JP6978287B2 - めっき材 - Google Patents

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Description

本発明は、めっき材に関し、特に、ワイヤーハーネスなどの電線に接続される端子などの材料として使用されるめっき材に関する。
従来、車両用のワイヤーハーネスなどの電線として銅または銅合金からなる電線が使用され、その電線に接続される端子などの材料として、銅または銅合金にSnめっきを施したSnめっき材が使用されている。
近年、車両の軽量化による燃費効率の向上のため、車両用のワイヤーハーネスなどの電線として、銅または銅合金より比重の小さいアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる電線が使用されている。
しかし、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる電線にSnめっき材からなる端子を加締めなどの圧着加工により接続すると、電位差の大きい異種金属の接触によるガルバニック腐食(卑な金属が溶解する異種金属接触腐食)が生じる可能性がある。
そのため、接続部分に防食剤や樹脂を塗布して異種金属接触腐食を防止しているが、生産性が低下し、製造コストが高くなる。
また、異種金属接触腐食を防止する端子として、電線の一端に露出した第一の金属(アルミニウム系材料)からなる芯線を加締め接続する芯線バレル部を有する電線接続部を備え、第一の金属よりもイオン化傾向が小さい第二の金属(銅系材料)により形成された端子であって、芯線バレル部が芯線を加締める前に、イオン化傾向が第一の金属と第二の金属の間である第三の金属(亜鉛)で電線接触部がめっき処理され、芯線バレル部における接続面のめっき層が加締め時に破壊される端子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−134891号公報(段落番号0008、0022)
しかし、特許文献1の端子では、電線接触部が第三の金属(亜鉛)でめっき処理され、加締め時にめっき層が破壊されるように非常に薄いめっき層を形成する必要があるので、長期間にわたって異種金属接触腐食を防止することが困難である。
また、車両用のワイヤーハーネスなどの電線に接続される端子などの材料として、銅または銅合金などの比較的安価で耐食性や機械的特性などに優れた基材に、電気特性や半田付け性などの特性が良好で耐食性に優れた銀や金などの貴金属のめっきを施しためっき材を使用する場合もあるが、このようなめっき材により特許文献1の端子を形成した場合にも、長期間にわたって異種金属接触腐食を防止することが困難である。
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、銅または銅合金からなる基材の表面にSnめっき層と貴金属めっき層が形成されためっき材をアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる電線に加締めなどの圧着加工により接続する端子の材料として使用した場合に、圧着加工の際に接続部分の加工を施さなくても、耐食性が良好であるめっき材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、銅または銅合金からなる基材の表面の一部にSnめっき層と貴金属めっき層が形成されためっき材において、最表層の一部としてZnめっき層を形成することにより、銅または銅合金からなる基材の表面にSnめっき層と貴金属めっき層が形成されためっき材をアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる電線に加締めなどの圧着加工により接続する端子の材料として使用した場合に、圧着加工の際に接続部分の加工を施さなくても、耐食性が良好であるめっき材を提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によるめっき材は、銅または銅合金からなる基材の表面の一部にSnめっき層と貴金属めっき層が形成され、最表層の一部としてZnめっき層が形成されていることを特徴とする。
このめっき材において、貴金属めっき層がAgめっき層またはAuめっき層であるのが好ましい。また、Znめっき層を基材の表面の一部に形成してもよい。また、基材の表面に下地層を形成し、この下地層の表面の一部にSnめっき層と貴金属めっき層を形成してもよい。この場合、下地層がNiめっき層であるのが好ましい。下地層を形成する場合、Znめっき層は、下地層の表面の一部に形成してもよく、Snめっき層または貴金属めっき層上に形成してもよい。また、Snめっき層上に中間層としてのNiめっき層を形成し、この中間層上にZnめっき層を形成してもよい。
また、本発明による電線接続用端子は、銅または銅合金からなる基材の表面の一部にSnめっき層と貴金属めっき層が形成されためっき材を材料として用いた接続端子であって、電線との接続部以外の部分において、めっき材の最表層の一部としてZnめっき層が形成されていることを特徴とする。
この電線接続用端子において、貴金属めっき層がAgめっき層またはAuめっき層であるのが好ましい。また、Znめっき層を基材の表面の一部に形成してもよい。また、基材の表面に下地層を形成し、この下地層の表面の一部にSnめっき層と貴金属めっき層を形成してもよい。この場合、下地層がNiめっき層であるのが好ましい。下地層を形成する場合、Znめっき層は、下地層の表面の一部に形成してもよく、Snめっき層または貴金属めっき層上に形成してもよい。また、Snめっき層上に中間層としてのNiめっき層を形成し、この中間層上にZnめっき層を形成してもよい。また、電線は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるのが好ましく、単芯線または撚線であるのが好ましい。また、Snめっき層は、電線との接続部分に形成するのが好ましい。
