(本開示の基礎となった知見)
上記のように、従来の配車方法では、自律走行車がユーザとの待ち合わせのために、有料の待機場所、例えば、有料の駐車場を利用して待機する場合に、自律走行車に掛かる費用については何ら検討されていない。
しかしながら、荷物の受取場所やユーザの乗車場所となるユーザとの待ち合わせ場所として、例えば、有料の駐車場を利用し、自律走行車がユーザとの待ち合わせ時刻より早く駐車場に到達して駐車場に入った場合、駐車場に長時間駐車してユーザを待つ必要があり、駐車料金が多額になる。
このため、自律走行車はユーザとの待ち合わせ時刻の直前に駐車場に入ることが好ましいが、待ち合わせ時刻までに余裕がある場合は、自律走行車は走行して時間を調整する必要がある。この場合、自律走行車は駐車場までの最短経路ではなく、より長い経路を走行することとなり、この走行に係る燃料費用、例えば、ガソリン代や電気代が余分に必要になる。また、自律走行車がユーザとの待ち合わせ場所に到着するまでに、有料の待機場所で待機して時間調整することもできるが、この場合も、待機場所で待機するときの待機時間に対する待機費用、例えば、駐車料金が必要となる。
上記課題を解決するためには、待機場所で待機するときの待機時間に対する待機費用と、自律走行車が待ち合わせ場所に到達するまでの走行時間に対する走行費用とを比較考量して、荷物の受取やユーザの乗車のために、有料の待機場所を利用しなければならない。この知見に基づき、本願発明者らは、自律走行車がユーザとの待ち合わせのために、有料の待機場所を利用する場合に、自律走行車に掛かる費用を如何にして最小化するかについて鋭意検討を行った結果、本開示を完成したものである。
本開示の一態様に係る自律走行車は、ユーザとの待ち合わせ場所に待ち合わせ時刻までに到達し、且つ最小費用を達成する自律走行車であって、前記待ち合わせ場所及び前記待ち合わせ時刻を示す待ち合わせ情報を取得する取得部と、前記待ち合わせ時刻と現在時刻との差分から残り時間を計算する残り時間計算部と、待機場所で待機するときの待機時間に対する待機費用と、前記自律走行車が前記待ち合わせ場所に到達するまでの走行時間に対する走行費用との合計費用が最小になり、且つ、前記待機時間と前記走行時間との合計時間が前記残り時間内になるように、前記待機時間と前記走行時間とを決定する最小費用計算部と、前記走行時間で前記待ち合わせ場所に到達するように前記自律走行車を走行させる経路を決定する経路決定部とを備える。
この構成を備える自律走行車は、ユーザとの待ち合わせ場所及び待ち合わせ時刻を示す待ち合わせ情報を取得し、待ち合わせ時刻と現在時刻との差分から残り時間を計算し、待機場所で待機するときの待機時間に対する待機費用と、自律走行車が待ち合わせ場所に到達するまでの走行時間に対する走行費用との合計費用が最小になり、且つ、待機時間と走行時間との合計時間が残り時間内になるように、待機時間と走行時間とを決定し、決定した走行時間で待ち合わせ場所に到達するように自律走行車を走行させる経路を決定しているので、自律走行車は待ち合わせ時刻までに待ち合わせ場所に到着することができるとともに、自律走行車に係る待機費用と走行費用との合計費用を最小化することができる。この結果、自律走行車がユーザとの待ち合わせのために、有料の待機場所を利用する場合に、ユーザとの待ち合わせ時刻までに待ち合わせ場所に到着することができるとともに、自律走行車に掛かる費用を最小化することができる。
前記自律走行車は、電気をエネルギー源とする電気自動車であり、前記最小費用計算部は、前記待機費用と、前記電気自動車が前記待ち合わせ場所に到達するまでの走行時間に消費される電気に対する電気費用との合計費用が最小になり、且つ、前記待機時間と前記走行時間との合計時間が前記残り時間内になるように、前記待機時間と前記走行時間とを決定するようにしてもよい。
この構成を備える自律走行車は、電気自動車の待機費用と、電気自動車が待ち合わせ場所に到達するまでの走行時間に消費される電気に対する電気費用との合計費用が最小になり、且つ、待機時間と走行時間との合計時間が残り時間内になるように、待機時間と走行時間とを決定しているので、電気自動車がユーザとの待ち合わせのために、有料の待機場所を利用する場合に、ユーザとの待ち合わせ時刻までに待ち合わせ場所に到着することができるとともに、電気自動車に掛かる費用を最小化することができる。
前記自律走行車は、前記電気自動車に電力を供給するバッテリと、前記バッテリを充電する充電時間を計算する充電時間計算部とをさらに備え、前記最小費用計算部は、前記待機費用と前記電気費用との合計費用が最小になり、且つ、前記充電時間と前記待機時間と前記走行時間との合計時間が前記残り時間内になるように、前記待機時間と前記走行時間とを決定し、前記経路決定部は、前記バッテリを充電し且つ前記走行時間で前記待ち合わせ場所に到達するように前記電気自動車を走行させる経路を決定するようにしてもよい。
