JP6970926B2 - トリアジン環含有重合体 - Google Patents

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Description

本発明は、トリアジン環含有重合体に関し、さらに詳述すると、光照射によって屈折率が変化するトリアジン環含有重合体に関する。
近年、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、タッチパネル、光半導体(LED)素子、固体撮像素子、有機薄膜太陽電池、色素増感太陽電池、および有機薄膜トランジスタ(TFT)等の電子デバイスを開発する際に、高機能な高分子材料が要求されるようになってきた。
求められる具体的な特性としては、1)耐熱性、2)透明性、3)高屈折率、4)高溶解性、5)低体積収縮率、6)高温高湿耐性、7)高膜硬度などが挙げられる。
この点に鑑み、本出願人は、トリアジン環および芳香環を有する繰り返し単位を含む重合体が高屈折率を有し、ポリマー単独で高耐熱性、高透明性、高屈折率、高溶解性、低体積収縮を達成でき、電子デバイスを作製する際の膜形成用組成物として好適であることを既に見出している(特許文献1)。
ところで、光によって可逆的に屈折率が変化する有機材料として、従来、フォトクロミック材料が知られている。
しかし、スピロピラン、スピロオキサジン、ジアリールエテン誘導体等の従来のフォトクロミック材料(特許文献2,3参照)は、いずれも屈折率がそれほど高くない上、光照射による屈折率変化は大きくても10-3程度であるため、それらの特性にはさらなる改良の余地があった。
国際公開第2010/128661号 特開平9−236714号公報 特開2003−322887号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高屈折率を示すとともに、光照射によって屈折率が大きく変化する新規な化合物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、所定の末端封止基を有するハイパーブランチ型のトリアジン環含有重合体が、高屈折率であるとともに、光照射によってその屈折率が大きく変化するため、屈折率可変材料として有用であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1. 下記式(1)で表される繰り返し単位構造を含み、少なくとも1つのトリアジン環末端を有し、このトリアジン環末端の少なくとも一部が、下記式(15)で示されるアリールアミノ基で封止されていることを特徴とするトリアジン環含有重合体、
Figure 0006970926
{式中、RおよびR′は、互いに独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、またはアラルキル基を表し、
Ar′は、フッ素原子を含んでいてもよいアリールアミノ基を表し、
Arは、式(2)〜(13)で示される群から選ばれる少なくとも1種を表す。
Figure 0006970926
〔式中、R1〜R92は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、
93およびR94は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、
1およびW2は、互いに独立して、単結合、CR9596(R95およびR96は、互いに独立して、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基(ただし、これらは一緒になって環を形成していてもよい。)を表す。)、C=O、O、S、SO、SO2、またはNR97(R97は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表す。)を表し、
1およびX2は、互いに独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、または式(14)
Figure 0006970926
(式中、R98〜R101は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、
1およびY2は、互いに独立して、単結合または炭素数1〜10のアルキレン基を表す。)で示される基を表す。
Figure 0006970926
(式中、R102〜R110は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、
3は、CHまたはNを表す。)〕
2. 前記R102〜R110が、水素原子である1のトリアジン環含有重合体、
3. 前記Arが、式(16)で示される1または2のトリアジン環含有重合体、
Figure 0006970926
4. 1〜3のいずれかのトリアジン環含有重合体からなる屈折率可変材料、
5. 1〜3のいずれかのトリアジン環含有重合体と、溶媒とを含む屈折率可変膜形成用組成物、
6. 1〜3のいずれかのトリアジン環含有重合体を含む屈折率可変膜、
7. 基材と、この基材上に形成された6の屈折率可変膜とを備える光学デバイス
を提供する。
本発明のトリアジン環含有重合体は、1.7以上、構造によっては1.8以上という高い屈折率を有しているうえ、光照射によって屈折率が10-2オーダーで大きく変化するという特性を有している。
