JP6983330B2 - 電動機制御装置および電動機制御方法 - Google Patents

電動機制御装置および電動機制御方法 Download PDF

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Description

本明細書は、電動機制御装置および電動機制御方法に関する技術を開示する。
特許文献1に記載のハイブリッド装置は、一次鎖交磁束の軌跡を円形にする円形モードと、一次鎖交磁束の軌跡を六角形にする六角形モードとをモード切り替え信号によって切り替える。これにより、特許文献1に記載のハイブリッド装置は、不足する力行トルクを補い、駆動領域を拡大しようとしている。
特開平8−33399号公報
しかしながら、特許文献1は、円形モードと六角形モードとを切り替えるときの可動子の位置について開示するものではない。そのため、特許文献1に記載のハイブリッド装置は、可動子の位置によっては、モード切り替えによって生じるトルク変動が増大する可能性がある。
このような事情に鑑みて、本明細書は、パルス幅変調制御の切り替えによって生じるトルク変動を抑制可能な電動機制御装置および電動機制御方法を開示する。
本明細書は、第一制御部と、第二制御部と、制御変更部とを備える電動機制御装置を開示する。前記第一制御部は、電力変換器の出力範囲の外縁を示す正六角形と前記正六角形に内接する内接円との間の出力領域において第一パルス幅変調制御を行う。前記第二制御部は、前記内接円および前記内接円より内側の出力領域において第二パルス幅変調制御を行う。前記制御変更部は、電動機の可動子が前記正六角形および前記内接円によって形成される六つの接点のうちの所定の接点によって特定される所定位置に位置するときに、前記第一パルス幅変調制御および前記第二パルス幅変調制御のうちの一方から他方に切り替える。
また、本明細書は、第一制御工程と、第二制御工程と、制御変更工程とを備える電動機制御方法を開示する。前記第一制御工程は、電力変換器の出力範囲の外縁を示す正六角形と前記正六角形に内接する内接円との間の出力領域において第一パルス幅変調制御を行う。前記第二制御工程は、前記内接円および前記内接円より内側の出力領域において第二パルス幅変調制御を行う。前記制御変更工程は、電動機の可動子が前記正六角形および前記内接円によって形成される六つの接点のうちの所定の接点によって特定される所定位置に位置するときに、前記第一パルス幅変調制御および前記第二パルス幅変調制御のうちの一方から他方に切り替える。
上記の電動機制御装置によれば、制御変更部を備える。制御変更部は、電動機の可動子が正六角形および内接円によって形成される六つの接点のうちの所定の接点によって特定される所定位置に位置するときに、第一パルス幅変調制御および第二パルス幅変調制御のうちの一方から他方に切り替える。電動機の可動子が所定の接点によって特定される所定位置に位置するときには、第一パルス幅変調制御による出力指令と、第二パルス幅変調制御による出力指令とが一致する。よって、上記の電動機制御装置は、パルス幅変調制御の切り替えによって生じるトルク変動を抑制することができる。電動機制御装置について上述したことは、電動機制御方法についても同様に言える。
電動機制御装置10の一例を示す構成図である。 制御装置60の制御ブロックの一例を示すブロック図である。 トルクと電機子電流の関係の一例を示すベクトル図である。 パルス幅変調制御部75の制御ブロックの一例を示すブロック図である。 電力変換器40の出力範囲の一例を示す模式図である。 空間ベクトル変調によるパルス幅変調制御の一例を示すベクトル図である。 空間ベクトル変調によるパルス幅変調制御の一例を示すタイミングチャートである。 搬送波比較によるパルス幅変調制御の一例を示す模式図である。 制御変更部75cによるパルス幅変調制御の切り替え方法の一例を示すタイミングチャートである。 制御変更部75cによるパルス幅変調制御の切り替え方法の他の一例を示すタイミングチャートである。 制御変更部75cによるパルス幅変調制御の切り替え方法の他の一例を示すタイミングチャートである。
1.実施形態
1−1.電動機制御装置10の構成例
図1に示すように、本実施形態の電動機制御装置10は、電源20と、平滑コンデンサ30と、電力変換器40と、制御装置60とを備えている。また、電力変換器40には、電動機50が電気的に接続されている。
電源20は、直流電力を出力する。電源20は、直流電力を出力することができれば良く、種々の形態をとり得る。電源20は、例えば、鉛蓄電池(バッテリ)、リチウムイオン電池、発電装置(例えば、燃料電池)などを用いることができる。また、電源20は、例えば、公知の昇圧コンバータなどを用いて、低電圧の直流電力を昇圧することもできる。
平滑コンデンサ30は、電源20から出力された直流電力を平滑する。電源20の正極側20pは、平滑コンデンサ30の正極側30pと接続されている。電源20の負極側20nは、平滑コンデンサ30の負極側30nと接続されており、パワーグランド(電源20を含む高電圧側の回路の基準電位)と接続されている。平滑コンデンサ30は、例えば、電解コンデンサを用いることができる。電源20から供給された直流電力は、平滑コンデンサ30によって平滑されてリップルが低減される。
電力変換器40は、電源20から出力された直流電力を交流電力に変換し、変換された交流電力を電動機50に出力する。図1に示すように、電力変換器40は、複数(6つ)のスイッチング素子(本実施形態では、三組の一対のスイッチング素子41)を備えており、これらは、フルブリッジ接続されている。三組の一対のスイッチング素子41の各々は、電源20の正極側20pに接続される正極側スイッチング素子4xpと、電源20の負極側20nに接続される負極側スイッチング素子4xnとが直列接続されている。なお、本実施形態の電動機50は三相機であり、xは、u、v、wのうちのいずれかである。例えば、正極側スイッチング素子4upは、U相の正極側スイッチング素子を示しており、負極側スイッチング素子4unは、U相の負極側スイッチング素子を示している。
正極側スイッチング素子4xpおよび負極側スイッチング素子4xnは、公知の電力用スイッチング素子を用いることができる。正極側スイッチング素子4xpおよび負極側スイッチング素子4xnは、例えば、公知の絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いることができる。また、正極側スイッチング素子4xpおよび負極側スイッチング素子4xnは、例えば、公知の電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)を用いることもできる。
図1に示すように、複数(3つ)の正極側スイッチング素子4xpの各々は、制御端子4gと、入力端子4cと、出力端子4eと、還流ダイオード4dとを備えている。例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)では、制御端子4gは、ゲート端子に相当し、入力端子4cは、コレクタ端子に相当し、出力端子4eは、エミッタ端子に相当する。電界効果トランジスタ(FET)では、制御端子4gは、ゲート端子に相当し、入力端子4cは、ドレイン端子に相当し、出力端子4eは、ソース端子に相当する。制御端子4gは、駆動回路61bを介して、制御装置60と接続されている。複数(3つ)の正極側スイッチング素子4xpの各々は、制御装置60から出力される駆動信号(パルス信号)に基づいて開閉制御される。