本発明によれば、銅または銅合金からなる基材の表面にSnめっき層と貴金属めっき層が形成されためっき材をアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる電線に加締めなどの圧着加工により接続する端子の材料として使用した場合に、圧着加工の際に接続部分の加工を施さなくても、耐食性が良好であるめっき材を提供することができる。
本発明による実施例1のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による実施例2のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による実施例3のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による実施例4のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による実施例5のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による実施例6のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による実施例7のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による実施例8のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による実施例9のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による実施例10のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による実施例11のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による実施例12のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による実施例13のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による実施例14のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による比較例1のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による比較例2のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。 本発明による比較例3のめっき材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は底面図である。
図1〜図14に示すように、本発明によるめっき材の実施の形態では、銅または銅合金からなる(板材や条材などの)基材10の表面の一部にSnめっき層14と(Agめっき層12やAuめっき層20などの)貴金属めっき層が形成され、最表層の一部としてZnめっき層16が形成されている。また、基材10の表面に(Niめっき層18などの)下地層を形成し、この下地層18の表面の一部に、Snめっき層14と貴金属めっき層12または20を形成してもよい。Znめっき層16は、下地層18を形成しない場合には基材10の表面の一部に形成してもよく、下地層18を形成する場合には下地層18の表面の一部に形成してもよい。また、Znめっき層16をSnめっき層14または(Agめっき層12やAuめっき層20などの)貴金属めっき層上に形成してもよい。また、Snめっき層14上に中間層としてのNiめっき層22を形成し、この中間層22上にZnめっき層16を形成してもよい。
Agめっき層12の厚さは、0.1〜20μmであるのが好ましく、0.5〜5μmであるのがさらに好ましい。Snめっき層14の厚さは、0.1〜10μmであるのが好ましく、0.5〜5μmであるのがさらに好ましい。また、Znめっき層16の厚さは、0.3〜20μmであるのが好ましく、0.5〜10μmであるのがさらに好ましい。Auめっき層20の厚さは、0.01〜5μmであるのが好ましく0.1〜2μmであるのがさらに好ましい。これらのめっき層12、14、16および20が厚過ぎると、めっき層を形成する際のめっき時間が長くなり過ぎて生産性が低下し、コストが高くなる。また、Niめっき層18の厚さは、0.1〜3μmであるのが好ましく、0.1〜2μmであるのがさらに好ましい。このNiめっき層18が厚過ぎると、加工時に割れが発生し易くなる。
なお、Znめっき層16は、Zn(または90質量%以上のZn含むZn合金)からなり、最表層としてZnめっき層16を形成することにより、めっき材の耐食性を大幅に向上させることができる。また、(中間層としての)Niめっき層22を介してSnめっき層14上にZnめっき層16を形成すれば、(Snめっき層14のSnとZnめっき層16のZnなどの拡散を防止して、SnやZnなどの拡散層の形成やその拡散によるボイドの発生を抑制して)Snめっき層14とZnめっき層16との密着性を向上させることができる。
上述しためっき材の実施の形態は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる電線に接続される端子などの通電部材の材料として使用することができる。このような電線接続用端子は、銅または銅合金からなる基材の表面の一部にSnめっき層と貴金属めっき層が形成されためっき材を材料として用いた接続端子であって、電線との接続部以外の部分において、めっき材の最表層の一部としてZnめっき層が形成されている。
この電線接続用端子において、貴金属めっき層がAgめっき層またはAuめっき層であるのが好ましい。また、基材の表面に(Niめっき層などの)下地層を形成し、この下地層の表面の一部にSnめっき層と貴金属めっき層を形成してもよい。Znめっき層は、下地層を形成しない場合には基材の表面の一部に形成してもよく、下地層を形成する場合には下地層の表面の一部に形成してもよい。また、Znめっき層をSnめっき層または貴金属めっき層上に形成してもよい。また、Snめっき層上に中間層としてのNiめっき層を形成し、この中間層上にZnめっき層を形成してもよい。また、電線が、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるのが好ましく、単芯線または撚線であるのが好ましい。また、Snめっき層が、電線との接続部分に形成されているのが好ましい。
