JP6975244B2 - 局所用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、局所用組成物に関する。特に、本発明は、既存のクリサボロール(crisaborole)製剤と比較して皮膚浸透性、安定性および/または患者コンプライアンスが向上した、クリサボロールを含む局所用組成物に関する。
アトピー性皮膚炎は、一般的な慢性再発性の炎症性皮膚疾患である。疾患の正確な原因は、議論の余地があるが、湿疹性病変、皮膚乾燥および強度の掻痒(かゆみ)により特徴付けられる。アトピー性皮膚炎の有病率は、近年増加しているという強力な証拠もある。状態は、軽度から重度まで変化し、その後のクオリティ・オブ・ライフを損ない得る。
現在の処置計画は、皮膚軟化クリーム剤の使用を含み、そして段階的な規模で他の治療でこれを補う。酢酸ヒドロコルチゾンなどの弱いコルチコステロイドの局所適用は、通常次のステップであり、必要な場合にのみ使用するコルチコステロイドの強度を上げる。しかしながら、局所コルチコステロイドに関連する多くの潜在的な欠点がある。より強いコルチコステロイドが特に該当するこれらの欠点は、皮膚薄化、タキフィラキシー、反跳現象を含み得る。これらおよび他の潜在的な副作用のため、コルチコステロイドは、顔面領域での使用は勧められない。これは、顔面で発症するアトピー性皮膚炎が患者のクオリティ・オブ・ライフに最も有害であり得るという事実にもかかわらずである。
最近、クリサボロールが、少なくとも2歳の患者における軽度から中度のアトピー性皮膚炎の処置について米国食品医薬品局(FDA)により承認された。クリサボロールは、非ステロイド性の局所ホスホジエステラーゼ-4(PDE-4)阻害剤である。その作用メカニズムは、未だ完全には理解されていないが、クリサボロールが標的細胞においてPDE-4を阻害すると考えられている。次いで、これは、アトピー性皮膚炎の兆候および症状を引き起こすと考えられる炎症誘発サイトカインの産生を減少させると考えられている。クリサボロールはまた、乾癬などの他の炎症性皮膚状態のために開発中である。
FDA承認のクリサボロール製剤(商品名Eucrisa(登録商標))は、クリサボロール濃度が2%である非水性局所軟膏剤である。水が存在しないため、加水分解またはpH不適合による化学的分解の可能性が制限され、添加剤の大部分が密封性であるため、活性物質の浸透を助ける高度の閉鎖を生じる。しかしながら、ほとんどの軟膏剤と同様に、水を欠き、パラフィンおよびワックス成分が存在することから、製剤の審美的プロファイルは不良となる(S.E. Wolverton, Comprehensive Dermatologic Drug Therapy 3rd Edition (2012), p13)。これは、患者コンプライアンスを潜在的に制限し得る。
US2016/0318955A1は、抗炎症剤としてホウ素含有小分子を開示しており、クリサボロールを例示する。また、当該文献は、文献に記載のホウ素化合物をクリーム剤に製剤化し得ることを示唆しており、いくつかのホウ素含有小分子を含有するが、クリサボロール自体を含有しないクリーム剤の製剤例を提供する。クリーム剤は、良好な審美的プロファイルを一般的に有し、患者コンプライアンスの向上をもたらすという意味で非水性の軟膏剤に対して有利である。しかしながら、US2016/0318955A1は、クリーム剤の物理的/化学的安定性、または薬物が溶液中に残存するかについて何ら記載していない。クリサボロールは、特に比較的高濃度(例えば2%)で存在するとき、US2016/0318955A1に記載のクリーム剤の製剤から析出する傾向があると考えられる。これは、製剤の物理的不安定を生じ得る。クリサボロールの低溶媒和は皮膚浸透性に対して負の影響も及ぼし得て、実際、US2016/0318955A1は、ビヒクルが十分な皮膚浸透を媒介するかについて何ら記載していない。
したがって、本発明の1つの目的は、先行技術の軟膏剤の製剤より良好な審美性を有して皮膚へクリサボロールを送達できる製剤を提供することである。言い換えれば、本発明の1つの目的は、先行技術の軟膏剤の製剤より良好な患者コンプライアンスを有するクリサボロール製剤を提供することである。
先行技術のクリーム剤および/または軟膏剤の製剤より良好な皮膚浸透性を有するクリサボロール製剤を提供するか、またはその商業的に有用な代替物を少なくとも提供することが代替的および/または付加的目的である。
クリサボロールが、完全に溶媒和されているか、または少なくとも既存のクリーム剤の製剤より溶媒和されているクリーム剤の製剤を提供することが代替的および/または付加的目的である。
既存のクリーム剤の製剤と比較して化学的および/または物理的安定性が向上したクリーム剤の製剤を提供することが代替的および/または付加的目的である。
第1態様によれば、本発明は、ポリアフロン分散体を含む局所適用のための組成物であって、ポリアフロン分散体が、連続相、不連続相およびクリサボロールを含む、組成物を提供する。
このような組成物は、水性クリーム剤の形態で提供され得て、先行技術の非水性軟膏剤と比較して審美的プロファイルの向上をもたらす。これは、患者コンプライアンスを向上させ得る。さらに、先行技術のクリーム剤と異なり、本明細書に記載の組成物は、完全に溶解した形態のクリサボロールを相当量(例えば2〜3重量%)組み込み得る(すなわち、クリサボロールは、固体の粒子または結晶として存在しない)。クリサボロールは、先行技術のクリーム剤より析出する傾向が低いため、物理的安定性および/または皮膚浸透性が向上し得る。
以下に本発明をさらに説明する。以下の節では、本発明の種々の態様/実施態様をより詳細に定義する。そのように定義される各態様/実施態様は、明確に反する指示がない限り、任意の他の1つまたは複数の態様/実施態様と組み合され得る。特に、好ましいまたは有利であると示される任意の特徴は、好ましいまたは有利であると示される任意の他の1つまたは複数の特徴と組み合され得る。
本発明は、局所適用のための組成物を提供する。局所適用のための組成物は、本明細書において、ヒトまたは動物の身体の一部への直接適用に適する組成物と定義される。好ましくは、組成物は、皮膚、例えば顔面、頭皮、足、四肢または胴体への直接適用に適する。
本発明の組成物は、ポリアフロン分散体を含む。本明細書で用いられるポリアフロン分散体は、特定の種類の疎水性液体中親水性液体型または親水性液体中疎水性液体型の分散体であって、該分散体が、(a)親水性液体混和性相、(b)第1相と非混和性であるかまたは本質的に非混和性である第2疎水相および(c)1つ以上の界面活性剤を含み、分散相または不連続相は、小さい(例えば、ミクロンからサブミクロンの直径であるが、より一般には少なくとも1ミクロン直径)液滴の形態であり、その全体が、従来または一般的なエマルジョンおよび他の分散体型とポリアフロン分散体を区別する下記特徴を有する、分散体を意味する:
