以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置、及び、構成要素の接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、「略**」との記載は、「略有底筒状」を例に挙げて説明すると、完全な有底筒状はもとより、実質的に有底筒状と認められるものを含む意図である。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
また、以下の実施の形態で説明に用いられる図面においては座標軸が示される場合がある。Z軸のマイナス側が照射面側、Z軸のプラス側が設置面側を表している。また、X軸方向及びY軸方向は、Z軸方向に垂直な平面上において、互いに直交する方向である。例えば、以下の実施の形態において、「平面視」とは、Z軸方向から見ることを意味する。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態について、図1A〜図12を参照しながら説明する。
[1.照明装置]
図1Aは、本実施の形態に係る照明装置10の外観を示す斜視図である。図1Bは、図1AのIB−IB線における模式断面図である。
図1A及び図1Bに示すように、本実施の形態に係る照明装置は、円発光タイプの照明装置である。照明装置10は、例えば、所定の装置に設置されることにより、対象物に光を照射する照明装置である。
照明装置10は、発光装置20と、基部30で構成される略有底筒状の器具本体と、当該器具本体に配置された、反射板40及び透光パネル50とを備える。また、照明装置10は、発光装置20を点灯させるための電力を供給する発光制御回路60(図3B参照)を備える。発光制御回路60の詳細は、後述する。なお、照明装置10は、発光制御回路60を備えていなくてもよい。
基部30は、発光装置20が取り付けられる取付台である。基部30は、例えば、樹脂材料を用いて略円柱筒に形成されている。なお、基部30が発光装置20で発生する熱を放熱する場合には、基部30は、金属材料を用いて略円筒状に形成されていてもよい。基部30は、例えば、アルミニウムにより形成されてもよい。その場合、基部30の上部(Z軸プラス側の部分)には、上方に向かって突出する複数の放熱フィンが一方向に沿って互いに一定の間隔をあけて設けられていてもよい。これにより、発光装置20で発生する熱を効率よく放熱させることができる。
反射板40は、内面反射機能を有する円環枠状(漏斗状)の反射部材である。反射板40は、少なくとも紫外光を反射する。反射板40は、例えばアルミニウム等の金属材料を用いて形成することができる。なお、反射板40は、金属材料ではなく、硬質の白色樹脂材料によって形成してもよい。
透光パネル50は、紫外光及び可視光に透光性を有する透光部材である。透光パネル50は、平板プレートであり、反射板40に取り付けられている。透光パネル50は、例えば、ガラス材、又は紫外光及び可視光に透光性を有する樹脂材料等によって円盤状に形成することができる。
[2.発光装置]
続いて、本実施の形態に係る発光装置20の構成について、図2〜図4Cを参照しながら説明する。
図2は、本実施の形態に係る発光装置20の外観を示す斜視図である。図3Aは、本実施の形態に係る発光装置20の平面図である。図3Bは、本実施の形態に係る発光装置20を含む照明装置10の回路図である。
図2〜図3Bに示されるように、本実施の形態に係る発光装置20は、基台21と、第一発光部22と、第二発光部23と、第三発光部24と、第一端子25aと、第二端子25bと、第三端子25cと、第四端子25dとを備える。また、第一発光部22は、複数の第一発光素子22aが直列に接続されて構成され、第二発光部23は、複数の第二発光素子23aと複数の第三発光素子23bとが直列に接続されて構成され、第三発光部24は、複数の第四発光素子24aと複数の第五発光素子24bとが直列に接続されて構成される。また、発光装置20は、上記以外に発光素子を覆うカバー部材と、当該カバー部材を支持する支持部材とを備える。支持部材、及び、カバー部材については、後述する。
[2−1.基台]
まず、基台21の構成について説明する。基台21は、複数の発光素子(第一発光素子22a〜第五発光素子24b)が配置される基台である。本実施の形態では、基台21は、平板状の基板である。基台21は、例えば、メタルベース基板又はセラミック基板である。また、基台21は、樹脂を基材とする樹脂基板であってもよい。
セラミック基板としては、酸化アルミニウム(アルミナ)からなるアルミナ基板又は窒化アルミニウムからなる窒化アルミニウム基板等が採用される。また、メタルベース基板としては、例えば、表面に絶縁膜が形成された、つまり、アルミニウム合金基板、鉄合金基板又は銅合金基板等が採用される。樹脂基板としては、例えば、ガラス繊維とエポキシ樹脂とからなるガラスエポキシ基板等が採用される。
なお、基台21の表面は、紫外光及び可視光に対する反射率(光反射率とも記載する)が高いとよい。例えば、上記の基板の表面に、紫外光を反射する誘電体層が形成された基板が例示される。基台21の表面の光反射率が高いことで、発光素子が発する紫外光及び可視光を基台21の表面で反射させることができる。この結果、発光装置20の光の取り出し効率が向上される。
なお、平面視において、基台21は四角形(矩形)であるが、円形などその他の形状であってもよい。
[2−2.第一〜第三発光部]
続いて、第一発光部22〜第三発光部24について、説明する。第一発光部22〜第三発光部24は、基台21の一方側の面に配置される。第一発光部22と第二発光部23とは直列に接続され、第二発光部23と第三発光部24とは直列に接続されている。
第一発光部22は、複数の第一発光素子22a(本実施の形態では、4つの第一発光素子22a)が直列に接続された第一発光素子列22bを有する。第一発光素子22aは、第一波長に発光ピーク(発光スペクトルのピーク波長)を有する。第一波長の波長域は、可視光域である。本実施の形態では、第一発光素子22aは、青色を発する。
また、第一発光部22は、基台21上の配置領域R1に配置される。つまり、第一発光素子22aは、基台21の配置領域R1に実装されている。
図4Aは、本実施の形態に係る発光装置20の第一発光部22の発光スペクトルを示す図である。
図4Aに示すように、第一発光素子22aは、およそ445nm付近に発光ピークを有する。つまり、第一発光部22は、可視光成分を含む第一光を出射する。なお、第一端子25aを正極端子として、第二端子25bを負極端子として電圧を印加することで、第一発光部22〜第三発光部24のうち、第一発光部22のみを点灯させることができる。
第二発光部23は、複数の第二発光素子23a(本実施の形態では、4つの第二発光素子23a)と、複数の第三発光素子23b(本実施の形態では、4つの第三発光素子23b)とが直列に接続された第二発光素子列23cを有する。第二発光素子23aは、第二波長に発光ピークを有する。第二波長の波長域は、可視光域である。本実施の形態では、第二発光素子23aは、緑色を発する。また、第三発光素子23bは、第三波長に発光ピークを有する。第三波長の波長域は、紫外光域である。
また、第二発光部23は、基台21上の配置領域R2に配置される。つまり、第二発光素子23a及び第三発光素子23bは、基台21の配置領域R2に実装されている。
図4Bは、本実施の形態に係る発光装置20の第二発光部23の発光スペクトルを示す図である。
図4Bに示すように、第二発光部23から出射される光は、2つの発光ピークを有する。第二発光素子23aは、およそ520nm付近に発光ピークを有する。また、第三発光素子23bは、およそ380nm付近に発光ピークを有する。つまり、第二発光部23は、可視光成分、及び、紫外光成分の両方を含む第二光を出射する。また、図4A及び図4Bから、本実施の形態では、第一発光部22と第二発光部23とから出射される光の発光スペクトルの形状は、異なる。つまり、第一光と第二光とは、互いに発光スペクトルが異なる光である。また、第三発光素子23bが出射する光の発光強度は、第二発光素子23aが出射する光の発光強度より高くてもよい。なお、第二端子25bを正極端子として、第三端子25cを負極端子として電圧を印加することで、第一発光部22〜第三発光部24のうち、第二発光部23のみを点灯させることができる。
