JP2013248234A - 温度調節シートと、当該温度調節シートを内蔵した温度調節マット又は温度調節クッションと、当該温度調節マット又は温度調節クッションを用いた温度調節装置 - Google Patents

温度調節シートと、当該温度調節シートを内蔵した温度調節マット又は温度調節クッションと、当該温度調節マット又は温度調節クッションを用いた温度調節装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、少量の液媒でも効率的に冷暖房効果を得ることができ、且つ、通気性がよく爽快感を得ることができる温度調節シートと当該温度調節シートを内蔵した温度調節マット又は温度調節クッションと当該温度調節マット又は温度調節クッションを用いた温度調節装置を提供する。
【解決手段】 液媒を貯留する貯留部32と液媒の温度を調節する温度調節手段33と循環ポンプ34とを有する温度調節器31から、供給ホース体4を経由して液媒の供給を受け、マット体11又はクッション体21のカバー13、23内に内蔵して温度を調節するために用いる温度調節シート1であって、格子状に液媒流路2が形成され、当該格子状の液媒流路2に連接されて液媒を供給する供給口2a及び当該供給された液媒を排出する排出口2bが設けられた格子状の液媒流路2を、前記液媒流路2の格子間の孔3aに対応して配孔したシート体3で形成してなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、貯水部と、温度調節手段と、循環ポンプとを有する温度調節器からホース体を経由して冷水又は温水の供給を受け、布団、マットレス等のマット体、又は、枕、クッション等のクッション体のカバー内に組み入れて温度を調節するための温度調節シートと当該温度調節シートを内蔵した温度調節マット又は温度調節クッションと当該温度調節マット又は温度調節クッションを用いた温度調節装置に関する。
従来、本願出願人により、調温用の液媒が通り蛇行する液媒流路を巡らせた調温マットと、当該液媒流路に液媒を供給しかつ還流させる液媒調温器とを備える調温マット装置であって、スポンジ材からなり一面に縦横に交わった溝部が形成され、当該溝部に流路をなすホース体が蛇行して挿入されている調温マットが提供されている(特許文献1)。
特開2006−255010号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、液媒流路が1本に限定されているため効率的に液媒を流すことができないだけでなく、調温マットの一面に蛇行するように挿入されたホース体が使用者の体重によって押し潰された場合には、液媒流路が遮断されて温水等がマット全体に行き渡らないという問題があった。
また、前記調温マット上に溝部を形成して、当該溝部にホース体を挿入した構成により、前記調温マットの上下に空気を通すことができず、通気性が悪く、ホース体を流れる液媒によっても寝心地等が悪くなるという問題もあった。
そこで、本発明は、少量の液媒でも効率的に冷暖房効果を得ることができ、且つ、通気性がよく爽快感を得ることができる温度調節シートと当該温度調節シートを内蔵した温度調節マット又は温度調節クッションと当該温度調節マット又は温度調節クッションを用いた温度調節装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は次のように構成した。すなわち、本発明に係る請求項1に記載の温度調節シートは、液媒を貯留する貯留部と液媒の温度を調節する温度調節手段と循環ポンプとを有する温度調節器から、供給ホース体を経由して液媒の供給を受け、布団、マットレス等のマット体、又は、枕、クッション等のクッション体のカバー内に内蔵して温度を調節するために用いる温度調節シートであって、格子状に液媒流路が形成され、当該格子状の液媒流路に連接されて液媒を供給する供給口及び当該供給された液媒を排出する排出口が設けられた格子状の液媒流路を、前記液媒流路の格子間の孔に対応して配孔したシート体で形成してなることを特徴としている。
また、請求項2に記載の温度調節マットは、前記請求項1に記載の温度調節シートを一又は複数枚でマット基材の上面に敷設し、布団又はマットレス等のマット体のカバー内に内蔵してなることを特徴としている。
また、請求項3に記載の温度調節クッションは、前記請求項1に記載の温度調節シートをクッション基材の上面に敷設し、枕又はクッション等のクッション体のカバー内に内蔵してなることを特徴としている。
また、請求項4に記載の温度調節マットは、吸水速乾布及びシート状のスペーサで二層構造としたマット基材の当該吸水速乾布の表面に前記請求項1に記載の温度調節シートを敷設し、カバー内に内蔵してなることを特徴としている。
また、請求項5に記載の温度調節クッションは、吸水速乾布及びシート状のスペーサで形成した二層構造を敷設したクッション基材、或いは、吸水速乾布を敷設したクッション基材の当該吸水速乾布の表面に前記請求項1に記載の温度調節シートを敷設し、カバー内に内蔵してなることを特徴としている。
また、請求項6に記載の温度調節装置は、液媒の温度を調節して供給する温度調節器と、前記請求項2又は請求項4のいずれかに記載の温度調節マットとを有し、当該温度調節器と温度調節マット内の温度調節シートにおいて液媒が循環可能となるように、当該温度調節器及び温度調節マット内の温度調節シートを供給ホース体及び排出ホース体により接続し、前記温度調節器は、液媒を貯留する貯留部と、当該液媒の温度を調節する温度調節手段と、前記温度調節マットに内蔵された温度調節シートへと液媒を供給する循環ポンプと、当該温度調節器を制御する制御手段とからなり、前記温度調節器の温度調節手段によって温度調節された貯留部の液媒が、循環ポンプにより供給ホース体を経由して前記温度調節シートの供給口から格子状の液媒流路に供給され、前記温度調節シートの排出口から排出ホース体を経由して前記温度調節器に戻り、前記温度調節器及び請求項2又は請求項4のいずれかに記載の温度調節マット内の温度調節シートにおいて循環することを特徴としている。
