JP6969813B2 - パケット通信システム、これを用いたインフラストラクチャーシステム、ビルディングオートメーションシステム、及び、ファクトリーオートメーションシステム - Google Patents

パケット通信システム、これを用いたインフラストラクチャーシステム、ビルディングオートメーションシステム、及び、ファクトリーオートメーションシステム Download PDF

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Description

本発明は、パケット通信システム、これを用いたインフラストラクチャーシステム、ビルディングオートメーションシステム、及び、ファクトリーオートメーションシステムに関し、特に、マルチドロップ接続されたパケット通信システム、これを用いたインフラストラクチャーシステム、ビルディングオートメーションシステム、及び、ファクトリーオートメーションシステムに関する。
特許文献1には、本出願人による自動通信による電子配線システムが開示されている。この電子配線システムは、コントロールセンタ側に、共有メモリを持つIC化された中央装置を設け、各制御対象(デバイス)側に、入出力ポートと送受信回路とを持つIC化された端末装置を接続し、中央装置と各端末装置との間を、デジタル通信回線(通信ケーブル)を通じてマルチドロップ方式で接続する構成とし、上記共有メモリを介してフルデュープレックス方式でコマンドパケットおよびレスポンスパケットのデータ交換を、プログラムによるプロトコルなしに高速に行う。この電子配線システムによれば、マイクロプロセッサを有するコントロールセンタと、マイクロプロセッサを有しない分散配置された複数の制御対象との間を配線する、構成簡易で、開発及び保守が容易で、低コストで、かつ、高速データ通信が可能となる。
特開平9−326808号公報
特許文献1に記載された電子配線システムにおいては、パケットの通信速度と通信ケーブルの長さとの関係がトレードオフの関係にあることは公知である。例えば特許文献1の図9に開示されている産業用ロボットシステム等の場合、中央装置と端末装置とを接続する通信ケーブルの総延長は一般に10m程度であるから、12Mbps程度の高速通信が可能であり、その信号応答時間も 数msと高速にすることができる。
これに対し、インフラストラクチャーのシステム、ファクトリーオートメーションのシステム、ビルディングオートメーションのシステム等においては、利用する通信ケーブルの総延長が1kmに及ぶこともある。この場合、パケットの通信速度は20Kbps程度が利用可能な上限と認識されていることが多く、信号応答時間は数百ms〜数秒と低速である。
近年、インフラストラクチャー、ファクトリーオートメーション、ビルディングオートメーション等のシステム等においても性能向上が切に求められており、パケット通信システムの信号応答性を高める技術が望まれている。
そこで、本発明は、インフラストラクチャー、ファクトリーオートメーション、ビルディングオートメーション等のシステムにおいても高速通信が可能なマルチドロップ方式を採用したパケット通信システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、
中央装置と複数の端末装置とが相互にマルチドロップ接続されたパケット通信システムにおいて、
前記中央装置は、自機を示す送信元情報を含むパケットを送信する機器であり、
前記各端末装置は、
中継器としても振る舞うことが可能な機器であり、
前記中継器として自機が振る舞うか否かが設定される設定部と、
前記設定部に自機が中継器として振る舞うことが設定された場合に自機を示す中継元情報を含むパケットを生成する生成部と、
前記中継元情報が含まれないパケットを廃棄する廃棄部と、
を備える。
前記複数の端末装置は、
前記中央装置に対して配線的に近くに設置される第1端末装置と、
前記中央装置に対して配線的に遠くに設置される第2端末装置と、
を含み、
前記第1端末装置が前記中央装置と前記第2端末装置との間の通信を中継する中継器として振る舞う場合に、前記第2端末装置は前記中央装置から送信されたパケットを廃棄することもできる。
また、本発明は、
中央装置と複数の端末装置とが相互にマルチドロップ接続されたパケット通信システムにおいて、
前記中央装置は、
予め用意された第1速度でパケットを送信可能な第1送信器と、
予め用意された前記第1速度よりも遅い第2速度でパケットを送信可能な第2送信器と、を備え、
前記各端末装置は、
前記第1速度のパケットを受信可能な第1受信器と、
前記第2速度のパケットを受信可能な第2受信器と、を備え、
さらに、前記第1又は第2送信器からパケットが送信された場合に、前記第1又は第2受信器における当該パケットの受信の可否を判定する判定器を備える。
前記各端末装置は、
前記第1受信器でパケットを受信した場合に第1速度で応答パケットを送信する第1応答送信器と、
前記第2受信器でパケットを受信した場合に第2速度で応答パケットを送信する第2応答送信器と、を備え
前記中央装置は、
前記判定器と、
前記第1応答送信器から第1速度で送信される応答パケットを受信する第1応答受信器と、
前記第2応答送信器から第2速度で送信される応答パケットを受信する第2応答受信器と、
を備えてもよい。
さらに、本発明は、
制御対象に接続された端末装置と、
前記端末装置に対して前記制御対象に対する指示信号を含む第1パケットを送信する第1中央装置と、
前記端末装置に対して前記制御対象に対する指示信号を含む第2パケットを送信する第2中央装置と、を備え、
前記第1又は第2パケットの指示信号に従って前記制御対象を制御するパケット通信システムであって、
前記端末装置は、
前記第1及び第2中央装置から送信される第1及び第2パケットを受信する受信部と、
前記受信部で受信された第1及び第2パケットに前記制御対象の状態を遷移させる遷移指示信号が含まれているか否かを判別する判別部と、
前記判別部によって前記第1又は第2パケットに遷移指示信号が含まれていると判別された場合に所定期間の計時を開始する計時部と、
前記計時部によって所定時間の計時が開始されてから当該計時が終了するまでの間に前記受信部によって受信された第1又は第2パケットが前記判別部によって遷移指示信号を含むと判別された場合に当該遷移指示信号に従った処理の実行を抑止する抑止部と、
前記抑止部によって前記処理の実行が抑止された場合に当該パケットの送信元に抑止報告パケットを送信する送信部と、
を備える。
さらに、本発明のインフラストラクチャーシステム、ビルディングオートメーションシステム、又は、ファクトリーオートメーションシステムは、既述のパケット通信システムを備える。
本発明のパケット通信システムの概要説明図である。 図1に示す中央装置200の模式的な構成を示すブロック図である。 図1に示す端末装置300の模式的な構成を示すブロック図である。 図1に示す中央装置200及び端末装置300の動作概要について説明するタイミング図である。 図1に示す中央装置200及び端末装置300A,300C〜300Dで生成されるパケットのフォーマットを例示する図である。 本発明の実施形態2に係る中央装置200の模式的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態2に係る端末装置300の模式的な構成を示すブロック図である。 図5Aに示す中央装置200と図5Bに示す端末装置300との間の動作を示すフローチャートである。 図5Aに示す中央装置200と図5Bに示す端末装置300との間の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態3のパケット通信システムの模式的な構成を示すブロックである。 図8に示す端末装置300の模式的な構成を示すブロック図である。 図9に示す、中央装置200A及び中央装置200Bと、端末装置300A及びこれに接続されているデバイス400Aとに着目したタイミング図である。 本発明の実施例1のインフラストラクチャーシステムの説明図である。 本発明の実施例2のファクトリーオートメーションシステムの説明図である。 本発明の実施例3のビルディングオートメーションシステムの説明図である。
100 通信ケーブル
200,200A〜200B 中央装置
210 通信部
220 生成部
230 処理部
240 判定器
300,300A〜300D 端末装置
310 通信部
320 生成部
330 処理部
340 設定部
350 判別部
360 計時部
370 抑止部
400 デバイス
発明の実施の形態
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<本発明のパケット通信システムの概要の説明>
本発明のパケット通信システムは、コンピュータが相互にLANケーブルにて1:1接続されてTCP/IPプロトコルに従って通信を行う、いわゆるイーサネットとは全く異なる通信システムであるため、始めに本発明のパケット通信システムの概要について説明しておく。