また、末端封止剤が有する二重結合部位が、C=Cの場合は、光照射によりtransからcisへ、cisからtransへ構造変化を起こし、N=Nの場合は、光照射によりtransからcisへ、加熱によりcisからtransへ構造変化を起こし、これらの構造変化は可逆的であるため、屈折率変化も可逆的であるという特徴を有する。
したがって、このトリアジン環含有重合体は、光を利用した可逆的な光屈折率可変材料として、または光と熱を利用した可逆的な屈折率可変材料として用いることができ、光記録媒体や光学デバイスの一部材として好適に利用できる。
実施例1−1で得られた高分子化合物[4]の1H−NMRスペクトル図である。 実施例1−2で得られた高分子化合物[6]の1H−NMRスペクトル図である。 実施例2−1で得られた薄膜に光照射したときの吸収スペクトルの変化を示す図である。 実施例2−2で得られた薄膜に光照射と加熱を繰り返したときの屈折率変化を示す図である。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明に係るトリアジン環含有重合体は、下記式(1)で表される繰り返し単位構造を含み、少なくとも1つのトリアジン環末端を有し、このトリアジン環末端の少なくとも一部が、下記式(15)で示されるアリールアミノ基で封止されていることを特徴とする。
Figure 0006970926
上記各式中、RおよびR′は、互いに独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、またはアラルキル基を表すが、屈折率をより高めるという観点から、ともに水素原子であることが好ましい。
本発明において、アルキル基の炭素数としては特に限定されるものではないが、1〜20が好ましく、ポリマーの耐熱性をより高めることを考慮すると、炭素数1〜10がより好ましく、1〜3がより一層好ましい。また、その構造は、鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。
アルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、シクロブチル、1−メチル−シクロプロピル、2−メチル−シクロプロピル、n−ペンチル、1−メチル−n−ブチル、2−メチル−n−ブチル、3−メチル−n−ブチル、1,1−ジメチル−n−プロピル、1,2−ジメチル−n−プロピル、2,2−ジメチル−n−プロピル、1−エチル−n−プロピル、シクロペンチル、1−メチル−シクロブチル、2−メチル−シクロブチル、3−メチル−シクロブチル、1,2−ジメチル−シクロプロピル、2,3−ジメチル−シクロプロピル、1−エチル−シクロプロピル、2−エチル−シクロプロピル、n−ヘキシル、1−メチル−n−ペンチル、2−メチル−n−ペンチル、3−メチル−n−ペンチル、4−メチル−n−ペンチル、1,1−ジメチル−n−ブチル、1,2−ジメチル−n−ブチル、1,3−ジメチル−n−ブチル、2,2−ジメチル−n−ブチル、2,3−ジメチル−n−ブチル、3,3−ジメチル−n−ブチル、1−エチル−n−ブチル、2−エチル−n−ブチル、1,1,2−トリメチル−n−プロピル、1,2,2−トリメチル−n−プロピル、1−エチル−1−メチル−n−プロピル、1−エチル−2−メチル−n−プロピル、シクロヘキシル、1−メチル−シクロペンチル、2−メチル−シクロペンチル、3−メチル−シクロペンチル、1−エチル−シクロブチル、2−エチル−シクロブチル、3−エチル−シクロブチル、1,2−ジメチル−シクロブチル、1,3−ジメチル−シクロブチル、2,2−ジメチル−シクロブチル、2,3−ジメチル−シクロブチル、2,4−ジメチル−シクロブチル、3,3−ジメチル−シクロブチル、1−n−プロピル−シクロプロピル、2−n−プロピル−シクロプロピル、1−イソプロピル−シクロプロピル、2−イソプロピル−シクロプロピル、1,2,2−トリメチル−シクロプロピル、1,2,3−トリメチル−シクロプロピル、2,2,3−トリメチル−シクロプロピル、1−エチル−2−メチル−シクロプロピル、2−エチル−1−メチル−シクロプロピル、2−エチル−2−メチル−シクロプロピル、2−エチル−3−メチル−シクロプロピル基等が挙げられる。
上記アルコキシ基の炭素数としては特に限定されるものではないが、炭素数1〜20が好ましく、ポリマーの耐熱性をより高めることを考慮すると、炭素数1〜10がより好ましく、1〜3がより一層好ましい。また、そのアルキル部分の構造は、鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。
アルコキシ基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、1−メチル−n−ブトキシ、2−メチル−n−ブトキシ、3−メチル−n−ブトキシ、1,1−ジメチル−n−プロポキシ、1,2−ジメチル−n−プロポキシ、2,2−ジメチル−n−プロポキシ、1−エチル−n−プロポキシ、n−ヘキシルオキシ、1−メチル−n−ペンチルオキシ、2−メチル−n−ペンチルオキシ、3−メチル−n−ペンチルオキシ、4−メチル−n−ペンチルオキシ、1,1−ジメチル−n−ブトキシ、1,2−ジメチル−n−ブトキシ、1,3−ジメチル−n−ブトキシ、2,2−ジメチル−n−ブトキシ、2,3−ジメチル−n−ブトキシ、3,3−ジメチル−n−ブトキシ、1−エチル−n−ブトキシ、2−エチル−n−ブトキシ、1,1,2−トリメチル−n−プロポキシ、1,2,2−トリメチル−n−プロポキシ、1−エチル−1−メチル−n−プロポキシ、1−エチル−2−メチル−n−プロポキシ基等が挙げられる。