この構成を備える自律走行車は、バッテリを充電する充電時間を計算し、待機費用と電気費用との合計費用が最小になり、且つ、充電時間と待機時間と走行時間との合計時間が残り時間内になるように、待機時間と走行時間とを決定し、バッテリを充電し且つ決定した走行時間で待ち合わせ場所に到達するように電気自動車を走行させる経路を決定しているので、電気自動車はバッテリを充電することができるとともに、待ち合わせ時刻までに待ち合わせ場所に到着することができ、さらに、バッテリの充電時間に相当する待機費用を削減して、電気自動車に係る待機費用と電気費用との合計費用をより低減することができる。
前記最小費用計算部は、所定時間間隔毎に加算される待機料金に応じて前記待機費用を計算するようにしてもよい。
この構成を備える自律走行車は、所定時間間隔毎に加算される待機料金に応じて待機費用を計算しているので、所定時間間隔毎に待機料金が加算される有料の待機場所を利用する場合でも、待機費用が一定の時間間隔を有効に利用して自律走行車に係る待機費用と走行費用との合計費用を最小化することができる。
前記走行費用は、燃費性能に基づいて計算され、前記待ち合わせ場所に到達するまでの走行時間に消費されるエネルギー源に対する費用であり、前記燃費性能は、積載量に応じた値を用いるようにしてもよい。
この構成を備える自律走行車は、自律走行車の積載量に応じた燃費性能に基づいて、走行費用を計算するため、積載量による燃費性能の誤差をなくし、より正確な走行費用を算出することができる。
前記自律走行車は、自動運転により前記ユーザの荷物を配送する自動運転配送車であり、前記自動運転配送車は、前記待ち合わせ場所で前記ユーザに荷物を引き渡すようにしてもよい。
この構成を備える自律走行車は、自動運転によりユーザの荷物を配送する自動運転配送車として用いられ、待ち合わせ場所でユーザに荷物を引き渡すので、自動運転配送車がユーザとの荷物の受け渡しのために、有料の待機場所を利用する場合に、ユーザとの待ち合わせ時刻までに待ち合わせ場所に到着することができるとともに、自動運転配送車に掛かる費用を最小化することができる。
前記自律走行車は、自動運転により前記ユーザを輸送する自動運転輸送車であり、前記自動運転輸送車は、前記待ち合わせ場所で乗車した前記ユーザを輸送するようにしてもよい。
この構成を備える自律走行車は、自動運転によりユーザを輸送する自動運転輸送車が待ち合わせ場所で乗車したユーザを輸送するので、自動運転輸送車がユーザの乗車のために、有料の待機場所を利用する場合に、ユーザとの待ち合わせ時刻までに待ち合わせ場所に到着することができるとともに、自動運転輸送車に掛かる費用を最小化することができる。
また、本開示は、以上のような特徴的な構成を備える自律走行車として実現することができるだけでなく、自律走行車が備える特徴的な構成のうち自律走行車の走行を制御する構成を備える走行制御装置として実現したり、この走行制御装置が備える特徴的な構成に対応する特徴的な処理を実行する走行制御方法などとして実現したりすることもできる。また、このような走行制御方法に含まれる特徴的な処理を、プロセッサ及びメモリ等を備えるコンピュータに実行させるコンピュータプログラムとして実現することもできる。そして、上記のようなコンピュータプログラムを、CD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体あるいはインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは、言うまでもない。
したがって、以下の他の態様でも、上記の自律走行車と同様の効果を奏することができる。
本開示の他の態様に係る走行制御装置は、ユーザとの待ち合わせ場所に待ち合わせ時刻までに到達し、且つ最小費用を達成する自律走行車の走行を制御する走行制御装置であって、前記待ち合わせ場所及び前記待ち合わせ時刻を示す待ち合わせ情報を取得する取得部と、前記待ち合わせ時刻と現在時刻との差分から残り時間を計算する残り時間計算部と、待機場所で待機するときの待機時間に対する待機費用と、前記自律走行車が前記待ち合わせ場所に到達するまでの走行時間に対する走行費用との合計費用が最小になり、且つ、前記待機時間と前記走行時間との合計時間が前記残り時間内になるように、前記待機時間と前記走行時間とを決定する最小費用計算部と、前記走行時間で前記待ち合わせ場所に到達するように前記自律走行車を走行させる経路を決定する経路決定部とを備える。
また、本開示の他の態様に係る走行制御方法は、ユーザとの待ち合わせ場所に待ち合わせ時刻までに到達し、且つ最小費用を達成する自律走行車の走行を制御する走行制御方法であって、前記待ち合わせ場所及び前記待ち合わせ時刻を示す待ち合わせ情報を取得し、前記待ち合わせ時刻と現在時刻との差分から残り時間を計算し、待機場所で待機するときの待機時間に対する待機費用と、前記自律走行車が前記待ち合わせ場所に到達するまでの走行時間に対する走行費用との合計費用が最小になり、且つ、前記待機時間と前記走行時間との合計時間が前記残り時間内になるように、前記待機時間と前記走行時間とを決定し、前記走行時間で前記待ち合わせ場所に到達するように前記自律走行車を走行させる経路を決定する。
