JP6975098B2 - 固体絶縁開閉器および鉄道車両 - Google Patents

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Description

本発明は、固体絶縁開閉器および鉄道車両に関する。
鉄道車両には、負荷電流や事故電流から機器を保護するための開閉器が設置されている。開閉器は、負荷電流や事故電流を感知すると、操作機構によって電極が開き、電流が遮断される。屋外で使用する開閉器は、機器箱に真空バルブ等の遮断容器と、電極を開閉するための操作機構を、空間絶縁を介して収納するタイプがある。この開閉器は、機器箱によって内部部品が保護されているため、高い信頼性を有すものの、開閉器が大型化するという課題を有していた。
一方、開閉器には、小型、軽量化の要求に応えるため、例えば、特許文献1に記載のようにエポキシ樹脂等の硬化物で形成されるモールド絶縁体17を設けて絶縁性を向上すると共に、モールド絶縁体17の表面に導電材料で形成される導電部材18を設けて空間絶縁を廃したスイッチギヤが提案されている。
特開2005−197128号公報
しかしながら、アルミニウムや亜鉛等の金属溶射または導電性塗料で形成される導電部材18を有する特許文献1の開閉器を屋外で使用した場合、水分や塵埃等が付着して導電部材が腐食してしまうという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑み、屋外での使用に耐える固体絶縁開閉器およびそれを備えた鉄道車両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の固体絶縁開閉器の態様は、固定電極および固定電極に対向して配置された可動電極を有する真空バルブと、可動電極に接続され、可動電極を操作する操作ロッドと、操作ロッドに接続され、操作ロッドの動作を制御する操作機構と、真空バルブ、操作ロッドおよび操作機構を覆う筐体とを備える。筐体は、固体絶縁層と、金属性の操作機器箱とを有し、固体絶縁層は、固体絶縁層の表面に設けられ、金属性の操作機器箱に電気的に接続された接地層と、接地層の表面に設けられた塗料層とを有する。
また、本発明の鉄道車両は、車体と、車体に設けられた上記本発明の固体絶縁開閉器とを備える。
本発明のより具体的な構成は、特許請求の範囲に記載される。
本発明によれば、屋外での使用に耐える固体絶縁開閉器およびそれを備えた鉄道車両を提供することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の固体絶縁開閉器の平面模式図 表面接地層と固体絶縁層との接着力を評価する2つの試験片の写真 図2Aの2つの試験片を重ねて接着した写真 図2Bの2つの試験片を引張試験機に固定した写真 図2Cの2つの試験片の引張り試験後の写真 本発明の鉄道車両の一例を示す模式図
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。ただし、ここで取り上げた実施形態に限定されることはなく、発明の要旨を変更しない範囲で適宜組み合わせや改良が可能である。
[固体絶縁開閉器]
図1は本発明の固体絶縁開閉器の平面模式図である。図1に示すように、本発明の固体絶縁開閉器1は、固定電極9および固定電極9に対向して配置された可動電極10を有する真空バルブ4と、可動電極10に接続され、可動電極10を操作する操作ロッド13と、操作ロッド13に接続され、操作ロッド13の動作を制御する操作機構15を備える。そして、真空バルブ4、操作ロッド13および操作機構15を覆う筐体40を備えている。
筐体40は、固体絶縁層2と、金属製の容器(操作機器箱)14とを有しており、両者は金属製のフランジ16によって接続されている。この筐体40によって、真空バルブ4、操作ロッド13および操作機構15が外気と遮断される。すなわち、固体絶縁層2の開口部と、操作機器箱14で形成される内部の空間が密閉される。
固体絶縁層2の表面は、固体絶縁層2の表面に設けられ、操作機器箱14に電気的に接続された接地層(表面接地層)7と、表面接地層7の表面に設けられた塗料層8とを有する。表面接地層7および塗料層8は、固体絶縁層2の表面の、ケーブルヘッドにより被覆されるブッシング6の部分を除く、外気に直接触れる部分に設けられている。
固体絶縁開閉器1を屋外で使用するためには、光や酸、アルカリ成分を含む雨滴、湿気、塵埃等から固体絶縁層2を保護する必要がある。本発明では、固体絶縁層2の表面に、遮光効果が高い金属層を表面接地層7として設け、さらに表面接地層7の表面に、防食を目的とする塗料層8を設けて多層化して固体絶縁層2の保護層を形成している。表面接地層7と塗料層8で固体絶縁層2を保護することで、屋外での固体絶縁層2の劣化を効果的に抑制することが出来る。
