本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るウエーハ収容カセットを図面に基いて説明する。図1は、実施形態1に係るウエーハ収容カセットが用いられる加工装置の一例である切削装置を示す斜視図である。図2は、実施形態1に係るウエーハ収容カセットが収容するウエーハの斜視図である。図3は、実施形態1に係るウエーハ収容カセットの構成例を示す斜視図である。図4は、図3に示されたウエーハ収容カセットの底板を下面側からみた平面図である。図5は、図3に示されたウエーハ収容カセットの構成を示すブロック図である。図6は、図3に示されたウエーハ収容カセットのウエーハが一体となった環状フレームを収容する動作を説明する正面図である。
実施形態1に係るウエーハ収容カセット1は、図1及び図2に示すように、粘着テープ101に貼着されてウエーハ100が一体となった環状フレーム102を複数枚収容可能なウエーハ収容カセットであって、半導体製造工程等で用いられる複数のウエーハ100に加工を施す各種の加工装置において用いられる。加工装置は、例えば、ウエーハ100を切削する図1に示す切削装置200、ウエーハ100を研削する研削装置、ウエーハ100を研磨する研磨装置、又はウエーハ100をレーザー加工するレーザー加工装置である。
ウエーハ100は、シリコン、サファイア、ガリウムなどを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等のウエーハである。ウエーハ100は、表面110の図示しない格子状の分割予定ラインに区画された複数の領域にデバイスが形成されている。また、実施形態1において、ウエーハ100は、結晶方位を示すオリエンテーションフラット111が外縁に形成されている。ウエーハ100は、表面110の裏側の裏面112に粘着テープ101が貼着され、粘着テープ101の外縁部が環状フレーム102に貼着されて、環状フレーム102の開口103内に保持される。ウエーハ100は、環状フレーム102の開口103に保持された状態でウエーハ収容カセット1に複数枚収容され、ウエーハ収容カセット1が加工装置に設置され、加工装置により各種の加工が施される。
加工装置の一例としての切削装置200は、図1に示すように、ウエーハ100を保持面211で吸引保持するとともに回転駆動源により軸心回りに回転可能なチャックテーブル210と、チャックテーブル210に保持されたウエーハ100を切削ブレード221で切削(加工)する切削ユニット220と、チャックテーブル210をX軸方向に移動させる図示しないX軸移動ユニットと、切削ユニット220をY軸方向に移動させる図示しないY軸移動ユニットと、切削ユニット220をZ軸方向に移動させる図示しないZ軸移動ユニットとを備える。また、切削装置200は、切削後のウエーハ100を洗浄する洗浄ユニット250と、切削前後のウエーハ100を収容したウエーハ収容カセット1を載置するとともにウエーハ収容カセット1をZ軸方向に昇降させるカセットエレベータ260と、搬送手段である搬送ユニット270と、各構成要素を制御するコンピュータである制御ユニット280とを備える。
搬送ユニット270は、少なくとも切削ユニット220により切削されるウエーハ100を保持するチャックテーブル210とカセットエレベータ260に置かれたウエーハ収容カセット1との間においてウエーハ100を搬送するものである。搬送ユニット270は、ウエーハ収容カセット1からウエーハ100を出し入れする仮置きユニット271と、ウエーハ搬送ユニット274とを備える。
仮置きユニット271は、カセットエレベータ260に載置されたウエーハ収容カセット1から切削前のウエーハ100を一枚取り出すとともに、切削後のウエーハ100をウエーハ収容カセット1内に収容するものである。仮置きユニット271は、切削前のウエーハ100をウエーハ収容カセット1から取り出すとともに切削後のウエーハ100をウエーハ収容カセット1内に挿入する搬出入ユニット272と、切削前後のウエーハ100を一時的に載置する一対のレール273とを含んで構成されている。
搬出入ユニット272は、環状フレーム102を把持してY軸方向に沿ってウエーハ収容カセット1から離れる方向に移動して、切削前のウエーハ100をウエーハ収容カセット1から取り出してレール273上に一時的に載置する。搬出入ユニット272は、切削後のレール273上に一時的に載置されたウエーハ100を保持した環状フレーム102を把持してY軸方向に沿ってウエーハ収容カセット1に近付く方向に移動して、ウエーハ100をウエーハ収容カセット1内に挿入する。ウエーハ搬送ユニット274は、レール273とチャックテーブル210と洗浄ユニット250との間においてウエーハ100を搬送する。
制御ユニット280は、切削装置200の上述した構成要素をそれぞれ制御して、ウエーハ100に対する加工動作を切削装置200に実施させるものである。なお、制御ユニット280は、コンピュータである。制御ユニット280は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置と、通信ユニットとを有する。制御ユニット280の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、切削装置200を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介して切削装置200の上述した構成要素に出力する。通信ユニットは、他のコンピュータと無線と有線との少なくとも一方により通信可能に接続する。また、制御ユニット280は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される図示しない表示ユニット及びオペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる図示しない入力ユニットとが接続されている。入力ユニットは、表示ユニットに設けられたタッチパネルと、キーボード等の外部入力装置とのうち少なくとも一つにより構成される。
