JP6977035B2 - 香味発生セグメント、ならびにこれを備える香味発生物品および香味吸引システム - Google Patents
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Description
[1]複数の香味発生シートを備える香味発生セグメントであって、
前記複数の香味発生シートは、長手方向に延在し、かつ当該長手方向軸を中心として同心状に配置されており、
少なくとも1対の隣接する前記香味発生シート間に、当該香味発生シート同士が接触しない非接触部を有する、香味発生セグメント。
[2]少なくとも1対の隣接する前記香味発生シート間に、当該香味発生シート同士が接触している接触部をさらに有する、[1]に記載の香味発生セグメント。
[3]前記接触部を2つ以上有し、前記非接触部が当該接触部の間に形成されている、[2]に記載の香味発生セグメント。
[4]隣接する2つの香味発生シートの層間距離の最大値が、前記隣接する2つの香味発生シートのうちの少なくとも一方の香味発生シート厚みの最大値よりも大きい、[1]〜「3」のいずれかに記載の香味発生セグメント。
[5]前記配置の中心である長手方向軸と、最内層の香味発生シートとの間に、当該長手方向に延在する空間を有する、[1]〜[4]のいずれかに記載の香味発生セグメント。
[6]前記配置の中心である長手方向軸と最内層の香味発生シートとの間に、当該長手方向に延在する伝熱シートをさらに含み、当該伝熱シートが前記香味発生シートと同心状に配置されている、[1]〜[5]のいずれかに記載の香味発生セグメント。
[7]前記複数の香味発生シートのうち少なくとも1枚は、少なくとも一方の面の一部または全部に表面加工が施されている、[1]〜[6]のいずれかに記載の香味発生セグメント。
[8]前記表面加工が捲縮加工である、[7]に記載の香味発生セグメント。
[9]最外層の香味発生シートの周長さが、最内層の香味発生シートの周長さよりも長い、[1]〜[8]のいずれかに記載の香味発生セグメント。
[10]前記香味発生シートは周方向において連続しており、周方向における両端が近接しているか接触している、あるいは一方の端が他方の端を超えて配置されている、[1]〜[9]のいずれかに記載の香味発生セグメント。
[11]前記各香味発生シートは、1つの香味発生シートが重なり合うオーバーラップ部を持たない、[1]〜[10]のいずれかに記載の香味発生セグメント。
[12]前記各香味発生シートの周方向における両端が離間している、[1]〜[11]のいずれかに記載の香味発生セグメント。
[13]周方向において、前記各香味発生シートの離間部が略等しい位置に存在する、[12]に記載の香味発生セグメント。
[14]前記香味発生シートの復元力によって形状が維持される、[1]〜[13]のいずれかに記載の香味発生セグメント。
[15]最内層の香味発生シートの復元力が、それ以外の香味発生シートの復元力よりも大きい、[1]〜[14]のいずれかに記載の香味発生セグメント。
[16]最内層の香味発生シートは表面加工されていない[1]〜[15]のいずれかに記載の香味発生セグメント。
[17]最内層の香味発生シートは、周方向において、一方の端が他方の端または当該他方の端を超える領域と接着されていない、[1]〜[11]、[13]〜[16]のいずれかに記載の香味発生セグメント。
[18]最外層の香味発生シートの外側にラッパーを備える、[1]〜[17]のいずれかに記載の香味発生セグメント。
[19]前記[1]〜[18]のいずれかに記載の香味発生セグメントおよびフィルタを備え、当該フィルタ側から吸引可能な香味発生物品。
[20]前記[1]〜[18]のいずれかに記載の香味発生セグメントと、当該香味発生セグメントを加熱するヒーターとを備える、香味吸引システム。
[21]前記香味発生セグメントが、前記配置の中心である長手方向軸と最内層の香味発生シートとの間に、当該長手方向に延在する空間を有し、前記ヒーターの少なくとも一部が当該空間内に位置づけることが可能な形状を具備している、[20]に記載の香味吸引システム。
