JP6979149B1 - Tarcを含有する組成物、及びtarcの保存安定性向上方法 - Google Patents

Tarcを含有する組成物、及びtarcの保存安定性向上方法 Download PDF

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Abstract

本発明の課題は、保存安定性の高いTARC含有組成物を提供することである。TARC(Thymus and activation−regulated chemokine)を含む組成物であって、TARC、並びに、糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤からなる群より選択される1種以上を含み、そして液状である、前記組成物により、前記課題を解決することができる。

Description

本発明は、TARCを含有する組成物に関する。より詳細には、本発明は、TARCを安定に長期間保存することが可能な組成物に関する。本発明は、TARCの測定方法及びキット、TARCの保存安定性向上方法、並びにTARCの吸着防止剤にも関する。
Thymus and activation−regulated chemokine(以下、TARCと称することがある)は、C−Cケモカイン リガンド17(CCL17)であり、白血球遊走作用を持つケモカインの一種である。TARCは、リンパ球の1つであるTh2細胞を病変局所に引き寄せて、IgE産生や好酸球の浸潤・活性化を引き起こす。このようにして、アレルギー反応を亢進させることで、TARCはアトピー性皮膚炎の症状を増悪させると考えられている(非特許文献1)。
アトピー性皮膚炎の炎症に対しては、速やかにかつ確実に鎮静させることが重要とされている。TARCは、他のアトピー性皮膚炎の病勢を示す指標として用いられてきた血清IgE値、末梢血好酸球数、血清LDH値と比較して、アトピー性皮膚炎の重症度によく一致し、病勢をより鋭敏に反映すると考えられている(非特許文献2)。したがって、TARCをバイオマーカーとして使用することで、アトピー性皮膚炎に対する治療薬を選択又は変更する際に、客観的に且つ迅速に重症度を把握し、効果を判定することができる。
生体試料中の測定対象成分の定量を行うには、校正用試料を用いる必要がある。校正用試料は、内部標準又は濃度校正用基準(キャリブレータ)等の用途で用いられる、測定対象成分を含む試料である。正確な定量値を得るためには、時間経過や温度に対して安定した校正用試料が求められる。校正用試料は、操作の簡便さから、流動性のある溶液の状態(以下、「液状」ということがある)であることが好ましい。この場合に校正用試料に望まれる事項としては、生物学的活性(例えば、特異抗体に対する抗原性、抗体やレクチンなどが有する特異的結合相手に対する結合活性、ペプチドホルモンなどが有する生理活性、酵素活性、前記各活性を支持するためのタンパク質としての立体構造など)の維持、容器への吸着防止、防腐能力の維持などが挙げられる。
免疫学的測定方法での使用を意図した、校正用試料の液状での保存方法としては、校正用試料にカゼイン及び/又はホエイ蛋白を共存させて抗原を安定化する方法(特許文献1)、胆汁酸アミド誘導体を共存させてインスリンを安定化する方法(特許文献2)、キレート剤を共存させて可溶性インターロイキン−2受容体(sIL−2R)を安定化する方法(特許文献3)が知られている。安定化対象物質の性質に応じて安定化方法を検討する必要があるが、TARCに関しては、液状の校正用試料についての詳細な検討はなされていないのが現状である。
特開平08−005634 特開平08−012593 特開2010−230660
J Allergy Clin Immunol 107:535−541,2001 日本皮膚科学会雑誌 116(1):27−39, 2006
本発明の目的は、保存安定性の高いTARC含有組成物を提供することである。
本発明者らは、保存安定性の高いTARC含有組成物を作製しようと試みた。そして、糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤からなる群から選択される1種類以上を含む溶液にTARCを添加した場合に、TARCの安定性が向上することを見出した。本発明は、このような知見に基づくものである。
具体的に、本発明は以下のとおりである。
<1>TARC(Thymus and activation−regulated chemokine)を含む組成物であって、TARC、並びに、糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤からなる群より選択される1種以上を含み、そして液状である、前記組成物。
<2>TARCを測定するための校正用試料溶液である、<1>に記載の組成物。
<3>保存容器に充填されている、<1>又は<2>に記載の組成物。
<4>保存容器が、プラスチックである、<3>に記載の組成物。
<5>TARCの濃度が、前記組成物に対して、10pg/mL〜1μg/mLである、
<1>〜<4>のいずれかに記載の組成物。
<6>前記糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤からなる群より選択される1種以上の濃度が、前記組成物に対して、0.00001質量%〜1質量%である、<1>〜<5>のいずれかに記載の組成物。
<7>糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤である、<1>〜<6>のいずれかに記載の組成物。
<8>TARCの濃度が、前記組成物に対して500pg/mLの場合に、37℃で28日間、プラスチック容器において保存した後のTARCの残存率が、80%以上である、<1>〜<7>のいずれかに記載の組成物。
<9>TARCの濃度が、前記組成物に対して500pg/mLの場合に、4℃で28日間、プラスチック容器において保存した後のTARCの残存率が、90%以上である、<1>〜<8>のいずれかに記載の組成物。
<10>糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリオキシエチレン(20)硬化牛脂アミン、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリエチレングリコールモノーp−イソオクチルフェニルエーテル、及びn−ノナノイルーN−メチルーD−グルカミンである、<1>〜<9>のいずれかに記載の組成物。
<11><1>〜<10>のいずれかに記載の組成物を使用する、TARCの測定方法。
<12><1>〜<10>のいずれかに記載の組成物を含む、TARCの測定キット。
<13>糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤からなる群より選択される1種以上を含む溶液にTARCを接触させる工程を含む、TARCの保存安定性向上方法。
