JP6978896B2 - セラミック基複合材料部材の製造方法、及びセラミック基複合材料部材製造用金型装置 - Google Patents
セラミック基複合材料部材の製造方法、及びセラミック基複合材料部材製造用金型装置 Download PDFInfo
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A:酸化物系セラミック粉末を分散媒に分散させたスラリーを調製するスラリー調整工程。このスラリー調整工程Aには、公知の一般的な手法を適用することが出来る。
B:スラリーを無機質繊維からなるシートに含浸させて、スラリー含浸シートを形成する含浸工程。この含浸工程Bには、公知の一般的な手法を適用することが出来る。
C:スペーサを介挿した金型を用い、ボルトなどの締結具によって締め付けることによって、スラリー含浸シートに圧力を加えるプレス工程。このプレス工程Cで、スペーサを使用しながらボルトなどの締結具によって締め付けて加圧する手法は、本発明の特有のものであり、その詳細は後述する。
D:プレス工程終了後、スラリー含浸シートを加熱して乾燥させる乾燥工程。この乾燥工程でも、スペーサを介挿した金型を用い、ボルトなどの締結具によって締め付けた状態で加熱して乾燥させる。ここで、乾燥工程で使用するスペーサは、プレス工程で使用するスペーサと厚みが異なるものとすればよく、具体的には。乾燥工程で使用するスペーサの厚みはプレス工程で使用するスペーサよりも厚みが大きいものを使用することが好ましい。このように乾燥工程で、プレス工程のスペーサとは異なる厚みのスペーサを介挿した金型を用い、ボルトなどの締結具によって締め付けた状態で乾燥させることも、本発明の特有の手法であり、その詳細は後述する。
E:乾燥後のシートを焼成する焼成工程。この焼成工程Aには、公知の一般的な手法を適用することが出来る。
第1の実施形態における金型装置20の一例の図3に分解して示し、その金型装置20を使用して成型された製品のセラミック基複合材料部材30の形状を図2に示す。また図4には、第1の実施形態におけるプレス工程Cでの金型装置20の状況を示し、図5には、第1の実施形態における乾燥工程Dでの金型装置20の状況を示している。
ここまでが前述のプレス工程Cである。
このようにして焼成すれば、セラミック粉末粒子同士が焼結結合されるとともに、セラミック繊維にセラミック粉末粒子が焼結結合され、所定の形状、寸法を有するセラミック基複合材料部材が得られる。すなわち、セラミック粉末に由来するセラミックをマトリックスとし、無機繊維によって繊維強化された複合材料からなる部材が得られる。
その場合の例を第2の実施形態として、その金型装置20を図6、図7に示す。
第3の実施形態で使用する金型装置20が、第1の実施形態で使用する金型装置と異なる主な点は、第2金型22が2分割されている点である。
すなわち第2金型22は、第1金型21と第2金型22の対向方向に対して交差する方向、したがって水平方向に2分割されて、第1分割型221と第2分割型222とによって構成されている。そして第1分割型221と第2分割型222との分割された箇所に、スペーサ23Cが介挿される。なおこのスペーサ23Cとしては、プレス工程途乾燥工程とで異なる厚みのものを使用する。本実施形態では、スペーサ23Cとして、プレス工程では厚みの小さいスペーサ(第3のスペーサ)を使用し、乾燥工程では厚みの大きいスペーサ(第4のスペーサ)を使用する。
これらの例では、第1分割型221におけるスペーサ23Cを挟んで第2分割型222に対向する端面221a、および第2分割型222におけるスペーサ23Cを挟んで第1分割型221に対向する端面222aは、図10もしくは図11に示しているように、平坦な面とはせずに、折り曲げた面としている。そしてこれらの端面221a、222a間のスペーサ23Cも同様に折り曲げた形状とされている。これらの例では、ボルト24C,24Dを締めこんでスペーサ23Cを挟んで第1分割型221と第2分割型222を締め付ける際に、第1分割型221と第2分割型222の相対的な位置がずれることなく、正確に位置決めすることが出来る。なおこれらの例では、図10、図11に示しているように、ボルト24C,24Dは、それぞれ2本としている。
第3実施形態で使用する金型装置20が、第1の実施形態で使用する金型装置と異なる主な点は、第2金型22が3分割されている点である。すなわち第2金型22は、第1の実施形態(特に図3参照)における側壁部22Bに相当する一端側分割型223と、第1の実施形態における天盤部22Aに相当する天盤分割型224と、第1の実施形態における側壁部22Cに相当する他端側分割型225とによって構成されている。したがって天盤分割型224は、第1金型21における凸部21Bに対向する部分であって、その下面が第2金型22の凹部22Dの内底面22Da(図3参照)に相当する。一端側分割型223および他端分割型225の内側面は、凹部22Dの両側の内側面22Db、22Dc(図3参照)に相当する。
また本実施形態では、一端側分割型223および他端側分割型225と第1金型21の凸部21Bとの間にもスペーサ23D、23Eを介挿しているため、スラリー含浸シート10の垂直部分10B、10C(製品であるセラミック基複合材料部材30の側板部32A、32Bに相当する部分)の寸法精度(主として厚み精度)も向上させることが出来る。
B 含浸工程
C プレス工程
D 乾燥工程
E 焼成工程
1 無機繊維からなるシート
2 酸化物系セラミック粉末
10 積層含浸シート
20 金型装置
21 第1金型
22 第2金型
22A 天盤部
22B、22C 側壁部
23A、23B 第1のスペーサ
23A´、23B´ 第2のスペーサ
23C 第3のスペーサ
23D、23E スペーサ(第5、第6のスペーサ)
24A,24B ボルト(第1の締結具)