本発明のパケット通信システムは、N台の中央装置とM台の端末装置とが、通信ケーブルに対してマルチドロップ接続されることによって構成される。このように、本発明のパケット通信システムは、N:M接続を前提としているので、1:1接続しかできないイーサネットとは大きな構成上の相違がある。ここで、N及びMは1以上であって、N=Mの場合も含まれるが、典型的には、1:M接続が採用されることが多い。
ここで、マルチドロップでのN:M接続の場合には、イーサネットでの1:1接続の場合とは異なり、通信ケーブルを伝送される複数のパケットが相互に衝突することを回避しなければならない。このための手法としては、
(1)一般的に多く採用されている手法であるが、中央装置の主導により全ての端末装置に対して、逐次、パケットの送信時期を指示するというもの、
(2)以下、本明細書において主として説明する、パケットの送信スケジュールを予め全ての中央装置及び端末装置において設定しておくというもの、
(3)上記の(1)と(2)との手法を組み合わせたもの、
という3つに大別される。
図1は、本発明のパケット通信システムの概要説明図である。図1には、理解容易のため、引用により本願明細書に取り込まれたものとする、特許文献1である特開平9−326808号公報に典型的に示されているように、N=1、M=4といった、1台の中央装置200と4台の端末装置300A〜300Dとが通信ケーブル100を通じてマルチドロップ接続された「1:4接続」の状態を示している。なお、以下、端末装置300A〜300Dの総称を端末装置300と称する。
図1に示すパケット通信システムは、全二重通信方式と半二重通信方式とのいずれも採用することができるが、大掴みにすると、これらのいずれの方式でも、中央装置200と端末装置300との間のパケットの送受信の順序は同じである。すなわち、パケット通信システム全体としてみれば、中央装置200は、
(1)端末装置300Aとの間で一往復のパケット送受信をし、
(2)端末装置300Bとの間で一往復のパケット送受信をし、
(3)端末装置300Cとの間で一往復のパケット送受信をし、
(4)端末装置300Dとの間で一往復のパケット送受信をする。
もう少し詳細に見ると、半二重通信方式の場合には、中央装置200は、
(1-1)端末装置300A向けを意図したパケットを送信し、
(1-2)これによって、端末装置300Aからパケットを受信し、
(2-1)端末装置300B向けを意図したパケットを送信し、
(2-2)これによって、端末装置300Bからパケットを受信し、
(3-1)端末装置300C向けを意図したパケットを送信し、
(3-2)これによって、端末装置300Cからパケットを受信し、
(4-1)端末装置300D向けを意図したパケットを送信し、
(4-2)これによって、端末装置300Dからパケットを受信する。
この場合、端末装置300は、通信ケーブル100を伝送してくるパケットを、通常時にはすべて受信する。ここでいうパケットは、中央装置200から送信されたものと、他の端末装置300から送信されたとの双方を含む。
そして、端末装置300は、一旦受信した全てのパケットのうち、自装置向けのパケットが送信されるタイミングで送信されたパケットについてのみ取り込み、他のタイミングで送信されたパケットは廃棄するようにしている。
一例をあげると、端末装置300Cは、上記の期間(1-1)で中央装置200から送信されたパケットをとりあえず受信するが、期間(1-1)というのは端末装置300A向けのパケットが送信されるタイミングであって、自装置向けのパケットが送信されるタイミングではない(自装置向けのパケットが送信されるタイミングは期間(3-1)である)。このため、端末装置300Cでは処理部330(図2)によって、このパケットが廃棄される。
本明細書では、上記(1-1)〜(4-2)の一巡するまでに要する期間を「一定期間」と称する。一定期間は、典型的には、システム設計が適宜設定することができるものである。ただし、図3を用いて後述するように、典型的には、中央装置200から端末装置300Aに送信したパケットに対する応答が、即座に同じサイクル内で端末装置300Aから中央装置200に向けて送信されるパケットに含まれて返信されることになる。
これに対して、全二重通信方式の場合には、中央装置200から端末装置300に向けたパケットが伝送される下り回線と、端末装置300から中央装置200に向けたパケットが伝送される上り回線とが別個に設けられているため、例示するならば、4サイクル目の期間(2-1)及び4サイクル目の期間(1-2)のセット、4サイクル目の期間(3-1)及び4サイクル目の期間(2-2)のセット、4サイクル目の期間(4-1)及び4サイクル目の期間(3-2)のセット、5サイクル目の期間(1-1)及び4サイクル目の期間(4-2)のセットというように、一対の期間を一まとめにすることができる。
すなわち、全二重通信方式の場合には、例えば、中央装置200から端末装置300B向けのパケットを送信する期間と、端末装置300Aから中央装置200にパケットを送信する期間とを一致させることができる。したがって、全二重通信方式の場合の「一定期間」の長さは、同条件のシステム構成がされているものと対比すると、半二重通信方式の場合の「一定期間」の長さの約半分程度となる。
ここで、パケットのヘッダには、当該パケットの送信先に割り当てられている宛先を含めるようにしてもよいが、含めなくても所要の通信を行うことができる。なお、宛先を含める場合には、端末装置300は、それぞれ、受信したパケットのヘッダに当該パケットの宛先を確認して自装置宛てのパケットであると判定した場合にはそれを取り込んで、そのパケットのペイロードに含まれる情報に従った処理をする一方で、自装置宛てのパケットでないないと判定した場合には、そのパケットを廃棄するということも可能になる。
これに対して、宛先を含めない場合には、上記(1-1)〜(4-2)の各期間、すなわち、中央装置200及び端末装置300が自装置からパケットを送信可能な期間を予め固定的に定め、かつ、中央装置200及び端末装置300が現在(1-1)〜(4-2)のうちいずれの期間であるかを判別できるように共通のタイムスケジュールを有していることが必要である。
こうすれば、受信したパケットのヘッダに当該パケットの宛先が含まれていなくても、パケットを受信するタイミングによって当該パケットが自装置宛てのものであるか否かを判定することができるので、当該タイミングに従ってパケットの取り込みと廃棄とのいずれかのみを選択的に行うことが可能となる。
念のため補足すると、期間(1-1)、(2-1)、(3-1)、(4-1)は、中央装置200のみがパケットを送信可能な期間として設定される。また、期間(1-2)は端末装置300Aのみが、期間(2-2)は端末装置300Bのみが、期間(3-2)は端末装置300Cのみが、期間(4-2)は端末装置300Dのみが、それぞれ、パケットを送信可能な期間として設定される。なお、期間(1-1)〜(4-2)のそれぞれは、パケットの送信先において確実に当該パケットを受信するまでに必要な期間の長さを最低限確保することは必須である。
こうすれば、例えば、期間(1-1)で中央装置200から送信されたパケットは、端末装置300が受信したとしても、端末装置300Aのみが当該パケットを取り込み、端末装置300B〜300Dは当該パケットを廃棄することが可能となる。
なお、本発明のパケット通信システムは、中央装置200がある条件下では端末装置300として振る舞うことがあり、反対に、端末装置300がある条件下では中央装置200として振る舞うことがある点に留意されたい。
以上の点を踏まえて、本発明の実施形態1〜3のパケット通信システムについて以下説明するが、
・実施形態1では、システム全体のパケット通信速度を高める工夫をし、
・実施形態2では、個々の中央装置200と個々の端末装置300との間のパケット通信速度を最適化する工夫をし、
・実施形態3では、中央装置200を複数台設置することを必須として実施形態1・2の手法を採用した場合に生じ得る二次的な課題を解決する工夫をしたことについて、それぞれ説明する。
(実施形態1)
<パケット通信システムの全体構成の説明>
再び、図1に戻る。中央装置200は、端末装置300に接続されるデバイス(制御対象)に関する情報を端末装置300に対して送信するとともに、これに応じて、端末装置300から送信されるデバイスに関する情報を受信するものである。
ここでいうデバイスとはしては、各種センサ、ランプ、モータ、ソレノイドなど様々なものが挙げられる。これらの例であれば、中央装置200は、端末装置300に対して、各種センサからのセンサ結果を取得して返信するように指示する情報を含むパケットを送信したり、ランプの光量、モータの回転速度、ソレノイドの開閉の切り替えなどを指示する情報を含むパケットを送信したりすることが挙げられる。