表面接地層7の材料には、亜鉛やアルミニウム等の卑金属を用いることが好ましい。卑金属を表面接地層7に用いると、飛び石等で塗料層8に傷が付いた場合に、損傷部直下の表面接地層7が腐食され白錆が発生する。この白錆を目視点検することで損傷部を早期発見でき、塗料の上塗り等で補修することにより、屋外での製品寿命を更に延ばすことが出来る。
固体絶縁層2と表面接地層7との密着性を高めるために、固体絶縁層2の表面をブラスト処理等で粗化することが好ましい。固体絶縁層2の表面を粗化することで、アンカー効果によって固体絶縁層2と接地層7との密着性を高めることができる。表面粗化された固体絶縁層2の表面粗さRaは、1.5μm以上4.0μm以下であることが好ましい。表面粗さRaが1.5μm未満となると、密着力向上の効果を十分に得ることができない。また、表面粗さRaが4.0μm以上の範囲で表面接地層7と固体絶縁層2との接着力は同等となることから、Ra=4.0μmより大きくしようとすると、必要以上に粗化処理時間を多くかけることになり、生産性の観点で好ましくないためである。
表面粗化により固体絶縁層2に発生するマイクロクラックの進展によるクラックを防止するために、固体絶縁層2には、破壊じん性値が3.0MPa・m0.5以上5.0MPa・m0.5以下のエポキシ系モールド材を用いることが好ましい。
また、表面接地層7との熱膨張差を小さくするためと、放熱性を増すために、固体絶縁層2には溶融シリカおよび結晶質シリカ等の無機粒子が高充填されていることが好ましい。特に表面接地層7に好ましく用いるアルミニウム(23ppm/℃)や亜鉛(30.2ppm/℃)の熱膨張係数に合わせて、固体絶縁層2の熱膨張係数は、23ppm/℃以上30ppm/℃以下とすることが好ましい。そのようなモールド材料の例は、特開2017−110135等に開示されている。
表面接地層7を構成する材料は、上述したようにアルミニウムまたは亜鉛が好ましい。さらに、表面接地層7には貫通気孔が設けられていることが好ましい。貫通気孔を有する表面接地層は、織布や不織布を巻き回しても形成できるが、溶射法で形成することが生産性の観点から好ましい。表面接地層7が貫通気孔を有することで、表面接地層7に塗料層8の原料となる塗料が浸み込み、固体絶縁層2と塗料層8が直接接合する効果と、脆い溶射膜である表面接地層7を塗料が固着し、膜強度を向上することができる。さらに、貫通気孔は表面接地層7と塗料層8との接着力を向上する効果を発揮する。
貫通気孔を有する表面接地層7と固体絶縁層2との密着性を効果的に向上するためには、表面接地層7が有する貫通気孔に塗料層8の原料となる塗料が浸み込む必要がある。溶射法で形成した表面接地層7の場合、表面接地層7の膜厚を30μm以上100μm以下の範囲にすることで接着改善効果が増す。表面接地層7が100μmよりも厚い場合は、貫通気孔への塗料の浸透が不十分となり、密着性の改善効果が不十分となる。また、表面接地層7が30μmよりも薄い場合には、固体絶縁層2の被覆、即ち、固体絶縁層2の遮光効果が不十分となる場合がある。
前述のように固体絶縁層2、表面接地層7および塗料層8を構成することで、固体絶縁層2と表面接地層7との界面を外部環境から保護することができるとともに、冷熱サイクル時の表面接地層7の剥離を防止することが出来る。
一方、固体絶縁層2の熱膨張係数を23ppm/℃以上30ppm/℃以下に調整すると、固体絶縁層2の内部部品、特にセラミックス製の真空バルブ4と固体絶縁層2との熱膨張差が大きくなって界面剥離を生じる場合がある。剥離は部分放電の原因となることからこれを抑制する必要がある。
そこで、内部部品と固体絶縁層2との剥離防止のために、内部部品と固体絶縁層2との間に接着層5を設置することが好ましい。特に、エポキシ樹脂と、ゴム粒子(平均粒径が0.1μm以上1μm以下)を5質量%以上40質量%以下含有する接着層5を設けることが有効である。接着層5は、上記エポキシ樹脂とゴム粒子を有機溶媒に溶解および分散して、接着層を設けたい部品の表面に塗布し、乾燥して形成することができる。乾燥後の接着層5の平均厚さは、0.5μm以上20μm以下が好ましい。これは、膜厚が0.5μmよりも薄いと接着力が低下し、20μmよりも厚いと乾燥時間が長くなるとともに、乾燥時にボイドが発生しやすくなるためである。接着層5は、内部部品と固体絶縁層2との接着力を増すと共に、応力緩和層として機能し、両者の剥離を防止することができる。なお、本明細書において「平均厚さ」とは、顕微鏡観察等によって数か所の厚さを測長し、平均した値を意味する。