第三発光部24は、複数の第四発光素子24a(本実施の形態では、4つの第四発光素子24a)と、複数の第五発光素子24b(本実施の形態では、4つの第五発光素子24b)とが直列に接続された第三発光素子列24cを有する。第四発光素子24aは、第四波長に発光ピークを有する。第四波長の波長域は、可視光域である。本実施の形態では、第四発光素子24aは、赤色を発する。また、第五発光素子24bは、第五波長に発光ピークを有する。第五波長の波長域は、紫外光域である。
また、第三発光部24は、基台21上の配置領域R3に配置される。つまり、第四発光素子24a及び第五発光素子24bは、基台21の配置領域R3に実装されている。
図4Cは、本実施の形態に係る発光装置20の第三発光部24の発光スペクトルを示す図である。
図4Cに示すように、第三発光部24から出射される光は、2つの発光ピークを有する。第四発光素子24aは、およそ630nm付近に発光ピークを有する。また、第五発光素子24bは、およそ380nm付近に発光ピークを有する。つまり、第三発光部24は、可視光成分、及び、紫外光成分の両方を含む第三光を出射する。また、図4A〜図4Cから、本実施の形態では、第一発光部22〜第三発光部24から出射される光の発光スペクトルは、それぞれ異なる。つまり、第一光〜第三光は、互いに発光スペクトルが異なる光である。また、第五発光素子24bが出射する光の発光強度は、第四発光素子24aが出射する光の強度より高くてもよい。なお、第三端子25cを正極端子として、第四端子25dを負極端子として電圧を印加することで、第一発光部22〜第三発光部24のうち、第三発光部24のみを点灯させることができる。
なお、第三発光素子23b及び第五発光素子24bの発光ピークは、380nm付近に限定されない。第三発光素子23b及び第五発光素子24bの発光ピークは、発光装置20の用途に応じて、200nm〜420nmの範囲で、適宜決定されればよい。
また、第一発光素子22a、第二発光素子23a及び第四発光素子24aの発光ピークは、上記に限定されない。第一発光素子22a、第二発光素子23a及び第四発光素子24aの発光ピークは、紫外光域より高い波長域(可視光域)であればよい。例えば、第一発光素子22a、第二発光素子23a及び第四発光素子24aの発光ピークは、略等しくてもよい。言い換えると、第一発光素子22a、第二発光素子23a及び第四発光素子24aは、同じ色の光を発してもよい。
上記で説明した、第一発光素子22a〜第五発光素子24bの数は、一例である。第一発光素子22a〜第五発光素子24bの数は特に限定されず、1つでもよい。例えば、第一発光素子列22bは、1つの第一発光素子22aから構成されてもよい。また、第一発光素子22a〜第五発光素子24bの数は、それぞれ異なっていてもよい。
また、上記では、第一発光素子列22bは、可視光域に発光ピークを有する第一発光素子22aのみで構成されている例を示したが、これに限定されない。第一発光素子列22bは、可視光域に発光ピークを有する第一発光素子22a、及び、紫外光域に発光ピークを有する第六発光素子(図示しない)が直列に接続されて構成されてもよい。つまり、第一発光素子列22bは、紫外光域に発光ピークを有する発光素子を有していてもよい。第一発光部22は、可視光に加え紫外光を出射してもよい。なお、第一発光部22が第六発光素子を有する場合、第六発光素子の数は、第三発光素子23bの数より少なくてもよい。これにより、発光装置20からいきなり強い紫外光が出射されることを抑制することができる。なお、第六発光素子の数がゼロである場合も、第六発光素子の数が第三発光素子23bの数より少ないことに含まれる。また第六発光素子は、他の発光素子の一例である。
発光装置20は、基台21に複数のLEDチップが直接実装された、いわゆるCOB(Chip On Board)構造のLEDモジュールである。
[2−3.端子及び配線]
次に、基台21上に配置された端子及び配線について、さらに図3Cを参照しながら説明する。
図3Cは、本実施の形態に係る発光装置20の内部構造を示す平面図である。なお、図3Cでは、第一発光素子22a〜第五発光素子24bがそれぞれ4個ずつ接続されている例を示している。
図3Cに示すように、発光装置20に外部から電力を供給するための給電用の端子として、基台21上には、第一端子25a、第二端子25b、第三端子25c、及び、第四端子25dが配置されている。第一端子25a、第二端子25b、第三端子25c、及び、第四端子25dのそれぞれは、例えば、基台21の角部に配置されている。第一端子25a、第二端子25b、第三端子25c、及び、第四端子25dのそれぞれは、平面視において、略矩形状である。なお、第一端子25a、第二端子25b、第三端子25c、及び、第四端子25dの基台21上における配置位置は、特に限定されない。
また、複数の発光素子を電気的に接続するための配線として、基台21上には、例えば、第一配線26a、第二配線26b、第三配線26c、及び、第四配線26dが配置されている。
第一配線26aは、第一発光素子列22bと第一端子25aとを電気的に接続する。第一配線26aは、具体的には、第一端子25aと一体的にパターン形成され、第一発光素子列22bとはボンディングワイヤ27によって電気的に接続されている。ボンディングワイヤ27は、金属線(ワイヤ)の一例である。
第二配線26bは、第一発光素子列22b及び第二発光素子列23cと第二端子25bとを電気的に接続する。第二配線26bは、具体的には、第二端子25bと一体的にパターン形成され、第一発光素子列22b及び第二発光素子列23cとはボンディングワイヤ27によって電気的に接続されている。
第三配線26cは、第二発光素子列23c及び第三発光素子列24cと第三端子25cを電気的に接続する。第三配線26cは、具体的には、第三端子25cと一体的にパターン形成され、第二発光素子列23c及び第三発光素子列24cとはボンディングワイヤ27によって電気的に接続されている。
第四配線26dは、第三発光素子列24cと第四端子25dとを電気的に接続する。第四配線26dは、具体的には、第四端子25dと一体的にパターン形成され、第三発光素子列24cとはボンディングワイヤ27によって電気的に接続されている。
平面視において、第一配線26a、第二配線26b、第三配線26c、及び、第四配線26dのそれぞれは、発光装置20の発光中心(光軸)を中心とした略円弧状の配線である。
以上説明した端子、配線、並びに、ボンディングワイヤ27は、例えば、金(Au)、銀(Ag)、又は銅(Cu)等の金属材料によって形成される。
[3.発光制御回路]
発光制御回路60は、交流電源70からの交流電力を所定電圧の電圧に変換して、発光装置20に出力する。発光制御回路60は、全波整流回路61、抵抗素子62、制御部63、及び、スイッチ素子64a〜64cを有する。なお、発光制御回路60は、発光装置20の外部に配置される。
全波整流回路61は、交流電源70と発光装置20との間に接続され、交流電源70から供給される正弦波交流電圧を全波整流して脈流電圧を生成するダイオードブリッジである。
抵抗素子62は、全波整流回路61と第一発光部22との間に接続され、第一発光素子22a〜第五発光素子24bに流れる電流を所定値以下に制限するために用いられる。なお、発光制御回路60には、脈流電圧を平滑化する平滑コンデンサは含まれない。
制御部63は、生成された脈流電圧が有する交流波形に沿って第一発光素子22a〜第五発光素子24bの発光制御(駆動制御)を行う。制御部63は、第一端子25aと第二端子25bとの間に電力を供給すること、第一端子25aと第三端子25cとの間に電力を供給すること、又は、第一端子25aと第四端子25dとの間に電力を供給することを排他的に制御する。つまり、制御部63は、第一発光部22のみを点灯させること、第一発光部22及び第二発光部23のみを点灯させること、又は、第一発光部22〜第三発光部24を全て点灯させることを排他的に制御する。
制御部63は、発光装置20に入力される入力電圧に応じてスイッチ素子64a〜64cのオン(導通、短絡)及びオフ(非導通、開放)を制御することで、上記の制御を行う。例えば、交流電源70(例えば、スイッチング電源回路の2次側として実現される)は出力電圧を変化可能であり、制御部63は、当該出力電圧が整流された脈流電圧の電圧値に応じて、スイッチ素子64a〜64cのオン及びオフを制御してもよい。
制御部63は、IC(集積回路)によって実現されるが、マイクロコンピュータ、プロセッサ、又はその他の専用回路などによって実現されてもよい。制御部63は、例えば、マイクロコンピュータを構成する記憶部に、入力電圧とスイッチ素子64a〜64cのオン及びオフの制御とが対応付けられたテーブルが記憶されており、入力電圧と当該テーブルに基づいて、スイッチ素子64a〜64cのオン及びオフを制御してもよい。