ところで、図1に示すパケット通信システムは、幾つかの実施例を用いて後述するように、例えば、インフラストラクチャー、ファクトリーオートメーション、ビルディングオートメーションなどの各種産業分野に好適に適用可能である。そうすると、例えば、中央装置200とこれに対して最遠の端末装置300Dとを結ぶ通信ケーブル100の全長は、数百m〜1kmとなること、更にはそれ以上の長さとなることがある。
パケット通信システムにおいては、パケットの通信速度と通信ケーブル100の長さとの関係がトレードオフの関係にあることから、中央装置200と端末装置300とを結ぶ通信ケーブル100が相対的に長い場合には、中央装置200と端末装置300との間のパケット通信速度が低くなければパケット通信を行えず、反対に、中央装置200と端末装置300とを結ぶ通信ケーブル100が相対的に短い場合には、中央装置200と端末装置300との間のパケット通信速度が高くてもパケット通信が行えることになる。
こうしたパケット通信速度と通信ケーブル100の長さとのトレードオフ問題を解消するために、無線通信分野においては、通信システムに中継器を取り入れるという考え方がある。この考え方は、無線通信用の端末装置内にアナログ信号の電波強度の判定器が搭載されているので、これを活用して中継器の取り入れの有無を決定するというものである。
具体的には、各端末装置に搭載されている判定器を用いて、パケットが重畳された信号の電波強度を測定することによって、この測定結果によって通信状態の良否判定を行い、通信状態が良くない端末装置については、当該端末装置の上流に中継器を取り入れる。
しかし、このような良否判定を、図1に示すパケット通信システムのような有線通信分野に取り入れることは、端末装置300内にアナログ信号の電波強度の判定器或いはこれに類するものが搭載されていないため困難である。
もっとも、無線通信の場合と同様の良否判定を行うことは不可能ではないが、この場合には、わざわざアナログ信号の波形状態の判定器を端末装置300に搭載する必要がある。しかし、これでは端末装置300の構成が複雑化してしまうし、また、アナログ信号の波形状態の判定器は一般に高価であるため、端末装置300Aのコストアップ、ひいてはパケット通信システム全体のコストアップにつながってしまう。
このような事情のため、図1に示すパケット通信システムでは、無線通信の場合と同様の手法を採用せず、無線通信の場合に行われている良否判定とは異なる手法によって中継器の取り入れの有無を決定し、パケット通信速度の速さが要求されている場合には、必要に応じて中継器を取り入れることによって、厳密には、本実施形態では、端末装置300の幾つかを中継器としても機能させ、中央装置200と端末装置300とを結ぶ通信ケーブル100の長さが制限されないようにする。
<中央装置200及び端末装置300の構成の説明>
図2は、図1に示す中央装置200及び端末装置300の模式的な構成を示すブロック図である。図2Aには中央装置200の構成を示し、図2Bには端末装置300の構成を示している。
図2Aに示す中央装置200は、通信ケーブル100を介して端末装置300との間でパケット通信を行う通信部210と、通信部210によって送信されるパケットを生成する生成部220と、通信部210によって受信されたパケットのペイロードに含まれている情報に従った処理をする処理部230と、を備えている。
なお、生成部220によって生成されるパケットのフォーマットについては、図4を用いて後述するが、生成部220は、全二重通信方式を採用しようが半二重通信方式を採用しようが、中央装置200が送信元であることを一意に示す、自装置に割り当てられた固有の情報(例えば、中央装置200に固有に割り当てられるアドレス)をパケットに含めることが、本実施形態において、所要の通信を実現させるためには必要である。
或いは、当該固有の情報をパケットに含めることに代えて、システム全体におけるタイムスケジュールに合わせて、パケットの送信元と送信先とを指定することによっても、所要の通信を実現させることができる。
また、例えば、通信部210、生成部220及び処理部230のうちいくつかは、いわゆる通信ユニットとして構成することができるし、CPU及びメモリなどの汎用的なハードウェアで構成することもできるし、ステートマシーンのように専用LSIで構成することもできる。
ここで、本実施形態では、中央装置200と端末装置300とを結ぶ通信ケーブル100が相対的に長い場合であっても、中央装置200と端末装置300との間のパケット通信速度を低くせずにパケット通信を行えるように、端末装置300の幾つかを、中央装置200と他端末装置300との中継器としても機能し得るようにしている。
具体的には、例えば、中央装置200と端末装置300Dとを結ぶ通信ケーブル100が相対的に長く、このため高い通信速度では中央装置200と端末装置300Dとの通信が行えない場合がある。通常、この場合には、中央装置200と端末装置300Dとの通信可能な低い速度を通信システム全体で採用することになろうが、本実施形態では、端末装置300Cを中央装置200と端末装置300Dとの中継器としても機能させることで、高い通信速度を通信システム全体で採用できるようにする。
なお、中継ということは、この例で言えば、中央装置200から端末装置300Dに送信した情報が、通信ケーブル100が相対的に長いことに起因して消失等してしまい、端末装置300Dにおいて直接受信できない場合があるので、中央装置200から送信された端末装置300D宛てのパケットを端末装置300Cが仲介して端末装置300Dに送信したり、反対に端末装置300Dから送信された中央装置200宛てのパケットを端末装置300Cが仲介して中央装置200に送信したりすることをいう。
図2Bに示す端末装置300の構成は、中央装置200の構成と同様に、通信ケーブル100を介して中央装置200との間でパケット通信を行う通信部310と、通信部310によって送信されるパケットを生成する生成部320と、通信部310によって受信されパケットが自装置宛て(自装置が中継器としても機能する場合には、中継先宛ても含む。)である場合に当該パケットのペイロードに含まれている情報に従って処理する処理部330と、を備えている。
これに加えて、端末装置300は、中継器としても振る舞えるようにするために、中央装置200の構成とは別に、自装置が中継する装置であるか又は中継される装置であるか否かが設定される設定部340を備える。なお、自装置が、中継もしないし中継もされない場合には、設定部340にはその旨が設定されるようにしてもよいし、何も設定されないようにしてもよい。
生成部320は、設定部340に自装置が中継する装置であると設定された場合には、図4を用いて後述するように、固有の中継元情報を含むパケットを生成する。中継元情報としては、簡易には自装置に割り当てられている固有のアドレスを中継元情報として用いることができるが、別途、一意に固定的な情報を作成して用いてもよい。
なお、自装置が中継される装置である場合、及び、自装置が中継もしないし中継もされない場合には、このことを示すために、簡易には「FF」のような符号を用いて、これをパケットに含めるようにしてもよい。
処理部330において行う処理は、
(1)自装置が中継される装置でない場合、
(2)自装置が中継する装置としても機能する場合、
(3)自装置が中継される装置である場合、
でそれぞれ異なる。
(1)自装置が中継する装置でも中継される装置でもないとは、以下説明する図3に示す例では、端末装置300A〜300Bがこれに該当する。
(2)自装置が中継する装置としても機能する場合とは、図3に示す例では、端末装置300Cが該当する。そうすると、端末装置300Cの動作としては、端末装置自体の役割を担う場合と、端末装置300Cが中継器としての役割を担う場合とが混在することになる。ただし、端末装置300Cは、これらの役割を時間的に並列して行うことはないので、これらは区別し得る。
(3)自装置が中継される装置である場合とは、図3に示す例では、端末装置300Dが該当する。以上を踏まえて、パケット通信システムの動作について説明する。
図3は、上記(1)〜(3)の場合における動作概要について説明するタイミング図である。図3には、端末装置300Cが中央装置200と端末装置300Dとを中継する装置としても機能し、換言すると、端末装置300Dが中継される装置として機能する場合のタイミング図を示している。
図3の最上位置には、例えば4サイクル目であることを付記するとともに、既述の各期間(1-1)〜(4-2) に加えて、端末装置300Cが中央装置200と端末装置300Dとを中継することによって必要となる期間(4-1’)及び期間(4-2’)を付記している。また、図3には、中央装置200及び端末装置300におけるパケットの送信機能の有無を示している。具体的には、パケットの送信機能がアクティブとなる期間をハイレベル、パッシブとなる期間をローレベルで示している。