また、本開示の他の態様に係る制御プログラムは、ユーザとの待ち合わせ場所に待ち合わせ時刻までに到達し、且つ最小費用を達成する自律走行車の走行を制御する走行制御装置として、コンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記コンピュータに、前記待ち合わせ場所及び前記待ち合わせ時刻を示す待ち合わせ情報を取得し、前記待ち合わせ時刻と現在時刻との差分から残り時間を計算し、待機場所で待機するときの待機時間に対する待機費用と、前記自律走行車が前記待ち合わせ場所に到達するまでの走行時間に対する走行費用との合計費用が最小になり、且つ、前記待機時間と前記走行時間との合計時間が前記残り時間内になるように、前記待機時間と前記走行時間とを決定し、前記走行時間で前記待ち合わせ場所に到達するように前記自律走行車を走行させる経路を決定する、処理を実行させる。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される形状、構成要素、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、全ての実施の形態において、各々の内容を組み合わせることもできる。さらに、本開示の主旨を逸脱しない限り、本開示の各実施の形態に対して当業者が想到する範囲内の変更を施した各種変形例も本開示に含まれる。
以下、本開示の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本開示の一実施の形態における配車システムの構成の一例を示すブロック図である。
図1に示す配車システムは、自動運転配送車1、配車サーバ2、及びユーザ端末3を備える。自動運転配送車1は、通信部10、残り時間計算部11、最小費用計算部12、駐車場情報記憶部13、バッテリ14、充電時間計算部15、地図情報記憶部16、現在位置取得部17、移動経路決定部18、及び車両制御部19を備える。配車サーバ2は、通信部20、及び受取情報管理部21を備える。
自動運転配送車1、配車サーバ2、及びユーザ端末3は、インターネット、専用回線等の所定の有線又は無線のネットワーク4を介して、通信可能に接続されている。
自動運転配送車1は、車両内の所定位置に複数のロッカーが配置され、ロッカーに収容されたユーザ(受取人)の荷物を配送する自律走行車である。自動運転配送車1は、米SAE Internationalが定めたJ3016の定義によるSAEレベル5の完全自動運転(すべての道路および環境条件の下における自動運転システムによる全ての動的運転タスクの実施)を行い、無人の状態で荷物を配達する。
また、自動運転配送車1は、電気をエネルギー源とする電気自動車であり、例えば、二次電池式電気自動車から構成される。なお、自動運転配送車1の構成は、この例に特に限定されず、燃料電池自動車等の他の自動運転電気自動車を用いてもよい。また、自動運転配送車1のエネルギー源も、上記の例に特に限定されず、ガソリン等を燃料とする内燃機関を利用した通常の自動運転自動車、内燃機関と二次電池を併用するハイブリッドカー等の他の種々の自動運転自動車を用いてもよい。
自動運転配送車1は、荷物の受け渡し場所として、例えば、有料の駐車場を利用し、駐車場でユーザとの待ち合わせを行う。なお、駐車場としては、種々の駐車場を用いることができ、例えば、複数の駐車領域が明確に区画された駐車場、駐車領域が明確に区画されていない駐車場等が該当する。
自動運転配送車1は、ユーザとの待ち合わせ時刻までの駐車費用と駐車場に到達するまでの走行時間に対する走行費用(駐車場に到達するまでの走行時間に消費される電気に対する電気費用)とを比較し、最も費用が小さくなるように駐車と走行のタイミングを決定する。すなわち、自動運転配送車1は、現在時刻と待ち合わせ時刻との差分から残り時間を計算し、ユーザと待ち合わせる駐車場の単位時間当たりの駐車料金を取得し、また、自動運転配送車1の走行に必要な単位時間当たりの電気費用を計算する。自動運転配送車1は、駐車時間と走行時間との総和が残り時間以下になる範囲で、費用が最小になるような駐車時間と走行時間との比率を計算し、この計算結果に基づいた走行時間で駐車場に到着できるような経路を計算する。自動運転配送車1は、計算した経路を走行し、駐車場に到着したら駐車する。
なお、本開示の自律走行車は、上記の自動運転配送車に特に限定されず、自動運転によりユーザを輸送する自動運転輸送車であってもよい。この場合、自動運転輸送車は、駐車場でユーザとの待ち合わせを行い、駐車場で乗車したユーザをユーザが所望する別の場所へ輸送する。
