JP6977487B2 - キャップの殺菌方法及びキャップ殺菌装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無菌充填機において、内容物が充填されたボトルを密封するキャップの殺菌方法及びキャップ殺菌装置に関する。
プリフォームを殺菌し、殺菌されたプリフォームを加熱し、加熱されたプリフォームをボトルに成形し、成形されたボトルに無菌雰囲気で殺菌された内容物を充填し、内容物が充填されたボトルを殺菌されたキャップにより密封する無菌容器の充填方法及び装置が提案されている(特許文献1)。また、プリフォームをボトルに成形し、成形されたボトルを殺菌し、殺菌されたボトルに無菌雰囲気で殺菌された内容物を充填し、内容物が充填されたボトルを殺菌されたキャップにより密封する無菌容器の充填方法及び装置も提案されている(特許文献2)。このような無菌充填機に供給されるキャップの殺菌方法やキャップ殺菌装置も様々、提案されている。
搬送されるキャップにチャンバー内で殺菌液を噴射する装置が一般的である。例えば、キャップの開口部を横向きにして殺菌剤のミストを吹き付ける装置(特許文献3)、キャップの開口部を下向きにして殺菌液を噴射させる装置(特許文献4)がある。また、キャップの開口部を上向きにして、薬液をキャップの外周面及び天面に向かって噴射するとともに、内面に向かって薬液を噴射して薬液を口部内に溜めてキャップの内外面の殺菌を行う装置も提案されている(特許文献5)。
また、薬剤を使用せずに、キャップの開口部を下向き又は横向きとして熱水を噴射する装置(特許文献6)、キャップの開口部を横向きにして蒸気を噴射して殺菌する装置(特許文献7)が提案されている。
特開平4−44902号公報 特開2006−111295号公報 特開平6−293319号公報 特開平10−152115号公報 特開平11−139416号公報 特開10−167386号公報 特開11−193009号公報
無菌充填機において、殺菌されたボトルは無菌雰囲気で殺菌された内容物が充填され、内容物が充填されたボトルは殺菌されたキャップにより密封される。ここでキャップの殺菌は、キャップへの殺菌剤やスチームの吹き付け又はキャップを殺菌剤に浸漬することにより行われてきた。殺菌剤やスチームの吹き付けは、比較的小さなキャップに対して個別に行うため、殺菌剤やスチームのロスが多く効率的でない。このような場合、整列されたキャップに殺菌剤やスチームを吹き付けるが、吹き付けられる殺菌剤やスチームのすべてが殺菌に寄与するわけではなく、キャップの殺菌に寄与しない殺菌剤やスチームは排気され無駄となり、殺菌剤を排気するためには無害化する必要もあり、この工程にも費用を要する。スチームによる殺菌では、熱負荷が大きく、キャップが変形するおそれがある。また、キャップを殺菌剤に浸漬する場合、浸漬した後にホットエアを吹き付けて、キャップの内側に形成されている複雑なネジ部に付着した殺菌剤を除去するが、この工程のエネルルギー消費が過大となる。従来のいずれの方法も、殺菌、洗浄、乾燥等の工程があり、キャップの処理時間が長く、処理設備も過大となっていた。
特許文献3、4及び5に記載のキャップ殺菌装置はいずれも殺菌剤を使用しており、殺菌剤のための熱風吹き付け、洗浄及び乾燥という工程が必要であり、処理時間及び処理設備が過大となっている。
特許文献6は殺菌剤を使用せず、熱水によりキャップを殺菌するが、キャップの全面に熱水を吹き付けており、殺菌に時間を要し、多量の熱水を必要とする。また、特許文献7も殺菌剤を使用せず、スチームにより殺菌する。スチームによる殺菌は比較的短時間で殺菌できるが、キャップがスチームの熱により変形するおそれがある。無菌充填ではキャップが変形すると、キャップと容器の口部との嵌合部に微細な間隙を生じることとなり、間隙から菌等が流入して内容物が汚染されるおそれがある。よって、キャップの変形は避けなければならない。
そこで、殺菌剤を使用せず、工程が簡素で短時間でキャップを殺菌できるキャップの殺菌方法及びキャップ殺菌装置が求められている。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、簡便な装置で短時間にキャップを殺菌するという要請に応え、キャップの開口部を上面として搬送し、開口部に熱水を吹き付け、外面に溢れさせ、さらに開口部に熱水を溜めてこれを保持してキャップを殺菌するキャップの殺菌方法及びキャップ殺菌装置を提供することを目的とする。