制御端子4gと出力端子4eとの間の電圧を制御電圧Vgeとする。例えば、制御電圧Vgeがローレベル(所定電圧値以下の状態)のときには、入力端子4cと出力端子4eとの間が電気的に遮断された開状態に制御される。制御電圧Vgeがハイレベル(所定電圧値を超えている状態)のときには、入力端子4cと出力端子4eとの間が電気的に導通された閉状態に制御される。
還流ダイオード4dは、例えば、スイッチング素子のボディダイオード(寄生ダイオード)を用いることができる。また、ボディダイオードの代わりに、還流ダイオードを別途設けて、入力端子4cと出力端子4eとの間に並列接続することもできる。還流ダイオード4dは、スイッチング素子が開状態のときに、出力端子4e側から入力端子4c側に向かう電流経路を形成する。これにより、スイッチング素子の開閉に伴って生じる逆電流から当該スイッチング素子を保護することができる。
複数(3つ)の正極側スイッチング素子4xpについて上述したことは、複数(3つ)の負極側スイッチング素子4xnについても同様に言える。制御装置60は、電力変換器40の複数(6つ)のスイッチング素子(三組の一対のスイッチング素子41を構成する正極側スイッチング素子4xpおよび負極側スイッチング素子4xn)を開閉制御して、電力変換器40を制御する。これにより、電力変換器40は、電源20から出力された直流電力を交流電力に変換する。
図1に示すように、正極側スイッチング素子4xpと負極側スイッチング素子4xnとの間には、出力端子42xが設けられている。出力端子42xと、電動機50の相端子43xとの間は、電力ケーブル44xによって電気的に接続されている。電力ケーブル44xは、電力変換器40によって変換された交流電力を電動機50に給電する。なお、xは、u、v、wのうちのいずれかである。
電動機50は、固定子51と可動子52とを備えている。本実施形態の電動機50は、固定子51および可動子52が同軸に配設されるラジアル空隙型の円筒状電動機である。なお、電動機50は、アキシャル空隙型の円筒状電動機であっても良い。また、電動機50は、可動子52が固定子51に対して直線状に移動するリニア電動機であっても良い。いずれの場合も、固定子51および可動子52のうちの一方は、コイル(U相コイル51u、V相コイル51v、W相コイル51w)を備え、固定子51および可動子52のうちの他方は、永久磁石(図示略)を備えていると良い。図1に示すように、コイル(U相コイル51u、V相コイル51v、W相コイル51w)は、Y結線で接続することができる。同図では、中性点が中性点51nで示されている。なお、コイル(U相コイル51u、V相コイル51v、W相コイル51w)は、Δ結線で接続することもできる。
制御装置60は、公知の中央演算装置および記憶装置を備えており、制御回路が構成されている(いずれも図示略)。中央演算装置は、CPU(Central Processing Unit)であり、種々の演算処理を行うことができる。記憶装置は、第一記憶装置および第二記憶装置を備えている。第一記憶装置は、揮発性の記憶装置(RAM:Random Access Memory)であり、第二記憶装置は、不揮発性の記憶装置(ROM:Read Only Memory)である。制御装置60は、電力変換器40を含む電力変換システムを制御する。また、制御装置60は、電力変換器40の複数(6つ)のスイッチング素子(正極側スイッチング素子4xpおよび負極側スイッチング素子4xn)をパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)制御によって開閉制御する。
図1に示すように、制御装置60は、直流電圧検出器61aと、駆動回路61bと、電流検出器61cと、位置検出器61dとを備えている。直流電圧検出器61aは、平滑コンデンサ30によって平滑された直流電力の直流電圧Vdcを検出する。具体的には、直流電圧検出器61aは、例えば、抵抗値が既知の複数の抵抗器によって当該直流電圧Vdcを分圧して、分圧された直流電圧を制御装置60に出力する。制御装置60は、公知のA/D変換器(図示略)などによって分圧された直流電圧を知得し、平滑コンデンサ30によって平滑された直流電力の直流電圧Vdc(電力変換器40に入力される直流電圧Vdc)を知得することができる。本明細書では、直流電圧検出器61aによって検出された直流電圧Vdcを直流電圧検出値Vdc_fbという。
駆動回路61bは、制御装置60から出力される駆動信号を増幅する駆動回路であり、例えば、公知のドライバ回路を用いることができる。なお、図1では、電力変換器40の各スイッチング素子の制御端子4gと、駆動回路61bとの間の接続は、記載が省略されている。
電流検出器61cは、電力変換器40から出力される出力電流を検出する。本実施形態では、電流検出器61cは、電力ケーブル44uおよび電力ケーブル44vに設けられており、U相電流IuおよびV相電流Ivを検出する。本明細書では、電流検出器61cによって検出されたU相電流IuをU相電流検出値Iu_fbといい、電流検出器61cによって検出されたV相電流IvをV相電流検出値Iv_fbという。なお、W相電流Iwは、ゼロからU相電流検出値Iu_fbおよびV相電流検出値Iv_fbをそれぞれ減じて算出することができる。電流検出器61cは、公知の電流検出器(例えば、カレントトランスを使用した電流検出器、シャント抵抗器を使用した電流検出器など)を用いることができる。
位置検出器61dは、固定子51に対する可動子52の位置を検出する。位置検出器61dは、公知の位置検出器(例えば、レゾルバ、エンコーダ、ホールセンサなど)を用いることができる。本明細書では、位置検出器61dによって検出された可動子52の位置(電動機50が円筒状電動機の場合、回転角)を可動子位置θという。なお、制御装置60は、上述した検出器以外にも種々の検出器を設けることができる。
制御装置60の中央演算装置は、第二記憶装置に記憶されている電力変換器40の制御プログラムを第一記憶装置に読み出して、制御プログラムを実行する。また、上述した検出値などは、絶縁部(図示略)を介して、制御装置60に入力される。中央演算装置は、絶縁部および図1に示す駆動回路61bを介して、電力変換器40の各スイッチング素子に開閉信号を出力して、電力変換器40を開閉制御する。なお、絶縁部は、制御装置60を含む低電圧側の回路と、電源20を含む高電圧側の回路とを電気的に絶縁する。絶縁部は、例えば、公知のフォトカプラなどを用いることができる。
1−2.制御装置60による制御例
図2に示すように、本実施形態の制御装置60は、制御ブロックとして捉えると、三相/二相変換部71と、回転速度算出部72と、電流指令値設定部73と、電流制御部74と、パルス幅変調制御部75とを備えている。