また、請求項7に記載の温度調節装置は、液媒の温度を調節して供給する温度調節器と、前記請求項2又は請求項4のいずれかに記載の温度調節マットと、請求項5に記載の温度調節クッションとを有し、液媒が当該温度調節器から当該温度調節マット及び温度調節クッション内の温度調節シートを経由して温度調節器へと循環可能となるように、当該温度調節器、温度調節マット及び温度調節クッション内の温度調節シートを供給ホース体及び排出ホース体により接続し、前記温度調節器は、液媒を貯留する貯留部と、当該液媒の温度を調節する温度調節手段と、前記温度調節マットに内蔵された温度調節シートへと液媒を供給する循環ポンプと、当該温度調節器を制御する制御手段とからなり、前記温度調節マットと温度調節クッションは、供給ホース体及び排出ホース体からなるクッション接続ホース体により接続され、当該クッション接続ホース体の中間位置には、前記温度調節マットから温度調節クッションにまで液媒を供給するか、或いは、温度調節クッションを温度調節マットから切り離して温度調節マットまでに液媒を供給するかを切り替えるための接続切替手段を設けてなることを特徴としている。
さらに、請求項8に記載の温度調節装置は、前記温度調節手段がペルチェ素子を有することを特徴としている。
本発明に係る請求項1に記載の温度調節シートによれば、液媒流路を格子状に形成したことにより、格子状の液媒流路において、液媒を供給する供給口から排出口までの流路を複数通り確保できるために、使用者の身体による押圧によって液媒の流れが阻害されることはなく、そのため少量の液媒でもスムーズに流すことができ、格子状の液媒流路に均一にバランスよく液媒が行き渡るために効率的に温度調節することができる。また、格子状の液媒流路に対応して配孔したシート体で当該温度調節シートを形成したことにより、格子状の孔が空気を通すことによって通気性がよく爽快感を得ることができる。また、当該温度調節シートを既成の布団や枕等の寝具のカバーに入れて使用することによっても温度調節を行うことができる。
また、請求項2に記載の温度調節マット又は請求項3に記載の温度調節クッションによれば、前記温度調節シートをマット体又はクッション体のカバー内に内蔵したことにより、頭部を含む全身の身体部位への温度調節を効率的に、且つ、通気性よく行うことができる。
また、請求項4に記載の温度調節マット及び請求項5に記載の温度調節クッションによれば、温度調節シートの下面に敷設したシート状のスペーサによって、液媒が流れることによる液媒流路外側での結露等を防止でき、マット体及びクッション体内の通気性が液媒流路の格子状と相俟って向上し、爽快感を得ることができ、また、前記温度調節シートの上面に載置した吸水速乾布により、液媒が流れることによる液媒流路外側での結露等を速やかに吸収でき、且つ、使用者が発汗してもすぐに吸収されるので爽快感を得ることができる。
また、請求項6に記載の温度調節装置によれば、温度調節器の温度調節手段によって加熱又は冷却された貯留部の液媒を供給ホース体を経由させて格子状の液媒流路へと供給することにより、使用者の身体に温度調節を施すことができる。また、格子状の液体流路へと供給された液媒は、排出口から排出ホース体を経由して温度調節器へと戻り、循環ポンプによって液媒を循環させることができる。また、前記温度調節シートは、一方の温度調節シートの排出口を他方の温度調節シートの供給口に供給ホース体で接続することにより、複数の温度調節シートを連結することができるため、どのようなサイズのマット体にも対応して内蔵することができる。
また、請求項7に記載の温度調節装置によれば、複数の供給ホース体を介して枕等のクッション体にまで液媒を供給することができる。当該クッション体は、温度調節器からの距離がマット体よりも離れているために、温度調節マットを通過して温度が緩和された液媒によって、繊細な器官である脳(頭部)に対して和らいだ温度調節を行うことができる。また、クッション接続供給ホース体及び排出ホース体に接続切替手段を設けたことにより、温度調節クッションには液媒を供給せずに温度調節マットのみで液媒を循環させるように切り替えることができるため、使用者の嗜好に応じて使用の幅を広げることができる。
さらに、請求項8に記載の温度調節装置によれば、加熱及び冷却という温度調節をペルチェ素子によって行うために温度調節器を容易に小型化することができ、且つ、ペルチェ素子からは騒音が出ないことから、マット体やクッション体等の寝具のそばであっても睡眠や休憩を阻害することなく容易に設置することができる。
本発明に係る温度調節シートを示す平面図である。 当該温度調節シートを示すA−A断面図である。 本発明に係る温度調節マットを示す外観斜視図である。 本発明に係る温度調節クッションを示す外観斜視図である。 本発明に係る温度調節マットを示す図である。 当該温度調節マットに内蔵するスペーサを示す図である。 本発明に係る温度調節クッションを示す図である。 当該温度調節マットを示す断面概略図である。 当該温度調節クッションを示す断面概略図である。 本発明に係る温度調節装置を示す図である。 当該温度調節装置の温度調節器を示す分解斜視図である。 当該温度調節器の蛇行流路を示す断面図である。 当該温度調節器を示すブロック図である。 当該温度調節器のシステムを示すフローチャート図である。 他の実施例の温度調節装置を示す図である。 当該温度調節装置の接続切替手段を示す拡大斜視図である。
以下、図面に基づいて本発明を具体的に説明する。まず、図1は、本発明に係る温度調節シート1を示す平面図であり、図2は、そのA−A断面図で一部を省略して表示した図である。図1及び図2に示すように、当該温度調節シート1は、液媒を流すことによって温度を調節するのに用いるためのものであって、格子状の液媒流路2が当該液媒流路2の格子間の孔に対応して配孔されたシート体3によって形成されている。なお、当該温度調節シート1は、図中の長手方向の一辺の寸法が61.0cmで、もう一方の一辺の寸法が34.0cmで形成されているが、使用態様に応じて当該寸法は適宜変更してもよい。
当該液媒流路2は、図1に示すように、格子状に形成され、当該格子状の端部には液媒を供給するための供給口2aと、液媒を排出するための排出口2bが前記格子状に連接してシート体3の端部からシート体3の水平方向に開口して形成されている。また、当該液媒流路2は、供給口2aと排出口2bとの間に仕切りが設けられ、供給口2a側の格子状と排出口2b側の格子状というように夫々に格子状が形成され、当該供給口2a及び排出口2bが形成された端辺とは反対の端辺側で夫々の格子状が連結されている。また、当該液媒流路2は、図2に示すように、シート体3の内部に筒状の空洞を設け、当該空洞が格子状に形成されている。このように液媒流路2を形成したことにより、少量の液媒でも温度調節シート1全体に液媒が均等に行き渡り、効率的に温度調節を行うことができる。なお、当該液媒流路2の格子状は、長方形格子状に限られるものではなく、正方形格子状、円形格子状、菱形格子状、三角格子状、その他多角格子状であってもよい。また、このように形成された液媒流路2の内部を流れる液媒とは、水、エチレングリコール、プロピレングリコール等の流動体である。
