JP6978934B2 - 溶接用センサ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワークの溶接を行うに好適な溶接用センサ装置に関する。
従来から、開先形状を有した一対の鉄板などのワークに対して、アーク溶接などにより突合せ溶接などの溶接を行う際には、溶接トーチをワーク(突き合わせた開先形状の部分)に近づける。この状態で、溶接トーチから送られる溶接用ワイヤの先端と、ワークとの間に電圧を印加することにより、これらの間にアークを発生させる。これにより、溶接用ワイヤが溶融するとともに、ワークが加熱されて溶融し、ワーク同士の溶接を行うことができる。
溶接を行う際には、溶接トーチとワークとの距離、または、ワークの形状は、ワークの溶接の品質に影響する。このような点から、例えば、特許文献1には、ワークの形状を測定する溶接用センサ装置が提案されている。
特許文献1に示す溶接用センサ装置は、レーザ光を投光する投光部と、ワークの表面から反射したレーザ光を検出する検出部と、を備え、検出されたレーザ光から、ワークの形状を測定している。投光部と検出部とは、ハウジング(ケース本体)と保護カバーとで構成された収容ケース(収容部)に収容されている。保護カバーには、溶接時に発生するワークからのスパッタを遮蔽する遮蔽部が形成されている。
特開2004−195502号公報
ここで、特許文献1の溶接用センサ装置によれば、遮蔽部により、収容体に向かう溶接部からの輻射熱の影響を低減することができる。しかしながら、遮蔽部に、ワークからの溶接時の輻射熱が表面に入熱されると、入熱された表面が局所的に加熱されるため、この表面を含む表層と、それよりも内部との間に温度差が生じ、この温度差が起因した熱膨張差により熱応力が発生する。このような熱応力が、溶接時に繰り返し作用すると、遮蔽部が損傷することが想定される。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、溶接時にワークからセンサユニットに向かう輻射熱により、遮蔽部の内部に発生する熱応力を低減することができる溶接用センサ装置を提供することにある。
前記課題を鑑みて、本発明に係る溶接用センサ装置は、溶接されるワークの状態または前記ワークまでの距離を測定するセンサユニットと、前記センサユニットを収容する収容部と、前記ワークの溶接時に発生する輻射熱のうち、前記収容部に向かう輻射熱を遮蔽する遮蔽部と、を有した収容体と、を少なくとも備えた、溶接用センサ装置であって、前記遮蔽部は、非接着状態で複数の板状部材を重ね合わせた構造であり、前記複数の板状部材は、その一部で相互に拘束されていることを特徴とする。
本発明によれば、溶接用センサ装置の収容体が、遮蔽部を備えることにより、ワークの溶接時に発生する輻射熱のうち、収容部に向かう輻射熱を、遮蔽部で遮蔽することができる。これにより、この輻射熱により、収容部に収容されたセンサユニットが加熱されることを抑えることができる。
また、遮蔽部に入熱された輻射熱により、遮蔽部の表面の温度が、他の部分に比べて、昇温される。このような場合であっても、遮蔽部が非接着状態で複数の板状部材を重ね合わせた構造であるため、重ね合わせた板状部材のうち、隣接する板状部材同士は、独立して熱膨張および熱収縮する。これにより、熱膨張差および熱収縮差に起因した、遮蔽部の内部に作用する熱応力を低減することができ、溶接時にワークからセンサユニットに向かう輻射熱により、遮蔽部が損傷することを低減することができる。
さらに、板状部材同士は、非接着で重ね合わせられているため、例えば、前記ワークが溶接される側、すなわち遮蔽部の表側に位置する板状部材に、溶接時のスパッタが付着したとしても、その付着した板状部材のみを交換すればよい。
ここで、複数の板状部材のうち隣接する板状部材は、非接着状態であれば、接触していてもよいが、より好ましい態様としては、隣接する前記板状部材の間に隙間が形成されるように、前記隣接する板状部材の間に、スペーサが配置されている。
この態様によれば、スペーサを配置することにより、隣接する板状部材の間に隙間が形成され、この隙間が断熱空間として作用する。この結果、板状部材の間の熱伝導を低減することができるため、遮蔽部の表面の熱が、収容体を介してセンサユニットに伝達することを低減することができる。
また、別の好ましい態様としては、隣接する前記板状部材の間に隙間が形成されるように、前記隣接する板状部材のうち少なくとも一方の板状部材の表面には、他方の板状部材と対向する位置に隆起部が形成されている。
この態様によれば、隆起部が一方の板状部材に一体となって形成されているため、隣接する板状部材の間に、隙間を簡単に形成することができる。この隙間が、断熱空間となって、遮蔽部の表面の熱が、収容体を介してセンサユニットに伝達することを低減することができる。
また、隣接する板状部材同士の間に、隙間が形成されていれば、その空間が断熱空間となり、隣接する板状部材同士の熱伝導を抑制することができるが、より好ましくは、前記隙間は、冷却用の気体が流れる空間となっており、より好ましくは、前記隣接する板状部材の対向する表面には、フィンが形成されていることが好ましい。
この態様によれば、隣接する板状部材の隙間を形成するばかりでなく、この隙間の冷却用の気体により、板状部材を冷却することができる。特に、隣接する板状部材の対向する表面には、フィンを形成することにより、この隙間に板状部材の熱を効率的に放熱することができ、板状部材から放熱された熱を、冷却用の気体に伝え、これを外部に放出することができる。
