JP6971570B2 - 花粉破裂抑制剤 - Google Patents
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Description
項1. ホウ酸及び/又はその塩を含み、且つトリエタノールアミンを実質的に含まない、花粉破裂抑制剤。
項2. 更に、下記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び(E)成分よりなる群から選択される少なくとも1種の成分を含有する、項1に記載の花粉破裂抑制剤。
(A)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
(B)テルペノイド
(C)グリチルリチン酸及び/又はその塩
(D)クロルフェニラミン及び/又はその塩
(E)ε−アミノカプロン酸及び/又はその塩
項3. アルコール性水酸基を有する有機アミンを実質的に含まない、項1又は2に記載の花粉破裂抑制剤。
項4. 繊維製品又は室内空間に適用される、項1〜3のいずれかに記載の花粉破裂抑制剤。
項5. 液剤である、項1〜4のいずれかに記載の花粉破裂抑制剤。
本発明の花粉破裂抑制剤は、花粉破裂抑制作用を発揮させる有効成分として、ホウ酸及び/又はその塩を含有する。
トリエタノールアミンには、花粉破裂抑制効果を妨げる作用がある。そのため、本発明の花粉破裂抑制剤では、トリエタノールアミンを実質的に含まない。
本発明の花粉破裂抑制剤において、「トリエタノールアミンを実質的に含まない」とは、トリエタノールアミンが、花粉破裂抑制効果を妨げる含有量以上で含まれていないことを指す。即ち、本発明の花粉破裂抑制剤には、花粉破裂抑制効果を妨げない範囲であることを限度として、トリエタノールアミンが含まれることが許容される。具体的には、本発明の花粉破裂抑制剤において許容されるトリエタノールアミンの含有量として、通常0.001nmol/g以下、好ましくは0.0005nmol/g以下、更に好ましくは0mol/gが挙げられる。
トリエタノールアミン以外のアルコール性水酸基を有する有機アミンについても、本発明の花粉破裂抑制剤による花粉破裂抑制効果を減弱させる可能性がある。そのため、本発明の花粉破裂抑制剤の好適な一態様として、アルコール性水酸基を有する有機アミンを実質的に含んでいないことが挙げられる。
本発明の花粉破裂抑制剤には、更に、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル((A)成分と表記することもある)、テルペノイド((B)成分と表記することもある)、グリチルリチン酸及び/又はその塩((C)成分と表記することもある)、クロルフェニラミン及び/又はその塩((D)成分と表記することもある)、並びにε−アミノカプロン酸及び/又はその塩((E)成分と表記することもある)の内、少なくとも1種の成分を含んでいてもよい。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、ポリオキシエチレンソルビタンと脂肪酸のエステルであり、非イオン性界面活性剤として知られている化合物である。
テルペノイドとは、イソプレノイド又はテルペンとも称され、通常、イソプレン単位(炭素数5)が複数個結合した化合物である。テルペノイドは、含まれるイソプレン単位の数に応じて、モノテルペン(イソプレン単位が2個)、セスキテルペン(イソプレン単位が3個)、ジテルペン(イソプレン単位が4個)、トリテルペン(イソプレン単位が6個)等に分類される。本発明の花粉破裂抑制剤では、これらのいずれのテルペノイドを使用してもよい。
グリチルリチン酸は、20β−カルボキシ−11−オキソ−30−ノルオレアナ−12−エン−3β−イル−2−O−β−D−グルコピラヌロノシル−α−D−グルコピラノシドウロン酸とも称される公知の化合物である。
クロルフェニラミンは、3−(4−クロロフェニル)−N,N−ジメチル−3−(2−ピリジニル)プロパン−1−アミンとも称される公知の化合物である。
ε−アミノカプロン酸は、炭素数6の飽和脂肪酸の末端の水素原子がアミノ基と置換した公知の化合物である。
本発明の花粉破裂抑制剤は、コンドロイチン硫酸及び/又はその塩((F)成分と表記することもある)を含んでいてもよい。
本発明の花粉破裂抑制剤は、更にキレート剤((G)成分と表記することもある)を含んでもよい。
本発明の花粉破裂抑制剤は、必要に応じて、(A)成分以外の界面活性剤((H)成分と表記することもある)が含まれていてもよい。
本発明の花粉破裂抑制剤にアルカリ金属の塩化物が含まれている場合、花粉破裂抑制効果が減弱されることがある。そのため、本発明の花粉破裂抑制剤の好適な一態様として、アルカリ金属の塩化物を実質的に含んでいないことが挙げられる。
