JP2006172943A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被処理材である基板が大型化及び薄型化したとしても、処理時における基板の撓み及び搬送時における基板のバタツキを防止することで基板表面をムラ無く均一に表面処理することができるプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】 電圧印加電極41と該電圧印加電極41と対向する接地電極42との間にプラズマを発生させて被処理材10の表面処理を行うプラズマ処理装置1であって、接地電極42は、電圧印加電極41との対向面42aが平坦であり、該対向面42aに沿って接触し被処理材10を電極間に搬送するベルト62を備えてなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、被処理材である例えば枚葉基板などの基板に表面改質、エッチングまたはCVD(化学気相成長)等のプラズマ処理を行うプラズマ処理装置に係り、特に、均一に表面処理することができるプラズマ処理装置に関する。
従来から、被処理材の表面洗浄、表面改質などを目的として、電圧印加電極と接地電極との電極間に電界を印加し発生するグロー放電プラズマを用い、対向配置した電極間に搬送された被処理材の表面の表面処理を行うことは一般的である。
例えば、特許文献1には、平板電極(電圧印加電極)と、被処理基材の搬送用ローラを兼ねた複数個のロール電極(接地電極)とを対向配置し、この電極間に電界を印加してグロー放電プラズマを発生させ、この電極間にロール電極を駆動させて被処理基材を搬送し、被処理基材の表面処理を行う放電プラズマ処理装置が提案されている。
また、特許文献2には、平行平板電極(印加電極)と、駆動軸に巻装された電極ベルト(接地電極)とを対向配置し、この電極間に処理ガスを導入すると共に電界を印加し、この電極ベルトを駆動させて被処理体を電極間に搬送し、被処理体の表面処理を行う放電プラズマ処理装置が提案されている。
特開2004−103251号公報 特開2003−168593号公報
ところで、近年、プラズマ処理を行う被処理材として、例えばFPD(フラットパネルディスプレイ)などの基板は、大型化及び薄型化が進んでいる。そして、このような基板は撓み易く、さらに処理表面が大面積であるので、その処理表面を均一にプラズマ処理することが難しい。
例えば、基板の搬送手段として接地電極を兼ねたロール電極を用いた場合に、このロール間の距離を広くしすぎると、ロール間で基板の自重により基板に撓みが生じてしまう。またロール間距離を狭くしすぎると、ロールの個数が増え、処理時における基板の搬送を安定させる(基板がばたつく要因となる上下動を抑制する)ために、これらのロールを精度良くレベル出しをしなければならなかった。
また、基板の搬送手段として接地電極を兼ねた電極ベルトを用いた場合には、ベルトの自重により、印加電極直下のベルトに撓みが生じてしまい、コンベアに載置した基板は、この撓みに合わせて撓んでしまうことがあった。
このような結果、基板表面と印加電極との距離を精度良く一定に保持しながら、プラズマ放電処理を行うことは難しく、基板表面に処理ムラが発生する虞があった。
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、たとえ被処理材である基板が大型化及び薄型化したとしても、処理時における基板の撓み及び搬送時における基板のバタツキを防止することで、基板表面をムラ無く均一に表面処理することができるプラズマ処理装置を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく多くの実験と研究を行うことにより、基板の撓みを防止するには、基板の自重を利用して、平坦な面に沿って接触(当接)した状態でこの基板を平坦化することが最良であり、さらに連続的に処理を行うには、この平坦化した状態の基板を電極間に搬送させることがよいとの知見を得た。
本発明は、本発明者らが得た上記の新たな知見に基づくものであり、電圧印加電極と該電圧印加電極と対向する接地電極との間にプラズマを発生させて被処理材の表面処理を行うプラズマ処理装置であって、前記接地電極は、前記電圧印加電極との対向面が平坦であり、前記処理装置は、該対向面に沿って接触し、前記被処理材を前記電極間に搬送する導電性の帯状搬送体を備えることを特徴としている。
