JP6972833B2 - 電磁弁 - Google Patents
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Description
<全体構成>
図1は、第1実施形態に係る電磁弁の断面図である。本実施形態の電磁弁は、図1に示すように、ソレノイド部10と、バルブボディ50と、固定板部70と、を有する。ソレノイド部10とバルブボディ50は、軸方向に沿って配置される。ソレノイド部10は、コイル29の励磁により軸部11を移動させる。バルブボディ50は、ソレノイド部10の軸方向一方側(フロント側)に位置し、軸部11の移動とともに移動可能なスプール52を有する。なお、バルブボディ50のX軸方向マイナス側(下側)には、図示しない下側バルブボディが接続される。下側バルブボディは、例えば、複数のシフト弁、アキュムレータ、入出力ポートを有する。下側バルブボディは、図示しない油圧ポンプから供給される圧油を調圧してバルブボディに送る。バルブボディは調圧された圧油をスプール52を介して自動変速機に送油する。
ソレノイド部10は、図1に示すように、軸部11と、コア17と、ヨーク21と、ボビン25と、コイル29と、ハウジング30と、を有する。
図2は、第1実施形態に係るソレノイド部10のハウジング30の斜視図である。ハウジング30は、図1及び図2に示すように、磁性金属材料製であり、軸方向他方側(リア側)に、底部30aを有した有底筒状である。すなわち、ハウジング30は、筒状部分のリア側を覆う底部30aを有して有底筒状である。ハウジング30は、軸方向一方側端部から軸方向一方側(フロント側)へ突出する加締め部32を有する。本実施形態では、加締め部32は、ハウジング30のフロント側端部に周方向に等間隔を有して3つ設けられる。即ち、加締め部32は、ハウジング30のフロント側端部に隣接する他の加締め部32との間で120度の角度を有して位置する。加締め部32は、周方向に所定長さを有して円弧状である。
軸部11は、図1に示すように、プランジャ11aとシャフト部11bとを有する。プランジャ11aは、シャフト部11bの径方向外側に位置し、コア17に対して軸方向に移動する。シャフト部11bは、プランジャ11aの中心軸部分に装着される。
コア17は、シャフト部11bの径方向外側に位置する。本実施形態では、コア17は、磁性材料製であり、シャフト部11bのフロント側に配置されてハウジング30内に固定される。コア17は、ハウジング30の内面30cに接触する円板状の大径部17bと、大径部17bのリア側の側面からリア側へ延びて大径部17bよりも小径の小径部17cと、を有する。大径部17bと小径部17cは同軸上に位置する。小径部17cの径方向外側の側面17c1は、ボビン25の内面25aに嵌合して固定される。小径部17cのリア側の端部は、リア側に進むに従って径方向の幅が狭くなる凸部17c2を有する。凸部17c2は、コイル29の通電時に、凸部17c2からプランジャ11a側に延びる磁力線を集中させて、プランジャ11aをフロント側へ引っ張る力を増大する。
ヨーク21は、プランジャ11aの径方向外側に位置する。本実施形態では、ヨーク21は、フロント側が開口してリア側に底部21aを有して中心軸Jを中心とした有底筒状である。ヨーク21内には、プランジャ11aを収容する大径孔部21bと、大径孔部21bのリア側に繋がって大径孔部21bよりも小径の小径孔部21cとを有する。大径孔部21b及び小径孔部21cは、フロント側から見たときに円形状である。大径孔部21bの内径は、プランジャ11aの外径よりも僅かに大きい。このため、大径孔部21b内をプランジャ11aが軸方向に移動可能である。小径孔部21c内には円筒状のすべり軸受19が配置される。すべり軸受け19内にシャフト部11bが通される。このため、プランジャ11aを中央にしてプランジャ11aの軸方向両側から延びるシャフト部11bは、すべり軸受18,19で支持される。つまり、シャフト部11bは両端支持の状態で軸方向に移動可能である。
