JP6969958B2 - 薄膜形成装置および薄膜形成方法 - Google Patents

薄膜形成装置および薄膜形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、長尺のフィルム等の基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成装置および薄膜形成方法に関する。
近年、化学気相蒸着(CVD)法を用いて、長尺のフィルム等の基材の表面に薄膜を形成する装置が用いられている。
例えば、特許文献1には、半径Rの円弧に沿って中心軸が平行になるように配列された複数の円筒形ローラが設けられており、可撓性基板が複数の円筒形ローラのそれぞれに接して搬送させる機構が用いられた搬送装置およびこれを設けた成膜装置について開示されている。
特許第4841023号公報 特許第5282538号公報 特開2015−183250号公報
しかしながら、上記従来の成膜装置では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された装置では、可撓性基板に張力をかけて、複数の円筒形ローラのそれぞれに密着させて搬送することで、可撓性基板のシワを防止して、成膜を行っている。
しかし、このような構成では、成膜された薄膜と基材との密着性が低いという問題がある。
本発明の課題は、低コストで、成膜された薄膜と基材との密着性を向上させることが可能な薄膜形成装置および薄膜形成方法を提供することにある。
第1の発明に係る薄膜形成装置は、基材の表面に薄膜を形成する装置であって、内部に減圧空間を形成する減圧容器と、高周波電極と、成膜用電極と、搬送機構と、高周波電源と、パルス電源と、を備えている。高周波電極は、減圧容器内に配置されている。成膜用電極は、減圧容器内における高周波電極に対向する位置に配置されており、高周波電極に対向する側にR面を有する。搬送機構は、減圧容器内における高周波電極と成膜用電極のR面との間において、R面に接触させながら基材を搬送する。高周波電源は、高周波電極に高周波電力を供給し、誘導結合型プラズマを発生させる。パルス電源は、成膜用電極に負パルス電圧を印加する。
ここでは、減圧容器の内部において成膜用電極に対して対向配置された高周波電極に高周波電力を供給して誘導結合型プラズマ(Inductively Coupled Plasma; ICP)を発生させ、成膜用電極に負パルス電圧を印加する。そして、成膜用電極と高周波電極との間に搬送される基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成装置において、高周波電極に対向配置された成膜用電極の面をR面としている。
ここで、一対の高周波電極および成膜用電極が配置される減圧容器は、例えば、内部に真空空間を形成する真空容器等を用いることができる。
また、基材の表面に形成される薄膜には、例えば、DLC(Diamond-Like-Carbon)を含む薄膜やSiO等のシリコン系の薄膜等が含まれる。
また、成膜用電極のR面に対向配置される高周波電極は、基材の幅に応じて、単数であってもよいし、複数であってもよい。
さらに、搬送機構は、例えば、フィルム状の長尺の基材を、成膜用電極のR面の周方向に沿って、高周波電極と成膜用電極との間に搬送する。
なお、表面に薄膜が形成される基材としては、例えば、樹脂フィルム、ガラスフィルム等を用いることができる。そして、基材には、薄膜等が形成された多層構造の基材も含まれる。
これにより、高周波電極に高周波電力を供給し、かつ成膜用電極に負パルス電圧を印加することで、高周波電極に高周波電力を供給して生じた誘導結合型プラズマを、さらに高密度化してイオンを大量に発生させ、高速で基材の表面へ衝突させることができるため、基材と薄膜との密着性を確保しつつ、高速での成膜が可能になる。
また、成膜用電極のR面に接触させながら基材を搬送することで、搬送中における成膜用電極からの基材の浮きを防止することができる。
この結果、通常のプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)による薄膜形成と比較して、成膜された薄膜と基材との密着性を向上させることができ、薄膜のプラズマ密度を増大させて生産性を向上させることができる。
第2の発明に係る薄膜形成装置は、第1の発明に係る薄膜形成装置であって、成膜用電極は、R面が略鉛直方向に沿って配置されている。
ここでは、R面が略鉛直方向に沿って配置されるように、成膜用電極を縦向きに設置している。
これにより、基材がR面に沿って略鉛直方向に搬送されながら薄膜が形成されるため、製膜中に減圧容器の壁面等に形成された膜の一部が剥がれても基材の表面に落下してしまうことを防止することができる。
よって、減圧容器内の清掃作業等を定期的に実施することなく、基材の表面に対する薄膜の形成を長時間行うことができるため、歩留まりが向上してコストを低減し、安定的に基材の表面へ薄膜を形成することができる。
第3の発明に係る薄膜形成装置は、第1または第2の発明に係る薄膜形成装置であって、R面は、半径300mm以上の曲率を有する。