帯状搬送体が電極間を通過する際に、接地電極の平坦な面に沿って接触しているので、被処理材も自重により接地電極の平坦面(対向面)に合わせて平坦化される。そして、被処理材の撓みを防止することができるので、印加電極と被処理体との距離(ワーキングディスタンス)を一定に保持することが可能となる。その結果、被処理材の表面を、処理ムラなく均一に処理することができる。また、帯状搬送体が電圧印加電極と接地電極との間に挿入されているので、たとえアーキングが生じたとしても、帯状搬送体が接地電極の表面を保護することができる。
好ましい態様として、このプラズマ処理装置は、複数の回転体と、前記複数の回転体のうち少なくとも1つを回転駆動させる回転駆動手段と、をさらに備え、前記帯状搬送体は、前記回転体に巻装して環状に形成されている。このように、回転体を駆動させて、環状の帯状搬送体を搬送するので、被処理材を連続して搬送することができ、被処理材の均一な連続処理が可能となる。
また、被処理材の搬送方向に交差し接地電極の対向面に隣接した接地電極のコーナ部と、帯状搬送体との接触圧が最も高くなるので、好ましくは、このようなコーナ部に、エッジ処理を施すことが好ましい。このエッジ処理としては、パーティクルの発生を抑制するために、コーナ部にアール処理を施してもよく、コーナ部に面取りを施してもよい。同様に、パーティクルの発生を抑制するために、コーナ部に丸みを持たせるような処理を行ってもよい。
さらに好ましい態様としては、このような帯状搬送体は、耐摩耗性及び耐腐食性を有した材料からなる。このような耐摩耗性を有した材料を選定することにより、磨耗粉の発生を抑制でき、高品質のプラズマ処理を行うことが可能であり、帯状搬送体に耐腐食性の機能を加味することで、さらに装置の長寿命化を図ることができる。
本発明のプラズマ処理装置によれば、電極間に被処理材を通過させる際に、接地電極の平坦面に被処理材に沿って接触して平坦化できるので、被処理材の撓みを防止することができ、さらには、搬送時の被処理材の上下動も生じない。その結果、処理時において電圧印加電極と被処理材との距離を一定に保つことができるので、被処理材を、処理ムラなく均一に表面処理することができる。
さらに、連続して被処理材を搬送できる構造にすると共に、搬送時に帯状搬送体と接地電極が接触することにより発生する磨耗粉を抑制する構造としたので、装置の長寿命化を図るばかりでなく、連続して高品質のプラズマ処理を行うことができる。
以下、本発明に係る放電プラズマ処理装置の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る放電プラズマ処理装置の全体構成図であり、図2は、図1の放電プラズマ処理装置の主要部を示した斜視図である。
本実施形態の放電プラズマ処理装置1は、図1に示すように、対向した電極間に被処理材10を搬送し、被処理材10の表面を成膜処理する直接方式の処理装置であり、電源2、ガス供給源3、放電処理部4、及び搬送コンベア6を備えている。
電源2は、電圧印加電極41にパルス状電圧を印加して、放電処理部4内の電圧印加電極(ダイレクトヘッド)41と、接地電極42との間に、グロー放電を立たせて放電空間とするものである。パルス状の電圧は、例えば立上がり時間及び立下がり時間が10μs以下、パルス継続時間は200μs以下で、電界強度が1〜1000kV/cm、周波数は0.5kHz以上であることが好ましい。
立上がり時間及び立下り時間が10μsを超えると、放電状態がアークに移行しやすく不安定なものとなり、パルス電界による高密度プラズマ状態を保持しにくくなる。また、立上がり時間及び立下がり時間が短いほどプラズマ発生の際のガスの電離が効率よく行われるが、40ns未満の立上がり時間のパルス電界を実現することは、実際には困難である。立上がり時間及び立下がり時間のより好ましい範囲は50ns〜5μsである。なお、ここでいう立上がり時間とは、電圧(絶対値)が連続して増加する時間、立下がり時間とは、電圧(絶対値)が連続して減少する時間を指すものとする。
パルス電圧の電界強度は、1〜1000kV/cmであり、好ましくは20〜300kV/cmである。電界強度が1kV/cm未満であると処理に時間がかかりすぎ、1000kV/cmを超えるとアーク放電が発生しやすくなる。また、パルス電圧の周波数は、0.5kHz以上であることが好ましい。0.5kHz未満であるとプラズマ密度が低いため処理に時間がかかりすぎる。上限は特に限定されないが、常用されている13.56MHz、試験的に使用されている500MHzといった高周波帯でも構わない。負荷との整合性のとり易さや取扱い性を考慮すると、500kHz以下が好ましい。このようなパルス電圧を印加することにより、処理速度を大きく向上させることができる。