本発明に係るキャップ殺菌装置は、容器のキャップが開口面を上向きに搬送される搬送装置、前記開口面に対向し、熱水を前記キャップの開口部に落下させ、前記熱水をキャップの前記開口部から溢れさせるノズル、前記ノズルにより落下させる熱水が前記開口部に溜まった状態で、前記キャップを一定時間保持するキャップ保持装置、前記キャップの前記開口面を下向きにして前記開口部に溜まった熱水を前記キャップから排出させる排出装置及び前記熱水が排出された前記キャップに無菌エアを吹き付ける無菌エア吹き付けノズルを備え、前記キャップ保持装置が、前記キャップを収納する凹部が形成された上流側に対して下流側が下方に傾斜している回転体であることを特徴とする。
また、本発明に係るキャップ殺菌装置は、前記搬送装置の上流側に対して下流側が下方に傾斜していると好適である。
また、本発明に係るキャップ殺菌装置は、前記ノズルが傾斜して搬送される前記キャップの前記開口面に対して鉛直方向から前記熱水を落下させるように設けられると好適である。
また、本発明に係るキャップ殺菌装置は、前記排出装置が、前記キャップを保持して上流側に対して下流側が下方に傾斜している複数のレールを捻りながら前記キャップを反転させるスクイーズシューターであると好適である。
また、本発明に係るキャップ殺菌装置は、前記搬送装置、前記ノズル、前記キャップ保持装置、前記排出装置及び前記無菌エア吹き付けノズルが外気から遮蔽され、遮蔽されるチャンバー内に無菌エアを供給する無菌エア供給装置が設けられると好適である。
本発明によれば、キャップの開口部に熱水を供給し、溢れる熱水によりキャップの外面を殺菌し、殺菌されにくいキャップ開口部内側面に設けられるネジ部の谷及び開口部内天面の凹部を、一定時間キャップの開口部に熱水を保持することで殺菌することができる。殺菌剤を使用せず、キャップの開口部に熱水を溜めて一定時間保持してキャップの開口部を殺菌するため、キャップの開口部に熱水を吹き付ける方法よりも熱水量を節減することとなり、結果として簡便な装置で短時間にキャップを殺菌することができる。また、殺菌されたキャップに無菌エアを吹き付けながら、無菌充填機の密封部まで搬送することにより、キャップの無菌性を維持した状態でキャップを無菌充填機に供給することができる。
本発明の実施の形態に係るキャップを示す側面図である。 本発明の実施の形態に係るキャップ殺菌装置を組み込んだ無菌充填機にキャップを供給する装置の概略を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係るキャップ殺菌装置にキャップを供給する装置の概略を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係るキャップの受けタンクからの上方への搬送状態を示す側面図である。 本発明の実施の形態に係るキャップ搬送時のキャップの保持形態を示す。(A)はキャップの開口面を側方向とする場合、(B)はキャップの開口面を上向きとする場合、(C)はキャップの開口面を下向きとする場合である。 本発明の実施の形態に係るキャップ殺菌装置を構成する搬送装置、ノズル及びキャップ保持装置を示す。 本発明の実施の形態に係るキャップ保持装置の概略を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係るキャップ殺菌装置において、キャップを反転させるスクーズシューターのレールの捻りを示す。 本発明の実施の形態に係るキャップ殺菌装置のエアリンス装置の概略を示す平面図である。
以下に本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(キャップの殺菌方法及びキャップ殺菌装置の概要)
図1に示すキャップ1は図2に示すように、キャップの受けタンク2からコンベヤ3により搬送され、整列装置5を経てキャップ殺菌装置6により殺菌され、無菌充填機7の密封部に備えられるキャップ供給ホイール8に受け渡される。キャップ1はキャップ殺菌装置6において熱水と接触することにより殺菌される。