上記アリール基の炭素数としては特に限定されるものではないが、6〜40が好ましく、ポリマーの耐熱性をより高めることを考慮すると、炭素数6〜16がより好ましく、6〜13がより一層好ましい。
アリール基の具体例としては、フェニル、o−クロルフェニル、m−クロルフェニル、p−クロルフェニル、o−フルオロフェニル、p−フルオロフェニル、o−メトキシフェニル、p−メトキシフェニル、p−ニトロフェニル、p−シアノフェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、o−ビフェニリル、m−ビフェニリル、p−ビフェニリル、1−アントリル、2−アントリル、9−アントリル、1−フェナントリル、2−フェナントリル、3−フェナントリル、4−フェナントリル、9−フェナントリル基等が挙げられる。
アラルキル基の炭素数としては特に限定されるものではないが、炭素数7〜20が好ましく、そのアルキル部分は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。
その具体例としては、ベンジル、p−メチルフェニルメチル、m−メチルフェニルメチル、o−エチルフェニルメチル、m−エチルフェニルメチル、p−エチルフェニルメチル、2−プロピルフェニルメチル、4−イソプロピルフェニルメチル、4−イソブチルフェニルメチル、α−ナフチルメチル基等が挙げられる。
上記Arは、式(2)〜(13)で示される群から選ばれる少なくとも1種を表す。
Figure 0006970926
上記R1〜R92は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、R93およびR94は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、W1およびW2は、互いに独立して、単結合、CR9596(R95およびR96は、互いに独立して、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基(ただし、これらは一緒になって環を形成していてもよい。)を表す。)、C=O、O、S、SO、SO2、またはNR97(R97は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表す。)を表す。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
なお、アルキル基、アルコキシ基としては上記と同様のものが挙げられる。
また、X1およびX2は、互いに独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、または式(14)で示される基を表す。
Figure 0006970926
上記R98〜R101は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、Y1およびY2は、互いに独立して、単結合または炭素数1〜10のアルキレン基を表す。これらハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基としては上記と同様のものが挙げられる。
炭素数1〜10のアルキレン基としては、直鎖、分岐、環状のいずれでもよく、その具体例としては、メチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン基等が挙げられる。
これらの中でも、R1〜R92およびR98〜R101としては、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、炭素数1〜5のアルキル基、または炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、水素原子がより好ましい。
特に、Arとしては、式(2)、(5)〜(13)で示される少なくとも1種が好ましく、式(2)、(5)、(7)、(8)、(11)〜(13)で示される少なくとも1種がより好ましい。上記式(2)〜(13)で表されるアリール基の具体例としては、下記式で示されるものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0006970926
これらの中でも、より高い屈折率のポリマーが得られることから、下記式で示されるアリール基がより好ましい。
Figure 0006970926
特に、低極性溶剤等の有機溶媒に対するトリアジン環含有重合体の溶解性をより高めることを考慮すると、Arとしては、式(16)で示されるm−フェニレン基が好ましい。
Figure 0006970926
また、上記式(1)で表される繰り返し単位構造を含むトリアジン環含有重合体は、少なくとも1つのトリアジン環末端を有し、このトリアジン環末端の少なくとも一部が、下記式(15)で表されるアリールアミノ基で封止されている。
Figure 0006970926
式(15)において、R102〜R110は、互いに独立して水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、X3は、CHまたはNを表す。
なお、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基としては上記と同様のものが挙げられる。
ジアルキルアミノ基としては、炭素数1〜5のアルキル基を2つ有するアミノ基が好ましく、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基がより好ましい。