スイッチ素子64a〜64cのそれぞれは、制御部63によってオン及びオフが制御されるスイッチ素子である。スイッチ素子64aは、第一発光素子列22bに脈流電圧を供給するためにオンされる。スイッチ素子64bは、第二発光素子列23cに脈流電圧を供給するためにオンされる。スイッチ素子64cは、第三発光素子列24cに脈流電圧を供給するためにオンされる。
スイッチ素子64a〜64cのそれぞれは、具体的には、FET(Field Effect Transistor)などの半導体スイッチ素子であるが、リレー素子などであってもよい。
上記のように、本実施の形態に係る照明装置10は、ACダイレクト方式により駆動する。これにより、交流電源を整流した電圧で直接発光素子を駆動することができるので、AC/DC方式である場合と比較して、コイル又はコンデンサなどの比較的大きな部品が不要であり、小型化された照明装置10を実現することができる。なお、発光制御回路60は、器具本体とは別体に設けられていてもよい。
ここで、発光制御回路60、第一発光素子列22b、第二発光素子列23c、及び、第三発光素子列24cの電気的な接続関係について説明する。
全波整流回路61の一方の出力端子61aは、第一端子25aを介して第一発光素子列22bのアノード端に電気的に接続される。
第一発光素子列22bのカソード端は、第二配線26bを介して第二発光素子列23cのアノード端と電気的に接続され、かつ第二端子25bを介してスイッチ素子64aの一端に電気的に接続される。
第二発光素子列23cのカソード端は、第三配線26cを介して第三発光素子列24cのアノード端と電気的に接続され、かつ第三端子25cを介してスイッチ素子64bの一端に電気的に接続される。
第三発光素子列24cのカソード端は、スイッチ素子64cの一端に電気的に接続される。
全波整流回路の他方の出力端子61bは、スイッチ素子64a〜64cの他端に電気的に接続される。
[4.発光装置の動作]
続いて、発光装置20の動作について、図5A〜図8Bを参照しながら説明する。
図5Aは、本実施の形態に係る第一発光部22が発光するときの接続関係を示す回路図である。
図5Aに示すように、制御部63の制御によりスイッチ素子64aが接続されることで、第一発光部22〜第三発光部24のうち、第一発光部22のみが発光する。本実施の形態では、第一発光部22を構成する第一発光素子22aは、青色を発する。言い換えると、第一発光部22のみが点灯しているときは、紫外光は出射されていない。これにより、ユーザは、発光装置20から可視光が出射されているか否かを確認するだけで、発光装置20から紫外光が出射されているか否かを知ることができる。なお、第一発光部22が発光しているときの発光装置20の発光スペクトルは、図4Aに示す発光スペクトルとなる。
図5Bは、本実施の形態に係る第一発光部22が発光するときの電圧(入力電圧)と発光色との関係を示す図である。なお、図5Bに示す破線は、発光装置20に供給される電圧の最大時の波形を示す。
図5Bに示すように、第一発光部22のみが発光するときの電圧波形は、最大時の波形より小さい。言い換えると、制御部63は、発光装置20に供給される脈流電圧の電圧値(瞬時値)が第一の値(例えば、図5Bに示す電圧V1)以下であるときに、スイッチ素子64aをオンすることで、第一発光部22のみを発光させる制御を行う。なお、第一の値は、接続される第一発光素子22aの数などに応じて、適宜決定される。
図6Aは、本実施の形態に係る第一発光部22及び第二発光部23が発光するときの接続関係を示す回路図である。
図6Aに示すように、制御部63の制御によりスイッチ素子64bが接続されることで、第一発光部22〜第三発光部24のうち、第一発光部22及び第二発光部23のみが発光
する。本実施の形態では、第一発光部22を構成する第一発光素子22aは、青色を発する。また、第二発光部23を構成する第二発光素子23aは緑色を発し、第三発光素子23bは紫外光を発する。言い換えると、第一発光部22及び第二発光部23が発光しているときは、可視光及び紫外光の両方が出射されている。
発光装置20は、第一発光素子22aと第二発光素子23aとが同時に発光することで、青色と緑色との混色光を出射する。つまり、図5Aに示す第一発光部22のみが発光しているときと異なる色の光を発する。これにより、ユーザは、発光装置20が出射する可視光の色の違いを確認するだけで、発光装置20から紫外光が出射されているか否かを知ることができる。
図6Bは、本実施の形態に係る第一発光部22及び第二発光部23が発光するとき電圧と発光色との関係を示す図である。なお、図6Bに示す破線は、発光装置20に供給される電圧の最大時の波形を示す。
図6Bに示すように、第一発光部22及び第二発光部23が発光するときの電圧波形は、最大時の波形より小さく、かつ図5Bに示す第一発光部22のみが発光するときの電圧波形より大きい。言い換えると、制御部63は、発光装置20に供給される脈流電圧の電圧値(瞬時値)が第一の値(電圧V1)より大きく、かつ第一の値より高い第二の値(電圧V2)より小さいときに、スイッチ素子64bをオンすることで、第一発光部22及び第二発光部23を発光させる制御を行う。図6Bに示すように、第一発光部22から青色の光、第二発光部23から緑色の光及び紫外光が出射される。なお、第二の値は、接続される第二発光素子23a及び第三発光素子23bの数などに応じて、適宜決定される。
図7Aは、本実施の形態に係る第一発光部22及び第二発光部23が発光したときの発光スペクトルを示す図である。縦軸は、可視光域の光の発光ピークを基準(発光強度1)としたときの紫外光の発光強度を示す図である。
図7Aに示すように、第一発光部22及び第二発光部23が発光しているときは、可視光域に2つの発光ピークを有し、かつ紫外光域に1つの発光ピークを有する。また、紫外光の発光強度は、可視光の発光強度より高くてもよい。
図8Aは、本実施の形態に係る第一発光部22〜第三発光部24が発光するときの接続関係を示す回路図である。
図8Aに示すように、制御部63の制御によりスイッチ素子64cが接続されることで、第一発光部22〜第三発光部24の全てが点灯する。本実施の形態では、第三発光部24を構成する第四発光素子24aは赤色を発し、第五発光素子24bは紫外光を発する。言い換えると、第一発光部22〜第三発光部24が点灯しているときは、可視光及び紫外光の両方が出射されている。さらに、第三発光素子23bに加え第五発光素子24bが発光するので、紫外光の発光強度は、図6Aに示す第三発光素子23bが発光しているときに比べて、高い。例えば、第一発光部22〜第三発光部24が発光しているときの可視光に対する紫外光の強度は、第一発光部22及び第二発光部23が発光しているときの可視光に対する紫外光の強度より、高い。
発光装置20は、第一発光素子22aと第二発光素子23aと第四発光素子24aとが同時に発光することで、電球色の光を出射する。つまり、図5A及び図5Bに示すときと異なる色の光を発する。これにより、ユーザは、発光装置20が出射する可視光の色の違いを確認するだけで、発光装置20から出射される紫外光の強度が高くなったことを知ることができる。
図8Bは、本実施の形態に係る第一発光部22〜第三発光部24が点灯するときの電圧と発光色との関係を示す図である。
図8Bに示すように、第一発光部22〜第三発光部24が点灯するときの電圧波形は、最大時の波形と略等しい。言い換えると、制御部63は、発光装置20に供給される脈流電圧の電圧値(瞬時値)が最大電圧と略等しいときに、スイッチ素子64cをオンすることで、第一発光部22〜第三発光部24を点灯させる制御を行う。図8Bに示すように、第一発光部22から青色、第二発光部23から緑色と紫外光、第三発光部24から赤色と紫外光が出射される。
図8Bは、本実施の形態に係る第一発光部22〜第三発光部24が発光したときの発光スペクトルを示す図である。縦軸は、可視光域の光の発光ピークを基準(発光強度1)としたときの紫外光の発光強度を示す図である。
図8Bに示すように、第一発光部22〜第三発光部24が発光しているときは、可視光域に3つの発光ピークを有し、紫外光域に1つの発光ピークを有する。また、紫外光の発光強度は、可視光の発光強度より大きくてもよい。
なお、第二発光素子23aは、黄色の光を発する発光素子であってもよい。これにより、第三発光素子23bが発光しているときと、第三発光素子23b及び第五発光素子24bが発光しているときとで、発光装置20は白色光を発することができる。そして、紫外光の発光強度が高くなるときに、第四発光素子24aが赤色を発することで白色光(可視光)の色温度をより低くすることができるので、ユーザに紫外光の発光強度が高くなったことを認識させやすくなる効果も期待できる。例えば、第一発光部22のみが発光している状態、第一発光部22及び第二発光部23が発光している状態、及び、第一発光部22〜第三発光部24が発光している状態で、この順に可視光の色温度を低くしてもよい。