(キャップの殺菌方法及びキャップ殺菌装置の詳細)
本実施形態におけるキャップ1は、無菌充填機7において殺菌されたボトルに無菌雰囲気で殺菌された内容物が充填されたボトルを巻き締め機により密封するもので、例えば図1に示すような形状である。キャップ1はポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂からなり、射出成型や圧縮成形により成形される。キャップ1の内側には成形と同時に雌ネジ、及びボトル口部の天面と嵌合するための凸部が形成される。
キャップ1は成形後、成形工場でコンテナに入れられ、密閉されて、例えば飲料工場に輸送される。飲料工場に輸送されたキャップ1は、飲料工場に設置されている無菌充填機7に供給される。供給されたキャップ1は殺菌され、殺菌されたキャップ1は無菌充填機7の密封部に搬送され、巻き締め機を装備した密封ホイールに受け渡され、巻き締め機により、内容物が充填されたボトルの口部に巻き締められる。キャップ1にはボトルの口部の雄ネジと嵌合する雌ネジ、及びボトルの口部天面と嵌合する凸部が形成されている。本願発明は無菌充填機7を構成する密封部にキャップ1を供給する過程でキャップ1を殺菌する方法及び装置に係る発明である。
成形工場で成形されたキャップ1はポリエチレン製の袋に投入され、ポリエチレン製の袋は金属、ダンボール又はプラスチック製のコンテナに入れられ、密封される。キャップ1は成形工場から飲料工場に輸送される際にゴミ、埃等により汚染されないように留意される。飲料工場に輸送されたコンテナは開封されて、受けタンク2の上方で傾斜されることで、コンテナ内のキャップ1は受けタンク2内に投入される。受けタンク2は上方に開放されることで、コンテナからキャップ1が投入される。
キャップ1が投入された後、受けタンク2は密閉される。受けタンク2に投入されたキャップ1は無秩序に貯留される。受けタンク2は下方に向かって貯留有効面積が小さくなるように形成されたホッパー形状となっている。受けタンク2の上部は図2では方形となっているが、円形でも構わない。受けタンク2はステンレスのような耐久性があり腐食しない材質とされる。
キャップ1は受けタンク2の下部からコンベヤ3により搬送される。キャップ1が搬送される際に受けタンク2内の清浄性を維持するために、エアを除菌フィルタに通して無菌化した無菌エアを受けタンク2内に供給しても構わない。
コンベヤ3によりキャップ1が搬送されることにより、受けタンク2内のキャップ1が減少し、一定の水準となったところで、受けタンク2が開放され、コンテナからキャップ1が受けタンク2に投入される。受けタンク2にはキャップ水準センサが設けられ、センサにキャップ1が接触しなくなることで、キャップ1の減少を検知しアラームを発するようにする。
受けタンク2の下部に貯留されたキャップ1は図3に示すように、コンベヤ3により搬送される。コンベヤ3には桟4がコンベヤ3の搬送方向に対して垂直に一定間隔で設けられ、この桟4に掛かったキャップ1がコンベヤ3により搬送される。また、図4に示すように、受けタンク2の搬送方向の壁面には桟4に摺接しない程度の長さの暖簾板9が設けられ、桟4より上部に存在するキャップ1を排除する。暖簾板9の排除効果により、複数のキャップ1が重ならないように、キャップ1がコンベヤ3により搬送される。暖簾板9は、キャップ1を傷つけないような柔軟性を有し、劣化しない素材からなることが適当である。例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム、パーフロロエラストマー、フロロシリコーンゴム等が適当である。
受けタンク2の下部開口部の幅は、コンベヤ3及び桟4の幅よりも狭く設定される。コンベヤ3や桟4からキャップ1が抜け落ちるのを防止するためである。桟4の高さはキャップ1の高さの0.8〜1.5倍が好ましい。キャップ1が桟4により堰き止められてコンベヤ3に載置できる高さであり、0.8未満では暖簾板9により除去されるおそれがあり、1.5倍を超えるとキャップ1が2個重なって桟4に掛かるおそれがある。コンベヤ3は柔軟性が必要であり、素材として暖簾板9と同様のものが好ましい。また。桟4はキャップ1を傷付けないようにプラスチックが好ましい。