さらに、複数の板状部材を非接着状態で重ね合わせることができるのであれば、これらの板状部材を重ね合わせる構造は、特に限定されるものではないが、より好ましくは、前記遮蔽部は、前記複数の板状部材を重ね合わせた状態で、挟み込み部材により、前記複数の板状部材に対して着脱自在に挟み込まれた状態で、前記複数の板状部材が、相互に拘束されている。
この態様によれば、複数の板状部材が着脱自在に挟み込み部材で挟み込まれているので、複数の板状部材を簡単に重ね合わせて、これらを拘束することができ、さらには、挟み込み部材を取り外すことで、重ね合わせた板状部材を簡単に分離することができる。これにより、板状部材の重ね合わせ、各板状部材の交換等を簡単に行うことができ、遮蔽部のメンテナンス性を高めることができる。
さらに別の好ましい態様としては、前記ワークが溶接される側を前記遮蔽部の表側とし、その反対側を裏側としたときに、前記複数の板状部材のうち、少なくとも表側の板状部材には、留め具に係合する係合部が形成されており、それ以外の板状部材には、前記留め具が挿通される貫通孔が形成されており、前記複数の板状部材は、前記裏側から、前記貫通孔に前記留め具が挿通され、前記表側の板状部材の係合部に、前記留め具が係合した状態で、前記複数の板状部材が、相互に拘束されている。
この態様によれば、遮蔽部の裏側から、留め具を貫通孔に挿通し、留め具の先端部が表側の板状部材に係合しているので、非接着状態で、複数の板状部材を簡単に拘束することができる。また、遮蔽部の裏側から留め具を挿通するので、留め具が輻射熱により、直接的に加熱されることは無く、留め具に熱が伝わり難い。これにより、遮蔽部の裏側の板状部材が加熱され難い。さらに、留め具を遮蔽部の表側から挿通した場合、留め具に溶接時のスパッタが付着して、留め具を表側の板状部材から取り外すことが阻害されることがあるが、この態様では、留め具にはスパッタが付着することがないで、留め具を板状部材から簡単に取り外すことができる。
さらに、留め具を用いたより好ましい態様としては、前記留め具は金属材料からなり、前記貫通孔には、前記留め具を挿通する樹脂材料またはセラミックス材料からなるリング材が配置されている。
この態様によれば、遮蔽部の表側の板状部材から留め具に伝導した熱は、リング材により断熱されるため、留め具により、表面側の板状部材からそれ以外の板状部材に熱が伝わり難い。これにより、留め具を介して、板状部材から収容部に伝達される熱の経路を遮断し、センサユニットが、加熱されることを抑えることができる。
ここで、複数の板状部材の材料は、収容部に向かう輻射熱を遮蔽することができ、この輻射熱により耐久性を有するのであれば、特に限定されるものではない。しかしながら、より好ましい態様としては、前記ワークが溶接される側を前記遮蔽部の表側とし、その反対側を裏側としたときに、前記複数の板状部材のうち、少なくとも前記表側の板状部材は、セラミックス材料からなり、少なくとも前記裏側の板状部材は、金属材料からなる。
この態様によれば、少なくとも前記表側の板状部材は、セラミックス材料からなり、少なくとも前記裏側の板状部材は、金属材料からなるので、表側の板状部材で、輻射熱を遮蔽し、輻射熱のうち伝熱された一部の熱は、裏側の板状部材で、放熱することができる。特に、裏側の板状部材に、冷却流体を吹き付けることにより、裏側の板状部材の放熱性を高めることができる。
本発明によれば、溶接時にワークからセンサユニットに向かう輻射熱により、遮蔽部の内部に発生する熱応力を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る溶接装置に取付けられた状態の溶接用センサ装置の模式的側面図である。 図1に示す溶接用センサ装置を一方側から視た模式的斜視図である。 図1に示す溶接用センサ装置を他方側から視た模式的斜視図である。 図1に示す溶接用センサ装置の模式的側面図である。 図2に示す溶接用センサ装置の遮蔽部材と保護カバーとの模式的分解斜視図である。 (a)は、図5に示す遮蔽部材の分解斜視図であり、(b)は、(a)のA−A線に沿った矢印方向の組み立て後の断面図であり、(c)は、(b)のB−B線に沿った矢印方向の断面図であり、(d)は、(a)の挟み込み部材の模式的斜視図である。 (a)は、第2実施形態に係る溶接装置の遮蔽部材の分解斜視図であり、(b)は、(a)のC−C線に沿った矢印方向の組み立て後の断面図であり、(c)は、(b)のD−D線に沿った矢印方向の断面図であり、(d)は、(a)のスペーサの模式的斜視図である。 (a)は、図7に示す変形例に係る遮蔽部材の分解斜視図であり、(b)は、(a)のE−E線に沿った矢印方向の組み立て後の断面図であり、(c)は、(b)のF−F線に沿った矢印方向の断面図である。 第3実施形態に係る溶接用センサ装置の模式的側面図である。 図9に示す溶接用センサ装置の遮蔽部材と保護カバーとの模式的分解斜視図である。 (a)は、図9に示す遮蔽部材の分解斜視図であり、(b)は、(a)のG−G線に沿った矢印方向の組み立て後の断面図であり、(c)は、(b)のH−H線に沿った矢印方向の断面図である。 第3実施形態の変形例に係る溶接用センサ装置を一方側から視た模式的斜視図である。 (a)は、図12に示す遮蔽部材の分解斜視図であり、(b)は、(a)のI−I線に沿った矢印方向の組み立て後の断面図であり、(c)は、(b)のJ−J線に沿った矢印方向の断面図である。
以下に、本発明の実施形態に係る溶接用センサ装置(以下、センサ装置という)を図1〜図13を参照しながら詳述する。
<第1実施形態>
以下に図1〜図6を参照して、第1実施形態に係るセンサ装置1を説明する。
1.センサ装置1の取付け状態とセンサ装置1の全体構成について