上記のように、本実施の形態に係る発光装置20は、紫外光のみが出射されることがない構成を有する。具体的には、第二発光部23及び第三発光部24に示すように、紫外光を発する発光素子(第三発光素子23b及び第五発光素子24b)に、直列に可視光を発する発光素子(第二発光素子23a及び第四発光素子24a)が接続される。
なお、第一発光素子22a、第二発光素子23a、及び、第四発光素子24aが発する可視光の色はこれに限定されず、発光装置20が使用される環境に応じて適宜決定されればよい。例えば、発光装置20以外の光源であって、所定の色の光を発する光源(例えば、白色の蛍光灯など)を発光装置20と同時に使用している場合、発光装置20は当該光源が発する所定の色とは異なる色の光を発するとよい。
[5.発光素子の配置]
続いて、本実施の形態に係る発光装置20の発光素子の配置について、図9〜図12を参照しながら説明する。なお、以降において、第一発光素子22a、第二発光素子23a及び第四発光素子24aを可視光素子と記載し、第三発光素子23b及び第五発光素子24bを紫外光素子と記載して、可視光素子及び紫外光素子の配置について説明する。
図9は、本実施の形態に係る発光装置20における、発光素子の第一の配置と照射範囲との関係を示す図である。図9の(a)は、発光装置20における発光素子の第一の配置を示しており、図9の(b)は、図9の(a)のように発光素子を配置した発光装置20を対象物80に向けて発光させたときの照射範囲を示す図である。また、図9の(b)では、可視光素子が発する光の照射範囲を破線で示しており、紫外光素子が発する光の照射範囲を一点鎖線で示している。なお、破線と一点鎖線の関係は、図10の(b)及び図11の(b)においても同様である。
図9の(a)に示すように、可視光素子が基台21の配置領域R4に配置されて、紫外光素子が基台21の配置領域R5に配置されている。例えば、平面視において、配置領域R4は、基台21の中央側に配置された領域であり、配置領域R5は、配置領域R4より基台21の外周側に配置された領域である。配置領域R4及び配置領域R5の平面視形状は特に限定されないが、本実施の形態では、配置領域R4の平面視形状は、略円形状であり、配置領域R5の平面視形状は、配置領域R4を囲む略リング状である。言い換えると、図9の(a)の例では、紫外光素子が可視光素子を囲むように可視光素子の周りに配置されている。例えば、配置領域R4と配置領域R5とは、同心円状に形成される。
図9の(b)に示すように、図9の(a)の配置の場合、紫外光が照射される照射領域U1は、可視光が照射される照射領域L1より広い。つまり、対象物80に対して、より広範囲に紫外光を照射することができる。これにより、可視光が照射されることで紫外光が照射されていることをユーザが認識でき、かつ広い範囲に紫外光を照射することができる。
図10は、本実施の形態に係る発光装置20における、発光素子の第二の配置と照射範囲との関係を示す図である。図10の(a)は、発光装置20における発光素子の第二の配置を示しており、図10の(b)は、図10の(a)のように発光素子を配置した発光装置20を対象物80に向けて発光させたときの照射範囲を示す図である。
図10の(a)に示すように、第二の配置において、可視光素子は、紫外光素子より基台21の外側に配置されている。紫外光素子が基台21の配置領域R6に配置されて、可視光素子が基台21の配置領域R7に配置されている。図10の(a)の例では、可視光素子が紫外光素子を囲むように紫外光素子の周りに配置されている。なお、配置領域R7は、第一配置領域の一例であり、配置領域R6は、第二配置領域の一例である。
図10の(b)に示すように、図10の(a)の配置の場合、可視光が照射される照射領域L2は、紫外光が照射される照射領域U2より広い。照射領域U2は、照射領域L2の領域に含まれる。つまり、第二の配置であれば、対象物80に対して、紫外光のみが照射される領域が生じることを抑制することができる。
図11は、本実施の形態に係る発光装置20における、発光素子の第三の配置と照射範囲との関係を示す図である。図11の(a)は、発光装置20における発光素子の第三の配置を示しており、図11の(b)は、図11の(a)のように発光素子を配置した発光装置20を対象物80に向けて発光させたときの照射範囲を示す図である。図11の(c)は、図11の(a)のように発光素子を配置した発光装置20を対象物80に向けて発光させたときの照度分布を示す図である。
図11の(a)に示すように、第三の配置において、紫外光素子が配置される配置領域R8と可視光素子が配置される配置領域R9とが、基台21の平面視において、基台21の中心から外方に向けて交互に配置されている。配置領域R8は、中心領域R8aと中心領域R8aを所定の間隔を空けて囲むリング領域R8bとを含む。配置領域R9は、中心領域R8aとリング領域R8bとの間に配置され中心領域R8aを囲むリング領域R9aと、リング領域R9aより直径が大きく、リング領域R8bを外側から囲むリング領域R6bとを含む。
配置領域R8と配置領域R9とが交互に同心円状に配置されている。具体的には、同心円状に、中心領域R8a、リング領域R9a、リング領域R8b、及び、リング領域R9bがこの順に配置されている。リング領域R9aは、中心領域R8aとリング領域R8bとを隔てる。また、最外周には、例えば、可視光素子が配置されるリング領域R9bが配置される。なお、図11の(a)における配置領域R9は、第一配置領域の一例であり、配置領域R8は、第二配置領域の一例である。
なお、中心領域R8aとリング領域R8bのそれぞれに、第三発光素子23b及び第五発光素子24bが配置されていてもよいし、中心領域R8aに第三発光素子23b及び第五発光素子24bの一方が配置されており、リング領域R8bに第三発光素子23b及び第五発光素子24bの他方が配置されていてもよい。
なお、リング領域R9a及び9bのそれぞれに、第一発光素子22a、第二発光素子23a、及び、第四発光素子24aが配置されていてもよいし、外側のリング領域R9aに第一発光素子22aが配置されており、内側のリング領域R9bに第二発光素子23a及び第四発光素子24aが配置されていてもよい。また、1つの発光素子に対して、1つのリング領域が形成されていてもよい。発光装置20は、例えば、配置領域R9として3つのリング領域を有しており、3つのリング領域はそれぞれ、第一発光素子22a、第二発光素子23a、及び、第四発光素子24aのうちの1つの発光素子が配置されていてもよい。
図11の(b)に示すように、図11の(a)の配置の場合、可視光素子と紫外光素子とが基台21に対して分散して配置されるので、対象物80における照度ムラの発生を抑制することができる。具体的には、可視光素子及び紫外光素子それぞれの照度ムラを抑制することができる。また、可視光が照射される照射領域L3は、紫外光が照射される照射領域U3より広い。照射領域U3は、照射領域L3の領域に含まれる。つまり、第三の配置であれば、対象物80に対して、紫外光のみが照射される領域が生じることを抑制することができる。
ここで、発光装置20の断面構造について、図12を参照しながら説明する。
図12は、図10の(a)のXII−XII線における模式断面図である。配置領域R6には第三発光素子23b及び第五発光素子24bが配置されており、配置領域R7には、第一発光素子22a、第二発光素子23a、及び、第四発光素子24aが配置されている。なお、配置領域R7において、第一発光素子22a、第二発光素子23a、及び、第四発光素子24aのうち、第一発光素子22aが最も外周に配置されている例を示している。これにより、第一発光素子22aのみが点灯するとき(図5Aに示す状態のとき)に、可視光の照射範囲をより広くすることができる。
図12に示すように、発光装置20は、上記で説明した構成以外に、さらに支持部材28、及び、カバー部材29を備える。
支持部材28は、基台21上に配置された、カバー部材29を支持するための部材である。支持部材28には、例えば、絶縁性を有する熱硬化性樹脂、又は、熱可塑性樹脂等が用いられる。より具体的には、支持部材28には、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、またはポリフタルアミド(PPA)樹脂などが用いられる。