当該シート体3は、前記格子状に形成された液媒流路2の格子間の孔の位置及びサイズに対応させた孔3aが配孔されている。このように、シート体3は、孔3aが格子状の液媒流路2に格子間の孔に対応するようにし、シート体3の表裏面で通気可能となるように孔3aを貫通させた状態で温度調節シート1を形成する。また、シート体3は、ポリ塩化ビニール又はポリエチレン等、使用者が横臥した際に不快を覚えないように、柔軟性に優れた素材で形成される。なお、温度調節シート1は、前記液媒流路2を円筒状のチューブ体で形成し、当該チューブ体を前記シート体3で被覆するようにしてもよい。また、当該シート体3は、上下2枚のシートを積層し、縫着、接着等することにより形成することもできる。
図3は、温度調節マット10を示す外観斜視図である。当該温度調節マット10は、マット体11内に複数の前記温度調節シート1、1を内蔵させて形成される。当該マット体11は、マット基材12と当該マット基材12を被覆するカバー13とから構成され、前記温度調節シート1、1は、前記マット基材12の上面に載置された後、カバー13を被覆することによってマット体11内に内蔵される。また、複数の温度調節シート1、1は、一方(図中上側)の温度調節シート1の排出口2bともう一方(図中下側)の温度調節シート1の供給口2aとを供給ホース体4で接続することによって連結される。また、一方の温度調節シート1の供給口2aには液媒を供給するための供給ホース体4が接続され、当該供給ホース体4から供給された液媒を排出するための排出ホース体5がもう一方の温度調節シート1の排出口2bに接続されている。なお、マット基材12は、市販されている敷布団に対して比較的薄手の敷布団から、又は、ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム製等の薄型スポンジ材からなり、また、カバー13は、使用者に対して肌触りの良いコットン生地、リネン生地等のシーツ生地を素材として形成される。
前記供給ホース体4及び排出ホース体5は円筒状に形成され、その両端を液媒流路2の供給口2a又は排出口2bに差し込むことによって温度調節シート1、1に接続される。当該供給ホース体4は、液媒流路2の供給口2a又は排出口2bから着脱可能に形成されるとともに、当該供給口2a又は排出口2bに接続する際には接続箇所から漏液しないように圧着されている。このように着脱可能に形成したことにより、温度調節マット10のサイズに対応させて接続する温度調節シート1の枚数を変更することができる。なお、当該実施例では、温度調節シート1を二枚接続したが、一枚のみ温度調節マット10に内蔵してもよく、或いは、三枚以上の温度調節シート1を供給ホース体4によって接続してマット体11に内蔵し、温度調節マット10を構成してもよい。
また、当該供給ホース4によって接続された温度調節シート1、1は、前記マット体11の敷布団又は薄型スポンジ材等のマット基材12の表面に接着、又は、縫着することで固定させ、且つ、マット体11のマット基材12の表面に対して可能な限り使用者が横臥する位置に適応するように載置して固定する。このように温度調節シート1、1をマット体11内に固定した温度調節マット10は、床面に敷設させた上で、加熱又は冷却した液媒を温度調節シート1、1の液媒流路2に供給することによって温度調節可能に利用する。
また、図3中の矢印が示すように、一方の温度調節シート1に供給された液媒は、排出口2bから供給ホース体4を経由して、もう一方の温度調節シート1の供給口2aから液媒流路2へと供給され、もう一方の排出口2bから排出ホース体5を介して温度調節マット10外へと排出される。よって、カバー13には、供給ホース体4及び排出ホース体を通すための孔(図示せず。)が設けられている。
次に、前記温度調節シート1を内蔵させた温度調節クッション20について説明する。図4は、温度調節クッション20を示す外観斜視図であって、当該温度調節クッション20は、枕又はクッション等のクッション体21のクッション基材22の表面に前記温度調節シート1を載置して接着又は縫着により固定し、枕カバーやクッションカバー等のカバー23を被覆して構成されている。また、当該温度調節シート1の供給口2a及び排出口2bには、夫々前記供給ホース体4及び排出ホース体5が接続されている。
クッション体21は、ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム製のスポンジ材で、又は、綿を布体に充填して形成されたクッション基材22に前記カバー23を被覆して形成され、寝具の枕や抱き枕等としての用途、床面に着座する際に敷く等の用途に使用されるものであって、枕やクッション以外にも、抱き枕、座布団等を含むものである。
前記温度調節クッション20は、内蔵した温度調節シート1の液媒流路2に冷却又は加熱した液媒を供給することにより、通常市販されているクッションを同様に、容易に持ち運んでどこでも利用することができ、且つ、効率的に温度調節のできる使用者の身体部位、例えば、首部や大腿部等の比較的太目の血管が通る身体部位に対してピンポイントで当接させて効率的に温度調節を行うこともできる。
一方、就寝用の枕として当該温度調節クッション20を使用すれば、使用者の頭部の温度調節を行うことができ、加熱した液媒を液媒流路2に供給することにより、温かい液媒が流れる液媒流路2がシート体3及びカバー23を介して間接的に使用者の頭部に当接して頭部を温めることができ、また、冷却した液媒を供給することによって快適な睡眠をとることができる。また、図示はしないが、当該温度調節クッション20のクッション体21を円柱形状に形成して温度調節シート1を内蔵させ、抱き枕として使用することにより、使用者は、温度調節クッション20に抱き付いた状態で身体部位への温度調節を行うこともできる。
また、当該温度調節クッション20を枕として使用する際に、前記図3に示した温度調節マット10と組み合わせて使用することにより、使用者の頭部を含む全身の身体部位に対して温度調節を行うことができ、より効率的で快適な睡眠をとることができる。
次に、前記温度調節マット10及び温度調節クッション20の通気性について説明する。前記温度調節マット10及び温度調節クッション20に内蔵された温度調節シート1は、液媒流路2の格子形状の孔に対応して孔3aを配孔したシート3により一定の通気性は確保されているものの、加熱又は冷却された液媒が液媒流路2を流れるために、その外周のシート体3表面が結露するおそれがある。以下に、通気性を向上させた前記温度調節マット10及び温度調節クッション20の構成について説明する。