図1に示すように、本実施形態に係るセンサ装置1は、取付け用治具8を介して、溶接装置9に取付けられている。溶接装置9の溶接トーチ91には、溶接用ワイヤ93が供給され、溶接の際には、溶接トーチ91から送られる溶接用ワイヤ93の先端と、ワークWとの間に電圧を印加することにより、これらの間にアークAを発生させる。これにより、溶接用ワイヤ93が溶融するとともに、ワークWに溶融池Pが生成され、ワークWの溶接を行うことができる。ワークWに溶融池Pを形成しつつ、図1に示す矢印の方向に溶接装置9が移動し、ワークW同士に溶接部(ビード)Bを形成する。なお、図1では、便宜的にワークWを1つのワークとして描いているが、2つ以上のワーク同士に対して突合せ溶接、すみ肉溶接、重ね溶接等するものであり、溶接方法は、特に限定されるものではない。また、本実施形態では、ワーク同士の溶接を溶接用ワイヤを用いたアーク溶接に特定しているが、この他にも、たとえば、TIG溶接、電子ビーム溶接、レーザビーム溶接、ガス溶接等の他の溶接であってもよい。
溶接装置9により、ワークWに対して安定した溶接を行うためには、溶接トーチ91とワークWとの距離または、ワークWの形状を、測定することは重要である。そこで、本実施形態では、その一例としてセンサ装置1で、ワークWとの形状またはワークWまでの距離を測定する。
図1に示すように、本実施形態に係るセンサ装置(センサヘッド)1は、センサユニット2と、センサユニット2を収容する収容体3Aとを備えている。本実施形態では、収容体3Aは、保護カバー40が取付けられた収容ケース(収容部)3と、収容ケース3に取付けられた遮蔽部材(遮蔽部)5と、を備えている。本実施形態では、収容ケース3と、遮蔽部材5とは、分離可能な部材であるが、これらが一体化した構造であってもよい。なお、これらの構成は、後述する第2および第3実施形態に係る溶接装置も同様である。
2.センサユニット2について
センサユニット2は、検出されたレーザ光(検出光)L2により、ワークWの形状または(センサユニット2から)ワークWまでの距離を測定するための装置である。本実施形態では、センサユニット2は、その一例として、溶接されるワークWの表面にレーザ光L1を投光する投光部21と、ワークの表面から反射したレーザ光L2を検出する検出部22と、を備えている。投光部21は、レーザ光を発生させるレーザ光源21bと、レーザ光源21bから発生したレーザ光L1を、ワークWに投光(投射)する投光装置(光学系)21aと、を備えている。
検出部22は、投光装置21aから投光されたレーザ光L1が、ワークWの表面から反射したレーザ光L2を受光する受光装置(光学系)22aと、受光装置22aから送られたレーザ光L2を検出する検出装置22bと、を備えている。受光装置22aは、検出装置22bに受光したレーザ光L2を送り、検出装置22bは、例えば撮像装置(カメラ)であり、レーザ光L2を検出し、検出したレーザ光L2のデータを、センサ装置外部またはセンサ装置内部の画像処理装置(図示せず)に送信する。画像処理装置では、ワークWの形状(状態)またはセンサユニット2(具体的にはレーザ光源21b)からワークWまでの距離が測定され、例えば、測定された距離から、溶接トーチ91とワークWとの距離が換算される。
なお、本実施形態では、センサユニットの一例として、投光部21と検出部22とを備えたセンサユニット2を示したが、例えば、投光部を別ユニットとして、これを溶接用センサ装置1の外部に設け、センサユニット2の投光部21を省略してもよい。
また、本実施形態では、センサユニット2は、レーザ光L1、L2を利用して、ワークWの状態(形状)または検出部22からワークWまでの距離を測定したが、例えば、レーザ光を利用せず、溶接時にワークWの例えば溶融池Pから発生した光、または、外部の光源等からワークWに反射した光を検出光として検出してもよい。この場合も、本実施形態で示した、センサユニット2の投光部21が省略され、検出部は、ワークWの表面に向かう検出光を受光する受光装置(光学系)と、受光装置から送られた検出光を検出する撮像装置(カメラ)とを少なくとも備えればよい。溶接用センサ装置1は、投光部21を有しないので、投光用の各部位を省略することができる。検出した検出光のデータは、センサ装置外部またはセンサ装置内部の画像処理装置(図示せず)に送信され、ワークWの状態(例えば溶融池Pの溶融状態等)を測定することができる。この測定したワークWの状態から、溶接時の溶接トーチ91から送られる溶接用ワイヤ93の先端と、ワークWとの間に印加される電圧を制御してもよい。その他にも、センサユニットが、超音波または電磁波を利用して、溶接されるワークWの状態またはワークWまでの距離を測定してもよい。なお、これらの構成は、後述する第2および第3実施形態に係る溶接装置も同じである。
3.収容ケース3について
図1および図4に示すように、収容ケース3は、センサユニット2を収容するとともに、投光部21から発するレーザ光L1および検出部22へ向かうレーザ光L2が通過するように構成されている。レーザ光L1およびL2を透過させることができれば、例えば、開口した状態のものであってもよく、この開口した部分に、レーザ光L1およびL2が透過可能な材料(例えば、透明な樹脂またはガラスなど)が覆われていてもよい。本実施形態では、収容ケース3は、ケース本体30と、保護カバー40と、を備えている。
3−1.ケース本体30について
本実施形態では、ケース本体30は、センサユニット2を収容するための組立体である。図2および図3に示すように、ケース本体30は、センサユニット2を収容する凹部(図示せず)を有した筐体31の両側に、カバー32a、32bがネジなどの締結具71を介して被着されている。なお、図2〜4では、センサ装置1の表面うち、溶接装置9が配置される側の表面を表側表面30aとし、その反対側を裏側表面30bとして表している。
