JP6974693B2 - シート - Google Patents

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Description

本発明は、シートに係り、特に、温度調整機構を有するシートに関する。
従来、車両用シートにおいて、特許文献1に記載されているように、ホースである温調配管を座面上に配設し、温調配管の中を熱交換部によって冷却された温調用の流体(冷却水)が通過することによって、着座している乗員の体を冷やす技術があった。
特開平11−197173号公報
しかしながら、特許文献1の車両用シートでは、袋体で覆われた温調配管が座面上に単に載置されているだけであり、袋体で覆われた温調配管が座面からずれてしまう可能性があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、温調配管などの流路を備えた温調部が着座者支持面からずれてしまうことが抑制されたシートを提供することにある。
前記課題は、本発明のシートによれば、着座者を支持するパッドと、前記パッドの表面を覆うトリムカバーと、前記パッドと前記トリムカバーの間に設けられ、シートクッション及びシートバックのうちの少なくとも一方が備える着座者支持面の温度を調整するための温調部と、を有し、該温調部は、温調用の流体が流れる流路であって、該流路の一部分が前記少なくとも一方において前記着座者支持面の裏側に設けられた流路を備え、前記パッドは、前記流路が設けられた第1パッドと、前記第1パッドが嵌め込まれる第2パッドと、を備え、前記流路は、管部材であり、前記第1パッドには、前記管部材を収容する収容凹部が設けられており、前記第1パッドは、前記第2パッドに対して着脱可能であることにより解決される。
上記のように構成された本発明のシートでは、流路が設けられた第1パッドが、第2パッドに対して着脱可能に嵌め込まれる構成としているため、温調部を構成する流路が着座者支持面からずれてしまうことが抑制される。また、温調部のメンテナンスを行う際に、第1パッドをシートから外すことが可能であるため、メンテナンス性に優れている。
また、上記の構成において、前記第2パッドは、前記シートの中央に配置された中央部分と、前記中央部分の両側に配置された第1隆起部分及び第2隆起部分と、前記第1隆起部分と前記第2隆起部分との間であり、かつ前記中央部分の上側に設けられた第3隆起部分とを備え、前記第1パッドは、前記中央部分に配置されるとよい。
上記の構成では、第1パッドが、第2パッドの中央部分に配置され、第1隆起部分、第2隆起部分、及び第3隆起部分によって周囲3方向を囲まれるため、シートにおける第1パッドの位置が安定したものとなり、流路が着座者支持面からずれてしまうことが抑制される。
また、上記の構成において、前記管部材は複数の縫着部によって縫着されることで管部支持部材によってまとめられており、前記管部支持部材は、前記第1パッドに対して着脱可能であるとよい。
上記の構成では、温調配管などの管部材が縫着部や吸水性シートなどの管部支持部材によってまとめられており、管部支持部材も、第1パッドに対して着脱可能であるため、メンテナンス性がさらに向上する。
また、上記の構成において、前記管部材が、前記第1パッドと前記管部支持部材を貫通することで前記第1パッドと前記管部支持部材とは、前記管部材によって連結されており、前記収容凹部に前記第1パッドの前記管部支持部材は収容されており、前記第1パッドには、前記トリムカバーの裏側の係合部材と係合する係合凹部が設けられているとよい。
上記の構成では、温調配管などの管部材が、第1パッドと管部支持部材を連結しているため、管部支持部材を第1パッドに固定するために、固定手段を別途用意する必要がない。
また、上記の構成において、前記管部支持部材は、吸水性部材であり、前記管部材は、前記管部支持部材によって挟まれているとよい。
上記の構成では、流路に温度の低い流体を流すことで、冷却を行う場合に、周囲との温度差に起因して流路の表面に生じる結露を吸水性部材に吸収させることが可能である。このため、結露を適切に回収してシートの周囲を濡らしてしまうことを抑制可能である。また、吸水性部材が着座支持面に広がりを有している場合には、水分が吸水性部材全体に広がり蒸発することで着座者支持面の冷え方を均一にすることが可能となるとともに、吸収した水分の気化熱を利用して着座支持面をさらに冷やすことが可能となる。
また、上記の構成において、前記吸水性部材の前記着座者支持面とは反対側に、断熱部材が配置されており、前記吸水性部材の前記着座者支持面と前記流路を挟んで反対側の前記第1パッドに対向する面の前記吸水性部材の裏面に、前記断熱部材が配置されているとよい。
上記の構成では、流路を流れる流体によって温度が調整された部分を断熱して、温調後の温度を維持することが可能となる。