[22]前記ヒーターが、平板状または円筒状ヒーターである、[21]に記載の香味吸引システム。
[23]前記香味発生セグメントの長手方向の端面方向から見た断面において、最内層の香味発生シートから前記配置の中心である長手方向軸側にわたって存在する空隙の面積が、最内層の香味発生シートから外周側にわたって存在する非接触部の面積よりも小さい、[21]に記載の香味吸引システム。
[24]前記ヒーターがシート状ヒーターであり、前記香味発生シートと同心状に配置されている、[20]〜[23]のいずれかに記載の香味吸引システム。
[25]前記香味発生セグメントが、長手方向に延在する伝熱シートであって前記香味発生シートと同心状に配置されている伝熱シートを有する、[20]〜[24]のいずれかに記載の香味吸引システム。
[26]前記伝熱シートと前記ヒーターが隣接している、[25]に記載の香味吸引システム。
本発明の香味発生セグメントは同心状に配置された複数の香味発生シートを備える。本発明においてシートとは、略平行な1対の主面、および側面を有する形状をいう。シートは抄紙によって製造されることが好ましい。香味発生セグメントは喫煙可能な香味発生物品を構成する。本発明において香味発生セグメントの長手方向とは、香味発生シートを巻き回す方向と直交する方向である。具体的には、図2Aにおけるh、図6におけるLの方向が長手方向である。また、香味発生物品がロッド状であることが好ましいため、係る香味発生物品における長手方向を香味発生セグメントの長手方向と同一とみなしてもよい。本発明の香味発生セグメントの一態様を図2Aに示す。図2Aにおいて、10は香味発生シート、12は配置の中心となる長手方向軸、14は空間、16は伝熱シート、18は離間部である。本発明の香味発生セグメントの形状は限定されないが、柱状であることが好ましい。本発明の香味発生セグメント1は、以下のように定義されるアスペクト比が1以上である形状を満たす柱状形状を有していることが好ましい。
アスペクト比=h/w
wは柱状体の底面の幅、hは高さであり、h≧wであることが好ましい。しかし、本発明においては、上述した通り、長手方向はhで示された方向であると規定している。したがって、w≧hである場合においてもhで示された方向を便宜上長手方向と呼ぶ。底面の形状は限定されず、多角、角丸多角、円、楕円等であってよく、幅wは当該底面が円形の場合は直径、楕円形である場合は長径、多角形または角丸多角である場合は外接円の直径または外接楕円の長径である。例えば、図2Aに示す態様においては、底面が円であるのでその直径を認定できる。当該直径が幅w、これに直交する長さが高さhとなる。香味発生セグメント1の高さhは5〜20mm程度、幅wは4〜9mm程度であることが好ましい。図示されていないが、香味発生セグメント1は最外部にラッパーを備えていてもよい。ラッパーは巻紙であってもよいし、香味発生シート10から構成されていてもよい。
香味発生シートがたばこシートである場合、たばこシートは抄造、スラリー、圧延、等の公知の方法で適宜製造できる。具体的に抄造の場合は、以下の工程を含む方法で製造できる。1)乾燥葉たばこ原料を粗砕し、水で抽出して水抽出物と残渣に分離する。2)水抽出物を減圧乾燥して濃縮する。3)残渣にパルプを加え、リファイナで繊維化した後、抄紙する。4)抄紙したシートに水抽出物の濃縮液を添加して乾燥したばこシートとする。この場合、ニトロソアミン等の一部の成分を除去する工程を加えてもよい(特表2004−510422号公報参照)。スラリー法の場合は、以下の工程を含む方法で製造できる。1)水パルプバインダと、砕いたたばこを混合する。2)当該混合物を薄く延ばして(キャストして)乾燥する。この他、国際公開第2014/104078号に記載されているように、以下の工程を含む方法によって製造された不織布状のたばこシートを用いることもできる。1)粉粒状のたばこ原料と結合剤を混合する。2)当該混合物を不織布によって挟む。3)当該積層物を熱溶着によって一定形状に成形し、不織布状のたばこシートを得る。たばこシートの組成は特に限定されないが、例えば、たばこ原料の含有量はたばこシート全重量に対して50〜95重量%であることが好ましい。