JP6981077B2 - 遠心ファン - Google Patents

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Description

本発明は、遠心ファンに関するものである。
従来、空調装置または換気装置などが備える送風機に用いられる遠心ファンが知られている。
特許文献1に記載の送風機に用いられる遠心ファンは、電動モータに固定される筒状のハブと、そのハブの軸方向に設けられる円盤状のシュラウド(以下「側板」という)と、ハブと側板との間に回転方向に所定の間隔で設けられる複数の翼により構成されている。この遠心ファンは、翼が、前縁から後縁に向けて回転方向後側に延びるターボファンである。なお、この遠心ファンは、側板に対向する主板が、ハブとモータベースにより構成されている。この遠心ファンは、騒音を低減するため、翼の負圧面を回転軸に対して略平行に形成し、翼の正圧面をモータベース側から側板側に向かい回転方向前側へ傾斜させた形状にしている。
なお、本明細書において、翼の前縁とは、翼の径方向内側の端部である。翼の後縁とは、翼の径方向外側の端部である。翼の負圧面とは、翼の回転方向後側の面である。翼の正圧面とは、翼の回転方向前側の面である。
特開2015−86721号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載の遠心ファンは、翼の板厚が、モータベース側から側板側に向かって次第に厚くなっている。そのため、回転方向に隣り合う翼同士の間の流路面積が最小になる面積が狭くなり、流量特性が低下することが懸念される。なお、本明細書では、回転方向に隣り合う翼間の流路面積が最小になる面積のことを「咽喉部面積」という。
また、近年、遠心ファンには、更なる低騒音化、および、昇圧特性の向上が求められている。
本発明は上記点に鑑みて、流量特性を向上させ、騒音を低減すると共に、昇圧特性を向上させることの可能な遠心ファンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1および2に係る発明は、
環状に形成され、中央に空気吸込口(31)を有する側板(3)と、
側板に対向して設けられ、側板と共に回転する主板(2)と、
側板と主板との間に回転方向に所定の間隔で配置され、側板および主板に接続される複数の翼(4)と、を備える遠心ファンであって、
翼は、
前縁(40)と回転中心(C)とを含む仮想面(S)に対し、後縁(41)が回転方向後側に位置するように設けられ、
前縁側の負圧面と主板とのなすスキュー角(θ1)より、後縁側の負圧面と主板とのなすスキュー角(θ2)が小さくなっており、
前縁と後縁との間の部位に回転方向後側に凸状の負圧面凸部(44)を翼のうち主板側と側板側の両方に有し、翼のうち主板側と側板側の両方において負圧面凸部より径方向外側の部位に回転方向前側に凸状の正圧面凸部(45)を有する。
さらに、請求項1に係る発明は、負圧面凸部が側板に接続する箇所の曲率より、負圧面凸部が主板に接続する箇所の曲率が大きく、
正圧面凸部が側板に接続する箇所の曲率より、正圧面凸部が主板に接続する箇所の曲率が大きい。
また、請求項2に係る発明は、負圧面凸部が主板に接続する箇所の曲率より、負圧面凸部が側板に接続する箇所の曲率が大きく、
正圧面凸部が主板に接続する箇所の曲率より、正圧面凸部が側板に接続する箇所の曲率が大きい。
これによれば、この遠心ファンが備える翼は、負圧面凸部と正圧面凸部を有することで、前縁と回転中心とを含む仮想面と後縁との距離を短くすることが可能である。したがって、この遠心ファンは、咽喉部面積を広くし、流量特性を向上させることができる。
また、この遠心ファンが備える翼は、前縁のスキュー角より後縁のスキュー角を小さくしているので、前縁側で風の剥離などの乱れが抑制され、後縁側で二次流れ渦の抑制力が大きくなる。したがって、この遠心ファンは、昇圧特性を向上させると共に、騒音を低減することができる。
さらに、この遠心ファンが備える翼は、前縁と回転中心とを含む仮想面と後縁との距離を短くすることで、前縁のスキュー角より後縁のスキュー角を小さくした場合でも、出口角度を小さくすることが可能である。したがって、この遠心ファンは、絶対速度を大きくし、昇圧特性を向上させることができる。
なお、本明細書において、出口角度とは、翼の後縁を遠心ファンの径方向外側に延長した延長仮想面と遠心ファンの外周の接線とのなす角のうち回転方向前側の角度である。
なお、上記各構成に付した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載する具体的構成との対応関係の一例を示したものである。