配車サーバ2は、プロセッサ、メモリ、外部記憶装置、及び通信装置等を備えるクラウドサーバ等から構成され、駐車場を利用した荷物の配送を管理する。なお、配車サーバ2の構成は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能であり、例えば、残り時間計算部11、最小費用計算部12、駐車場情報記憶部13、充電時間計算部15、地図情報記憶部16、及び移動経路決定部18の各機能を付加して、走行制御装置としても機能するようにしてもよい。この場合、通信部10、バッテリ14、現在位置取得部17、及び車両制御部19を備え、走行制御装置として機能する配車サーバが決定した経路に従い、自動運転配送車1は駐車場まで走行する。
ユーザ端末3は、例えば、プロセッサ、メモリ、タッチパネル、及び通信装置等を備えるスマートフォン等から構成され、ユーザは、荷物の受け取りにユーザ端末3を使用する。ユーザ端末3の構成は、上記の例に特に限定されず、タブレット、据置型又は携帯型のパーソナルコンピュータ等の他の端末を用いてもよい。
配車サーバ2の受取情報管理部21は、荷物の配送スケジュールを管理している。ユーザ端末3を使用するユーザの荷物を自動運転配送車1が配送する場合、受取情報管理部21は、ユーザとの待ち合わせ場所となる駐車場及び待ち合わせ時刻を示す待ち合わせ情報として、ユーザが荷物を受け取る場所となる駐車場及び受取時刻を示す受取情報を作成し、通信部20を介して、受取情報をユーザ端末3及び自動運転配送車1に送信する。
なお、配車サーバ2は、自動運転配送車1ではなく、自動運転輸送車を配車する場合、ユーザとの待ち合わせ場所となる駐車場及び待ち合わせ時刻を示す待ち合わせ情報として、ユーザが乗車する場所となる駐車場及び乗車時間を示す乗車情報を自動運転輸送車に送信し、後述する受取情報を用いた走行制御処理と同様に、乗車情報を用いた走行制御処理が行われる。
ユーザ端末3は、受取情報を受信し、ユーザが荷物を受け取る場所となる駐車場及び受取時刻を表示する。ユーザは、表示された駐車場及び受取時刻を確認し、受取時刻までに指定された駐車場に到着する。
自動運転配送車1の通信部10は、受取情報を受信して残り時間計算部11に出力する。なお、受取情報はネットワークを介した通信手段に限らず、手入力や記憶媒体等の手段によって残り時間計算部11に出力されてもよく、受取情報を得るための構成を総称して取得部と呼んでもよい。
残り時間計算部11は、内部時計を有し、受取情報が示す受取時刻と、内部時計が示す現在時刻との差分から残り時間を計算し、計算した残り時間と受取情報が示す駐車場とを最小費用計算部12に通知する。なお、内部時時計は配車サーバ2の時刻と同期していればよく、GPSなどで時刻補正をしてもよいし、配車サーバ2と自動運転配送車1の間で独自に時刻同期をしておいてもよい。
駐車場情報記憶部13は、自動運転配送車1が荷物の受け渡し場所として利用する複数の駐車場の料金体系及び位置情報等を予め記憶している。料金体系としては、例えば、30分の駐車時間毎の駐車料金が250円であること、40分の駐車時間毎の駐車料金が300円であること等が該当し、この場合、所定時間間隔毎に駐車料金が加算されるので、最小費用計算部12は、駐車費用が一定の時間間隔(同一料金の時間帯)を有効に利用して自動運転配送車1に係る駐車費用と電気費用との合計費用を後述するように最小化することができる。
最小費用計算部12は、受取情報が示す駐車場の料金体系及び位置情報を駐車場情報記憶部13から読み出して受取情報が示す駐車場の単位時間当たりの駐車料金及び駐車場の位置情報を取得する。また、最小費用計算部12は、予め内部のメモリ等に記憶している自動運転配送車1の燃費性能等のデータから自動運転配送車1の単位時間当たりの走行に必要な電気費用を計算する。また、燃費性能は積載量の変化や燃料の種類、走行パターン、路面状況、タイヤの空気圧等の走行条件に伴いそれぞれのデータを記憶または更新してもよく、その値に基づいて電気費用を計算してもよい。
なお、自動運転配送車1の走行に必要な単位時間当たりの電気費用の算出方法は、上記の例に特に限定されず、例えば、自動運転配送車1の走行に必要な単位時間当たりの電気費用を予め計算し、計算した単位時間当たりの電気費用を所定のメモリ等に予め記憶し、当該メモリから読み出すようにしてもよい。また、駐車場の料金体系及び位置情報等の取得方法は、上記の例に特に限定されず、駐車場情報記憶部13を省略し、配車サーバ2が駐車場の料金体系及び位置情報等を予め記憶し、配車サーバ2から受取情報が示す駐車場の料金体系及び位置情報等を、通信部10等を介して取得するようにしてもよい。なお、駐車時間毎の駐車料金及び位置情報等は配車サーバ2ではなく、インターネット上に存在する駐車場情報を提供する他のサービスのサーバから最新情報を取得してもよい。
