦TR/TDW≦0.50の関係を満たし、トレッド部2の端位置での断面高さSHshとタイヤ断面高さSHとが0.50≦SHsh/SH≦0.70の関係を満たし、タイヤ赤道面CL上のトレッド部2の総厚さGccとトレッド部2の端位置でのトレッド部2の総厚さGshとが0.60≦Gcc/Gsh≦1.30の関係を満たす。
この二輪自動車用空気入りタイヤ1によれば、TR/TDWが0.38以上であると接地面圧が適正となり高速走行耐久性能が向上する。一方、TR/TDWが0.50以下であると旋回性能を確保できる。なお、TR/TDWを0.41以上とすることで、接地面圧がより適正となり高速走行耐久性能がより向上する。また、この二輪自動車用空気入りタイヤ1によれば、SHsh/SHが0.50以上であると旋回性能を確保できる。一方、SHsh/SHが0.70以下であると接地面圧が適正となり高速走行耐久性能が向上する。なお、SHsh/SHが0.60以上とすることで、旋回性能をより確保することができる。また、この二輪自動車用空気入りタイヤ1によれば、Gcc/Gshが0.60以上であると接地面圧が適正となり高速走行耐久性能が向上する。一方、Gcc/Gshが1.30以下であると旋回性能を確保できる。この結果、この二輪自動車用空気入りタイヤ1によれば、高速走行耐久性能を向上することができる。しかも、この二輪自動車用空気入りタイヤ1によれば、トレッド部2において各カーカス層5A,5Bのタイヤ径方向外側に補強層を含まないことで質量増加を抑えることができる。
上記構成に加え、本実施形態の二輪自動車用空気入りタイヤ1では、曲率半径TRが50mm以上であり、タイヤ赤道面CLに最も近い位置での溝の溝下ゲージUGccが1.5mm以上3.0mm以下であることが好ましい。
図1では、トレッド面2Aのタイヤ幅方向両端部2Aaに亘って溝が形成されているものとし、溝底を二点鎖線で示している。タイヤ赤道面CLに最も近い位置での溝の溝下ゲージUGccは、タイヤ赤道面CL上に設けられた溝における溝底からカーカス層5のタイヤ最外側のカーカスコードまでのタイヤ径方向寸法である。また、タイヤ赤道面CLに最も近い位置での溝の溝下ゲージUGccは、タイヤ赤道面CL上に溝がない場合にタイヤ赤道面CLに最も近い位置に存在する溝の溝底からカーカス層5のタイヤ最外側のカーカスコードまでのタイヤ径方向寸法である。
この二輪自動車用空気入りタイヤ1によれば、トレッド面2Aにおけるタイヤ幅方向の曲率半径TRを規定することで、接地面積の適正化を行い、高速走行耐久性能を向上することができる。なお、接地面積は50mm以上であると適正化できるが、二輪自動車用空気入りタイヤ1において車体を倒れこませコーナリング性能を維持するうえで曲率半径TRを100mm以下とすることが好ましい。しかも、この二輪自動車用空気入りタイヤ1によれば、溝下ゲージUGccを1.5mm以上とすることでチャンキングやグルーブクラックなどの故障の発生を抑制して高速走行耐久性能を向上することができ、3.0mm以下とすることでゴム材の発熱による高速走行耐久性能の低下を抑制することができる。なお、高速走行耐久性能を向上するうえで、溝下ゲージUGccを2.0mm以上2.5mm以下の範囲にすることがより好ましい。
上記構成に加え、本実施形態の二輪自動車用空気入りタイヤ1では、カーカスコードがナイロンからなり、カーカスコードのタイヤ赤道面CLに対する角度が30°以上42°以下であり、カーカスコードのエンド数[本/50mm]が35以上であることが好ましい。
この二輪自動車用空気入りタイヤ1によれば、カーカスコードにナイロンを用い、そのタイヤ赤道面CLに対する角度が30°以上42°以下とし、そのエンド数[本/50mm]が35以上とすることで、タイヤ形状を確保する寸法安定性能を向上することができ、これにより高速走行耐久性能を向上することができる。
上記構成に加え、本実施形態の二輪自動車用空気入りタイヤ1では、タイヤ断面高さSHとリム径Rとが0.22≦SH/Rの関係を満たすことが好ましい。
0.22≦SH/Rは、小型二輪自動車用空気入りタイヤであり、このような小型二輪自動車(排気量が50cc超、150cc以下)において、高速走行耐久性能を向上するうえで上記構成とすることがより好ましい。