ボビン25は、コア17の径方向外側の側面17c1を覆う。本実施形態では、ボビン25は、樹脂製であり、コア17及びヨーク21の径方向外側の側面17c1、21dを覆う。ボビン25は、円筒部25bと、円筒部25bの軸方向両側に設けられて径方向外側へ突出するフランジ部25cと、を有する。円筒部25bにコイル29が巻かれる。リア側のフランジ部25cはハウジング30の底部30aに対向して接触し、フロント側のフランジ部25cは、コア17の大径部17bのリア側の面に対向して接触する。コイル29が巻かれたボビン25は、ターミナル26(図3参照)とともに樹脂によって一体成型される。
コイル29は、ボビン25に巻かれる。本実施形態では、コイル29は、ボビン25の円筒部25bの径方向外側の外周面に沿って周方向に巻かれる。コイル29の両端部はターミナル26(図3参照)に設けられた端子に電気的に接続される。ボビン25に巻かれたコイル29は、ターミナル26とともに樹脂により一体成型される。
図4aは、ソレノイド部10を固定する固定板部70の斜視図であり、図4bは取付孔部75a、75b、75cの拡大図である。固定板部70は、図1及び図4a示すように、金属製であり、Y軸方向に延びる長方形状である。固定板部70は、軸方向に貫通する中央孔部73と、中央孔部73の径方向外側に位置し、加締め部32が挿入される取付孔部75a、75b、75cと、取付孔部75a、75b、75cの径方向外側に位置し、固定部材81を介して固定板部70をバルブボディ50に固定する固定部79と、を有する。中央孔部73の内径は、シャフト部11bの外形よりも大きく、さらに、バルブボディ50に設けられたスプール52の外形よりも大きい。
バルブボディ50は、図1に示すように、内部にオイルの流路となる複数の油路が設けられる。また、バルブボディ50内には、複数の油路に繋がるスプール孔51が設けられる。スプール孔51は、バルブボディ50を軸方向に貫通する。スプール孔51内にスプール52が挿入される。本実施形態では、スプール孔51には4つの油路55が繋がる。
次に、電磁弁1の作用・効果について説明する。図1に示すように、電磁弁1のソレノイド部10のコイル29が励磁されると、プランジャ11aがコア17側に吸引される。このため、プランジャ11aを固定するシャフト部11bがプランジャ11aとともにフロント側に移動する。なお、シャフト部11bの移動時には、圧縮ばね60の附勢に抗して移動する。したがって、シャフト部11bに当接するスプール52がフロント側へ移動する。一方、ソレノイド部10のコイル29が非励磁状態になると、プランジャ11aは、コア17からの吸引力が無くなる。このため、圧縮ばね60のフロント側へ向く附勢力によって、スプール52はフロント側へ移動する。また、スプール52の移動に伴ってソレノイド部10のシャフト部11b及びプランジャ11aもフロント側へ移動する。
(孔部群72を複数設けた変形例)
図1に示した第1実施形態に係る電磁弁1では、1つのソレノイド部10が固定板部70を介してバルブボディ50に固定されている。しかしながら、この構造に限定されるものではなく、例えば、図5及び図6に示すように、固定板部70に複数のソレノイド部10を固定することもできる(変形例1)。
孔部群72の取付孔部75a、75b、75cは、図4aに示すように、固定板部70に設けられた中央孔部73の径方向外側に周方向に間隔を有して複数設けられる。また、固定板部70に隣接して設けられた一方の孔部群72の複数の取付孔部75a、75b、75cのうち固定板部70の延びる方向に対して交差する方向に配置された一対の取付孔部75a、75b間の領域78内に、他方の孔部群72の複数の取付孔部75a、75b、75cのうちの一つの取付孔部75cが位置してもよい。本実施形態では、8つの孔部群72が固定板部70に設けられる(変形例2)。