<14>前記TARCの濃度が、前記溶液に対して、10pg/mL〜1μg/mLとなるように調整する、<13>に記載のTARCの保存安定性向上方法。
<15>前記溶液中の糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤からなる群より選択される1種以上の濃度が、前記溶液に対して、0.00001質量%〜1質量%である、<13>又は<14>に記載のTARCの保存安定性向上方法。
<16>糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤である、<13>〜<15>のいずれかに記載のTARCの保存安定性向上方法。
<17>糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリオキシエチレン(20)硬化牛脂アミン、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリエチレングリコールモノーp−イソオクチルフェニルエーテル、及びn−ノナノイルーN−メチルーD−グルカミンである、<13>〜<16>のいずれかに記載のTARCの保存安定性向上方法。
<18>TARCを含む溶液中のTARCの容器への吸着防止剤であって、糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤からなる群より選択される1種以上を有効成分として含有する前記吸着防止剤。
<19>前記TARCを含む溶液中のTARCの濃度が、前記溶液に対して、10pg/mL〜1μg/mLである、<18>に記載の吸着防止剤。
<20>前記界面活性剤の濃度が、前記溶液に対して、0.00001質量%〜1質量%となるように使用する、<18>又は<19>に記載の吸着防止剤。
<21>糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤である、<18>〜<20>のいずれかに記載の吸着防止剤。
<22>糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリオキシエチレン(20)硬化牛脂アミン、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリエチレングリコールモノーp−イソオクチルフェニルエーテル、及びn−ノナノイルーN−メチルーD−グルカミンである、<18>〜<21>のいずれかに記載の吸着防止剤。
本発明によれば、保存安定性の高いTARC含有組成物、特に、TARC含有校正用試料を提供することができる。したがって、本発明によれば、生体試料中のTARCを正確に定量することができ、アトピー性皮膚炎の重症度を正確に把握することができる。
(TARC)
本明細書において「TARC」は、Thymus and activation−regulated chemokine(CCL17)を意味する。TARCは、白血球遊走作用を持つケモカインの一種である。TARCは、リンパ球の1つであるTh2細胞を病変局所に引き寄せて、IgE産生又は好酸球を浸潤・活性化する機能を有する。TARCをバイオマーカーとして使用することで、アトピー性皮膚炎に対する治療薬を選択又は変更する際に、客観的に且つ迅速に重症度を把握することができる。
TARCの測定は、公知の手法、例えば、免疫学的手法を使用して行うことができる。免疫学的手法としては、ELISA、酵素免疫測定法、表面プラズモン共鳴法、ラテックス凝集免疫測定法(LTIA)、化学発光免疫測定法、電気化学発光免疫測定法、蛍光抗体法、放射免疫測定法、ウエスタンブロット法、イムノクロマトグラフィー法、及び高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法)等が挙げられる。
本発明の組成物に含まれるTARCとしては、市販のものを使用してもよく、自ら作製又は精製したものを使用してもよい。本発明の組成物に含まれるTARCとしては、インビトロで作製したものを使用してもよく、生体から抽出したものを使用してもよい。
(TARCの濃度)
本発明の組成物に含まれるTARCの濃度としては、以下に限定されるものではないが、TARCの安定性を考慮して、組成物に対して、好ましくは10pg/mL〜1μg/mL、より好ましくは50pg/mL〜500ng/mL、さらに好ましくは100pg/mL〜100ng/mL、最も好ましくは100pg/mL〜50ng/mLである。
(界面活性剤)
本明細書では、水に溶解した時に、イオン化しない親水基を有する界面活性剤を、非イオン性界面活性剤と称する。
(糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤)
糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤とは、親水性部分として糖を、疎水性部分として長鎖脂肪酸を有する非イオン性界面活性剤であり、多価アルコール型と呼ばれることもある。糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤が挙げられる。ショ糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤は、親水性部分としてショ糖を、疎水性部分として長鎖脂肪酸を有する非イオン性界面活性剤である。ソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤は、ソルビトール又はソルビタンと、長鎖脂肪酸との部分エステルであるソルビタン脂肪酸エステルを含む非イオン性界面活性剤である。
疎水性部分の長鎖脂肪酸の炭素数は、本発明の効果が得られる限りにおいて限定されないが、例えば、炭素数12〜30、好ましくは炭素数12〜24、より好ましくは炭素数12〜20、さらに好ましくは炭素数12〜18である。
本発明の組成物において使用できるショ糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤としては、ショ糖ステアリン酸エステル〔CAS番号:25168−73−4〕、ショ糖ラウリン酸エステル〔CAS番号:25339−99−5〕、ショ糖パルミチン酸エステル〔CAS番号:26446−38−8〕、及びショ糖ステアリン酸ジエステル〔CAS番号:27195−16−0〕が挙げられる。本発明の組成物において使用できるソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤としては、ソルビタンラウリン酸モノエステル〔CAS番号:1338−39−2〕、ソルビタンステアリン酸モノエステル〔CAS番号:1338−41−6〕、ソルビタンオレイン酸モノエステル〔CAS番号:1338−43−8〕、ソルビタンパルミチン酸モノエステル〔CAS番号:26266−57−9〕が挙げられる。