電動機50の可動子磁極(本実施形態では、永久磁石)の主磁束方向をd軸方向とし、d軸方向と電気的に直交する方向をq軸方向とする。例えば、永久磁石が可動子52に埋設されている埋込磁石型の同期電動機のd軸−q軸座標系における電圧方程式は、式(1)で表すことができる。
Figure 0006983330
但し、d軸方向の電圧は、d軸電圧Vdで表し、q軸方向の電圧は、q軸電圧Vqで表す。また、コイル(U相コイル51u、V相コイル51v、W相コイル51w)の各巻線抵抗は、巻線抵抗Rで表す。さらに、d軸インダクタンスは、d軸インダクタンスLdで表し、q軸インダクタンスは、q軸インダクタンスLqで表す。また、d軸方向の電流は、d軸電流Idで表し、q軸方向の電流は、q軸電流Iqで表す。さらに、可動子52の角速度は、角速度ωで表し、誘起電圧定数は、誘起電圧定数Φで表す。また、微分演算子は、微分演算子p(=d/dt)で表す。
制御装置60は、d軸電流指令値Id_refおよびq軸電流指令値Iq_refをそれぞれ設定して、電力変換器40を制御する。具体的には、制御装置60は、d軸電流指令値Id_refおよびq軸電流指令値Iq_refに基づいてd軸電圧指令値Vd_refおよびq軸電圧指令値Vq_refを設定して、電力変換器40を制御する。但し、d軸電流指令値Id_refは、d軸方向の電流指令値をいい、q軸電流指令値Iq_refは、q軸方向の電流指令値をいう。また、d軸電圧指令値Vd_refは、d軸方向の電圧指令値をいい、q軸電圧指令値Vq_refは、q軸方向の電圧指令値をいう。
1−2−1.三相/二相変換部71
三相/二相変換部71は、d軸電流算出値Id_fbおよびq軸電流算出値Iq_fb、並びに、入力電流算出値Iin_fbを算出する。但し、d軸電流算出値Id_fbは、d軸方向の電流算出値をいい、q軸電流算出値Iq_fbは、q軸方向の電流算出値をいう。入力電流算出値Iin_fbは、電動機50に入力される入力電流Iinの大きさ(絶対値)をいう。図2に示すように、三相/二相変換部71には、電流検出器61cによって検出されたU相電流検出値Iu_fbおよびV相電流検出値Iv_fbが入力される。既述したように、W相電流Iwは、ゼロからU相電流検出値Iu_fbおよびV相電流検出値Iv_fbをそれぞれ減じて算出することができる。W相電流Iwの検出値(算出値)は、W相電流検出値Iw_fbとする。また、三相/二相変換部71には、位置検出器61dによって検出された可動子位置θが入力される。
三相/二相変換部71は、U相電流検出値Iu_fb、V相電流検出値Iv_fbおよびW相電流検出値Iw_fb、並びに、可動子位置θを用いて、式(2)に基づいてd軸電流算出値Id_fbおよびq軸電流算出値Iq_fbを算出する。また、三相/二相変換部71は、d軸電流算出値Id_fbの二乗と、q軸電流算出値Iq_fbの二乗とを加算した二乗和の平方根を算出して、入力電流算出値Iin_fbを算出する。なお、可動子位置θは、例えば、U相電流検出値Iu_fb、V相電流検出値Iv_fbおよびW相電流検出値Iw_fbの経時変化から推定することもできる。また、可動子位置θは、例えば、各相の誘起電圧の経時変化から推定することもできる。
Figure 0006983330
1−2−2.回転速度算出部72
回転速度算出部72は、電動機50(可動子52)の回転速度Vcを算出する。図2に示すように、回転速度算出部72には、位置検出器61dによって検出された可動子位置θが入力される。回転速度算出部72は、例えば、可動子位置θを時間微分して回転速度Vcを算出することができる。なお、制御装置60は、公知の回転速度検出器を用いて、回転速度Vcを測定することもできる。本明細書では、回転速度算出部72によって算出された回転速度Vcを回転速度算出値Vc_fbという。
1−2−3.電流指令値設定部73
電流指令値設定部73は、d軸電流指令値Id_refおよびq軸電流指令値Iq_refを算出する。d軸電流指令値Id_refおよびq軸電流指令値Iq_refの算出は、種々の方法をとり得る。電流指令値設定部73は、例えば、所要トルクに対して電機子電流が最小になるように(損失が最小になるように)、d軸電流指令値Id_refおよびq軸電流指令値Iq_refを設定することができる(最大効率制御)。
図3は、トルクと電機子電流の関係の一例を示している。曲線L11は、所要トルク(トルク指令値Trq_ref)が一定のときのd軸電流指令値Id_refとq軸電流指令値Iq_refの関係(電機子電流の電流ベクトルの関係)の一例を示している。電機子電流の電流ベクトルが曲線L11上に設定されることにより、所要トルクが得られる。矢印L12は、曲線L11で示す所要トルクを得るときに電機子電流が最小になる電流ベクトルを示している。直線L13は、曲線L11の極値における接線を示している。つまり、電機子電流の電流ベクトルが直線L13で示す接線と直交するときに、所要トルクを得る際の電機子電流が最小になる。
所要トルクが増加するとトルク指令値Trq_refが増大され、曲線L11は、曲線L11aに移動する。矢印L12aは、このときに電機子電流が最小になる電流ベクトルを示している。逆に、所要トルクが減少するとトルク指令値Trq_refが低減され、曲線L11は、曲線L11bに移動する。矢印L12bは、このときに電機子電流が最小になる電流ベクトルを示している。なお、同図の横軸は、d軸を示し、縦軸は、q軸を示している。
制御装置60は、所要トルクに応じて、トルク指令値Trq_refを設定する。図2に示すように、電流指令値設定部73には、トルク指令値Trq_refが入力される。電流指令値設定部73は、トルク指令値Trq_refに対して電機子電流が最小になるように、d軸電流指令値Id_refおよびq軸電流指令値Iq_refを設定する。所要トルク(トルク指令値Trq_ref)に対応するd軸電流指令値Id_refおよびq軸電流指令値Iq_refは、予め算出され、例えば、マップ、テーブル、関係式(多項式)などに変換されて、第二記憶装置に記憶されている。
1−2−4.電流制御部74
電流制御部74は、d軸電流指令値Id_refに基づいて、d軸電圧指令値Vd_refを算出する。また、電流制御部74は、q軸電流指令値Iq_refに基づいて、q軸電圧指令値Vq_refを算出する。具体的には、d軸電圧指令値Vd_refは、d軸電流算出値Id_fbがd軸電流指令値Id_refと一致するように算出される。また、q軸電圧指令値Vq_refは、q軸電流算出値Iq_fbがq軸電流指令値Iq_refと一致するように算出される。電流制御部74は、d軸電圧指令値Vd_refおよびq軸電圧指令値Vq_refを算出することができれば良く、種々の形態をとり得る。
図2に示すように、本実施形態の電流制御部74は、減算器74aと、PI制御部74bと、減算器74cと、PI制御部74dとを備えている。減算器74aには、d軸電流指令値Id_refと、d軸電流算出値Id_fbとが入力される。減算器74aは、d軸電流指令値Id_refからd軸電流算出値Id_fbを減じて偏差ΔIdを算出する。減算器74aによって算出された偏差ΔIdは、PI制御部74bに対して出力される。本実施形態では、PI制御部74bは、d軸電流算出値Id_fbがd軸電流指令値Id_refと一致するように、比例制御および積分制御を行う。