したがって、期間(1-1)、(2-1)、(3-1)、(4-1)は、中央装置200のみが、パケットの送信機能がアクティブとなる期間となる。同様に、例えば、期間(1-2)は、端末装置300のうち端末装置300Aのみ、パケットの送信機能がアクティブとなる期間となる。
また、図3には、期間(1-1)、(2-1)、(3-1)、(4-1)、(4-1’)に対応させて、「〇」又は「×」を付記している。「〇」は対応する端末装置300において、パケットを取り込んでペイロードに含まれている情報に従った処理をすることを示しており、「×」はパケットを廃棄処理することを示している。さらに、図3には、主として「〇」の場合におけるパケットの送信元/送信先として矢印で示している。
以上を踏まえて図3の内容についてまとめる。なお、図3を用いた説明においては、明確に区別するために、中央装置200から端末装置300に向けたパケットを送信パケットと称し、端末装置300から中央装置200に向けたパケットを返信パケットと称する。
期間(1-1)を例にすると、中央装置200から端末装置300Aに向けて送信される送信パケットは、端末装置300Aの処理部330では取り込み処理を行うので「〇」となり、端末装置300B〜300Dの処理部330では廃棄処理を行うので「×」となる。
また、この結果、中央装置200から端末装置300Aに向けて送信される送信パケットに付帯する「矢印」は、中央装置200から端末装置300Aに矢の先が向いたものになる。
既述のように、期間(1-2)、期間(2-2)、期間(3-2)、期間(4-2)では、端末装置300から中央装置200に向けて返信パケットが送信される。具体的には、返信パケットには、対応する送信パケットのペイロードに含まれる情報に従って、端末装置300で所要の処理がなされた場合には、その処理結果に関する情報が含まれることになり、これは、生成部320によって生成される。
なお、繰り返しになるが、例えば、期間(1-2)で端末装置300Aから中央装置200に向けた返信パケットは、端末装置300B〜300Dにおいても期間(1-2)に受信されるが、端末装置300B〜300Dで取り込まれるべきパケットというのは、それぞれ、期間(2-1)、(3-1)及び(4-1)における中央装置200からの送信パケットであるから、この受信タイミングの相違によって、自装置宛てのパケットでないということを処理部330は判別できる。したがって、端末装置300B〜300Dは、端末装置300Aが送信した返信パケットについて、それぞれ廃棄処理をする。
ところで、何らかの突発的な不具合によって、例えば、期間(2-1)の送信パケットが端末装置300Bで受信できなかった、或いは、この受信ができた端末装置300Bから中央装置200に向けて返信パケットは送信されたものの、その返信パケットの伝送中に不具合が発生したとする。
この場合、結果的に、中央装置200では、結果的に期間(2-2)において端末装置300Bからの返信パケットを受信することができない。この場合には、中央装置200は5サイクル目の期間(2-1)で、4サイクル目の期間(2-1)で送信したパケットに対応させて、同じ内容のペイロードを含む送信パケットを端末装置300Bに向けて再送すればよい。
一方、端末装置300Aが故障するなどして、継続的な不都合で同様の事態が発生した場合には、同じ内容のペイロードを含む送信パケットを端末装置300Aに向けて繰り返し再送しても、中央装置200には端末装置300Aから返信パケットが送信されることはない。このため、中央装置200が同じ内容のペイロードを含む送信パケットの再送を所定回数行っても端末装置300Aからの返信パケットを受信できない場合には、その再送を停止してもよい。さらに、この場合には、システム管理者等に、このことを示すアラートを出してもよい。
まとめると、図3に示す例では、中央装置200と端末装置300A〜300Cとの間では、以下のようにパケット通信が行われる。すなわち、中央装置200から自装置宛ての送信パケットが送信されると、端末装置300A〜300Cでは処理部330がそれぞれ当該送信パケットを取り込み、中央装置200に対して当該送信パケットに対応する返答パケットをそれぞれ送信するという処理を行うことになる。
つぎに、端末装置300Cが中継する装置としても機能する場合のパケット通信について説明する。端末装置300Cは、まず、中継動作をしない場合には、端末装置300A〜300Bの処理と同様の処理を行うことになる。
一方、端末装置300Cは、中継動作をする場合には、図3の期間(3-2)に続く期間(4-1)及び期間(4-1’)で下り回線における中継動作を行う。本来であれば、中央装置200から端末装置300Dに向けた送信パケットは、端末装置300Dで直接受信されてから取り込まれるが、当該送信パケットが端末装置300Dで直接受信できないと判断され、このことが設定部340に設定された場合には、端末装置300Cの処理部330が、受信した送信パケットを、期間(4-1’)で端末装置300Dに転送する。
さらに、端末装置300Cは、期間(4-2)及び期間(4-2’)で上り回線における中継動作を行う。本来であれば、端末装置300Dから中央装置200に向けた返信パケットは、中央装置200で直接受信されるが、当該返信パケットが中央装置200で直接受信できないと判断され、このことが設定部340に設定された場合には、端末装置300Cの処理部330が、受信した当該返信パケットを、期間(4-2’)で中央装置200に転送するという処理を行う。
まとめると、図3に示す例では、端末装置300Cが中継器として機能する場合には、中央装置200から端末装置300Dに向けた送信パケットが期間(4-1)で送信されると、端末装置300Cが当該送信パケットを取り込み、期間(4-1’)で当該送信パケットを端末装置300Dに転送する。その後、端末装置300Dから中央装置200に向けて、期間(4-2)で当該送信パケットに対応する返答パケットが送信されると、端末装置300Cは当該返信パケットを取り込み、期間(4-2’)で当該返信パケットを中央装置200に転送するという処理を行う。
なお、本明細書で用いる「転送」という用語は、受信したパケットのペイロードに含まれている情報をそのまま保持して、ヘッダの情報のみを後述する図4Dに示すフォーマットのような内容で上書きしたパケットを転送することはもちろん、受信したパケットのペイロードに含まれている情報を抜き出して、これを生成すべきパケットのペイロードに含めるとともに、図4Dのフォーマットのような内容のヘッダを含めて新たに作成したパケットを送信することも含むものとする。
ここで、端末装置300Dが中継される装置となる場合の動作については、端末装置300Cの動作とともに説明済みであるが、端末装置300Dの処理部330の動作について抜き出してまとめる。
図3に示す例では、中央装置200から端末装置300D宛ての期間(4-1)で送信パケットが送信されても、端末装置300Dは当該送信パケットを受信できないが、この送信パケットは端末装置300Cから期間(4-1’)で転送されてくる。
このため、端末装置300Dでは、端末装置300Cから転送された当該送信パケットを期間(4-1’)で受信すると、処理部330によって、中央装置200に向けて期間(4-2)で当該送信パケットに対応する返答パケットを送信するという処理を行う。
なお、仮に、通信状態が一時的に良いなどの理由によって、中央装置200から送信された端末装置300D向けの送信パケットを、端末装置300Dが直接受信できたとする。この場合には、端末装置300Dとしては一旦当該送信パケットを受信することになるが、端末装置300Dの処理部330は、当該送信パケットに中継元情報(この例では、端末装置300Cに割り当てられたアドレス)が含まれていないので、これを条件に当該送信パケットの廃棄処理をするようにしている。
或いは、廃棄対象の送信パケットを端末装置300Cから転送されたものとしてもよい。こうすれば、端末装置300Dが、中央装置200からも端末装置300Cからも、重複した同内容の送信パケットを受信した場合に、重ねて処理を実行してしまうとことによって何らかの不都合が生じることを回避することができる。
なお、ここでは、中央装置200と端末装置300とで異なる構成例を説明しているが、図2Aに示す中央装置200に対して、図2Bに示す端末装置300の固有の部分を取り込んだ装置を、中央装置200と端末装置300とを同じ構成とすることもできる。
こうすると、既述のように、中央装置200がある条件下では端末装置300として振る舞うことがあり、反対に、端末装置300がある条件下では中央装置200として振る舞うことが可能となる。
<パケットの説明>
図4は、図1に示す中央装置200及び端末装置300A,300C〜300Dで生成されるパケットのフォーマットを例示する図である。