1. それらは、分散相の体積分率(φip)が0.7を超え、0.97まで高くなり得る安定な形態で存在することができる。(φipは、分数として表される不連続相対連続相の体積比である)。
2. φipが0.7を超えるポリアフロン分散体の微視的外観は、詰め込まれて多面体形状である個々の液滴の凝集体の外観であり、気泡の外観に似ている。この形態では、分散体は、ゲル様特性を有し、ゲルポリアフロン分散体(GPD)と称される。
3. 安定なポリアフロン分散体は、組成物総重量に対して3%未満、より典型的には2%未満の濃度の界面活性剤と形成され得る。
4. ゲルポリアフロン分散体(上記2で説明)は、ゲル様特性が消失したとき、更なる界面活性剤を添加せず更なる連続相を添加することにより任意の程度希釈され得る。φipが0.7未満に低下すると、内相の個々の液滴は、分離して、球状液滴の形態をとり、これは安定で無傷のままであるが、それにもかかわらず緩い会合で一緒に結合し、希釈分散体の上に浮いたり、底に沈んだりし得る(2相の相対密度に応じる)。この希釈形態では、各液滴は、コロイド流体アフロン(CLA)と称される。希釈分散体を単純に振とうすると、即座にコロイド流体アフロンの均質で安定な分散体が再形成される。
上記特徴の各々およびそれらの組合せは、これらの特徴のすべてを有しない従来のエマルジョンおよび他の分散体型と、本発明のポリアフロン分散体を明確に区別する。ポリアフロン分散体は、次の文献に記載されている:Sebba "Biliquid Foams", J. Colloid and Interface Science, 40 (1972) 468-474および"The Behaviour of Minute Oil Droplets Encapsulated in a Water Film", Colloid Polymer Sciences, 257 (1979) 392-396、Hicks "Investigating the Generation, Characterisation, and Structure of Biliquid Foams", PhD Thesis, University of Bristol, 2005、Crutchley "The Encapsulation of Oils and Oil Soluble Substances Within Polymer Films", PhD Thesis, The University of Leeds, 2006およびLye and Stuckey, Colloid and Surfaces, 131 (1998) 119-136。アフロンはまた、US-A-4,486,333およびWO 97/32559にも記載されている。
ポリアフロン分散体は、「二液発泡体」、「高内相エマルジョン(HIPE)」「高内相比エマルジョン(HIPRE)」および「ゲルエマルジョン」と称されることもある。US5,573,757において、ポリアフロン分散体を含む組成物が、「粘弾性ゲル」として記載されている。上記特性を有する分散体を指すすべての記載は、本発明で用いられるポリアフロン分散体である。
ポリアフロン分散体は、連続相および不連続相を含む。言い換えれば、組成物は、連続相中に不連続相の分散体を含む。相は、物理的に別個である。好ましくは、不連続相は、油を含み、連続相は、水性である。本組成物に水相を含めることにより、軟膏剤とは全く異なってローション剤またはクリーム剤の形態で提供することが可能になる。したがって、本組成物は、先行技術の軟膏剤と比較して審美的プロファイルが向上し、これにより患者コンプライアンスを向上させる。好ましくは、組成物は、ローション剤またはクリーム剤の形態である。
好ましくは、油は、医薬的に許容される油である。本発明で用いられ得る油の例としては、ココナッツ油、スクアラン、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、修飾トリグリセリド、カプリル酸カプリン酸グリセリド、分画トリグリセリド、トリカプリン酸グリセリル、トリカプロン酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、トリカプリル酸/カプリン酸グリセリル、トリカプリル酸/カプリン酸グリセリル、トリカプリル酸/カプリン酸/ラウリン酸グリセリル、トリカプリル酸/カプリン酸/リノール酸グリセリル、トリカプリル酸/カプリン酸/ステアリン酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリル、トリリノール酸グリセリル、トリリノレン酸グリセリル、トリオレイン酸グリセリル、トリウンデカン酸グリセリル、リノール酸グリセリド、飽和ポリグリコール化グリセリド、主にC8-C12脂肪酸鎖を含有する合成中鎖トリグリセリド、中鎖トリグリセリド、長鎖トリグリセリド、修飾トリグリセリド、分画トリグリセリド、イソステアリン酸イソステアリル、アジピン酸ジイソプロピル、鉱油、ジメチコン、シクロメチコン、水素化ポリイソブテン、ヘプタメチルノナン、およびそれらの混合物が挙げられる。本発明で用いられ得る油の更なる例としては、アジピン酸ジブチル、セバシン酸ジエチル、ヒマシ油、オレイン酸、オレイルアルコール、およびそれらの混合物、所望により1つ以上の上記油との混合物が挙げられる。好ましくは、組成物は、25℃で固体であるワックス成分を含まない。
ポリアフロン分散体は、クリサボロールを含む。クリサボロールの化学的構造を図1に示す。クリサボロールの供給源は、好ましくは無水クリサボロールであるが、クリサボロールの他の供給源が用いられ得ることは理解される。特に、本明細書で用いられる用語「クリサボロール」は、その遊離酸、塩(例えば医薬的に許容される塩)、プロドラッグ、溶媒和物および水和物を包含する。しかしながら、本明細書に記載の組成物へ組み込まれるべきクリサボロールの量は、クリサボロールの無水形態に基づく。最終組成物中で所望の量を提供するために用いられる供給源に応じて組成物の製造で用いられる量を調整することは、当業者の能力内である。
好ましくは、クリサボロールは、組成物重量に対して、1〜5重量%、より好ましくは1.5〜5重量%、さらにより好ましくは2〜4重量%、さらにより好ましくは2〜3.5重量%、最も好ましくは2.5〜3.5重量%の量で存在する。本発明者らは、本発明により、クリサボロールが、比較的高濃度で存在するとき、組成物中で完全に溶媒和されたままであることが可能になることを見出した。好ましくは少なくとも95重量%のクリサボロール、より好ましくは少なくとも98重量%、最も好ましくは少なくとも99重量%が、組成物中に溶解する。言い換えれば、好ましくは少なくとも95重量%のクリサボロール、より好ましくは少なくとも98重量%、最も好ましくは少なくとも99重量%が、組成物における溶液中にある。好ましくは、クリサボロールは、4〜20℃の範囲の温度全体にわたってこれらの濃度で溶解する。