切削装置200は、切削ユニット220からウエーハ100に切削水を供給しながら、X軸移動ユニット、回転駆動源、Y軸移動ユニット及びZ軸移動ユニットにチャックテーブル210と切削ユニット220とを分割予定ラインに沿って相対的に移動させながら切削ユニット220のスピンドル222により回転される切削ブレード221でウエーハ100の分割予定ラインを切削する。切削装置200は、ウエーハ100の全ての分割予定ラインを切削すると、ウエーハ100を洗浄ユニット250で洗浄した後にウエーハ収容カセット1内に収容する。また、切削装置200は、カセットエレベータ260のウエーハ収容カセット1を載置する上面261にウエーハ収容カセット1に電力を送電するワイヤレス送電コイル262を設けている。ワイヤレス送電コイル262は、電磁誘導方式、磁界共鳴方式またはその他の方式によって電力を送電することができる。
ウエーハ収容カセット1は、図3に示すように、カセット本体10と、検出機構30とを備える。
カセット本体10は、図3に示すように、第1の側壁11と、第1の側壁11と対向する第2の側壁12と、底板13と、天板14と、開口部16とを有する。第1の側壁11と、第2の側壁12と、底板13と、天板14と、奥板15とは、平板状に形成されている。第1の側壁11と第2の側壁12とは、ウエーハ収容カセット1がカセットエレベータ260に載置された際に、左右方向であるX軸方向に沿って相対対向する。第1の側壁11と第2の側壁12とは、水平方向と平行でかつX軸方向と直交するY軸方向に沿ってウエーハ100が出し入れされるとともに、互いの間であるカセット本体10内にウエーハ100を収容する。
底板13は、第1の側壁11の下端と第2の側壁12の下端とを連結し、天板14は、第1の側壁11の上端と第2の側壁12の上端とを連結している。天板14は、各種の加工装置のオペレータ等が掴んでウエーハ収容カセット1を搬送するため持ち手17が設けられている。なお、底板13及び天板14は、第1の側壁11と第2の側壁12とを連結する連結部である。また、実施形態1において、カセット本体10の側壁11,12、底板13及び天板14の図3中奥側の端同士は、奥板15により連結されている。
第1の側壁11には、複数の第1の収容棚21が形成されている。即ち、第1の側壁11は、複数の第1の収容棚21を備える。第1の収容棚21は、第1の側壁11から第2の側壁12に向かって凸に形成され、上下方向であるZ軸方向に間隔をあけて配置されている。各第1の収容棚21は、ウエーハ100を保持した環状フレーム102が上面23に載置されて、ウエーハ100をカセット本体10内に収容する。
第2の側壁12は、複数の第2の収容棚22を備える。即ち、第2の側壁12には、複数の第2の収容棚22が形成されている。第2の収容棚22は、第2の側壁12から第1の側壁11に向かって凸に形成され、Z軸方向に間隔をあけて配置されている。各第2の収容棚22は、ウエーハ100を保持した環状フレーム102が上面23に載置されて、ウエーハ100をカセット本体10内に収容する。
また、第1の収容棚21と第2の収容棚22とは、互いに1対1で対応している。対応した第1の収容棚21と第2の収容棚22とは、Z軸方向の高さが揃った位置に配置されている。対応する第1の収容棚21と第2の収容棚22とは、ウエーハ収容カセット1がカセットエレベータ260に載置された際に、Z軸方向の高さが互いに等しい。各収容棚21,22は、それぞれ、ウエーハ100がウエーハ収容カセット1に出し入れされる際に移動するY軸方向に沿って直線状に延びている。なお、互いに対応する第1の収容棚21及び第2の収容棚22を、以下、対の収容棚21,22と記す。このために、カセット本体10は、複数対の収容棚21,22を備えている。
開口部16は、側壁11,12、底板13及び天板14の図3中の手前側の端により囲まれて構成され、かつ内側にウエーハ100を通すことができるカセット本体10の内外を連通する開口である。開口部16は、内側にウエーハ100を通すことにより、第1の収容棚21と第2の収容棚22との上面23(即ち、カセット本体10)にウエーハ100を出し入れする。
検出機構30は、複数のセンサ31と、バッテリー32と、複数の第1のランプ33と、複数の第2のランプ34と、制御部である制御装置35とを備える。
センサ31は、各第1の収容棚21及び第2の収容棚22の上面23にウエーハ100が一体となった環状フレーム102が載置されているか否かを検知するためのセンサ31である。センサ31は、図3に示すように、第1の収容棚21及び第2の収容棚22との各段に対応する位置に設置されている。即ち、センサ31は、ウエーハ100を保持した環状フレーム102が載置されているか否かの検出対象の各収容棚21,22に対応する位置に設置されている。なお、図3は、第2の収容棚22に設置されたセンサ31のみを図示しているが、実施形態1に係るウエーハ収容カセット1は、第2の収容棚22と同様に各第1の収容棚21に対応する位置にセンサ31を設置している。実施形態1において、センサ31は、第1の収容棚21及び第2の収容棚22との各段に対応する位置として、ウエーハ100を保持した環状フレーム102が載置されているか否かの検出対象の各収容棚21,22の上面23のY軸方向の中央部と、検出対象の各収容棚21,22の一つ上の収容棚21,22の下面24のY軸方向の中央部とに設けられているが、本発明では、センサ31を設置する位置は、実施形態1の位置に限定されない。