まず、通気性を向上させた温度調節マット10について説明する。図5は、当該温度調節マット10を示す斜視図である。当該温度調節マット10は、吸水速乾布6及びシート状のスペーサ7で二層構造としたマット基材12にカバー13を被覆させたマット体11に、温度調節シート1、1を内蔵することによって形成される。当該温度調節シート1、1は、当該マット基材12上の吸水速乾布6の表面に敷設され、縫着又は接着することにより固定される。また、当該温度調節シート1、1の供給口2a及び排出口2bには、液媒の供給及び排出を行うための供給ホース体4及び排出ホース体5が適宜接続され、当該供給ホース体4及び排出ホース体5は、速乾吸水布6に設けた貫通孔を通して吸水速乾布6の下面に収納されている。
吸水速乾布6は、吸水性及び速乾性に優れた布であり、例えば、綿、絹等の繊維で形成された吸水性に優れた糸と、ポリエステル、レーヨン等の繊維で形成された速乾性に優れた糸とを組み合わせて縫製することにより布状に形成される。なお、当該吸水速乾布6は、当該縫製によって形成された布状に限られるものではなく、現在市販されている吸水速乾布を含め、吸水速乾機能を有する布状であれば何でもよい。
また、シート状のスペーサ7は、図6に示すように、平面方向に間隔をあけて配置され、且つ、マット基材12の厚さ方向に突出する複数の凸部7aが左右前後に連結部7bによって連結されて形成されている。当該凸部7aは、内部が前後左右及び上下に貫通する空間が形成されており、マット基材12の内部に厚さ方向の空間からなる空気流路が形成される。
また、当該スペーサ7は、使用者が温度調節マット10に横臥した荷重付加時においても、凸部7aの厚さ方向への撓みを抑制可能な耐圧縮性樹脂材料から形成される。これにより、スペーサ7は、空気流路としての形状を維持することができる。また、当該スペーサ7の各凸部7aの間には、前記供給ホース体4及び排出ホース体5を嵌合して配設し、収納することができるため、当該供給ホース体4及び排出ホース体5がマット基材12から突出することなく、横臥した使用者に当接して不快感を与えることがない。なお、当該耐圧縮性樹脂材料は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリアセタール等であるが、その他、耐圧縮性の樹脂材料であればどのようなものを選択してもよい。
次に、通気性を向上させた温度調節クッション20について説明する。図7は、当該温度調節クッション20を示す斜視図である。当該温度調節クッション20は、クッション基材22にカバー23を被覆してなるクッション体21に吸水速乾布6、シート状のスペーサ7及び温度調節シート1を内蔵して形成される。すなわち、当該温度調節クッション20は、通常のクッション素材からなるクッション基材22の表面に吸水速乾布6及びシート状のスペーサ7からなる二層構造を載置した上で、当該二層構造の表面に温度調節シート1を敷設して接着又は縫着により固定し、カバー23を被覆して形成される。なお、当該温度調節クッションでは、使用者頭部の寝心地を考慮して、吸水速乾布6のみをクッション基材22の表面に敷設し、当該吸水速乾布6の表面に温度調節シート1を敷設して接着又は縫着により固定し、カバー23を被覆してもよい。
このように、吸水速乾布6及びシート状のスペーサ7からなる二層構造に温度調節シート1を敷設し、温度調節マット10及び温度調節クッション20に内蔵したことにより、吸水速乾布6が液媒流路2の結露や使用者の汗を吸収して速やかに乾燥させる吸収速乾機能を発揮し、且つ、シート状のスペーサ7が液媒流路2の格子状と相俟って通気性を向上させる。
これにより、使用者は、温度調節マット10に横臥し、温度調節クッション20を枕として頭部を載置した際に、また、温度調節クッション20をクッションとして身体部位に当接させた際に、汗や結露等の水分によるベタ付きを感じることなく爽快感を得ることができる。特に、夏のような暑い季節には、十分な睡眠をとって疲労を回復させることで夏バテの解消などの効果を得ることができるため、当該温度調節マット10及び温度調節クッション20を利用して快適な睡眠をとることが効果的である。
また、前記カバー13、23においても通気性を向上させる構成とすることができる。図3及び図5で示したカバー13は、図8の温度調節マット10の断面概略図で示すように、上面カバー13aと下面カバー13bとを袋状に縫製して形成することもできる。当該上面カバー13aは、使用者当接面にプリントメッシュ13cその下側に吸水速乾布13dを積層した二層構造にして配され、また、下面カバー13bは、マット体11側から、抗菌防カビ処理を施したポリエステル生地13eと、樹脂綿13fと、シリコン樹脂又はフッ素樹脂等をコーティングすることで撥水加工を施した撥水加工布13gとからなる三層構造をステッチで押さえてキルティング生地に加工されている。なお、図4及び図7で示したカバー23においても、図9の温度調節クッション20の断面概略図で示すように、上面カバー23aと下面カバー23bとを袋状に縫製して形成し、上面カバー23aは、使用者当接面にプリントメッシュ23c及びその下側に吸水速乾布23dの二層構造にして配し、また、下面カバー23bは、クッション基材22側から、抗菌防カビ処理を施したポリエステル生地23eと、樹脂綿23fと、シリコン樹脂又はフッ素樹脂等をコーティングすることで撥水加工を施した撥水加工布23gとからなる三層構造をステッチで押さえてキルティング生地に加工すればよい。
このように、上面カバー13a、23aとしてプリントメッシュ13c、23c及び吸水速乾布13d、23dを設けたことにより、前記スペーサ7による空気流路とマット基材12又はクッション素材22の上面とが連通して通気性が向上し、使用者が横臥した際に爽快感を得ることができる。また、使用者との当接する面にプリントメッシュ13c、23cを設けたことで、メッシュ孔が開口しているために使用者の身体部位との当接面積が減少し、使用者にとって肌触りが良く快適に爽快感を得ることができるという効果も得ることができる。特に、夏の暑い季節において、使用者にとってより快適に睡眠をとることができるようになる。
また、図8及び図9で示したように、温度調節シート1の下面に吸水速乾布6及びシート状のスペーサ7を敷設した三層構造を袋状に形成した吸水速乾布13h、23hを被覆してもよく、これにより、液媒流路2での結露や使用者の発汗による水分をさらに効果的に吸収し速やかに乾燥させることができ、より爽快感を得ることができる。