好ましくは、クリサボロールは、主に不連続相中にある。あるいは、クリサボロールは、主に連続相中にあり得る。「主に」は、組成物中の少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも95重量%、より好ましくは少なくとも99重量%のクリサボロールが、適宜不連続相または連続相に存在することを意味する。
高クリサボロール濃度でのクリサボロールの良好な溶媒和を達成するために本発明者らにより開発された1つの戦略は、高油負荷および/または油の特定の組合せを用いて、不連続相中でクリサボロールを溶媒和させることである。したがって、いくつかの実施態様において、不連続相は、組成物重量に対して、少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも60重量%、さらにより好ましくは少なくとも65重量%、最も好ましくは少なくとも70重量%の量で存在する。これらの実施態様において、クリサボロールは、好ましくは主に不連続相中である。
これらの実施態様において、不連続相は、油を含む。好ましくは、油は、組成物重量に対して、少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、さらにより好ましくは少なくとも65重量%、最も好ましくは少なくとも70重量%の量で存在する。これらの実施態様において、連続相は、好ましくは、C1-C4アルコール、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、グリセロール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、炭酸プロピレンおよび2つ以上のそれらの混合物からなる群より選択される極性水混和性溶媒を、組成物重量に対して、10重量%未満、好ましくは5重量%未満、より好ましくは2重量%未満、最も好ましくは1重量%未満含む。
いくつかの実施態様において、油は、アジピン酸ジイソプロピルおよび/またはセバシン酸ジエチルおよび/またはセバシン酸ジブチルを含む。これらの実施態様において、アジピン酸ジイソプロピルおよび/またはセバシン酸ジエチルおよび/またはセバシン酸ジブチルは、不連続相重量に対して、好ましくは少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、さらにより好ましくは少なくとも75重量%の総量で存在する。好ましくは、アジピン酸ジイソプロピルおよび/またはセバシン酸ジエチルおよび/またはセバシン酸ジブチルは、不連続相重量に対して最大でも80重量%の総量で存在する。好ましくは、油は、アジピン酸ジイソプロピルを、より好ましくは上記の量で含む。これらの好ましい油は、クリサボロールに対して良好な溶解プロファイルを有することが見出された。しかしながら、これらの油を油相の高い割合として用いる場合、安定な分散体を得ることは困難であることが知られている。驚くべきことに、本発明者らは、これらの油を本発明において不連続相の高い割合として組み込み得ることを見出した。
これらの実施態様において、アジピン酸ジイソプロピルおよび/またはセバシン酸ジエチルおよび/またはセバシン酸ジブチルに加えて、油は、好ましくは、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルおよび/またはヒマシ油、より好ましくはトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルをさらに含む。トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルおよび/またはヒマシ油は、アジピン酸ジイソプロピルおよび/またはセバシン酸ジエチルおよび/またはセバシン酸ジブチルの粘度を増加させ、これによりその加工性を向上させる。それはまた、特に低濃度の界面活性剤を用いるとき、組成物の物理的安定性を向上させ得る。驚くべきことに、そして予想外にも、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルを含めることは、実施例6に示すように、インビトロモデルにおいて活性物質の皮膚拡散の向上を提供することが見出された。いくつかの実施態様において、油は、アジピン酸ジイソプロピルおよびトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルを含むか、またはそれらからなる。
好ましくは、油は、アジピン酸ジイソプロピルおよび/またはセバシン酸ジエチルおよび/またはアジピン酸ジブチルを含む。これらの実施態様において、アジピン酸ジイソプロピルおよび/またはセバシン酸ジエチルおよび/またはアジピン酸ジブチルは、不連続相重量に対して、好ましくは少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、さらにより好ましくは少なくとも75重量%の総量で存在する。好ましくは、アジピン酸ジイソプロピルおよび/またはセバシン酸ジエチルおよび/またはアジピン酸ジブチルは、不連続相重量に対して最大でも80重量%の総量で存在する。好ましくは、油は、アジピン酸ジイソプロピルを、より好ましくは上記の量で含む。これらの好ましい油は、クリサボロールに対して良好な溶解プロファイルを有し、実施例6に示すように、インビトロモデルにおいて活性物質の良好な皮膚拡散を達成することが見出された。しかしながら、これらの油を油相の高い割合として用いる場合、安定な分散体を得ることは困難であることが知られている。驚くべきことに、本発明者らは、これらの油を本発明において不連続相の大部分として組み込み得ることを見出した。
これらの実施態様において、アジピン酸ジイソプロピルおよび/またはセバシン酸ジエチルおよび/またはアジピン酸ジブチルに加えて、油は、好ましくは、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルおよび/またはヒマシ油、より好ましくはトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルをさらに含む。これらの更なる油の効果は、上記で説明されている。好ましくは、油は、アジピン酸ジイソプロピルおよび/またはセバシン酸ジエチルおよび/またはアジピン酸ジブチル、および、存在する場合、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルおよび/またはヒマシ油から本質的になるか、またはそれらからなる。好ましくは、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルおよび/またはヒマシ油は、不連続相重量に対して、少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも25重量%の総量で存在する。
特定の特に好ましい実施態様において、油は、組成物重量に対して:
(i)5〜45重量%の量のアジピン酸ジイソプロピル;
(ii)5〜45重量%の総量のセバシン酸ジエチルおよび/またはアジピン酸ジブチル;および
(iii)5〜45重量%の総量のヒマシ油および/またはトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル
を含む。好ましくは、油は、好ましくは上記の量で、成分(i)から(iii)から本質的になるか、またはそれらからなる。
特定の特に好ましい実施態様において、油は、組成物重量に対して:
(i)5〜45重量%の量のアジピン酸ジイソプロピル;
(ii)5〜45重量%の総量のセバシン酸ジエチル;および
(iii)5〜45重量%の総量のトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル
を含む。好ましくは、油は、好ましくは上記の量で、成分(i)から(iii)から本質的になるか、またはそれらからなる。
高クリサボロール濃度でのクリサボロールの良好な溶媒和を達成するために本発明者らにより開発された別の戦略は、かなりの割合の極性水混和性溶媒を連続相へ組み込むことおよび連続相中でクリサボロールを溶媒和させることである。したがって、いくつかの実施態様において、連続相は、C1-C4アルコール、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、グリセロール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、炭酸プロピレンおよび2つ以上のそれらの混合物からなる群より選択される極性水混和性溶媒を、連続相重量に対して、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、最も好ましくは少なくとも80重量%含む。好ましくは、連続相は、該溶媒を最大でも90重量%含む。これらの実施態様において、連続相は、水性であり、好ましくは、組成物重量に対して、少なくとも30重量%、より好ましくは少なくとも40重量%、さらにより好ましくは少なくとも50重量%の量で存在する。これらの実施態様において、クリサボロールは、主に連続相中である。実施例7に示すように、クリサボロールは、水性媒体に曝露されるとき、分解されやすい。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、かなりの割合の極性水混和性溶媒を連続相へ組み込むことは、活性物質が溶媒和されるのを維持しながら、連続相の水分活性(Aw)を抑制するのに役立ち、これにより先行技術のエマルジョンベースの製剤と比較して組成物の化学的安定性を向上させると考える。
これらの実施態様において、不連続相は、鉱油、ジメチコン、シクロメチコン、ヘプタメチルノナン、水素化ポリイソブテン、ヘプタメチルノナンおよび2つ以上のそれらの混合物より好ましくは選択される、油を含む。高濃度の極性非水性溶媒が、組成物中に含まれ、クリサボロールが、連続相中で溶媒和される場合、クリサボロールに対して相対的に溶解性が低い油が、組成物の物理的安定性を保存するのにより効果的であることが見出された。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、クリサボロールに対して相対的に溶解性が低い油は、水相内でそれらを溶解する傾向が低いと考える。
好ましくは、本発明の組成物は、組成物重量に対して、少なくとも10重量%、より好ましくは少なくとも20重量%の水を含む。好ましくは、組成物は、組成物重量に対して、最大でも60重量%、より好ましくは最大でも40重量%の水を含む。
好ましくは、本発明の組成物は、界面活性剤を含む。界面活性剤は、不連続相および/または連続水相へ組み込まれ得る。適切な界面活性剤としては、アルキルポリグリコールエーテル、アルキルポリグリコールエステル、エトキシ化アルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、イオン性または非イオン性界面活性剤、25〜60個のエトキシ基を含有する水素化ヒマシ油/ポリオキシエチレングリコール付加物、25〜45個のエトキシ基を含有するヒマシ油/ポリオキシエチレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル(例えばSpan 20またはSpan 80)、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマー(例えばPluronic L121またはPluronic F68)、またはそれらの混合物が挙げられる。他の適切な界面活性剤を用い得ることが理解される。
好ましくは、組成物は、2つ以上の界面活性剤、例えば、不連続相へ組み込まれる第1界面活性剤、および連続相へ組み込まれる異なる第2界面活性剤を含む。第1および第2界面活性剤は、好ましくは、上記リストより選択される。第1界面活性剤は、容易に不連続相中に溶解または分散し、好ましくは、Laureth-4(ポリオキシエチレン(4)モノドデシルエーテル)、ポリソルベート80、Span 80、および2つ以上のそれらの混合物からなる群より選択される。第2界面活性剤は、容易に連続相中に溶解または分散し、好ましくは、ポリソルベート20、Pluronic L121、Pluronic F68、PEG-40水素化ヒマシ油、Span 20および2つ以上のそれらの混合物からなる群より選択される。最も好ましくは、第1界面活性剤は、Laureth-4(ポリオキシエチレン(4)モノドデシルエーテル)であり、第2界面活性剤は、ポリソルベート20である。
好ましくは、組成物は、組成物重量に対して、5重量%未満、より好ましくは3重量%未満、さらにより好ましくは2重量%未満、さらにより好ましくは1重量%未満、最も好ましくは0.5重量%未満の合計界面活性剤含有量を有する。好ましくは、合計界面活性剤含有量は、少なくとも0.1重量%である。低濃度の界面活性剤の使用は、本明細書に記載のポリアフロン分散体の使用により促進され、組成物により引き起こされる皮膚刺激を最小限にする。これは、患者の皮膚が既に炎症を起こしている場合、特に有利である。
所望により、組成物は、第2不連続相をさらに含む。この実施態様において、第2不連続相は、第1不連続相と物理的に別個である。第2不連続相は、例えば、皮膚軟化油(使用「感」を向上させる)、皮膚の脱水を防ぎ、活性物質により皮膚浸透性を向上させる閉塞油、皮膚に適用されるときに加熱または冷却感覚を提供する物質または日焼け止めなどの物質を含み得る。好ましくは、第2不連続相は、鉱油を含むか、またはそれからなる。好ましくは、第2不連続相は、組成物重量に対して、10〜30重量%、より好ましくは15〜25重量%の量で存在する。