センサ31は、前述した検出対象の各収容棚21,22の上面23と、前述した一つ上の収容棚21,22の下面24との一方に設けられた発光素子と、他方に設けられかつ発光素子とZ軸方向に対応する受光素子とを備える。発光素子は、発光し、受光素子は、発光素子からの光を受光する。センサ31は、制御装置35に接続しており、受光素子が発光素子の光を受光した状態から受光しなくなる、または受光量が少なくなると、前述した検出対象の各収容棚21,22の上面23にウエーハ100を保持した環状フレーム102が載置されていると検知する。また、センサ31は、受光素子が発光素子の光を受光していると、前述した検出対象の各収容棚21,22の上面23にウエーハ100を保持した環状フレーム102が載置されていないと検知する。各センサ31は、検知結果を制御装置35に出力する。実施形態1において、センサ31は、カセット本体10の収容棚21,22の上面23及び下面24に埋設されて、上面23と面一又は上面23よりも下方に配置されているととともに、下面24と面一又は下面24よりも上方に配置されている。
バッテリー32は、カセット本体10に着脱自在に取り付けられ、各センサ31、ランプ33,34及び制御装置35を駆動させるための電力を各センサ31、ランプ33,34及び制御装置35に供給する。実施形態1において、バッテリー32は、二次電池であり、図4に示すように、底板13の下面131側に露出する格好で底板13の下面131に取り付けられている。バッテリー32は、ウエーハ収容カセット1がカセットエレベータ260の上面261に載置されると、図4に示すワイヤレス受電コイル36を介してワイヤレス送電コイル262から送電された電力を充電可能である。なお、ワイヤレス受電コイル36は、底板13の下面131側に露出する格好で底板13の下面131に取り付けられており、ウエーハ収容カセット1がカセットエレベータ260の上面261に載置されると、ワイヤレス送電コイル262と間隔をあけて対向して、電磁誘導方式、磁界共鳴方式またはその他の方式によってワイヤレス送電コイル262が送電した電力を受電することができる。実施形態1において、バッテリー32及びワイヤレス受電コイル36は、下面131よりも下方に突出していない。
複数の第1のランプ33は、第1の収容棚21の各段に対応する位置に設置されている。実施形態1において、第1のランプ33は、第1の側壁11の開口部16を囲む側の端に互いにZ軸方向に間隔をあけて配置されている。第1のランプ33は、第1の収容棚21と1対1で対応している。実施形態1において、第1のランプ33は、第1の収容棚21の各段に対応する位置として、対応する第1の収容棚21の上面23とX軸方向に並ぶ位置に配置されているが、本発明では、第1のランプ33が配置される位置は、実施形態1の位置に限定されない。
複数の第2のランプ34は、第2の収容棚22の各段に対応する位置に設置されている。実施形態1において、第2のランプ34は、第2の側壁12の開口部16を囲む側の端に互いにZ軸方向に間隔をあけて配置されている。第2のランプ34は、第2の収容棚22と1対1で対応している。実施形態1において、第2のランプ34は、第2の収容棚22の各段に対応する位置として、対応する第2の収容棚22の上面23とX軸方向に並ぶ位置に配置されているが、本発明では、第2のランプ34が配置される位置は、実施形態1の位置に限定されない。
第1のランプ33及び第2のランプ34は、バッテリー32から供給される電力により連続的に発光、点滅及び消灯可能なLED(Light Emitting Diode)であるが、本発明では、ランプ33,34は、LEDに限定されない。なお、本明細書は、連続的に発光することを単に「発光する」と記し、第1のランプ33及び第2のランプ34が、発光、点滅及び消灯することを総称して、第1のランプ33及び第2のランプ34の点灯の態様と記す。
制御装置35は、図5に示すように、各センサ31、各第1のランプ33及び各第2のランプ34と接続して、第1のランプ33及び第2のランプ34の発光を、センサ31からの情報である検知結果に基づき制御するものである。制御装置35は、図5に示すように、各センサ31、各第1のランプ33及び第2のランプ34と接続したコンピュータである。
制御装置35は、図5に示すように、記憶装置351と、演算処理装置352と、オペレータの操作を受け付ける入力装置353と、各種の情報を表示する表示装置354と、加工装置である切削装置200の制御ユニット280又はオペレータが携帯するコンピュータである携帯情報端末と無線と有線との少なくとも一方により通信可能に接続する通信装置355とを備える。
記憶装置351は、複数対の収容棚21,22のうちの上面23にウエーハ100が一体となった環状フレーム102が載置される収容棚21,22を記憶している。即ち、実施形態1では、ウエーハ収容カセット1は、全ての対の収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されても良く、一部の対の収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されても良い。実施形態1では、ウエーハ収容カセット1は、一部の対の収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置される場合には、上面23に環状フレーム102が載置される対の収容棚21,22のZ軸方向の位置が記憶装置351に記憶して、予め設定されている。記憶装置351は、オペレータの入力装置353の操作、制御ユニット280からの情報の受信又は携帯情報端末からの情報の受信により、複数対の収容棚21,22のうちの上面23にウエーハ100が一体となった環状フレーム102が載置される収容棚21,22のZ軸方向の位置が書き込まれて、記憶する。また、記憶装置351は、ウエーハ収容カセット1を動作させるためのコンピュータプログラムを記憶している。