次に、前記温度調節マット10を利用した温度調節装置30について説明する。図10は、前記温度調節マット10を利用した温度調節装置30を示す図である。
当該温度調節装置30は、液媒の温度を調節して供給する温度調節器31と、前記図5で示した温度調節マット10と、温度調節器31から温度調節マット10に内蔵した一方の温度調節シート1の供給口2aまでを接続する供給ホース体4と、当該温度調節シート1の排出口2bからもう一方の温度調節シート1の供給口2aまでを接続する供給ホース体4と、当該もう一方の温度調節シート1の排出口2bから温度調節器31までを接続する排出ホース体5を有し、温度調節器31から供給ホース体4を介して供給された液媒が、温度調節マット10内の複数の液媒流路2を経由し、もう一方の温度調節シート1の排出口2bから排出ホース体5を介して温度調節器31まで循環するように構成されている。
図11は、前記温度調節器31を示す分解斜視図である。当該温度調節器31は、基本的には、液媒を貯留する貯留部32と、当該液媒の温度を調節する温度調節手段33と、前記温度調節マット10に内蔵された温度調節シート1へと液媒を供給する循環ポンプ34と、当該温度調節器31を制御する制御手段35とから構成されている。
貯留部32は、上部が矩形状に開口し、蓋部32aが取り付けられた容器であって、温度調節器31内にボルト等の固着具を用いて固定される。当該貯留部32は、不飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチレン、FRPなどのプラスチック、ステンレススチール、ホーロー鋼板などの金属を素材と形成された容器である。
温度調節手段33は、電流を流す方向を変更することで被対象物を加熱又は冷却することのできるペルチェ素子33aによって構成される。当該ペルチェ素子33aには、前記貯留部32から図示しないホース体によって連結された蛇行流路33bが密接され、図12の断面図に示した蛇行流路33b内を流れる液媒をペルチェ素子33aによって加熱又は冷却する。なお、当該蛇行流路33bは、熱伝導率に優れたアルミ等の金属によって形成される。このように、温度調節手段33としてペルチェ素子33aを構成したことにより、ペルチェ素子33aだけで液媒の加熱及び冷却の両方を行うことができるので、温度調節器31全体をコンパクトに形成することができ、使用者の部屋内に容易に設置できるとともに持運びも容易であるほか、節電効果をも得ることができる。
また、当該温度調節手段33は、図示はしないが、前記ペルチェ素子33aに替え、ヒーター及び冷却手段を温度調節器31内に別々に設けて液媒を加熱又は冷却して温度調節する構成とすることもできる。
例えば、当該ヒーターは、貯留部32内に取り付けられたU字状の加熱部を設ければよい。当該加熱部は、内部にニクロム線を有し、貯留部32の側壁に取り付けられた温度センサと直列配線される。当該ヒーターは、貯留部32内の液媒の温度を検知する温度センサにより制御され、液媒を設定された温度に維持し、温度調節マット10を適温に温めることができる。
また、冷却手段は、例えば、ヒートポンプで構成され、圧縮器によって圧縮された液媒が高温高圧となった後、凝縮器によって前記高温高圧の冷媒が冷却されて液化する。このように、温度調節器31の冷却手段33cによって液媒は冷却され、液媒流路2に供給されることによって温度調節マット10を冷却することができる。
前記図11中の循環ポンプ34は、前記過熱又は冷却した液媒を貯留部32及び温度調節マット10の間で、供給ホース体及び排出ホース体を介して循環させるものであり、モータ34a、モータケース34b及びモータカバー34cとからなるモータ一体型の渦巻きポンプによって構成される。また、当該循環ポンプ34は、前記貯留部32の容器底面外側に近接して設置され、当該貯留部32とは接続管36によって接続される。なお、当該循環ポンプ34は、その他の例えば、タービンポンプ、プロペラポンプ、ピストンポンプ、ダイヤフラムポンプ、ギヤーポンプなど各種ポンプで構成してもよい。
前記貯留部32に貯留された液媒は、当該循環ポンプ34の作動によって図示しないホース体を介して前記蛇行流路33bへと供給され、液媒が蛇行する間にペルチェ素子33aによって加熱又は冷却される。その後、蛇行流路33bから排出された液媒は、図示しないホース体を介して供給ホース体4へと供給され、温度調節マット10内の液媒流路2を経由して排出ホース体5から循環ポンプ34へと戻り、以後、温度調節装置30が運転を継続する間、この循環を行う。
制御手段35は、温度調節マット10への液媒の循環をコントロールするものであり、図13のブロック図で示すように、メイン制御部35a、循環ポンプ制御部35b及びペルチェ素子33aを制御する温度調節制御部35cと、図11で示すペルチェ素子33aを冷却するためのヒートシンク37及び冷却ファン38を制御するヒートポンプ制御部35dを含み、温度調節器31内に内蔵される。
温度調節器31の上部には、使用者が温度を調節するために操作する操作パネル39が設けられている。当該操作パネル39は、前記メイン制御部35aに接続され、液媒の温度を含む運転状況を示す表示LED39aと、運転のオンオフ、温度調節マット10の温度設定など操作する運動入力部39bが設けられている。さらに、水位センサ、液媒温度センサ及び室温センサから測定信号が入力されたメイン制御部35aが、前記運動入力部39bからの操作信号に基づき温度調節器31の動作を制御する。
また、前記ペルチェ素子33aは、当該温度調節制御部35cからの信号に基づいて電流を流す方向を変更する変更手段を図示しない電源装置に設け、ペルチェ素子33aへの電流の方向を適宜変更することにより、液媒の過熱又は冷却を行う。
これら温度調節器31の構成要素は、空調孔が設けられたハウジング40及びハウジング蓋41内にコンパクトに収納され、温度調節器31のサイズが、高さ14.8cm、横、22.0cm、奥行14.0cmとコンパクトに構成されている。なお、図11中の符号42は、循環ポンプ34の振動を抑制する防振キャップ42であって静音効果を得るためのものであり、符号43は、電源コード43である。また、供給ホース体4及び排出ホース体5は、温度調節器31と温度調節マット10との中間位置で、接続具α及びβによって着脱可能に形成されており、さらに、供給ホース体4及び排出ホース体5は、接続具γによって温度調節器31と着脱可能に形成されており、夫々カバーによって保護されている。