好ましくは、本発明の組成物は、水に分散可能である。好ましくは、本発明の組成物は、水で希釈可能である。これは、例えば、髪を湿らせたままにすることにより髪を通して頭皮へ組成物を適用することの向上に、またはどこかの局所表面から調製物を洗い流すのが望ましいか必要性が生じたとき、または衣服を過失により汚したとき製品が洗い流すことによって容易に除去されることにより、、本発明の使用の柔軟性を増加させる。これらの利点は、使用者の使用経験を向上させ、患者コンプライアンスを向上させる。
好ましくは、本発明の組成物は、ゲル化剤および/またはレオロジー調整剤、例えば粘度調整剤をさらに含む。ゲル化剤は、例えば、アルギン酸ガムまたはそれらの塩、グアーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アカシアガム、ゼラチン、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはその塩、ベントナイト、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、「カルボマー」(アクリル酸の架橋ポリマーの塩)、またはポリメタクリル酸グリセリルまたはグリコール中のそれらの分散体より選択され得る。他の適切なゲル化剤を用い得ることが理解される。また、ゲル化剤のいくつか(例えばカルボマー)はまた、化学的緩衝剤として機能し、それ故に保存または使用中の組成物のpHの望ましくない変動を防止し得ることを見出された。粘度調整剤を用いる場合、これは、好ましくは、高分子セルロース増粘剤である。ゲル化剤および/またはレオロジー調整剤を含めることにより、クリーミングに対して更なる安定性をもたらし、活性物質濃度が組成物全体で均一であることを確実にする。これらの成分の使用は、WO97/32559に記載されている。ゲル化剤/増粘剤の選択はまた、流れに著しく抵抗性である濃いクリーム剤へ容易に注ぐことができる薄いローション剤から製剤粘度の制御を可能にする。
好ましくは、本発明の組成物は、ゲル化剤重量に対して0.05〜5.0%、組成物重量に対して好ましくは0.1〜2.0%、より好ましくは0.2〜1.0%を含む。本発明の一実施態様において、組成物は、ゲルの粘稠度を有する。
本発明の組成物はまた、他の添加剤、例えば防腐剤(例えば微生物による腐敗を防ぐため)、緩衝剤(pHの制御のためおよび皮膚の酸性マントルへの不安定性および損傷を回避するため)および抗酸化剤を含有し得る。防腐剤を用いる場合、組成物重量に対して、0.1〜1重量%、より好ましくは0.5〜1重量%、さらにより好ましくは0.6〜0.8重量%の量で存在するのが好ましい。防腐剤は、好ましくはベンジルアルコールまたはフェノキシエタノール、より好ましくはフェノキシエタノールである。これらの添加剤は、ポリアフロン分散体の連続相または不連続相に含まれ得る。これらの添加剤の包含は、有効かつ有用であることが分かっている物質の濃度および種類であることは理解されたい。本発明の他の実施利点に対する妥協を防ぐために、これらの添加剤の選択および量に注意を払うことが必要である。
好ましくは、組成物は、少なくとも1つの医薬的に許容される添加剤をさらに含む。局所用組成物に適する添加剤は、当該技術分野において公知であり、組成物の適用により生じる任意の皮膚損傷を修復する薬剤を含む。
好ましくは、組成物は、約4〜約6.5、より好ましくは約5〜約6、最も好ましくは約5.5のpHを有する。実施例7に示すように、クリサボロールは、これらの範囲内の水溶液中で最適な安定性を有する。任意の適切な酸または塩基が、適切な値またはpH範囲へpHを調整するために用いられ得ることを理解されたい。典型的には、組成物のpHは、塩基の添加により上昇させる必要があり、これは、適切にはトリエタノールアミンであり得る。他の適切な塩基としては、トリスヒドロキシメチルアミノメタン(トリス)、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが挙げられるが、これらに限定されない。有利には、そして好ましくは、組成物のpHを、水相へ適切な緩衝剤を組み込むことにより安定化し得る。特定範囲内のpHを有する適切な緩衝剤系は、当業者に周知である。
好ましくは、組成物は、60%RH±5%で測定する場合、5℃±3℃にて少なくとも12か月間化学的に安定である。容器の利用可能な総容積の5容積%未満を含むヘッドスペースを有する密閉された気密ガラス容器において保存した後に、安定性を測定する。「化学的に安定な」は、t=0での測定値と比較して100%±5%のクリサボロールについてのHPLC定量値を有することを意味する。
好ましくは、組成物は、60%RH±5%で測定する場合、25℃±2℃にて少なくとも12か月間化学的に安定である。容器の利用可能な総容積の5容積%未満を含むヘッドスペースを有する密閉された気密ガラス容器において保存した後に、安定性を測定する。また、「化学的に安定な」は、t=0での測定値と比較して100%±5%のクリサボロールについてのHPLC定量値を意味する。
好ましくは、組成物は、40℃±3℃にて少なくとも6か月間化学的に安定である。容器の利用可能な総容積の5容積%未満を含むヘッドスペースを有する密閉された気密ガラス容器において保存した後に、安定性を測定する。「化学的に安定な」は、上記と同じ意味である。
好ましくは、組成物は、60%RH±5%で測定する場合、5℃±3℃にて少なくとも12か月間物理的に安定である。容器の利用可能な総容積の5容積%未満を含むヘッドスペースを有する密閉された気密ガラス容器において保存した後に、安定性を測定する。「物理的に安定な」は、組成物が、t=0から巨視的に明らかなレオロジーまたは外観の変化を有しない均質なクリーム剤と見えることを意味する。好ましくは、「物理的に安定な」はまた、組成物が、顕微鏡下で見たときに結晶または固体粒子を含有すると見えないこと、および/または組成物が、t=0から顕著な変化を受けない粒子径分布プロファイルを有することを意味する。粒子径分布を、顕微鏡またはレーザー回折により、例えばMalvern Mastersizer 2000またはMalvern Mastersizer 3000を用いて決定し得る。
好ましくは、組成物は、60%RH±5%で測定する場合、25℃±2℃にて少なくとも12か月間物理的に安定である。容器の利用可能な総容積の5容積%未満を含むヘッドスペースを有する密閉された気密ガラス容器において保存した後に、安定性を測定する。また、「物理的に安定な」は、組成物が、t=0から全体的に明らかなレオロジーまたは外観の変化を有しない均質なクリーム剤と見えること、好ましくは組成物が、顕微鏡下で見たときに結晶または固体粒子を含有すると見えないこと、および/または組成物が、t=0から顕著な変化を受けない粒子径分布プロファイルを有すること意味する。
好ましくは、組成物は、60%RH±5%で測定する場合、40℃±3℃にて少なくとも6か月間物理的に安定である。容器の利用可能な総容積の5容積%未満を含むヘッドスペースを有する密閉された気密ガラス容器において保存した後に、安定性を測定する。「物理的に安定な」は、上記と同じ意味を取る。