PI制御部74bは、比例演算器74b1と、積分演算器74b2と、加算器74b3とを備えている。比例演算器74b1は、偏差ΔIdに比例ゲインKpdを乗じた演算結果を出力する。積分演算器74b2は、偏差ΔIdを積分した積分値に積分ゲインKidを乗じた演算結果を出力する。加算器74b3は、比例演算器74b1の演算結果と、積分演算器74b2の演算結果とを加算する。そして、PI制御部74bは、加算器74b3の演算結果をd軸電圧指令値Vd_refとして出力する。なお、PI制御部74bは、偏差ΔIdを微分した微分値に微分ゲインを乗じた演算結果を出力する微分演算器を備えることもできる。つまり、PI制御部74bは、比例制御、積分制御および微分制御を行うPID制御部とすることもできる。
減算器74cには、q軸電流指令値Iq_refと、q軸電流算出値Iq_fbとが入力される。減算器74cは、q軸電流指令値Iq_refからq軸電流算出値Iq_fbを減じて偏差ΔIqを算出する。減算器74cによって算出された偏差ΔIqは、PI制御部74dに対して出力される。本実施形態では、PI制御部74dは、q軸電流算出値Iq_fbがq軸電流指令値Iq_refと一致するように、比例制御および積分制御を行う。
PI制御部74dは、比例演算器74d1と、積分演算器74d2と、加算器74d3とを備えている。比例演算器74d1は、偏差ΔIqに比例ゲインKpqを乗じた演算結果を出力する。積分演算器74d2は、偏差ΔIqを積分した積分値に積分ゲインKiqを乗じた演算結果を出力する。加算器74d3は、比例演算器74d1の演算結果と、積分演算器74d2の演算結果とを加算する。そして、PI制御部74dは、加算器74d3の演算結果をq軸電圧指令値Vq_refとして出力する。なお、PI制御部74dは、PI制御部74bと同様に、偏差ΔIqを微分した微分値に微分ゲインを乗じた演算結果を出力する微分演算器を備えることもできる。
このように、電流制御部74は、例えば、比例制御、積分制御および微分制御のうちの少なくとも比例制御および積分制御によって、d軸電圧指令値Vd_refおよびq軸電圧指令値Vq_refを算出することができる。なお、d軸電圧指令値Vd_refは、比例ゲインKpdおよび積分ゲインKidを用いて、式(3)で表すことができる。また、q軸電圧指令値Vq_refは、比例ゲインKpqおよび積分ゲインKiqを用いて、式(4)で表すことができる。いずれもラプラス演算子は、ラプラス演算子sで表す。
Figure 0006983330
Figure 0006983330
1−2−5.パルス幅変調制御部75
パルス幅変調制御部75は、電力変換器40の複数(6つ)のスイッチング素子(正極側スイッチング素子4xpおよび負極側スイッチング素子4xn)の開閉信号(パルス信号)を生成する。図2に示すように、パルス幅変調制御部75には、電流制御部74によって算出されたd軸電圧指令値Vd_refおよびq軸電圧指令値Vq_refが入力される。また、パルス幅変調制御部75には、位置検出器61dによって検出された可動子位置θが入力される。
さらに、パルス幅変調制御部75には、三相/二相変換部71によって算出された電動機50の入力電流算出値Iin_fbが入力される。また、パルス幅変調制御部75には、回転速度算出部72によって算出された回転速度算出値Vc_fbが入力される。さらに、パルス幅変調制御部75には、直流電圧検出器61aによって検出された直流電圧検出値Vdc_fbが入力される。
1−3.パルス幅変調制御部75の詳細
図4に示すように、パルス幅変調制御部75は、第一制御部75aと、第二制御部75bと、制御変更部75cとを備えている。
1−3−1.第一制御部75a
図5は、電力変換器40の出力範囲の一例を示している。第一制御部75aは、電力変換器40の出力範囲の外縁を示す正六角形RH1と、正六角形RH1に内接する内接円IC1との間の出力領域(以下、「第一出力領域」という。)において、第一パルス幅変調制御PWM1を行う。第一パルス幅変調制御PWM1は、複数(8つ)の電圧ベクトルV0〜V7の中から所定の電圧ベクトルを選択することによりパルス信号を生成する空間ベクトル変調(SVM:Space Vector Modulation)によるパルス幅変調制御であると好適である。
第一制御部75aは、d軸電圧指令値Vd_ref、q軸電圧指令値Vq_refおよび可動子位置θを用いて、d軸−q軸座標系(回転座標系)からα軸−β軸座標系(静止座標系)への座標変換を行い、空間ベクトル変調によるパルス幅変調制御を行う。d軸−q軸座標系(回転座標系)と、α軸−β軸座標系(静止座標系)との関係は、図5に示される。よって、d軸−q軸座標系(回転座標系)からα軸−β軸座標系(静止座標系)への座標変換は、式(5)で表すことができる。但し、α軸方向の電圧指令値はα軸電圧指令値Vα_refで表し、β軸方向の電圧指令値はβ軸電圧指令値Vβ_refで表す。
Figure 0006983330
空間ベクトル変調によるパルス幅変調制御では、複数(8つ)の電圧ベクトルV0〜V7の中から所定の電圧ベクトルを選択することにより、パルス信号を生成する。図5に示す電圧ベクトルV1(1,0,0)は、U相方向を示し、U相の正極側スイッチング素子4up、V相の負極側スイッチング素子4vnおよびW相の負極側スイッチング素子4wnが閉状態に制御され、他のスイッチング素子が開状態に制御されることを示している。電圧ベクトルV3(0,1,0)は、V相方向を示し、U相の負極側スイッチング素子4un、V相の正極側スイッチング素子4vpおよびW相の負極側スイッチング素子4wnが閉状態に制御され、他のスイッチング素子が開状態に制御されることを示している。電圧ベクトルV5(0,0,1)は、W相方向を示し、U相の負極側スイッチング素子4un、V相の負極側スイッチング素子4vnおよびW相の正極側スイッチング素子4wpが閉状態に制御され、他のスイッチング素子が開状態に制御されることを示している。
また、電圧ベクトルV2(1,1,0)は、U相の正極側スイッチング素子4up、V相の正極側スイッチング素子4vpおよびW相の負極側スイッチング素子4wnが閉状態に制御され、他のスイッチング素子が開状態に制御されることを示している。電圧ベクトルV4(0,1,1)は、U相の負極側スイッチング素子4un、V相の正極側スイッチング素子4vpおよびW相の正極側スイッチング素子4wpが閉状態に制御され、他のスイッチング素子が開状態に制御されることを示している。電圧ベクトルV6(1,0,1)は、U相の正極側スイッチング素子4up、V相の負極側スイッチング素子4vnおよびW相の正極側スイッチング素子4wpが閉状態に制御され、他のスイッチング素子が開状態に制御されることを示している。
なお、電圧ベクトルV0(0,0,0)は、U相の負極側スイッチング素子4un、V相の負極側スイッチング素子4vnおよびW相の負極側スイッチング素子4wnが閉状態に制御され、他のスイッチング素子が開状態に制御されることを示している。電圧ベクトルV7(1,1,1)は、U相の正極側スイッチング素子4up、V相の正極側スイッチング素子4vpおよびW相の正極側スイッチング素子4wpが閉状態に制御され、他のスイッチング素子が開状態に制御されることを示している。つまり、電圧ベクトルV0(0,0,0)および電圧ベクトルV7(1,1,1)は、ゼロ電圧を出力する。図5に示すように、空間ベクトル変調によるパルス幅変調制御では、空間的に隣接する電圧ベクトルの位相差が60°(電気角)の複数(6つ)の電圧ベクトルV1〜V6と、ゼロ電圧を出力する少なくとも一つの電圧ベクトルV0,V7とを用いて、パルス信号を生成する。