本発明の組成物は、糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤として、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤を含むことが好ましい。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤とは、ソルビトール又はソルビタンと、長鎖脂肪酸との部分エステルであるソルビタン脂肪酸エステルにエチレンオキシドが付加した非イオン性界面活性剤である。
中でも、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアラート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアラート、及びポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレアートからなる群から選択される少なくとも1つを使用することが好ましく、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート及びポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアラートからなる群から選択される少なくとも1つを使用することがより好ましく、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラートを使用することが最も好ましい。
上記4種類のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤の詳細を以下に示す。
・ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート(Tween 20)〔CAS番号:9005−64−5〕
・ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアラート(Tween 60)〔CAS番号:9005−67−8〕
・ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアラート(Tween 65)〔CAS番号:9005−71−4〕
・ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレアート(Tween 80)〔CAS番号:9005−65−6〕
なお、Tweenは登録商標である。
(ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤)
ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤とは、ポリプロピレングリコールを疎水基としてエチレンオキシドを付加した非イオン性界面活性剤であり、一般式(I)で表される。
[式(I)]
HO(CO)a−(CO)b−(CO)cH
但し、a、b、cは重合度。
疎水基であるプロピレングリコール(CO)鎖の分子量は、本発明の効果が得られる限りにおいて限定されないが、例えば、200〜10000、好ましくは500〜5000、より好ましくは800〜4000、さらに好ましくは900〜4000である。また、付加されたエチレンオキシドの全分子中に占める質量%は、本発明の効果が得られる限りにおいて限定されないが、例えば、1〜95%、好ましくは5〜90%、より好ましくは5〜80%、さらに好ましくは10〜80%である。
本発明の組成物において使用できるポリオキシエチレン・ポリオキシエチレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤としては、BASF株式会社より販売されているプルロニック(登録商標)シリーズ、株式会社ADEKAより販売されているアデカ(登録商標)プルロニック(登録商標)シリーズ、三洋化成工業株式会社より販売されているニューポール(登録商標)PEシリーズなどを使用することができる。例えば、アデカ(登録商標)プルロニック(登録商標)シリーズであれば、L−31(但し、重合度aと重合度cの合計値(以下、重合度a+cと書く)は3、重合度bは17)、L−44(但し、重合度a+cは20、重合度bは20)、L−61(但し、重合度a+cは5、重合度bは30)、L−64(但し、重合度a+cは25、重合度bは30)、L−121、P−65、P−85(但し、重合度a+cは50、重合度bは40)、P−105、F−68(但し、重合度a+cは150、重合度bは30)、F−88(但し、重合度a+cは200、重合度bは40)、F−108(但し、重合度a+cは300、重合度bは55)を挙げることができる。なお、これらのCAS番号は、いずれも[9003−11−6]である。中でも、プルロニック(登録商標)F−68、F−88、F−108なる群から選択される少なくとも1つを使用することが好ましく、プルロニック(登録商標)F−68を使用することがより好ましい。
(ポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤)
ポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤とは、親水性部分としてポリオキシエチレン鎖を、疎水部分として長鎖脂肪酸を有するアミン型非イオン性界面活性剤である。疎水部分の長鎖脂肪酸の炭素数は、本発明の効果が得られる限りにおいて限定されないが、例えば、炭素数12〜30、好ましくは炭素数12〜24、より好ましくは炭素数12〜20、さらに好ましくは炭素数12〜18である。親水部分としてのポリオキシエチレン鎖長は、本発明の効果が得られる限りにおいて限定されないが、例えば、5〜50、好ましくは5〜40、さらに好ましくは7〜30である。
本発明の組成物において使用できるポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレンラウリルアミン(青木油脂株式会社製、製品名BLAUNON(登録商標)L−205、L−207、L−210、L−230)、ポリオキシエチレンステアリルアミン(青木油脂株式会社製、製品名BLAUNON(登録商標)S−210、S−215、S−220、S−230)、ポリオキシエチレンココナットアルキルアミン[CAS番号:61791−14−8、製品名:アミート(登録商標)105、花王株式会社製]、ポリオキシエチレン(20)硬化牛脂アミン[CAS番号:61790−82−7、製品名:アミート(登録商標)320、花王株式会社製]、ポリオキシエチレン牛脂アミン(青木油脂株式会社製、製品名BLAUNON(登録商標)S−205T、S−220T、S230T、S−240T)を挙げることができる。中でも、ポリオキシエチレン(20)硬化牛脂アミン(製品名:アミート(登録商標)320、花王株式会社製)を使用することが好ましい。