図4に示すように、ケース本体30には、保護カバー40に連通するパージ用の第1ガス流路35が形成されている。第1ガス流路35に供給される気体としては、エア(大気)、ヘリウムガス、アルゴンガス、窒素ガス、二酸化炭素ガス、および、これらの気体を混合した気体等を挙げることができる。ここで、溶接時にセンサ装置1の後述する第1および第2放出口42、43からパージエアを放出し、センサ装置1を冷却することができ、ワークWの溶接部に対し化学的に安定した気体であることがより好ましく、たとえば、溶接用のシールドガスの供給源(図示せず)からの気体を利用してもよい。
ケース本体30の上面には、センサユニット2からの検出信号の出力等を行うための接続端子37a、センサユニット2に向かう電力の供給、および、センサユニット2への制御信号の入力等を行うための接続端子37bが、設けられている。さらに、ケース本体30の上面には、第1ガス流路35を介して保護カバー40に気体を供給するガス供給口37eと、が設けられている。この他にも、センサユニット2の電源のON,OFF等の状態を表示するランプ37dが設けられている。
3−2.保護カバー40について
図2〜4に示すように、保護カバー40は、収容ケース3の一部を構成するものである。保護カバー40は、例えば、金属材料または樹脂材料からなり、ケース本体30の底面側からネジなどの締結具74により取付けられている。保護カバー40は、ケース本体30に取付けることにより、第1ガス流路35に連通した第2ガス流路45が形成されており、第2ガス流路45には、第1放出口42および第2放出口43が形成されている。
第1放出口42は、第2ガス流路45からの気体が放出されるとともに、投光装置21aから投光されたレーザ光L1が通過する位置に形成されている。第1放出口42の下流には、第2放出口43がさらに形成されており、第2放出口43は、第2ガス流路45から気体が放出されるとともに、受光装置22aから投光されたレーザ光L2が通過する位置に形成されている。第2放出口43は、後述する遮蔽部材5の裏面50bに、放出された気体が吹き付けられるように形成されている。
さらに、図5に示すように、保護カバー40には、後述する遮蔽部材5を取り付けるための第1取付け部47が形成されており、第1取付け部47には、シャフト(取付け具)73を挿通する貫通孔47aが形成されている。さらに、第1取付け部47には、レーザ光L1、L2等に対して適切な角度で、遮蔽部材5を保護カバー40に取付けるための設置面47bが形成されている。なお、これらの構成は、後述する第2および第3実施形態に係る溶接装置も基本的には同じである。
4.遮蔽部材5について
図1〜5に示すように、センサ装置1を構成する遮蔽部材5は、ワークWの溶接時に発生する輻射熱のうち、収容ケース3の下方側(具体的には、第1および第2放出口42、43)に向かう輻射熱Hを遮蔽している。遮蔽部材5は、溶融池Pから飛散して、収容ケース3の下方側の表面に向かうスパッタSを遮蔽している。遮蔽部材5は、板状の部材であり、収容ケース3からワークW側に向かって延在している。
ここで、ワークWが溶接される側を遮蔽部材5の表側とし、その反対側を裏側としたときに、遮蔽部材5の裏面には、保護カバー40に取付けるための一対の第2取付け部57、57が形成されている。遮蔽部材5を保護カバー40に取付けた状態で、保護カバー40の第1取付け部47は、遮蔽部材5の2つの第2取付け部57、57の間に配置される。
第2取付け部57には、シャフト73を挿通する貫通孔57aが形成されている。ここで、2つの第2取付け部57、57の間に、第1取付け部47が配置され、かつ、設置面47bに遮蔽部材5を設置した状態で、第1取付け部47の貫通孔47aと、第2取付け部57の貫通孔57aとが繋がり、1つの貫通孔となる。これにより、シャフト73を、第1取付け部47の貫通孔47aと、第2取付け部57の貫通孔57aとに、遮蔽部材5の幅方向(横方向)から、挿通することができる。この結果、シャフト73の頭部73cと、ネジ体73bの頭部73dで挟み込み、遮蔽部材5を保護カバー40に取付けることができる。
図6(a)〜(c)に示すように、本実施形態に係る遮蔽部材5は、非接着状態で第1板状部材51と第2板状部材52を重ね合わせた構造であり、第1および第2の板状部材51、52は、その一部で相互に拘束されている。具体的には、遮蔽部材5は、第1板状部材51と第2板状部材52を重ね合わせた状態で、一対の挟み込み部材53、53により、第1および第2板状部材51、52に対して着脱自在に挟み込まれている。この挟み込まれた状態で、第1および第2板状部材51、52が、相互に拘束されている。
より、具体的には、第1板状部材51と第2板状部材52を重ね合わせた状態で、遮蔽部材5の幅方向の両側から、第1板状部材51と第2板状部材52を挟み込んでいる。これにより、遮蔽部材5の基端50cから先端50dに向かう方向に、第1板状部材51と第2板状部材52とが、独立して熱膨張および熱収縮することができる。遮蔽部材5の幅方向とは、遮蔽部材5の基端50cから先端50dに向かう方向と交差する方向であり、基端50cは、遮蔽部材5が収容体3Aの保護カバーに取り付けられている側の端であり、先端50dは、そこからワークW側に延在する方向の端である。図6(d)に示すように、各挟み込み部材53、53の断面はU字状であり、対向する一対の押圧部53a、53aと、これを連結する連結部53bと、を備えている。挟み込み部材53は、金属材料からなり、一対の押圧部53a、53aの対向する表面間の距離は、第1および第2板状部材51、52を重ね合わせた厚さよりも僅かに小さい。