図4に示すように、コンベヤ3は上方にキャップ1を搬送する。キャップ1の閉塞面1bがコンベヤ3と接するのが正規の姿勢である。キャップ1の開口面1aがコンベヤ3と接する姿勢は、裏キャップと称して非正規の姿勢である。コンベヤ3は、図4に示すように、直立する状態からわずかに、コンベヤ3面が上を向くように傾けられた状態で配置される。コンベヤ3の下端は受けタンク2の下部に配置される。桟4の間隔はキャップ1の直径よりも僅かに広く、コンベヤ3が駆動されると、受けタンク2に貯留されるキャップ1は桟4により掻き上げられる。このとき正規の姿勢のキャップ1と非正規の姿勢のキャップ1が存在する。しかし、非正規の姿勢のキャップ1は重心が桟4よりも外側となり、桟4からコンベヤ3の下端に落下する。落下したキャップ1は正規の姿勢となるまで、桟4により掻き上げられる。
キャップ1は、正規の姿勢で桟4に沿って不定間隔で並んでいる。コンベヤ3により上昇したキャップ1はノズル10から吹き付けられる無菌エアにより、水平方向に移動し、整列装置5により、整列されてキャップ殺菌装置6に導入される。ノズル10は桟4により搬送されるキャップ1を整列装置5へと高圧無菌エアで送り出すための装置であり、整列装置5に対応する一対の桟4の間に高圧無菌エアを吹き付けるように桟4に平行に配置される。高圧無菌エアはブロワによるエアを除菌フィルタに通したエアでも、コンプレッサーによる高圧エアを除菌フィルタに通したものでも構わない。
キャップ殺菌装置6の搬送装置11は下向きに傾斜しており、キャップ1の自重により、キャップ1の側面を回転させながらキャップ1を搬送する。キャップ1がキャップ殺菌装置6に導入されるとき、キャップ1が搬送装置11により保持される体勢は図5の(A)に示すように、キャップ1の開口面1aが側方向となっている。キャップ1は複数のレールにより保持される。図5(A)では、キャップ1の開口面1aを2本、閉塞面1bを2本、側面を上及び下各2本のレールでキャップ1を保持している。側面を保持するレールは各1本でも構わない。レールの断面は図5では円形であるが、多角形又は楕円形でも構わない。
キャップ1を搬送しながら、開口面が側方向となっているキャップ1を、レール12を捻ることにより図5(B)に示すように、キャップ1の開口面1aを上向きとする。レール12を捻ることにより搬送装置11はキャップ1の開口面1aを上向きとしてキャップ1を搬送することができる。レール12の傾斜角度は水平方向に対して2°〜20°が好ましい。2°未満ではスムーズにキャップ1を搬送できない。また、20°を超えると、整列装置5を無菌充填機7に対して高い位置に設けることとなり、建屋を高くしなければならない等の不都合を生じる。
図6に示すように、開口面1aが上向きとなったキャップ1の開口部にノズル13から熱水を落下させる。熱水は熱水供給装置14からノズル13に供給される。熱水は121℃で4分以上加熱して殺菌されるか、フィルタを通して除菌された無菌水が使用される。無菌水は85℃〜100℃の温度に加温され、熱水供給装置14からノズル13に供給される。ノズル13に供給された熱水は、キャップ1の開口面1aに対して鉛直方向からキャップ1の開口部に落下される。ノズル13は複数本設けても構わない。ノズル13の口径は2mmφ〜20mmφが適当である。
熱水は加圧せずに、自由落下するほどの圧力により、キャップ1の開口部に落下させる。落下する熱水を加圧しないのは、加圧するとキャップ1の開口部から溢れる熱水が多くなり、キャップ1の開口部に熱水が十分に溜まらないためである。キャップ1は後述するキャップ保持装置15によりノズル13の直下にあるときは間歇的に移動し、キャップ1はノズル13の直下で停止する時間もある。
ノズル13からキャップ1の開口部に落下する熱水は、キャップ1の開口部から溢れ、キャップ1の側面及び底面を伝って流れ落ちる。熱水がキャップ1の側面及び底面を伝って流れることにより、キャップ1の側面及び底面は殺菌される。連続的に熱水が落下するノズル13の直下をキャップ1は搬送されるため、傾斜する搬送装置11の上流側のキャップ1の側面にも熱水は伝って流れる。そのため、キャップ1の側面全周に渡って熱水は伝って流れることとなり、キャップ1の全周に渡ってキャップ1の側面及び底面は殺菌される。同時にキャップ1の開口部も殺菌されるが、キャップ開口部側面に設けられるネジ部の谷及び開口部天面の凹部は、熱水を流すだけでは十分に殺菌されない。