特に、本発明のトリアジン環含有重合体は、R102〜R107およびR109〜R110がすべて水素原子であり、R108が、水素原子、アミノ基、またはジメチルアミノ基であるアリールアミノ基で封止されていることが好ましく、R102〜R110がすべて水素原子である下記(15’)で表されるアリールアミノ基で封止されていることがより好ましい。
Figure 0006970926
なお、上記アリールアミノ基は、後述の製造法において、対応するアリールアミノ化合物を用いて導入することができる。
このアリールアミノ化合物の具体例としては、4−アミノスチルベン、4−アミノアゾベンゼン等が挙げられる。
本発明において、特に好適なトリアジン環含有重合体としては、式(17)〜(19)で示されるものが挙げられる。
Figure 0006970926
(式中、R,R′、R1〜R4、およびX3は、上記と同じ意味を表す。)
Figure 0006970926
(式中、R1〜R4およびX3は、上記と同じ意味を表す。)
Figure 0006970926
(式中、X3は、上記と同じ意味を表す。)
本発明におけるトリアジン環含有重合体の重量平均分子量は、特に限定されるものではないが、500〜500,000が好ましく、500〜100,000がより好ましく、より耐熱性を向上させるとともに、収縮率を低くするという点から、2,000以上が好ましく、より溶解性を高め、得られた溶液の粘度を低下させるという点から、50,000以下が好ましく、30,000以下がより好ましく、10,000以下がより一層好ましい。
なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCという)分析による標準ポリスチレン換算で得られる平均分子量である。
本発明のトリアジン環含有重合体は、上述した特許文献1に開示された手法に準じて製造することができる。
例えば、下記スキーム1に示されるように、トリアジン環含有重合体(20)は、トリアジン化合物(21)およびアリールジアミノ化合物(22)を適当な有機溶媒中で反応させた後、末端封止剤であるアリールアミノ化合物(23)と反応させて得ることができる。
Figure 0006970926
(式中、Xは、互いに独立してハロゲン原子を表し、X3は、上記と同じ意味を表す。)
上記反応において、アリールジアミノ化合物(22)の仕込み比は、目的とする重合体が得られる限り任意であるが、トリアジン化合物(21)1当量に対し、アリールジアミノ化合物(22)0.01〜10当量が好ましく、1〜5当量がより好ましい。
アリールジアミノ化合物(22)は、ニートで加えても、有機溶媒に溶かした溶液で加えてもよいが、操作の容易さや反応のコントロールのし易さなどを考慮すると、後者の手法が好適である。
反応温度は、用いる溶媒の融点から溶媒の沸点までの範囲で適宜設定すればよいが、特に、−30〜150℃程度が好ましく、−10〜100℃がより好ましい。
有機溶媒としては、この種の反応において通常用いられる種々の溶媒を用いることができ、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルスルホキシド;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピペリドン、N,N−ジメチルエチレン尿素、N,N,N’,N’−テトラメチルマロン酸アミド、N−メチルカプロラクタム、N−アセチルピロリジン、N,N−ジエチルアセトアミド、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルプロピオン酸アミド、N,N−ジメチルイソブチルアミド、N−メチルホルムアミド、N,N’−ジメチルプロピレン尿素等のアミド系溶媒、およびそれらの混合溶媒が挙げられる。
中でもN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、およびそれらの混合系が好ましく、特に、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが好適である。
また、上記スキーム1の1段階目の反応では、重合時または重合後に通常用いられる種々の塩基を添加してもよい。
この塩基の具体例としては、炭酸カリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムエトキシド、酢酸ナトリウム、炭酸リチウム、水酸化リチウム、酸化リチウム、酢酸カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化バリウム、リン酸三リチウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、フッ化セシウム、酸化アルミニウム、アンモニア、n−プロピルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチル−N−メチルピペリジン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン等が挙げられる。
塩基の添加量は、トリアジン化合物(21)1当量に対して1〜100当量が好ましく、1〜10当量がより好ましい。なお、これらの塩基は水溶液にして用いてもよい。
得られる重合体には、原料成分が残存していないことが好ましいが、本発明の効果を損なわなければ一部の原料が残存していてもよい。