演算処理装置352は、記憶装置351に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、ウエーハ収容カセット1を制御するための制御信号を各ランプ33,34に出力する。また、演算処理装置352は、ウエーハ収容カセット1が加工装置である切削装置200のカセットエレベータ260の上面261に載置されると、バッテリー32の充電量(所謂、バッテリー32の残量)を確認し、充電量が予め設定された所定値を下回っていると、通信装置355を介して制御ユニット280に給電を開始することを示す情報を送信する。
制御ユニット280は、ウエーハ収容カセット1の制御装置35の給電を開始することを示す情報を受信すると、ワイヤレス送電コイル262を介してワイヤレス受電コイル36に電力を送電し、バッテリー32を充電する。演算処理装置352は、ウエーハ収容カセット1が加工装置である切削装置200のカセットエレベータ260の上面261から取り外された場合、又はバッテリー32の充電量が予め設定された第2の所定値(前述の所定値よりも大きな値)を超えると、制御ユニット280に給電を終了することを示す情報を送信する。制御ユニット280は、ウエーハ収容カセット1の制御装置35の給電を終了することを示す情報を受信すると、ワイヤレス送電コイル262の送電を終了する。
演算処理装置352は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサにより構成される。記憶装置351は、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリにより構成される。表示装置354は、各種の情報を表示する液晶表示装置などにより構成される。入力装置353は、表示装置354に設けられたタッチパネル等により構成される。
次に、実施形態1に係るウエーハ収容カセット1にウエーハ100が一体となった環状フレーム102を収容する動作を説明する。制御装置35の演算処理装置352は、入力装置353がオペレータから環状フレーム102をウエーハ収容カセット1に収容する動作を開始する操作を受け付けると、全ての第1のランプ33及び第2のランプ34を図6の黒丸で示すように消灯する。そして、オペレータは、環状フレーム102を開口部16を通してカセット本体10内に挿入して、各対の収容棚21,22の上面23に載置する。
制御装置35の演算処理装置352は、互いに対応する収容棚21,22に設置されたセンサ31が収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたことを検知すると、図6の実線で示すように、互いに対応する収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたと判定する。制御装置35の演算処理装置352は、互いに対応する収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたと判定すると、環状フレーム102が載置された収容棚21,22に対応するランプ33,34を図6の白丸で示すように発光する。
制御装置35の演算処理装置352は、互いに対応する収容棚21,22に設置されたセンサ31が収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたことを検出しないと、図6の点線で示すように、互いに対応していない収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたと判定する。即ち、制御装置35の演算処理装置352は、カセット本体10内に挿入された環状フレーム102が段違いの収容棚21,22の上面23に載置されたと判定する。制御装置35の演算処理装置352は、環状フレーム102が載置された収容棚21,22のいずれか一方に対応したランプ33,34を図6の平行斜線で示すように点滅させ、オペレータに環状フレーム102の挿入し直しを行わせることを促す。こうして、ウエーハ収容カセット1は、複数の第1のランプ33と複数の第2のランプ34とを備えて、対応していない収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたことをオペレータに報知する。
すると、オペレータは、段違いに挿入された環状フレーム102をカセット本体10外に取り出した後、再度、カセット本体10内に挿入し、点滅したランプ33,34に対応した収容棚21,22の上面23に載置する。制御装置35の演算処理装置352は、オペレータにより挿入し直された環状フレーム102が点滅したランプ33,34に対応した収容棚21,22の上面23に載置されたことをセンサ31が検知すると、環状フレーム102が載置された収容棚21,22に対応するランプ33,34を点滅から発光に切り換える。