これらの実施態様において、ガラス容器は、好ましくは、組成物の保存前に真空にされる。
特に好ましい実施態様において、組成物は、組成物重量に対して、
2〜4重量%のクリサボロール、および
少なくとも60重量%の油含有不連続相
を含み、ここで、クリサボロールは、主に不連続相中であり、油は、不連続相重量に対して、少なくとも60重量%のアジピン酸ジイソプロピルを含み、組成物は、ローション剤またはクリーム剤の形態である。
さらに特に好ましい実施態様において、組成物は、組成物重量に対して、1.5〜5重量%のクリサボロール、および油含有不連続相を含み、クリサボロールは、主に不連続相中であり、油は、組成物重量に対して、
(i)5〜45重量%の量のアジピン酸ジイソプロピル;
(ii)5〜45重量%の総量のセバシン酸ジエチルおよび/またはアジピン酸ジブチル;および
(iii)5〜45重量%の総量のヒマシ油および/またはトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル
を含む。
さらに特に好ましい実施態様において、組成物は、組成物重量に対して、
2〜4重量%のクリサボロール、および
少なくとも40重量%の連続水相
を含み、ここで、クリサボロールは、主に連続水相中であり、連続水相は、連続水相重量に対して、少なくとも60重量%のプロピレングリコールを含み、組成物は、ローション剤またはクリーム剤の形態である。
さらに特に好ましい実施態様において、組成物は、組成物重量に対して、
1.5〜5重量%のクリサボロール、および
少なくとも40重量%の連続水相
を含み、ここで、クリサボロールは、主に連続水相中であり、連続水相は、C1-C4アルコール、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、グリセロール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、炭酸プロピレンおよび2つ以上のそれらの混合物からなる群より選択される極性水混和性溶媒を、連続相重量に対して、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%含む。
更なる態様によれば、治療によるヒトまたは動物の身体の処置における使用のための、本明細書に記載の組成物を提供する。
更なる態様によれば、治療によるヒトまたは動物の身体の処置方法であって、有効量の本明細書に記載の組成物を、処置を必要とする対象体に投与することを含む、方法を提供する。
更なる態様によれば、治療によるヒトまたは動物の対象体の処置のための医薬の製造のための、本明細書に記載の組成物の使用を提供する。
更なる態様によれば、アトピー性皮膚炎または乾癬の処置における使用のための、本明細書に記載の組成物を提供する。
更なる態様によれば、ヒトまたは動物の対象体においてアトピー性皮膚炎または乾癬を処置する方法であって、有効量の本明細書に記載の組成物を、処置を必要とする対象体に投与することを含む、方法を提供する。
更なる態様によれば、ヒトまたは動物の対象体におけるアトピー性皮膚炎または乾癬の処置のための医薬の製造のための、本明細書に記載の組成物の使用を提供する。
本明細書に記載の組成物はまた、他の炎症性皮膚状態を処置するために用いられ得る。
本明細書に記載の組成物は、髪を通して頭皮または他の皮膚表面へ適用され得る。好ましくはこの実施態様において、髪は、湿っている(例えば、シャンプーを用いてまたは用いずに水を使用し、その後タオルで乾燥させることによる)。その後、製品を頭皮に適量適用し、その後、髪を通して頭皮へ擦り込み得る。その後、髪を自然乾燥させるか、またはヘアドライヤーを用いて乾燥させ得る。有利には、水分散性形態の製剤は、この方法を用いて皮膚上に活性物質の均一な分布を可能にする。これとは別にまたはこれに加えて、組成物は、乾燥した髪を通して頭皮へマッサージされ得て、適切な時間(8〜12時間であり得る)放置し得て、その後、過剰分または残分をシャンプーを用いてまたは用いずに水で洗い流し得る。好ましくは、組成物は、単位剤形でヒトまたは動物に適用される。
更なる態様によれば、本明細書に記載の組成物を含む包装を提供する。好ましくは、包装は、チューブまたは空気のないポンプである。例えば、チューブは、組成物の局所適用のために絞られ得る。
更なる態様によれば、下記工程:
(i)クリサボロールおよび/または界面活性剤を所望により含んでいてもよい、親水性溶媒を準備する工程;
(ii)クリサボロールおよび/または界面活性剤を所望により含んでいてもよい、疎水性溶媒を準備する工程;および
(iii)適切な条件下で、親水性溶媒を疎水性溶媒と混合して、ポリアフロン分散体を含む局所適用のための組成物を形成し、ここで、ポリアフロン分散体は、連続相、不連続相およびクリサボロールを含む工程
を含む、組成物の製造方法を提供する。
好ましくは、当該方法により製造される組成物は、上記の組成物である。ポリアフロン分散体を製造するのに適切な方法は、US-A-4486333に記載されている。当業者は、他の製造方法が必要に応じて用いられ得ることを理解する。
好ましくは、方法は、組成物を包装することをさらに含む。
以下に本発明を非限定的な図面に関連して説明する。
図1は、クリサボロールの化学構造を示す。 図2は、実施例6に記載の試料の平均拡散を示すグラフである。y軸は、g/cm2で拡散した平均累積クリサボロールを示す。エラーバーは、標準誤差を示す。データ点において、ひし形(白抜き)は、本明細書に記載の実施例4を表し、三角形は、US2016/0318955の実施例28bに基づく試料を表し、丸形は、US2016/0318955の実施例29に基づく試料を表し、ひし形(黒塗り)は、市販のEucrisa(登録商標)軟膏剤を表し、四角形は、本明細書に記載の実施例5を表す。
以下に本発明を非限定的例に関連して説明する。
実施例1
本発明による局所適用のための組成物10 gを、下記成分を合わせることにより製造した:
8.75 gのポリアフロン分散体
1.1 gのゲル混合物
0.15 gのNaOH(20%水溶液)
適量の水
ポリアフロン分散体は、下記組成を有するものであった:
Figure 0006975244
40℃に加熱しながらベッセル中で油相成分を一緒に混合することによりポリアフロン分散体を製造し、完全に溶解するまで磁気撹拌子で撹拌した。その後、混合物を室温まで放冷した。別のベッセルにおいて、70rpmにてプロペラ型ブレードを有するオーバーヘッド撹拌機を用いて水相成分を混合した。均質になると、撹拌速度を300rpmに上げ、油相を20分かけてゆっくり加えた。系をさらに20分間混合して、均一な液滴サイズ分布を確実にした。最終ポリアフロン分散体は、白色の粘性クリームの外観を有する。
ゲル混合物は、下記組成を有するものであった:
Figure 0006975244