24C、24D ボルト(第2の締結具)
221 第1分割型
222 第2分割型
223 一端側分割型
224 天盤分割型224
225 他端側分割型
30 セラミック基複合材料部材
31 中央板面部
32A、32B 側板部
Claims (8)
- 酸化物系セラミック粉末を分散媒に分散させたスラリーを調製するスラリー調整工程と、
前記スラリーを無機繊維からなるシートに含浸させて、スラリー含浸シートを形成する含浸工程と、
前記スラリー含浸シートを、相互に対向する第1金型の型面と第2金型の型面との間に配置し、第1金型と第2金型との間における、前記スラリー含浸シートが位置しない箇所に所定の厚みを有する第1のスペーサを挟んだ状態で、第1の締結具によって第1金型と第2金型を、それらの対向方向に沿って近接するように締め付けて、前記スラリー含浸シートに圧力を加えるプレス工程と、
前記プレス工程終了後、前記第1のスペーサに代えて、第1のスペーサと厚みが異なる第2のスペーサを第1金型と第2金型との間におけるスラリー含浸シートが位置しない箇所に挟んだ状態で、前記第1の締結具によって第1金型と第2金型をそれらの対向方向に沿って近接するように締め付け、その状態でスラリー含浸シートを加熱して乾燥させる乾燥工程と、
乾燥後のシートを焼成する焼成工程とを有し、
前記乾燥工程において、前記第2のスペーサの厚みが前記第1のスペーサの厚みより大きいものを用いることを特徴とするセラミック基複合材料部材の製造方法。 - 前記第1金型と第2金型とうちのいずれか一方の金型が、前記第1金型と第2金型の対向方向に対して交差する方向に2分割されて、第1分割型と第2分割型とによって構成されており、
前記プレス工程において、前記第1の締結具によって第1金型と第2金型を締め付けるとともに、前記第1分割型と第2分割型を、それらの間に第3のスペーサを挟んだ状態で、第2の締結具によって第1分割型と第2分割型が前記交差する方向に沿って近接するように締め付け、
前記乾燥工程において、前記第1の締結具によって第1金型と第2金型を締め付けるとともに、前記第3のスペーサに代えて、第3のスペーサと厚みが異なる第4のスペーサを前記第1分割型と第2分割型との間に挟んだ状態で、第2の締結具によって第1分割型と第2分割型が前記交差する方向に沿って近接するように締め付け、その状態でスラリー含浸シートを加熱して乾燥させ、前記第4のスペーサとしてその厚みが前記第3のスペーサの厚みより大きいものを用いることを特徴とする請求項1に記載のセラミック基複合材料部材の製造方法。 - 製造対象となるセラミック基複合材料部材が、中央板面部と、その中央板面部の両端部分から中央板面部の面に対して交差する方向に突出する側板部を有する部材であり、
前記第2金型が、前記中央板面部に対応する天盤分割型と、前記側板部に対応する一端側分割型及び他端側分割型とに3分割されており、
前記プレス工程において、第2の締結具によって第1金型と第2金型の一端側分割型及び他端側分割型との間をそれらの間に第5のスペーサを挟んだ状態で締め付けるとともに、前記第1の締結具によって、前記第2金型の天盤分割型と第1金型との間を、それらの間に一端側分割型もしくは他端側分割型と第1のスペーサを介在させた状態で締め付け、
前記乾燥工程において、前記第2の締結具によって第1金型と第2金型の一端側分割型及び他端側分割型との間をそれらの間に、前記第5のスペーサの厚みと異なる厚みの第6のスペーサを挟んだ状態で締め付けるとともに、前記第1の締結具によって、前記第2金型の天盤分割型と第1金型との間を、それらの間に一端側分割型もしくは他端側分割型と前記第1のスペーサよりも厚みの厚い第2のスペーサを介在させた状態で締め付け、その状態でスラリー含浸シートを加熱して乾燥させ、前記第6のスペーサとしてその厚みが前記第5のスペーサの厚みより大きいものを用いることを特徴とする請求項1に記載のセラミック基複合材料部材の製造方法。 - 前記各締結具が、ボルトであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの請求項に記載のセラミック基複合材料部材の製造方法。
- ガスタービン部品に使用される部材の製造方法である、請求項1〜請求項4のいずれかの請求項に記載のセラミック基複合材料部材の製造方法。
- 中央板面部とその中央板面部の両端部分から中央板面部の面に対して交差する方向に突出する側板部を有するセラミック基複合材料部材を製造する過程において、酸化物系セラミック粉末を分散媒に分散させたスラリーを無機繊維からなるシートに含浸させたスラリー含浸シートを加圧するための金型装置であって、
相互に対向して前記スラリー含浸シートを挟む第1金型と第2金型とを有し、
前記第2金型が、前記中央板面部に対応する天盤分割型と、前記側板部に対応する一端側分割型及び他端側分割型とに3分割されており、
さらに第2金型の天盤分割型を第1金型に接近させる方向に締め付けるための第1の締結具と、第2金型の一端側分割型及び他端側分割型を第1金型に接近させる方向に締め付けるための第2の締結具とを有し、
さらに、前記第2金型の天盤分割型と第1金型との間に介挿するための、厚みが異なる第1のスペーサおよび第2のスペーサを備えるとともに、前記第1金型と第2金型の一端側分割型及び他端側分割型との間に介挿するための、厚みが異なる第5のスペーサおよび第6のスペーサを備えることを特徴とするセラミック基複合材料部材製造用金型装置。 - 前記各締結具として、ボルトを備えていることを特徴とする、請求項6に記載のセラミック基複合材料部材製造用金型装置。
- ガスタービン部品に使用されるセラミック基複合材料部材を製造するための金型装置である、請求項6、請求項7のいずれかの請求項に記載のセラミック基複合材料部材製造用金型装置。
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