第1実施形態に係る遠心ファンを用いた送風機の断面図である。 図1のII方向の遠心ファンの平面図である。 (A)は遠心ファンの前縁のスキュー角を示す図であり、(B)は遠心ファンの後縁のスキュー角を示す図である。 参考例の遠心ファンのスキュー角と二次流れ渦との関係を説明する説明図である。 第1実施形態の遠心ファンのスキュー角と二次流れ渦との関係を説明する説明図である。 (A)は遠心ファンの後縁のスキュー角を示す図であり、(B)は(A)のB−B線の断面図であり、(C)は(A)のC−C線の断面図である。 図6(B)のVII部分の拡大図である。 図6(C)のVIII部分の拡大図である。 比較例の遠心ファンの平面図である。 (A)は比較例の遠心ファンの後縁のスキュー角を示す図であり、(B)は(A)のB−B線の断面図であり、(C)は(A)のC−C線の断面図である。 図10(B)のXI部分の拡大図である。 図10(C)のXII部分の拡大図である。 (A)は第2実施形態の遠心ファンの前縁のスキュー角を示す図であり、(B)は第2実施形態の遠心ファンの後縁のスキュー角を示す図である。 (A)は第3実施形態の遠心ファンの前縁のスキュー角を示す図であり、(B)は第3実施形態の遠心ファンの後縁のスキュー角を示す図である。 第4実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第5実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第6実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第7実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第8実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第9実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第10実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第11実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第12実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第13実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第14実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第15実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第16実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第17実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第18実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第19実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第20実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第21実施形態の遠心ファンについて、翼と側板との接続部と、翼と主板との接続部を示した部分的な平面図である。 第22実施形態に係る遠心ファンの軸に平行な断面図である。 (A)は図33のA―A線の断面図であり、(B)は図33のB―B線の断面図であり、(C)は図33のC―C線の断面図であり、(D)は図33のD―D線の断面図である。 第23実施形態に係る遠心ファンの軸に平行な断面図である。 (A)は図35のA―A線の断面図であり、(B)は図35のB―B線の断面図であり、(C)は図35のC―C線の断面図であり、(D)は図35のD―D線の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。また、各実施形態で参照する図面に関し、遠心ファンの各構成の形状、翼の枚数および厚み等は、説明を分かりやすくするために模式的に記載したものであり、本発明を限定するものではない。
(第1実施形態)
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。第1実施形態の遠心ファン1は、空調装置または換気装置などが備える送風機10に用いられるものである。
図1および図2に示すように、遠心ファン1は、円盤状の主板2と、その主板2に対向するように設けられる円環状の側板3と、主板2と側板3との間に回転方向に所定の間隔で配置される複数の翼4を備えている。複数の翼4は、回転軸方向の一方の側が主板2に接続され、回転軸方向の他方の側が側板3に接続されている。なお、図2では、翼4と主板2との接続部42を破線で示し、翼4と側板3との接続部43を一点鎖線で示している。