本発明の組成物では、本発明の効果が得られる限りにおいて、糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤とTARCの添加順序は特に限定されない。
(糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤の濃度)
本発明の組成物において、糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤の濃度は、以下に限定されるものではないが、TARCの安定性を考慮して、組成物に対して、好ましくは0.00001質量%〜1質量%、より好ましくは0.0001質量%〜1質量%、さらに好ましくは0.001質量%〜0.5質量%、最も好ましくは0.001質量%〜0.1質量%である。
本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内で、糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤以外の非イオン性界面活性剤を含むこともできるし、含まないこともできる。
本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内で、非イオン性界面活性剤以外、例えば、陽イオン性界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤を含むこともできるし、含まないこともできる。
(保存容器)
本発明の組成物は、好ましくは、保存容器に充填されている。保存容器の材質は、本発明の効果を得ることができ、そして密封ができれば特に限定されないが、少なくとも組成物との接触部分の一部又は全部が、プラスチック[例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素樹脂、塩素系樹脂(ポリ塩化ビニルなど)、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂(変性ポリフェニレンエーテルなど)、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリイミド系樹脂、セルロース系樹脂(セルロースアセテートなど)、炭化水素系樹脂(ハロゲン原子置換品を含む)など]、金属(アルミニウムなど)、ガラスなどである。中でも、校正用試料の製造、輸送、保管の観点からプラスチック又はガラスが好ましく、プラスチックの中ではオレフィン系樹脂が好ましく、ポリプロピレンがより好ましい。
保存容器は、単独又は2種以上の材質で構成されていてもよいが、単独の材質で構成されていることが好ましい。保存容器は、容器本体部分とキャップとを含むことができる。この場合、容器本体部分とキャップとは異なる材質で構成されていてもよい。また、保存容器、特に本体部分は、外部から内容液が見える程度の透明性を有していることが好ましい。
保存容器の形態としては、ハードタイプまたはソフトタイプのいずれでもよく、アンプル、バイアル、ソフトバッグ、注射型容器、ガラス瓶などが例示される。保存容器は、容器本体部分とキャップ部分を含む、プラスチック製の点眼瓶の形態、特に円筒形状の点眼瓶の形態であることが、使用しやすさ及びTARCの安定性の観点から好ましい。
(組成物)
本発明の組成物は、TARCの測定において、校正用試料溶液として用いることができる。本明細書において、校正用試料溶液とは、測定対象物質の測定を正確に行うために使用する、測定対象物質を一定の濃度で含有する試料溶液を意味し、標準物質、キャリブレーター、コントロール、及び内部標準物質などが該当する。本発明の組成物の供給の形態としては、TARCと糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤とを溶媒に混合した、あらかじめ溶液状態にした形態が挙げられる。
なお、TARCの測定方法において「組成物を使用する」とは、TARCの測定を正確に行うために組成物を使用することを意味し、例えば、TARCを含む液状組成物を校正用試料溶液(標準物質、キャリブレーター、コントロール、及び内部標準物質など)として使用することを意味する。
本発明の組成物のpHは、例えば、4.0〜9.5、5.0〜9.0、6.0〜8.5、6.5〜8.0、又は7.0〜8.0である。
pHの調整は、当業者に周知のpH調整用試薬、例えば水酸化ナトリウム又は塩酸などを用いて行うことができる。
本発明の組成物の組成は、本発明の効果を損なわないことを限度として特に制限はない。TARCを免疫学的測定方法により測定するのであれば、本発明の効果を損なわず、かつ、抗原抗体反応、ビオチン・アビジンによる検出のための標識反応、酵素反応などの測定系を構成する反応の全部又は一部を妨害しなければよい。免疫学的測定方法において通常使用される各種成分、例えば、酢酸、クエン酸、リン酸、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)、HEPES、MES、Tris、グリシン、ホウ酸、炭酸やグッドバッファーなどの各種緩衝液、抗原抗体反応を促進する成分(ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンなどの高分子など)、糖タンパク質やペプチド(BSA、カゼインなど)、アミノ酸、塩類(塩化ナトリウム、塩化カリウムなど)、糖類(ショ糖、シクロデキストリンなど)、防腐剤(アジ化ナトリウム、ProClin300など)などを目的に応じ、適宜選択して使用することができる。pHが6.5〜8.0のPBSを用いることが好ましい。
本明細書において「保存安定性向上」又は「保存安定性が向上する」とは、TARCを含む溶液中に含有されるTARCの大部分が長期間分解されずに、構造を変化させずに、又は容器に吸着せずに維持されることにより、当該溶液中のTARCの初期値と保存後の測定値とにおいて、大きな差異がなくなることを意味する。
より具体的には、「保存安定性向上」又は「保存安定性が向上する」とは、例えば、濃度が10pg/mL〜1μg/mLのTARCを含む溶液中に含有されるTARCの80%以上が、37℃で28日間の間分解されずに、構造を変化させずに、又は容器に吸着せずに維持されることにより、37℃で28日間のプラスチック製容器における保存後の当該溶液中のTARCの測定値が、初期値の80%以上となることを意味することができる。
また、「保存安定性向上」又は「保存安定性が向上する」とは、例えば、濃度が10pg/mL〜1μg/mLのTARCを含む溶液中に含有されるTARCの90%以上が、4℃で28日間の間分解されずに、構造を変化させずに、又は容器に吸着せずに維持されることにより、4℃で28日間のプラスチック製容器における保存後の当該溶液中のTARCの測定値が、初期値の90%以上となることを意味することができる。
(TARCの測定を行うための生体試料)