パルス状電圧における1つのパルス継続時間は、200μs以下であることが好ましく、より好ましくは3〜200μsである。200μsを超えるとアーク放電に移行しやすくなる。ここで、1つのパルス継続時間とは、ON/OFFの繰り返しからなるパルス電界における、1つのパルスの連続するON時間をいう。
なお、電圧印加電極41と接地電極42との間である電極間に印加される電圧はパルス状電圧に限らず、連続波の電圧でもよい。パルス状の電圧波形は、インパルス型の他に、方形波型、変調型、あるいは前記の波形を組み合わせた波形等の適宜の波形を用いることができる。また、電圧波形は、電圧印加が正負の繰り返しであるものの他に、正又は負のいずれかの極性側に電圧を印加する、いわゆる片波状の波形を用いてもよい。また、バイポーラ型の波形を用いてもよい。もちろん、一般的なサイン波である交流波形を用いてもよい。
このプラズマ処理装置1は、大気圧近傍の圧力下で処理が行われることが好ましい。大気圧近傍の圧力とは、100〜800Torr(約1.333×104〜10.664×
104Pa)の圧力であり、実際には圧力調整が容易で、かつ放電プラズマ処理に使用さ
れる装置が簡便となる、700〜780Torr(約9.331×104〜10.397
×104Pa)の圧力が好ましい。このように大気圧近傍の圧力下で、表面処理を行うこ
とにより、加減圧などの圧力調整無しに連続した表面処理をすることが容易となる。また、プラズマ処理される被処理材の表面に、放電プラズマを接触させて活性化する際には、被処理材は加熱されていても、冷却されていてもよく、室温に保たれていてもよい。
ガス供給源3は、供給配管3aを介してプラズマ処理時に必要な処理ガスを放電処理部4に供給するものであり、例えば、被処理材10の表面を成膜する場合には、シリコンを主成分とした成膜用ガスを含んでいる。この成膜用ガスとしては、例えばTOMS、TEOS、MTMOSなどのアルコキシ化合物、HMDSO、TMCTSなどのシクロヘキサン化合物などが用いられる。
本発明で用いる処理ガスとしては、電界を印加することによってプラズマを発生するガスであれば、特に限定されず、処理目的により種々のガスを使用できる。本発明のプラズマ処理装置1によれば、プラズマ発生空間中に存在する気体の種類を問わずグロー放電プラズマを発生させることが可能であり、開放系あるいは気体の自由な流失を防ぐ程度の低気密系での処理が可能となる。前記のパルス電界を用いた大気圧放電プラズマ処理装置によると、ガス種にまったく依存せず、電極間において大気圧下で放電を起こすことが可能であり、電極構造や放電手順を単純化でき、高速処理を実現できる。
またこの他にも処理ガスとして、CF、C、CClF、SF等のフッ素含有化合物ガスを用いることによって、撥水性表面を得ることができる。処理ガスとして、O、O、水、空気等の酸素元素含有化合物、N、NH等の窒素元素含有化合物、SO、SO等の硫黄元素含有化合物を用いることによって、基材表面にカルボニル基、水酸基、アミノ基等の親水性官能基を形成させて表面エネルギーを高くし、親水性表面を得ることができる。また、アクリル酸、メタクリル酸等の親水基を有する重合性モノマーを用いて親水性重合膜を成膜することもできる。
さらに、Si、Ti、Sn等の金属の金属−水素化合物、金属−ハロゲン化合物、金属アルコラート等の処理ガスを用いることによって、SiO、TiO、SnO等の金属酸化物薄膜を形成でき、基材表面に電気的、光学的機能を与えることができる。ハロゲン系ガスを用いてエッチング処理やダイシング処理を行ったり、酸素系ガスを用いてレジスト処理や有機物汚染の除去を行ったり、アルゴン、窒素等の不活性ガスを用いて表面クリーニングや表面改質を行うこともできる。経済性及び安全性の観点から、処理ガス単独雰囲気よりも、以下に挙げる希釈ガスによって希釈された雰囲気中で処理を行うことが望ましい。希釈ガスとしては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン等の希ガス、窒素ガス等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
放電処理部4は、被処理材10の表面を表面処理する(例えば成膜処理の場合は、アモルファスシリコンなどの薄膜を気相成長させて成膜する)ものであり、主に、長尺棒状金属からなる電圧印加電極41,41及び板状金属からなる接地電極42を備えている。