主板2は、円盤状に形成され、電動モータ11のシャフト12に固定されている。主板2と側板3とは互いに向き合うように設けられている。側板3は、中央に筒状の空気吸込口31を有している。側板3は、空気吸込口31から径方向外側に向かい主板2に次第に近づくような形状に形成されている。主板2と側板3と複数の翼4とは、一体に形成され、電動モータ11のシャフト12と共に回転する。図2等では、遠心ファン1の回転方向を矢印RDで示している。遠心ファン1が回転すると、空気吸込口31から吸い込まれた空気は、翼4の前縁40から複数の翼4同士の間の流路を流れ、翼4の後縁41と側板3と主板2との間に形成される空気出口から径方向外側に吹き出される。
図2に示すように、複数の翼4はいずれも、前縁40と回転中心Cとを含む仮想面Sに対し、後縁41が回転方向後側に位置するように設けられている。すなわち、この遠心ファン1は、ターボファンである。
図3(A)は、図2の回転中心C側から所定の翼4を見たときの前縁40のスキュー角θ1を示す図である。図3(B)は、図2の回転中心C側から所定の翼4を見たときの後縁41のスキュー角θ2を示す図である。なお、スキュー角とは、翼4と主板2との接続部42と、翼4と側板3との接続部43とを結ぶ線分を線分Lとしたとき、その線分Lと主板2とのなす角のうち、翼4の負圧面側に形成される角度である。
図3(A)および(B)に示すように、この翼4は、前縁40のスキュー角θ1より、後縁41のスキュー角θ2が小さくなるように形成されている。このように、翼4の前縁40のスキュー角θ1より、後縁41のスキュー角θ2を小さくする意義について、図4および図5を参照して説明する。
図4は、第1実施形態とは異なる参考例の遠心ファン100を示している。図4(A)は、参考例の遠心ファン100が備える翼4の前縁40を示し、図4(B)は、その翼4の後縁41を示している。参考例の遠心ファン100は、翼4の前縁40のスキュー角θ1と後縁41のスキュー角θ2とが、略同じ角度に形成されている。図4(A)および(B)の矢印SVは、二次流れ渦を示している。一般に、二次流れ渦SVは、翼4の流路を前縁40側から後縁41側に風が流れるに従って、次第に大きくなる。二次流れ渦SVが大きくなると、昇圧特性が低下し、騒音が増大するという問題が生じる。
これに対し、図5は、第1実施形態の遠心ファン1を示している。図5(A)は、第1実施形態の遠心ファン1が備える翼4の前縁40を示し、図5(B)は、その翼4の後縁41を示している。第1実施形態の遠心ファン1は、上述したように、翼4の前縁40のスキュー角θ1より、後縁41のスキュー角θ2が小さく形成されている。スキュー角を小さくすると、遠心ファン1の回転に伴い、翼4の正圧面から二次流れ渦SVを抑制する力が作用する。図5(B)では、二次流れ渦SVを抑制する力を矢印Pで示している。第1実施形態の遠心ファン1は、二次流れ渦SVを抑制する力Pにより、翼4の流路を前縁40側から後縁41側に風が流れるに従って二次流れ渦SVが次第に大きくなることを抑制することが可能である。したがって、第1実施形態の遠心ファン1は、二次流れ渦SVを抑制することで、昇圧特性を向上させ、騒音を低減することができる。
なお、一般に、翼4の前縁40のスキュー角θ1を小さくすると、翼4の前縁40で壁面から風が剥離するなどの風の乱れが生じる。翼4の前縁40のスキュー角θ1を約90°以上にすると、翼4の前縁40で壁面から風が剥離しにくくなる。そこで、第1実施形態の遠心ファン1は、翼4の前縁40のスキュー角θ1を比較的大きく(例えば90°以上)しているので、前縁40で風が乱れることを抑制することが可能である。したがって、第1実施形態の遠心ファン1は、昇圧特性を向上させ、騒音を低減することができる。
さらに、第1実施形態の遠心ファン1は、図2に示したように、翼4が負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。負圧面凸部44とは、前縁40と後縁41との間で、回転方向後側に凸状となるように形成された部位である。正圧面凸部45とは、負圧面凸部44より径方向外側で、回転方向前側に凸状となるように形成された部位である。正圧面凸部45の曲率は、負圧面凸部44の曲率より大きくなるように形成されている。言い換えれば、正圧面凸部45の曲率半径は、負圧面凸部44の曲率半径より小さくなるように形成されている。
第1実施形態では、負圧面凸部44と正圧面凸部45は、翼4のうち、少なくとも主板2側に設けられている。すなわち、負圧面凸部44は、主板2に接続する箇所の曲率が、側板3に接続する箇所の曲率より大きい。正圧面凸部45も、主板2に接続する箇所の曲率が、側板3に接続する箇所の曲率より大きい。
このように、第1実施形態の翼4が負圧面凸部44と正圧面凸部45を有することの意義について、図6〜図12を参照して説明する。図6〜図8は、第1実施形態の遠心ファン1の説明図である。図9〜図12は、第1実施形態と比較するための比較例の遠心ファン110の説明図である。
図6(A)は、第1実施形態の翼4の後縁41を示している。図6(B)は、図6(A)のB−B線の断面において、翼4と側板3との接続部43を示している。図6(C)は、図6(A)のC−C線の断面において、翼4と主板2との接続部42を示している。図6(B)に示す翼4の後縁41の位置と、図6(C)に示す翼4の後縁41の位置との位置ずれ量G1により、図6(A)に示す翼4の後縁41のスキュー角θ2が形成される。