ここでは、成膜用電極のR面を、半径300mm以上の曲率を有する曲面としている。
これにより、比較的緩やかな曲面に沿って基材を密着させながら搬送することで、成膜用電極に対して基材を均一に密着させることができる。
この結果、成膜用電極からの基材の浮きを防止して、基材の表面に均一な薄膜を形成することができる。
第4の発明に係る薄膜形成装置は、第1から第3の発明のいずれか1つに係る薄膜形成装置であって、高周波電極は、成膜用電極のR面に対向配置された対向面を有している。R面は、対向面よりも面積が大きい。
ここでは、互いに対向する高周波電極高周波電極側のR面と、成膜用電極側の対向面とを比較して、R面の方が対向面よりも大きい。
これにより、高周波電極から放射状にプラズマ化された原料ガスが移動して、対向配置された成膜用電極側のR面の方へ移動することで、効率よく、成膜用電極に沿って搬送される基材の表面に薄膜を形成することができる。
第5の発明に係る薄膜形成装置は、第4の発明に係る薄膜形成装置であって、R面の幅に対する対向面の幅の比は、0.3〜0.4である。
ここでは、互いに対向する高周波電極側のR面の幅と、成膜用電極側の対向面の幅との比が、0.3〜0.4の範囲になるように、高周波電極および成膜用電極が形成されている。
これにより、高周波電極から放射状にプラズマ化された原料ガスが移動して、対向配置され幅の広い成膜用電極側の対向面へと移動することで、効率よく、成膜用電極に沿って搬送される基材の表面に薄膜を形成することができる。
第6の発明に係る薄膜形成装置は、第1から第5の発明のいずれか1つに係る薄膜形成装置であって、薄膜は、DLC(Diamond-Like-Carbon)膜である。
ここでは、高周波電源から高周波電極に所定の高周波電力が供給されて発生させた誘導結合型プラズマによって、基材の表面にDLC膜が形成される。
これにより、例えば、PET等の樹脂フィルムの表面に、DLC膜を形成することで、耐候性に優れた樹脂フィルムを得ることができる。
第7の発明に係る薄膜形成装置は、第1から第6の発明のいずれか1つに係る薄膜形成装置であって、成膜用電極は、板状の形状を有している。
ここでは、板状の成膜用電極を用いている。
これにより、板状の成膜用電極を加工して、所定の曲率のR面を持つ成膜用電極を容易に成形することができる。
第8の発明に係る薄膜形成装置は、第1から第7の発明のいずれか1つに係る薄膜形成装置であって、成膜用電極は、固定配置されている。
ここでは、減圧空間内に固定配置された成膜用電極を用いている。
これにより、対向配置された高周波電極と成膜用電極との間において、安定的に基材の表面に薄膜を形成することができる。
第9の発明に係る薄膜形成装置は、第1から第8の発明のいずれか1つに係る薄膜形成装置であって、搬送機構は、成膜用電極のR面に対して基材を均一に接触させながら搬送する。
ここでは、フィルム等の基材を、成膜用電極のR面に対して均一に接触させた状態で搬送する。
これにより、高周波電極に高周波電力を供給することで生じるプラズマによって、高周波電極側の基材の表面に薄膜を形成することができる。
第10の発明に係る薄膜形成装置は、第1から第9の発明のいずれか1つに係る薄膜形成装置であって、高周波電極は、基材の搬送方向に直交する方向に沿って複数設けられている。
ここでは、成膜用電極に対向配置された複数の高周波電極を、基材の搬送方向に直交する方向に沿って配置している。
これにより、例えば、高周波電極から放射状に放出されるプラズマ化された原料ガスのイオンを、搬送方向に直交する方向、すなわち基材の幅方向において広く薄膜を形成することができる。
第11の発明に係る薄膜形成装置は、第10の発明に係る薄膜形成装置であって、複数の高周波電極は、基材の搬送方向に直交する方向に沿って一直線上に設けられている。
ここでは、成膜用電極に対向配置された複数の高周波電極を、基材の搬送方向に直交する方向に沿って一直線上に配置している。
これにより、例えば、高周波電極から放射状に放出されるプラズマ化された原料ガスのイオンを、搬送方向に直交する方向、すなわち基材の幅方向において広く薄膜を形成することができる。
第12の発明に係る薄膜形成装置は、第10または第11の発明に係る薄膜形成装置であって、複数の高周波電極は、基材の搬送方向に直交する方向に沿ってほぼ等間隔で設けられている。
ここでは、成膜用電極に対向配置された複数の高周波電極を、基材の搬送方向に直交する方向に沿ってほぼ等間隔で配置している。
これにより、例えば、高周波電極から放射状に放出されるプラズマ化された原料ガスのイオンを、基材の表面にほぼ均一に打ち付けることができる。よって、基材の表面上にほぼ均一に薄膜を形成することができる。
第13の発明に係る薄膜形成装置は、第1から第12の発明のいずれか1つに係る薄膜形成装置であって、基材は、樹脂フィルムである。
ここでは、表面に薄膜を形成する基材として、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)フィルムや、ポリエチレン等のオレフィン系の樹脂フィルムを用いている。