10 ソレノイド部
11 軸部
11a プランジャ
11b シャフト部
17 コア
25 ボビン
29 コイル
30 ハウジング
30a 底部
30b 周壁部
32 加締め部
50 バルブボディ
52 スプール
53 取付部
62 収容部
70 固定板部
70a 面
72 孔部群
73 中央孔部
75a、75b、75c 取付孔部
78 領域
79 固定部
Claims (8)
- コイルの励磁により軸部を移動させるソレノイド部と、
前記ソレノイド部の軸方向一方側に位置し、前記軸部の移動とともに移動可能なスプールを有するバルブボディと、
前記ソレノイド部と前記バルブボディとの間に位置し、前記ソレノイド部を前記バルブボディに固定する固定板部と、
を有し、
前記ソレノイド部は、
前記軸部と、
前記軸部の径方向外側に位置するコアと、
前記コアの径方向外側に配置されたボビンと、
前記ボビンに巻かれた前記コイルと、
前記軸部、前記コア、前記ボビン及び前記コイルを収容し、軸方向他方側に底部を有する有底筒状のハウジングと、
を有し、
前記ハウジングは、軸方向一方側端部から軸方向一方側へ突出する加締め部を有し、
前記固定板部は、
軸方向に貫通する中央孔部と、
前記中央孔部の径方向外側に位置し、前記加締め部が挿入される取付孔部と、
前記取付孔部の径方向外側に位置し、固定部材を介して前記固定板部を前記バルブボディに固定する固定部と、
を有し、
前記ハウジングは、前記加締め部が前記取付孔部を貫通し、且つ径方向に折れ曲がっている事により、前記固定板部に固定される
電磁弁。 - 前記軸部は、
前記軸部の径方向外側に位置し、前記コアに対して軸方向に移動するプランジャと、
前記プランジャの中心軸部分に装着されたシャフト部と、
を有する
請求項1に記載の電磁弁。 - 前記取付孔部から突出する前記加締め部は、前記軸部側へ倒されて前記ハウジングが前記固定板部に固定される
請求項1又は2に記載の電磁弁。 - 前記加締め部及び前記取付孔部の夫々は、3個以上設けられて周方向に均等に配置される
請求項1から3のいずれか1項に記載の電磁弁。 - 周方向に隣接する前記加締め部間における前記ハウジングの軸方向一方側の周端部は、前記加締め部が前記取付孔部を貫通する事により、前記周端部の端面が前記固定板部の軸方向他方側の面に接触する
請求項4に記載の電磁弁。 - 前記バルブボディは、前記固定板部の前記固定部が固定される取付部を有し、
前記バルブボディは、前記取付部に前記固定部が固定された状態で、前記固定板部側が開口して軸方向一方側へ窪み、前記固定板部に加締められた前記加締め部を収容する収容部を有する
請求項1から5のいずれか1項に記載の電磁弁。 - 前記固定板部は、軸方向に対して直交する方向に延び、
前記固定板部は、
1つの前記ソレノイド部に対して前記固定板部に設けられる前記中央孔部及び前記取付孔部からなる孔部群を複数有し、
複数の前記孔部群は、前記固定板部の延びる方向に沿って間隔を有して前記固定板部に設けられ、
前記固定板部は、複数の前記孔部群の夫々に前記ソレノイド部が固定されて、複数のソレノイド部を有する
請求項1から6のいずれかに記載の電磁弁。 - 前記孔部群の前記取付孔部は、前記固定板部に設けられた前記中央孔部の径方向外側に周方向に間隔を有して複数設けられ、
前記固定板部に隣接して設けられた一方の前記孔部群の複数の取付孔部のうち前記固定板部の延びる方向に対して交差する方向に配置された一対の取付孔部間の領域内に、他方の前記孔部群の複数の取付孔部のうちの一つの前記取付孔部が位置する
請求項7に記載の電磁弁。
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