図7は、図6(B)のVII部分の拡大図である。図8は、図6(C)のVIII部分の拡大図である。すなわち、図7は、翼4の側板3側の接続部の後縁41を示している。図8は、翼4の主板2側の接続部の後縁41を示している。図7および図8では、遠心ファン1の速度三角形を表している。速度三角形において、wは、遠心ファン1と共に回転する座標系から見た相対速度である。uは、遠心ファン1の周速度である。vは、静止系から見た絶対速度である。この速度三角形に示されるように、遠心ファン1の径方向外側の空気出口から空気が吹き出される絶対速度vは、出口角度α1、α2が小さいほど、大きくなる。
これに対し、図9〜図12は比較例の遠心ファン110の説明図である。図9でも、図2と同じく、翼4と主板2との接続部42を破線で示し、翼4と側板3との接続部43を一点鎖線で示している。図9に示すように、比較例の遠心ファン110の翼4は、負圧面凸部44と正圧面凸部45を有していない。
図10(A)は、比較例の翼4の後縁41を示している。図10(B)は、図10(A)のB−B線の断面において、翼4と側板3との接続部43を示している。図10(C)は、図10(A)のC−C線の断面において、翼4と主板2との接続部42を示している。図10(B)に示す翼4の後縁41の位置と、図10(C)に示す翼4の後縁41の位置との位置ずれ量G2により、図10(A)に示す翼4の後縁41のスキュー角θ3が形成される。ここで、比較例の翼4の後縁41のスキュー角θ3は、第1実施形態の翼4の後縁41のスキュー角θ2と略同じ角度である。したがって、比較例の翼4の後縁41における側板3側の接続部と主板2側の接続部との位置ずれ量G2は、第1実施形態の翼4の後縁41における側板3側の接続部と主板2側の接続部との位置ずれ量G1と略同じである。
図11は、図10(B)のXI部分の拡大図である。図12は、図10(C)のXII部分の拡大図である。すなわち、図11は、比較例の翼4の側板3側の接続部の後縁41を示している。図12は、比較例の翼4の主板2側の接続部の後縁41を示している。図11および図12では、遠心ファン1の速度三角形を表している。
図8に示した第1実施形態の翼4と主板2との接続部42における出口角度α2は、図12に示した比較例の翼4と主板2との接続部42における出口角度α4と略同じである。一方、図7に示した第1実施形態の翼4と側板3との接続部43における出口角度α1は、図11に示した比較例の翼4と側板3との接続部43における出口角度α3より小さいものとなっている。したがって、遠心ファン1の径方向外側の空気出口から空気が吹き出される絶対速度vは、第1実施形態の方が、比較例よりも大きいものとなる。
第1実施形態の出口角度α1と比較例の出口角度α3との違いは、次の理由によって生じる。まず、図6(C)に示すように、第1実施形態の翼4と主板2との接続部42に関し、前縁40と回転中心Cとを含む仮想面Sと翼4の後縁41との距離をD1とする。図6(B)に示すように、第1実施形態の翼4と側板3との接続部43に関し、その仮想面Sと翼4の後縁41との距離をD2とする。一方、図10(C)に示すように、比較例の翼4と主板2との接続部42に関し、前縁40と回転中心Cとを含む仮想面Sと翼4の後縁41との距離をD3とする。図10(B)に示すように、比較例の翼4と側板3との接続部43に関し、その仮想面Sと翼4の後縁41との距離をD4とする。
図6(C)に示すように、第1実施形態の翼4は、主板2側に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有しており、正圧面凸部45が回転方向前側に膨らむ形状となっている。これにより、翼4と主板2との接続部42に関し、第1実施形態における仮想面Sと翼4の後縁41との距離D1(図6(C)参照)は、比較例における仮想面Sと翼4の後縁41との距離D3(図10(C)参照)よりも短くなる。上述したように、翼4の後縁41における側板3側の接続部と主板2側の接続部との位置ずれ量G1、G2は、第1実施形態と比較例とで略同じである。そのため、翼4と側板3との接続部43に関し、第1実施形態における仮想面Sと翼4の後縁41との距離D2(図6(B)参照)は、比較例における仮想面Sと翼4の後縁41との距離D4(図10(B)参照)よりも短くなる。したがって、第1実施形態における翼4と側板3との接続部43における出口角度α1(図7参照)を、比較例における翼4と側板3との接続部43における出口角度α3(図11参照)より小さくすることが可能である。よって、第1実施形態は比較例に比べて、遠心ファン1から吹き出される空気の絶対速度vを大きくし、昇圧特性を向上させることができる。
また、第1実施形態の遠心ファン1が備える翼4は、前縁40のスキュー角θ1より後縁41のスキュー角θ2を小さくしている。そのため、前縁40側で風の剥離などの乱れが抑制される。また、後縁41側で二次流れ渦の抑制力が大きくなる。したがって、第1実施形態の遠心ファン1は、昇圧特性を向上させると共に、騒音を低減することができる。