TARCの測定を行うための生体試料としては、TARCの測定が可能であれば特に限定されることはないが、血液、血清、又は血漿を用いることが好ましい。生体試料には、必要に応じて適宜前処理を実施してもよい。生体試料は、好ましくは、ヒトから採取された生体試料である。
(TARCの測定キット)
本発明のTARCの測定キットでは、本発明の組成物を使用することにより、TARCの測定を簡便に及び正確に行うことが可能である。TARCの測定キットとしては、例えば免疫学的手法を用いたキットを挙げることができる。本発明のTARCの測定キットは、免疫学的手法によりヒト体内のTARCの濃度を測定するための試薬を含むことができる。免疫学的手法としては、ELISA、酵素免疫測定法、表面プラズモン共鳴法、ラテックス凝集免疫測定法(LTIA)、化学発光免疫測定法、電気化学発光免疫測定法、蛍光抗体法、放射免疫測定法、ウエスタンブロット法、イムノクロマトグラフィー法、及び高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法)等が挙げられる。
本発明のTARCの測定キットは、アトピー性皮膚炎の治療方法又は薬の選択のために、そして治療の効果を判定する際に、アトピー性皮膚炎の重症度を把握するために用いることができる。
本発明のTARCの測定キットには、他に使用説明書などを含むこともできる。TARCの測定キットは、任意の構成要素、例えば緩衝剤、安定化剤、検体希釈液、pH調整剤、反応容器等を含んでいてもよい。
(TARCの保存安定性向上方法)
本発明のTARCの保存安定性向上方法は、糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤を含む溶液にTARCを接触させる工程を含む。溶液に糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤を添加した後に、TARCを添加してもよく、TARCを溶液に添加した後に、糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤を添加してもよい。溶液は、PBS、HEPES、MES、CHES及びTris等の緩衝液であることが好ましい。pHが6.5〜8.0のPBSを用いることがより好ましい。
(TARCの濃度)
本発明のTARCの保存安定性向上方法において、溶液に含まれるTARCの濃度としては、以下に限定されるものではないが、TARCの安定性を考慮して、好ましくは10pg/mL〜1μg/mL、より好ましくは50pg/mL〜500ng/mL、さらに好ましくは100pg/mL〜100ng/mL、最も好ましくは100pg/mL〜50ng/mLである。
(糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤)
本発明のTARCの保存安定性向上方法において使用できる糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤が挙げられる。
疎水性部分の長鎖脂肪酸の炭素数は、本発明の効果が得られる限りにおいて限定されないが、例えば、炭素数12〜30、好ましくは炭素数12〜24、より好ましくは炭素数12〜20、さらに好ましくは炭素数12〜18である。
本発明のTARCの保存安定性向上方法において使用できるショ糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤としては、ショ糖ステアリン酸エステル〔CAS番号:25168−73−4〕、ショ糖ラウリン酸エステル〔CAS番号:25339−99−5〕、ショ糖パルミチン酸エステル〔CAS番号:26446−38−8〕、及びショ糖ステアリン酸ジエステル〔CAS番号:27195−16−0〕が挙げられる。本発明のTARCの保存安定性向上方法において使用できるソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤としては、ソルビタンラウリン酸モノエステル〔CAS番号:1338−39−2〕、ソルビタンステアリン酸モノエステル〔CAS番号:1338−41−6〕、ソルビタンオレイン酸モノエステル〔CAS番号:1338−43−8〕、ソルビタンパルミチン酸モノエステル〔CAS番号:26266−57−9〕が挙げられる。
本発明のTARCの保存安定性向上方法では、糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤として、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤を使用することが好ましい。
中でも、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアラート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアラート、及びポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレアートからなる群から選択される少なくとも1つを使用することが好ましく、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート及びポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアラートからなる群から選択される少なくとも1つを使用することがより好ましく、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラートを使用することが最も好ましい。
(ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤)
ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤とは、ポリプロピレングリコールを疎水基としてエチレンオキシドを付加した非イオン性界面活性剤であり、一般式(I)で表される。
[式(I)]
HO(CO)a−(CO)b−(CO)cH
但し、a、b、cは重合度
疎水基であるプロピレングリコール(CO)鎖の分子量は、本発明の効果が得られる限りにおいて限定されないが、例えば、200〜10000、好ましくは500〜5000、より好ましくは800〜4000、さらに好ましくは900〜4000である。また、付加されたエチレンオキシドの全分子中に占める質量%は、本発明の効果が得られる限りにおいて限定されないが、例えば、1〜95%、好ましくは5〜90%、より好ましくは5〜80%、さらに好ましくは10〜80%である。