塗料層8は、下塗り塗料層と、上塗り塗料層の2層構造としてもよい。下塗り塗料層の原料となる塗料としては、固体絶縁層2や金属である表面接地層7との接着性に優れるエポキシ樹脂系塗料、例えば、神東塗料株式会社製「さびコート」、「スーパーさびコートII」および「ガルバロック#300システム」(「ガルバロック」は神東塗料株式会社の登録商標)、日本ペイント株式会社製「ニッペジンキー8000シリーズ」および「ユニエポックシリーズ」(「ニッペジンキー」および「ユニエポック」は日本ペイント株式会社の登録商標)、関西ペイント株式会社製「エポマリンGX」(「エポマリン」は関西ペイント株式会社の登録商標)等を用いることが好ましい。
また、上塗り塗料層の原料となる塗料としては、優れた耐候性を示すウレタン系塗料、例えば神東塗料株式会社製「NYポリンK」、日本ペイント株式会社製「ハイポン50上塗りシリーズ」、「ニッペウレトップエコシリーズ」および「ニッペマイティラックシリーズ」(「ニッペ」は日本ペイント株式会社の登録商標)、関西ペイント株式会社製「スパーウレタンルーフペイント」等を用いることができる。
塗料層8の平均厚さは、50μm以上100μm以下であることが好ましい。表面接地層7を溶射法で形成した場合、その表面粗さはRaで概ね15μmから40μmとなるため、塗料層8の厚さが50μm未満の場合、表面接地層7を完全に被覆することでができずに、表面接地層7の表面に部分的な腐食が生じる場合がある。また、塗料層8が100μmを超えると吸湿や加熱により、塗料層8が膨張した際の応力が大きくなり、塗料層8に膨れが生じやすくなる。さらに、塗料層8が厚い場合には、乾燥が不十分になり易く、乾燥に時間がかかるという問題も有する。塗料層8を下塗り塗料層と上塗り塗料層の2層で構成する場合、2層の合計膜厚が50μm以上100μm以下であることが好ましい。
本発明の固体絶縁開閉器1は、フランジ16を介して操作機器箱14に電気的に接続され、固体絶縁層2の開口部12を密閉する構造を有する。開口部12および操作機器箱14の内部には、可動電極10の端部と電磁操作機構15が収容されており、可動電極10と電磁操作機構15は、操作ロッド(気中絶縁ロッド)13によって接続されている。固体絶縁層2の開口部12と操作機器箱14で形成された絶縁空間は、外部の湿度変化や汚損から保護されており、安定した気中絶縁を実現することができる。
フランジ16および操作機器箱14とは表面接地層7と電気的に接続されており、フランジ16または操作機器箱14を通して固体絶縁開閉器1の外表面全体を接地する構造を有する。すなわち、固体絶縁開閉器1を接地する配線が、フランジ16または操作機器箱14に設けられている。なお、ブッシング6の表面は、ケーブルヘッド内に配された接地層(図示せず)により、ケーブル表面とともに接地されている。本発明の固体絶縁開閉器1は、ケーブル接続後には、その表面が全て接地されるため、帯電による高電圧部分の露出が無くなり、安全性が増すほか、固体絶縁開閉器1を複数搭載する場合にも、空間絶縁をとる必要がなくなることから、機器全体を小型化することができる。
フランジ16および操作機器箱14の材料には、表面接地層7の海水中腐食電位以下の海水中腐食電位を有する卑金属を用いることが好ましい。例えば、表面接地層7が亜鉛である場合には、フランジ16および操作機器箱14は、亜鉛めっき鋼板や、亜鉛を含むめっき層を有するガルバニウム鋼板、アルミニウム−亜鉛−マグネシウム鋼板を用いることが好ましい。表面接地層7がアルミニウムである場合には、アルミニウムを用いても良い。このような構成では、外部との接触面積が大きいフランジ16と操作機器箱14とが犠牲アノードとして機能するため、塗料層8に欠陥が生じた場合においても表面接地層7の極端な腐食を防止することが出来る。
また、表面接地層7が亜鉛であって、フランジ16および操作機器箱14を亜鉛よりも電位が貴な金属、例えばアルミニウムで作製する場合には、フランジ16の表面に、表面接地層7よりも海水中腐食電位が同等以下の金属(例えば、亜鉛またはマグネシウム合金)からなる犠牲アノード部材17を設置することによって、塗料層8が損傷した場合であっても、その直下の表面接地層7の極端な腐食を防止することが出来る。
塗料層8は、少なくとも固体絶縁層2のブッシング6を除いた表面に設けられていればよい。さらに、フランジ16および操作機器箱14の表面にも塗料層8を形成することによって、固体絶縁開閉器1全体の防食性を増すことができる。雨滴の付着による表面接地層7や操作機器箱14、フランジ16の腐食防止や、砂塵や飛び石による表面接地層7や塗料層8の破損を防止するために、固体絶縁開閉器1全体を外装ケースに収納することが望ましい。これにより本発明の固体絶縁開閉器1の信頼性をいっそう増すことが出来る。