第1および第2板状部材51、52に対して、挟み込み部材53を挟み込む際には、押圧部53a、53a同士を僅かに広げて、挟み込み部材53を弾性変形させ、第1および第2板状部材51、52に、挟み込み部材53を押し込む。これにより、挟み込み部材53の弾性変形後の復元力により、第1および第2板状部材51、52で、これらは押圧され、相互に拘束される。一方、挟み込み部材53を取り外す際には、第1および第2板状部材51、52に対して、挟み込み部材53を引き抜き、これを取り除くことができる。
このように、センサ装置1の収容体3Aが、遮蔽部材5を備えることにより、図4に示すように、ワークWの溶接時に発生する輻射熱のうち、収容ケース3に向かう輻射熱Hを、遮蔽部材5で遮蔽することができる。これにより、この輻射熱Hにより、収容ケース3に収容されたセンサユニット2が加熱されることを抑えることができる。
さらに、遮蔽部材5に入熱された輻射熱により、遮蔽部材5の表面50aの温度が、他の部分に比べて、昇温される。このような場合であっても、遮蔽部材5が非接着状態で、第1および第2板状部材51、52を重ね合わせた構造であるため、重ね合わせた第1および第2板状部材51、52同士は、独立して熱膨張および熱収縮する。これにより、輻射熱Hによる熱膨張差および熱収縮差に起因した、遮蔽部材5に作用する熱応力を低減することができ、溶接時にワークWからセンサユニット2に向かう輻射熱により、遮蔽部材5が損傷することを低減することができる。
さらに、第1および第2板状部材51、52は、非接着で重ね合わせられているため、例えば、前記ワークが溶接される側、すなわち遮蔽部材の表側に位置する第1板状部材51に、溶接時のスパッタSが付着したとしても、その付着した第1板状部材51のみを交換すればよい。
特に、本実施形態では、第1および第2板状部材51、52が着脱自在に挟み込み部材53で挟み込まれているので、挟み込み部材53を取り外すことで、重ね合わせた状態の第1および第2板状部材51、52を簡単に分離することができる。分離後には、新しい第1板状部材51と既存の第2板状部材52とを重ね合わせて、これらを挟み込み部材53で、拘束することができる。このような結果、第1および第2板状部材51、52の重ね合わせ、第1板状部材51の交換等を簡単に行うことができ、遮蔽部材5のメンテナンス性を高めることができる。
なお、本実施形態では、遮蔽部材5は、第1および第2板状部材51、52からなる2枚の板状部材で構成されていたが、例えば、板状部材を非接着の状態で相互に拘束することができるのであれば、特に、第1板状部材51と第2板状部材52との間に、さらに、1枚以上の板状部材を備えてもよい。
ここで、第1および第2板状部材51、52の材料は、700℃以上の耐熱温度(少なくとも融点)を有している材料からなることが好ましく、700℃以上でも機械的強度が低下し難い材料がより好ましい。たとえば、第1および第2板状部材51、52の材料は、金属材料またはセラミックス材料などを挙げることができ、ワークWの溶接時に発生する輻射熱に対して、耐熱性を有する材料であれば、特に限定されるものではない。たとえば、金属材料としては、鋳鉄、鋼、アルミニウム、銅、または、黄銅などを挙げることができ、セラミックス材料としては、アルミナ、イットリア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、コージライト、サーメット、ステタイト、ムライト、窒化アルミニウム、またはサファイア等を挙げることができる。
本実施形態では、その好ましい態様として、第1板状部材51は、セラミックス材料からなり、第2板状部材52は、金属材料からなる。これにより、セラミックス材料は、金属材料に比べて、熱伝導性が低いため、表側に位置する第1板状部材51で、輻射熱Hを遮蔽することができる。一方、金属材料は、セラミックス材料に比べて、熱伝導率が高いため、輻射熱のうち伝熱された一部の熱は、裏側に位置する第2板状部材52で、遮蔽部材5の裏面50bから、より効果的に放熱することができる。特に、本実施形態では、第2板状部材52に、流体を吹き付けているので、第2板状部材52の放熱性を高めることができる。さらに、第1板状部材51に、金属箔等が被覆されていてもよい。
なお、遮蔽部材5が、第1板状部材51と第2板状部材52との間に、さらに、1枚以上の板状部材を備える場合には、これらの間の板状部材は、金属材料またはセラミックス材料のいずれかが選択される。
<第2実施形態>
図7(a)は、図6に示す第2実施形態に係る遮蔽部材の分解斜視図であり、図7(b)は、図7(a)のC−C線に沿った矢印方向の断面図であり、図7(c)は、図7(b)のD−D線に沿った矢印方向の断面図であり、(d)は、図7(a)のスペーサの模式的斜視図である。なお、第2実施形態では、第1実施形態に対して、遮蔽部材の構造のみが、相違するので、その他の構成は、同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
図7(a)〜図7(c)に示すように、変形例に係る遮蔽部材5では、第1板状部材51に、留め具75に係合する係合孔(係合部)51bが形成されている。具体的には、留め具75は、ネジまたはボルトなどであり、留め具75の先端には、雄ネジ部が形成されており、係合孔51bには、雄ネジ部に螺着される雌ネジ部が形成されている。これにより、留め具75の雄ネジ部を、係合孔51bの雌ねじ部に螺合させることにより、留め具75を、係合孔51bに係合(螺合)することできる。なお、本実施形態では、留め具75と係合孔51bとの係合は、螺合であったが、例えば、留め具75の先端部の外径を、係合孔51bの内径よりも大きくし、留め具75を係合孔51bに嵌合させてもよい。また、留め具75の先端部の外径を、係合孔51bの内径と同じまたはそれよりも小さくし、留め具75を係合孔51bに係合した後、接着剤等により固定してもよい。