キャップ1から溢れた熱水は搬送装置11の下部で集約し、フィルタを通した後に熱水供給装置14に戻し、加温されて再度熱水として使用しても構わない。
キャップ1の開口部に熱水を溢れさせると、熱水はキャップ1の開口部に溜まる。開口部に熱水を溜めた状態でキャップ1を一定時間保持する。熱水が溜まった状態でキャップ1を一定時間保持することにより、キャップ1の開口部に設けられたネジ部の谷、及び開口部天面の凹部が殺菌される。一定時間とは0.2秒〜1.0秒である。0.2秒未満ではキャップ1のネジ部の谷及び天面凹部の殺菌が不十分となる。また、1.0秒を超えると無菌充填機7の生産速度が遅くなる。保持時間はキャップ保持装置15の回転体の大きさや回転速度を変化させることにより調節できる。
熱水が溜まった状態でキャップ1を一定時間保持するために、図7のようにキャップ殺菌装置6にキャップ保持装置15が設けられる。キャップ保持装置15はキャップを収納する凹部が形成された上流側に対して下流側が下方に傾斜している回転体である。ノズル13の直下を通過したキャップ1はキャップ保持装置15の凹部に収納され、回転するキャップ保持装置15により、開口部に熱水を溜めた状態で一定時間保持される。回転体が半周回転すると、傾斜する回転体からレール12により形成された熱水の排出装置16にキャップ1は受け渡される。
排出装置16に受け渡されたキャップ1のレール12により保持される形態は、図5(B)に示すように、キャップ1の開口面1aが上向きである。排出装置16は、キャップ1のレール12により保持される形態を図5(C)のように反転させるスクイーズシューターである。スクイーズシューターである熱水の排出装置16は、図8に示すように各レール12を半回転捻ることとなる。キャップ1を排出装置16により反転することで、キャップ1の開口面1aを下向きとすることができる。
排出装置16のレール12を半回転捻ることにより、キャップ1の開口面1aは下向きとなり、キャップ1の開口部に溜められた熱水は、キャップ1の開口部から排出される。
キャップ1の開口部から排出される熱水は、排出装置16の下部で集約し、フィルタを通した後に熱水供給装置14に戻し、加温されて再度熱水として使用しても構わない。
熱水が排出されたキャップ1には、図9に示すように、キャップ殺菌装置6が備えるエアリンス装置17により、無菌エアが吹き付けられる。エアリンス装置17は無菌エアエア吹き付けノズル19を備え、当該無菌エア吹き付けノズル19によりキャップ1に無菌エアが吹き付けられる。開口面1aが下向きのキャップ1の閉塞面1bには上部に設けられた無菌エア吹き付けノズル19から、また、開口面1aにはキャップ1の下部に設けられた無菌エア吹き付けノズル19から、キャップ1の閉塞面1b及び開口面1aに対して無菌エアが吹き付けられる。
無菌エアはブロワによるエアをフィルタに通し除菌したものでも、圧空エアを除菌したものでも構わず、エアリンス装置17が備える無菌エア供給装置18により生成され、無菌エア吹き付けノズル19に供給される。無菌エア吹き付けノズル19はキャップ1の上部及び下部に複数本設けても構わない。無菌エアはキャップ1に付着する熱水を除去する程度に吹き付けられる。
熱水が除去されたキャップ1は、無菌充填機7のキャップ供給ホイール8に導入される。キャップ供給ホイール8に供給されたキャップ1は無菌充填機7の密封部において、内容物が充填されたボトルに巻き締められることでボトルを密封する。
キャップ殺菌装置6に設けられる搬送装置11、ノズル10、キャップ保持装置15、排出装置16及び無菌エア吹き付けノズル19はチャンバーにより遮蔽され、キャップ殺菌装置6が稼働中は無菌エアがチャンバー内に供給される。無菌エアは無菌充填機7の密封部から密封部を遮蔽するチャンバー内に供給される無菌エアであっても構わない。また、キャップ殺菌装置6を遮蔽するチャンバーの上部に無菌エア供給装置を設け、チャンバー内に無菌エアを供給しても構わない。この場合、キャップ殺菌装置6を遮蔽するチャンバー内の圧力が無菌充填機7の密封部内の圧力を超えないように設定することが好ましい。