このように構成された温度調節装置30において使用される液媒量は、貯留部32に200cc、温度調節シート1ごとに100ccであって、本実施例では、貯留部32に200ccと、二枚の温度調節シート1で100cc×2枚の200ccとの計400ccの液媒量が使用されている。よって、温度調節マット10のサイズに応じて接続する温度調節シート1を増加させるごとに100ccの液媒の使用量が増加し、仮に、温度調節マット10に内蔵する温度調節シートが三枚になれば、必要な液媒量は500ccとなる。また、温度調節クッション20を接続した場合にも、当該温度調節クッション20内に内蔵された温度調節シート1に使用される100ccの液媒量が必要となる。なお、当該液媒量は、温度調節シート1及び液媒流路2のサイズによっても適宜変更される。
また、当該液媒の温度について、前記運動入力部39bによって設定可能な温度が15℃〜45℃の範囲に設定されている状態で、実際に、温度調節シート1の液媒流路2に液媒を循環させての試験を行った。まず、周囲温度が11℃の状態で、設定温度を45℃に設定し、液媒を循環させた。この際、液媒流路2を流れる液媒の温度は45℃であり、温度調節マット10(温度調節クッション20)の表面温度は42℃となり、11℃の周囲温度の影響をあまり受けずに温かい状態を維持することができた。次に、周囲温度が30℃の状態で、設定温度を15℃に設定し、液媒を循環させた。この際、液媒流路2を流れる液媒の温度は23℃となり、周囲温度30℃よりも7℃下がっていた。また、温度調節マット10(温度調節クッション20)の表面温度は25℃となっており、周囲温度30℃の真夏日においても使用者が十分に清涼感を得ることができるまでに、液媒の温度及び温度調節マット10(温度調節クッション20)の表面温度は下がっていた。
図14は、当該温度調節器31のシステムを示すフローチャート図である。図14に示すように、使用者が操作パネル39の運動入力部39bを「ON」にすると、前記循環ポンプ制御部35bによって循環ポンプ34が作動するとともに、図11に示すサーミスタ44等の液媒温度センサによって測定された液媒温度と運動入力部39bによって入力された所望の設定温度とを比較し、液媒が当該設定温度となるように、温度調節制御部35cを介してペルチェ素子33aへ流れる電流の方向を変更し、貯留部32から図示しないホース体を介して蛇行流路36bに供給された液媒を加熱又は冷却する。また、当該液媒は、液媒温度の変化や設定温度の変更によっても、所望の設定温度を維持することができるようにフィードバック制御される。
当該加熱又は冷却された液媒は、供給ホース体4を経由して温度調節マット10内の液媒流路2に供給され、その後、排出ホース体5を介して貯留部32に戻されて循環することにより、温度調節マット10に横臥した使用者の身体を温冷して温度調節することができる。そして、使用者が操作パネル36の運動入力部36bを「OFF」にすると、循環ポンプ34及びペルチェ素子33aが停止し、温度調節器31が停止する。なお、メイン制御部35aにタイマー機能を設け、設定した時間経過後に自動で運動入力部36bを「ON」又は「OFF」するように構成してもよい。
このように、温度調節手段33であるペルチェ素子33aによって加熱又は冷却された貯留部32の液媒を循環ポンプ34によって温度調節シート1内で2つに区切った格子状の液媒流路2へと供給し、且つ、前記ペルチェ素子33a及び温度調節制御部35cによって前記液媒を所望の一定の設定温度で循環させることにより、少量の液媒でも格子状に均等に流れ、使用者による押圧によっても液媒の流れが阻害されることなく、均等均一に使用者の身体に常に所望の一定の温度で温度調節を施すことができる。
また、前記温度調節シート1に格子間の孔3aを設けたことにより、温度調節マット10の通気性が向上し、使用者がより爽快感を得ることができ、さらに、温度調節マット10のマット体11を吸水速乾布6及びシート状のスペーサ7で形成したことによって、温度調節マット10の通気性がさらに向上し、使用者は更なる爽快感を得ることができる。
また、前記複数の温度調節シート1は、一方の温度調節シート1の排出口2bをもう一方の温度調節シート1の供給口2aに供給ホース体4で接続することにより、温度調節シート1を複数枚連結することができるため、どのようなサイズのマット体11にも対応して内蔵することができる。
温度調節クッション20を利用した温度調節装置30については、図11で説明した温度調節器31に図7で説明した温度調節クッション20を、供給ホース体4及び排出ホース体5を介して接続すればよく、効果等は前記温度調節マット10を利用した温度調節装置30と同様であるため説明は省略する。なお、当該温度調節クッション20を利用した温度調節装置30は、図11で説明した温度調節マット10を利用した温度調節装置30と組み合わせて使用することもでき、使用者の頭部を含む全身に対して効果的に温度調節を行うことができる。
次に、他の実施例である温度調節装置50について説明する。図15は、当該温度調節装置50を示す図である。
当該温度調節装置50は、前記図5で示した温度調節マット10と、図7で示した温度調節クッション20と、温度調節器30と、これらを適宜接続する供給ホース体4及び排出ホース体5と、当該温度調節マット10及び温度調節クッション20を着脱可能に接続するクッション接続ホース体51とから構成されている。なお、ここで、温度調節器30は、前記実施例で説明したものと同様であるため説明を省略する。また、前記図5で示した温度調節マット10及び図7で示した温度調節クッション20は、前記実施例で説明したものと同様である点については説明を省略し、その変更点のみについて説明する。
温度調節マット10は、前記図5で示した温度調節マット10と構成をほぼ同じくし、その変更点は、図中、2枚設けた温度調節シート1、1の下側の温度調節シート1の排出口2bに供給ホース体4が接続され、当該供給ホース体4の他端がマット側接続ホース体51aの供給ホース体4に接続されている点にある。また、温度調節マット10内の排出ホース体5は、前記もう一方(下側)の温度調節シート1の排出口2bに接続されず、マット側接続ホース体51aの排出ホース体5に接続されている。
また、温度調節クッション20は、前記図7で示した温度調節クッション20と構成をほぼ同じくし、その変更点は、温度調節クッション20中の供給ホース体4がクッション側接続ホース体51bの供給ホース体4に接続され、温度調節クッション20中の排出ホース体5がクッション側接続ホース体51bの排出ホース体5に接続されている。