これにより、樹脂フィルムを基材として用いた場合でも、基材の表面に形成された薄膜と基材の表面との密着性を向上させることができる。
第14の発明に係る薄膜形成装置は、第1から第13の発明のいずれか1つに係る薄膜形成装置であって、搬送機構は、ロール・ツー・ロール方式で基材を搬送する。
ここでは、搬送機構として、フレキシブルなフィルム等の基材を送出しロールから搬出して、薄膜形成等の処理を行い、巻取りロールによって巻き取る、いわゆるロール・ツー・ロール方式を採用している。
これにより、長尺の基材に対して効率よく薄膜を形成することができる。
第15の発明に係る薄膜形成方法は、減圧容器の内部の空間を減圧するステップと、減圧容器内に互いに対向するように配置された一対の高周波電極および成膜用電極のうち、高周波電極に高周波電力を供給し、成膜用電極に負パルス電圧を印加するステップと、減圧容器内において高周波電極と高周波電極に対向する成膜用電極のR面との間において、R面に接触させながら基材を搬送するステップと、高周波電極に供給された高周波電力によって誘導結合型プラズマを発生させて基材の表面に薄膜を形成するステップと、を備えている。
ここでは、減圧容器の内部において成膜用電極に対して対向配置された高周波電極に高周波電力を供給して誘導結合型プラズマ(Inductively Coupled Plasma; ICP)を発生させ、成膜用電極と高周波電極との間に搬送される基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法において、成膜用電極に負パルス電圧を印加し、かつ高周波電極に対向配置された成膜用電極の面をR面としている。
ここで、一対の高周波電極および成膜用電極が配置される減圧容器は、例えば、内部に真空空間を形成する真空容器等を用いることができる。
また、基材の表面に形成される薄膜には、例えば、DLC(Diamond-Like-Carbon)を含む薄膜やSiO等のシリコン系の薄膜等が含まれる。
また、成膜用電極のR面に対向配置される高周波電極は、基材の幅に応じて、単数であってもよいし、複数であってもよい。
さらに、基材の搬送を行う搬送機構は、例えば、フィルム状の長尺の基材を、成膜用電極のR面の周方向に沿って、高周波電極と成膜用電極との間に搬送する。
なお、表面に薄膜が形成される基材としては、例えば、樹脂フィルム、ガラスフィルム等を用いることができる。そして、基材には、薄膜等が形成された多層構造の基材も含まれる。
これにより、高周波電極に高周波電力を供給し、成膜用電極に負パルス電圧を印加することで、高周波電極に高周波電力を供給して生じた誘導結合型プラズマを、さらに高密度化してイオンを大量に発生させ、高速で基材の表面へ衝突させることができるため、基材と薄膜との密着性を確保しつつ、高速での成膜が可能となる。
また、基材が電極から浮いてしまうと、基材表面にパルス電圧を印加することができず、均一な成膜を行うことが困難となるため、成膜用電極のR面に接触させながら基材を搬送することで、搬送中における成膜用電極からの基材の浮きを防止することができる。
この結果、通常のプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)による薄膜形成と比較して、成膜された薄膜と基材との密着性を向上させることができ、プラズマ密度を増大させて生産性を向上させることができる。
本発明に係る薄膜形成装置によれば、低コストで、成膜された薄膜と基材との密着性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る薄膜形成装置の概略的な内部構成を示す側断面図。 図1の薄膜形成装置の制御ブロック図。 図1の薄膜形成装置に含まれる成膜用電極の構成を示す側面図。 図3の成膜用電極に対向配置された複数の高周波アンテナを示す正面図。 図4等の高周波アンテナに供給される高周波電力と時間との関係を示すグラフ。 図3等の成膜用電極に印加される負パルス電圧と時間との関係を示すグラフ。 図3等の成膜用電極に印加される負パルス電圧と耐候性、破断ひずみとの関係を示す図。 図1の薄膜形成装置による薄膜形成方法の流れを示すフローチャート。
本発明の一実施形態に係る薄膜形成装置10および薄膜形成方法について、図1〜図8を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態に係る薄膜形成装置10は、図1に示すように、略鉛直方向に沿って搬送される樹脂フィルム(基材)Fの表面に、薄膜を形成するための原料ガスをプラズマ化したイオンを衝突させて薄膜を形成する。そして、薄膜形成装置10は、図1に示すように、減圧容器11と、減圧用ポンプ12bと、原料ガス供給部13と、搬送機構14と、成膜用電極15と、負パルス電源(パルス電源)16と、高周波アンテナ(高周波電極)17と、高周波電源18と、放電制御部19と、を備えている。
なお、本実施形態では、薄膜形成装置10によって表面に薄膜が形成される基材として、PET(Polyethylene terephthalate)製の樹脂フィルムFが用いられる。