以下、本発明によるめっき材の実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
まず、50mm×10mm×0.25mmの大きさのCu−Ni−Sn−P合金からなる平板状の導体基材(1.0質量%のNiと0.9質量%のSnと0.05質量%のPを含み、残部がCuである銅合金の基材)(DOWAメタルテック株式会社製のNB−109EH)を用意した。
次に、基材(被めっき材)の長手方向の一端から30mmまでの領域の全面(両主面と両側面と端面)にテープを貼り付けてマスキングした後、前処理として、アルカリ電解脱脂液中において、基材を陽極とし、SUS板を陰極として、電圧6Vで30秒間電解脱脂し、水洗し、その後、100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、3g/Lのシアン化銀カリウムと90g/Lのシアン化カリウムを含む水溶液からなるAgストライクめっき液中において、前処理済の基材を陰極とし、白金で被覆したチタン電極板を陽極として、スターラにより400rpmで撹拌しながら、電流密度2.5A/dmで10秒間電気めっきを行うことにより、基材上のマスキングされていない領域(基材の露出面)にAgストライクめっき皮膜を形成した後、水洗してAgストライクめっき液を十分に洗い流した。
次に、148g/Lのシアン化銀カリウム(KAg(CN))と140g/Lのシアン化カリウム(KCN)を含む水溶液からなるAgめっき液中において、Agストライクめっき済の基材を陰極とし、Ag電極板を陽極として、スターラにより400rpmで撹拌しながら、電流密度5A/dm、液温18℃で電気めっき(Agめっき)を行って、基材上(のAgストライクめっき皮膜上)に厚さ1μmのAgめっき層を形成し、水洗してAgめっき液を十分に洗い流した。
次に、Agめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の一方の主面の長手方向の他端から30mmまでの領域(一方の主面上のAgめっき層上と基材の露出面の一部の領域)にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面と側面と端面の全面(他方の主面のAgめっき層上と基材の露出面)にテープを貼り付けてマスキングした後、Agめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、60g/Lの硫酸第一錫と75g/Lの硫酸と30g/Lのクレゾールスルホン酸と1g/Lのβナフトールを含むSnめっき液中において、基材を陰極とし、Sn電極板を陽極として、電流密度5A/dm、液温25℃で20秒間電気めっきを行うことにより、基材上のマスキングされていない領域(基材の露出面)に厚さ1μmのSnめっき層を形成した。
次に、Snめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の一方の主面と側面と端面の全面(一方の主面のAgめっき層上とSnめっき層上と基材の露出面)にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面の長手方向の他端から30mmまでの領域(他方の主面上のAgめっき層上と基材の露出面の一部の領域)にテープを貼り付けてマスキングした後、Snめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、200g/Lの硫酸亜鉛と30g/Lの塩化アンモニウムを含む水溶液からなるZnめっき浴(硫酸浴)中において、Snめっき済の基材を陰極とし、Zn電極板を陽極として、電流密度20A/dm、液温50℃で30秒間電気めっきを行うことにより、基材上のマスキングされていない領域(基材の露出面)にZnめっき層を形成し、Znめっき済の基材からテープを剥がした。このZnめっき層の厚さを蛍光X線膜厚計(セイコーインスツル株式会社製)により測定したところ、3μmであった。
このようにして作製しためっき材(図1に示すめっき材)のZnめっき層を外側にして、このめっき材のSnめっき層の部分により直径0.8mm、長さ30mmの純アルミニウム単線(A1070)を加締めた後、5質量%のNaCl水溶液中に浸漬し、ガルバニック腐食(卑な金属が溶解する異種金属接触腐食)によるガスの発生時間によって耐食性を評価した。その結果、ガスが発生するまでの時間は192時間以上と長く、耐食性が良好であった。
また、作製しためっき材に10kNの負荷を加えて、最小曲げ半径Rと板厚tの比R/tが1.0になるようにJIS H3110に準拠した90°W曲げを行って、そのめっき材を樹脂に埋めた後、めっき材の長手方向に平行な方向(90°W曲げの曲げ軸に対して垂直方向)に切断して、その断面をレーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製のVK−X100)で拡大して、金型で擦れた直線部と、谷折りの曲げ加工部と、山折りの曲げ加工部を観察し、Znめっき層の剥離の有無を目視によって評価した。その結果、いずれの部分でもZnめっき層の剥離はなく、密着性が良好であった。
[実施例2]
実施例1と同様の方法により、Agめっき済の基材を作製してテープを剥がした後、基材の長手方向の他端から30mmまでの領域の全面(両主面のAgめっき層上および基材の露出面と、両側面と端面)にテープを貼り付けてマスキングした後、Agめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例1と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の露出面)に厚さ1μmのSnめっき層を形成し、Snめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の一方の主面の全面(一方の主面のAgめっき層上とSnめっき層上と基材の露出面)と側面と端面にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面の長手方向の他端から30mmまでの領域(他方の主面のAgめっき層上と基材の露出面)にテープを貼り付けてマスキングした後、Snめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例1と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の他方の主面のSnめっき層上)にZnめっき層を形成し、Znめっき済の基材からテープを剥がした。