オペレータは、載置されることが設定された各対の収容棚21,22の上面23に環状フレーム102を載置すると、環状フレーム102をウエーハ収容カセット1に収容する動作を終了する操作を入力装置353に入力する。制御装置35の演算処理装置352は、入力装置353がオペレータから環状フレーム102をウエーハ収容カセット1に収容する動作を終了する操作を受け付けると、全ての第1のランプ33及び第2のランプ34を消灯して、環状フレーム102を収容する動作を終了する。このように、実施形態1において、ウエーハ収容カセット1のランプ33,34は、環状フレーム102が互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置されたか否かで、点灯の態様が切り換えられる。
実施形態1に係るウエーハ収容カセット1は、各収容棚21,22に対応する位置に設置され、かつ各収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたことを検知するセンサ31を備えている。このため、ウエーハ収容カセット1は、センサ31の検知結果により、カセット本体10に挿入された環状フレーム102が互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置されたか否かを把握することができる。その結果、ウエーハ収容カセット1は、段違いの収容棚21,22に跨ってウエーハ100を収容することを抑制でき、ウエーハ100及び加工装置の一例である切削装置200の搬送ユニット270の搬出入ユニット272を破損させてしまう恐れを抑制することができる。
また、実施形態1に係るウエーハ収容カセット1は、環状フレーム102が互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置されたか否かで、点灯の態様が切り換えられるランプ33,34を各収容棚21,22に対応する位置に設置している。このために、ウエーハ収容カセット1は、カセット本体10内に挿入した環状フレーム102が互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置されたか否かをオペレータに容易に認識させることができる。
また、実施形態1に係るウエーハ収容カセット1は、環状フレーム102が互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置されるとランプ33,34が点灯し、環状フレーム102が互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置されないと、ランプ33,34が点滅する。このために、ウエーハ収容カセット1は、互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置された環状フレーム102と、互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置されていない環状フレーム102とをオペレータに容易に認識させることができる。
また、実施形態1に係るウエーハ収容カセット1は、制御装置35の入力装置353、切削装置200の入力ユニット又は携帯情報端末により、複数対の収容棚21,22のうちの環状フレーム102を上面23に載置する収容棚21,22を設定できる。このために、ウエーハ収容カセット1は、カセット本体10内の全ての収容棚21,22に環状フレーム102を収容しない所謂段飛ばし状態での環状フレーム102の収容が可能となって、各加工装置における柔軟な使用にも対応することができる。
また、実施形態1に係るウエーハ収容カセット1は、切削装置200のワイヤレス送電コイル262からの電力を受電してバッテリー32を充電するワイヤレス受電コイル36を備えているので、オペレータが切削装置200から離れていてもバッテリー32が適宜充電されるので、オペレータが切削装置200から離れて他の作業を実施している間も使用することができる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係るウエーハ収容カセットを図面に基いて説明する。図7は、実施形態2に係るウエーハ収容カセットのウエーハが一体となった環状フレームを収容する動作を説明する正面図である。なお、図7は、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係るウエーハ収容カセット1−2は、ウエーハ100が一体となった環状フレーム102を収容する動作が実施形態1と異なるだけで、実施形態1と同一の構成である。
実施形態2に係るウエーハ収容カセット1−2の制御装置35の演算処理装置352は、入力装置353がオペレータから環状フレーム102をウエーハ収容カセット1−2に収容する動作を開始する操作を受け付けると、記憶装置351から上面23にウエーハ100が一体となった環状フレーム102が載置される収容棚21,22を読み出す。ウエーハ収容カセット1−2の制御装置35の演算処理装置352は、記憶装置351から読み出した上面23にウエーハ100が一体となった環状フレーム102が載置される収容棚21,22に対応する第1のランプ33及び第2のランプ34を図7の白丸で示すように発光する。そして、オペレータは、環状フレーム102を開口部16を通してカセット本体10内に挿入して、各対の収容棚21,22の上面23に載置する。
ウエーハ収容カセット1−2の制御装置35の演算処理装置352は、互いに対応する収容棚21,22に設置されたセンサ31が収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたことを検知すると、図7の実線で示すように、互いに対応する収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたと判定する。制御装置35の演算処理装置352は、互いに対応する収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたと判定すると、環状フレーム102が載置された収容棚21,22に対応するランプ33,34を図7の黒丸で示すように消灯する。