本発明の組成物において使用できるポリオキシエチレン・ポリオキシエチレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤としては、BASF株式会社より販売されているプルロニック(登録商標)シリーズ、株式会社ADEKAより販売されているアデカ(登録商標)プルロニック(登録商標)シリーズ、三洋化成工業株式会社より販売されているニューポール(登録商標)PEシリーズなどを使用することができる。例えば、アデカ(登録商標)プルロニック(登録商標)シリーズであれば、L−31(但し、重合度a+cは3、重合度bは17)、L−44(但し、重合度a+cは20、重合度bは20)、L−61(但し、重合度a+cは5、重合度bは30)、L−64(但し、重合度a+cは25、重合度bは30)、L−121、P−65、P−85(但し、重合度a+cは50、重合度bは40)、P−105、F−68(但し、重合度a+cは150、重合度bは30)、F−88(但し、重合度a+cは200、重合度bは40)、F−108(但し、重合度a+cは300、重合度bは55)を挙げることができる。なお、これらのCAS番号は、いずれも[9003−11−6]である。中でも、プルロニック(登録商標)F−68、F−88、F−108なる群から選択される少なくとも1つを使用することが好ましく、プルロニック(登録商標)F−68を使用することがより好ましい。
(ポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤)
ポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤とは、親水性部分としてポリオキシエチレン鎖を、疎水部分として長鎖脂肪酸を有するアミン型非イオン性界面活性剤である。疎水部分の長鎖脂肪酸の炭素数は、本発明の効果が得られる限りにおいて限定されないが、例えば、炭素数12〜30、好ましくは炭素数12〜24、より好ましくは炭素数12〜20、さらに好ましくは炭素数12〜18である。親水部分としてのポリオキシエチレン鎖長は、本発明の効果が得られる限りにおいて限定されないが、例えば、5〜50、好ましくは5〜40、さらに好ましくは7〜30である。
本発明の組成物において使用できるポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレンラウリルアミン(青木油脂株式会社製、製品名BLAUNON(登録商標)L−205、L−207、L−210、L−230)、ポリオキシエチレンステアリルアミン(青木油脂株式会社製、製品名BLAUNON(登録商標)S−210、S−215、S−220、S−230)、ポリオキシエチレンココナットアルキルアミン[CAS番号:61791−14−8、製品名:アミート(登録商標)105、花王株式会社製]、ポリオキシエチレン(20)硬化牛脂アミン[CAS番号:61790−82−7、製品名:アミート(登録商標)320、花王株式会社製]、ポリオキシエチレン牛脂アミン(青木油脂株式会社製、製品名BLAUNON(登録商標)S−205T、S−220T、S230T、S−240T)を挙げることができる。中でも、ポリオキシエチレン(20)硬化牛脂アミン(製品名:アミート(登録商標)320、花王株式会社製)を使用することが好ましい。
本発明の組成物では、本発明の効果が得られる限りにおいて、糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤とTARCの添加順序は特に限定されない。
(糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤の濃度)
本発明のTARCの保存安定性向上方法において、糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤の濃度は、以下に限定されるものではないが、TARCの安定性を考慮して、溶液に対して、好ましくは0.00001質量%〜1質量%、より好ましくは0.0001質量%〜1質量%、さらに好ましくは0.001質量%〜0.5質量%、最も好ましくは0.001質量%〜0.1質量%である。
(TARCの吸着防止剤)
本発明のTARCの吸着防止剤は、糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤を含む。保存容器にTARCを含む溶液を接触させる前に糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤を含むTARC吸着防止剤を添加してもよく、TARC含有溶液に吸着防止剤として糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤を添加しておき、これを保存容器に添加してもよい。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。なお、本明細書において特に説明のない限り、%は質量%を示す。なお、実施例で使用した界面活性剤の製品名、成分名および販売元は以下のとおりである。
・Tween(登録商標)20 成分名:ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート、富士フイルム和光株式会社
・Tween(登録商標)80 成分名:ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレアート、富士フイルム和光株式会社
・プルロニック(登録商標)F−68 成分名:ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、株式会社ADEKA
・アミート(登録商標)320 成分名:ポリオキシエチレン(20)硬化牛脂アミン、花王株式会社
・エマノーン(登録商標)1112 成分名:ポリエチレングリコールモノラウレート、花王株式会社
・Brij(登録商標)35 成分名:ポリオキシエチレンラウリルエーテル、キシダ化学株式会社
・Triton(登録商標)X−100 成分名:ポリエチレングリコールモノーp−イソオクチルフェニルエーテル、キシダ化学株式会社
・MEGA−9 成分名:n−ノナノイルーN−メチルーD−グルカミン、株式会社同仁化学研究所
≪実施例1:非イオン性界面活性剤の種類の検討≫
プラスチック製点眼瓶におけるTARCの保存安定性を試験した。試験方法及び評価方法は以下のとおりである。保存液としては以下の組成の溶液を使用した。
・PBS(pH7.2)
・1質量% BSA
・界面活性剤(濃度、製品名、種類は表1、表4に記載)
(1)保存条件
各濃度のTARCの液状保存液をプラスチック製点眼瓶に0.5mLずつ分注し、37℃で28日間、あるいは4℃で28日保存した。TARCの濃度は、500pg/mL、2000pg/mL、及び10000pg/mLで試験した。
(2)測定方法
2種類の抗体を使用するラテックス免疫比濁法により測定した。以下に試薬の組成および測定方法を示す。第一試薬と第二試薬を用い、日立自動分析装置により測定した。
・第一試薬
100mM MOPS−NaOH(pH7.5)
500mM NaCl
0.5% BSA
・第二試薬
抗ヒトTARCモノクローナル抗体感作ラテックス(2種類)
5mM MOPS−NaOH(pH7.0)