また、上記の構成において、前記温調部は、前記シートクッション及び前記シートバックの両方に配置されており、前記シートクッション及び前記シートバックの両方に前記流体の流入口が設けられているとよい。
上記の構成では、シートクッションとシートバックとに独立して流体を流入させることが可能となるため、シートクッション及びシートバックの両方を別々に冷やすことが可能となる。
本発明のシートによれば、流路が設けられた第1パッドが、第2パッドに対して着脱可能に嵌め込まれる構成としているため、温調部を構成する流路が着座者支持面からずれてしまうことが抑制される。また、温調部のメンテナンスを行う際に、第1パッドをシートから外すことが可能であるため、メンテナンス性に優れている。
また、本発明のシートによれば、第1パッドが、周囲3方向を囲まれて第2パッドに嵌め込まれているため、シートにおける第1パッドの位置が安定したものとなり、流路が着座者支持面からずれてしまうことが抑制される。
また、本発明のシートによれば、縫着部や吸水性シートなどの管部支持部材も、第1パッドに対して着脱可能であるため、メンテナンス性がさらに向上する。
また、本発明のシートによれば、温調配管などの管部材が、第1パッドと吸水性シートなどの管部支持部材を連結しているため、管部支持部材を第1パッドに固定するために、固定手段を別途用意する必要がない。
また、本発明のシートによれば、流路の表面に結露が生じた場合であっても、結露を適切に回収してシートの周囲を濡らしてしまうことが抑制される。また、水分が吸水性部材全体に広がり蒸発することで着座者支持面の冷え方を均一にすることが可能となるとともに、吸収した水分の気化熱を利用して着座支持面をさらに冷やすことが可能となる。
また、本発明のシートによれば、断熱部材を配置することで、流路を流れる流体によって温度が調整された部分を断熱して、温調後の温度を維持することが可能となる。
また、本発明のシートによれば、シートクッションとシートバックとに独立して流体を流入させることが可能となるため、シートクッション及びシートバックの両方を別々に冷やすことが可能となる。
本発明の一実施形態に係るシートの外観図である。 本発明の一実施形態に係るシートにおけるパッドの配置を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るシートのシートバックに設けられたパッドの正面を示す斜視説明図である。 本発明の一実施形態に係るシートのシートバックに設けられたパッドの裏面を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るシートのシートバックに設けられたパッドに温調配管及び吸水シートを配置した状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るシートのシートクッションに設けられたパッドを示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るシートのシートクッションに設けられたパッドに温調配管及び吸水シートを配置した状態を示す説明図である。
以下、図1乃至図7を参照しながら、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)に係るシートについて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
以下の説明中、「前後方向」とは、シートの着座者から見たときの前後方向を意味し、車両の走行方向と一致する方向である。
「シート幅方向」とは、シートの横幅方向を意味し、シートの着座者から見たときの左右方向と一致する。
また、「上下方向」とは、シートの高さ方向を意味し、シートを正面から見たときの上下方向と一致している。
[1.シートの基本構成]
本実施形態に係るシートSは、図1に図示した外観を有している。なお、図1中、シートSの一部については、説明の都合上、トリムカバーを外した構成にて図示している。シートSは、着座者の背部を支える背もたれ部分となるシートバックS1、及び着座者の臀部を支える着座部分となるシートクッションS2を主な構成要素として有する。シートバックS1及びシートクッションS2の各々は、不図示のシートクッションフレーム及びシートバックフレームにパッドを載置し、更にパッドを、合成皮革や布地などからなり、複数の表皮材が縫製されて形成されているトリムカバーで覆うことで構成されている。
シートバックS1は、シートバックS1の中央に配置された中央部S10と、中央部S10のシート幅方向における左側に配置された第1隆起部S11と、中央部S10のシート幅方向における右側に配置された第2隆起部S12と、第1隆起部S11と第2隆起部S12との間における中央部S10の上方に設けられた第3隆起部S13とを備えている。ここで、第1隆起部S11はパッドS11bと、パッドS11bを覆うトリムカバーS11aを含み、第2隆起部S12はパッドS12bと、パッドS12bを覆うトリムカバーS12aを含み、第3隆起部S13はパッドS13bと、パッドS13bを覆うトリムカバーS13aを含んでいる。