以上の構成を有する本発明の固体絶縁開閉器は、固体絶縁層を表面接地層と塗料層で被覆することにより、固体絶縁層の劣化を防止することができる。また、塗料層の欠陥を表面接地層の腐食による変色で早期に発見でき、適切な補修を実施することができる。適切な補修により表面接地層と塗料層の健全性を維持できる本発明の開閉器は、屋外で長期間使用できるようになる。
[鉄道車両]
図3は本発明の鉄道車両の一例を示す模式図である。図3に示すように、本発明の鉄道車両30は、複数の車体31が連結されて構成されている。車体31の上部には、本発明の固体絶縁開閉器1およびパンタグラフ32が搭載されている。固体絶縁開閉器1およびパンタグラフ32は、高圧引き通しケーブル33によって接続されている。
本発明の固体絶縁開閉器1は、上述した通り、十分な耐久性および耐候性を有するものであるから、屋外を走行する鉄道車両30に好適である。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明する。
[表面粗さRaとせん断接着力の関係]
まず始めに、表面粗さの異なる樹脂板(固体絶縁層2に相当する材料)を3種類用意し、その表面に亜鉛層(表面接地層7に相当する層)を設けた試験片を用意し(実験例1、実験例2および実験例3)、この試験片のせん断接着力を評価した。試験片の作製に用いた供試材は、以下の通りである。
<供試試料>
(1)jER−828:三菱化学株式会社製 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(25℃で液状、エポキシ当量190g/eq)
(2)jER−807:三菱化学株式会社製 ビスフェノールF型エポキシ樹脂(25℃で液状、エポキシ当量170g/eq)
(3)NH−5500:日立化成株式会社製 3−または4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸(25℃で液状、酸無水物当量168g/eq)
(4)2E4MZ−CN:四国化成工業株式会社製 1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、エポキシ硬化触媒
(5)パーヘキシン25B:日油株式会社製 1,2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、ラジカル重合開始剤、10時間半減期温度128.4℃
(6)XJ−7:株式会社龍森製 結晶性破砕状シリカ、粒径約6.3μm
(7)FB−20D:電気化学工業株式会社製 溶融シリカ、粒径約22μm
(8)コアシェルゴム粒子:ダウケミカル日本株式会社 パラロイドBTA−731、一次粒径約0.6μm
(9)スチレン:東京化成工業株式会社製 スチレン、ラジカル重合禁止剤として30ppmの4−tert−ブチルカテコールを含有
(10)N−フェニルマレイミド:東京化成株式会社製 N−フェニルマレイミド
(11)KBM−503:信越化学工業株式会社製 3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、シラン系カップリング剤
(12)KBM−403:信越化学工業株式会社製 3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、シラン系カップリング剤
(13)分散剤:ビッグケミージャパン株式会社製 BYK−W−9010
(14)消泡剤:信越化学工業株式会社製 KS603
固体絶縁層2に相当する樹脂板の原料となるモールドワニスを以下のように作製した。
<モールドワニスの調整>
ビスフェノールA型エポキシ樹脂jER−828を105質量部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂jER−807を10質量部、シランカップリング剤KBM−403を2.7質量部、消泡剤KS603を0.04質量部、ラジカル重合開始剤パーヘキシン25Bを0.1質量部、分散剤BYK−W−9010を2.9質量部、コアシェルゴム粒子BTA−731を11質量部、破砕状結晶質シリカXJ−7を319質量部、溶融シリカBF−20Dを88質量部の比率で採取し、脱泡攪拌装置(倉敷紡績株式会社製 型式:KK−5000)を用いて混練して主剤Aを作製した。主剤Aの総作製量は25kgとした。
酸無水物HN質量重量部、エポキシ硬化触媒2E4MZ−CNを1質量部、分散剤BYK−W−9010を2.5質量部、コアシェルゴム粒子BTA−731を12質量部、破砕状結晶質シリカXJ−7を185室郎部、溶融シリカBF−20Dを266質量部の比率で採取し、主剤Aと同様に脱泡攪拌装置を用いて混練して硬化剤Bを作製した。硬化剤Bの総作製量も25kgとした。