支持部材28は、発光装置20の光取り出し効率を高めるために、光反射性を有することが望ましい。支持部材28には、白色の樹脂(いわゆる白樹脂)が用いられてもよい。また、支持部材28の光反射性を高めるために、支持部材28の中には、TiO2、Al2O3、ZrO2、及びMgO等の粒子が含まれてもよい。
発光装置20においては、支持部材28は、第一発光部22〜第三発光部24(具体的には、第一発光素子列22b、第二発光素子列23c、及び、第三発光素子列24c)を外側から囲むように円環状に形成される。そして、支持部材28にはカバー部材29が固定される。なお、支持部材28の形状は、円環状に限定されない。支持部材28は、カバー部材29を支持し、固定することができれば形状は特に限定されない。支持部材28は、外形が矩形の環状に形成されてもよい。また、支持部材28は、基台21上に形成された複数の突起により形成されてもよい。例えば、図12に示すように、複数のドーム状の突起により、支持部材28が形成されてもよい。
カバー部材29は、第一発光部22〜第三発光部24(具体的には、第一発光素子列22b、第二発光素子列23c、及び、第三発光素子列24c)を覆う部材である。カバー部材29は、第一発光部22〜第三発光部24から出射される光に対して、透光性を有する。カバー部材29は、紫外光を吸収しにくい材料から構成される。カバー部材29は、例えば、ガラス材から形成されたガラスプレート、又は、紫外光及び可視光を透過する樹脂材料から形成された樹脂板などで実現される。この場合、第一発光素子列22b、第二発光素子列23c、及び、第三発光素子列24cとカバー部材29との間には、透光性の樹脂などにより形成される封止部材は形成されていない。透光性の樹脂とは、例えば、メチル系のシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、又はユリア樹脂などである。
なお、カバー部材29は、ガラスプレートなどの板状の部材に限定されない。カバー部材29は、円環状に形成された支持部材28に囲まれた領域に、ガラス材(例えば、低融点ガラス)又は樹脂材料を流し込むことで形成されてもよい。つまり、カバー部材29は、第一発光素子列22b、第二発光素子列23c、及び第三発光素子列24cを封止する封止部材から形成されてもよい。
[6.効果など]
以上のように、本実施の形態の一態様に係る発光装置20は、基台21と、基台21上に実装された複数の第一発光素子22aが直列に接続された第一発光素子列22bを有する第一発光部22と、基台21上に実装された第二発光素子23a及び第三発光素子23bが直列に接続された第二発光素子列23cであって、第一発光素子列22bと直列に接続された第二発光素子列23cを有する第二発光部23と、第一発光素子列22bと第二発光素子列23cとを接続する配線に接続された第二端子25bとを備える。そして、第一発光部22は、可視光成分を含む第一光を出射し、第二発光部23は、可視光成分及び紫外光成分を含む第二光を出射する。
これにより、外部からの電力の供給を、第一発光素子列22bに行うか、又は、第一発光素子列22b及び第二発光素子列23cに行うかを、第二端子25bを介して、切り替えることができる。例えば、第二端子25bがスイッチ素子64aと電気的に接続されていた場合、スイッチ素子64aのオンオフにより、第一発光素子列22bに行うか、又は、第一発光素子列22b及び第二発光素子列23cに行うかを切り替えることができる。そして、ユーザは、第一発光部22のみが発光していることを第一光により知ることができ、第一発光部22及び第二発光部23が発光していることを第一光と第二光とから知ることができる。第一光、及び、第二光の両方は少なくとも可視光を含み、少なくとも第二光は紫外光を含むので、ユーザは可視光の色又は強度を確認するだけで、紫外光の出射状況を知ることができる。よって、本実施の形態に係る発光装置20によれば、紫外光の出射状態を容易に確認することができる。
また、第一光及び第二光は、発光スペクトルの形状が異なる光である。
これにより、第一発光部22のみが発光しているときと、第一発光部22及び第二発光部23が発光しているときとでは可視光の色又は明るさが異なるので、ユーザは可視光の色又は明るさを確認するだけで、紫外光の出射状態を知ることができる。よって、紫外光の出射状態をより容易に確認することができる。
また、第一発光素子22aは、第一波長に発光ピークを有し、第二発光素子列23cは、第二波長に発光ピークを有する第二発光素子23a、及び、第三波長に発光ピークを有する第三発光素子23bを有し、第一波長、及び、第二波長の波長域は可視光域であり、第三波長の波長域は紫外光域である。
これにより、可視光を発する発光素子(第一発光素子22aと第二発光素子23a)と紫外光を発する発光素子(第三発光素子23b)とを用いて、紫外光の出射状況を容易に確認することができる発光装置20を実現することができる。例えば、第一波長と第二波長とが異なる波長域である場合、可視光の色の変化によって紫外光の出射状況を確認することができる。
また、さらに、第一発光素子列22bは、第四波長に発光ピークを有する第六発光素子を有し、第四波長の波長域は、紫外光域である。
これにより、第一発光部22のみが発光する状態であっても、可視光と紫外光とを出射することができる。
また、第六発光素子の数は、第三発光素子23bの数より少ない。
これにより、発光装置20を動作させたときに、いきなり強い紫外光が出射されることを抑制することができるので、第一発光部22が可視光及び紫外光を発する場合であっても、発光装置20の安全性が向上された発光装置20を実現することができる。
また、さらに、少なくとも第三発光素子23bを覆い、紫外光を透過する透光性のカバー部材29を備える。
これにより、紫外光がカバー部材29で吸収されることを抑制することができるので、発光装置20の紫外光の取り出し効率が向上される。
また、第一発光部22は、可視光成分及び紫外光成分のうち可視光成分のみを含む第一光を出射する。
これにより、ユーザは、第一光の光を確認するだけで、紫外光が出射されていないことを知ることができる。よって、発光装置20によれば、紫外光の出射状態を容易に確認することができる。
また、第一光及び第二光が混色した混色光の色温度は、第一光の色温度より低い。
これにより、紫外光が出射される、又は、出射されている紫外光の強度が高くなるときに、可視光の光を警告色である赤色に近づけることができる。よって、効果的にユーザに注意を促すことができる。
また、基台21は板状であり、第一発光素子22a及び第二発光素子23aの少なくとも一部は、基台21の平面視において、第三発光素子23bより基台21の外側に配置される。
これにより、発光装置20の平面視において、可視光は、紫外光よりも発光装置20の外方の領域を照らすことができる。
また、基台21は、基台21の平面視において、第一発光素子22a及び第二発光素子23aの少なくとも一部が配置される配置領域R7と、第三発光素子23bが配置される配置領域R6とを有し、配置領域R7は、配置領域R6を外側から囲む。
これにより、可視光が照射される照射領域U2を紫外光が照射される照射領域L2より広くすることができる。つまり、紫外光のみが照射される領域が生じることを抑制することができる。よって、ユーザが紫外光を浴びてしまうことを抑制することができるので、発光装置20の安全性がより向上する。
また、基台21は、基台21の平面視において、複数の配置領域R9及び複数の配置領域R8を有し、複数の配置領域R9の少なくとも一部は、環状に形成されており、複数の配置領域R8の少なくとも一部は、環状に形成されており、複数の配置領域R9及び複数の配置領域R8は、基台21の中心から外方に向けて交互に配置されており、複数の配置領域R9及び複数の配置領域R8のうち、配置領域R9が最外周に配置される。
これにより、照射領域U3における紫外光の照射ムラと、照射領域L3における可視光の照射ムラとを低減することができる。例えば、紫外光が部分的に過剰に照射されることで、樹脂などの部材が劣化してしまうことを抑制することができる。また、配置領域R9を最外周に配置することで、紫外光のみが照射される領域が生じることを抑制することができる。
以上のように、本実施の形態の一態様に係る照明装置10は、上記に記載の発光装置20と、発光装置20に、当該発光装置20を点灯させるための電力を供給する発光制御回路60とを備える。
これにより、紫外光の出射状態を容易に確認することができる照明装置10を実現することができる。
(実施の形態1の変形例)