ウエーハ収容カセット1−2の制御装置35の演算処理装置352は、互いに対応する収容棚21,22に設置されたセンサ31が収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたことを検出しないと、図7の点線で示すように、互いに対応していない収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたと判定する、即ち、カセット本体10内に挿入された環状フレーム102が段違いの収容棚21,22の上面23に載置されたと判定する。制御装置35の演算処理装置352は、環状フレーム102が載置された収容棚21,22に対応したランプ33,34を図7の平行斜線で示すように点滅させ、オペレータに環状フレーム102の挿入し直しを行わせることを促す。
すると、オペレータは、段違いに挿入された環状フレーム102をカセット本体10外に取り出した後、再度、カセット本体10内に挿入し、互いに対応した収容棚21,22の上面23に載置する。制御装置35の演算処理装置352は、オペレータにより挿入し直された環状フレーム102が互いに対応した収容棚21,22の上面23に載置されたことをセンサ31が検知すると、上面23に環状フレーム102が載置された収容棚21,22に対応するランプ33,34を図7の黒丸で示すように消灯し、センサ31が上面23に環状フレーム102が載置されたことを検出していない収容棚21,22に対応するランプ33,34を発光させる。
オペレータが、発光したランプ33,34に対応した全ての対の収容棚21,22の上面23に環状フレーム102を載置すると、制御装置35の演算処理装置352は、全てのランプ33,34を消灯させることとなる。そして、オペレータは、発光したランプ33,34に対応した全ての対の収容棚21,22の上面23に環状フレーム102を載置した後に、環状フレーム102をウエーハ収容カセット1−2に収容する動作を終了する操作を入力装置353に入力する。制御装置35の演算処理装置352は、入力装置353がオペレータから環状フレーム102をウエーハ収容カセット1−2に収容する動作を終了する操作を受け付けると、環状フレーム102を収容する動作を終了する。このように、実施形態2においても実施形態1と同様に、ウエーハ収容カセット1−2のランプ33,34は、環状フレーム102が互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置されたか否かで、点灯の態様が切り換えられる。
実施形態2に係るウエーハ収容カセット1−2は、各収容棚21,22に対応する位置に設置され、かつ各収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたことを検知するセンサ31を備えている。このため、ウエーハ収容カセット1−2は、実施形態1と同様に、カセット本体10に挿入された環状フレーム102が互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置されたか否かを把握することができ、ウエーハ100及び加工装置の一例である切削装置200の搬送ユニット270の搬出入ユニット272を破損させてしまう恐れを抑制することができる。
また、実施形態2に係るウエーハ収容カセット1−2は、制御装置35が環状フレーム102をウエーハ収容カセット1−2に収容する動作を開始する操作を受け付けると、記憶装置351から読み出した環状フレーム102が載置される収容棚21,22に対応する第1のランプ33及び第2のランプ34を発光する。ウエーハ収容カセット1−2は、環状フレーム102が互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置されるとランプ33,34を消灯する。このために、ウエーハ収容カセット1−2は、ウエーハ100を収容すると設定された収容棚21,22の上面23以外に環状フレーム102が載置されてしまうことを抑制することができる。
また、実施形態2に係るウエーハ収容カセット1−2は、環状フレーム102が互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置されないと、ランプ33,34が点滅する。このために、ウエーハ収容カセット1−2は、互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置された環状フレーム102と、互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置されていない環状フレーム102とをオペレータに容易に認識させることができる。