反応終了後、生成物は再沈法等によって容易に精製できる。
アリールアミノ化合物(23)を用いた末端封止方法としては、公知の方法を採用すればよい。
この場合、末端封止剤の使用量は、重合反応に使われなかった余剰のトリアジン化合物由来のハロゲン原子1当量に対し、0.05〜10当量程度が好ましく、0.1〜5当量がより好ましく、0.5〜2当量がより一層好ましい。
反応溶媒や反応温度としては、上記スキーム1の1段階目の反応で述べたのと同様の条件が挙げられ、また、末端封止剤は、アリールジアミノ化合物(22)と同時に仕込んでもよい。
本発明のトリアジン環含有重合体は、溶媒と混合して屈折率可変膜形成用組成物として用いることができる。
溶媒としては、例えば、水;トルエン、p−キシレン、o−キシレン、m−キシレン、エチルベンゼン、スチレン、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、1−オクタノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチレングリコール、1−メトキシ−2−ブタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、γ−ブチロラクトン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルノーマルブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ノーマルプロピル、酢酸イソブチル、酢酸ノルマルブチル、乳酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、アリルアルコール、ノーマルプロパノール、2−メチル−2−ブタノール、イソブタノール、ノーマルブタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチルヘキサノール、1−メトキシ−2−プロパノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、N−シクロヘキシル−2−ピロリジノン等の有機溶媒が挙げられ、これらは単独で用いても、2種以上混合して用いてもよい。
この際、組成物中の固形分濃度は、保存安定性に影響を与えない範囲であれば特に限定されず、目的とする膜の厚みに応じて適宜設定すればよい。具体的には、溶解性および保存安定性の観点から、固形分濃度0.1〜50質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜40質量%である。
本発明の組成物には、本発明の効果を損なわない限りにおいて、トリアジン環含有重合体および溶媒以外のその他の成分、例えば、レベリング剤、界面活性剤、シランカップリング剤などの添加剤が含まれていてもよい。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、商品名エフトップEF301、EF303、EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製(旧(株)ジェムコ製))、商品名メガファックF171、F173、R−08、R−30、R−40、F−553、F−554、RS−75、RS−72−K(DIC(株)製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、商品名アサヒガードAG710,サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、BYK−302、BYK−307、BYK−322、BYK−323、BYK−330、BYK−333、BYK−370、BYK−375、BYK−378(ビックケミー・ジャパン(株)製)等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独で使用しても、2種以上組み合わせて使用してもよい。界面活性剤の使用量は、トリアジン環含有重合体100質量部に対して0.0001〜5質量部が好ましく、0.001〜1質量部がより好ましく、0.01〜0.5質量部がより一層好ましい。
本発明の組成物は、基材に塗布し、その後、必要に応じて加熱して溶剤を蒸発させた後、加熱して所望の膜とすることができる。
組成物の塗布方法は任意であり、例えば、スピンコート法、ディップ法、フローコート法、インクジェット法、ジェットディスペンサー法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、スリットコート法、ロールコート法、転写印刷法、刷毛塗り、ブレードコート法、エアーナイフコート法等の方法を採用できる。
また、基材としては、シリコン、インジウム錫酸化物(ITO)が成膜されたガラス、インジウム亜鉛酸化物(IZO)が成膜されたガラス、金属ナノワイヤ、ポリエチレンテレフタレート(PET)、プラスチック、ガラス、石英、セラミックス等からなる基材等が挙げられ、可撓性を有するフレキシブル基材を用いることもできる。
焼成温度は、溶媒を蒸発させる目的では特に限定されず、例えば110〜400℃で行うことができる。
焼成方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ホットプレートやオーブンを用いて、大気、窒素等の不活性ガス、真空中等の適切な雰囲気下で蒸発させればよい。
焼成温度および焼成時間は、目的とするデバイスのプロセス工程に適合した条件を選択すればよく、得られる膜の物性値がデバイスの要求特性に適合するような焼成条件を選択すればよい。