また、本実施形態の薄膜形成装置10では、PET製の樹脂フィルムの表面に、DLC(Diamond-Like-Carbon)膜を形成する。これにより、耐候性に優れた樹脂シートを得ることができる。
減圧容器11は、所定の方向へ搬送される樹脂フィルムFの表面に所望の薄膜を形成するために、図1に示す減圧空間S1が内部に形成される。
減圧空間S1には、図1に示すように、搬送機構14、成膜用電極15および高周波アンテナ17が配置されている。
減圧用ポンプ12bは、図1に示すように、圧力調整バルブ12aを介して、減圧容器11に取り付けられている。そして、減圧用ポンプ12bは、減圧空間S1内において搬送される樹脂フィルムFの表面にDLC膜を形成するために、減圧容器11内を所定の圧力になるまで減圧して、減圧容器11内に減圧空間S1を形成する。
なお、圧力制御部12d(図2参照)は、減圧容器11内に設置された圧力センサ12c(図2参照)によって検出される減圧容器11内の圧力が0.5〜5.0Paの範囲になるように、圧力調整バルブ12aを制御する。
ここで、減圧容器11内の圧力が低すぎると、樹脂フィルムFの表面とDLC膜との密着性が低くなり、成膜速度が遅くなってしまう。逆に、圧力が高すぎると、樹脂フィルムFの表面にイオン衝突によるダメージが発生する。
よって、本実施形態では、減圧容器11内の圧力が、1.0Pa程度になるまで減圧されることが好ましい。
原料ガス供給部13は、図1に示すように、例えば、減圧容器11の上部に取り付けられている。そして、原料ガス供給部13は、樹脂フィルムFの表面に形成される薄膜(DLC膜)の原料を含むガス(例えば、アセチレンとメタンの混合ガス)を、減圧空間S1内へ供給する。
搬送機構14は、ロール・ツー・ロール(Roll to Roll)方式の搬送方式を採用しており、減圧容器11内の減圧空間S1において、例えば、1.0m/秒の速度で樹脂フィルムFを所定の方向へ搬送するように、搬送制御部14f(図2参照)によって制御される。
ここで、ロール・ツー・ロール方式とは、フレキシブルな樹脂フィルムF等の基材を巻出しロールから送出し、表面に薄膜形成等の各種処理が行われた基材を、巻取りロールによって巻き取る搬送方式をいう。
そして、搬送機構14は、図1に示すように、巻出しロール14aと、ガイドローラ14b,14cと、巻取りロール14dとを有している。
巻出しロール14aは、図1に示すように、表面に薄膜(DLC膜)が形成される前の樹脂フィルムFが巻回されている。そして、巻出しロール14aは、搬送制御部14f(図2参照)によって所定の回転数で回転制御されることで、所定の搬送速度で樹脂フィルムFを送り出す。
ガイドローラ14bは、図1に示すように、樹脂フィルムFの搬送方向における巻出しロール14aの直下流側に配置された従動ローラである。そして、ガイドローラ14bは、樹脂フィルムFが搬送される速度に合わせて回転する。また、ガイドローラ14bは、成膜用電極15の上端部の近傍に配置されている。
ガイドローラ14cは、図1に示すように、樹脂フィルムFの搬送方向における巻取りロール14dの直上流側に配置された従動ローラである。そして、ガイドローラ14cは、ガイドローラ14bと同様に、樹脂フィルムFが搬送される速度に合わせて回転する。また、ガイドローラ14cは、成膜用電極15の下端部の近傍に配置されている。
巻取りロール14dは、図1に示すように、表面に薄膜(DLC膜)が形成された後の樹脂フィルムFが巻回される。そして、巻取りロール14dは、搬送制御部14f(図2参照)によって所定の回転数で回転駆動されることで、所定の搬送速度で樹脂フィルムFを巻き取る。
なお、巻出しロール14aと巻取りロール14dとの回転駆動する際の回転速度は、略同じ程度か、あるいは巻取りロール14dの回転速度が巻出しロール14aの回転速度よりも若干早くなるように回転制御される。
搬送制御部14fは、図2に示すように、テンションセンサ14eによって検出された樹脂フィルムFの張力が適切な範囲内になるように、巻出しロール14aにおける樹脂フィルムFの送り出し速度(回転数)と巻取りロール14dにおける巻き取り速度(回転数)とを制御する。
成膜用電極15は、図1に示すように、高周波アンテナ(高周波電極)17とともに減圧容器11の内部に縦向きに固定配置されており、接地されている。また、成膜用電極15の上端部と下端部とは、ガイドローラ14b,14cを結ぶ直線よりも外側(図中右側)に配置されている。
これにより、巻出しロール14aから送出された樹脂フィルムFは、ガイドローラ14bとガイドローラ14cとの間に設けられた成膜用電極15(R面15a)に対してほぼ均一に接触した状態で略鉛直方向下向きに搬送され、巻取りロール14dに巻き取られる。
そして、成膜用電極15は、図3に示すように、板状の金属性部材を加工して形成されており、樹脂フィルムFの搬送方向(略鉛直方向)に沿って配置されている。また、成膜用電極15は、高周波アンテナ17に対向する側、つまり樹脂フィルムFが接触する側の面に、高周波アンテナ17に向かって凸状であって所定の曲率を有するR面15aを有している。