本実施例では、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、高速走行耐久性能および質量に関する性能試験が行われた(図2および図3参照)。
この性能試験では、タイヤサイズ90/90−12の二輪自動車用空気入りタイヤを試験タイヤとした。
高速走行耐久性能の性能試験は、連邦自動車安全基準(Federal Motor Vehicle Safety Standard)FMVSS119高速耐久性能条件に基づいて、試験タイヤを正規リムに組み付けて正規内圧を充填し、正規荷重の88%を付加した状態で、図2に示すステップ1から順に進め、故障(チャンキングやグルーブクラック)が発生したステップ(走行距離)が測定される。そして、この測定結果に基づいて、従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この指数評価は、数値が大きいほど高速走行耐久性能が優れていることを示している。なお、指数100は、公的要求値である137km/h×30分(ステップ5)をクリアすることが前提条件である。
質量は、リム組前に試験タイヤの質量(重量)が測定される。そして、この測定結果に基づいて、従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この指数評価は、数値が小さいほど質量が増加していることを示している。なお、指数96までを質量増加の許容範囲とする。
図3に示す二輪自動車用空気入りタイヤは、図1に示すように2枚のカーカス層のバイアスタイヤである。従来例の二輪自動車用空気入りタイヤは、補強層を含まないが、TR/TDW、SHsh/SHが規定の範囲外である。比較例の二輪自動車用空気入りタイヤは、従来例に対して補強層(トレッド部の中央に展開幅でナイロンの補強コードをゴムで覆ったもの)を含んでいる。実施例の二輪自動車用空気入りタイヤは、補強層を含まず、TR/TDW、SHsh/SH、Gcc/Gshが規定の範囲内である。
そして、図3の試験結果に示すように、実施例の二輪自動車用空気入りタイヤは、高速走行耐久性能を向上しつつ、質量増加を抑えていることがわかる。
1 二輪自動車用空気入りタイヤ
2 トレッド部
2A トレッド面
2Aa トレッド面のタイヤ幅方向端部(トレッド部の端部)
3 サイド部
4 ビード部
4A ビードコア
4B ビードフィラー
5(5A,5B) カーカス層
5Aa,5Ba カーカス層の端部
6 インナーライナー層
7 リム
CL タイヤ赤道面
TR 曲率半径
TDW 展開幅
SHsh トレッド部の端位置での断面高さ
SH タイヤ断面高さ
Gcc タイヤ赤道面上でのトレッド部の総厚さ
Gsh トレッド部の端位置でのトレッド部の総厚さ
GUcc 溝下ゲージ
R リム径

Claims (4)

  1. タイヤ周方向に対して傾斜したカーカスコードを有する複数枚のカーカス層が相互の前記カーカスコードを交差して配置され、トレッド部において各前記カーカス層のタイヤ径方向外側に補強層を含まない二輪自動車用空気入りタイヤであって、
    正規リムに組込んで正規内圧を充填した無負荷の状態で、タイヤ子午線方向の断面視において、トレッド面におけるタイヤ赤道面に直交する曲率半径TRと前記トレッド面の展開幅TDWとが0.38≦TR/TDW≦0.50の関係を満たし、前記トレッド部の端位置での断面高さSHshとタイヤ断面高さSHとが0.50≦SHsh/SH≦0.70の関係を満たし、前記タイヤ赤道面上のトレッド部の総厚さGccと前記トレッド部の端位置での前記トレッド部の総厚さGshとが0.60≦Gcc/Gsh≦1.30の関係を満たす二輪自動車用空気入りタイヤ。
  2. 前記曲率半径TRが50mm以上であり、タイヤ赤道面に最も近い位置での溝の溝下ゲージが1.5mm以上3.0mm以下である請求項1に記載の二輪自動車用空気入りタイヤ。
  3. 前記カーカスコードがナイロンからなり、前記カーカスコードのタイヤ赤道面に対する角度が30°以上42°以下であり、前記カーカスコードのエンド数[本/50mm]が35以上である請求項1または2に記載の二輪自動車用空気入りタイヤ。
  4. 前記タイヤ断面高さSHとリム径Rとが0.22≦SH/Rの関係を満たす請求項1〜3のいずれか1つに記載の二輪自動車用空気入りタイヤ。
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