また、実施形態2に係るウエーハ収容カセット1−2は、実施形態1と同様に、制御装置35の入力装置353、切削装置200の入力ユニット又は携帯情報端末により、複数対の収容棚21,22のうちの環状フレーム102を上面23に載置する収容棚21,22を設定できる。このために、ウエーハ収容カセット1−2は、実施形態1と同様に、カセット本体10内の全ての収容棚21,22に環状フレーム102を収容しない所謂段飛ばし状態の環状フレーム102の収容が可能となって、各加工装置における柔軟な使用にも対応することができる。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3に係るウエーハ収容カセットを図面に基いて説明する。図8は、実施形態3に係るウエーハ収容カセットの構成例を示す斜視図である。図9は、図8に示されたウエーハ収容カセットのカセット本体の分解斜視図である。図10は、図8に示されたウエーハ収容カセットの検出機構の要部を示す斜視図である。図11は、図8に示されたウエーハ収容カセットのウエーハが一体となった環状フレームを収容する動作を説明する正面図である。なお、図8から図11は、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3は、検出機構30がカセット本体10に取り外し可能に構成されている点が実施形態1と異なるだけで、実施形態1と同一の構成である。
実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3の検出機構30の複数の第1のランプ33は、図8及び図9に示すように、第1の側壁11の開口部16を囲む側の端に着脱自在な第1の棒部材18に設けられている。ウエーハ収容カセット1−3の検出機構30の複数の第2のランプ34は、第2の側壁12の開口部16を囲む側の端に着脱自在な第2の棒部材19に設けられている。
実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3の第1のランプ33及び第2のランプ34のZ軸方向の位置は、実際形態1と同じ位置である。実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3は、ランプ33,34のZ軸方向の位置が実際形態1と同じ位置であることにより、ランプ33,34が収容棚21,22の各段に対応する位置に設置されている。実施形態3において、各棒部材18,19は、図9に示すねじ41によりZ軸方向の両端が側壁11,12に着脱自在であるが、本発明では、ランプ33,34をカセット本体10に着脱自在とするための構成は、実施形態3のものに限定されない。
実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3は、カセット本体10の側壁11,12、底板13及び天板14に奥板15を着脱自在に設け、検出機構30のセンサ31、バッテリー32及び制御装置35を奥板15に設けている。実施形態3において、奥板15は、図9に示すねじ42により四隅が側壁11,12に着脱自在であるが、本発明では、奥板15即ち、センサ31、バッテリー32及び制御装置35をカセット本体10に着脱自在とするための構成は、実施形態3のものに限定されない。実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3は、棒部材18,19及び奥板15が着脱自在とされることにより、ランプ33,34、センサ31、バッテリー32及び制御装置35がカセット本体10に取り外し可能に構成されている。
奥板15は、図8、図9及び図10に示すように、開口部16と対向する内面に複数の検知用収容棚39を設けている。検知用収容棚39は、互いにZ軸方向に間隔をあけて配置され、かつX軸方向に直線状に延びている。検知用収容棚39は、対の収容棚21,22と1対1で対応している。検知用収容棚39は、対応した対の収容棚21,22とZ軸方向の高さが揃った位置に配置されている。即ち、検知用収容棚39は、対応する対の収容棚21,22とウエーハ収容カセット1−3がカセットエレベータ260に載置された際に、Z軸方向の高さが互いに等しい。検知用収容棚39は、対応する対の収容棚21,22に載置された環状フレーム102が載置される。
実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3のセンサ31は、前述した検出対象の各収容棚21,22と同じ高さの検知用収容棚39の上面37のX軸方向の両端部と、前述した一つ上の収容棚21,22と同じ高さの検知用収容棚39の下面38のX軸方向の両端部とに設けられている。ウエーハ収容カセット1−3のセンサ31は、検知用収容棚39の上面37のX軸方向の両端部と、検知用収容棚39の下面38のX軸方向の両端部とに設けられることにより、収容棚21,22の各段に対応する位置に設置されている。
実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3のセンサ31は、実施形態1と同様に、前述した検出対象の各収容棚21,22と同じ高さの検知用収容棚39の上面37のX軸方向の両端部と、前述した一つ上の収容棚21,22と同じ高さの検知用収容棚39の下面38のX軸方向の両端部との一方に設けられた発光素子と、他方に設けられた受光素子とを備える。実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3のセンサ31は、実施形態1と同じ機能を有する。
実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3のバッテリー32及び制御装置35は、図8、図9及び図10に示すように、奥板15の外表面に取り付けられているが、本発明では、バッテリー32及び制御装置35の位置は、実施形態3の位置に限定されない。また、実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3は、棒部材18,19及び奥板15が取り付けられると、ワイヤレス受電コイル36、バッテリー32、ランプ33,34、センサ31及び制御装置35を互いに電気的に接続して、これらの間で電力を供給可能とする図示しない電源用導電部材がカセット本体10内に設けられている。また、実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3は、棒部材18,19及び奥板15が取り付けられると、ランプ33,34、センサ31及び制御装置35を互いに電気的に接続して、これらの間で信号を送受信可能とする図示しない信号用導電部材がカセット本体10内に設けられている。