さらに、第1実施形態の遠心ファン1が備える翼4は、負圧面凸部44と正圧面凸部45を有することで、前縁40と回転中心Cとを含む仮想面Sと後縁41との距離が比較例より短くなる。したがって、第1実施形態の遠心ファン1は、咽喉部面積を広くし、流量特性を向上させることができる。
第1実施形態では、正圧面凸部45の曲率が、負圧面凸部44の曲率より大きく形成されている。
これによれば、前縁40と回転中心Cとを含む仮想面Sと後縁41との距離を短くすることが可能である。また、風を流れやすくすることで、騒音を低減すると共に、昇圧特性を向上させることができる。
第1実施形態では、負圧面凸部44と正圧面凸部45は、翼4のうち少なくとも主板2側に設けられている。
これによれば、遠心ファン1の中で流量が比較的多い主板2側の翼弦長を短くすることが可能である。そのため、この遠心ファン1は、騒音を低減することができる。
第1実施形態では、負圧面凸部44が側板3に接続する箇所の曲率より、負圧面凸部44が主板2に接続する箇所の曲率が大きく、正圧面凸部45が側板3に接続する箇所の曲率より、正圧面凸部45が主板2に接続する箇所の曲率が大きい。
これによれば、翼4のうち主板2側に負圧面凸部44と正圧面凸部45を設けることが可能である。
(第2実施形態)
第2実施形態について図13を参照しつつ説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して翼4の形状の一部を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図13(A)は、遠心ファン1の回転中心C側から所定の翼4を見たときの前縁40を示す図である。図13(B)は、遠心ファン1の回転中心C側から所定の翼4を見たときの後縁41を示す図である。第2実施形態では、翼4が、主板2と側板3との間で、回転軸方向または回転方向に湾曲した形状となっている。また、第2実施形態でも、翼4は、前縁40のスキュー角θ1より、後縁41のスキュー角θ2が小さくなるように形成されている。なお、第1実施形態で述べたように、スキュー角とは、翼4と側板3との接続部43と、翼4と主板2との接続部42とを結ぶ線分を線分Lとしたとき、その線分Lと主板2とのなす角のうち、翼4の負圧面側に形成される角度である。
第2実施形態でも、翼4の前縁40のスキュー角θ1より、後縁41のスキュー角θ2を小さくすることで、翼4の流路を前縁40側から後縁41側に風が流れるに従って二次流れ渦が大きくなることを抑制することが可能である。したがって、第2実施形態も、第1実施形態と同様に、昇圧特性を向上させ、騒音を低減することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態について図14を参照しつつ説明する。第3実施形態も、第1および第2実施形態に対して翼4の形状の一部を変更したものであり、その他については第1および第2実施形態と同様であるため、第1および第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図14(A)は、遠心ファン1の回転中心C側から所定の翼4を見たときの前縁40を示す図である。図14(B)は、遠心ファン1の回転中心C側から所定の翼4を見たときの後縁41を示す図である。第3実施形態でも、翼4が、主板2と側板3との間で、回転軸方向または回転方向に湾曲した形状となっている。また、第3実施形態でも、翼4は、前縁40のスキュー角θ1より、後縁41のスキュー角θ2が小さくなるように形成されている。そのため、第3実施形態でも、翼4の流路を前縁40側から後縁41側に風が流れるに従って二次流れ渦が大きくなることを抑制することが可能である。
さらに、第3実施形態では、翼4の前縁40のスキュー角θ1を90°よりも大きくしている。これにより、第3実施形態では、翼4の前縁40で壁面から風が剥離するなどの風の乱れが生じることを抑制することが可能である。したがって、第3実施形態の遠心ファン1は、昇圧特性を向上させ、騒音を低減することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態について図15を参照しつつ説明する。第4実施形態は、第1実施形態と略同様の構成である。ただし、第4実施形態では、遠心ファン1の回転方向が上述した第1実施形態と逆向きになっている。また、第4実施形態では、翼4と主板2との接続部42を実線で示し、翼4と側板3との接続部43も実線で示している。これらのことは、後述する第5〜第32実施形態についても同じである。
第4実施形態の翼4は、少なくとも、主板2側の接続部42に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。正圧面凸部45の曲率は、負圧面凸部44の曲率より大きく形成されている。詳細には、正圧面凸部45は、主板2に接続する箇所の曲率が、側板3に接続する箇所の曲率より大きい。また、負圧面凸部44は、主板2に接続する箇所の曲率が、側板3に接続する箇所の曲率より大きい。