酸無水物HN−5500を30質量部、スチレンを9質量部、N−フェニルマレイミドを15質量部の比率で5Lのポリ容器に採取し、50℃の恒温水槽中で1時間攪拌して各成分を溶解して反応誘起剤Cを作製した。反応誘起剤Cの総作製量は、2.5kgとした。
<評価用サンプルの作製>
上述したモールドワニスの硬化物の物性を確認するため、以下のように評価用サンプルを作製した。
約60℃に加熱した主剤Aを10質量部、硬化剤Bを10質量部、反応誘起剤Cを1質量部の比率でポリ容器にモールドワニスを採取し、均一に混合した。混合したモールドワニスを真空脱泡した後、80℃に余熱した破壊じん性評価用の金型および樹脂板作成用金型にモールドワニスを注型した。その後、80℃で20時間、140℃で10時間加熱してモールドワニスを硬化した。金型から硬化物を取り出し、長さ100mm、幅60mm、厚さ6mmの破壊じん性評価用サンプルと、長さ120mm、幅140mm、厚さ5mmの樹脂板サンプルを作製した。
<破壊じん性値の確認>
破壊じん性評価用サンプルを用いて、ASTM(American Society for Testing and Materials) E399に準拠して、引張試験によりサンプルが破壊されるまで加重をかけることによって、破壊じん値(KIC)を求めた。本モールドワニスの硬化物の破壊じん性値は、4.5MPa・m0.5であった。
<熱膨張係数の確認>
樹脂板サンプルから長さ10mm、幅5mm、厚さ5mmの熱膨張率評価用サンプルを切り出した。真空理工株式会社製熱機械試験機(型式:TM−9300)を用いて、熱膨張率評価用サンプルの長尺方向の熱膨張係数およびガラス転移温度を観測した。観測条件は、大気下、昇温速度2℃/分、観測範囲は30℃から180℃とした。温度と熱膨張による変位量の関係曲線の屈曲点をガラス転移温度として求めた値は、124℃であった。また、30℃から100℃における熱膨張係数は、24ppm/℃であった。
<接着力の確認1>
樹脂板と樹脂板の表面荒さ(Ra)と亜鉛層との接着力の関係を以下のようにして確認した。
樹脂板サンプルの表面にブラスト処理を施し、表面粗さ(Ra)が1.3μm樹脂板を作製した。各樹脂板に、溶射によって厚さ60μmの亜鉛層を形成した。その後、新素材切断機(株式会社リョーワ製 型式:DCR−240)を用いて各樹脂板から幅10mm、長さ5cmの短冊状サンプルを各々10本ずつ切り出して作製した。亜鉛層上に付着した切り屑をエアブローで除去し、表面処理装置(セン特殊光源社製 型式:PL21−200)を用いて亜鉛層表面を10分間UV洗浄した。
図2Aは表面接地層と固体絶縁層との接着力を評価する2つの試験片の写真である。上述した短冊状サンプルの一端に、幅10mm、長さ10mmのサイズで接着剤(株式会社隆成コミュニティ製 製品名:オートウェルド)約0.05gを図2Aに示すように塗布した。図2Aにおいて、試験片20の亜鉛層18の表面に接着剤19が塗布されている。図2Bは図2Aの2つの試験片を重ねて接着した写真である。図2Bに示すように、接着剤を塗布した2本の短冊状サンプルの接着剤塗布面を重ね、クリップで固定した。接着面からにじみ出した余分な接着剤は、へらを用いて除去し、室温で24時間静置して接着剤を硬化した。
図2Cは図2Bの2つの試験片を引張試験機に固定した写真である。図2Cに示すように、図2Bの試験片をオートグラフ(株式会社島津製作所製 型式:AG−X)に配置し、室温での接着面のせん断破壊力(N)を測定した。
図2Dは図2Cの2つの試験片の引張り試験後の写真である。図2Dの丸で囲んだ亜鉛層の剥離面積(mm)を計測し、オートグラフで測定したせん断破力を剥離面積で除してせん断接着力(MPa)を求めた。
実験例1から3の樹脂板の表面粗さとせん断接着力を表1に示す。なお、せん断接着力は、5サンプルのせん断接着力を観測し、中央値3点の平均値を求めた結果である。破壊モードは、いずれの場合も樹脂板と亜鉛層の界面剥離であった。
Figure 0006975098
表1に示すように、表面粗さRaが1.5μm以上において樹脂板と亜鉛層との接着力が向上することを確認した。以降の検討では、表面粗さRaを4.0μmに固定して行った。
[塗料層の効果の確認]
亜鉛層の表面への塗料層の設置効果を以下のように確認した。
(イ)耐候性の評価