図2は、中央部S10のトリムカバーS10aをヒンジS10dにおいて持ち上げた状態を示す説明図であり、シートクッションS2の高さからシートバックS1を見上げた視点で図示されている。図2に示すように、シートバックS1の中央部S10は、パッドS10bと、パッドS10b上に配置される第1パッド10と、ヒンジS10dによって開閉可能なトリムカバーS10aを備えている。トリムカバーS10aの裏側には、第1パッド10の係合凹部13と係合する係合部材S10cが設けられている。
以下、上記のパッドS10b、パッドS11b、パッドS12b、パッドS13bを第2パッドとする。第1パッド10は、第2パッド(パッドS10b、パッドS11b、パッドS12b、パッドS13b)で囲まれたスペースに嵌め込まれるようにして、着脱可能に取り付けられる。このとき、第1パッド10は、シートバックS1の中央部S10に配置されている。従って、第1パッド10は、シートバックS1の中央部分(パッドS10b)において、シート幅方向における両側に配置された第1隆起部S11のパッドS11b(第1隆起部分)並びに第2隆起部S12のパッドS12b(第2隆起部分)、及び第3隆起部S13のパッドS13b(第3隆起部分)によって周囲3方向を囲まれるため、シートバックS1における第1パッド10の位置が安定したものとなり、第1パッド10がシートバックS1の着座者支持面からずれてしまうことが抑制される。
シートバックS1は、トリムカバー表面である着座者支持面の温度を調整するための温調部Aを有している。該温調部Aは、第1パッド10の表面11に設けられた収容凹部11aに後述する温調配管100が配置されることで構成されており、該温調配管100に温調用の流体を流すことで、着座者支持面の温度を調整するものである。
図1及び2に示すように、シートクッションS2は、クッションフレームFと、クッションフレームFのクッションパッド収容部F1に収容されたクッションパッド20と、クッションフレームF及びクッションパッド20を覆うトリムカバーS2aを含んでいる。クッションパッド20は、その前面23が、クッションフレームFの前面F2の内側に当接するようにクッションパッド収容部F1に収容されている。
シートクッションS2は、トリムカバー表面である着座者支持面の温度を調整するための温調部Bを有している。該温調部Bは、クッションパッド20の座面21に設けられた収容凹部21aに後述する温調配管200が配置されることで構成されており、該温調配管200に温調用の流体を流すことで、着座者支持面の温度を調整するものである。
[2.シートバックにおける第1パッドの構成]
図3及び図4に、シートバックS1における中央部S10のパッドS10b上に配置される第1パッド10を示す。第1パッド10は、ウレタンフォームなどの弾性を有するクッション材から形成されている。図3に示すように、第1パッド10の表面11には、後述する温調配管100や吸水シート110,110及び温調用の流体を含む温調部Aを収容するための収容凹部11aと、トリムカバーS10aの裏側の係合部材S10cと係合する係合凹部13が設けられている。収容凹部11aには、後述する温調配管100を挿通するための孔部12が表面11から裏面14に向けて穿孔されている。図4に示すように、第1パッド10の裏面14には孔部12と連結した溝部15が設けられている。この溝部15には、孔部12に挿通された温調配管100が嵌合する。
[3.シートバックの温調部]
図5にシートバックS1の着座者支持面の温度を調整するための温調部Aを示す。シートバックS1の温調部Aは、第1パッド10と、第1パッド10の表面11に設けられた収容凹部11aに収容された温調配管100、吸水シート110,111、縫着部120及び温調用の流体を含んで構成されている。温調配管100は、温調用の流体が流れる流路を構成しており、シートバックS1における着座者支持面の裏側に位置している。
温調配管100は、所望の形状に配置するとともに、着座に伴う荷重によってつぶれて流路が塞がってしまうことがない程度の強度を有する可撓性のホースで形成されている。可撓性のホースを形成する材料として、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂や合成ゴム等を用いることが可能である。
温調用の流体としては、熱交換性に優れ、ポンプによって温調配管100中を循環させることが可能な流体であれば特に限定されず、例えば、水やラジエータ液など液体や、ジェル状の液体、空気などの気体を用いることが可能であるが、入手の容易性、安全性等の観点からラジエータ液と水の混合液を用いることが好ましい。