なお、抗ヒトTARCモノクローナル抗体は、市販のTARC抗原を使用し、当業者周知の方法にて取得した。市販のTARC抗原には、CCL17, thymus and activation regulated chemokine(Shenandoah Biotechnology,Inc.)、CCL17/TARC, Human(LifeSpan Biosscience,Inc.)、Human TARC(CCL17)(Abeomics,Inc.)があった。さらに、TARC抗原に対してサンドイッチ測定が可能であるモノクローナル抗体の組み合わせを、当業者周知の方法にて選定した。抗ヒトTARCモノクローナル抗体感作ラテックスは、特開2017−181377記載の方法を参考に調製した。
まず、各濃度のTARCの液状保存液2.4μLに、第一試薬を120μLずつ加えた。37℃で5分間加温後、第二試薬を40μLずつ加えて攪拌した。その後、5分間の吸光度変化を、主波長570nm、副波長800nmにて測定した。測定された吸光度の変化量を濃度既知の標準物質を測定して得られる検量線を用いてTARC濃度に換算した。
(3)TARC残存率(%)の算出
37℃で28日間、あるいは4℃で28日保存後の各TARCの液状保存液のTARCの濃度について、次式を用いて、TARC残存率(%)を算出した。
TARC残存率(%)=点眼瓶で、37℃で28日間、あるいは4℃で28日保存後の各TARC液状保存液のTARC濃度(pg/mL)/調製直後のTARC液状保存液のTARC濃度(pg/mL)×100
(4)各条件において使用した界面活性剤の濃度を表1に、評価結果を表2及び表3に示した。なお、TARC残存率(%)は、3回の実験の平均値を元に算出した。
Figure 0006979149
Figure 0006979149
TARC濃度が500pg/mLの場合、界面活性剤を添加していない条件1では、28日経過後の残存率は47.2%となり、著しく低い結果となった。糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤を添加した条件2、3、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型の非イオン性界面活性剤を添加した条件4、ポリオキシエチレンアルキルアミン型の非イオン性界面活性剤を添加した条件5においては、28日経過後の残存率が89.3〜107.0%となり、いずれの界面活性剤においても、28日経過後の残存率が改善された。一方で、糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型ではない非イオン性界面活性剤を使用した条件6〜9においては、28日経過後のTARCの残存率が67.7〜78.8%と、条件1に対しては改善されたが、本願で見いだされた界面活性剤を添加した条件2〜5よりも低い結果となった。同様に、初期濃度が2000pg/mL、又は10000pg/mLの場合においても、糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型の非イオン性界面活性剤を使用した条件2〜5において、条件1に対して28日経過後の残存率が改善された。これは、残存率が改善された条件では、糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型の非イオン性界面活性剤の添加により、容器の壁面へのTARCの吸着を防止できたため、または保存中のTARCの構造変化を抑制できたためと考えられた。
Figure 0006979149
TARC濃度が500pg/mLの場合に、界面活性剤を添加していない条件1では、28日経過後の残存率が65.7%となり、著しく低い結果となった。糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤を添加した条件2、3、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型の非イオン性界面活性剤を添加した条件4、ポリオキシエチレンアルキルアミン型の非イオン性界面活性剤を添加した条件5においては、28日経過後の残存率が94.1〜113.4%となり、いずれの界面活性剤においても、28日経過後の残存率が改善された。同様に、初期濃度が2000pg/mL、10000pg/mLの場合においても、糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型の非イオン性界面活性剤を添加した条件2〜5において、28日経過後の残存率が改善された。
以上より、糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤とTARCとを共存させることで、プラスチック製点眼瓶保存時におけるTARCの保存安定性が改善することが示された。これは、残存率が改善された条件では、糖脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型、またはポリオキシエチレンアルキルアミン型の非イオン性界面活性剤の添加により、容器の壁面へのTARCの吸着を防止できたため、または保存中のTARCの構造変化を抑制できたためと考えられた。
≪実施例2:界面活性剤の濃度の検討≫
続いて、糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤であるTween20を使用して、TARCの保存安定性向上に効果を示す界面活性剤濃度を、前述と同様の方法で検証した。各条件において使用した界面活性剤の濃度を表4に、評価結果を表5及び表6に示した。なお、TARC残存率(%)は、3回の実験の平均値を元に算出した。
Figure 0006979149
Figure 0006979149
Figure 0006979149
37℃で保存した場合(表5)、TARC濃度が500pg/mLの場合に、界面活性剤を添加していない条件1では、28日経過後の残存率が47.2%となり、著しく低い結果となった。糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤を0.0016〜0.20%添加した条件10〜13では、28日経過後の残存率は85.1〜90.5%であり、いずれの界面活性剤濃度においても28日経過後の残存率が改善された。同様に、初期濃度が2000pg/mL、10000pg/mLの場合においても、糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤を添加した条件10〜13において、28日経過後の残存率が改善された。