バッテリ14は、例えば、リチウムイオン二次電池から構成され、車両制御部19等の車内の電気を消費する機器に電力を供給する。なお、バッテリ14は、上記の例に特に限定されず、鉛蓄電池、ニッケル水素電池等の他の二次電池を用いたり、燃料電池等の他の電池を用いたりする等の種々の変更が可能である。
バッテリ14は、自身の現在の充電量を充電時間計算部15に通知する。充電時間計算部15は、バッテリ14の現在の充電量と満充電量との差からバッテリ14をフル充電する充電時間を計算して最小費用計算部12に出力する。
最小費用計算部12は、充電時間計算部15からの充電時間を基準にバッテリ14を充電するか否かを判断し、例えば、充電時間が所定の基準充電時間以上である場合、バッテリ14を充電すると判断する。
通常、充電ステーションでの充電には、充電費用は掛かるが、充電中の駐車費用は発生しないため、最小費用計算部12は、充電ステーションでの待機時間(充電時間)を最大化できるように、バッテリ14を充電するか否かを判断する。なお、バッテリ14を充電するか否かの基準は、上記の例に特に限定されず、バッテリ14の現在の充電量を基準に判断してもよいし、自動運転配送車1の今後の配送スケジュール(例えば今後の予測走行距離や余裕時間)と、バッテリ14の現在の充電量とを基に判断する等の種々の変更が可能である。
最小費用計算部12は、バッテリ14を充電しない場合、受取情報が示す駐車場の位置情報を移動経路決定部18に出力する。
地図情報記憶部16は、自動運転配送車1が走行する道路、充電可能な充電ステーション、荷物の受け渡し場所となる駐車場等を記載した地図情報を予め記憶している。現在位置取得部17は、GPS(Global Positioning System)機能を有し、例えば、自動運転配送車1の現在の車両位置の緯度情報及び経度情報を現在位置情報として取得し、取得した現在位置情報を移動経路決定部18に出力する。
移動経路決定部18は、受取情報が示す駐車場の位置情報と、自動運転配送車1の現在位置情報と、地図情報記憶部16の地図情報とを用いて、駐車場に到達する基準となる所定の経路(基準経路)を決定し、この基準経路で自動運転配送車1が自動運転により走行した場合の走行時間を算出して最小費用計算部12に出力する。また、移動経路決定部18は経路決定部と言ってもよい。
最小費用計算部12は、駐車場の単位時間当たりの駐車料金と、自動運転配送車1の走行に必要な単位時間当たりの電気費用と、基準経路での走行時間とを用いて、受取情報が示す駐車場に駐車しているときの駐車時間に対する駐車費用と、自動運転配送車1が駐車場に到達するまでの走行時間にバッテリ14から消費される電気に対する電気費用との合計費用が最小になり、且つ、駐車時間と走行時間との合計時間が残り時間内になるように、駐車時間と走行時間とを計算して決定する。
例えば、駐車費用が30分毎に250円であり、電気費用が1分毎に6円であり、残り時間が1時間であり、基準経路で駐車場までの走行時間が25分である場合、走行時間をそのまま25分とすると、電気費用は150円となり、駐車時間は35分となって30分を超えるので500円となり、合計費用は650円となる。
上記の場合、最小費用計算部12は、駐車時間を30分より短くするため、走行時間を6分だけ長く設定し、駐車時間を29分、走行時間を31分と決定する。この場合、駐車時間29分の駐車費用が250円となり、走行時間31分の電気費用が186円となり、合計費用は436円となるので、合計費用を214円削減することができ、合計費用を最小化することができる。なお、上記の例では、ユーザの荷物の受け渡しに要する時間に対する駐車費用を考慮していないが、この例に特に限定されず、荷物の受け渡しに要する時間を含む駐車費用を計算するとともに、荷物の受け渡しに要する時間を残り時間から減算し、減算後の残り時間に対する駐車時間と走行時間との比率を決定するようにしてもよい。
最小費用計算部12は、決定した駐車時間及び走行時間と、受取情報が示す駐車場の位置情報とを移動経路決定部18に通知する。なお、走行費用は、上記の電気費用に特に限定されず、駐車場に到達するまでの走行時間で消費されるエネルギー源に対する費用であれば種々の変更が可能であり、例えば、自動運転配送車1がハイブリッド車の場合、駐車場に到達するまでの走行時間で消費されるガソリンの燃料費用及び電気費用との合計費用が走行費用として算出される。
移動経路決定部18は、受取情報が示す駐車場の位置情報と、自動運転配送車1の現在位置情報と、地図情報記憶部16の地図情報とを用いて、最小費用計算部12が決定した走行時間で駐車場に到達するように自動運転配送車1を自動運転により走行させる経路を決定して車両制御部19に通知する。例えば、所定の経路で駐車場まで走行する走行時間は25分であるが、最小費用計算部12が決定した走行時間が31分である場合、移動経路決定部18は、走行時間が6分だけ長くなる経路を決定する。なお、経路途中に無料で一時停止可能な場所が存在した場合、最短経路を走行することを選択したうえで、無料の一時停止場所に6分間停止しておくといった経路選択を実施してもよい。