キャップ殺菌装置6を遮蔽するチャンバー内は、キャップ殺菌装置6の稼働前に殺菌される。チャンバー内には、一流体スプレーまたは殺菌剤を圧縮エアと混合して噴霧する二流体スプレーが殺菌剤吹き付けノズルとして設けられる。殺菌剤吹き付けノズルは、殺菌剤を殺菌が必要なチャンバー内の全域に付着するように吹き付ける。吹き付けられた殺菌剤により、チャンバー内が殺菌される。殺菌剤吹き付けノズルは各チャンバー内の全域に殺菌剤が付着するように配置される。殺菌剤が吹き付けられた後に各チャンバー内には常温又は加熱された無菌エアが吹き付けられ、チャンバー内に残存する殺菌剤を活性化させ、さらに排除する。無菌エアの吹き付け前に無菌水を各チャンバー内に吹き付けることにより殺菌剤を排除しても構わない。
図1に示すキャップ1の開口部内面の天面凹部1、天面中央部(平面)2、天面と側面の境界部3及び側面のネジ部の谷4の各スポットに、指標菌としてAspergillus nigerの菌液を付着させた。各スポットに0.55×103、104、105cfuの各菌液を2μLずつ付着させた。菌液を自然乾燥後、85℃の熱水を0.5秒間接触させた。接触方法はキャップ1の開口面を上面として開口部に熱水を落下させた後に0.5秒保持した。また、比較例としてキャップ1の開口面を下面として、下部からノズルにより85℃の熱水をキャップ1の開口部に0.5秒吹き付けた。キャップ1の開口部に培養液を充填し、30℃、7日間培養し、殺菌効果を測定した。効果は当初の菌液の生菌数の対数値から、培養後の生菌数の対数値を引いた数値で表した。数値が大きいほど殺菌効果は高い。
(実施例の結果)
Figure 0006977487
キャップ1の開口面を上面として開口部に熱水を落下させ、キャップ1の開口部に熱水を溜めて保持した実施例は、キャップ1の開口面を下面として、キャップ1の開口部に熱水を吹き付けた比較例に比べ殺菌効果が高いことが結果により確認できる。特に、キャップ1の天面と側面の境界部3は比較例ではほとんど殺菌されていない。実施例は格別な殺菌効果を示している。
本発明は以上説明したように構成されるが、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨内において種々変更可能である。
1…キャップ
2…受けタンク
6…キャップ殺菌装置
7…無菌充填機
11…搬送装置
13…ノズル
15…キャップ保持装置
16…排出装置
19…無菌エア吹き付けノズル

Claims (5)

  1. 容器のキャップが開口面を上向きに搬送される搬送装置、前記開口面に対向し、熱水を前記キャップの開口部に落下させ、前記熱水をキャップの前記開口部から溢れさせるノズル、前記ノズルにより落下させる熱水が前記開口部に溜まった状態で、前記キャップを一定時間保持するキャップ保持装置、前記キャップの前記開口面を下向きにして前記開口部に溜まった熱水を前記キャップから排出させる排出装置及び前記熱水が排出された前記キャップに無菌エアを吹き付ける無菌エア吹き付けノズルを備え
    前記キャップ保持装置が、前記キャップを収納する凹部が形成された上流側に対して下流側が下方に傾斜している回転体であることを特徴とするキャップ殺菌装置。
  2. 請求項に記載のキャップ殺菌装置において、
    前記搬送装置の上流側に対して下流側が下方に傾斜していることを特徴とするキャップ殺菌装置。
  3. 請求項に記載のキャップ殺菌装置において、
    前記ノズルは、傾斜して搬送される前記キャップの前記開口面に対して鉛直方向から前記熱水を落下させるように設けられることを特徴とするキャップ殺菌装置。
  4. 請求項に記載のキャップ殺菌装置において、
    前記排出装置が、前記キャップを保持して上流側に対して下流側が下方に傾斜している複数のレールを捻りながら前記キャップを反転させるスクイーズシューターであることを特徴とするキャップ殺菌装置。
  5. 請求項に記載のキャップ殺菌装置において、
    前記搬送装置、前記ノズル、前記キャップ保持装置、前記排出装置及び無菌エア吹き付けノズルが外気から遮蔽され、遮蔽されるチャンバー内に無菌エアを供給する無菌エア供給装置が設けられることを特徴とするキャップ殺菌装置。
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