また、たばこシートはバインダを含んでもよく、係るバインダとしては、例えば、グアーガム、キサンタンガム、CMC(カルボキシメチルセルロース)、CMC−Na(カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩)等が挙げられる。バインダ量としては、たばこシート全重量に対して2〜20重量%であることが好ましい。たばこシートはさらに他の添加物を含んでもよい。添加物としては、例えばパルプなどのフィラーを挙げることができる。前述のとおり、たばこシートは香味を発生しうる成分を含む。本発明においては複数のたばこシートを用いるが、係るたばこシートはすべて同じ組成あるいは物性であってもよいし、各たばこシートの中の一部または全部が異なる組成あるいは物性であってもよい。香味発生シートがたばこシート以外である場合、例えばたばこ原料以外の植物パルプをシート基材として用いたシートを用いることができる。
香味発生シートの形状は限定されないがシート主面の形状が四角形であることが好ましい。厚みは限定されないが、高効率の熱交換や香味発生セグメントの強度等を考慮すると、200〜600μmが好ましい。各香味発生シートの厚みは同じであってもよいし異なっていてもよい。同心状に配置された際に周長さに対応する長さを香味発生シート幅Wといい、香味発生セグメント長さに対応する長さを香味発生シート長さLという。Lはすべての香味発生シートにおいて同じであることが好ましい。Wに関しては、同心状に配置された際に最外層を構成する香味発生シートのWが、最内層を構成する香味発生シートのWよりも大きいことが好ましい。この理由は後述する。
複数の香味発生シートのうち少なくとも1枚は、少なくとも一方の面の一部または全部に表面加工が施されていることが好ましい。本発明において表面加工とは、香味発生シートの少なくとも一方の主面、即ち表面または裏面に複数の凹凸を形成する加工をいう。表面加工の方法としては特に限定されず、捲縮加工、エンボス加工、デボス加工、ハーフカット等の公知の加工を用いることができる。本発明において捲縮加工とはシートにしわを設ける加工である。例えば、表面に複数の凸部を有する一対のローラ間に香味発生シートを通すことによって、香味発生シートの表面と裏面の両方にシート搬送方向に直交して延びるしわを設けて捲縮加工を施すことができる。係るローラに設けられた凸部は、シート搬送方向に直交して延びている。ローラに設けられた凸部の頂点間のピッチは0.5〜2.0mmが好ましい。そのため、香味発生シートのピッチは0.5〜2.0mmであることが好ましい。また、香味発生シートのピッチは、ラッパーあるいは巻紙の周長さに対して1.5〜20%であることが好ましい。また、捲縮によってできた凹凸の高さHはシートの平均厚みをTavとするとき、1.05Tav〜1.59Tavであることが好ましい。高さHは、捲縮加工されたシートを水平な面に載置した際にシート底部からシート頂点までの距離として定義される。エンボス加工やデボス加工とは、凸状の加工具をシートに押しつけてシートの片面または両面に凹部を形成する加工であり、ハーフカット加工とは、シートの片面または両面に、シートが切断されない程度の深さ、好ましくはシート厚みの半分以下の深さの切込みを設ける加工である。ハーフカット加工にはナイフやレーザーを用いることができる。後述するとおり、香味発生シートに表面加工を施すことで、同心状に配置した場合に効率よく非接触部、好ましくは後述する隙間を形成できる。ただし、最内層となる香味発生シートは表面加工が施されていないことが好ましい。なお香味発生シートの凸部の頂点間のピッチは同一シート内ですべて同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、各香味発生シートの凸部の頂点間のピッチは、シート毎に異なっていてもよいし、同一であってもよい。