車両制御部19は、モータ、インバータ、パワーコントロールユニット等から構成され、バッテリ14から供給される電力を用いてモータを回転させることにより車輪を回転させる。車両制御部19は、移動経路決定部18により決定された経路に従って自動運転配送車1を走行させ、受取情報が示す受取時刻までにユーザが荷物を受け取る駐車場に到着させ、ユーザが到着するまで駐車場に駐車させて待機させる。
また、最小費用計算部12は、バッテリ14を充電する場合、受取情報が示す駐車場の位置情報と、充電ステーションでバッテリ14を充電することを移動経路決定部18に通知する。
移動経路決定部18は、受取情報が示す駐車場の位置情報と、自動運転配送車1の現在位置情報と、充電ステーションの位置情報を含む地図情報記憶部16の地図情報とを用いて、充電ステーションを経由して駐車場に到達する充電経路を決定し、この充電経路で自動運転配送車1が自動運転により走行した場合の走行時間(充電時間は含まない)を算出して最小費用計算部12に出力する。
最小費用計算部12は、駐車場の単位時間当たりの駐車料金と、自動運転配送車1の走行に必要な単位時間当たりの電気費用と、充電経路での走行時間とを用いて、受取情報が示す駐車場に駐車しているときの駐車時間に対する駐車費用と、自動運転配送車1が充電ステーションを経由して駐車場に到達するまでの走行時間(充電時間は含まない)にバッテリ14から消費される電気に対する電気費用との合計費用が最小になり、且つ、充電時間と駐車時間と走行時間との合計時間が残り時間内になるように、駐車時間と走行時間とを決定する。
例えば、駐車費用が30分毎に250円であり、電気費用が1分毎に6円であり、残り時間が1時間であり、充電時間が10分であり、充電経路での駐車場までの走行時間が15分である場合、走行時間をそのまま15分とすると、電気費用は90円となり、駐車時間は35分となって30分を超えるので500円となり、合計費用は590円となる。
上記の場合、最小費用計算部12は、駐車時間を30分より短くするため、走行時間を6分だけ長く設定し、充電時間を10分、駐車時間を29分、走行時間を21分と決定する。この場合、駐車時間29分の駐車費用が250円となり、走行時間21分の電気費用が126円となり、合計費用は376円となるので、合計費用を214円削減することができ、合計費用を最小化することができる。
最小費用計算部12は、決定した駐車時間及び走行時間と、受取情報が示す駐車場の位置情報と、バッテリ14を充電する充電時間とを移動経路決定部18に通知する。
移動経路決定部18は、受取情報が示す駐車場の位置情報と、自動運転配送車1の現在位置情報と、地図情報記憶部16の地図情報とを用いて、バッテリ14を充電する充電ステーションを経由し且つ最小費用計算部12が決定した走行時間と、充電ステーションでバッテリ14を充電する充電時間との合計時間で駐車場に到達するように、自動運転配送車1を自動運転により走行させる経路を決定して車両制御部19に通知する。例えば、充電経路で駐車場まで走行する走行時間は15分であるが、最小費用計算部12が決定した走行時間が21分である場合、移動経路決定部18は、走行時間が6分だけ長くなる経路を決定する。
車両制御部19は、移動経路決定部18により決定された経路に従って、自動運転配送車1を走行させて充電ステーションでバッテリ14を充電させた後、受取情報が示す受取時刻までにユーザが荷物を受け取る駐車場に到着し、ユーザが到着するまで駐車場に駐車して待機する。
なお、ユーザが荷物を受け取る駐車場が充電ステーションでもある場合は、駐車場に入場してバッテリ14を充電した後、ユーザが到着するまで駐車場に駐車して待機するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、最小費用計算部12が充電時間計算部15からの充電時間を基準にバッテリ14を充電するか否かを判断したが、この例に特に限定されず、例えば、充電時間計算部15を省略し、最小費用計算部12は、バッテリ14を充電するか否かを判断することなく、駐車時間と走行時間とを決定するようにしてもよい。
次に、上記のように構成された自動運転配送車1の走行制御処理について説明する。図2は、図1に示す自動運転配送車1による走行制御処理の一例を示すフローチャートである。
まず、受取情報管理部21が、ユーザが荷物を受け取る場所となる駐車場及び受取時刻を示す受取情報を自動運転配送車1に送信すると、自動運転配送車1の通信部10は、受取情報を受信して残り時間計算部11に出力する(ステップS11)。
次に、残り時間計算部11は、受取情報が示す受取時刻と、内部時計が示す現在時刻との差分から残り時間を計算し、計算した残り時間と受取情報が示す駐車場とを最小費用計算部12に通知する(ステップS12)。