R面15aは、図3に示すように、幅(図1中の高さ)が300〜400mmであって、半径300mm以上(好ましくは、800mm)の曲率の曲面になるように形成されている。そして、R面15aは、上述した高周波アンテナ17側の対向面17aよりも面積が大きくなるように形成されている。さらに、樹脂フィルムFの搬送方向に沿った方向におけるR面15aの寸法(幅)に対する対向面17aの寸法(幅)の比が、0.3〜0.4の範囲になるように形成されている。
また、成膜用電極15には、後述する負パルス電源16によって、負パルス電圧が印加される。
負パルス電源(パルス電源)16は、例えば、所定の周波数(1〜10kHz(好ましくは、5kHz))で、−1000〜−10000V(好ましくは、−5000V)の負のパルス電圧を、成膜用電極15に印加する(図6参照)。
これにより、成膜用電極15と高周波アンテナ17との間の電位差を大きくして、プラズマ化された原料ガスの正イオンを、さらに加速させて高速で樹脂フィルムFの表面へ衝突させて薄膜を形成することができる。
より詳細には、負パルス電源16は、高周波アンテナ17を中心に発生したプラズマを成膜用電極15に向けて加速させるとともに、成膜用電極15の周囲にもプラズマを発生させる。
この結果、樹脂フィルムFの表面とDLC薄膜との密着性を向上させることができる。また、樹脂フィルムFの搬送速度を従来よりも上昇させて製造効率を向上させることができる。
なお、負パルス電源16から成膜用電極15に印加される負パルス電圧は、上述したように、−1000〜−10000Vの範囲内(好ましくは、−5000V)に設定される。
ただし、負パルス電圧が−1000V程度では、十分に原料ガスの正イオンを加速することができないため、耐候性評価試験でも剥離まで500hという結果であった。
逆に、負パルス電圧を下げ過ぎた場合には、図7に示すように、−5000Vと比較して、−10000Vまで下げてしまうと、耐候性評価試験の結果が500hまで悪化してしまう。この原因は、原料ガスの正イオンの衝突によるダメージによって、樹脂フィルムFの表面が劣化して密着性、耐候性が低下したためと思われる。
よって、負パルス電源16から成膜用電極15に印加される負パルス電圧は、耐候性評価試験で3000h、2000h、破断ひずみが99.0、32.5という結果が得られた−5000〜−7000V前後であることが好ましい。
高周波アンテナ(高周波電極)17は、図1に示すように、成膜用電極15のR面15aに対して対向配置されている。また、高周波アンテナ17は、減圧容器11の内部において、搬送機構14によって略鉛直方向に沿って搬送される樹脂フィルムFの搬送方向に対して直交する方向に沿って、樹脂フィルムFの表面にほぼ均一な薄膜を形成するように、図4に示すように、略等間隔(d1≒d2)で一直線上に3つ配置されている。
なお、高周波アンテナ17は、成膜用電極15に対して、150mm程度の距離だけ離間した位置に配置されている。
そして、3つの高周波アンテナ17には、高周波電源18からそれぞれ所定の高周波電力が供給される(図5参照)。
このとき、減圧空間S1内において誘導結合型プラズマが生成されて、原料ガス供給部13によって減圧容器11内に導入された薄膜の原料ガスがプラズマ化される。
これにより、プラズマ化された原料ガスの正イオンが、成膜用電極15の方向へ放射状に高速で移動するため、搬送機構14によって搬送される樹脂フィルムFの表面へ高速で衝突させることができる。
また、高周波アンテナ17は、成膜用電極15のR面15aと対向する側に、対向面17aを有している。
対向面17aは、図4に示すように、幅(図1中の高さ)が120mmの略四角形の面であって、高周波アンテナ17に所定の高周波電力が供給されると、成膜用電極15のR面15aに向かって放射状に誘導結合型プラズマを放出する。そして、高周波アンテナ17の対向面17aの面積は、対向配置された成膜用電極15のR面15aの面積よりも小さい。
ただし、高周波アンテナ17は、成膜用電極15のR面15aに対して放射状にプラズマを放出するため、樹脂フィルムFの表面に略均一なDLC膜を形成することができる。
高周波電源18は、高周波アンテナ17に、図5に示すように、所定の高周波電力(正弦波)を供給する。
なお、高周波電源18は、所定の周波数(13.56MHz)で、例えば、200〜800W(好ましくは、600W)の範囲の高周波電力を、高周波アンテナ17に供給する。
放電制御部19は、図1および図2に示すように、上述した負パルス電源16および高周波電源18と接続されている。そして、放電制御部19は、負パルス電源16から成膜用電極15、高周波電源18から高周波アンテナ17に、それぞれ印加、供給される負パルス電圧、高周波電力の大きさおよびそのタイミングを制御する。
具体的には、放電制御部19は、繰り返し周波数を決定し、クロックパルス(1~10まで可変)を発振する。そして、高周波電源18が、クロックパルスによって同期された高周波を発振して、プラズマを発生させる。同様に、負パルス電源16が、クロックパルスによって同期された高電圧パルスを発振し、樹脂フィルムFの表面に薄膜を形成する。