このようにして作製しためっき材(図2に示すめっき材)について、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は192時間以上と長く、耐食性が良好であった。
また、実施例1と同様の方法により、Znめっき層の剥離の有無を目視によって評価したところ、山折りの曲げ加工部ではZnめっき層の剥離はなかったが、金型で擦れた直線部と、谷折りの曲げ加工部の一部でZnめっき層の剥離がみられた。
[実施例3]
実施例1と同様の前処理済の基材を用意し、基材の一方の主面の長手方向の一端から30mmまでの領域にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面と側面と端面の全面にテープを貼り付けてマスキングした。
次に、実施例1と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の露出面)にAgストライクめっき皮膜を形成した後、Agストライクめっき皮膜上にAgめっき層を形成した。
次に、Agめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の長手方向の他端から30mmまでの領域の全面(両主面のAgめっき層上および基材の露出面と、両側面と端面)にテープを貼り付けてマスキングした後、Agめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例1と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の露出面)に厚さ1μmのSnめっき層を形成した。
次に、Snめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の一方の主面の全面(一方の主面のAgめっき層上とSnめっき層上と基材の露出面)と側面と端面にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面の長手方向の一端から30mmまでの領域(他方の主面のSnめっき層上と基材の露出面の一部の領域)にテープを貼り付けてマスキングした後、Snめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例1と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の露出面)にZnめっき層を形成し、Znめっき済の基材からテープを剥がした。
このようにして作製しためっき材(図3に示すめっき材)について、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は192時間以上と長く、耐食性が良好であった。
また、実施例1と同様の方法により、Znめっき層の剥離の有無を目視によって評価したところ、いずれの部分でもZnめっき層の剥離はなく、密着性が良好であった。
[実施例4]
実施例2と同様の方法により、Snめっき済の基材を作製してテープを剥がした後、基材の一方の主面の全面(一方の主面のAgめっき層上とSnめっき層上と基材の露出面)と側面と端面にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面の長手方向の一端から30mmまでの領域(他方の主面のSnめっき層上と基材の露出面の一部の領域)にテープを貼り付けてマスキングした後、Snめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例1と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の他方の主面のAgめっき層上)にZnめっき層を形成し、Znめっき済の基材からテープを剥がした。
このようにして作製しためっき材(図4に示すめっき材)について、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は192時間以上と長く、耐食性が良好であった。
また、実施例1と同様の方法により、Znめっき層の剥離の有無を目視によって評価したところ、いずれの部分でもZnめっき層の剥離はなく、密着性が良好であった。
[実施例5]
実施例3と同様の方法により、Agめっき済の基材を作製してテープを剥がした後、基材の一方の主面の長手方向の他端から30mmまでの領域(一方の主面のAgめっき層上と基材の露出面の一部の領域)にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面と側面と端面の全面にテープを貼り付けてマスキングした。
次に、実施例1と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の露出面)に厚さ1μmのSnめっき層を形成した。
次に、Snめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の一方の主面と側面と端面の全面(一方の主面のAgめっき層上とSnめっき層上と基材の露出面)にテープを貼り付けてマスキングした後、Snめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例1と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の他方の主面の全面)にZnめっき層を形成し、Znめっき済の基材からテープを剥がした。
このようにして作製しためっき材(図5に示すめっき材)について、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は192時間以上と長く、耐食性が良好であった。