温調用の流体を、不図示のポンプを用いて温調配管100中において循環させることで、シートバックS1の着座者支持面の温度が調整される。ここで、温調配管100には、その流路の途中に不図示の熱交換部が設けられており、熱交換部において温調用の流体の冷却や加熱を行うことで、着座者支持面の温度が所望の温度に調整される。また、温調配管100の流路の途中に温調用の流体を貯留する貯留部を設け、該貯留部において熱交換を行うように構成してもよい。
温調配管100は、図5に示すように、第一端100aを中心として第二端100bに向かう渦巻き形状に形成されており、水などの液体を吸収することが可能な吸水シート110,111によって挟み込むように覆われている。温調配管100は、複数の縫着部120によって吸水シート110に縫着されている。ここで、第一端100aは、収容凹部11a内部における温調配管100の便宜上の一端であり、具体的には、温調配管100が第1パッド10の収容凹部11aに設けられた孔部12を通過する位置として定義される。また、第二端100bは、温調配管100の他端であり、具体的には、温調配管100が第1パッド10の収容凹部11aにおける第一端100aとは反対側の端部として便宜上、定義される。温調配管100は、吸水シート110を貫通し、第1パッド10の表面11から孔部12を介して裏面14へと向かい、第1パッド10の裏面14に設けられた溝部15に収容されている。
温調配管100の渦巻き形状は、内側の第一端100aから外側の第二端100bまでの間において、第一端100aを中心にして形成された複数のループ部を有しており、該複数のループ部の各々は、複数のループ部が並んでいる方向において、第一端100aからより離れたループ部であるほど第二端100bに近づくように設けられている。このように温調配管100を形成することで、温調配管100に急角度で曲げられる部分が形成されないため、温調配管100中に流体をスムーズかつ効率よく流すことが可能となる。
温調配管100を流れる温調用の流体が流れる方向は、第一端100aを流入口とし、かつ、第二端100bを流出口として、第一端100aから第二端100bへと温調用の流体を流すことが可能であるが、これに限定されるものではなく、第二端100bを流入口とし、第一端100aを流出口として第二端100bから第一端100aへと温調用の流体を流すことも可能である。ここで、第二端100bを流入口とし、第一端100aを流出口として第二端100bから第一端100aへと温調用の流体を流す場合には、着座者が温度の変化を感知し易い、着座者支持面のシート幅方向における外側を重点的に冷やしたり温めたりすることが可能となる。
温調配管100は管部支持部材としての吸水シート110,111及び縫着部120によってまとめられており、管部支持部材も第1パッド10に対して着脱可能であるため、メンテナンス性がさらに向上する。また、温調配管100が第1パッド10及び吸水シート110を貫通して配置されていることによって、第1パッド10と吸水シート110とが、温調配管100によって互いに連結されているため、吸水シート110を第1パッド10に固定するために、固定手段を別途用意する必要がない。
温度の低い流体を流すことで冷却を行う場合、周囲との温度差に起因して温調配管100の表面に生じる結露は、温調配管100を挟んでいる吸水シート110,111に吸収される。結露を吸水シート110,111に吸収させることで、結露を適切に回収してシートSの周囲を濡らしてしまうことを抑制可能である。また、吸水シート110,111のように、吸水性部材が着座支持面に広がりを有している場合には、水分が吸水シート110,111全体に広がり蒸発することで着座者支持面の冷え方が均一なものとなるとともに、吸収した水分の気化熱を利用して着座支持面をさらに冷やすことが可能となる。
着座者支持面とは反対側の吸水シート110の裏側に、不図示の断熱部材を配置することも可能である。このように構成することで、温調配管100を流れる流体によって温度が調整された部分を断熱して、温調後の温度を維持することが可能となる
シートバックS1の温調部Aにおいて、第1パッド10が、第2パッドの一部であるパッドS10bに対して着脱可能に嵌め込まれる構成としているため、温調配管100の交換や、温調配管100の配置変更などのメンテナンスを行う際に、第1パッド10をシートSから外してメンテナンスを行うことが可能であるため、メンテナンス性に優れている。
[4.シートクッションにおけるクッションパッドの構成]