次に、実施の形態1の変形例に係る発光装置ついて、図13〜図15Bを参照しながら説明する。本変形例では、実施の形態1と、各発光部の構成が異なるので、その点を中心に説明して、実施の形態1と実質的に同一の構成については説明を省略又は簡略化する場合がある。
図13は、図10の(a)のXII−XII線に対応する、変形例に係る発光装置の模式断面図である。
図13に示すように、発光装置120は、第一発光素子122a〜第五発光素子24bと、ダム材128a〜128dと、封止部材129a〜129dとを備える。配置領域R6には、可視光素子(具体的には、第一発光素子122a、第二発光素子123a、及び、第四発光素子124a)が配置される。本実施の形態では、可視光素子が蛍光体を含む封止部材で封止されている。配置領域R7には、紫外光素子(具体的には、第三発光素子23b、及び、第五発光素子24b)が配置される。
第一発光素子122a、第二発光素子123a、及び、第四発光素子124aは、第一波長に発光ピークを有する。第一波長の波長域は、可視光域である。本変形例では、第一発光素子122a、第二発光素子123a、及び、第四発光素子124aは、青色を発する。つまり、第一発光素子122a、第二発光素子123a、及び、第四発光素子124aはそれぞれ、同じ色の光を発する発光素子である。第一発光素子122a、第二発光素子123a、及び、第四発光素子124aは、例えば、InGaN系の材料によって構成された、発光ピークが430nm以上470nm以下の窒化ガリウム系のLEDチップが採用される。
なお、第一発光素子122aにより第一発光素子列が形成され、第二発光素子123aと第三発光素子23bとが直列に接続されることで第二発光素子列が形成され、第四発光素子124aと第五発光素子24bとが直列に接続されることで第三発光素子列が形成される。第一発光部は第一発光素子列を有し、第二発光部は第二発光素子列を有し、第三発光部は第三発光素子列を有する。また、第一発光素子122aは、第一発光素子122a〜第五発光素子24bのうち、基台21の最外周に配置されてもよい。
ダム材128a〜128dは、基台21上に配置され、封止部材をせき止めるための部材である。ダム材128aは、基台21上に第一発光素子122aを外側から囲むように形成される。ダム材128bは、第一発光素子122aと第二発光素子123aとを隔てるように形成される。ダム材128cは、第二発光素子123aと第四発光素子124aとを隔てるように形成される。ダム材128dは、第四発光素子124aと第三発光素子23b及び第五発光素子24bとを隔てるように形成される。言い換えると、ダム材128dは、配置領域R6と配置領域R7とを隔てるように形成される。ダム材128a〜128dはそれぞれ、環状に形成されている。ダム材128a〜128dはそれぞれ、例えば、円環状に形成されている。ダム材128a〜128dには、例えば、絶縁性を有する熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂等が用いられる。より具体的には、ダム材128a〜128dには、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、又は、ポリフタルアミド(PPA)樹脂などが用いられる。
封止部材129a〜129cはそれぞれ、蛍光体を含んで形成される。封止部材129a〜129cの基材は、透光性樹脂材料である。透光性樹脂材料としては、例えば、メチル系のシリコーン樹脂が用いられるが、エポキシ樹脂またはユリア樹脂などが用いられてもよい。
封止部材129aは、ダム材128a及び128bで囲まれた領域に設けられ、黄色蛍光体を含有し、第一発光素子122aを封止する封止部材である。封止部材129aは、複数の第一発光素子122aを覆い、一括封止する。なお、封止部材129aは、第一封止材の一例であり、黄色蛍光体は、第一波長変換材の一例である。
図14Aは、本変形例に係る発光装置120の第一発光部の発光スペクトルを示す図である。
図13に示す構成により、第一発光素子122aが発した青色光の一部は、封止部材129aに含まれる黄色蛍光体によって黄色光に波長変換される。そして、黄色蛍光体に吸収されなかった青色光と、黄色蛍光体によって波長変換された黄色光とは、封止部材129a中で拡散及び混合される。これにより、封止部材129aからは、図14Aに示す発光スペクトルを有する白色光が出射される。封止部材129aから出射される光の色温度は、例えば、8000Kである。
封止部材129bは、ダム材128bと128cとで囲まれた領域に設けられ、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含有し、第二発光素子123aを封止する封止部材である。封止部材129bは、第二発光素子123aが発する光の波長を、封止部材129aが含有する波長変換材(例えば、黄色蛍光体)とは異なる波長に変換する波長変換材(赤色蛍光体及び緑色蛍光体)を含有する。封止部材129bは、複数の第二発光素子123aを覆い、一括封止する。なお、封止部材129bは、第二封止材の一例であり、赤色蛍光体及び緑色蛍光体は、第二波長変換材の一例である。
図14Bは、本変形例に係る発光装置120の第二発光部の発光スペクトルを示す図である。
図13に示す構成により、第二発光素子123aが発した青色光の一部は、封止部材129bに含まれる赤色蛍光体及び緑色蛍光体によって赤色光及び緑色光に波長変換される。そして、赤色蛍光体及び緑色蛍光体に吸収されなかった青色光と、赤色蛍光体によって波長変換された赤色光と、緑色蛍光体によって波長変換された緑色光とは、封止部材129b中で拡散及び混合される。これにより、封止部材129b(発光装置120)からは、図14Bに示す発光スペクトルを有する光が出射される。封止部材129bから出射される光の色温度は、封止部材129aから出射される光の色温度より低い。封止部材129bから出射される光の色温度は、例えば、2700Kである。
封止部材129cは、ダム材128c及び128dで囲まれた領域に設けられ、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含有し、第四発光素子124aを封止する封止部材である。封止部材129cは、第四発光素子124aが発する光の波長を、封止部材129aが含有する波長変換材(例えば、黄色蛍光体)とは異なる波長に変換する波長変換材(赤色蛍光体及び緑色蛍光体)を含有する。封止部材129cは、複数の第四発光素子124aを覆い、一括封止する。
図14Cは、本変形例に係る発光装置120の第三発光部の発光スペクトルを示す図である。
図14Cに示すように、可視光域における発光スペクトルは、図14Bに示す発光スペクトルと同様である。封止部材129bから出射される光の色温度は、例えば、2700Kである。
これにより、ユーザは、第三発光素子23bに加え第五発光素子24bが発光することで紫外光の発光強度が高くなったことを、可視光の色の変化(色温度の変化)により知ることができる。具体的には、ユーザは、発光装置120から出射された白色光を確認することで、紫外光が出射されていないことを知ることができる。また、ユーザは、第二発光素子123aが発光し、第一発光素子122aと第二発光素子123aとが混色した光を確認することで、紫外光が出射されていること(第三発光素子23bが発光していること)を知ることができる。つまり、白色光の色温度が下がることを確認することで、紫外光が出射されていることを知ることができる。また、ユーザは、さらに第四発光素子124aが発光し、第一発光素子122a、第二発光素子123a、及び、第四発光素子124aが混色した光を確認することで、紫外光の強度が高くなったことを知ることができる。つまり、白色光の色温度がさらに下がることを確認することで、紫外光の強度が高なったことを知ることができる。
なお、上記では紫外光の強度が高くなるごとに、発光装置120から出射される可視光の色温度を下げる例について説明したが、これに限定されない。紫外光の強度が高くなるごとに、発光装置120から出射される可視光の色温度を上げてもよいし、その他であってもよい。紫外光の強度が高くなるとは、紫外光が出射されていない状態(例えば、第一発光部のみが発光している状態)から紫外光が出射された状態(例えば、第一発光部及び第二発光部が発光している状態)になることも含む。
なお、図14B及び図14Cに示すように、第三発光素子23bが発する紫外光より第五発光素子24bが発する紫外光の方が、発光強度が高くてもよい。これにより、第三発光素子23b及び第五発光素子24bの発光強度が等しい場合に比べ、発光装置20が出射することができる紫外光の強度範囲を広げることができる。