以上のようにして得られた本発明の薄膜は通常1.7以上、構造によっては1.8以上、さらには1.85以上という高い屈折率を有し、光照射によって屈折率が10-2オーダーで大きく変化するトリアジン環含有重合体を含んでいるため、屈折率可変膜として好適に機能する。
特に、末端封止剤が有する二重結合部位がtrans/cisの可逆的な構造変化を起こすため、屈折率変化も可逆的であるという特徴を有する。
このような特徴を有する屈折率可変膜は、光記録媒体や光学デバイスの一部材として好適に利用できる。
以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、実施例で用いた各測定装置は以下のとおりである。
1H−NMR]
装置:BRUKER AsendTM 500(500MHz)
測定溶媒:DMSO−d6
基準物質:テトラメチルシラン(TMS)(δ0.0ppm)
[GPC]
装置:東ソー(株)製 HLC−8200 GPC
カラム:Shodex KF−804L+KF−805L
カラム温度:40℃
溶媒:ジメチルホルムアミド(DMF)
検出器:UV(254nm)
検量線:標準ポリスチレン
[エリプソメーター]
装置:ジェー・エー・ウーラム・ジャパン製 多入射角分光エリプソメーターVASE
[高圧水銀灯]
装置:アイグラフィックス(株)製 4kW×1灯用バッチ炉型紫外線硬化装置
[1]トリアジン環含有重合体の合成
[実施例1−1]高分子化合物[4]の合成
Figure 0006970926
50mL四口フラスコに、m−フェニレンジアミン[2](0.7g、0.007mol、AminoChem社製)、およびジメチルアセトアミド11.35g(DMAc、純正化学(株)製)を加え、窒素置換した後、m−フェニレンジアミン[2]をDMAcに溶解させ、オイルバスで85℃に設定して加温した。その後、DMAc9.28gに溶解させた2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン[1](1.5g、0.008mol、エポニックデグザ社製)を50mL四口フラスコに滴下し、窒素置換後、オイルバスを95℃に設定し加熱撹拌した。30分後、DMAc4.23gに溶解させた4−アミノスチルベン[3](2.38g、0.012mol、東京化成工業(株)製)を滴下し、3時間撹拌した。その後、室温まで降温し、n−プロピルアミン(1.44g、東京化成工業(株)製)を滴下し、1時間撹拌後、撹拌を停止した。
反応溶液をメタノール54gおよびイオン交換水6gの混合溶液中に滴下して再沈殿させた。沈殿物をろ過し、テトラヒドロフラン18g(THF、純正化学(株)製)に再溶解させ、その溶液を、メタノール54gおよびイオン交換水6gの混合溶液中に滴下し、再度、再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で120℃、6時間乾燥し、目的とする高分子化合物[4]1.20gを得た。高分子化合物[4]の1H−NMRスペクトルの測定結果を図1に示す。高分子化合物[4]のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは3,000、多分散度Mw/Mnは1.9であった。
[実施例1−2]高分子化合物[6]の合成
Figure 0006970926
200mL四口フラスコに、m−フェニレンジアミン[2](2.35g、0.022mol)、およびDMAc37.83gを加え、窒素置換した後、m−フェニレンジアミン[2]をDMAcに溶解させ、オイルバスで85℃に設定して加温した。その後、DMAc30.95gに溶解させた2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン[1](5.0g、0.027mol)を200mL四口フラスコに滴下し、窒素置換後、オイルバスを95℃に設定し加熱撹拌した。30分後、DMAc14.09gに溶解させた4−アミノアゾベンゼン[5](8.02g、0.041mol、東京化成工業(株)製)を滴下し、3時間撹拌した。その後、室温まで降温し、n−プロピルアミン4.81gを滴下し、1時間撹拌後、撹拌を停止した。
反応溶液をメタノール180gおよびイオン交換水20gの混合溶液中に滴下して再沈殿させた。沈殿物をろ過し、THF59gに再溶解させ、その溶液を、メタノール180gおよびイオン交換水20gの混合溶液中に滴下し、再度、再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で120℃、6時間乾燥し、目的とする高分子化合物[6]3.56gを得た。高分子化合物[6]の1H−NMRスペクトルの測定結果を図2に示す。高分子化合物[6]のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは3,700、多分散度Mw/Mnは1.9であった。
[2]屈折率可変膜形成用組成物の調製および屈折率可変膜の作製
[実施例2−1]
実施例1−1で得られた高分子化合物[4]0.2gを、DMAc1.9gおよびシクロペンタノン1.9gの混合溶液に溶かし、均一透明なワニスを調製した(以下、高分子化合物[4]V1という)。
得られた高分子化合物[4]V1を、ガラス基板上にスピンコーターを用いて200rpmで5秒間、1,500rpmで40秒間スピンコートし、120℃のホットプレートで3分間焼成して被膜(以下、高分子化合物[4]F1)を得た。