具体的には、第一制御部75aは、α軸−β軸座標系(静止座標系)における可動子位置γ(電動機50が円筒状電動機の場合、回転角)に基づいて、複数(8つ)の電圧ベクトルV0〜V7の中から所定の電圧ベクトルを選択し、選択した電圧ベクトルの発生時間を制御する。図5に示すように、可動子位置γは、d軸−q軸座標系(回転座標系)における指令電圧V_refの位置δ(電動機50が円筒状電動機の場合、回転角)と、可動子位置θ(回転角)とを加算した位置(回転角)である。
図5および図6Aに示すように、例えば、空間的に隣接する二つの電圧ベクトルV1,V2によって形成される領域において、指令電圧V_refを発生させる場合を想定する。図6Bは、このときの複数(6つ)のスイッチング素子(正極側スイッチング素子4xpおよび負極側スイッチング素子4xn)の開閉信号のタイミングチャートの一例を示している。具体的には、折線L21は、U相の正極側スイッチング素子4upおよび負極側スイッチング素子4unの開閉状態の経時変化を示している。折線L22は、V相の正極側スイッチング素子4vpおよび負極側スイッチング素子4vnの開閉状態の経時変化を示している。折線L23は、W相の正極側スイッチング素子4wpおよび負極側スイッチング素子4wnの開閉状態の経時変化を示している。
図6Aおよび図6Bに示すように、第一制御部75aは、所定の制御周期Tsのうち、電圧ベクトルV1を発生させる時間T1と、電圧ベクトルV2を発生させる時間T2とを設定する。図6Bに示す時間T1における出力状態は、U相、V相、W相の順に、1,0,0であり、既述した電圧ベクトルV1の出力状態を示している。つまり、第一制御部75aは、時間T1の間、U相の正極側スイッチング素子4up、V相の負極側スイッチング素子4vnおよびW相の負極側スイッチング素子4wnを閉状態に制御し、他のスイッチング素子を開状態に制御するパルス信号を生成する。
同様に、図6Bに示す時間T2における出力状態は、U相、V相、W相の順に、1,1,0であり、既述した電圧ベクトルV2の出力状態を示している。つまり、第一制御部75aは、時間T2の間、U相の正極側スイッチング素子4up、V相の正極側スイッチング素子4vpおよびW相の負極側スイッチング素子4wnを閉状態に制御し、他のスイッチング素子を開状態に制御するパルス信号を生成する。
なお、第一制御部75aは、制御周期Tsの残りの時間T0において、ゼロ電圧を選択する。例えば、第一制御部75aは、時間T0の半分の時間(時間T0/2)、電圧ベクトルV0を選択し、時間T0の半分の時間(時間T0/2)、電圧ベクトルV7を選択する。図6Bに示す最初の時間T0の半分の時間(時間T0/2)における出力状態は、0,0,0であり、既述した電圧ベクトルV0の出力状態を示している。つまり、第一制御部75aは、最初の時間T0/2の間、U相の負極側スイッチング素子4un、V相の負極側スイッチング素子4vnおよびW相の負極側スイッチング素子4wnを閉状態に制御し、他のスイッチング素子を開状態に制御するパルス信号を生成する。
同様に、図6Bに示す最後の時間T0の半分の時間(時間T0/2)における出力状態は、1,1,1であり、既述した電圧ベクトルV7の出力状態を示している。つまり、第一制御部75aは、最後の時間T0/2の間、U相の正極側スイッチング素子4up、V相の正極側スイッチング素子4vpおよびW相の正極側スイッチング素子4wpを閉状態に制御し、他のスイッチング素子を開状態に制御するパルス信号を生成する。
このように複数(6つ)のスイッチング素子(正極側スイッチング素子4xpおよび負極側スイッチング素子4xn)が開閉制御されることにより、図6Aに示す電圧ベクトルV1と電圧ベクトルV2とが合成された指令電圧V_refが得られる。第一制御部75aは、他の領域に指令電圧V_refを発生させる場合も同様にして、複数(8つ)の電圧ベクトルV0〜V7の中から所定の電圧ベクトルを選択し、選択した電圧ベクトルの発生時間を制御することができる。
1−3−2.第二制御部75b
第二制御部75bは、図5に示す内接円IC1および内接円IC1より内側の出力領域(以下、「第二出力領域」という。)において、第二パルス幅変調制御PWM2を行う。第二パルス幅変調制御PWM2は、搬送波CW1と変調波MW1とを大小比較することによりパルス信号を生成する搬送波比較によるパルス幅変調制御であると好適である。
第二制御部75bは、第一制御部75aと同様にして、d軸−q軸座標系(回転座標系)からα軸−β軸座標系(静止座標系)への座標変換を行う。また、第二制御部75bは、二相/三相変換して、三相の電圧指令値(U相電圧指令値Vu_ref、V相電圧指令値Vv_refおよびW相電圧指令値Vw_ref)を算出する。但し、U相電圧指令値Vu_refは、U相方向の電圧指令値をいう。V相電圧指令値Vv_refは、V相方向の電圧指令値をいう。W相電圧指令値Vw_refは、W相方向の電圧指令値をいう。
図7は、搬送波比較によるパルス幅変調制御の一例を示している。折線L31は、搬送波CW1の経時変化の一例を示している。搬送波CW1は、例えば、三角波、のこぎり波などの直線状に経時変化する搬送信号を用いることができる。本実施形態の搬送波CW1は、三角波である。また、搬送波CW1の周波数は、電力変換器40の出力周波数と比べて十分高く設定する。曲線L32は、変調波MW1の経時変化の一例を示している。変調波MW1は、三相の電圧指令値(U相電圧指令値Vu_ref、V相電圧指令値Vv_refおよびW相電圧指令値Vw_ref)および直流電圧検出値Vdc_fbに基づいて生成され、本実施形態の変調波MW1は、正弦波状に経時変化する。折線L33は、搬送波CW1および変調波MW1を用いて生成されるパルス信号の一例を示している。
第二制御部75bは、例えば、公知の比較器(図示略)を備えており、搬送波CW1と変調波MW1とを大小比較することによりパルス信号を生成する。具体的には、曲線L32で示す変調波MW1が折線L31で示す搬送波CW1以下の場合、比較器の出力は、ローレベル(所定電圧値以下の電圧状態)になり、U相の正極側スイッチング素子4upは、開状態に制御される(例えば、同図の時間T31で示す区間)。逆に、曲線L32で示す変調波MW1が折線L31で示す搬送波CW1より大きい場合、比較器の出力は、ハイレベル(所定電圧値を超えた電圧状態)になり、U相の正極側スイッチング素子4upは、閉状態に制御される(例えば、同図の時間T32で示す区間)。これを繰り返すことにより、折線L33で示すパルス信号が生成される。