Natrosolが完全に溶解するまで、40℃に加熱しながら磁気撹拌子を用いてNatrosol、フェノキシエタノールおよび水を混合した。その後、撹拌しながら、系を放冷し、カルボマーを加えた。塊の形跡がなくカルボマーが完全に分散するまで、混合を継続した。
その後、ゲル混合物をポリアフロン分散体に加え、オーバーヘッド撹拌機(70rpm)を用いて5分間混合した後、水酸化ナトリウム溶液で中和した。
得られた組成物は、偏光下で結晶の兆候はなく安定であると考えられた。
実施例2
下記成分を含む局所適用のための組成物を製造した:
Figure 0006975244
ポリアフロン分散体を、実施例1の方法を用いて作製した。
分散体が完全に溶媒和され、塊を有しないまで磁気撹拌子を用いて水中でカルボマーを分散させることによりゲル相を作製した。別のベッセルにおいて、磁気撹拌子を用いてクリサボロールをプロピレングリコール中に溶解させた。その後、適切な混合下で、2つを合わせた。
その後、ポリアフロン分散体をゲル相へ混合し、トロラミン/水を加えて、pHを上げ、増粘剤を活性化させ、これにより系を増粘させた。
得られた組成物は、偏光下で結晶の兆候はなく安定であると考えられた。
実施例3
下記成分を含む局所適用のための組成物を製造した:
Figure 0006975244
磁気撹拌子での単純な撹拌によりAPI溶液を作製した(加熱を必要としない)。
カルボマーを水へ加え、カルボマーが完全に分散するまで穏やかに撹拌した後、プロピレングリコールを加えることにより、ゲル相を作製した。
ポリアフロン分散体を実施例1に記載のように作製した。
ゲル相をAPI溶液へゆっくり加え、続いてポリアフロン分散体を加え、続いて調整相を加えることにより、最終系を作製した。すべて適度な撹拌下で行った。
容器の利用可能な総容積の5容積%未満を含むヘッドスペースを有する密閉された気密ガラス容器において試料を保存した。試料を含有する各容器を標準的な実験室用インキュベーター(例えば、Memmert IF260PLUSインキュベーター)中で40℃の一定温度にて保存した。各試料の保存期間は、3か月間であった。
保存期間後の各試料においてクリサボロールの化学的安定性をHPLC法により測定した。HPLC法は下記の通りであった:
Figure 0006975244
移動相調製:
移動相A:脱イオン水1 L中トリフルオロ酢酸2 mL。使用前によく混合する。
移動相B:100%アセトニトリル
2%強度製剤の試料調製:
アセトニトリルを試料希釈液として用いる
すべての試料を茶色ガラス器具中で調製する
手順:
1. 20 mL茶色メスフラスコへ試料0.1 g(±0.012 g)を秤取し、フラスコの首上の試料を最小限にする。
2. 希釈液を加えて嵩上げし、倒置させて混合する。
3. 磁気撹拌子を加えて、1時間400 rpmにて撹拌する。
4. 0.45μm PTFEシリンジフィルターを通して茶色HPLCバイアルへろ過する。
標準の調製:
アセトニトリルを試料希釈液として用いる
すべての標準を茶色ガラス器具中で調製する
100μg/mLの標的濃度でのクリサボロールのアセトニトリル中溶液
実施例3について、40℃における3か月間の保存(上記参照)後に測定したクリサボロールのピーク純度(すなわち、パーセンテージで表される、クロマトグラフにおけるすべてのAPI関連ピークの合計面積と比較した対象とするピーク面積)は、97.1%であった。
実施例4
下記成分を含む局所適用のための組成物を製造した:
Figure 0006975244
組成物を、実施例1と類似の方法を用いて製造した。
実施例3に記載の条件下での40℃における3か月間の保存後に測定したクリサボロールのピーク純度は、99.0%であった。
実施例5
下記成分を含む局所適用のための組成物を製造した:
Figure 0006975244
組成物を、実施例1に類似の方法を用いて製造した。
実施例3に記載の条件下での40℃における3か月間の保存後に測定したクリサボロールのピーク純度は、99.3%であった。
実施例6
特定の製剤を人工膜によるフランツセルインビトロ拡散実験において試験した。用いた膜は、Merck Millipore製のStrat-M膜であり、ヒト皮膚における拡散を予測する経皮拡散試験のための合成非動物ベースモデルと記載されている。75%プロピレングリコールと25%水の溶液をレセプター相として用いた。0.64 cm2の表面積および約2 cm3のレセプター容量を有するセルを用いた。製剤約30 mgを0時間の時点にて適用し、細胞を撹拌し、全体を通して37℃にてインキュベートした。レセプター相を2、4、6、8、12および24時間にてサンプリングし、置き換えた。実施例3と同様の方法を用いるが、下記パラメーターを用いて、クリサボロール濃度をHPLCにより決定した:
Figure 0006975244
その後、各試料について膜1 cm2当たりの平均累積クリサボロールをプロットした(図2参照)。試験した製剤は、本明細書に記載の実施例4および5、US2016/0318955に記載の2つの製剤(実施例28Bおよび29、クリサボロールで置き換えたホウ素ベースの活性剤を有する)および市販のEucrisa(登録商標)軟膏剤(すべて2.0重量%のクリサボロール含有量を有する)であった。
図2から、ポリアフロン分散体ベースの製剤(本明細書に記載の実施例4および5)は、インビトロ拡散特性の点で、US2016/0318955に記載のものに基づくエマルジョン-ベースの製剤およびEucrisa(登録商標)軟膏剤より優れていることが分かる。2つのポリアフロン分散体-ベースの製剤のうち、実施例5(実施例4のヒマシ油をトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルで置き換えた)は、より優れた有効性を示した。
実施例7
クリサボロールの1%溶液を50%エタノールおよびクエン酸緩衝液でpH 5.5に調製した。その後、系を実施例3の条件下で40℃にて1か月間保存し、84%ピーク純度を得た。等価な溶液を製造し、pH 4.5、6.5、7.5および8.5にて試験した。結果を下記表に示す:
Figure 0006975244
結果は、クリサボロールが、水性媒体に曝露されたとき、分解されやすく、化学的安定性が、pH 5.5にて最も高いことを示す。
実施例8
本明細書に記載の実施例5の製剤、およびUS2016/0318955の実施例28Bおよび29のクリサボロール等価物を化学的および物理的安定性について試験した。容器の利用可能な総容積の5容積%未満を含むヘッドスペースを有する密閉された気密ガラス容器において24時間室温にて試料を保存した。その後、実施例3のHPLC法を用いて試料を分析した。2つの不純物ピークのパーセンテージを下記表に示す:
Figure 0006975244