表面粗さRaが4.0μmの樹脂板の表面に、平均厚さ60μmの亜鉛層を溶射によって設けた。次に、エポキシ系塗料(日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社製 商品名:ユニエポック30プライマーNC)をスプレーで塗布し、60℃で30分間乾燥した。乾燥膜厚は平均で30μmとした。次いで、ウレタン塗料(日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社製 商品名:naxマイティーラックG2 KB型)をスプレーで塗布し、80℃で2時間乾燥し、実施例1のサンプルを得た。乾燥膜厚は平均で30μmとした。
実施例1のサンプルに、300nmから400nmのキセノンアークを、照射強度:180W/m、照射時間:250時間、500時間、750時間、1000時間、ブラックパネル温度:63℃、照射120分中18分間純水噴霧の条件で照射した。試験後の実施例1のサンプルから幅10mm、長さ120mm、厚さ5mmの曲試験サンプルを5本切り出し、オートグラフ(株式会社島津製作所製 型式:AG−X)を用いて曲げ試験を実施した。試験条件は、23℃、曲げ速度2mm/分、支点間距離80mmとした。
耐候性は、曲げ試験前後の強度(強度保持率(%)(=所定の暴露時間後の強度/0hの強度×100))によって評価した。結果を後述する表2に示す。
また、亜鉛層および塗料層を設置していない樹脂板サンプルである比較例1のサンプルを作製し、実施例1と同様にして強度保持率(%)を算出した。結果を後述する表2に併記する。
Figure 0006975098
表2に示すように、本発明の構成を有する実施例1のサンプルは、光の照射および純水噴霧による強度低下は全く観察されず、国内における屋外暴露時間2年相当の光照射時間である1000h後にも強度低下はなかった。このことから、屋外で使用する固体絶縁開閉器の固体絶縁層の耐環境性の向上には、少なくとも固体絶縁層表面に表面接地層7と塗料層8を設置することが有効であることが確認された。なお、表2中の実施例1の強度保持率(%)は誤差を含み100から106%となっているが、全て100%に相当する。
一方、亜鉛層および塗料層を設けていない比較例1のサンプルは、光の照射時間が増すと共に強度低下が進行し、屋外での継続的な使用に問題を有することが確認された。
(ロ)接着力の評価
表面粗さRaが4.0μmの樹脂板の表面に平均厚さ30μm(実施例2)、60μm(実施例3)、100μm(実施例4)および150μm(実施例5)の亜鉛層を溶射によって形成した。各亜鉛層の表面に、エポキシ系塗料(日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社製 商品名:ユニエポック30プライマーNC)をスプレーで塗布し、60℃で30分間乾燥した。乾燥膜厚は平均で30μmとした。次いで、ウレタン塗料(日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社製 商品名:naxマイティーラックG2 KB型)をスプレーで塗布し、80℃で2時間乾燥した。乾燥膜厚は平均で30μmとした。上述した<接着力の確認1>と同様にして塗料付きの樹脂板を切断して接着し、せん断接着力(MPa)を求めた。結果を後述する表3に記載する。
(ハ)高温高湿耐性の評価
上述した(イ)接着力の評価と同様に実施例2から5の塗料付き樹脂板を作製し、温度85℃、湿度85%の恒温恒湿層内に1000h保管して外観の異常の有無を観察した。外観に異常がない樹脂板については、上述した<接着力の確認1>と同様にして塗料付樹脂板に切断、接着加工を施し、せん断接着力(MPa)を求めた。結果を後述する表3に併記する。破壊モードは、何れも樹脂板と亜鉛層の界面であった。
Figure 0006975098
表3に示すように、実施例2〜5のいずれのサンプルもせん断接着力は十分高く(4.4MPa以上)、高温高湿処理1000時間後における溶射亜鉛層の腐食および溶射亜鉛層と塗料層との剥離もなく、安定した構成であることが確認された。実施例2から実施例5の構成は、接着性および耐湿性に優れることから、屋外で使用する固体絶縁開閉器の保護層として有効である。
比較例2は、表面粗さが4.0μmである樹脂板サンプルの表面に平均厚さが60μmである溶射亜鉛層を有する樹脂板サンプルの評価例である。せん断接着力は4.0MPaとやや低く、高温高湿処理1000時間後における溶射亜鉛層には腐食による白錆が発生した。溶射亜鉛の表面に塗料層を有していない比較例2のサンプルは、耐湿性が十分ではないことが分かった。
次に、樹脂板の表面粗さRaを4.0μm、亜鉛層の平均厚さを60μmとし、下塗り塗料層と上塗り塗料層の平均厚さ変えて実施例6から実施例9および参考例1から参考例2のサンプルを作製し、せん断接着力および高温高湿処理後の欠陥の有無を評価した。下塗り塗料層と上塗り塗料層の平均厚さ変えたこと以外は、作製方法および評価方法は実施例1〜5と同様である。