また、第二制御部75bは、曲線L32で示す変調波MW1に対して位相が120°(電気角)遅れる変調波(図示略)と、搬送波CW1とを大小比較することにより、V相の正極側スイッチング素子4vpを開閉制御するパルス信号を生成する。同様に、第二制御部75bは、曲線L32で示す変調波MW1に対して位相が120°(電気角)進む変調波(図示略)と、搬送波CW1とを大小比較することにより、W相の正極側スイッチング素子4wpを開閉制御するパルス信号を生成する。さらに、負極側スイッチング素子4xnのパルス信号は、デッドタイムを無視すると、正極側スイッチング素子4xpのパルス信号の開状態および閉状態を反転したパルス信号になる。このようにして、第二制御部75bは、搬送波比較によるパルス幅変調制御を行い、パルス信号を生成することができる。
本実施形態の第一パルス幅変調制御PWM1は、複数(8つ)の電圧ベクトルV0〜V7の中から所定の電圧ベクトルを選択することによりパルス信号を生成する空間ベクトル変調によるパルス幅変調制御である。また、第二パルス幅変調制御PWM2は、搬送波CW1と変調波MW1とを大小比較することによりパルス信号を生成する搬送波比較によるパルス幅変調制御である。搬送波比較によるパルス幅変調制御は、空間ベクトル変調によるパルス幅変調制御と比べて、複数(6つ)のスイッチング素子(正極側スイッチング素子4xpおよび負極側スイッチング素子4xn)のスイッチング回数が増加する。そのため、搬送波比較によるパルス幅変調制御は、空間ベクトル変調によるパルス幅変調制御と比べて、スイッチング損失は増大するが、電動機50の電機子電流をより正弦波に近づけることができる。よって、本実施形態の電動機制御装置10は、低出力時(図5に示す内接円IC1および内接円IC1より内側の第二出力領域)において、電力変換器40の効率を向上させることができる。
また、第二制御部75bは、図5に示す正六角形RH1および内接円IC1によって六つの接点TP1〜TP6が形成されるように、電力変換器40に入力される直流電圧Vdcの電圧利用率を設定すると好適である。同図に示す破線の円IC0は、搬送波CW1の振幅と変調波MW1の振幅とが一致するとき(変調率が1のとき)の電力変換器40の出力(指令電圧V_refのベクトル軌跡)を示している。円IC0より外側の出力領域は、過変調の領域になる。過変調を行うと電動機50の電機子電流が歪むので、第二制御部75bは、過変調を行うことなく、直流電圧Vdcの電圧利用率を改善すると良い。
第二制御部75bは、例えば、三相の変調波MW1の各々に第三調波を重畳させることにより、直流電圧Vdcの電圧利用率を改善することができる。また、第二制御部75bは、三相の変調波MW1の各々に三の倍数調波を重畳させることにより、直流電圧Vdcの電圧利用率を改善することもできる。さらに、三相の変調波MW1のうちの大きさが中間の変調波MW1を中間変調波とする。このとき、第二制御部75bは、三相の変調波MW1の各々に中間変調波の大きさの半分(電圧利用率を約1.155(=2/√3)にする場合)を重畳させることにより、直流電圧Vdcの電圧利用率を改善することもできる。また、第二制御部75bは、三相の変調波MW1の60°(電気角)毎に一相の変調波MW1を固定し、他の二相の変調波MW1を変調させることにより、直流電圧Vdcの電圧利用率を改善することもできる。
このようにして、第二制御部75bは、図5に示す正六角形RH1および内接円IC1によって六つの接点TP1〜TP6が形成されるように、電力変換器40に入力される直流電圧Vdcの電圧利用率を設定することができる。例えば、第二パルス幅変調制御PWM2が搬送波比較によるパルス幅変調制御の場合、第二制御部75bは、直流電圧Vdcの電圧利用率を約1.155(=2/√3)に設定する。
1−3−3.制御変更部75c
制御変更部75cは、電動機50の可動子52が所定位置に位置するときに、第一パルス幅変調制御PWM1および第二パルス幅変調制御PWM2のうちの一方から他方に切り替える。所定位置は、図5に示す正六角形RH1および内接円IC1によって形成される六つの接点TP1〜TP6のうちの所定の接点によって特定される位置(電動機50が円筒状電動機の場合、回転角)である。例えば、図5に示す所定位置γ1は、接点TP1と原点0とを結ぶ線分が、α軸−β軸座標系(静止座標系)の二つの座標軸(α軸およびβ軸)のうちの一の座標軸(α軸)となす角度によって表すことができ、接点TP1によって特定される。
制御変更部75cは、後述する所定の切り替え条件が成立し、かつ、可動子52の可動子位置γが所定位置(例えば、所定位置γ1)のときに、第一パルス幅変調制御PWM1および第二パルス幅変調制御PWM2のうちの一方から他方に切り替える。なお、制御変更部75cは、六つの接点TP1〜TP6のうちの任意の接点においてパルス幅変調制御を切り替えることができ、接点は限定されない。また、第一パルス幅変調制御PWM1から第二パルス幅変調制御PWM2に切り替えるときの接点と、第二パルス幅変調制御PWM2から第一パルス幅変調制御PWM1に切り替えるときの接点とは、同じであっても良く、異なっていても良い。
電動機50の入力電流Iin(電力変換器40の出力電流)が増加する程、電力変換器40の出力範囲は、第一出力領域(図5に示す正六角形RH1と正六角形RH1に内接する内接円IC1との間の出力領域)に近づく。逆に、電動機50の入力電流Iinが減少する程、電力変換器40の出力範囲は、第二出力領域(内接円IC1および内接円IC1より内側の出力領域)に近づく。電動機50の入力電流Iinについて上述したことは、電動機50の出力トルクToutについても同様に言える。
よって、図8Aに示すように、制御変更部75cは、電動機50の入力電流Iinまたは出力トルクToutが所定閾値TH1以上になったときに、第二パルス幅変調制御PWM2から第一パルス幅変調制御PWM1に切り替えると好適である。また、制御変更部75cは、電動機50の入力電流Iinまたは出力トルクToutが所定閾値TH1未満になったときに、第一パルス幅変調制御PWM1から第二パルス幅変調制御PWM2に切り替えると好適である。これにより、電動機制御装置10は、電動機50の入力電流Iinまたは出力トルクToutに基づいて電動機50の負荷状態に応じて、パルス幅変調制御の切り替えを行うことができる。
なお、本実施形態の制御変更部75cは、電動機50の入力電流Iinとして、入力電流算出値Iin_fbを用いる。制御変更部75cは、電動機50の出力トルクToutとして、トルク指令値Trq_refを用いる。また、所定閾値TH1は、例えば、電力変換器40の出力(指令電圧V_refのベクトル軌跡)が、図5に示す内接円IC1で表されるときの電動機50の入力電流Iinまたは出力トルクToutに設定することができる。所定閾値TH1は、例えば、シミュレーション、実機による測定などによって、予め取得しておくことができる。
また、制御変更部75cは、第二パルス幅変調制御PWM2から第一パルス幅変調制御PWM1への切り替えと、第一パルス幅変調制御PWM1から第二パルス幅変調制御PWM2への切り替えとにおいて、所定のヒステリシス幅HY0をもたせると好適である。これにより、電動機制御装置10は、パルス幅変調制御の切り替えにおけるハンチングを抑制することができる。この場合、図8Aに示すように、制御変更部75cは、電動機50の入力電流Iinまたは出力トルクToutが第一所定閾値TH11以上になったときに、第二パルス幅変調制御PWM2から第一パルス幅変調制御PWM1に切り替える(矢印L41参照)。また、制御変更部75cは、電動機50の入力電流Iinまたは出力トルクToutが第二所定閾値TH12未満になったときに、第一パルス幅変調制御PWM1から第二パルス幅変調制御PWM2に切り替える(矢印L42参照)。