各香味発生シートは巻上成形等により、香味発生セグメントの長手方向に延在し、同心状に配置されている。本発明において「同心状に配置されている」とは、すべての香味発生シートの中心が略同じ位置にあるように配置されていることをいう。ただし、香味発生シートが断面楕円形に配置されている場合は、長軸と短軸の交点を中心とする。当該中心を通り長手方向に平行な軸を「配置の中心である長手方向軸」または単に「配置の中心軸」という。図2Aに示すとおり、配置の中心軸12は、香味発生セグメント1の断面中央を通る軸すなわち香味発生セグメントの中心軸と同一であることが好ましいが、香味発生セグメント1の中心軸よりずれていてもよい。このように本発明においては、中心が偏心している態様も「同心状に配置されている」という。例えば、香味発生セグメント1の幅が2Rである場合、配置の中心軸12は、香味発生セグメント1の中心軸から0.1R〜0.7R程度外側にずれていてもよい。本発明においては、同心状に配置された香味発生シート10の数は3枚〜12枚であることが好ましい。香味発生シートの数を係る数とすることにより、十分な量の香味成分を発生させることができると共に、後述する隙間として十分なスペースを確保でき、発生した香味のデリバリ効率を高めることができる。また、香味発生セグメントに含まれる複数の香味発生シートは、総重量が130mg〜685mgであることが好ましく、200mg〜350mgであることが好ましい。
X/a=Y/b=Z/c
a:Aの位置をカバーするシートAの厚み、
X:Aの位置をカバーするシートAに含まれるエアロゾル源の重量
b:Bの位置をカバーするシートBの厚み、
Y:Bの位置をカバーするシートBに含まれるエアロゾル源の重量
c:Cの位置をカバーするシートCの厚み、
Z:Cの位置をカバーするシートCに含まれるエアロゾル源の重量
態様2において接触部分と接触部分との間に形成された非接触部分を「隙間」という。態様2においては、隣接しているシート同士の間に複数の隙間が長手方向に沿って形成されるので、香味流路を確保して香味デリバリ効率を向上することができ、さらには接触部分を介してヒータからの熱を外側の香味発生シートに伝達できるので伝熱効率を高めることができる。よって本発明においては態様2が好ましい。この場合、一部または全部の隙間は、香味発生セグメントの先端部から後端部にわたって延びていることがより好ましい。
G(1)max>T(1)maxまたはG(1)max>T(2)max
G(2)max>T(2)maxまたはG(2)max>T(3)max
G(3)max>T(3)maxまたはG(3)max>T(4)max
香味発生セグメントは、香味発生シートの復元力によって形状が維持されていることが好ましい。つまり、配置された香味発生シートは復元力によって外側に広がろうとする力を発し、その力を外側に存在する香味発生シートまたはラッパーが受け止めることによって香味発生セグメントの形状が維持されることが好ましい。したがって最内層の香味発生シート10inの復元力が、それ以外の香味発生シートの復元力よりも大きいと形状がより安定するので好ましい(図2A)。復元力はシートの厚みや表面加工の有無によって調整できる。シートが厚いほど、または表面加工がなされていない方が復元力は大きい。従って、最内層の香味発生シート10inとして表面加工されていないシートを用いることが好ましい。具体的に復元力の程度は、垂直に立てた金属棒へシートを巻き付け、巻き付けに資する力を開放した結果得られるシート端面間の距離を測定することで評価できる。このように、複数の香味発生シートを特定の構成とすることによって香味発生セグメントに機能を付与できる。形状等をより安定させる観点から、ラッパーはオーバーラップ部分を有することが好ましい。当該オーバーラップ部分は接着されていることが好ましい。
図3に香味発生物品の一態様を示す。図3において、2は香味発生物品、1は香味発生セグメント、20はマウスピース、22はフィルター、24はキャビティ、26は支持部材である。香味発生セグメント1の配置の中心軸と香味発生物品2の長手方向は平行である。上記のとおり、支持部材やキャビティは香味発生物品に任意に設けてよい。マウスピース20は吸口部を備える部材でありフィルター22を含んでいてもよい。マウスピース20の寸法も限定されないが、香味発生セグメント1と同じ幅を有することが好ましく、長さは26〜50mmであることが好ましい。