このように構成することにより、温度調節器31で過熱又は冷却された液媒は、供給ホース体4を介して、温度調節マット10内の液媒流路2を流れた後、クッション接続ホース体51の供給ホース体4から温度調節クッション20内の液媒流路2を流れ、排出ホース体5を経由して温度調節器31へと戻り、前記温度調節器31、当該温度調節マット10及び温度調節クッション20内を循環する。
クッション接続ホース体51は、マット側接続ホース体51aとクッション側接続ホース体51bとが接続切替手段52によって接続されて形成され、当該マット側接続ホース体51a及びクッション側接続ホース体51bは夫々、供給ホース体4及び排出ホース体5を一対として形成されている。また、接続切替手段52は、マット側接続ホース体51aとクッション側接続ホース体51bとで着脱可能に形成されており、当該接続切替手段52によってマット側接続ホース体51a及びクッション側接続ホース体51bの接続を維持させれば温度調節マット10及び温度調節クッション20の両方を一体として利用することもでき、接続切替手段52によって温度調節クッション20を取り外せば、温度調節クッション10のみを利用することもできる。これにより、使用者は、温度調節装置50を使用する幅が広がり、自身の嗜好に応じて適宜温度調節を行うことができるようになる。当該接続切替手段52について、以下、図16を用いて詳細に説明する。
図16は、当該接続切替手段52を示す拡大斜視図である。図16(a)は、前記マット側接続ホース体51a及びクッション側接続ホース体51bを接続させる場合の接続切替手段52であり、また、図16(b)は、マット側接続ホース体51aとクッション側ホース体51bを切り離して、温度調節マット10のみを使用する場合の接続切替手段52である。
まず、図16(a)に示す接続切替手段52について説明する。当該接続切替手段52は、クッション接続ホース体51の中間位置に設けられ、マット側接続ホース体51aの端部に設けた雌接続部53及びクッション側接続ホース体51bの端部に設けた雄接続部54で構成されている。
当該雌接続部53は、台地形状に形成され、当該台地形状の一方の面にマット側接続ホース体51aを接続し、もう一方の面に形成した接続供給口53aとマット側接続ホース体51aの供給ホース体4とを貫通させ、且つ、接続排出口53bとマット側接続ホース体51aの排出ホース体5とを貫通させて形成されている。また、当該もう一方の面には、雄接続部54と係止するための係止孔53c、53cが設けられている。
また、雄接続部54は、台地形状に形成され、当該台地形状の一方の面にクッション側接続ホース体51bを接続し、もう一方の面に形成した筒状の接続供給突出体54aとクッション側接続ホース体51bの供給ホース体4とを貫通させ、且つ、筒状の接続排出突出体54bとクッション側接続ホース体51bの排出ホース体5とを貫通させて形成されている。また、当該もう一方の面には、前記雌接続部53の係止孔53c、53cへ係止する係止片54c、54cが設けられている。
当該雌接続部53及び雄接続部54は、当該雄接続部54の接続供給突出体54a及び接続排出突出体54bを前記雌接続部53の接続供給口53a及び接続排出口53bに夫々挿入し、マット側接続ホース体51aとクッション側接続ホース体51bとを貫通させ、且つ、前記係止孔53c、53cを係止片54c、54cに係止させて固定し、接続される。
このように、当該雌接続部53及び雄接続部54が接続されることにより、マット側接続ホース体51a及びクッション側接続ホース体51bを着脱可能に接続することができ、温度調節マット10から温度調節クッション20へと液媒を供給し、且つ、温度調節クッション20から温度調節マット10へと液媒を排出することができる。
次に、図16(b)に示す接続切替手段52について説明する。当該接続切替手段52は、マット側接続ホース体51aの端部に設けた雌接続部53及び折返し雄接続部55で構成されている。なお、当該雌接続部53は、図16(a)で説明した構成と同様である。
折返し接続部55は、台地形状に形成され、一方の面に前記雌接続部53の接続供給口53aに挿入する筒状の接続供給突出体55aと、接続排出口53bに挿入する筒状の接続排出突出体55bと、係止孔53c、53cに係止する係止片55cが設けられ、もう一方の面に折返しホース体56が設けられている。当該折返しホース体56は、折返し接続部55の当該もう一方の面に、その一端を筒状の接続供給突出体55aから貫通して設けられ、且つ、折り返して、他端を筒状の接続排出突出体55bに貫通して接続されている。
このように、折返しホース体56を設けたことにより、マット側接続ホース体51aの供給ホース体4から供給された液媒は、接続供給口53a及び接続供給突出体55aを経由して折返しホース体55aへと流れ込んで折り返し、その後、接続排出突出体55b及び接続排出口55bを経由してマット側接続ホース体51aの排出ホース体5へと流れ込み、温度調節マット10の排出ホース体5から温度調節器31へと戻され、温度調節器31及び温度調節マット10内で循環する。
当該実施例において、接続切替手段52を設けたことにより、使用者は、温度調節マット10と温度調節クッション20とを両方一体として使用するか、温度調節マット10のみを使用するかを切替えることができ、温度調節装置50を使用する幅が広がり、自身の嗜好に応じて適宜温度調節を行うことができる。また、温度調節器31によって過熱又は冷却された液媒は、温度調節クッション20に供給される頃には、その温度が緩和されており、繊細な器官である脳(頭部)に対して和らいだ温度調節を行うことができる。
なお、当該実施例の接続切替手段52の構成は一例であって、その他接続を切替えることができればどのような構成であってもよい。また、切替える必要がなければ、接続切替手段52を設けずに単にクッション接続ホース体51で温度調節マット10及び温度調節クッション20を接続してもよい。
また、当該実施例では、温度調節マット10内に二枚の温度調節シート1を並設したが、一又は三枚以上を並設してもよく、温度調節マット10のサイズに応じて適宜変更すればよい。
また、接続切替手段52は、温度調節器31と温度調節マット10又は温度調節クッション20との間の供給ホース体4及び排出ホース体5の中間位置に設けてもよく、これにより、温度調節器31、温度調節マット10及び温度調節クッション20を別々に運搬又は収納等することができ、利便性を向上させることができる。
上記実施例の温度調節シート1では、同方向に開口させて供給口2a及び排出口2bを設けたが、温度調節シート1、供給ホース体4又は排出ホース体5等の配置箇所を変更する際には、その他温度調節シート1内のどのような箇所に設けてもよい。