ここでは、パケットのヘッダに当該パケットの宛先を含めないタイプのパケット通信システムを前提としたパケットのフォーマットについて説明するが、パケットのヘッダに当該パケットの宛先を含めるタイプのパケット通信システムの場合には、そもそも、中継先の宛先をヘッダに含めればよいので、中継器として機能するか否かを示す情報についてはパケットに含めることは不要である。
図4Aには中央装置200で生成されるパケットのフォーマット、図4Bには端末装置300Aで生成されるパケットのフォーマット、図4Cには端末装置300Cが中継器として機能していない場合に生成されるパケットのフォーマット、図4Dには端末装置300Cが中継器として機能している場合に生成される下り回線用の転送パケットのフォーマット、図4Eには端末装置300Dが中継器として機能していない場合に生成されるパケットのフォーマットを、それぞれ例示している。
図4に示すパケットのヘッダは、それぞれ、パケットの送信元を示す情報が格納される送信元情報格納部20aと、中継器として機能するか否かを示すとともに中継器として機能する場合には当該パケットの中継元を示す情報が格納される中継器情報格納部20bと、を備える。
また、本実施形態では、中央装置200に固有に割り当てるアドレスを「00」、端末装置300Aに固有に割り当てるアドレスを「01」、端末装置300Bに固有に割り当てるアドレスを「02」というように取り決め、これらを送信元情報格納部20a又は中継器情報格納部20bに格納する情報として用いる。
したがって、例えば、中央装置200の生成部220によって生成されるパケットの送信元情報格納部20aには、図4Aに示すように、中央装置200に固有に割り当てられるアドレスである「00」が格納される。
同様に、端末装置300Aの生成部320で生成されるパケットの送信元情報格納部20aには、図4Bに示すように端末装置300Aに固有に割り当てられるアドレスである「01」が格納される。
これに対して、端末装置300Cの生成部320で生成されるパケットの送信元情報格納部20aには、端末装置300Cが中継器として機能していない場合に、図4Cに示すように端末装置300Cに固有に割り当てられるアドレスである「03」が格納され、一方、端末装置300Cが中継器として機能している場合には、図4Dに示すように中央装置200に固有に割り当てられるアドレスである「00」が格納され(下り回線時)、或いは、端末装置300Dに固有に割り当てられるアドレスである「04」が格納される(上り回線時)。
また、端末装置300Dの生成部320で生成されるパケットの送信元情報格納部20aには、図4Eに示すように、端末装置300Dに固有に割り当てられるアドレスである「04」が格納される。
さらに、図4に示す例では、中継器情報格納部20bには、中継器として機能しない場合には「FF」を、中継器として機能する場合にはその端末装置に固有に割り当てられるアドレスを含めるという取り決めた例を示している。
この例では、図4A〜図4C及び図4Eには、中継器として機能しないことを示す情報が格納されている一方で、図4Dには、中継器として機能することを示す情報が格納される。
なお、本実施形態では、中継器として機能しない端末装置300の生成部320によって、「FF」という情報を中継器情報格納部20bに含めることと、パケットの中継器情報格納部20bに中継元情報が含まれないこととは同義であるものとする。
ところで、例えば、図3に示したように、端末装置300Cが中央装置200と端末装置300Dとを中継する場合には、端末装置300Cの設定部340には「中継する」ことが設定され、端末装置300Dの設定部340には「中継される」ことが設定され、端末装置300A〜300Bの設定部340にはこれらいずれの設定もされない。
そうすると、この条件下では、端末装置300Cは、期間(3-2)では図4Cに示すフォーマットのパケットを用い、期間(4-1’)では図4Dに示すフォーマットのパケットを用いることになる。これを実現するための情報が設定部340に設定されることになる。
なお、端末装置300Cが中央装置200と端末装置300Dとを中継する場合には、期間(4-2’)では、既述のように、送信元情報格納部20aには端末装置300Dに固有に割り当てられるアドレスである「04」が格納される。そして、中継器情報格納部20bには端末装置300Cに固有に割り当てられるアドレスである「03」が格納されることになる。
<パケット通信システムの動作の説明>
つぎに、既述の内容と一部重複するが、本実施形態のパケット通信システムの動作について、特に重要な点を中心として、時系列に沿って説明する。ここでも、端末装置300Cが中央装置200と端末装置300Dとを中継することとして説明をする。
まず、本実施形態のパケット通信システムの運用に先立って、典型例としては、本実施形態のパケット通信システムの設計者が、これまでの例で言えば、端末装置300Cを中継器として機能させる必要があるか否かの判断を行う。
端末装置300Cを中継器として機能させるという判断は、予め、中央装置200と端末装置300Dとを結ぶ通信ケーブル100が長くならざるを得ないという場合はもちろん、パケット通信システムの運用に先立って、パケット通信システムにおいて試験的にパケット転送をしてみて、うまく通信がされるか否かを検査することによって行うこともできる。
以下の説明においても、図3を用いた説明時と同じく、中央装置200から端末装置300に向けたパケットを送信パケットと称し、端末装置300から中央装置200に向けたパケットを返信パケットと称するとともに、端末装置300Cにて転送されるパケットを中継パケットと称する。
まず、実際に、本実施形態のパケット通信システムの運用がされると、図2Aに示す中央装置200の生成部220は、所定の情報をペイロードに含めた端末装置300A向けの送信パケットを生成することになる。
この送信パケットのヘッダには、図4Aに示すように送信元情報格納部20aに「00」が格納され、かつ、中継器情報格納部20bに「FF」が格納される。生成部220によって生成された送信パケットは、通信部210に出力される。
通信部210は、生成部220によって生成された送信パケットを入力すると、期間(1-1)が到来したことを条件に、この送信パケットを通信ケーブル100に送信することになる。この場合、当該送信パケットは、通信ケーブル100を通じて伝送され、端末装置300A〜Cにおいてそれぞれ受信される。なお、端末装置300Dには、中央装置200と端末装置300Dとを結ぶ通信ケーブル100が長いため、通信パケットが到達しない。
端末装置300Aでは、当該送信パケットが期間(1-1)で受信したパケットであることから、自装置宛てのものであると判定できる。したがって。このペイロードに含まれている情報に従った処理を、処理部330によって実行する。
なお、端末装置300B〜300Cでは、それぞれ、当該パケットが自装置宛てのパケットの送信タイミングで送信されてきたものではないので、処理部330によって当該パケットの廃棄処理を行う。
ここで、例えば、端末装置300Aに接続されているデバイスが温度センサであって、中央装置200から送信された送信パケットのペイロードに含まれる情報が、当該温度センサの示す温度情報を返信することであったとする。
この場合には、端末装置300Aは、中央装置200からの情報に従って、温度センサに対して温度情報を出力するように要求する。そして、温度センサから温度情報を取得すると、端末装置300Bの生成部320は、その温度情報をペイロードに含む返信パケットを生成する。
この返信パケットには、図4Bに示すように送信元情報格納部20aには端末装置300Aに割り当てられたアドレス「01」が格納され、かつ、中継器情報格納部20bに「FF」が格納される。生成部320によって生成された返信パケットは、端末装置300Aの通信部310に出力される。
端末装置300Aの通信部310は、端末装置300Aの生成部320によって生成された返信パケットを入力すると、期間(1-2)が到来したことを条件に、当該返信パケットを通信ケーブル100に送信する。
返信パケットは、通信ケーブル100を通じて伝送され、期間(1-2)中に中央装置200で受信される。この結果、中央装置200は、端末装置300Aに接続された温度センサの温度情報を取得することが可能となる。なお、端末装置300B〜300Dでは、期間(1-2)中に受信した返信パケットを、それぞれ廃棄する。
以上説明した期間(1-1)及び期間(1-2)という一対の期間での中央装置200と端末装置300Aとの間の処理と同様の処理が、期間(2-1)〜期間(3-2)において中央装置200と端末装置300B〜Cとの間でもなされる。
つぎに、中央装置200と端末装置300Dとのパケットの送受信について説明する。この場合には、中央装置200において生成部220が送信パケットを生成し、通信部210が当該送信パケットを通信ケーブル100に期間(4-1)の到来を条件に送信する。