また、実施例1と同様の方法により、Znめっき層の剥離の有無を目視によって評価したところ、いずれの部分でもZnめっき層の剥離はなく、密着性が良好であった。
[実施例6]
実施例5と同様の方法により、Snめっき済の基材を作製してテープを剥がした後、基材の一方の主面の長手方向の一端から20mmまでの領域と他端から20mmまでの領域(Agめっき層上とSnめっき層上の領域)にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面と側面と端面の全面にテープを貼り付けてマスキングした後、Snめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例1と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の一方の主面のAgめっき層とSnめっき層の間の領域)にZnめっき層を形成し、Znめっき済の基材からテープを剥がした。
このようにして作製しためっき材(図6に示すめっき材)について、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は192時間以上と長く、耐食性が良好であった。
また、実施例1と同様の方法により、Znめっき層の剥離の有無を目視によって評価したところ、いずれの部分でもZnめっき層の剥離はなく、密着性が良好であった。
[実施例7]
実施例1と同様の前処理済の基材を用意し、80g/Lのスルファミン酸ニッケルと50g/Lのホウ酸を含むNiめっき浴(スルファミン酸浴)中において、前処理済の基材を陰極とし、Ni電極板を陽極として、電流密度5A/dmで電気めっきを行って、基材の全面に厚さ0.5μmのNiめっき層を形成した。
次に、Niめっき済の基材の長手方向の一端から30mmまでの領域の全面(両主面と両側面と端面)にテープを貼り付けてマスキングした。
次に、10g/LのAuと0.2g/Lのコバルトを含む水溶液からなるシアンAuめっき液中において、Niめっき済の基材を陰極とし、白金で被覆したチタン電極板を陽極として、スターラにより400rpmで撹拌しながら、電流密度5A/dm、液温50℃で電気めっき(Auめっき)を行って、基材上(のNiめっき皮膜上)に厚さ0.5μmのAuめっき層を形成し、水洗してAuめっき液を十分に洗い流した。
次に、Auめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の一方の主面の長手方向の他端から30mmまでの領域(一方の主面のAuめっき層上とNiめっき層の露出面の一部の領域)にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面の全面(他方の主面のAuめっき層とNiめっき層の露出面)と側面と端面にテープを貼り付けてマスキングした後、Auめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、60g/Lの硫酸第一錫と75g/Lの硫酸と30g/Lのクレゾールスルホン酸と1g/Lのβナフトールを含むSnめっき液中において、基材を陰極とし、Sn電極板を陽極として、電流密度5A/dm、液温25℃で20秒間電気めっきを行うことにより、基材上のマスキングされていない領域(Niめっき層の露出面)に厚さ1μmのSnめっき層を形成した。
次に、Snめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の一方の主面の全面(一方の主面のAuめっき層上とSnめっき層上とNiめっき層の露出面)と側面と端面にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面の長手方向の他端から30mmまでの領域(他方の主面上のAuめっき層上とNiめっき層の露出面の一部の領域)にテープを貼り付けてマスキングした後、Snめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、200g/Lの硫酸亜鉛と30g/Lの塩化アンモニウムを含む水溶液からなるZnめっき浴(硫酸浴)中において、Snめっき済の基材を陰極とし、Zn電極板を陽極として、電流密度20A/dm、液温50℃で30秒間電気めっきを行うことにより、基材上のマスキングされていない領域(Niめっき層の露出面)にZnめっき層を形成し、Znめっき済の基材からテープを剥がした。このZnめっき層の厚さを蛍光X線膜厚計(セイコーインスツル株式会社製)により測定したところ、3μmであった。
このようにして作製しためっき材(図7に示すめっき材)について、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は192時間以上と長く、耐食性が良好であった。
また、実施例1と同様の方法により、Znめっき層の剥離の有無を目視によって評価したところ、いずれの部分でもZnめっき層の剥離はなく、密着性が良好であった。
[実施例8]
実施例7と同様の方法により、Auめっき済の基材を作製してテープを剥がした後、基材の長手方向の他端から30mmまでの領域の全面(両主面のAuめっき層上およびNiめっき層の露出面と、両側面と端面)にテープを貼り付けてマスキングした後、Auめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例7と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(Niめっき層の露出面)に厚さ1μmのSnめっき層を形成し、Snめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の一方の主面の全面(一方の主面のAuめっき層上とSnめっき層上とNiめっき層の露出面)と側面と端面にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面の長手方向の他端から30mmまでの領域(他方の主面のAuめっき層上とNiめっき層の露出面)にテープを貼り付けてマスキングした後、Snめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例7と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の他方の主面のSnめっき層上)にZnめっき層を形成し、Znめっき済の基材からテープを剥がした。