図6に示すクッションパッド20は、ウレタンフォームなどの弾性を有するクッション材から形成されている。図6に示すように、クッションパッド20の座面21には、後述する温調配管200、吸水シート210,211及び温調用の流体を含む温調部Bを収容するための収容凹部21aを含んで構成されている。収容凹部21aには、温調配管200を挿通するための第1孔部22a及び第2孔部22bが座面21から裏面に向けて穿孔されている。クッションパッド20は、座面21の前方の前面23と、座面21の周囲に設けられた第1隆起部24、第2隆起部25、第3隆起部26を備えている。また、座面21には、第1隆起部24、第2隆起部25及び第3隆起部26の各々と隣接する位置に溝部27が設けられている。
[5.シートクッションの温調部]
図7にシートクッションS2の着座者支持面の温度を調整するための温調部Bを示す。シートクッションS2の温調部Bは、クッションパッド20と、クッションパッド20の座面21に設けられた収容凹部21aに収容された温調配管200、吸水シート210,211、縫着部220及び温調用の流体を有する。温調配管200は、温調用の流体が流れる流路を構成しており、シートクッションS2における着座者支持面の裏側に位置している。
温調配管200としては、温調配管100と同様に、合成樹脂や合成ゴム等の材料で形成された可撓性のホースを用いることが可能である。また、温調配管200を流れる温調用の流体としては、温調配管100を流れる温調用の流体と同じものを用いることが好ましく、例えば、水やラジエータ液など液体や、ジェル状の液体、空気などの気体を用いることが可能である。
温調用の流体を、不図示のポンプを用いて温調配管200中において循環させることで、シートクッションS2の着座者支持面の温度が調整される。ここで、温調配管200にも、温調配管100と同様に、その流路の途中に不図示の熱交換部が設けられており、熱交換部において循環される温調用の流体の冷却や加熱が行われることで、着座者支持面の温度が所望の温度に調整される。また、温調配管200の流路の途中に温調用の流体を貯留する貯留部を設け、該貯留部において熱交換を行うように構成してもよい。シートバックS1及びシートクッションS2において、それぞれ別の熱交換部や貯留部を用いてもよいが、共通の熱交換部や貯留部を用いることも可能である。
温調配管200は図7に示すように、第一端200aを中心として第二端200bに向かう渦巻き形状に形成されており、水などの液体を吸収することが可能な吸水シート210,211によって挟み込むように覆われている。温調配管200は、複数の縫着部220によって吸水シート210に縫着されている。ここで、第一端200aは、収容凹部21a内部における温調配管200の便宜上の一端であり、具体的には、温調配管200が吸水シート210を貫通してクッションパッド20の収容凹部21aに設けられた第1孔部22aを通過する位置として定義される。また、第二端200bは、温調配管200の他端であり、収容凹部21aにおける第一端200aとは反対側の端部として便宜上、定義され、具体的には、温調配管200が吸水シート210を貫通してクッションパッド20の収容凹部21aに設けられた第2孔部22bを通過する位置として定義される。
温調配管200の渦巻き形状は、内側の第一端200aから外側の第二端200bまでの間において、第一端200aを中心にして形成された複数のループ部を有しており、該複数のループ部の各々は、複数のループ部が並んでいる方向において、第一端200aからより離れたループ部であるほど第二端200bに近づくように設けられている。このように温調配管200を形成することで、温調配管200に急角度で曲げられる部分が形成されないため、温調配管200中に流体をスムーズかつ効率よく流すことが可能となる。
温調配管200を流れる温調用の流体が流れる方向は、第一端200aを流入口とし、かつ、第二端200bを流出口として、第一端200aから第二端200bへと温調用の流体を流すことが可能であるが、これに限定されるものではなく、第二端200bを流入口とし、第一端200aを流出口として第二端200bから第一端200aへと温調用の流体を流すことも可能である。ここで、第二端200bを流入口とし、第一端200aを流出口として第二端200bから第一端200aへと温調用の流体を流す場合には、着座者が温度の変化を感知し易い、着座者支持面のシート幅方向における外側を重点的に冷やしたり温めたりすることが可能となる。
図7に示すように温調配管200の複数のループ部はひょうたん形状を形成している。温調配管200の複数のループ部の少なくとも一部は、シートクッションS2の幅方向と交差する交差方向に延びた曲線部分を有しており、該曲線部分は、前記交差方向において第一端200aが位置する方向に向かうほどシートクッションS2の幅方向において第一端200aに近付くように湾曲している。このような構成によれば、温調配管200の湾曲した部分(凹んだ部分)において、ループ部同士の間隔が詰まるので、温調配管200の密度が高くなり、着座者の必要とする体の部分をより強力に冷やしたり、温めたりすることが可能となる。