本実施形態の薄膜形成装置10は、以上のように、内部に減圧空間S1を形成する減圧容器11と、一対の高周波アンテナ17および成膜用電極15と、搬送機構14と、高周波電源18とを備えている。一対の高周波アンテナ17および成膜用電極15は、減圧容器11内に互いに対向するように配置されている。搬送機構14は、減圧容器11内における高周波アンテナ17と、高周波アンテナ17に対向する側の面に半径300mm以上の曲率のR面15aを有する成膜用電極15との間に樹脂フィルムFを搬送する。高周波電源18は、高周波アンテナ17に高周波電力を供給し、誘導結合型プラズマを発生させて樹脂フィルムFの表面に薄膜を形成させる。
これにより、高周波アンテナ17に高周波電力が供給されることで、減圧空間S1内に導入された薄膜の原料ガスをプラズマ化した正イオンを、樹脂フィルムFの表面に高速で衝突させて、樹脂フィルムFの表面に対する密着性の高い薄膜を形成することができる。
この結果、低コストで、成膜された薄膜と樹脂フィルムFの表面との密着性を向上させることができる。
また、本実施形態の薄膜形成装置10では、上述したように、高周波アンテナ17と成膜用電極15との電位差が大きい。このため、搬送機構14は、プラズマ化された原料ガスのイオンを、高速で樹脂フィルムFの表面に衝突させて薄膜を形成することができる。よって、搬送機構14は、例えば、1.0m/秒程度の高速で樹脂フィルムFを搬送して、薄膜形成された樹脂フィルムFの製造効率を向上させることができる。
さらに、以上のように、減圧空間S1内において、プラズマ化された原料ガスのイオンを高速で樹脂フィルムFの表面へ衝突させることができるため、樹脂フィルムFを略鉛直方向に沿って搬送しながら、表面に薄膜を成膜することができる。
この結果、減圧容器11の内壁等に付着した薄膜の成分が樹脂フィルムFの表面に落下してしまうことを防止することができる。
<薄膜形成方法>
本実施形態の薄膜形成装置10では、以上の構成により、図8に示すフローチャートに従って、樹脂フィルムの表面にDLC膜の形成を行う。
すなわち、図8に示すように、ステップS11では、樹脂フィルムFを所定の位置へセットした後、圧力調整バルブ12aおよび減圧用ポンプ12bを用いて、減圧容器11内の空間を所定の圧力になるまで減圧し、減圧空間S1を形成する。
次に、ステップS12では、減圧空間S1が形成された減圧容器11内へ、原料ガス供給部13から薄膜の原料となる原料ガスを供給する。
なお、上述したように、本実施形態では、原料ガスとして、DLC膜の原料を含むガスが減圧容器11内へ供給される。
次に、ステップS13では、放電制御部19によって、高周波電源18から高周波アンテナ17に所定の高周波電力が供給される。具体的には、高周波電源18は、図5に示すように、正弦波の高周波電力を供給する。
次に、ステップS14では、高周波アンテナ17に高周波電力が供給されたことにより、高周波アンテナ17と成膜用電極15との間に誘導結合型プラズマが生成され、減圧空間S1内に供給された原料ガスのイオンがプラズマ化される。
次に、ステップS15では、負パルス電源16から、成膜用電極15に所定の電圧が印加される。具体的には、負パルス電源16は、図6に示すように、−5000Vの負パルス電圧を印加する。
なお、次に、ステップS13からステップS15は、略同時に行われる。
次に、ステップS16では、搬送機構14によって、高周波アンテナ17と成膜用電極15との間に、略鉛直方向に沿って樹脂フィルムFが搬送されるように、搬送制御部14fが搬送制御を行う。より詳細には、搬送機構14は、テンションセンサ14eにおいて樹脂フィルムFにかかる張力を検出しつつ、図1に示すように、略鉛直方向に沿って縦向きに配置された成膜用電極15のR面15aに対して略均一に接触させた状態で、樹脂フィルムFを搬送する。
次に、ステップS17では、高周波アンテナ17側から成膜用電極15に向かって高速で移動する原料ガスのイオンが樹脂フィルムFの表面に衝突して、樹脂フィルムFの表面にDLC膜が形成される。
そして、所定の長さの樹脂フィルムFを搬送した後、薄膜形成装置10から、DLC膜が成膜された樹脂フィルムFを搬出する。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、R面15aが略鉛直方向に沿って縦向きに配置されるように、成膜用電極15を減圧容器11内に配置した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、R面が鉛直方向に対して斜め、あるいは略水平方向に沿って配置されるように、成膜用電極を配置してもよい。
(B)
上記実施形態では、成膜用電極15のR面15aに対して、3つの高周波アンテナ17を対向配置した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、成膜用電極のR面に対して、1つの高周波アンテナ(高周波電極)を配置した構成であってもよい。あるいは、成膜用電極のR面に対して、2つ、4つ以上の高周波アンテナ(高周波電極)を配置した構成であってもよい。
(C)