表に示すように、US2016/0318955の実施例29に基づく試料が、最も不安定な試験試料であり、更なる不純物を有するだけでなく、顕微鏡下で明らかな結晶を有した。油相内に封入されないため、結晶が水に曝露されるため、2つの観察は関連し得る(例えば実施例7)。これは、なぜ相対保持時間(RRT)0.73における不純物が他の製剤より著しく高いのかを説明し得る。0.73RRTにて検出される不純物は、水の曝露に関連する分解不純物であると考えられる。
US2016/0318955の実施例28Bに基づく試料は、RRT 0.92にて高濃度の不純物を示すことが見出された。この不純物の原因は、現時点で不明である。
並行して、試料を4℃にて2か月間保存した。US2016/0318955の実施例28Bに基づく試料(クリサボロール等価物)について、アモルファス固体塊が、顕微鏡下で試験したとき経時的に生じることが観察された。これらの塊は、US2016/0318955の実施例29に基づく試料(上記参照)においてほぼすぐに観察されたものと外観が著しく異なる。これらのアモルファス固体塊は、他の試料において観察されなかった。
以上に記載の詳細な説明は、説明および例示のために提供され、特許請求の範囲を限定することを意図しない。本明細書で例示される現在好ましい実施態様における多くの改変が当業者に明らかであり、特許請求の範囲およびその等価物の範囲内にとどまる。

Claims (17)

  1. ポリアフロン分散体を含む局所適用のための組成物であって、ポリアフロン分散体が、連続相、不連続相およびクリサボロールを含む、組成物。
  2. クリサボロールが、組成物重量に対して1〜5重量%、好ましくは2〜4重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  3. クリサボロールが、主に不連続相中にあるか、またはクリサボロールが、主に連続相中にある、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 不連続相が、組成物重量に対して少なくとも50重量%の量で存在する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 不連続相が、油を含み、好ましくは、油が、アジピン酸ジイソプロピルおよび/またはセバシン酸ジエチルおよび/またはアジピン酸ジブチルを含み、好ましくは、アジピン酸ジイソプロピルおよび/またはセバシン酸ジエチルおよび/またはアジピン酸ジブチルが、不連続相重量に対して少なくとも60重量%の総量で存在する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 不連続相が、油を含み、油が、組成物重量に対して:
    (i)5〜45重量%の量のアジピン酸ジイソプロピル;
    (ii)5〜45重量%の総量のセバシン酸ジエチルおよび/またはアジピン酸ジブチル;および
    (iii)5〜45重量%の総量のヒマシ油および/またはトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル
    を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 連続相が、C1-C4アルコール、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、グリセロール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、炭酸プロピレンおよび2つ以上のそれらの混合物からなる群より選択される極性水混和性溶媒を連続相重量に対して少なくとも50重量%含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 組成物重量に対して、5重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満の合計界面活性剤含有量を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 組成物が、組成物重量に対して少なくとも10重量%の水を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 組成物が、ローション剤またはクリーム剤の形態である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 少なくとも95重量%のクリサボロールが、組成物中に溶解する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 組成物が、60%RH±5%で測定する場合、25℃±2℃にて少なくとも12か月間化学的および/または物理的に安定である;および/または組成物が、60%RH±5%で測定する場合、40℃±3℃にて少なくとも6か月間化学的および/または物理的に安定である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 組成物重量に対して、
    2〜4重量%のクリサボロール、および
    少なくとも60重量%の油含有不連続相
    を含む、組成物であって、
    クリサボロールが、主に不連続相中であり、油が、不連続相重量に対して、少なくとも60重量%のアジピン酸ジイソプロピルを含み、組成物が、ローション剤またはクリーム剤の形態である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 組成物重量に対して、
    2〜4重量%のクリサボロール、および
    少なくとも40重量%の連続水相
    を含む、組成物であって、
    クリサボロールが、主に連続水相中であり、連続水相が、連続水相重量に対して、少なくとも60重量%のプロピレングリコールを含み、組成物が、ローション剤またはクリーム剤の形態である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 治療によるヒトまたは動物の身体の処置における使用のための、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. アトピー性皮膚炎または乾癬の処置における使用のための、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 下記工程:
    (i)クリサボロールおよび/または界面活性剤を所望により含んでいてもよい、親水性溶媒を準備する工程;
    (ii)クリサボロールおよび/または界面活性剤を所望により含んでいてもよい、疎水性溶媒を準備する工程;および
    (iii)適切な条件下で、親水性溶媒を疎水性溶媒と混合して、ポリアフロン分散体を含む局所適用のための組成物を形成し、ここで、ポリアフロン分散体は、連続相、不連続相およびクリサボロールを含む工程
    を含む、組成物の製造方法。
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