ヒステリシス幅HY0は、第一所定閾値TH11から第二所定閾値TH12を減じた減算値になる。なお、ヒステリシス幅HY0は、六つの接点TP1〜TP6のうちの所定の接点によって特定される所定位置においてパルス幅変調制御を切り替え可能に設定される。ヒステリシス幅HY0は、例えば、シミュレーション、実機による測定などによって、予め取得しておくことができる。
2.変形形態
2−1.第一変形形態
電動機50の回転速度Vcが増加する程、電動機50の誘起電圧(逆起電圧)が増大して、電機子電流が流れ難くなる。その結果、電動機50の出力トルクTout(力行トルク)は、減少する。そこで、図8Bに示すように、制御変更部75cは、電動機50の回転速度Vcが所定回転速度TH2以上になったときに、第二パルス幅変調制御PWM2から第一パルス幅変調制御PWM1に切り替えると好適である。また、制御変更部75cは、電動機50の回転速度Vcが所定回転速度TH2未満になったときに、第一パルス幅変調制御PWM1から第二パルス幅変調制御PWM2に切り替えると好適である。
第一出力領域(図5に示す正六角形RH1と正六角形RH1に内接する内接円IC1との間の出力領域)は、第二出力領域(内接円IC1および内接円IC1より内側の出力領域)と比べて、電力変換器40に入力される直流電圧Vdcの電圧利用率が高くなる。よって、電動機制御装置10は、高出力時(図5に示す正六角形RH1と正六角形RH1に内接する内接円IC1との間の第一出力領域)において、電機子電流を流れ易くすることができ、電動機50の出力トルクTout(力行トルク)を増大することができる。なお、本形態の制御変更部75cは、電動機50の回転速度Vcとして、回転速度算出値Vc_fbを用いる。また、所定閾値TH1の設定方法について既述したことは、所定回転速度TH2についても同様に言える。
また、電動機50は、回転速度Vcの最大値が定格回転速度VR0より小さくなるように設計される。よって、所定回転速度TH2は、電動機50の出力が定格出力PR0のときの定格回転速度VR0であると好適である。これにより、電動機制御装置10は、第二出力領域(図5に示す内接円IC1および内接円IC1より内側の出力領域)を、定格出力PR0以下の出力領域に設定することができる。なお、定格出力PR0および定格回転速度VR0は、電動機50によって定まる定数である。
さらに、図8Bに示すように、制御変更部75cは、電動機50の回転速度Vcが第一所定回転速度TH21以上になったときに、第二パルス幅変調制御PWM2から第一パルス幅変調制御PWM1に切り替えることもできる(矢印L43参照)。また、制御変更部75cは、電動機50の回転速度Vcが第二所定回転速度TH22未満になったときに、第一パルス幅変調制御PWM1から第二パルス幅変調制御PWM2に切り替えることもできる(矢印L44参照)。これにより、電動機制御装置10は、パルス幅変調制御の切り替えにおけるハンチングを抑制することができる。この場合、ヒステリシス幅HY0は、第一所定回転速度TH21から第二所定回転速度TH22を減じた減算値になる。ヒステリシス幅HY0の設定方法について既述したことは、本形態においても同様に言える。
2−2.第二変形形態
例えば、図1に示す電源20による直流電力の供給状態が不安定になり、電力変換器40に入力される直流電圧Vdcが低下したとする。このとき、直流電圧Vdcの電圧利用率を高くして、可能な限り電動機50の駆動を継続させたい場合がある。この場合、図8Cに示すように、制御変更部75cは、電力変換器40に入力される直流電圧Vdcが所定電圧TH3未満になったときに、第二パルス幅変調制御PWM2から第一パルス幅変調制御PWM1に切り替えると好適である。また、制御変更部75cは、電力変換器40に入力される直流電圧Vdcが所定電圧TH3以上になったときに、第一パルス幅変調制御PWM1から第二パルス幅変調制御PWM2に切り替えると好適である。
既述したように、第一出力領域(図5に示す正六角形RH1と正六角形RH1に内接する内接円IC1との間の出力領域)は、第二出力領域(内接円IC1および内接円IC1より内側の出力領域)と比べて、直流電圧Vdcの電圧利用率が高くなる。よって、電動機制御装置10は、電力変換器40に入力される直流電圧Vdcが低下したときに、電動機50の駆動を継続し易くなる。なお、本形態の制御変更部75cは、電力変換器40に入力される直流電圧Vdcとして、直流電圧検出値Vdc_fbを用いる。また、所定閾値TH1の設定方法について既述したことは、直流電圧Vdcについても同様に言える。
さらに、図8Cに示すように、制御変更部75cは、電力変換器40に入力される直流電圧Vdcが第一所定電圧TH31未満になったときに、第二パルス幅変調制御PWM2から第一パルス幅変調制御PWM1に切り替えることもできる(矢印L45参照)。また、制御変更部75cは、電力変換器40に入力される直流電圧Vdcが第二所定電圧TH32以上になったときに、第一パルス幅変調制御PWM1から第二パルス幅変調制御PWM2に切り替えることもできる(矢印L46参照)。これにより、電動機制御装置10は、パルス幅変調制御の切り替えにおけるハンチングを抑制することができる。この場合、ヒステリシス幅HY0は、第二所定電圧TH32から第一所定電圧TH31を減じた減算値になる。ヒステリシス幅HY0の設定方法について既述したことは、本形態においても同様に言える。
2−3.第三変形形態
第一パルス幅変調制御PWM1および第二パルス幅変調制御PWM2は、搬送波CW1と変調波MW1とを大小比較することによりパルス信号を生成する搬送波比較によるパルス幅変調制御であっても良い。このとき、第一パルス幅変調制御PWM1は、第二パルス幅変調制御PWM2と比べて、電力変換器40に入力される直流電圧Vdcの電圧利用率が高く設定される。また、第二制御部75bは、正六角形RH1および内接円IC1によって六つの接点TP1〜TP6が形成されるように、電力変換器40に入力される直流電圧Vdcの電圧利用率を設定すると好適である。直流電圧Vdcの電圧利用率の設定方法は、既述した方法を用いることができる。本形態の電動機制御装置10は、搬送波CW1の周波数によってスイッチング周波数を固定することができ、スイッチング周波数を高くしたときの演算負荷を実施形態と比べて軽減することができる。
2−4.その他
第一制御部75aおよび第二制御部75bは、種々のパルス幅変調制御を行うことができる。第一制御部75aおよび第二制御部75bのうちの少なくとも一方は、例えば、瞬時値比較によるパルス幅変調制御を行うことができる。瞬時値比較によるパルス幅変調制御は、出力と指令値との誤差をヒステリシスコンパレータに入力し、誤差がヒステリシスコンパレータの閾値以内に収まるように追従制御する。