第4実施形態も、第1〜第3実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態について図16を参照しつつ説明する。第5実施形態の翼4は、少なくとも、側板3側の接続部43に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。正圧面凸部45の曲率は、負圧面凸部44の曲率より大きく形成されている。詳細には、正圧面凸部45は、側板3に接続する箇所の曲率が、主板2に接続する箇所の曲率より大きい。また、負圧面凸部44は、側板3に接続する箇所の曲率が、主板2に接続する箇所の曲率より大きい。
第5実施形態では、遠心ファン1の中で流量が比較的少ない側板3側に負圧面凸部44と正圧面凸部45を設けることで、負圧面凸部44と正圧面凸部45による流量低下を抑制することができる。
第5実施形態も、第1〜第4実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第6実施形態)
第6実施形態について図17を参照しつつ説明する。第6実施形態の翼4は、主板2側の接続部42と側板3側の接続部43の両方に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。正圧面凸部45の曲率は、負圧面凸部44の曲率より大きく形成されている。詳細には、負圧面凸部44は、主板2に接続する箇所の曲率と、負圧面凸部44が側板3に接続する箇所の曲率とが異なっている。また、正圧面凸部45も、主板2に接続する箇所の曲率と、正圧面凸部45が側板3に接続する箇所の曲率とが異なっている。これによれば、第6実施形態では、翼4の間の流路に風が流れやすくすることで、騒音を低減すると共に、昇圧特性を向上させることができる。
第6実施形態も、第1〜第5実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第7〜第9実施形態)
第7〜第9実施形態について図18〜図20を参照しつつ説明する。第7〜第9実施形態はそれぞれ、第4〜第6実施形態の変形例である。
図18に示すように、第7実施形態は、第4実施形態と同様に、少なくとも主板2側の接続部42に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。
図19に示すように、第8実施形態は、第5実施形態と同様に、少なくとも側板3側の接続部43に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。
図20に示すように、第9実施形態は、第6実施形態と同様に、主板2側の接続部42と側板3側の接続部43の両方に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。
さらに、第7〜第9実施形態では、翼4の前縁40のスキュー角θ1を90°よりも大きくしている。これにより、第7〜第9実施形態では、翼4の前縁40で壁面から風が剥離するなどの風の乱れが生じることを抑制することが可能である。
第7〜第9実施形態も、第1〜第6実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第10〜第15実施形態)
第10〜第15実施形態について図21〜図26を参照しつつ説明する。第10〜第15実施形態はそれぞれ、第4〜第9実施形態の変形例である。
図21に示すように、第10実施形態は、第4実施形態と同様に、少なくとも主板2側の接続部42に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。図22に示すように、第11実施形態は、第5実施形態と同様に、少なくとも側板3側の接続部43に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。図23に示すように、第12実施形態は、第6実施形態と同様に、主板2側の接続部42と側板3側の接続部43の両方に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。
図24に示すように、第13実施形態は、第7実施形態と同様に、少なくとも主板2側の接続部42に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。図25に示すように、第14実施形態は、第8実施形態と同様に、少なくとも側板3側の接続部43に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。図26に示すように、第15実施形態は、第9実施形態と同様に、主板2側の接続部42と側板3側の接続部43の両方に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。また、第13〜15実施形態では、翼4の前縁40のスキュー角θ1を90°よりも大きくしている。