本発明の香味吸引システムは、ヒーターを備える。ヒーターは、好ましくは非燃焼式に、より好ましくは電気的に香味発生セグメントを加熱する。ヒーターは電源等を備える加熱ユニットを備えることが好ましい。図1に本発明の香味吸引システムの一態様を示す。図中、1は香味発生セグメント、20はマウスピース、22はフィルター、30はヒーター、32は加熱ユニットである。
本発明の香味吸引システム3の製造方法は限定されないが、香味発生セグメント1、マウスピース20、ヒーター30等の構成要素をそれぞれ準備して、これらを組合せることで製造できる。
以下のようにして香味発生シート10を製造した。
得られた香味発生物品2を加熱するための加熱デバイスとして、長さ12mm、直径3.2mmの中空円筒状ヒータ30と、当該ヒータを加熱するためのバッテリと、ヒータおよびバッテリを制御するための制御回路と、各部材を主要するためのハウジングを備えた加熱ユニット32を準備した。中空円筒状ヒータ30を、実施例1で製造した香味発生物品2の空間に挿入して、香味吸引システム3を得た。香味吸引システム3について、香味発生シート中のニコチン量と、香味吸引システム3から発生させた香味に含まれるニコチン量とを測定し、ニコチン移行率を評価した。
ドイツ標準化機構DIN 10373に準ずる方法で測定した。香味発生シート(たばこシート)を100mg採取し、11%水酸化ナトリウム水溶液3.75mLとヘキサン5mLを加え、60分間振とう抽出した。抽出後、上澄みであるヘキサン相をガスクロマトグラフ−水素炎イオン化型検出器(GC/FID)に供し、ニコチン重量を定量した。当該値を香味発生シート重量で除して、香味発生シート中のニコチン量(N)とした。
ケンブリッジフィルタを接続した自動喫煙装置(Bolgwaldt社製 RM26)を用いた。当該自動喫煙装置は電気制御された吸引用シリンジを有し、ケンブリッジフィルタとの流体連通が制御できるように、シリンジとケンブリッジフィルタとの間に、バルブコントローラによって流路を変えることのできる電磁弁を備えていた。当該装置のケンブリッジフィルタに各サンプルを接続して、積算パフ動作回数に応じて、ニコチン成分量を測定した。具体的には、バルブコントローラによって電磁弁の開閉動作を行い、吸引中のシリンジとケンブリッジフィルタとを2秒間に亘って接続した後、ケンブリッジフィルタを大気中に28秒間にわたって解放した。このような動作を1回の擬似的なパフ動作として擬似的なパフ動作を1回行った後に、ケンブリッジフィルタを回収して1回のパフの香味を捕集した分析サンプルを得た。吸引用シリンジによる吸引は吸引容量55mL/2secとなるように設定した。一つの香味発生物品に対し、1から11番目の各パフで捕集された香味に含まれるニコチンの量(N1〜N11)を求めた。定量は、各ケンブリッジフィルタを10mLのEtOH溶媒で振とう抽出し、ガスクロマトグラフ−質量分析器(GC/MS)を用いて実施した。
N1/Nによって1番目パフにおけるニコチン移行率を算出した。同様に2〜11番目のパフにおけるニコチン移行率を算出した。1から3番目および4から11番目のパフで得られた結果について各々平均値を算出した。結果を以下に示す。
10 香味発生シート
12 配置の中心軸
14 空間
16 伝熱シート
18 離間部
100 積層体
C 接触部
V 隙間
G 香味発生シート間距離
T 香味発生シート厚み
L 香味発生シート長さ
W 香味発生シート幅
2 香味発生物品
20 マウスピース
22 フィルター
24 キャビティ
26 支持部材
3 香味吸引システム
30 ヒーター
32 加熱ユニット
6 巻管
Claims (26)
- 複数の香味発生シートを備える香味発生セグメントであって、
前記複数の香味発生シートは、長手方向に延在し、かつ当該長手方向軸を中心として同心状に配置されており、
少なくとも1対の隣接する前記香味発生シート間に、当該香味発生シート同士が接触しない非接触部を有する、