本変形例では、封止部材129bと封止部材129cとは、波長変換材として赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含有する例について説明したが、これに限定されない。封止部材129a〜129cが含有する波長変換材は、それぞれ異なってもよい。例えば、封止部材129bは、波長変換材として、赤色蛍光体及び緑色蛍光体の一方を含有していてもよい。また、封止部材129bと封止部材129cとは、波長変換材として複数の蛍光体(例えば、赤色蛍光体及び緑色蛍光体)を含有し、当該複数の蛍光体の含有割合が異なっていてもよい。
また、封止部材129a〜129cに含まれる蛍光体は、同一の蛍光体であってもよい。例えば、封止部材129a〜129cは、黄色蛍光体を含んでいてもよい。この場合、ダム材128b及び128cは、設けられなくてもよい。
封止部材129dは、ダム材128dで囲まれた領域に設けられ、第三発光素子23b及び第五発光素子24bを封止する封止部材である。封止部材129dは、複数の第三発光素子23b及び第五発光素子24bを覆い、一括封止する。
封止部材129dは、封止部材129a〜129cに比べ、紫外光域の光の透過率が高い材料で形成される。封止部材129dは、ガラス材などをダム材128dの内側に流し込むことで形成される。なお、封止部材129dは、第三発光素子23b及び第五発光素子24bが発する光の波長を変換する波長変換材を含有していない。これにより、封止部材129dが波長変換材を含んでいることで、第三発光素子23b及び第五発光素子24bから出射された紫外光が、波長変換材により可視光に変換され、封止部材129dから出射される紫外光の強度が低下することを抑制することができる。また、封止部材129dは、第三封止材の一例である。
なお、第三発光素子23b及び第五発光素子24bは、封止部材129dで封止されていることに限定されない。例えば、紫外光を透過する透光性の板状の部材(例えば、ガラスプレート)により、第三発光素子23b及び第五発光素子24bが覆われていてもよい。つまり、発光装置120は、少なくとも第三発光素子23b及び第五発光素子24bを覆う板状の部材を備えていてもよい。
また、ダム材128a〜128dのうち、少なくともダム材128dの表面には、紫外光を反射する反射膜が形成されていてもよい。ダム材128dには、例えば、紫外光を反射する誘電体反射膜が形成されていてもよいし、アルミニウムなどの金属膜が形成されていてもよい。また、ダム材128dは、紫外光を透過しにくい材料で形成されていてもよい。なお、ダム材128dは、壁部の一例である。
続いて、発光装置120の動作について、図15A及び図15Bを参照しながら説明する。
図15Aは、本変形例に係る第一発光部及び第二発光部が発光したときの発光スペクトルを示す図である。図15Bは、本変形例に係る第一〜第三発光部が発光したときの発光スペクトルを示す図である。なお、第一発光部のみが発光するときの発光スペクトルは、図14Aと同様であり、説明を省略する。
図15Aは、制御部により、スイッチ素子64b(図3B参照)が接続されることで、第一発光部及び第二発光部が発光したときの発光スペクトルを示している。図14A及び図15Aに示すように、第二発光部が発光することで、紫外光が照射されるとともに、可視光の発光スペクトルが変化する。具体的には、紫外光が照射されると、第二発光素子123aが点灯するので、第一発光素子122aのみが点灯しているときに比べ、発光装置120から出射される光の色温度が低くなる。
図15Bは、制御部により、スイッチ素子64c(図3B参照)が接続されることで、第一発光部〜第三発光部が発光したときの発光スペクトルを示している。図15A及び図15Bに示すように、第三発光部が発光することで、紫外光の発光強度が高くなるとともに、可視光の発光スペクトルがさらに変化する。具体的には、紫外光の発光強度が高くなると、第四発光素子124aが点灯するので、第一発光素子122a及び第二発光素子123aが点灯しているときに比べ、発光装置20から出射される光の色温度がさらに低くなる。
なお、図13では、第一発光素子122a、第二発光素子123a及び第四発光素子124aは、可視光(例えば、青色光)を発する発光素子である例について説明したが、これに限定されない。第一発光素子122a、第二発光素子123a及び第四発光素子124aの少なくとも一つは、紫外光を発する発光素子(例えば、第三発光素子23b又は第五発光素子24bと同一の発光素子)であってもよい。この場合、紫外光を発する発光素子を覆う封止部材は、紫外光を可視光に変換する波長変換材が含有される。一例として、第一発光素子122a、第二発光素子123a及び第四発光素子124aの全てが、紫外光を発する発光素子で形成されている場合について説明する。
第一発光素子122aは、紫外光域に発光ピークを有する発光素子である。当該第一発光素子122aを覆う封止部材129aは、紫外光を可視光に変換する波長変換材を含有する。この構成により、第一発光素子122aが発した紫外光の一部は、封止部材129aに含まれる蛍光体によって可視光に波長変換される。そして、波長変換材に吸収されなかった紫外光と、波長変換材によって波長変換された可視光とが、封止部材129a(発光装置120)から同時に出射される。
第二発光素子123aは、紫外光域に発光ピークを有する発光素子である。当該第二発光素子123aを覆う封止部材129bは、紫外光を可視光に変換する波長変換材を含有する。この構成により、第二発光素子123aが発した紫外光の一部は、封止部材129bに含まれる波長変換材によって可視光に波長変換される。そして、波長変換材に吸収されなかった紫外光と、波長変換材によって波長変換された可視光とが、封止部材129b(発光装置120)から同時に出射される。なお、封止部材129bに含まれる波長変換材は、第二発光素子123aが発する光の波長を、封止部材129aに含まれる波長変換材と同じ波長に変換してもよいし、異なる波長に変換してもよい。これにより、ユーザは、紫外光の強度が強くなったことを、可視光の色の変化、又は、強度によって認識することができる。
第四発光素子124aについても、第二発光素子123aと同様の構成を有する。これにより、ユーザは、紫外光の発光強度がさらに強くなったことを、可視光の色の変化、又は、強度によって認識することができる。
なお、封止部材129a〜129cに含まれる波長変換材のうち、封止部材129aに含まれる波長変換材の濃度を、封止部材129b及び129cより高くしてもよい。これにより、発光装置120が消灯している状態から点灯した状態に変わったときに照射される紫外光の強度を低くすることができるので、発光装置120の安全性を向上させることができる。また、封止部材129a〜129cは、ガラス材に波長変換材を含有して形成されてもよい。これにより、紫外光の吸収が抑制され、発光装置120の紫外光の取り出し効率が向上される。なお、封止部材129aは、第一封止材の一例であり、封止部材129aに含有される蛍光体は、第一波長変換材の一例である。
以上のように、本実施の形態の一態様に係る発光装置120において、第一波長と第二波長とは、同一の波長域である。なお、第一波長は、第一発光素子122aの発光ピークの波長であり、第二波長は、第二発光素子123aの発光ピークの波長である。
これにより、第一発光素子122a及び第二発光素子123aが同一の波長域の光を発するので、ユーザは、発光装置120から出射される可視光の明るさを確認することで、紫外光の出射状態を知ることができる。また、第一発光素子122aと第二発光素子123aとを同一の発光素子を用いることができるので、部品点数が減り、製造が容易に行える。よって、本変形例に係る発光装置120によれば、紫外光の出射状態を容易に確認することができ、かつ容易に製造を行うことができる。
また、さらに、第一発光素子122aを覆い、第一発光素子122aが発する光の波長を変換する黄色蛍光体を含む封止部材129aと、第二発光素子123aを覆い、第二発光素子123aが発する光の波長を変換する赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含む封止部材129bとを備える。
これにより、同一の波長域の光を出射する第一発光素子122a及び第二発光素子123aを用いた場合であっても、第一発光部及び第二発光部から出射される可視光の色を変えることができる。つまり、ユーザは、可視光の色の変化により、紫外光の出射状態を知ることができる。よって、紫外光の出射状態をより容易に確認することができる。