次に、最小費用計算部12は、充電時間計算部15からバッテリ14を充電する充電時間を取得し、充電時間が所定の基準充電時間(例えば、10分)以上であるか否かを判定することにより、バッテリ14を充電するか否かを判断する(ステップS13)。充電時間が所定の基準充電時間以上であり、バッテリ14を充電する場合(ステップS13でYES)、ステップS14に処理を移行し、一方、充電時間が所定の基準充電時間未満であり、バッテリ14を充電しない場合(ステップS13でNO)、ステップS20に処理を移行する。
充電時間が所定の基準充電時間未満であり、バッテリ14を充電しない場合(ステップS13でNO)、最小費用計算部12は、駐車費用と電気費用との合計費用の最小費用を計算し、駐車時間と走行時間とを決定する(ステップS20)。具体的には、最小費用計算部12は、残り時間計算部11から残り時間を、駐車場情報記憶部13から受取情報が示す駐車場の料金体系及び位置情報を、移動経路決定部18から所定の経路で走行した場合の走行時間等を取得する。最小費用計算部12は、受取情報が示す駐車場に駐車しているときの駐車時間に対する駐車費用と、自動運転配送車1が駐車場に到達するまでの走行時間にバッテリ14から消費される電気に対する電気費用との合計費用が最小になり、且つ、駐車時間と走行時間との合計時間が残り時間内になるように、駐車時間と走行時間とを決定する。
次に、移動経路決定部18は、受取情報が示す駐車場の位置情報と、自動運転配送車1の現在位置情報と、地図情報記憶部16の地図情報とを用いて、最小費用計算部12が決定した走行時間で駐車場に到達するように自動運転配送車1を自動運転により走行させる経路を決定する(ステップS21)。
次に、車両制御部19は、移動経路決定部18により決定された経路に従って自動運転配送車1を制御して走行させる(ステップS22)。
次に、車両制御部19は、受取情報が示す受取時刻までにユーザが荷物を受け取る駐車場に到着し、ユーザが到着するまで駐車場に駐車して待機し(ステップS19)、処理を終了する。
一方、充電時間が所定の基準充電時間以上であり、バッテリ14を充電する場合(ステップS13でYES)、最小費用計算部12は、充電時間を考慮して、駐車費用と電気費用との合計費用の最小費用を計算し、駐車時間と走行時間とを決定する(ステップS14)。具体的には、最小費用計算部12は、残り時間計算部11から残り時間を、駐車場情報記憶部13から受取情報が示す駐車場の料金体系及び位置情報を、移動経路決定部18から充電経路で走行した場合の走行時間等を取得する。最小費用計算部12は、受取情報が示す駐車場に駐車しているときの駐車時間に対する駐車費用と、自動運転配送車1がバッテリ14を充電する充電ステーションを経由し且つ駐車場に到達するまでの走行時間にバッテリ14から消費される電気に対する電気費用との合計費用が最小になり、且つ、充電時間と駐車時間と走行時間との合計時間が残り時間内になるように、駐車時間と走行時間とを決定する。
次に、移動経路決定部18は、受取情報が示す駐車場の位置情報と、自動運転配送車1の現在位置情報と、地図情報記憶部16の地図情報とを用いて、バッテリ14を充電する充電ステーションを経由し且つ最小費用計算部12が決定した走行時間と、充電ステーションでバッテリ14を充電する充電時間との合計時間で駐車場に到達するように自動運転配送車1を自動運転により走行させる経路を決定する(ステップS15)。
次に、車両制御部19は、移動経路決定部18により決定された充電ステーションを経由する経路に従って、充電ステーションまで自動運転配送車1を制御して走行させる(ステップS16)。
次に、自動運転配送車1は、充電ステーションでバッテリ14を充電する(ステップS17)。
次に、車両制御部19は、移動経路決定部18により決定された経路に従って、駐車場まで自動運転配送車1を制御して走行させる(ステップS18)。
次に、車両制御部19は、受取情報が示す受取時刻までにユーザが荷物を受け取る駐車場に到着し、ユーザが到着するまで駐車場に駐車して待機し(ステップS19)、処理を終了する。
上記の処理により、本実施の形態では、ユーザが荷物を受け取る場所となる駐車場及び受取時刻を示す受取情報を取得し、受取時刻と現在時刻との差分から残り時間を計算し、駐車場に駐車しているときの駐車時間に対する駐車費用と、自動運転配送車1が駐車場に到達するまでの走行時間にバッテリ14から消費される電気に対する電気費用との合計費用が最小になり、且つ、駐車時間と走行時間との合計時間が残り時間内になるように、駐車時間と走行時間とを決定し、決定した走行時間で駐車場に到達するように自動運転配送車1を走行させる経路を決定している。したがって、自動運転配送車1は受取時刻までに駐車場に到着することができるとともに、自動運転配送車1に係る駐車費用と電気費用との合計費用を最小化することができる。この結果、ユーザが荷物を受け取る場所として、無人の自動運転配送車1が有料の駐車場を利用する場合に、ユーザの荷物の受取時刻までに駐車場に到着することができるとともに、自動運転配送車1に掛かる費用を最小化することができる。