なお、本明細書において「参考例」とは、本発明の構成(樹脂板、亜鉛層および塗料層)を備えているが、塗料層の膜厚が本発明の好ましい範囲を超えたサンプルである。結果を後述する表4に記載する。
Figure 0006975098
表4に示すように、実施例6および実施例7のいずれのサンプルにおいても高いせん断接着力を得た(5.5MPa)。高温高湿処理1000時間後における溶射亜鉛層の腐食および溶射亜鉛層と塗料層との剥離もなく、安定した構成であることが確認された。実施例6および実施例7の構成は、接着性および耐湿性に優れることから、屋外で使用する固体絶縁開閉器の保護層として有効である。
下塗り塗料層の平均膜厚が90μm、上塗り塗料層の平均膜厚が90μm(塗料層の平均厚さ:180μm)の参考例1は、せん断接着力は実施例6および7と同じ値を有していたが、高温高湿処理1000時間後における溶射亜鉛層において、腐食はないものの、塗料層自体に膨れが発生した。これは、塗料層が厚いため、乾燥不足になったものと思われる。実施例7および参考例1の結果を考慮すると、乾燥時間をより短くして生産性を向上する観点から、塗料層の平均膜厚は100μm以下であることが好ましいと言える。
下塗り塗料層の平均膜厚が15μm、上塗り塗料層の平均膜厚が10μm(塗料層の平均厚さ:25μm)の参考例2は、せん断接着力は実施例6および7と同じ値を有していたが、高温高湿処理1000時間後における溶射亜鉛層において、腐食も膨れもないものの、塗料表面の一部に亜鉛の白錆と思われる白点が発生した。これは、塗料層が薄いため、溶射亜鉛層の凹凸のある表面を十分に被覆できず、露出した亜鉛層が錆びたものと思われる。実施例6の結果も考慮すると、防錆の観点から塗料層の平均膜厚は50μm以上であることが好ましいと言える。また、参考例2の結果から、塗料層の欠陥部を、下地の溶射亜鉛層の腐食により検出できることを確認した。
[固体絶縁開閉器の作製と冷熱耐性評価]
図1に示す固体絶縁開閉器を作製し、冷熱耐性の評価を行った。日東シンコウ株式会社製のニットール600(40質量%溶液)50gと、ゴム粒子を30質量%含有する株式会社カネカ製KaneAceMX153(固形分濃度100質量%)25gと、シンナー100gとを混合、攪拌して接着層用塗料を作製した。開閉器の内部部品を組み、その表面に接着層用塗料を約10μmの厚さに塗布し、120℃で1時間乾燥した。その後、内部部品を金型に組み込み、金型と共に真空注計装置内にて80℃に予熱した。
上述した主剤Aを20kg、硬化剤Bを20kg、反応誘起剤Cを2kg採取し、60℃に予熱した。この3材料を混合攪拌して、攪拌しつつ5mmHgにて10分間脱泡し、モールドワニスとした。その後、真空注型装置にて5mmHgの真空下で約40kgのモールドワニスを金型内に注型した。注型後の金型を硬化炉に移動し、80℃で20時間、140℃で10時間加熱した。加熱後、炉内で40℃まで自然冷却して金型を取り出し、金型を解体して図1に記載の固体絶縁層2の部分を作製した。
ブッシング部分及び開口部をマスキングした後、サンドブラスト処理にて固体絶縁層2表面を粗化した。表面粗さ(Ra)は4.0μmとした。アルミ製のフランジを固体絶縁層の開口部に組みつけた。その後、溶射によって亜鉛からなる表面接地層を固体絶縁層及びフランジ表面に形成した。表面接地層の厚さは60μmとした。
その後、表面接地層上に、下塗り塗料として日本ペイント・インダストリアルコーティングス(株)製ユニエポック30プライマーNCをスプレーで塗布し、マスキングをはずして、60℃で2時間乾燥した。下塗り塗料層の乾燥膜厚は30μmとした。次いでブッシング部及び開口部を再びマスキングして、上塗り塗料として日本ペイント・インダストリアルコーティングス(株)製naxマイティーラックG2KB型をスプレーで塗布し、80℃で2時間乾燥した。上塗り塗料層の厚さは30μmとした。
マスキングをはずして、長さ約70cm、直径約25cmの表面接地層および塗料付きの固体絶縁開閉器のモールド部品を得た。モールド部品を23℃から1.4℃/分の速度でー40℃まで冷却した後、1.4℃/分の速度で115℃に昇温し、1.4℃/分の速度で23℃に冷却した。本サイクルを10サイクル実施したが、固体絶縁層、表面接地層、塗料層へのクラックや剥離は発生せず、本構成のモールド部品を有する固体絶縁開閉器は、耐候性のみならず、冷熱耐性にも優れていると思われる結