本発明の花粉破裂抑制剤は、ホウ酸及び/又はその塩、並びに(A)〜(H)成分の他に、本発明の効果に影響を与えない範囲で、必要に応じて他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、特に制限されず、本発明の花粉破裂抑制剤の剤型や製品形態に応じて適宜選択すればよいが、例えば、緩衝剤、増粘剤、安定化剤、防腐剤、抗菌剤、殺菌剤、酸化防止剤、充填剤、消臭剤、緩衝剤、紫外線吸収剤、香料、色素、酵素、塩類、糖類、糖アルコール、アミノ酸類等が挙げられる。これらの成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の花粉破裂抑制剤のpHとしては、花粉破裂抑制効果を奏し得る範囲であれば特に制限されないが、例えば、5.0〜9.0、好ましくは6.0〜8.0、更に好ましくは6.5〜7.5が挙げられる。花粉破裂抑制剤のpHの調整方法は、特に制限されず、公知のpH調整剤を含むことにより調整することができる。
本発明の花粉破裂抑制剤は、ホウ酸及び/又はその塩、必要に応じて、(A)〜(H)成分及びその他の成分を、溶剤に添加し混合することによって調製できる。
本発明の花粉破裂抑制剤の形態としては、特に制限されず、液剤、エアゾール剤、固形剤、ゲル剤等、公知の製品形態が挙げられる。また、製品形態に応じて、その製品形態に一般的に含有される成分を花粉破裂抑制剤に適宜含有させてもよい。なかでも、花粉破裂抑制剤の形態としては、取扱いが容易な点で、液剤が好ましい。
本発明の花粉破裂抑制剤は、花粉の破裂抑制が求められる対象に適用される。対象としては、花粉が浮遊、もしくは浮遊するおそれのある空間、又は花粉が付着し得る、もしくは付着するおそれのある対象であれば、特に制限されないが、例えば、室内又は車内の空間;窓;網戸;壁;床;カーテン、絨毯、布団、衣類、マスク等の繊維製品;身体(粘膜、皮膚);時計、ネックレス、ブレスレット、指輪等の装身具;家具;書籍等が挙げられる。
表1〜3に記載の組成となるように、各成分を秤量のうえ、精製水に溶解し、液剤を調製した。得られた花粉破裂抑制剤の花粉破裂率と、花粉の抗原タンパクの溶出量について、下記の方法で評価した。
花粉の濃度が10mg/mlとなるようにスギ花粉(和光純薬工業株式会社製)を前記で得られた液剤に混濁し、37℃下でインキュベートした。5分後に混濁液10μlをスライドガラスに滴下してカバーガラスで被い、光学顕微鏡(倍率100倍)の下、花粉を200個カウントした。200個の花粉のうち破裂している花粉数をカウントし、下記式により、花粉破裂率を算出した。
実施例9及び14の液剤については、以下の方法に従って、抗原タンパク(Cry j 1及びCry j 2)の放出量の定量を行った。スギ花粉(和光純薬工業株式会社製)を10mg/mlとなるように各液剤に混濁し、37℃下でインキュベートした。5分後に、素早く氷水で冷やし、11,000gで3分間、4℃で遠心分離を行った。上清を採取し、再び遠心分離を行った。その後、上清(回収液)を採取し、ELISA kit(株式会社 特殊免疫研究所製)を用いてサンドイッチ法にてCry j 1を定量した。また、Cry j 2については、スギ花粉(和光純薬工業株式会社製)を200mg/mlとなるように各液剤に混濁したこと以外は、Cry j 1の場合と同条件で定量を行った。
Claims (4)
- ホウ酸及び/又はその塩を含み、
下記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び(E)成分よりなる群から選択される少なくとも1種の成分を含み、
(A)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
(B)テルペノイド
(C)グリチルリチン酸及び/又はその塩
(D)クロルフェニラミン及び/又はその塩
(E)ε−アミノカプロン酸及び/又はその塩
且つトリエタノールアミンを実質的に含まない、花粉破裂抑制剤(但し、フルニソリドを含む場合を除く)。 - ホウ酸及び/又はその塩を含み、且つトリエタノールアミンを実質的に含まず、
繊維製品又は室内空間に適用される、花粉破裂抑制剤(但し、フルニソリドを含む場合を除く)。 - アルコール性水酸基を有する有機アミンを実質的に含まない、請求項1又は2に記載の花粉破裂抑制剤。
- 液剤である、請求項1〜3のいずれかに記載の花粉破裂抑制剤。
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