ところで、翼4に負圧面凸部44と正圧面凸部45を設け、且つ、前縁40のスキュー角θ1より後縁41のスキュー角θ2を小さくすると、翼4は滑らかな三次元形状となる。そこで、第10〜第15実施形態では、翼4の前縁40側に、二次元形状のストレート部47を設けている。なお、ストレート部47とは、翼4の形状が、主板2側から側板3側に亘り一致しているか、または、同心円弧である部位をいう。図21〜図26では、翼4に、ストレート部47が設けられている範囲を矢印STにより示している。
第10〜第15実施形態では、翼4にストレート部47を設けることで、樹脂射出成形の際、型抜き工程を容易に行うことができる。また、ファンバランスを調整するために、図示していないクリップまたは支柱などをストレート部47に設置することも可能である。
(第16〜第21実施形態)
第16〜第21実施形態について図27〜図32を参照しつつ説明する。第16〜第21実施形態もそれぞれ、第4〜第9実施形態の変形例である。
図27に示すように、第16実施形態は、第4実施形態と同様に、少なくとも主板2側の接続部42に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。図28に示すように、第17実施形態は、第5実施形態と同様に、少なくとも側板3側の接続部43に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。図29に示すように、第18実施形態は、第6実施形態と同様に、主板2側の接続部42と側板3側の接続部43の両方に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。
図30に示すように、第19実施形態は、第7実施形態と同様に、少なくとも主板2側の接続部42に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。図31に示すように、第20実施形態は、第8実施形態と同様に、少なくとも側板3側の接続部43に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。図32に示すように、第21実施形態は、第9実施形態と同様に、主板2側の接続部42と側板3側の接続部43の両方に負圧面凸部44と正圧面凸部45を有している。また、第19〜第21実施形態では、翼4の前縁40のスキュー角θ1を90°よりも大きくしている。
さらに、第16〜第21実施形態では、翼4の後縁41側に、ストレート部47を設けている。図27〜図32では、翼4に、ストレート部47が設けられている範囲を矢印STにより示している。第16〜第21実施形態でも、翼4にストレート部47を設けることで、樹脂射出成形の際、型抜き工程を容易に行うことができる。また、ファンバランスを調整するために、図示していないクリップまたは支柱などをストレート部47に設置することも可能である。
なお、上述した第10〜第15実施形態では翼4の前縁40側にストレート部47を設け、上述した第16〜第21実施形態では翼4の後縁41側にストレート部47を設けたが、ストレート部47を設ける場所はこれに限らない。ストレート部47は、翼4の前縁40と後縁41との途中に設けてもよい。
(第22実施形態)
第22実施形態について図33および図34を参照しつつ説明する。第22実施形態は、第1〜第21実施形態に対し、ストレート部47を設ける位置を変更したものである。
図34(A)は図33のA―A線の断面図であり、(B)は図33のB―B線の断面図であり、(C)は図33のC―C線の断面図であり、(D)は図33のD―D線の断面図である。
第22実施形態では、翼4の軸方向の途中から側板3側の接続部43に亘り、ストレート部47が設けられている。ストレート部47は、前縁40から後縁41に亘り設けられている。第22実施形態でも、翼4にストレート部47を設けていることで、第10〜第21実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第23実施形態)
第23実施形態について図35および図36を参照しつつ説明する。第23実施形態は、第1〜第22実施形態に対し、ストレート部47を設ける位置を変更したものである。
図36(A)は図35のA―A線の断面図であり、(B)は図35のB―B線の断面図であり、(C)は図35のC―C線の断面図であり、(D)は図35のD―D線の断面図である。
第23実施形態では、翼4の軸方向の途中から主板2側の接続部42に亘り、ストレート部47が設けられている。ストレート部47は、前縁40から後縁41に亘り設けられている。第23実施形態でも、翼4にストレート部47を設けていることで、第10〜第22実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、遠心ファンは、側板、主板、および複数の翼を備える。側板は、環状に形成され、中央に空気吸込口を有する。主板は、側板に対向して設けられ、側板と共に回転する。複数の翼は、側板と主板との間に回転方向に所定の間隔で配置され、側板および主板に接続される。このような構成において、翼は、前縁と回転中心とを含む仮想面に対し、後縁が回転方向後側に位置するように設けられる。また、翼は、前縁側の負圧面と主板とのなすスキュー角より、後縁側の負圧面と主板とのなすスキュー角が小さくなっている。さらに、翼は、前縁と後縁との間の部位に回転方向後側に凸状の負圧面凸部を有し、負圧面凸部より径方向外側の部位に回転方向前側に凸状の正圧面凸部を有する。