さらに、第2板状部材52には、留め具75が挿通される貫通孔52bが形成されている。なお、第1板状部材51と第2板状部材52との間に、さらに1枚以上の板状部材を備える場合には、この板状部材にも、第2板状部材52と同様に、留め具75が挿通される貫通孔が形成されている。本実施形態では、貫通孔52bの内径(具体的には後述するスペーサ55の内径)は、留め具75の外径よりも大きい。第1および第2板状部材51、52は、裏側から、貫通孔52bに留め具75が挿通され、第1板状部材51の係合孔51bに、留め具75が係合した状態で、第1および第2板状部材51、52が、相互に拘束されている。
このように、本実施形態では、遮蔽部材5の裏側から、留め具75を、第2板状部材52に貫通孔52bに挿通し、留め具75の先端部が第1板状部材51の係合孔に係合(螺合)しているので、非接着状態で、第1および第2板状部材51、52を簡単にその一部を拘束することができる。なお、本実施形態の貫通孔52bは、丸穴であったが、例えば、遮蔽部材5の基端側から先端側に延在した長穴であってもよい。これにおり、第2板状部材52の伸縮が、留め具75により拘束され難くなる。
また、遮蔽部材5の裏側から留め具75を挿通するので、留め具75が溶接時の輻射熱により、直接的に加熱されることは無く、留め具75に熱が伝わり難い。これにより、第2板状部材52が加熱され難く、第2板状部材52から、収容体3Aの保護カバー40を介して、輻射熱が伝熱することを抑えることができる。
さらに、留め具を遮蔽部材5の表側から挿通した場合、留め具に溶接時のスパッタが付着して、留め具を第1板状部材51から取り外すことが阻害されることがあるが、本実施形態では、留め具75にはスパッタSが付着することがないで、留め具75を第1板状部材51から簡単に取り外すことができる。
さらに、本実施形態では、第1および第2板状部材51、52の間に隙間Dが形成されるように第1および第2板状部材51、52の間に、スペーサ55が配置されている。ここで、第1および第2板状部材51、52の間に、さらに、1枚以上の板状部材を備える場合には、第1板状部材51とこれに隣接する板状部材との間に、隙間が形成されるようにスペーサが配置してもよく、第2板状部材52とこれに隣接する板状部材との間に、隙間が形成されるようにスペーサが配置してもよい。第1および第2板状部材51、52の間に、さらに、複数の板状部材を備える場合には、これらの隣接する板状部材に、隙間が形成されるようにスペーサが配置されていてもよい。
具体的には、本実施形態では、スペーサ55は、段付き形状の筒状のスペーサであり、大径部55aと、これに連続して形成された小径部55bを備えている。大径部55aが、第1および第2板状部材51、52の間に配置され、第1および第2板状部材51、52の隙間Dを確保する。本実施形態では、大径部55aの外径は、第2板状部材52の貫通孔52bの内径よりも大きく、第1板状部材51の係合孔51bの内径よりも大きい。
小径部55bは、貫通孔52bに挿通されるものである。本実施形態では、小径部55bの外径は、挿通孔55cの内径と同じ大きさまたはこれよりも小さい。留め具75は、スペーサ55の大径部55aおよび小径部55bには、留め具75を挿通する挿通孔55cが形成されている。
この態様によれば、スペーサ55を配置することにより、第1および第2板状部材51、52の対向する表面51f、52fの間に、隙間Dが形成され、この隙間Dが断熱空間として作用する。この結果、第1および第2板状部材51、52の間の熱伝導を低減することができるため、遮蔽部材5の表面50aに入熱された輻射熱が、その裏面50bから、収容体3Aを介してセンサユニット2に伝達することを低減することができる。
本実施形態では、留め具75は、鋼製、アルミニウム製、などの金属材料からなり、スペーサ55は、例えば、遮蔽部材5の材料で例示したセラミックス材料、または、樹脂材料からなる。樹脂材料は、たとえば、熱硬化性樹脂が好ましく、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂などを挙げることができる。
このように、遮蔽部材5の表側の第1板状部材51から留め具75に伝導した熱は、スペーサ55により断熱されるため、留め具75により、第1板状部材51から第2板状部材52に熱が伝わり難い。これにより、留め具75を介して第1板状部材51から収容ケース3に伝達される熱の経路を遮断し、センサユニット2が、加熱されることを抑えることができる。
なお、本実施形態では、スペーサ55に小径部55bを設けたが、例えば、第1および第2板状部材51、52の隙間Dを確保するのみを目的とする場合には、スペーサ55の小径部55bを省略し、スペーサが大径部55aのみで構成されていてもよい。
さらに、この変形例では、第1および第2板状部材51、52の間に隙間Dを設けたが、例えば、図6に示すように、第1および第2板状部材51、52を接触させてもよい場合には、スペーサ55を省略してもよい。また、この場合、留め具を挿通する樹脂材料またはセラミックス材料からなるスペーサ55に小径部55bに相当するリング材を、第2板状部材52の貫通孔52bに配置してもよい。この場合であっても、リング材により、遮蔽部材5の表面50aから留め具75に伝導される熱を、リング材で断熱することができる。