このようにして作製しためっき材(図8に示すめっき材)について、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は192時間以上と長く、耐食性が良好であった。
また、実施例1と同様の方法により、Znめっき層の剥離の有無を目視によって評価したところ、山折りの曲げ加工部ではZnめっき層の剥離はなかったが、金型で擦れた直線部と、谷折りの曲げ加工部の一部でZnめっき層の剥離がみられた。
[実施例9]
実施例7と同様のNiめっき済の基材を用意し、Niめっき済の基材の一方の主面の長手方向の一端から30mmまでの領域にテープを貼り付けてマスキングするとともに、Niめっき済の基材の他方の主面と側面と端面の全面にテープを貼り付けてマスキングした。
次に、実施例7と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(Niめっき層の露出面)にAuストライクめっき皮膜を形成した後、Auストライクめっき皮膜上にAuめっき層を形成した。
次に、Auめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の長手方向の他端から30mmまでの領域の全面(一方の主面のAuめっき層上と、両主面のNiめっき層の露出面と、両側面と端面)にテープを貼り付けてマスキングした後、Auめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例7と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(Niめっき層の露出面)に厚さ1μmのSnめっき層を形成した。
次に、Snめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の一方の主面の全面(一方の主面のAuめっき層上とSnめっき層上とNiめっき層の露出面)と側面と端面にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面の長手方向の一端から30mmまでの領域(他方の主面のSnめっき層上とNiめっき層の露出面の一部の領域)にテープを貼り付けてマスキングした後、Snめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例7と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(Niめっき層の露出面)にZnめっき層を形成し、Znめっき済の基材からテープを剥がした。
このようにして作製しためっき材(図9に示すめっき材)について、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は192時間以上と長く、耐食性が良好であった。
また、実施例1と同様の方法により、Znめっき層の剥離の有無を目視によって評価したところ、いずれの部分でもZnめっき層の剥離はなく、密着性が良好であった。
[実施例10]
実施例9と同様の方法により、Auめっき済の基材を作製してテープを剥がした後、基材の一方の主面の全面(一方の主面のAuめっき層上とNiめっき層の露出面)と側面と端面にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面の長手方向の一端から30mmまでの領域にテープを貼り付けてマスキングした。
次に、実施例1と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(Niめっき層の露出面)にAgストライクめっき皮膜を形成した後、Agストライクめっき皮膜上にAgめっき層を形成した。
次に、実施例1と同様の方法により、Agめっき済の基材を作製してテープを剥がした後、基材の長手方向の他端から30mmまでの領域の全面(両主面のAuめっき層上とAgめっき層上とNiめっき層の露出面と、両側面と端面)にテープを貼り付けてマスキングした後、Auめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例7と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(Niめっき層の露出面)に厚さ1μmのSnめっき層を形成し、Snめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の一方の主面の全面(一方の主面のAuめっき層上とSnめっき層上とNiめっき層の露出面)と側面と端面にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面の長手方向の一端から30mmまでの領域(他方の主面のSnめっき層上とNiめっき層の露出面)にテープを貼り付けてマスキングした後、Snめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例7と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の他方の主面のAgめっき層上)にZnめっき層を形成し、Znめっき済の基材からテープを剥がした。
このようにして作製しためっき材(図9に示すめっき材)について、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は192時間以上と長く、耐食性が良好であった。
また、実施例1と同様の方法により、Znめっき層の剥離の有無を目視によって評価したところ、いずれの部分でもZnめっき層の剥離はなく、密着性が良好であった。
[実施例11]