また、さらに、第三発光素子23bを覆い、封止部材129a及び封止部材129bより紫外光域の光の透過率が高い封止部材129dを備える。
これにより、封止部材129dにより紫外光が吸収されることが抑制されるので、発光装置120の紫外光の取り出し効率が向上される。
また、第一発光素子列は、第一波長に発光ピークを有する第一発光素子122aを有し、第一波長の波長域は紫外光域である。発光装置120は、さらに、第一発光素子122aを覆い、第一発光素子122aが発する光の波長を可視光領域の光の波長に変換する蛍光体を含む封止部材129aを備える。
これにより、紫外光を出射する第一発光素子122aを用いて、紫外光と可視光とを出射することができる発光装置120を実現することができる。
また、さらに、配置領域R7と配置領域R8とを隔て、紫外光を反射するダム材128dを備える。
これにより、ダム材128dにより紫外光が吸収されることを抑制することができるので、発光装置120の紫外光の取り出し効率がさらに向上される。
(実施の形態2)
本実施の形態について、図16A〜図17Bを参照しながら説明する。なお、本実施の形態では、実施の形態1と異なる点を中心に説明して、実施の形態1と実質的に同一の構成については説明を省略又は簡略化する場合がある。
図16Aは、本実施の形態に係る照明装置210の外観を示す斜視図である。図16Bは、本実施の形態に係る発光装置232を備える直管形ランプ230の外観を示す斜視図である。
図16Aに示すように、本実施の形態に係る照明装置210は、器具本体220と、直管形ランプ230とを備える。
器具本体220は、照明装置210のベースとなる部材であり、例えばボルト及びナット等により天井又は装置などに固定される。器具本体220は、床面側の面の両端部に一対のソケット221を有し、当該ソケット221に直管形ランプ230の口金233がはめ込まれて器具本体220に直管形ランプ230が保持される。
図16Bに示すように、直管形ランプ230は、ランプ本体231と、発光装置232と、口金233とを備える。
ランプ本体231は、発光装置232を収容する円筒状の部材である。ランプ本体231は、発光装置232から出射される光を透過する部材から構成される。本実施の形態では、発光装置232から可視光と紫外光とが出射されるので、ランプ本体231は可視光と紫外光との吸収が小さい材料から構成される。ランプ本体231は、例えばガラス材などで形成されたガラス管である。ランプ本体231の両端部には、口金233が取り付けられている。
発光装置232は、基台232aと複数の発光素子とを有する。
基台232aは、発光素子が実装される長尺状の部材である。発光素子は、実施の形態1と同様、可視光を発する発光素子(例えば、実施の形態1の第一発光素子22a、第二発光素子23a及び第四発光素子24a)と、紫外光を発する発光素子(例えば、実施の形態1の第三発光素子23bと第五発光素子24b)とを有する。
ここでは、基台232aに配置される発光素子の配置について、図17A及び図17Bを参照しながら説明する。可視光を発する発光素子を可視光素子と記載し、紫外光を発する発光素子を紫外光素子と記載して、可視光素子及び紫外光素子の配置について説明する。
図17Aは、本実施の形態に係る発光装置232における発光素子の配置の一例を示す図である。図17Bは、本実施の形態に係る発光装置232における発光素子の配置の他の一例を示す図である。
図17Aに示すように、可視光素子、及び、紫外光素子は、基台232aの平面視において、基台232aの長手方向に沿って配置される。より具体的には、紫外光素子が基台232aの配置領域R10に配置されており、可視光素子が基台232aの配置領域R11に配置されている。可視光素子は、紫外光素子を挟むように、基台232aの長手方向に沿って配置される。なお、配置領域R11には、可視光素子(例えば、実施の形態1の第一発光素子22a、第二発光素子23a及び第四発光素子24a)のうち、少なくとも一つが配置されていればよい。これにより、紫外光が照射される領域より可視光が照射される領域の方が広くなる。つまり、紫外光のみが照射される領域が生じることを抑制することができるので、発光装置232の安全性が向上する。
なお、図17Aにおいて、紫外光素子が配置される領域と可視光素子が配置される領域とが逆であってもよい。つまり、配置領域R11に紫外光素子が配置され、配置領域R10に可視光素子が配置されてもよい。これにより、紫外光の照射範囲を広くすることができる。
図17Bに示すように、基台232aの長手方向に延びて形成された、紫外光素子が配置される配置領域R12と、可視光素子が配置される配置領域R13とが、基台232aの短手方向に交互に配置される。また、基台232aの短手方向の両端側には、配置領域R13が配置される。つまり、所定の間隔を置いて配置された2つの配置領域R13の間の領域に、他の配置領域R13と配置領域R12とが配置されている。
なお、配置領域R13は、第一配置領域の一例であり、配置領域R12は、第二配置領域の一例である。また、配置領域R13には、可視光素子(例えば、実施の形態1の第一発光素子22a、第二発光素子23a及び第四発光素子24a)のうち、少なくとも一部が配置されていればよい。また、配置領域R12及び配置領域R13は、略等しい形状である場合を示しているが、配置領域R12及び配置領域R13の形状は異なっていてもよい。
以上のように、本実施の形態の一態様に係る発光装置232の基台232aは長尺状であり、基台232aは、基台232aの平面視において、第一発光素子及び第二発光素子の少なくとも一部が配置される配置領域R11と、第三発光素子が配置される配置領域R10とを有し、配置領域R10、及び、配置領域R11は、基台232aの長手方向に延びて形成されており、配置領域R11は、配置領域R10を挟む。
これにより、長尺状の発光装置232においても、紫外光のみが照射される領域が生じることを抑制することができるので、発光装置232の安全性が向上する。
また、基台232aは、基台232aの平面視において、複数の配置領域R13及び複数の配置領域R12を有し、複数の配置領域R13及び複数の配置領域R12は、基台232aの短手方向に交互に配置されており、基台232aの短手方向の両端部側には配置領域R13が配置される。
これにより、長尺状の発光装置232においても、紫外光の照射ムラと、可視光の照射ムラとを低減することができる。また、配置領域R13を最外周に配置することで、紫外光のみが照射される領域が生じることを抑制することができる。
(他の実施の形態)
以上、発光装置、及び、照明装置について、実施の形態及び変形例に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの及び異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施の形態では、発光制御回路は、抵抗素子を備える例について説明したが、これに限定されない。発光制御回路は、抵抗素子に代えて、例えば、第一発光素子〜第五発光素子に流れる電流をほぼ一定の電流値に制御する定電流回路が含まれてもよい。この場合、制御部は、例えば、ユーザから取得した操作(紫外光の強度の変更、又は、紫外光の出射の入切に対する指示)に応じてスイッチ素子のオン及びオフを制御してもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、発光制御回路は、発光装置の外部に配置される例について説明したが、これに限定されない。発光制御回路が有する各構成要素の少なくとも一部は、発光装置に配置されていてもよい。例えば、制御部が発光装置の基台上に配置されていてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、第一発光部は、複数の第一発光素子が直列に接続された第一発光素子列を1つ有する例について説明したが、これに限定されない。第一発光部は、第一発光素子列を複数有していてもよい。この場合、複数の第一発光素子列は、並列に接続される。
また、上記実施の形態及び変形例では、第二発光部は、複数の第二発光素子及び複数の第三発光素子が直接に接続された第二発光素子列を1つ有する例について説明したが、これに限定されない。第二発光部は、第二発光素子列を複数有していてもよい。この場合、複数の第二発光素子列は、並列に接続される。なお、第三発光部においても、第二発光部と同様、複数の第三発光素子列を有していてもよい。