図8(a)は、図7に示す変形例に係る遮蔽部材の分解斜視図であり、図8(b)は、図8(a)のE−E線に沿った矢印方向の断面図であり、図8(c)は、図8(b)のF−F線に沿った矢印方向の断面図である。
この変形例では、隣接する第1および第2板状部材51、52の間に隙間Dが形成されるように、第1板状部材51の表面51fには、第2板状部材52と対向する位置に隆起部51dが形成されている。隆起部51dには、留め具75の先端に係合する係合孔51bが形成されている。本実施形態では、より好ましい態様として、係合孔51bの深さは、隆起部51dの高さと同じまたはそれよりも浅い。
この変形例によれば、隆起部51dが第1板状部材51に一体となって形成されているため、隣接する第2板状部材52の間に、隙間Dを簡単に形成することができる。この隙間Dが、断熱空間となって、遮蔽部材5の表面50aの熱が、収容体3Aを介してセンサユニット2に伝達することを低減することができる。
また、隆起部51dの高さ分、係合孔51bの底部から第1板状部材51の表面までの距離を確保することができるので、係合孔51bの形成に伴う第1板状部材51の強度低下を、隆起部51dで補うことができる。
なお、この変形例において、上述した留め具75を挿通する樹脂材料またはセラミックス材料からなリング材を、第2板状部材52の貫通孔52bに配置してもよい。この場合であっても、リング材により、遮蔽部材5の表面50aから留め具75に伝導される熱を、リング材で断熱することができる。
さらに、図8および図9に示す遮蔽部材5は、留め具75により、第1および第2板状部材51、52を拘束したが、例えば、留め具75の代わりに、第1実施形態の如く、挟み込み部材により、第1および第2板状部材51、52を拘束してもよい。この場合には、第1板状部材51の係合孔51bを省略することができ、変形例の場合には、第2板状部材52の貫通孔52bを省略することができる。
<第3実施形態>
図9は、第3実施形態に係る溶接用センサ装置の模式的側面図である。図10は、図9に示す溶接用センサ装置の遮蔽部材と保護カバーとの模式的分解斜視図である。図11(a)は、図9に示す遮蔽部材の分解斜視図であり、図11(b)は、図11(a)のG−G線に沿った矢印方向の断面図であり、図11(c)は、図11(b)のH−H線に沿った矢印方向の断面図である。なお、第3実施形態に係る溶接用センサ装置は、図8に示す第2実施形態の変形例ものに対して、隙間Dに冷却用の気体を流れるように構成した点が相違する。したがって、第2実施形態の変形例と同じ構成は、同じ符号を付してその詳細な説明を省略し、相違する点を以下に説明する。
図9および図10に示すように、本実施形態では、保護カバー40には、第2ガス流路45に連通し、第1および第2板状部材51、52の間に形成された隙間Dに、冷却用の気体を供給するための供給口47cが形成されている。この冷却用の気体は、上述したパージ用の気体である。
図11に示すように、第2板状部材52には、保護カバー40に形成された供給口47cから、第1および第2板状部材51、52の間の隙間Dに冷却用の気体を流すための供給孔52hが形成されている。これにより、隙間Dは、冷却用の気体が流れる空間となる。冷却用の気体が、供給口47cから供給孔52hに漏れなく流れるように、供給口47cの周りにシール材を設けてもよい。
第1板状部材51の表面51fには、遮蔽部材5の基端50c側から先端50d側に向かって延在した複数(4つ)のフィン51gが形成されており、さらに、フィン51gに向かって冷却用の気体が流れるように、冷却用の気体を案内する案内凸部51hが形成されている。なお、本実施形態では、4つのフィン51gを設けたが、第1板状部材51の熱を放熱することができるのであれば、フィン51gの形状および個数は特に限定されるものではない。
本実施形態によれば、供給口47cから供給孔52hに供給された冷却用の気体は、案内凸部51hに案内されて、4つのフィン51gを流れて、遮蔽部材5の先端50d側から放出される。
このような結果、第1および第2板状部材51、52の隙間Dを形成するばかりでなく、この隙間Dの冷却用の気体により、第1および第2板状部材51、52を冷却することができる。特に、第1板状部材51の表面51fにフィン51gを形成することにより、この隙間Dに第1板状部材51の熱を効率的に放熱することができ、第1板状部材51から放熱された熱を、冷却用の気体に伝え、これを外部に放出することができる。また、遮蔽部材5(第1および第2板状部材51、52)では、その基端50cから先端50dまでが、進行方向に向かって傾斜しているので、放出された冷却用の気体が、溶接する部分に流れ込むことを低減することができる(図9参照)。
また、冷却用の気体により、遮蔽部材5を冷却することができるのであれば、フィンを省略してもよい。本実施形態では、第1板状部材51にフィン51gを設けたが、例えば、溶接時に第2板状部材52を効率的に冷却したい場合には、第2板状部材52の表面52fに、フィンを設けてもよい。さらに、第1板状部材51と第2板状部材52との間に、さらに1枚以上の板状部材を備える場合には、これらの板状部材の間にフィンを設けてもよい。
図12は、第3実施形態の変形例に係る溶接用センサ装置を一方側から視た模式的斜視図である。図13(a)は、図12に示す遮蔽部材の分解斜視図であり、図13(b)は、図13(a)のI−I線に沿った矢印方向の断面図であり、図13(c)は、図13(b)のJ−J線に沿った矢印方向の断面図である。