実施例9と同様の方法により、Auめっき済の基材を作製してテープを剥がした後、基材の一方の主面の長手方向の他端から30mmまでの領域(一方の主面のAuめっき層上とNiめっき層の露出面の一部の領域)にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面と側面と端面の全面にテープを貼り付けてマスキングした。
次に、実施例7と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(ニッケル皮膜の露出面)に厚さ1μmのSnめっき層を形成した。
次に、Snめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の一方の主面の全面(一方の主面のAuめっき層上とSnめっき層上とNiめっき層の露出面)と側面と端面にテープを貼り付けてマスキングした後、Snめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例7と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の他方の主面の全面)にZnめっき層を形成し、Znめっき済の基材からテープを剥がした。
このようにして作製しためっき材(図11に示すめっき材)について、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は192時間以上と長く、耐食性が良好であった。
また、実施例1と同様の方法により、Znめっき層の剥離の有無を目視によって評価したところ、いずれの部分でもZnめっき層の剥離はなく、密着性が良好であった。
[実施例12]
実施例11と同様の方法により、Snめっき済の基材を作製してテープを剥がした後、基材の一方の主面の長手方向の一端から20mmまでの領域と他端から20mmまでの領域(Auめっき層上とSnめっき層上の領域)にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面と側面と端面の全面にテープを貼り付けてマスキングした後、Snめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例7と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の一方の主面のAuめっき層とSnめっき層の間の領域)にZnめっき層を形成し、Znめっき済の基材からテープを剥がした。
このようにして作製しためっき材(図12に示すめっき材)について、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は192時間以上と長く、耐食性が良好であった。
また、実施例1と同様の方法により、Znめっき層の剥離の有無を目視によって評価したところ、いずれの部分でもZnめっき層の剥離はなく、密着性が良好であった。
[実施例13]
実施例2と同様の方法により、Snめっき済の基材を作製してテープを剥がした後、基材の一方の主面の全面(一方の主面のAgめっき層上とSnめっき層上と基材の露出面)と側面と端面にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面の長手方向の他端から30mmまでの領域(他方の主面のAgめっき層上と基材の露出面の一部の領域)にテープを貼り付けてマスキングした後、Snめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例7と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の他方の主面のSnめっき層上)にNiめっき層を形成し、Niめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の一方の主面の全面(一方の主面のAgめっき層上とSnめっき層上と基材の露出面)と側面と端面にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面の長手方向の他端から30mmまでの領域(他方の主面のAgめっき層上と基材の露出面の一部の領域)にテープを貼り付けてマスキングした後、Niめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例1と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の他方の主面のNiめっき層上)にZnめっき層を形成し、Znめっき済の基材からテープを剥がした。
このようにして作製しためっき材(図13に示すめっき材)について、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は192時間以上と長く、耐食性が良好であった。
また、実施例1と同様の方法により、Znめっき層の剥離の有無を目視によって評価したところ、いずれの部分でもZnめっき層の剥離はなく、密着性が良好であった。
[実施例14]
実施例8と同様の方法により、Snめっき済の基材を作製してテープを剥がした後、基材の一方の主面の全面(一方の主面のAuめっき層上とSnめっき層上とNiめっき層の露出面)と側面と端面にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面の長手方向の他端から30mmまでの領域(他方の主面のAuめっき層上とNiめっき層の露出面の一部の領域)にテープを貼り付けてマスキングした後、Snめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例7と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の他方の主面のSnめっき層上)に(中間層として)Niめっき層を形成し、Niめっき済の基材からテープを剥がした後、基材の一方の主面の全面(一方の主面のAgめっき層上とSnめっき層上とNiめっき層の露出面)と側面と端面にテープを貼り付けてマスキングするとともに、基材の他方の主面の長手方向の他端から30mmまでの領域(他方の主面のAgめっき層上と(このAgめっき層とSnめっき層の間の)Niめっき層の露出面の一部の領域)にテープを貼り付けてマスキングした後、(中間層としてのNiめっき層を形成した)Niめっき済の基材を100g/Lの硫酸に浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、実施例1と同様の方法により、基材上のマスキングされていない領域(基材の他方の主面の(中間層としての)Niめっき層上)にZnめっき層を形成し、Znめっき済の基材からテープを剥がした。