そして、この送信パケットは、中継が必要なパケットであるから、期間(4-1)中に端末装置300Cで受信された場合に、その設定部340の設定情報に従って取り込まれる。端末装置300Cの処理部330は、受信タイミング等によってこの送信パケットが端末装置300D宛てのものであることを把握できるので、生成部320に対して端末装置300D向けの中継パケットを生成するように指示する。
端末装置300Cの生成部320は、この指示を受けて、例えば、受信済みの送信パケットのペイロードに含まれている情報を複製してペイロードに含め、かつ、図4Dに示したように当該送信パケットの送信元である中央装置200に割り当てられた「00」が送信元情報格納部20aに、端末装置300Cに割り当てられた「03」が中継器情報格納部20bにそれぞれ含められたヘッダの中継パケットを生成して、端末装置300Cの通信部310に出力する。
端末装置300Cの通信部310は、端末装置300Cの生成部320によって生成された中継パケットを入力すると、期間(4-1’)で通信ケーブル100に送信する。この中継パケットは、通信ケーブル100を通じて伝送され、中央装置200及び端末装置300A,300B,300Dにおいて受信される。
まず、中央装置200では、受信した全てのパケットを一旦取り込み、当該中継パケットのヘッダが処理部230によって参照される。ここで、当該中継パケットのヘッダの送信元情報格納部20aには、中央装置200に割り当てられているアドレス「00」が含まれている。このため、中央装置200の処理部230は、この中継パケットを自装置向けのパケットではないという判定をして廃棄する。
また、端末装置300A〜Bにおいては、期間(4-1’)において受信した中継パケットは自装置宛てのものでないと判定できるので、処理部330によって廃棄処理がなされる。
これに対して、端末装置300Dにおいては、期間(4-1’)において受信した中継パケットは自装置宛てのものであると判定できるので、これを取り込む。こうして、中央装置200から端末装置300Dに向けた送信パケットのペイロードに含まれた情報が、端末装置300Dに到達することになる。
その後、端末装置300Dの処理部330は、取り込んだ中継パケットのヘッダを参照する。ここでは、中継器情報格納部20bに「03」が含まれているので、このパケットは端末装置300Cによって中継され、中央装置200から転送されてきたものであることを判定できる。したがって、端末装置300Dの処理部330は、中継パケットのペイロードに含まれている情報に従って処理を実行すればよい。
この後、端末装置300Bの生成部320において、図4Eに示すように、送信元情報格納部20aに「04」、中継器情報格納部20bに「FF」が含まれるヘッダを有する返信パケットが生成され、期間(4-2)が到来すると、端末装置300Dの通信部310を通じて、通信ケーブル100に送信される。
この返信パケットは、通信ケーブル100を通じて伝送され、端末装置300Cにおいて期間(4-2)中に受信される。端末装置300Cでは、送信元情報格納部20aに「04」、中継器情報格納部20bに「03」が含まれるヘッダを有する中継パケットが生成され、端末装置300Cの通信部310に出力される。
端末装置300Cの通信部310は、端末装置300Cの生成部320によって生成された中継パケットを入力すると、期間(4-2’)が到来したことを条件に、当該中継パケットを通信ケーブル100に送信する。
この中継パケットは、通信ケーブル100を通じて伝送され、中央装置200において期間期間(4-2’)中に受信される。こうして、中央装置200は、端末装置300Dに接続されたデバイスに関する情報を取得することが可能となる。なお、端末装置300A,300B,300Dにおいて期間(4-2’)中に受信されたパケットは、それぞれ自装置宛てのものではないので廃棄される。
以上、本実施形態のパケット通信システムによれば、パケット通信速度の高さが要求されている場合であっても、必要に応じて中継器を取り入れることによって、中央装置200と端末装置300とを結ぶ通信ケーブル100の長さが制限されないようにすることができる。
(実施形態2)
<概要及び構成の説明>
本実施形態のパケット通信システムは、中央装置200と端末装置300との間のパケット通信の通信速度と、中央装置200と端末装置300とを結ぶ通信ケーブル100の長さとがトレードオフであることに起因する不都合を、端末装置300A〜300D毎に、中央装置200との間のパケット通信速度を設定するという手法によって回避するものである。
ここで、理想的には、システム設計者が、本実施形態のパケット通信システムの運用開始に先立って、中央装置200と各端末装置300A〜300Dとの間の通信速度を、通信可能な最速の通信速度に個別設定することが考えられる。
すなわち、図1に示す例では、中央装置200と端末装置300Aとを結ぶ通信ケーブル100が最短であるから、これらの間では例えば3Mbpsという相対的に高速の通信速度に設定し、中央装置200と端末装置300Dとを結ぶ通信ケーブル100が最長であるから、これらの間では例えば20Kbpsという低速の通信速度に設定するという具合である。
しかし、これでは、パケット通信システムで用いる端末装置300の数が多くなればなるほど、通信速度の設定数の増加が強いられるし、システム設計者がそれらの各々の速度を決定するために、中央装置200と端末装置300との間のパケット通信速度を計測しなければならないとすると多大な時間を要するので現実的ではない。
本実施形態のパケット通信システムは、このような大変な作業をシステム設計者が行わなくても、中央装置200と各端末装置300A〜300Dとの間で、通信可能な最速の通信速度を個別設定できるようにするものである。
<中央装置200及び端末装置300の構成の説明>
図5は、本発明の実施形態2に係る中央装置200及び端末装置300の模式的な構成を示すブロック図である。図5Aには中央装置200の構成を示し、図5Bには端末装置300の構成を示している。
図5Aに示すように、中央装置200の通信部210は、第1速度でパケットを送信可能な第1送信器211と、第1速度よりも遅い第2速度でパケットを送信可能な第2送信器212と、第2速度よりも遅い第3速度でパケットを送信可能な第3送信器213と、第3速度よりも遅い第4速度でパケットを送信可能な第4送信器214と、第1〜第4送信器211〜214に対応していて第1〜第4速度で送信されてくるパケットをそれぞれ受信する第1〜第4受信器221〜224を備えている。
もっとも、第1〜第4送信器211〜214といった物理的に4つの送信器、第1〜第4受信器221〜224といった物理的に4つの受信器を備えるのではなく、パケットの送信速度が可変な送信器及び受信器を例えば一つずつ備えることもできる。また、図5Aに示す送信器及び受信器の数は例示であり、それぞれこれより多くても少なくてもよい。この点は、以下説明する図5Bに示す第1〜第4送信器321〜324及び第1〜第4受信器311〜314についても同様である。
第1〜第4送信器211〜214からそれぞれ送信されるパケットの速度としては、相互に全てが異なる固定的な速度でパケットを送信できるようにすることが必要である。一例を挙げると、第1速度を3Mbps、第2速度を1Mbps、第3速度を300kbps、第4速度を20kbpsなどして、適宜、決定すればよい。
また、中央装置200は、第1〜第4送信器211〜214からパケットが送信された場合に、以下説明する第1〜第4受信器311〜314において当該パケットが受信できたか否かを判定する判定器240を備えている。
もっとも、判定器240を中央装置200に備えることは必須ではなく、判定器240は、例えば、端末装置300に備えることもできるし、中央装置200及び端末装置300とは別個に専用器として通信ケーブル100に接続することもできる。
図5Bに示すように、端末装置300は、第1〜第4送信器211〜214から第1〜第4速度で送信されるパケットを受信可能な第1〜第4受信器311〜314と、第1〜第4受信器311〜314でパケットが受信された場合に受信時と同じ速度でパケットを送信する第1〜第4送信器321〜324と、を備える。
<パケット通信システムの動作の説明>
図6〜図7は、図5に示す中央装置200と端末装置300との間の動作を示すフローチャートである。図6には中央装置200の動作を示し、図7には端末装置300の動作を示している。
まず、パケット通信システムの運用開始前のパケット通信速度の設定を行う。ここでは、便宜上、パケット通信速度の設定を行う際に中央装置200において生成されるパケットを速度設定パケットと称し、パケット通信速度の設定を行う際に速度設定パケットを受信したことを中央装置200に伝えるために端末装置300において生成されるパケットを速度設定確認パケットと称する。