第2の観点によれば、負圧面凸部が主板に接続する箇所の曲率と、負圧面凸部が側板に接続する箇所の曲率と、正圧面凸部が主板に接続する箇所の曲率と、正圧面凸部が側板に接続する箇所の曲率とはそれぞれ異なっている。
これによれば、風を流れやすくすることで、騒音を低減すると共に、昇圧特性を向上させることができる。
第3の観点によれば、正圧面凸部の曲率は、負圧面凸部の曲率より大きい。
これによれば、前縁と回転中心とを含む仮想面と後縁との距離を短くすることが可能である。また、風を流れやすくすることで、騒音を低減すると共に、昇圧特性を向上させることができる。
第4の観点によれば、負圧面凸部と正圧面凸部は、翼のうち少なくとも主板側に設けられている。
これによれば、遠心ファンの中で流量が比較的多い主板側の翼弦長を短くすることが可能である。そのため、この遠心ファンは、騒音を低減することができる。
第5の観点によれば、負圧面凸部が側板に接続する箇所の曲率より、負圧面凸部が主板に接続する箇所の曲率が大きく、正圧面凸部が側板に接続する箇所の曲率より、正圧面凸部が主板に接続する箇所の曲率が大きい。
これによれば、翼のうち少なくとも主板側に負圧面凸部と正圧面凸部を設けることが可能である。
第6の観点によれば、負圧面凸部と正圧面凸部は、翼のうち少なくとも側板側に設けられている。
これによれば、遠心ファンの中で流量が比較的少ない側板側に負圧面凸部と正圧面凸部を設けることで、負圧面凸部と正圧面凸部による流量低下を抑制することができる。
第7の観点によれば、負圧面凸部が主板に接続する箇所の曲率より、負圧面凸部が側板に接続する箇所の曲率が大きく、正圧面凸部が主板に接続する箇所の曲率より、正圧面凸部が側板に接続する箇所の曲率が大きい。
これによれば、翼のうち少なくとも側板側に負圧面凸部と正圧面凸部を設けることが可能である。
1 遠心ファン
2 主板
3 側板
4 翼
40 前縁
41 後縁
44 負圧面凸部
45 正圧面凸部
C 回転中心
S 仮想面

Claims (2)

  1. 環状に形成され、中央に空気吸込口(31)を有する側板(3)と、
    前記側板に対向して設けられ、前記側板と共に回転する主板(2)と、
    前記側板と前記主板との間に回転方向に所定の間隔で配置され、前記側板および前記主板に接続される複数の翼(4)と、を備える遠心ファンであって、
    前記翼は、
    前縁(40)と回転中心(C)とを含む仮想面(S)に対し、後縁(41)が回転方向後側に位置するように設けられ、
    前記前縁側の負圧面と前記主板とのなすスキュー角(θ1)より、前記後縁側の負圧面と前記主板とのなすスキュー角(θ2)が小さくなっており、
    前記前縁と前記後縁との間の部位に回転方向後側に凸状の負圧面凸部(44)を前記翼のうち前記主板側と前記側板側の両方に有し、前記翼のうち前記主板側と前記側板側の両方において前記負圧面凸部より径方向外側の部位に回転方向前側に凸状の正圧面凸部(45)を有し、
    前記負圧面凸部が前記側板に接続する箇所の曲率より、前記負圧面凸部が前記主板に接続する箇所の曲率が大きく、
    前記正圧面凸部が前記側板に接続する箇所の曲率より、前記正圧面凸部が前記主板に接続する箇所の曲率が大きい、遠心ファン。
  2. 環状に形成され、中央に空気吸込口(31)を有する側板(3)と、
    前記側板に対向して設けられ、前記側板と共に回転する主板(2)と、
    前記側板と前記主板との間に回転方向に所定の間隔で配置され、前記側板および前記主板に接続される複数の翼(4)と、を備える遠心ファンであって、
    前記翼は、
    前縁(40)と回転中心(C)とを含む仮想面(S)に対し、後縁(41)が回転方向後側に位置するように設けられ、
    前記前縁側の負圧面と前記主板とのなすスキュー角(θ1)より、前記後縁側の負圧面と前記主板とのなすスキュー角(θ2)が小さくなっており、
    前記前縁と前記後縁との間の部位に回転方向後側に凸状の負圧面凸部(44)を前記翼のうち前記主板側と前記側板側の両方に有し、前記翼のうち前記主板側と前記側板側の両方において前記負圧面凸部より径方向外側の部位に回転方向前側に凸状の正圧面凸部(45)を有し、
    前記負圧面凸部が前記主板に接続する箇所の曲率より、前記負圧面凸部が前記側板に接続する箇所の曲率が大きく、
    前記正圧面凸部が前記主板に接続する箇所の曲率より、前記正圧面凸部が前記側板に接続する箇所の曲率が大きい、遠心ファン。
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