また、温調配管200は、クッションパッド20の座面21から前面23まで伸長しているため、着座者のひざ裏を冷やしたり、温めたりすることが可能となる。ひざ裏は血管が太く、血流が多いため、着座者の体を効果的に冷やしたり、温めたりすることが可能となる。
温調配管200は管部支持部材としての吸水シート210,211及び縫着部220によってまとめられており、管部支持部材もクッションパッド20に対して着脱可能であるため、メンテナンス性がさらに向上する。また、温調配管200がクッションパッド20及び吸水シート210を貫通して配置されていることによって、クッションパッド20と吸水シート210とが、温調配管200によって互いに連結されているため、吸水シート210をクッションパッド20に固定するために、固定手段を別途用意する必要がない。
温度の低い流体を流すことで冷却を行う場合、周囲との温度差に起因して温調配管200の表面に生じる結露は、温調配管200を挟んでいる吸水シート210,211に吸収される。結露を吸水シート210,211に吸収させることで、結露を適切に回収してシートSの周囲を濡らしてしまうことを抑制可能である。また、吸水シート210,211のように、吸水性部材が着座支持面に広がりを有している場合には、水分が吸水シート210,211全体に広がり蒸発することで着座者支持面の冷え方を均一にすることが可能となるとともに、吸収した水分の気化熱を利用して着座支持面をさらに冷やすことが可能となる。
着座者支持面とは反対側の吸水シート210の裏側に、不図示の断熱部材を配置することも可能である。このように構成することで、温調配管200を流れる流体によって温度が調整された部分を断熱して、温調後の温度を維持することが可能となる
上記のように、シートSのシートバックS1及びシートクッションS2の両方に、それぞれ温調部A,Bが配置されている場合において、シートバックS1における温調用流体の流入口及び流路、及びシートクッションS2における温調用の流体の流入口及び流路を独立したものとすることが好ましい。このように、各温調部A,Bの温調用の流体の流入口及び流路を独立して設けることで、シートバックS1とシートクッションS2に対して、独立に温調用の流体を流入させることが可能であるため、シートバックS1及びシートクッションS2の両方を別々に冷やすことや、温めることが可能となる。
[6.変形例]
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
前述の実施形態において、シートバックS1のパッドにおいて、第1パッド10を、第2パッド(パッドS10b、パッドS11b、パッドS12b、パッドS13b)に対して着脱可能であるように構成した例を示したが、シートクッションS2のクッションパッド20において、第1パッドを、第2パッドに対して着脱可能であるように構成してもよい。具体的には、図6に示すクッションパッド20の座面21及び前面23を含む部分を第1パッドとして形成し、第1隆起部24、第2隆起部25、第3隆起部26を第2パッドとして第1パッドとは別部材として形成する。このように構成すると、シートクッションS2において第1パッドが第2パッドに対して着脱可能であるため、メンテナンス性が向上する。
図5および図7において、温調配管100,200を、可撓性のホース等で形成し、第1パッド10やクッションパッド20とは別部材とした例を示したが、例えば、パッドを刳り貫くことでパッドの内部に温調配管を設けることも可能である。また、温調配管100,200を、可撓性のホース等で形成する例を示したが、着座者が不快に感じないものであれば、硬質性のホース、例えば、硬質樹脂や金属製のパイプとすることも可能である。
図5には、シートバックS1の温調部Aにおける温調配管100の各ループ部が、互いに形状が相似であるように形成された例を示したが、各ループ部が互いに形状が相似ではないように形成することも可能である。例えば、シートバックS1の温調部Aにおける温調配管100の形状を、図7に示すシートクッションS2の温調部Bにおける温調配管200と同様、ひょうたん形状とすることも可能である。具体的には、シートバックS1の温調配管100の複数のループ部の少なくとも一部が、シートバックS1の幅方向と交差する交差方向に延びた曲線部分を有しており、該曲線部分は、前記交差方向において第一端100aが位置する方向に向かうほどシートバックS1の幅方向において第一端100aに近付くように湾曲させてもよい。このような構成によれば、温調配管100の湾曲した部分(凹んだ部分)において、ループ部同士の間隔が詰まるので、温調配管100の密度が高くなり、着座者の必要とする体の部分をより強力に冷やしたり、温めたりすることが可能となる。
また、シートSのシートクッションS2の下端部を台などのベース部材に取り付け、該ベース部材に車輪を設けることで、シートSを移動可能なものとしてもよい。