以上、説明したように、本発明によれば、屋外での使用に耐える固体絶縁開閉器を提供することができることが実証された。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…固体絶縁開閉器、2…固体絶縁層、3…金属電極、4…真空バルブ、5…接着層、6…ブッシング、7…表面接地層、8…塗料層、9…固定電極、10…可動電極、11…ベローズ、12…開口部、13…操作ロッド、14…操作機器箱、15…電磁操作機構、16…フランジ、17…犠牲アノード部材、18…試験片の表面接地層、19…接着剤、20…サンプル、21…試験機、22…、30…鉄道車両、31…車体、32…パンタグラフ、33…高圧引出しケーブル、40…筐体。

Claims (14)

  1. 固定電極および前記固定電極に対向して配置された可動電極を有する真空バルブと、
    前記可動電極に接続され、前記可動電極を操作する操作ロッドと、
    前記操作ロッドに接続され、前記操作ロッドの動作を制御する操作機構と、
    前記真空バルブ、前記操作ロッドおよび前記操作機構を覆う筐体とを備え、
    前記筐体は、固体絶縁層と、金属性の操作機器箱とを有し、
    前記固体絶縁層は、前記固体絶縁層の表面に設けられ、前記金属性の操作機器箱に電気的に接続された接地層と、前記接地層の表面に設けられた塗料層とを有することを特徴とする固体絶縁開閉器。
  2. 前記筐体は、前記固体絶縁層と前記金属性の操作機器箱との間に設けられた金属製のフランジを更に有し、前記筐体の内部が密閉される構成を有し、
    前記接地層は、前記金属性のフランジおよび前記金属性の操作機器箱の表面の少なくとも一部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の固体絶縁開閉器。
  3. 前記固体絶縁開閉器を接地する配線が、前記金属性のフランジまたは前記金属製の操作機器箱に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の固体絶縁開閉器。
  4. 前記金属性のフランジまたは前記金属性の操作機器箱の表面に、前記接地層の海水中腐食電位以下である海水中腐食電位を有する犠牲アノード部材が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の固体絶縁開閉器。
  5. 前記固体絶縁層の表面粗さRaが1.5μm以上4.0μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の固体絶縁開閉器。
  6. 前記接地層は貫通気孔を有することを特徴とする請求項1に記載の固体絶縁開閉器。
  7. 前記接地層の前記貫通気孔に前記塗料層が含まれていることを特徴とする請求項6に記載の固体絶縁開閉器。
  8. 前記接地層の平均厚さが30μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の固体絶縁開閉器。
  9. 前記塗料層の平均厚さが50μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の固体絶縁開閉器。
  10. 前記固体絶縁層の熱膨張係数が23ppm/℃以上30ppm/℃であり、破壊じん性値が3.0MPa・m0.5以上5.0MPa・m0.5以下であり、ガラス転移温度が115℃以上であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の固体絶縁開閉器。
  11. 前記固体絶縁層は、25℃において液状のエポキシ樹脂と、25℃において液状の酸無水物と、スチレンと、フェニルマレイミドと、コアシェルゴム粒子と、破砕状結晶質シリカと、溶融シリカと、エポキシ硬化触媒と、ラジカル重合開始剤の混合物の硬化体であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の固体絶縁開閉器。
  12. 前記接地層が亜鉛またはアルミニウムであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の固体絶縁開閉器。
  13. 前記該塗料層は、エポキシ系の下塗り塗料層とウレタン系の上塗り塗料層の2層構造を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の固体絶縁開閉器。
  14. 車体と、前記車体に設けられた固体絶縁開閉器とを備え、
    前記固体絶縁開閉器は、請求項1から9のいずれか1項に記載の固体絶縁開閉器であることを特徴とする鉄道車両。
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