また、供給ホース体4、排出ホース体5及びクッション接続ホース体に吸水速乾布6及びプリントメッシュ13c、或いは、ウレタンで保護した撥水生地等を巻き付けることにより、液媒による結露を防止するとともに水分を吸収して速やかに乾燥させることができ、また、これらホース体を保護等するという効果を得ることができる。
また、図11に示すとおり、温度調節器31はコンパクトに形成されているほか、電源コード43、供給ホース体4及び排出ホース体5が同方向に突出して延設されているため、当該温度調節器31を使用者の部屋に載置する際や収納する際に有効にスペースを使用することができる。
上記実施例の温度調節装置50等を使用することにより、使用者は、加熱した液媒による温度調節によって血流を改善することができ、肩こり解消等の効果を得ることもできる。また、液媒を冷却して温度調節クッション20を枕として使用することにより、継続して冷却可能な水枕としても利用することができる。
1 温度調節シート
2 液媒流路
2a 供給口
2b 排出口
3 シート体
3a 孔
4 供給ホース体
5 排出ホース体
6 吸水速乾布
7 スペーサ
7a 凸部
7b 連結部
10 温度調節マット
11 マット体
12 マット基材
13 カバー
13a、23a 上面カバー
13b、23b 下面カバー
13c、23c プリントメッシュ
13d、23d 吸水速乾布
13e、23e ポリエステル生地
13f、23f 樹脂綿
13g、23g 撥水加工布
13h、23h 吸水速乾布
20 温度調節クッション
21 クッション体
22 クッション基材
23 カバー
30 温度調節装置
31 温度調節器
32 貯留部
32a 蓋部
33 温度調節手段
33a ペルチェ素子
33b 蛇行流路
34 循環ポンプ
34a モータ
34b モータケース
34c モータカバー
35 制御手段
35a メイン制御部
35b 循環ポンプ制御部
35c 温度調節制御部
35d ヒートポンプ制御部
36 接続管
37 ヒートシンク
38 冷却ファン
39 操作パネル
39a 表示LED
39b 運動入力部
40 ハウジング
41 ハウジング蓋
42 防振キャップ
43 電源コード
44 サーミスタ
50 温度調節装置
51 クッション接続ホース体
51a マット側接続ホース体
51b クッション側接続ホース体
52 接続切替手段
53 雌接続部
53a 接続供給口
53b 接続排出口
53c 係止孔
54 雄接続部
54a、55a 接続供給突出体
54b、55b 接続排出突出体
54c、55c 係止片
55 折返し接続部
56 折返しホース体
α、β、γ 接続具

Claims (8)

  1. 液媒を貯留する貯留部と液媒の温度を調節する温度調節手段と循環ポンプとを有する温度調節器から、供給ホース体を経由して液媒の供給を受け、布団、マットレス等のマット体、又は、枕、クッション等のクッション体のカバー内に内蔵して温度を調節するために用いる温度調節シートであって、
    格子状に液媒流路が形成され、当該格子状の液媒流路に連接されて液媒を供給する供給口及び当該供給された液媒を排出する排出口が設けられた格子状の液媒流路を、前記液媒流路の格子間の孔に対応して配孔したシート体で形成してなることを特徴とする温度調節シート。
  2. 請求項1に記載の温度調節シートを一又は複数枚でマット基材の上面に敷設し、布団又はマットレス等のマット体のカバー内に内蔵してなることを特徴とする温度調節マット。
  3. 請求項1に記載の温度調節シートをクッション基材の上面に敷設し、枕又はクッション等のクッション体のカバー内に内蔵してなることを特徴とする温度調節クッション。
  4. 吸水速乾布及びシート状のスペーサで二層構造としたマット基材の当該吸水速乾布の表面に前記請求項1に記載の温度調節シートを敷設し、カバー内に内蔵してなることを特徴とする温度調節マット。
  5. 吸水速乾布及びシート状のスペーサで形成した二層構造を敷設したクッション基材、或いは、吸水速乾布を敷設したクッション基材の当該吸水速乾布の表面に前記請求項1に記載の温度調節シートを敷設し、カバー内に内蔵してなることを特徴とする温度調節クッション。
  6. 液媒の温度を調節して供給する温度調節器と、請求項2又は請求項4のいずれかに記載の温度調節マットとを有し、当該温度調節器と温度調節マット内の温度調節シートにおいて液媒が循環可能となるように、当該温度調節器及び温度調節マット内の温度調節シートを供給ホース体及び排出ホース体により接続し、
    前記温度調節器は、液媒を貯留する貯留部と、当該液媒の温度を調節する温度調節手段と、前記温度調節マットに内蔵された温度調節シートへと液媒を供給する循環ポンプと、当該温度調節器を制御する制御手段とからなり、
    前記温度調節器の温度調節手段によって温度調節された貯留部の液媒が、循環ポンプにより供給ホース体を経由して前記温度調節シートの供給口から格子状の液媒流路に供給され、前記温度調節シートの排出口から排出ホース体を経由して前記温度調節器に戻り、前記温度調節器及び請求項2又は請求項4のいずれかに記載の温度調節マット内の温度調節シートにおいて循環することを特徴とする温度調節装置。
  7. 液媒の温度を調節して供給する温度調節器と、請求項2又は請求項4のいずれかに記載の温度調節マットと、請求項5に記載の温度調節クッションとを有し、液媒が当該温度調節器から当該温度調節マット及び温度調節クッション内の温度調節シートを経由して温度調節器へと循環可能となるように、当該温度調節器、温度調節マット及び温度調節クッション内の温度調節シートを供給ホース体及び排出ホース体により接続し、
    前記温度調節器は、液媒を貯留する貯留部と、当該液媒の温度を調節する温度調節手段と、前記温度調節マットに内蔵された温度調節シートへと液媒を供給する循環ポンプと、当該温度調節器を制御する制御手段とからなり、
    前記温度調節マットと温度調節クッションは、供給ホース体及び排出ホース体からなるクッション接続ホース体により接続され、当該クッション接続ホース体の中間位置には、前記温度調節マットから温度調節クッションにまで液媒を供給するか、或いは、温度調節クッションを温度調節マットから切り離して温度調節マットまでに液媒を供給するかを切り替えるための接続切替手段を設けてなることを特徴とする温度調節装置。
  8. 前記温度調節手段がペルチェ素子を有することを特徴とする請求項6又は請求項7のいずれかに記載の温度調節装置。
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