以上、本実施形態に係る着座者支持面の温度を調整するための温調部を有するシートを説明した。本実施形態に係るシートは、車両に搭載される車両用シートとして用いることが可能であるが、車両用シートに限定されるものではなく、温調部を有するシートであれば、特に用途についての制限はない。例えば、本発明のシートは、施設や建物内で用いられる通常の座席シート、或いは車両以外の乗物内で使用される乗物用シート、レーシングサーキットにおけるピットに設置されるライダーの休憩用シートとしても利用可能である。
S シート
S1 シートバック
A 温調部
10 第1パッド
11 表面
11a 収容凹部
12 孔部
13 係合凹部
14 裏面
15 溝部
100 温調配管(流路、管部材)
100a 第一端
100b 第二端
110 吸水シート(吸水性部材、管部支持部材)
111 吸水シート(吸水性部材、管部支持部材)
120 縫着部
S10 中央部
S10a トリムカバー
S10b パッド(第2パッド、中央部分)
S10c 係合部材
S10d ヒンジ
S11 第1隆起部
S11a トリムカバー
S11b パッド(第2パッド、第1隆起部分)
S12 第2隆起部
S12a トリムカバー
S12b パッド(第2パッド、第2隆起部分)
S13 第3隆起部
S13a トリムカバー
S13b パッド(第2パッド、第3隆起部分)
S2 シートクッション
S2a トリムカバー
F クッションフレーム
F1 クッションパッド収容部
F2 前面
B 温調部
20 クッションパッド
21 座面
21a 収容凹部
22a 第1孔部
22b 第2孔部
23 前面
24 第1隆起部
25 第2隆起部
26 第3隆起部
27 溝部
200 温調配管(流路、管部材)
200a 第一端
200b 第二端
210 吸水シート(吸水性部材、管部支持部材)
211 吸水シート(吸水性部材、管部支持部材)
220 縫着部(管部支持部材)

Claims (7)

  1. 着座者を支持するパッドと、
    前記パッドの表面を覆うトリムカバーと、
    前記パッドと前記トリムカバーの間に設けられ、シートクッション及びシートバックのうちの少なくとも一方が備える着座者支持面の温度を調整するための温調部と、を有し、
    該温調部は、温調用の流体が流れる流路であって、該流路の一部分が前記少なくとも一方において前記着座者支持面の裏側に設けられた流路を備え、
    前記パッドは、前記流路が設けられた第1パッドと、前記第1パッドが嵌め込まれる第2パッドと、を備え、
    前記流路は、管部材であり、
    前記第1パッドには、前記管部材を収容する収容凹部が設けられており、
    前記第1パッドは、前記第2パッドに対して着脱可能であることを特徴とするシート。
  2. 前記第2パッドは、
    前記シートの中央に配置された中央部分と、
    前記中央部分の両側に配置された第1隆起部分及び第2隆起部分と、
    前記第1隆起部分と前記第2隆起部分との間であり、かつ前記中央部分の上側に設けられた第3隆起部分とを備え、
    前記第1パッドは、前記中央部分に配置されることを特徴とする請求項1に記載のシート。
  3. 前記管部材は複数の縫着部によって縫着されることで管部支持部材によってまとめられており、
    前記管部支持部材は、前記第1パッドに対して着脱可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート。
  4. 前記管部材が、前記第1パッドと前記管部支持部材を貫通することで前記第1パッドと前記管部支持部材とは、前記管部材によって連結されており、
    前記収容凹部に前記第1パッドの前記管部支持部材が収容されており、
    前記第1パッドには、前記トリムカバーの裏側の係合部材と係合する係合凹部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のシート。
  5. 前記管部支持部材は、吸水性部材であり、
    前記管部材は、前記管部支持部材によって挟まれていることを特徴とする請求項3又は4に記載のシート。
  6. 前記吸水性部材の前記着座者支持面とは反対側に、断熱部材が配置されており、
    前記吸水性部材の前記着座者支持面と前記流路を挟んで反対側の前記第1パッドに対向する面の前記吸水性部材の裏面に、前記断熱部材が配置されていることを特徴とする請求項5に記載のシート。
  7. 前記温調部は、前記シートクッション及び前記シートバックの両方に配置されており、
    前記シートクッション及び前記シートバックの両方に前記流体の流入口が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート。
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