上記実施形態では、成膜用電極15のR面15aに対向する位置に、樹脂フィルムFの搬送方向に直交する方向に、3つの高周波アンテナ17を一直線上に、略等間隔で配置した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、複数の高周波アンテナを、一直線上ではなく、千鳥状に配置した構成であってもよい。
あるいは、複数の高周波アンテナを、略等間隔ではなく、異なる間隔で配置した構成であってもよい。
(D)
上記実施形態では、負パルス電源(パルス電源)16が、成膜用電極15に、1〜10kHz(好ましくは、5kHz)の周波数で、−1000〜−10000V(好ましくは、−5000V)の負のパルス電圧を印加する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、負パルス電源から、上記範囲外の周波数、あるいは電圧を印加してもよい。
(E)
上記実施形態では、高周波電源18が、高周波アンテナ17に、所定の周波数(13.56MHz)で、例えば、200〜800W(好ましくは、600W)の範囲の高周波電力を供給する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、高周波電源から、上記範囲外の高周波電力を供給してもよい。
(F)
上記実施形態では、樹脂フィルムFの表面に、DLC(Diamond-Like-Carbon)を含む薄膜を形成した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、SiO等の他の薄膜を基材の表面に形成する薄膜形成装置であってもよい。
(G)
上記実施形態では、長尺の樹脂フィルムFを搬送する搬送機構14として、ロール・ツー・ロール方式を採用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ロール・ツー・ロール方式以外にも、バッチ式の搬送方式を採用した搬送機構を用いてもよい。
(H)
上記実施形態では、長尺の樹脂フィルムFの表面に薄膜を形成する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、長尺の基材ではなく、板状、ブロック状の基材を用いてもよい。
(I)
上記実施形態では、表面に薄膜が形成される基材として、PET製の樹脂フィルムFを用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、PET以外にもポリエチレン等のオレフィン系の樹脂フィルム、ガラスフィルム等の他の基材を用いてもよい。
また、基材として、1層あるいは複数層の薄膜が表面に形成された多層構造の基材を用いてもよい。この場合でも、基材の最表面に、上記実施形態で説明した薄膜形成装置および方法を用いて、密着性の高い薄膜を形成することができる。
本発明の薄膜形成装置は、低コストで、成膜された薄膜と基材との密着性を向上させることができるという効果を奏することから、各種材料の表面に薄膜を形成する装置に対して広く適用可能である。
10 薄膜形成装置
11 減圧容器
12a 圧力調整バルブ
12b 減圧用ポンプ
12c 圧力センサ
12d 圧力制御部
13 原料ガス供給部
14 搬送機構
14a 巻出しロール
14b ガイドローラ
14c ガイドローラ
14d 巻取りロール
14e テンションセンサ
14f 搬送制御部
15 成膜用電極
15a R面
16 負パルス電源(パルス電源)
17 高周波アンテナ(高周波電極)
17a 対向面
18 高周波電源
19 放電制御部
F 樹脂フィルム
S1 減圧空間

Claims (16)

  1. 基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
    内部に減圧空間を形成する減圧容器と、
    前記減圧容器内に配置された高周波電極と、
    板状の形状を有し、前記減圧容器内における前記高周波電極に対向する位置に配置されており、前記高周波電極に対向する側にR面を有する成膜用電極と、
    前記減圧容器内における前記高周波電極と前記成膜用電極の前記R面との間において、前記R面に接触させながら前記基材を搬送する搬送機構と、
    前記高周波電極に高周波電力を供給し、誘導結合型プラズマを発生させる高周波電源と、
    前記成膜用電極に負パルス電圧を印加するパルス電源と、
    を備えた薄膜形成装置。
  2. 基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
    内部に減圧空間を形成する減圧容器と、
    前記減圧容器内に配置された高周波電極と、
    前記減圧容器内における前記高周波電極に対向する位置に固定配置されており、前記高周波電極に対向する側にR面を有する成膜用電極と、
    前記減圧容器内における前記高周波電極と前記成膜用電極の前記R面との間において、前記R面に接触させながら前記基材を搬送する搬送機構と、
    前記高周波電極に高周波電力を供給し、誘導結合型プラズマを発生させる高周波電源と、
    前記成膜用電極に負パルス電圧を印加するパルス電源と、
    を備えた薄膜形成装置。