電圧印加電極41は、電源2から供給された電圧を印加して接地電極42との間にプラズマを発生させると共に、処理ガスを被処理材10に吹き付けるための流路を形成している。また、電圧印加電極41は、接地電極42の上方に、接地電極42と一定の距離(接地電極42の上面から電圧印加電極41の下面までの距離)を保った状態で固定配置されている。電圧印加電極41と接地電極42間の距離は、印加電圧の大きさ、処理ガスの種類、プラズマを利用する目的等を考慮して設定されるが、1〜20mm程度が好ましい。1mm未満では、間隔内に被処理材10を搬送しにくく、20mmを超えると均一な放電プラズマを発生しにくくなる。
電圧印加電極41は、銅、アルミニウム等の金属単体、ステンレス、黄銅等の合金、金
属間化合物等から構成される。電圧印加電極41は、少なくとも接地電極42と対向する対向面がアルミナ等の固体誘電体のコーティング層(図示せず)で被覆されており、アーク放電を防止している。このコーティング層の厚さは0.01〜4mm程度が好ましい。また、図示していないが、アーク放電等の不適な放電を避けるため、電圧印加電極41の下面の角部はアール処理をすることが好ましい。
固体誘電体として、アルミナの他に、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックや、ガラス、二酸化珪素、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン等の金属酸化物、チタン酸バリウム等の複酸化物や、これらを複層化したもの等、種々のものを用いることができる。電極間で安定したグロー放電をさせるために、セラミックスや樹脂等の板状物、シート状物、フィルム状のものを用いて電圧印加電極41の外周面を被覆してもよい。固体誘電体は、比誘電率が2以上(25℃環境下、以下同じ)であることが好ましい。
接地電極42は、先に示したように電圧印加電極41と一定の距離を保ち固定配置されており、その一端で接地されている。また、電圧印加電極41に対向した接地電極42の対向面42aは平坦であり、被処理材10の搬送方向に交差し接地電極42の対向面に隣接したコーナ部にアール処理が施され、アール部42bが形成されている。接地電極42は、電圧印加電極42と同様に、銅、アルミニウム等の金属単体、ステンレス、黄銅等の合金、金属間化合物等から構成されている。この接地電極42の平坦度としては、0.05mm以下が好ましい。
搬送コンベア6は、複数のローラ(回転体)61…と、このローラ61…の一部に巻装されたベルト(帯状搬送体)62と、該ベルト62を移動すべくローラ61を回転駆動するモータ(回転駆動手段)63と、を備えている。このベルト62は、ローラ61に巻装して環状に形成されており、モータ63を駆動させることにより、モータ63に連結したローラ61が回転し、ベルト62に載置した被処理材10を電極間に搬送するようになっている。また、ベルト62に巻装されたローラ61以外のローラ61も、このモータ63と同期して回転するようになっている。
さらに、このベルト62は、被処理材の搬送時に、ベルト62が接地電極42の対向面(平坦面)42aに沿って接触(当接)し、その搬送方向の接地電極42の前後にあるローラ61の高さが調整され、ベルト62の張り具合(張力)も調整されている。また、このベルト厚みは、極薄〜1.0mmが好ましい。導電性が高いベルトの場合には問題にならないが、導電性が低いベルトの場合1.0mmより厚いと、安定的なグロー放電が得にくくなる傾向がある。
ベルト62の材質としては、導電性を有した耐摩耗性の機能を有した材料が好ましく、例えば、金属若しくはカーボン繊維を織り込んだ耐食樹脂製のものが挙げられる。さらに、基板の表面処理を行う処理ガスとしてフッ素含有化合物ガス、硫黄元素含有化合物ガスを用いる場合は、これらの処理ガスに対して、耐腐食性の機能を有した機能材料が好ましく、その材質としては、例えば、熱可塑性ポリオレフィン・PTFE等が挙げられる。このように、接地電極42のコーナ部にアール部42bを形成し、ベルト62に耐摩耗性材料を用いることで、磨耗粉の発生を抑制でき、磨耗粉の影響のない高品質なプラズマ処理を行うことができる。
この他にも、プラズマ処理装置1は、さらに温度調整装置(図示せず)を備えてもよい。例えば、この温度調整装置は、成膜処理をする場合には、被処理材10を200〜500度程度の範囲となるように温度調整できるように管理されており、好ましくは350度程度の温度で加熱調整し、膜質管理ができるようになっている。但し、この場合には、前
記温度に耐え得る耐熱性の帯状搬送体を用いるとよい。