このようにして作製しためっき材(図14に示すめっき材)について、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は192時間以上と長く、耐食性が良好であった。
また、実施例1と同様の方法により、Znめっき層の剥離の有無を目視によって評価したところ、いずれの部分でもZnめっき層の剥離はなく、密着性が良好であった。
[比較例1]
Znめっき層を形成しなかった以外は、実施例2と同様のめっき材(図15に示すめっき材)を作製し、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は24時間より短く、耐食性が良好でなかった。
[比較例2]
実施例1と同様の前処理済の基材を用意し、実施例1と同様の方法により、基材の全面にAgめっき層を形成して作製しためっき材(図16に示すめっき材)について、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は24時間より短く、耐食性が良好でなかった。
[比較例3]
Znめっき層を形成しなかった以外は、実施例8と同様のめっき材(図17に示すめっき材)を作製し、実施例1と同様の方法により耐食性の評価を行ったところ、ガスが発生するまでの時間は24時間より短く、耐食性が良好でなかった。
10 基材
12 Agめっき層
14 Snめっき層
16 Znめっき層
18 Niめっき層(下地層)
20 Auめっき層
22 Niめっき層(中間層)

Claims (17)

  1. アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる電線を接続する端子の材料として使用するめっき材であって、銅または銅合金からなる基材の表面の一部に貴金属めっき層が形成され、基材の表面の一部で且つ電線との接続部分にSnめっき層が形成され、電線との接続部分以外の部分において、最表層の一部としてZnめっき層が形成されていることを特徴とする、めっき材。
  2. アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる電線を接続する端子の材料として使用するめっき材であって、銅または銅合金からなる基材の表面に下地層が形成され、この下地層の表面の一部に貴金属めっき層が形成され、下地層の表面の一部で且つ電線との接続部分にSnめっき層が形成され、電線との接続部分以外の部分において、最表層の一部としてZnめっき層が形成されていることを特徴とする、めっき材。
  3. 前記下地層が、Niめっき層であることを特徴とする、請求項に記載のめっき材。
  4. 前記Znめっき層が、前記下地層の表面の一部に形成されていることを特徴とする、請求項またはに記載のめっき材。
  5. 前記Snめっき層上に中間層としてのNiめっき層が形成され、この中間層上に前記Znめっき層が形成されていることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載のめっき材。
  6. 前記Znめっき層が、前記基材の表面の一部に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のめっき材。
  7. 前記Znめっき層が、前記Snめっき層または前記貴金属めっき層上に形成されていることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載のめっき材。
  8. 前記貴金属めっき層が、Agめっき層またはAuめっき層であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載のめっき材。
  9. 銅または銅合金からなる基材の表面にSnめっき層と貴金属めっき層が形成されためっき材を材料として用いた接続端子であって、Snめっき層アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる電線との接続部分に形成され、電線との接続部以外の部分において、めっき材の最表層の一部としてZnめっき層が形成されていることを特徴とする、電線接続用端子。
  10. 銅または銅合金からなる基材の表面に下地層が形成され、この下地層の表面の一部にSnめっき層と貴金属めっき層が形成され、Snめっき層がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる電線との接続部分に形成され、電線との接続部以外の部分において、めっき材の最表層の一部としてZnめっき層が形成されていることを特徴とする、電線接続用端子。
  11. 前記下地層が、Niめっき層であることを特徴とする、請求項10に記載の電線接続用端子。
  12. 前記Znめっき層が、前記下地層の表面の一部に形成されていることを特徴とする、請求項10または11に記載の電線接続用端子。
  13. 前記Snめっき層上に中間層としてのNiめっき層が形成され、この中間層上に前記Znめっき層が形成されていることを特徴とする、請求項乃至11のいずれかに記載の電線接続用端子。
  14. 前記Znめっき層が、前記基材の表面の一部に形成されていることを特徴とする、請求項に記載の電線接続用端子。
  15. 前記Znめっき層が、前記Snめっき層または前記貴金属めっき層上に形成されていることを特徴とする、請求項9乃至11のいずれかに記載の電線接続用端子。
  16. 前記貴金属めっき層が、Agめっき層またはAuめっき層であることを特徴とする、請求項9乃至15に記載の電線接続用端子。
  17. 前記電線が単芯線または撚線であることを特徴とする、請求項9乃至16のいずれかに記載の電線接続用端子。
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