  3. 基材の表面に薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
    内部に減圧空間を形成する減圧容器と、
    前記減圧容器内に配置された高周波電極と、
    前記減圧容器内における前記高周波電極に対向する位置に配置されており、前記高周波電極に対向する側にR面を有する成膜用電極と、
    前記減圧容器内における前記高周波電極と前記成膜用電極の前記R面との間において、前記R面に接触させながら前記基材を搬送する搬送機構と、
    前記高周波電極に高周波電力を供給し、誘導結合型プラズマを発生させる高周波電源と、
    前記成膜用電極に負パルス電圧を印加するパルス電源と、
    を備え、
    前記成膜用電極は、前記R面が略鉛直方向に沿って配置されている、
    膜形成装置。
  4. 前記R面は、半径300mm以上の曲率を有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  5. 前記高周波電極は、前記成膜用電極の前記R面に対向配置された対向面を有し、
    前記R面は、前記対向面よりも面積が大きい、
    請求項1からのいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  6. 前記R面の幅に対する前記対向面の幅の比は、0.3〜0.4である、
    請求項に記載の薄膜形成装置。
  7. 前記薄膜は、DLC(Diamond-Like-Carbon)膜である、
    請求項1からのいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  8. 前記搬送機構は、前記成膜用電極の前記R面に対して前記基材を均一に接触させながら搬送する、
    請求項1からのいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  9. 前記高周波電極は、前記基材の搬送方向に直交する方向に沿って複数設けられている、
    請求項1からのいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  10. 複数の前記高周波電極は、前記基材の搬送方向に直交する方向に沿って一直線上に設けられている、
    請求項に記載の薄膜形成装置。
  11. 複数の前記高周波電極は、前記基材の搬送方向に直交する方向に沿ってほぼ等間隔で設けられている、
    請求項または10に記載の薄膜形成装置。
  12. 前記基材は、樹脂フィルムである、
    請求項1から11のいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  13. 前記搬送機構は、ロール・トゥー・ロール方式で前記基材を搬送する、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  14. 減圧容器の内部の空間を減圧するステップと、
    前記減圧容器内配置され高周波電極および板状の形状を有して前記減圧容器内における前記高周波電極に対向する位置に配置された成膜用電極のうち、前記高周波電極に高周波電力を供給し、前記成膜用電極に負パルス電圧を印加するステップと、
    前記減圧容器内において、前記高周波電極と、前記高周波電極に対向する前記成膜用電極のR面との間において、前記R面に接触させながら基材を搬送するステップと、
    前記高周波電極に供給された高周波電力によって誘導結合型プラズマを発生させて、前記基材の表面に薄膜を形成するステップと、
    を備えている薄膜形成方法。
  15. 減圧容器の内部の空間を減圧するステップと、
    前記減圧容器内に配置された高周波電極、および前記減圧容器内における前記高周波電極に対向する位置に固定配置された成膜用電極のうち、前記高周波電極に高周波電力を供給し、前記成膜用電極に負パルス電圧を印加するステップと、
    前記減圧容器内において、前記高周波電極と、前記高周波電極に対向する前記成膜用電極のR面との間において、前記R面に接触させながら基材を搬送するステップと、
    前記高周波電極に供給された高周波電力によって誘導結合型プラズマを発生させて、前記基材の表面に薄膜を形成するステップと、
    を備えている薄膜形成方法。
  16. 減圧容器の内部の空間を減圧するステップと、
    前記減圧容器内に互いに対向するように配置された一対の高周波電極および成膜用電極のうち、前記高周波電極に高周波電力を供給し、前記成膜用電極に負パルス電圧を印加するステップと、
    前記減圧容器内において、前記高周波電極と、前記高周波電極に対向して前記略鉛直方向に沿って配置された前記成膜用電極のR面との間において、前記R面に接触させながら基材を搬送するステップと、
    前記高周波電極に供給された高周波電力によって誘導結合型プラズマを発生させて、前記基材の表面に薄膜を形成するステップと、
    を備えている薄膜形成方法。
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