また、電動機制御装置10は、種々のベクトル制御を行うことができる。電動機制御装置10は、例えば、非干渉化制御部を備えることができる。非干渉化制御部は、d軸電流Idによるq軸電圧Vqへの干渉(式(1)に示すω×Ld×Id)を打ち消し、q軸電流Iqによるd軸電圧Vdへの干渉(式(1)に示す−ω×Lq×Iq)を打ち消す。また、電動機制御装置10は、同一電流に対して出力トルクが最大になるように制御する最大トルク制御、力率を1に制御する力率1制御、d軸電流Idをゼロに制御するd軸電流ゼロ制御などを行うこともできる。
3.電動機制御方法
電動機制御装置10について既述したことは、電動機制御方法についても同様に言える。具体的には、電動機制御方法は、第一制御工程と、第二制御工程と、制御変更工程とを備える。第一制御工程は、電力変換器40の出力範囲の外縁を示す正六角形RH1と正六角形RH1に内接する内接円IC1との間の出力領域において第一パルス幅変調制御PWM1を行う。第二制御工程は、内接円IC1および内接円IC1より内側の出力領域において第二パルス幅変調制御PWM2を行う。制御変更工程は、電動機50の可動子52が正六角形RH1および内接円IC1によって形成される六つの接点TP1〜TP6のうちの所定の接点によって特定される所定位置に位置するときに、第一パルス幅変調制御PWM1および第二パルス幅変調制御PWM2のうちの一方から他方に切り替える。つまり、第一制御工程は、第一制御部75aが行う制御に相当する。第二制御工程は、第二制御部75bが行う制御に相当する。制御変更工程は、制御変更部75cが行う制御に相当する。
4.実施形態の効果の一例
電動機制御装置10によれば、制御変更部75cを備える。制御変更部75cは、電動機50の可動子52が正六角形RH1および内接円IC1によって形成される六つの接点TP1〜TP6のうちの所定の接点によって特定される所定位置に位置するときに、第一パルス幅変調制御PWM1および第二パルス幅変調制御PWM2のうちの一方から他方に切り替える。電動機50の可動子52が所定の接点によって特定される所定位置に位置するときには、第一パルス幅変調制御PWM1による出力指令と、第二パルス幅変調制御PWM2による出力指令とが一致する。よって、電動機制御装置10は、パルス幅変調制御の切り替えによって生じるトルク変動を抑制することができる。電動機制御装置10について上述したことは、電動機制御方法についても同様に言える。
10:電動機制御装置、40:電力変換器、50:電動機、52:可動子、
75a:第一制御部、75b:第二制御部、75c:制御変更部、
RH1:正六角形、IC1:内接円、TP1〜TP6:接点、
γ1:所定位置、
PWM1:第一パルス幅変調制御、PWM2:第二パルス幅変調制御、
V0〜V7:電圧ベクトル、CW1:搬送波、MW1:変調波、
Iin:入力電流、Tout:出力トルク、TH1:所定閾値、
Vc:回転速度、TH2:所定回転速度、
PR0:定格出力、VR0:定格回転速度、
Vdc:直流電圧、TH3:所定電圧、HY0:ヒステリシス幅。

Claims (10)

  1. 電力変換器の出力範囲の外縁を示す正六角形と前記正六角形に内接する内接円との間の出力領域において第一パルス幅変調制御を行う第一制御部と、
    前記内接円および前記内接円より内側の出力領域において第二パルス幅変調制御を行う第二制御部と、
    電動機の可動子が前記正六角形および前記内接円によって形成される六つの接点のうちの所定の接点によって特定される所定位置に位置するときに、前記第一パルス幅変調制御および前記第二パルス幅変調制御のうちの一方から他方に切り替える制御変更部と、
    を備える電動機制御装置。
  2. 前記第一パルス幅変調制御は、複数の電圧ベクトルの中から所定の電圧ベクトルを選択することによりパルス信号を生成する空間ベクトル変調によるパルス幅変調制御であり、
    前記第二パルス幅変調制御は、搬送波と変調波とを大小比較することによりパルス信号を生成する搬送波比較によるパルス幅変調制御である請求項1に記載の電動機制御装置。
  3. 前記第一パルス幅変調制御および前記第二パルス幅変調制御は、搬送波と変調波とを大小比較することによりパルス信号を生成する搬送波比較によるパルス幅変調制御であり、
    前記第一パルス幅変調制御は、前記第二パルス幅変調制御と比べて、前記電力変換器に入力される直流電圧の電圧利用率が高く設定されている請求項1に記載の電動機制御装置。
  4. 前記第二制御部は、前記正六角形および前記内接円によって六つの接点が形成されるように、前記電力変換器に入力される直流電圧の電圧利用率を設定する請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電動機制御装置。
  5. 前記制御変更部は、前記電動機の入力電流または出力トルクが所定閾値以上になったときに、前記第二パルス幅変調制御から前記第一パルス幅変調制御に切り替え、前記電動機の前記入力電流または前記出力トルクが所定閾値未満になったときに、前記第一パルス幅変調制御から前記第二パルス幅変調制御に切り替える請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電動機制御装置。
  6. 前記制御変更部は、前記電動機の回転速度が所定回転速度以上になったときに、前記第二パルス幅変調制御から前記第一パルス幅変調制御に切り替え、前記電動機の前記回転速度が所定回転速度未満になったときに、前記第一パルス幅変調制御から前記第二パルス幅変調制御に切り替える請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電動機制御装置。
  7. 前記所定回転速度は、前記電動機の出力が定格出力のときの定格回転速度である請求項6に記載の電動機制御装置。
  8. 前記制御変更部は、前記電力変換器に入力される直流電圧が所定電圧未満になったときに、前記第二パルス幅変調制御から前記第一パルス幅変調制御に切り替え、前記電力変換器に入力される前記直流電圧が所定電圧以上になったときに、前記第一パルス幅変調制御から前記第二パルス幅変調制御に切り替える請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電動機制御装置。
  9. 前記制御変更部は、前記第二パルス幅変調制御から前記第一パルス幅変調制御への切り替えと、前記第一パルス幅変調制御から前記第二パルス幅変調制御への切り替えとにおいて、所定のヒステリシス幅をもたせる請求項5〜請求項8のいずれか一項に記載の電動機制御装置。
  10. 電力変換器の出力範囲の外縁を示す正六角形と前記正六角形に内接する内接円との間の出力領域において第一パルス幅変調制御を行う第一制御工程と、
    前記内接円および前記内接円より内側の出力領域において第二パルス幅変調制御を行う第二制御工程と、
    電動機の可動子が前記正六角形および前記内接円によって形成される六つの接点のうちの所定の接点によって特定される所定位置に位置するときに、前記第一パルス幅変調制御および前記第二パルス幅変調制御のうちの一方から他方に切り替える制御変更工程と、
    を備える電動機制御方法。
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