香味発生セグメント。 - 少なくとも1対の隣接する前記香味発生シート間に、当該香味発生シート同士が接触している接触部をさらに有する、請求項1に記載の香味発生セグメント。
- 前記接触部を2つ以上有し、前記非接触部が当該接触部の間に形成されている、請求項2に記載の香味発生セグメント。
- 隣接する2つの香味発生シートの層間距離の最大値が、前記隣接する2つの香味発生シートのうちの少なくとも一方の香味発生シート厚みの最大値よりも大きい、請求項1に記載の香味発生セグメント。
- 前記配置の中心である長手方向軸と、最内層の香味発生シートとの間に、当該長手方向に延在する空間を有する、請求項1に記載の香味発生セグメント。
- 前記配置の中心である長手方向軸と最内層の香味発生シートとの間に、当該長手方向に延在する伝熱シートをさらに含み、当該伝熱シートが前記香味発生シートと同心状に配置されている、請求項1に記載の香味発生セグメント。
- 前記複数の香味発生シートのうち少なくとも1枚は、少なくとも一方の面の一部または全部に表面加工が施されている、請求項1に記載の香味発生セグメント。
- 前記表面加工が捲縮加工である、請求項7に記載の香味発生セグメント。
- 最外層の香味発生シートの周長さが、最内層の香味発生シートの周長さよりも長い、請求項1に記載の香味発生セグメント。
- 前記香味発生シートは周方向において連続しており、周方向における両端が近接しているか接触している、あるいは一方の端が他方の端を超えて配置されている、請求項1に記載の香味発生セグメント。
- 前記各香味発生シートは、1つの香味発生シートが重なり合うオーバーラップ部を持たない、請求項1に記載の香味発生セグメント。
- 前記各香味発生シートの周方向における両端が離間している、請求項1に記載の香味発生セグメント。
- 周方向において、前記各香味発生シートの離間部が略等しい位置に存在する、請求項12に記載の香味発生セグメント。
- 前記香味発生シートの復元力によって形状が維持される、請求項1に記載の香味発生セグメント。
- 最内層の香味発生シートの復元力が、それ以外の香味発生シートの復元力よりも大きい、請求項1に記載の香味発生セグメント。
- 最内層の香味発生シートは表面加工されていない請求項1または15に記載の香味発生セグメント。
- 最内層の香味発生シートは、周方向において、一方の端が他方の端または当該他方の端を超える領域と接着されていない、請求項1、15、または16に記載の香味発生セグメント。
- 最外層の香味発生シートの外側にラッパーを備える、請求項1に記載の香味発生セグメント。
- 請求項1に記載の香味発生セグメントおよびフィルタを備え、当該フィルタ側から吸引可能な香味発生物品。
- 請求項1に記載の香味発生セグメントと、当該香味発生セグメントを加熱するヒーターとを備える、香味吸引システム。
- 前記香味発生セグメントが、前記配置の中心である長手方向軸と最内層の香味発生シートとの間に、当該長手方向に延在する空間を有し、前記ヒーターの少なくとも一部が当該空間内に位置づけることが可能な形状を具備している、請求項20に記載の香味吸引システム。
- 前記ヒーターが、平板状または円筒状ヒーターである、請求項21に記載の香味吸引システム。
- 前記香味発生セグメントの長手方向の端方向から見た断面において、最内層の香味発生シートから前記配置の中心である長手方向軸側にわたって存在する空隙の面積が、最内層の香味発生シートから外周側にわたって存在する非接触部の面積よりも小さい、請求項21に記載の香味吸引システム。
- 前記ヒーターがシート状ヒーターであり、前記香味発生シートと同心状に配置されている、請求項20に記載の香味吸引システム。
- 前記香味発生セグメントが、長手方向に延在する伝熱シートであって前記香味発生シートと同心状に配置されている伝熱シートを有する、請求項20に記載の香味吸引システム。
- 前記伝熱シートと前記ヒーターが隣接している、請求項25に記載の香味吸引システム。
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