また、バッテリ14を充電する充電時間を計算し、駐車費用と電気費用との合計費用が最小になり、且つ、充電時間と駐車時間と走行時間との合計時間が残り時間内になるように、駐車時間と走行時間とを決定し、バッテリ14を充電し且つ決定した走行時間で駐車場に到達するように自動運転配送車1を走行させる経路を決定している。したがって、自動運転配送車1はバッテリ14を充電することができるとともに、ユーザの荷物の受取時刻までに駐車場に到着することができ、さらに、バッテリ14の充電時間に相当する駐車費用を削減して、自動運転配送車1に係る駐車費用と電気費用との合計費用をより低減することができる。
なお、上記の例では、ユーザとの待ち合わせ場所の一例である荷物の受け渡し場所として、有料の駐車場を利用し、この駐車場を待機場所として待機するが、この例に特に限定されない。例えば、目的地となるユーザとの待ち合わせ場所ではなく、目的地以外の駐車場において待機してもよい。また、上記の例では、荷物の受け渡し場所である有料の駐車場で待機するが、待機するタイミングは、この例に特に限定されない。例えば、走行する前、走行経路の途中、及び、待ち合わせ場所に着いた後等のいずれのタイミングで待機してもよい。また、待機場所を決定する際に、走行経路上又は走行経路周辺の駐車費用が安価な駐車場を選択してもよい。また、待機場所としては、駐車場だけでなく、充電ステーション等の他の場所を用いてもよい。また、待機時間には、駐車しておく時間や充電ステーションで充電(燃料を補給)する時間が含まれる。
次に、上記のように構成された自動運転配送車1の他の走行制御処理について説明する。図3は、図1に示す自動運転配送車1による走行制御処理の一例を示すフローチャートである。
まず、受取情報管理部21が、待ち合わせ場所となるユーザが荷物を受け取る場所及び待ち合わせ時間となる受取時刻を示す受取情報を自動運転配送車1に送信すると、自動運転配送車1の通信部10は、受取情報を受信して残り時間計算部11に出力する(ステップS31)。なお、待ち合わせ場所は駐車場でもよい。
次に、残り時間計算部11は、受取情報が示す受取時刻と、内部時計が示す現在時刻との差分から残り時間を計算し、計算した残り時間と受取情報が示す待ち合わせ場所とを最小費用計算部12及び移動経路決定部18に通知する(ステップS32)。
次に、移動経路決定部18は、現在位置取得部17が取得した自動運転配送車1の現在地点と待ち合わせ場所との間の駐車場候補を、地図情報記憶部16から取得する(ステップS33)。なお、使用する駐車場は、現在地点と待ち合わせ場所との間から所定範囲内にある駐車場を選択してもよく、駐車場候補の抽出範囲を限定してもよい。また、駐車場としては、有料駐車場だけでなく、小売店などの付属駐車場等を使用してもよい。
次に、移動経路決定部18は、残り時間が0になるような経路・駐車計画候補を1つ以上抽出する(ステップS34)。ここで、経路・駐車計画候補は、設定数分抽出してもよいし、所定時間内に抽出できるだけ抽出してもよい。
次に、移動経路決定部18は、経路・駐車計画候補がないかを判断し(ステップS35)、経路・駐車計画候補がない場合(ステップS35でYES)、処理を終了する。
一方、経路・駐車計画候補がある場合(ステップS35でNO)、移動経路決定部18は、すべての経路・駐車計画候補を最小費用計算部12に出力し、最小費用計算部12は、すべての経路・駐車計画候補の費用を計算する(ステップS36)。
次に、最小費用計算部12は、費用が最小となる経路・駐車計画候補を選択し、駐車時間と走行時間とを決定する(ステップS37)。
次に、移動経路決定部18は、受取情報が示す待ち合わせ場所の位置情報と、自動運転配送車1の現在位置情報と、地図情報記憶部16の地図情報とを用いて、最小費用計算部12が決定した走行時間で待ち合わせ場所に到達するように自動運転配送車1を自動運転により走行させる経路を決定する(ステップS38)。
次に、車両制御部19は、移動経路決定部18により決定された経路に従って自動運転配送車1を制御して走行させ(ステップS39)、処理を終了する。
上記の処理により、自動運転配送車1は、走行する前、走行経路の途中、及び、待ち合わせ場所に着いた後等において、駐車場等で適宜待機し、受取時刻までに待ち合わせ場所に到着することができるとともに、自動運転配送車1に係る費用を最小化することができる。
なお、ここまでSAEレベル5の自動運転を行う自律走行車について述べたが、本開示の実施の形態は1〜4の自動運転を行う自律走行車にも適用してもよく、また、無人でなくてもよい。また、受取人は、荷物を取り出す動作を行う人または物であって、例えば、最終的に荷物を受け取る人の他に、配達人、受け取り代理人(管理人、コンシェルジュ等)、またはそれらの働きをするロボット等にも適用可能である。