4℃で保存した場合(表6)、TARC濃度が500pg/mLの場合に、界面活性剤を添加していない条件1では、28日経過後の残存率が65.7%となり、著しく低い結果となった。糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤を0.0016〜0.20%添加した条件10〜13では、28日経過後の残存率は98.0〜109.5%であり、いずれの界面活性剤濃度においても28日経過後の残存率が改善された。同様に、初期濃度が2000pg/mL、10000pg/mLの場合においても、糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤を添加した条件10〜13において、28日経過後の残存率が改善された。
以上より、0.0016〜0.20%の糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤をTARC組成物へ添加することで、プラスチック製点眼瓶保存時におけるTARCの保存安定性が改善することが示された。これは、糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤の添加により、容器の壁面へのTARCの吸着を防止できたため、または保存中のTARCの構造変化を抑制できたためと考えられた。
本発明によれば、保存安定性の高いTARC含有組成物、特に、TARC含有校正用試料を提供することができる。

Claims (20)

  1. TARC(Thymus and activation−regulated chemokine)を含む組成物であって、
    TARC、並びに、
    糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤からなる群より選択される1種以上
    を含み、そして
    液状である、前記組成物。
  2. TARCを測定するための校正用試料溶液である、請求項1に記載の組成物。
  3. 保存容器に充填されている、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 保存容器が、プラスチックである、請求項3に記載の組成物。
  5. TARCの濃度が、前記組成物に対して、10pg/mL〜1μg/mLである、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. 前記糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤からなる群より選択される1種以上の濃度が、前記組成物に対して、0.00001質量%〜1質量%である、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
  7. 糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤である、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
  8. TARCの濃度が、前記組成物に対して500pg/mLの場合に、37℃で28日間、プラスチック容器において保存した後のTARCの残存率が、80%以上である、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
  9. TARCの濃度が、前記組成物に対して500pg/mLの場合に、4℃で28日間、プラスチック容器において保存した後のTARCの残存率が、90%以上である、請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
  10. 糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリオキシエチレン(20)硬化牛脂アミン、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリエチレングリコールモノーp−イソオクチルフェニルエーテル、及びn−ノナノイルーN−メチルーD−グルカミンである、請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の組成物を使用する、TARCの測定方法。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の組成物を含む、TARCの測定キット。
  13. 糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤からなる群より選択される1種以上を含む溶液にTARCを接触させる工程を含む、TARCの保存安定性向上方法。
  14. 前記TARCの濃度が、前記溶液に対して、10pg/mL〜1μg/mLとなるように調整する、請求項13に記載のTARCの保存安定性向上方法。
  15. 前記溶液中の糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤からなる群より選択される1種以上の濃度が、前記溶液に対して、0.00001質量%〜1質量%である、請求項13又は14に記載のTARCの保存安定性向上方法。
  16. 糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤である、請求項13〜15のいずれかに記載のTARCの保存安定性向上方法。
  17. 糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリオキシエチレン(20)硬化牛脂アミン、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリエチレングリコールモノーp−イソオクチルフェニルエーテル、及びn−ノナノイルーN−メチルーD−グルカミンである、請求項13〜16のいずれかに記載のTARCの保存安定性向上方法。
  18. TARCを含む溶液中のTARCの保存安定化剤であって、糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤からなる群より選択される1種以上を有効成分として含有する前記保存安定化剤。
  19. 糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤である、請求項18に記載の保存安定化剤。
  20. 糖脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合型非イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルアミン型非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリオキシエチレン(20)硬化牛脂アミン、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリエチレングリコールモノーp−イソオクチルフェニルエーテル、及びn−ノナノイルーN−メチルーD−グルカミンである、請求項18又は19に記載の保存安定化剤。
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