速度設定パケットのペイロードには、当該パケットがパケット通信速度の設定用であることを示す情報を含めることができる。また、当該パケットのペイロードには、選択的に当該パケットの送信速度を示す情報を含めることもできる。速度設定パケットのヘッダの送信元情報格納部20aには、送信元情報として例えば実施形態1の場合と同様に「00」を含めることができる。
一方、速度設定確認パケットのペイロードには、速度設定パケットと同様の各情報を含めることができる。また、速度設定確認パケットのヘッダの送信元情報格納部20aには、送信元情報として例えば実施形態1の場合と同様の要領で「01」〜「04」のいずれかを含めることができる。
ここで、図6に示す動作について概説すると、中央装置200から端末装置300に対して、複数回、速度設定パケットを送信するが、これらの速度設定パケットは、相互に全てが異なる固定的で予め決められた速度で送信する。
まずは、例えば、1サイクル目でこれらの速度のうち最遅速度である第4速度で速度設定パケットを、第4送信器214によって端末装置300A〜300Dに対して順次送信する。したがって、端末装置300のうち、この速度設定パケットを第4受信器314によって受信したものは、これに対応する速度設定確認パケットを生成して、第4送信器324によって第4速度で送信することができるが、その一方で、端末装置300のうち、この速度設定パケットを第4受信器314によって受信しなかったものは、これに対応する速度設定確認パケットを生成して、第4送信器324によって第4速度で送信することができない。
つぎに、中央装置200は、いずれかの端末装置300から速度設定確認パケットが返信されたことを条件に、2サイクル目で、第3速度で送信する速度設定パケットを生成し、かつ、これを端末装置300A〜300D又はこれらのうち返信のあった端末装置に対してのみ順次送信する。
以降同様に、全ての端末装置300から対応する速度設定確認パケットの返信が受信できなくなるまで、又は、第1速度の速度設定パケットを送信して、これに対応する速度設定確認パケットの返信をいずれかの端末装置300から受信するまで、速度設定パケットの送信速度を変更して端末装置300A〜300D又はこれらのうち返信のあった端末装置に対してのみに対して送信するという繰り返し動作を行う。
判定器240は、特定の端末装置からの速度設定確認パケットの受信の可否によって、当該特定の端末装置にとって通信可能な最速の通信速度であるということを判定する。具体的には、判定器240は、この例では、第4速度から開始して第1速度までパケットの通信速度を1サイクルごと高くしていき、速度設定確認パケットの受信が不可となった特定の端末装置については、前回送信した速度設定パケットの通信速度が、当該特定の端末装置にとって通信可能な最速の通信速度であるということを判定することになる。
なお、判定器240では、最速である第1速度の速度設定パケットを送信しても、これに対応する速度設定確認パケットの返信を受信できた場合には、その速度設定確認パケットの送信元である端末装置との間の通信速度は、第1速度であると判定することになる。
このような手法によれば、中央装置200は、端末装置300A〜300Dのそれぞれで通信可能な最速の通信速度を割り出すことが可能となるので、中央装置200と端末装置300との間のパケット通信を、端末装置300A〜300Dごとに割り出した通信速度で行うことができる。
なお、この例では、速度設定パケットの通信速度を、最遅のものから最速のものに向けて、徐々に高くしている例を説明したが、これとは反対に、最速のものから最遅のものに向けて、徐々に低くしていくことも可能である。或いは、本実施形態では、第1〜第4受信器311〜314と第1〜第4送信器321〜324とを対応させて設けているため、通信速度の高低順不同として速度設定パケットを送信するようにしてもよい。
以上を踏まえて、まずは、中央装置200の動作について詳述する。まず、中央装置200では、生成部220が、1サイクル目で、システム設計者からの指示に従って、速度設定パケット生成して、これを第4送信器214へ出力する。
第4送信器214は、生成部220によって生成された速度設定パケットを入力すると、1サイクル目で、それを第4速度で端末装置300に向けて通信ケーブル100に対して送信するとともに、中央装置200は、1サイクル目で、端末装置300からの速度設定確認パケットの受信待ちとなる(ステップS11)。
つぎに、中央装置200では、判定器240は、1サイクル目が終了すると、全端末装置300A〜300Dからの速度設定確認パケットが、第4受信器224において受信されたか否かを把握していることになる。そこで、全端末装置300A〜300Dからの速度設定確認パケットの受信が確認できなかった場合にはステップS13に移行し、そうでない場合にはステップS14に移行する(ステップS12)。
ここで、1サイクル目において、全端末装置300A〜300Dからの速度設定確認パケットの受信が確認できなかった場合というのは、少なくとも中央装置200との間の通信ケーブル100が最長である端末装置300Dでは、第4速度でもパケット通信が行えないことを意味する。そこで、この場合には、判定器240は、第4速度を更に低速に変更する、又は、実施形態1で説明した中継器の機能を、端末装置300Dを除くいずれかの端末装置300に持たせることをシステム設計者に促すためにエラー通知を行う(ステップS13)。
一方、1サイクル目において、全端末装置300A〜300Dからの第4受信器224における速度設定確認パケットの受信が確認できた場合には、生成部220は、2サイクル目で、第(4−n)速度であることを示す情報を含む速度設定パケット生成して、これを第(4−n)送信器へ出力する。第(4−n)送信器は、2サイクル目において、生成部220によって生成された速度設定パケットを入力すると、それを第(4−n)速度で通信ケーブル100に対して端末装置300に送信するとともに、中央装置200は、2サイクル目においても1サイクル目と同様に、端末装置300からの速度設定確認パケットの受信待ちとなる(ステップS14)。
ここで、速度設定処理を開始する際には、判定器240に、初期設定としてn=1に設定しておく。したがって、生成部220は、初めてステップS14を実行する際には、第3速度であることを示す情報を含む速度設定パケット生成して、これを第3送信器213へ出力することになる。
そして、後述するステップS16では、判定器240は、「n」を「n+1」に変更する処理を実行するため、例えば2回目にステップS14を実行する際には、生成部220は、第2速度であることを示す情報を含む速度設定パケットを生成して第2送信器212へ出力する、というように、最終的には第1速度であることを示す情報を含む速度設定パケット生成して第1送信器211へ出力するという処理を行うことになる。
つぎに、中央装置200では、判定器240によって、ステップS12の処理と同様に、所定のサイクル目に全端末装置300A〜300Dからの速度設定確認パケットの受信があったか否かを確認する。その結果、全端末装置300A〜300Dからの速度設定確認パケットの受信が確認できなかった場合にはステップS17に移行し、そうでない場合にはステップS16に移行する(ステップS15)。
この段階で全端末装置300A〜300Dからの速度設定確認パケットの受信が確認できなかった場合というのは、少なくとも、中央装置200との間の通信ケーブル100が最長である端末装置300Dとの間では、第3速度ではパケット通信が行えないことを意味する。
実際に、例えば、中央装置200では、判定器240は、2サイクル目で、端末装置300A〜300Cからの速度設定確認パケットの受信は確認できたものの、端末装置300Dからの速度設定確認パケットのみ受信が確認できなかった場合には、1サイクル目における第4速度が、端末装置300Dとの間の最速の通信可能速度であると判定し、当該速度によって端末装置300Dとの間のパケット通信を行うことを決定し、そのことを図示しないメモリに記憶する(ステップS17)。
つぎに、判定器240は、全端末装置300について、パケット通信速度が決定したか否かを確認する(ステップS18)。
上記の例であれば、端末装置300Dについてのパケット通信速度は決定したが、まだ、端末装置300A〜300Cについてのパケット通信速度が決定していないのでステップS16に移行する。
一方、ステップS15において全端末装置300A〜300Dからの速度設定確認パケットの受信が確認できた場合、又は、ステップS18において全端末装置300についてパケット通信速度が決定していないことを確認した場合には、既述のように、判定器240は、「n」を「n+1」に変更して、ステップS14に移行する(ステップS16)。
以下、同様に、ステップS14からステップS18を何度か実行すれば、最終的に、全端末装置300についてパケット通信速度が決定する。そして、それらのパケット通信速度が逐次、メモリに記憶されていくことになる。なお、この例では、4サイクル目が終了すると、それ以上のパケット通信速度の設定処理を行う必要はないので、図6に示す処理が終了させるために、ステップS19によってn=4となったか否かが判定され、n=4となった場合には、図6に示す処理が終了する。