上記実施例2−1で作製した高分子化合物[4]F1の屈折率および膜厚を表1に示す。
Figure 0006970926
上記実施例2−1で作製した高分子化合物[4]F1に、高圧水銀灯により、照度80W/cmにて積算露光量0〜3,000mJ/cm2と光照射したときの吸収スペクトルの変化を測定した。その結果を図3に示す。
図3に示されるように、高分子化合物[4]F1への光照射に伴い、290nm付近に等級収点をもちながら吸収スペクトルの変化が観測されたことから、trans体からcis体への光異性化が起こったことが示唆される。
また、上記実施例2−1で作製した高分子化合物[4]F1に、高圧水銀灯により、照度80W/cmにて積算露光量0〜3,000mJ/cm2と光照射したときの屈折率、膜厚の変化を測定した。それらの結果を表2に示す。
Figure 0006970926
表2に示されるように、高分子化合物[4]F1への光照射に伴い、屈折率が10-2の大きな屈折率変化を示していることがわかる。
[実施例2−2]
実施例1−2で得られた高分子化合物[6]0.2gを、DMAc1.9gおよびシクロペンタノン1.9gの混合溶液に溶かし、均一透明なワニスを調製した(以下、高分子化合物[6]V1という)。
得られた高分子化合物[6]V1を、ガラス基板上にスピンコーターを用いて200rpmで5秒間、1,500rpmで40秒間スピンコートし、120℃のホットプレートで3分間焼成して被膜(以下、高分子化合物[6]F1)を得た。
上記実施例2−2で作製した高分子化合物[6]F1の屈折率および膜厚を表3に示す。
Figure 0006970926
また、上記実施例2−2で作製した高分子化合物[6]F1に、図4に示すように高圧水銀灯による光照射と加熱を繰り返した。その結果、光照射ではtrans体からcis体へと光異性化することで屈折率の低下が観測された。加熱ではcis体からtrans体へと熱異性化することで屈折率の増大が観測された。このように、光と熱のエネルギーを繰り返し与えることでtrans−cisの可逆的な構造変化により、10-2の大きな可逆的な屈折率変化を示すことがわかる。

Claims (7)

  1. 下記式(1)で表される繰り返し単位構造を含み、少なくとも1つのトリアジン環末端を有し、このトリアジン環末端の少なくとも一部が、下記式(15)で示されるアリールアミノ基で封止されていることを特徴とするトリアジン環含有重合体。
    Figure 0006970926

    {式中、RおよびR′は、互いに独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、またはアラルキル基を表し
    Arは、式(2)〜(13)で示される群から選ばれる少なくとも1種を表す。
    Figure 0006970926

    〔式中、R1〜R92は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、
    93およびR94は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、
    1およびW2は、互いに独立して、単結合、CR9596(R95およびR96は、互いに独立して、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基(ただし、これらは一緒になって環を形成していてもよい。)を表す。)、C=O、O、S、SO、SO2、またはNR97(R97は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表す。)を表し、
    1およびX2は、互いに独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、または式(14)
    Figure 0006970926

    (式中、R98〜R101は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、
    1およびY2は、互いに独立して、単結合または炭素数1〜10のアルキレン基を表す。)で示される基を表す。
    Figure 0006970926

    (式中、R102〜R110は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、
    3は、CHまたはNを表す。)〕
  2. 前記R102〜R110が、水素原子である請求項1記載のトリアジン環含有重合体。
  3. 前記Arが、式(16)で示される請求項1または2記載のトリアジン環含有重合体。
    Figure 0006970926
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載のトリアジン環含有重合体からなる屈折率可変材料。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項記載のトリアジン環含有重合体と、溶媒とを含む屈折率可変膜形成用組成物。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項記載のトリアジン環含有重合体を含む屈折率可変膜。
  7. 基材と、この基材上に形成された請求項6記載の屈折率可変膜とを備える光学デバイス。
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