前記のように構成されたプラズマ処理装置1による放電プラズマ処理の動作について、以下に説明する。まず、図1に示すように、処理ガスは、供給配管3aに接続されたバルブ(図示していない)を操作することで、ガス供給源3から放電処理部4に供給される。処理ガスは、電圧印加電極41の電極間を通過し、電圧印加電極41と接地電極42上にあるベルト62との間(放電空間)に流れ込む。
そして、モータ63を駆動させてベルト62を移動させることで、電圧印加電極41と接地電極42の間に、ベルト62上に載置された被処理材10が搬送される。このとき、接地電極42の対向面42aが平坦であるので、被処理材10は、自重により対向面(平坦面)42a沿って接触した状態で平坦化され、ベルト62が導電性を有した材料であるならばベルト62も接地状態となる。
そして、電極間に放電処理電圧を印加すると、被処理材10と電圧印加電極41との間に放電が立ち、被処理材10の表面にプラズマが接触し、a−Si膜やSiNx膜などの薄膜を成膜することができる。そして、モータ63を駆動させることにより、ベルト62上に載置された被処理材10は、接地電極42の平坦な対向面42aに合わせて平坦化された状態で移動するので、ワーキングディスタンスを一定に保持しながら、連続して均一な表面処理を行うことができる。
また、プラズマ処理装置1は、表面処理時にアーキングが発生したとしても、接地電極は損傷せずに、安価で交換が容易なベルト62のみが損傷するので、メンテナンス性に優れている。さらに、接地電極42とベルト62が接触したときに、コーナ部にアール処理を施しているので、ベルト62との接触圧が高くなることを防止し、搬送時に発生する磨耗粉を抑制させ、高品質のプラズマ処理を行うことが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
例えば、本実施形態では、接地電極を接地させたが、ベルト及びベルトが巻装したロールを接地させて、接地電極の変わりにベルトをバックアップする平坦な表面を有する部材を設けてもよい。また、この他にも、処理条件に合わせてダイレクトヘッドを搬送方向に対して複数設置してもよい。さらに、本実施形態に係る搬送コンベアを、プラズマ化したガスを被処理材に吹付けるリモートタイプのプラズマ処理装置を適用してもよい。
この他にも、処理ガスおよび接地電極とベルトとが接触時に発生する磨耗粉を吸引する吸引装置をさらに設けてもよく、この吸引装置を設けることで、安定して、磨耗粉などの影響が少ない高品質のプラズマ処理をすることができる。
また、被処理材をベルト(帯状搬送体)に載置したとき(被処理材が電極間を通過するとき)にのみ、被処理材の自重により、ベルトを接地電極の対向面に沿って接触させ、被処理材が電極間を通過しないときは、ベルトが接地電極の対向面に接触しないように、回転体の上下方向の位置と、ベルトの張力と、を調整してもよい。このように、プラズマ処理を行うときにのみベルトと電極が接触すれば、磨耗粉などのパーティクルを抑制することができる。
本実施形態に係る放電プラズマ処理装置の全体構成を示した図。 図1の放電プラズマ処理装置の主要部を示した斜視図。
符号の説明
1:プラズマ処理装置、2:電源、3:ガス供給源、4:放電処理部、6:搬送コンベア、10:被処理材、41:電圧印加電極、42:接地電極、42a:対向面、42b:アール部、61:ローラ(回転体)、62:ベルト(帯状搬送体)、63:モータ(回転駆動手段)

Claims (4)

  1. 電圧印加電極と該電圧印加電極と対向する接地電極との間にプラズマを発生させて被処理材の表面処理を行うプラズマ処理装置であって、
    前記接地電極は、前記電圧印加電極との対向面が平坦であり、且つ、前記処理装置は、該対向面に沿って接触し、前記被処理材を前記電極間に搬送する帯状搬送体を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記処理装置は、複数の回転体と、前記複数の回転体のうち少なくとも1つを回転駆動させる回転駆動手段と、をさらに備え、前記帯状搬送体は、前記回転体に巻装して環状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記被処理材の搬送方向に交差し、前記対向面と隣接した前記接地電極のコーナ部は、エッジ処理が施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記帯状搬送体は、耐摩耗性及び耐腐食性を有した材料からなることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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