この変形例では、保護カバー40に、供給口47cを設けずに、別途、冷却用の気体を供給する供給管80を設けた点が相違する。供給管80を流れる冷却用の気体は、第2ガス流路45に流れる気体として、例示したものと同じである。本実施形態では、供給管80の先端81は、遮蔽部材5の基端50cにおいて、第1板状部材51と第2板状部材52との間に、冷却用の気体が、遮蔽部材5の先端50dに向かって流れるように配置されている。
このように、供給管80を設けることにより、図11(a)に示す案内凸部51hを第1板状部材51に設けずに、かつ、供給孔52hを第2板状部材52に設けることなく、遮蔽部材5の基端50c側から、その先端50d側に、冷却用のエアを流すことができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。たとえば、第1および第2板状部材は、重ね合わせた状態で、挟み込み部材または留め具により、2カ所で相互に拘束されていたが、少なくとも1か所で拘束されていてもよい。これにより、1または2カ所で拘束されることにより、第1および第2板状部材が独立して熱膨張および熱収縮がし易くなる。
本実施形態では、センサユニットは、レーザ光をワークに投光し、ワークから反射したレーザ光を検出光として受光し、ワークの状態(形状)および検出部からワークまでの距離を測定したが、たとえば、センサユニットが、ワークから反射する光または溶接時にワークから発する光を、検出光として撮像装置(カメラ)で撮像し、ワークの溶接状態等を検出してもよい。
1:(溶接用)センサ装置、2:センサユニット、21:投光部、22:検出部、3A:収容体、3:収容ケース、30:ケース本体、35:第1ガス流路、40:保護カバー、42:第1放出口、43:第2放出口、45:第2ガス流路、46:第2取付け部、46b:設置面、47:第1取付け部、5:遮蔽部材、51:第1板状部材、51b:係合孔(係合部)、51d:隆起部、51g:フィン、52:第2板状部材、52a:貫通孔、53:挟み込み部材、55:スペーサ、57:第2取付け部、57a:貫通孔、73:シャフト、75:留め具、L1,L2:レーザ光、W:ワーク

Claims (5)

  1. 溶接されるワークの状態または前記ワークまでの距離を測定するセンサユニットと、
    前記センサユニットを収容する収容部と、前記ワークの溶接時に発生する輻射熱のうち、前記収容部に向かう輻射熱を遮蔽する遮蔽部と、を有した収容体と、
    を少なくとも備えた、溶接用センサ装置であって、
    前記遮蔽部は、非接着状態で複数の板状部材を重ね合わせた構造であり、前記複数の板状部材は、その一部で相互に拘束されており、
    隣接する前記板状部材の間に隙間が形成されるように、前記隣接する板状部材の間に、スペーサが配置されている、または、隣接する前記板状部材の間に隙間が形成されるように、前記隣接する板状部材のうち少なくとも一方の板状部材の表面には、他方の板状部材と対向する位置に隆起部が形成され、
    前記隙間は、冷却用の気体が流れる空間となっており、
    前記隣接する板状部材の対向する表面には、フィンが形成されていることを特徴とする溶接用センサ装置。
  2. 前記遮蔽部は、前記複数の板状部材を重ね合わせた状態で、挟み込み部材により、前記複数の板状部材に対して着脱自在に挟み込まれた状態で、前記複数の板状部材が、相互に拘束されていることを特徴とする請求項1記載の溶接用センサ装置。
  3. 溶接されるワークの状態または前記ワークまでの距離を測定するセンサユニットと、
    前記センサユニットを収容する収容部と、前記ワークの溶接時に発生する輻射熱のうち、前記収容部に向かう輻射熱を遮蔽する遮蔽部と、を有した収容体と、
    を少なくとも備えた、溶接用センサ装置であって、
    前記遮蔽部は、非接着状態で複数の板状部材を重ね合わせた構造であり、前記複数の板状部材は、その一部で相互に拘束されており、
    隣接する前記板状部材の間に隙間が形成されるように、前記隣接する板状部材の間に、スペーサが配置されている、または、隣接する前記板状部材の間に隙間が形成されるように、前記隣接する板状部材のうち少なくとも一方の板状部材の表面には、他方の板状部材と対向する位置に隆起部が形成され、
    前記隙間は、冷却用の気体が流れる空間となっており、
    前記ワークが溶接される側を前記遮蔽部の表側とし、その反対側を裏側としたときに、前記複数の板状部材のうち、少なくとも前記表側の板状部材には、留め具に係合する係合部が形成されており、それ以外の板状部材には、前記留め具が挿通される貫通孔が形成されており、
    前記複数の板状部材は、前記裏側から、前記貫通孔に前記留め具が挿通され、前記表側の板状部材の係合部に、前記留め具が係合した状態で、前記複数の板状部材が、相互に拘束されていることを特徴とする溶接用センサ装置。
  4. 前記留め具は金属材料からなり、前記貫通孔には、前記留め具を挿通する樹脂材料またはセラミックス材料からなるリング材が配置されていることを特徴とする請求項に記載の溶接用センサ装置。
  5. 前記ワークが溶接される側を前記遮蔽部の表側とし、その反対側を裏側としたときに、
    前記複数の板状部材のうち、少なくとも前記表側の板状部材は、セラミックス材料からなり、少なくとも前記裏側の板状部材は、金属材料からなることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の溶接用センサ装置。
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