JP6980408B2 - 分級機 - Google Patents
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Description
従って、本発明の目的は、粉体の分級精度を維持したままでシールエアに係るコストを低減することができ、尚且つ、より小さい粒子径の粉体も得易い分級機を提供することにある。
シールエア流出部が設けられる。これにより、たとえ分級ロータと排出管との間の隙間から分級ロータの内部に粗大粒子が流入したとしても、再び分級ロータの外方に排出され易い。そのため、本発明によれば、分級精度を維持したままで、シールエアの供給量を低減することができる。従って、エアコンプレッサ等のシールエア供給装置を稼働させるユーティリティコストの低廉化と、エアコンプレッサ等の装置の小型化が可能となるだけでなく、分級機以降の集じん機、ブロワ等の装置の設備コストの低廉化と装置の小型化も可能となる。さらに、シールエアの供給量の低下に伴って、より小さい粒子径の粉体を得易くなる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(分級機)
図1に示されるように、分級機1は、装置本体2、分級ロータ4、回転駆動手段6、排出管7、シールエア供給手段11、及び図示しない吸引手段を備える。
装置本体2は、分級機1の最外方を構成するものであり、その内側が、粉体を分級処理する処理室3となる。尚、分級処理される粉体は、装置本体2に設けられている粉体投入部(図示せず)から投入されるように構成されている。
分級ロータ4は、複数の羽根5を有しており、回転軸心X回りに高速回転可能に処理室3に設けられている。本実施形態では、水平方向の回転軸心X回りに回転するいわゆる水平型の分級ロータが示されている。分級ロータ4は、処理室3の外部に設けられている回転駆動手段6によって高速回転し、これにより粉体を分級処理する。回転駆動手段6としては、例えば公知の駆動モータを使用して良く、回転速度が適宜変更自在に構成されていることが望ましい。
排出管7の内側は、分級ロータ4で分級した粉体を外部に取り出すための排出流路8として構成される。また、排出管7における分級ロータ4側の端部には、絞り部9が形成されている。排出管7は、その外周にジャケット11を備える。
シールエア供給手段は、ジャケット11と、図示しない公知のエアー供給源とを備えて構成されている。ジャケット11の内側にエアー供給路12が形成されており、エアー供給源からのシールエア(空気)が、エアー供給路12を通って、分級ロータ4と排出管7との間の隙間Sに供給される。これにより隙間Sがシールされ、粗大粒子の混入を防止する。尚、エアー供給源としては、例えば、公知のエアコンプレッサを用いて良いが、コンプレッサ等を用いず、大気を自然に吸引させても良い。
原料の粉体が粉体投入部から装置本体2の処理室3に投入されると、高速回転する分級ロータ4によって分級処理され、所定の粒子径以下の粉体が排出管7より取り出される(図1の白抜き矢印参照)。詳細には、吸引手段を駆動させることで、分級ロータ4の内部の空気が吸引され、これにより、処理室3の内部の空気が、高速回転する分級ロータ4の各羽根5の間を通って分級ロータ4の内部に引き込まれる。この時、所定の粒子径以下の粉体は分級ロータ4の内部に取り込まれるが、粒子径が過大な粗大粒子は、回転する羽根5によって分級ロータ4の内部に流入することを阻止される。分級ロータ4で分級された粉体は、この後、排出流路入口10から排出流路8に流入し、例えばバクフィルタ等の捕集手段に導かれて製品として取り出される。
排出管7のジャケット11の端部、及び分級ロータ4の端部のそれぞれに、円環面である対向面14,15が形成されている。それぞれの対向面14,15は、所定の隙間Sを維持した状態に近接配置されている。ジャケット11の対向面14の端(ジャケット11の径方向内側の端)に、シールエアAを吹き出すシールエア流出部13が設けられている。シールエア流出部13は、排出管7における排出流路入口10の側の端部の外周に沿って円環状に形成されている。
本発明に係る分級機1は、従来の分級機1とは異なり、分級ロータ4の径方向において、より外側の位置にシールエア流出部13が設けられることを特徴とする。この特徴を備えることによって、粉体の分級精度を維持したままでシールエアに係るコストを低減することが可能となり、尚且つ、より小さい粒子径の粉体も得易いものとなる。
1.上述の実施形態では、水平方向の回転軸心X回りに回転するいわゆる水平型の分級ロータ4に適用する例が示されているが、これに限定されるものではなく、この他にも、垂直方向の回転軸心回りに回転する分級ロータに適用しても良い。
2.本発明に係る分級機については、そのサイズによらず、小型機にも大型機にも適用することができる。
3.本発明に係る分級機については、粉砕機、乾燥機、粒子設計装置等に適用することができる。
以下の表1に示されるように、図2における、シールエア流出部の直径D/分級ロータの内径R×100%の値、及び(シールエア流出部の直径D−排出流路入口の直径d)/分級ロータの内径R×100%の値を種々変更した試験機を用意し、それぞれのシール性能を比較した。
次いで、本発明の分級機(実施例)と、従来の分級機(比較例1及び比較例2)について、それぞれの分級性能を測定して比較した。
であった。尚、この比較例2の分級機では、本発明の分級機の場合と同様に、エアー供給源からエアー供給路12を通って流れてきたシールエアAが、処理室3と分級ロータ4の内部に分かれて流れるように構成されている。
2 装置本体
3 処理室
4 分級ロータ
5 羽根
6 回転駆動手段
7 排出管
8 排出流路
9 絞り部
10 排出流路入口
11 ジャケット(シールエア供給手段)
12 エアー供給路
13 シールエア流出部
14,15 対向面
16 開口部
A シールエア
X 回転軸心
S 隙間
Claims (2)
- 粉体を分級処理する分級ロータ、該分級ロータで分級した粉体を外部に取り出すための排出管、及び前記分級ロータと前記排出管との間の隙間にシールエアを供給するシールエア供給手段を備え、
前記分級ロータの内部にシールエアを流出させるシールエア流出部が、前記排出管における排出流路入口の側の端部の外周に沿って形成されており、
前記シールエア流出部の直径/前記分級ロータの内径×100%の値が、75%以上であり、
(前記シールエア流出部の直径−前記排出流路入口の直径)/前記分級ロータの内径×100%の値が、20%〜50%であることを特徴とする分級機。 - 前記シールエア流出部の直径/前記分級ロータの内径×100%の値が、90%〜95%であることを特徴とする請求項1に記載の分級機。
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