実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3は、環状フレーム102を収容する際に、制御装置35の演算処理装置352が環状フレーム102をウエーハ収容カセット1−3に収容する動作を開始する操作を受け付けると、実施形態1と同様に、全ての第1のランプ33及び第2のランプ34を図11の黒丸で示すように消灯する。ウエーハ収容カセット1−3の制御装置35の演算処理装置352は、互いに対応する収容棚21,22と同じ高さの検知用収容棚39の上面37に設置された2つのセンサ31が環状フレーム102が載置されたことを検知すると、図11の実線で示すように、互いに対応する収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたと判定し、環状フレーム102が載置された収容棚21,22に対応するランプ33,34を図11の白丸で示すように発光する。
実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3の制御装置35の演算処理装置352は、互いに対応する収容棚21,22と同じ高さの検知用収容棚39の上面37に設置された2つのセンサ31のうちいずれか一方が環状フレーム102が載置されたことを検出しないと、図11の点線で示すように、互いに対応していない収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたと判定し、実施形態1と同様に、環状フレーム102が載置された収容棚21,22のいずれか一方に対応したランプ33,34を図11の平行斜線で示すように点滅させ、オペレータに環状フレーム102の挿入し直しを行わせることを促す。
実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3の制御装置35の演算処理装置352は、オペレータにより挿入し直された環状フレーム102が点滅したランプ33,34に対応した収容棚21,22と同じ高さの検知用収容棚39の上面37に載置されたことを2つのセンサ31が検知すると、環状フレーム102が載置された収容棚21,22に対応するランプ33,34を点滅から発光に切り換える。実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3の制御装置35の演算処理装置352は、環状フレーム102をウエーハ収容カセット1−3に収容する動作を終了する操作を受け付けると、全ての第1のランプ33及び第2のランプ34を消灯させて、環状フレーム102を収容する動作を終了する。このように、実施形態3において、ウエーハ収容カセット1−3のランプ33,34は、実施形態1と同様に、環状フレーム102が互いに対応する収容棚21,22の上面23と同じ高さの検知用収容棚39の上面37に載置されたか否かで、点灯の態様が切り換えられるが、本発明では、実施形態2と同様に点灯の態様が切り換えられても良い。
実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3は、各収容棚21,22に対応する位置に設置され、かつ各収容棚21,22と同じ高さの検知用収容棚39の上面37に環状フレーム102が載置されたことを検知するセンサ31を備えている。このため、ウエーハ収容カセット1−3は、実施形態3と同様に、カセット本体10に挿入された環状フレーム102が互いに対応する収容棚21,22の上面23に載置されたか否かを把握することができ、ウエーハ100及び加工装置の一例である切削装置200の搬送ユニット270の搬出入ユニット272を破損させてしまう恐れを抑制することができる。
また、実施形態3に係るウエーハ収容カセット1−3は、検出機構30がカセット本体10に取り外し可能に構成されているために、カセット本体10から検出機構30を取り外すことで、検出機構30を備えるウエーハ収容カセット1−3に対応することができない加工装置にも用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。前述した実施形態では、ウエーハ収容カセット1,1−2,1−3は、ウエーハ100が一体となった環状フレーム102を複数枚収容可能である。しかしながら、本発明では、ウエーハ収容カセットは、環状フレーム102と一体となっていないウエーハ100を複数枚収容可能でも良い。即ち、本発明では、第1の収容棚21は、上面23にウエーハ100又は環状フレーム102が載置され、第2の収容棚22は、上面23にウエーハ100又は環状フレーム102が載置される。また、本発明では、センサ31は、収容棚21,22の上面23にウエーハ100又は環状フレーム102が載置されているかを検知する。
また、前述した実施形態では、ウエーハ収容カセット1,1−2,1−3は、複数の第1のランプ33と複数の第2のランプ34とを備えて、対応していない収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置されたことを報知している。しかしながら、本発明では、ウエーハ収容カセットは、音や光を発することでオペレータに報知する報知手段を備えて、対応していない収容棚21,22の上面23に環状フレーム102が載置された際に報知手段が音や光を発して報知しても良い。