図6に示す処理が終了すると、図7に示す処理と相まって、中央装置200では、各端末装置300A〜300Dとの間で、個別に通信可能な最速の通信速度を設定できるようになる。
つぎに、端末装置300の動作について説明する。
図7に示すように、端末装置300は、中央装置200から送信される速度設定パケットが自装置まで到達するのであれば、当該速度設定パケットを第1〜第4受信器311〜314のうち、当該速度設定パケットのパケット通信速度に対応する受信器によって受信して生成部320に出力する(ステップS21)。
端末装置300は、例えば、中央装置200の第4送信器214から送信された速度設定パケットを受信する場合には、第4送信器214に対応する第4受信器314によって受信することになり、その後に、例えば、中央装置200の第3送信器213から送信された速度設定パケットを受信する場合には、第3送信器213に対応する第3受信器313によって受信することになるという具合である。
生成部320は、第1〜第4受信器311〜314のいずれかから出力された速度設定パケットを入力すると、当該速度設定パケットのペイロードに含まれている情報と同様の情報をペイロードに含めた速度設定確認パケットを生成して、その速度設定確認パケットを第1〜第4送信器321〜324のうち、速度設定パケットの出力元に対応する送信器に出力する(ステップS22)。
生成部320は、具体的には、第4受信器314から出力された速度設定パケットを入力した場合には、第4受信器314に対応する第4送信器324に対して速度設定確認パケットを出力することになり、同様に、第3受信器313から出力された速度設定パケットを入力した場合には、第3受信器313に対応する第3送信器323に対して速度設定確認パケットを出力することになるという具合である。
第1〜第4送信器321〜324は、生成部320から出力された速度設定確認パケットを入力すると、自送信器に設定されているパケット通信速度、具体的には、今回、当該速度設定確認パケットの送信の契機となった速度設定パケットの通信速度と同じ通信速度で、当該速度設定確認パケットを通信ケーブル100に送信する(ステップS23)。
図7に示す処理が終了すると、図6に示す処理と相まって、端末装置300では、中央装置200との間で、自装置にとって通信可能な最速の通信速度が設定されることになる。
以上説明したように、本実施形態のパケット通信システムによれば、システム設計者の手を煩わせることなく、中央装置200と各端末装置300A〜300Dとの間で、通信可能な最速の通信速度を個別設定できるようにするものである。
(実施形態3)
<概要及び構成の説明>
本実施形態では、中央装置200を複数台設置することを必須の構成としたパケット通信システムにおいて、実施形態1・2の手法を単に採用した場合に生じ得る二次的な課題を解決することができるパケット通信システムについて説明する。
<パケット通信システムの全体構成の説明>
図8は、本発明の実施形態3のパケット通信システムの模式的な構成を示すブロックである。図8に示すパケット通信システムは、図1に示したものと対比すると、1台の中央装置200が2台の中央装置200A及び中央装置200Bに変更された点が異なる。なお、本実施形態では、中央装置200A及び中央装置200Bの総称を、中央装置200と称する。
なお、図8には、中央装置200Aに対応する通信ケーブル100と、中央装置200Bに対応する通信ケーブル100とを各々示す接続態様を示しているが、中央装置200A及び中央装置200Bを1本の通信ケーブル100に接続してもよい。すなわち、図1に示した通信ケーブル100の図面右端を延長させて、その終端に中央装置200Bを接続してもよい。
ここでは、理解容易のため、2台の中央装置200A〜200Bと4台の端末装置300A〜300Dとが設置された「2:4接続」のパケット通信システムについて説明する。もっとも、中央装置200及び端末装置300の数はこれらに限定されるものではない点に留意されたい。
なお、中央装置200Aと中央装置200Bとは相互に接続されることで相互に同期をとることもできるが、実際には、中央装置200A及び中央装置200Bは、図示しない上位装置にそれぞれ接続されることが多い(実施形態1・2の場合も、実際には、図1に示す中央装置200は、実際には図示しない上位装置に接続されていてもよい)。上位装置が設けられる場合には、上位装置は、中央装置200A及び中央装置200Bに対して、同じ指示を出力する。したがって、2台の中央装置200によって、パケット通信システムをデュアル制御することが可能な構成が実現できる。
ここで、図1に示すように一台の中央装置200しか設置されていないパケット通信システムの場合には、当該中央装置200が故障等して動作できない状況に陥ると、システム全体が動作しなくなってしまう。
これに対し、図8に示すように、中央装置200A〜200Bという2台を設置した場合には、たとえ中央装置200Aが故障等しても、中央装置200Bが偶然このタイミングで故障等さえしなければ、中央装置200Bがシステム全体の制御を行うことができるので、システム全体が動作しなくなるという事態は回避できる。
なお、同じタイミングで中央装置200A〜200Bのいずれもが故障する場合の原因としては、典型的には、強度のあるサージ電流が、中央装置200A〜200Bに同時に流れる場合が考えられるが、これによってもパケット通信システムが停止しないように、通信ケーブル100から電気的に切り離した更に別の中央装置を用意し、これを上位装置に接続しておき、いざ中央装置200A〜200Bがともに故障等した場合には、別の中央装置を通信ケーブル100に接続して、パケット通信を継続できるようにしてもよい。
ここで、この種のデュアル制御の具体的手法の一つとしては、中央装置200Aと中央装置200Bとの間に主従関係を設けて、通常時には、中央装置200Aのみがパケット通信システムの動作の制御をしていて、中央装置200Bは中央装置200Aの制御履歴を保持するなどの処理をするだけを行い、パケット通信システムの動作の制御には関与しない構成とすることが考えられる。
この場合には、一定期間、中央装置200Aからパケットの送信がなされない状態が継続した場合に、中央装置200Aが故障等したと判定するようにしておけば、以後、中央装置200Bがそれまでに保持していた、中央装置200Aの制御履歴と上位装置からの指示とに基づいて、パケット通信システムの動作の制御を引き継ぐことが可能となる。
しかし、この場合には後述するような本実施形態のパケット通信システムのようなデメリットは生じないが、中央装置200Aが故障等してから中央装置200Bがパケット通信システムの動作の制御を引き継ぐまでの間に、不可避的にシステムの制御がなされない期間が生じてしまう。
上記のように、同じタイミングで中央装置200A〜200Bのいずれもが故障する事態が生じたのであれば、それは仕方がないと考えられる面もあるが、そうでない場合には、パケット通信システムの用途にもよるが、システムの制御を停止させないようにすることが好ましい。
そうすると、中央装置200A〜200Bに主従関係を設けることなく、通常時に、これら双方がシステム全体の制御を行うことにして、あとは、このような手法を採用することによって生じるデメリットについても、不都合が生じないように手当てをすることが考えられる。
ここで、本実施形態のパケット通信システムで生じるデメリットは、例えば、特定の端末装置(例えば、端末装置300A)に着目した場合に、パケットの送信タイミング、サイクルのズレが要因となって、中央装置200Aから送信されるパケットを端末装置300Aで受信するタイミングと、中央装置200Bから送信されるパケットを端末装置300Aで受信するタイミングとに時間差で生じてしまうことに起因する。特に、パケットが何らかの理由によって送信先で受信できない場合、更には、そのため、パケットの再送が必要となった場合には、この時間差が大きくなる。
そうすると、具体的には、端末装置300Aに接続されているデバイスが、端末装置300Aによって制御される性質を有する、モータのようなデバイスである場合には、例えば、パケットに含まれている指示が、モータの回転速度を高速/低速で切り替えさせるであったとすると、モータの回転速度が短期間に頻繁に高速/低速で切り替わるといった現象が生じる場合がある。これでは、モータの寿命が縮まることもあれば、瞬間的に想定外の力が印加されてモータが故障してしまう場合も考えられる。
もっとも、端末装置300Aに接続されているデバイスが、端末装置300Aによって制御される性質を有しない、センサのようなデバイスである場合には、通常、中央装置200は、センサに対してセンシング結果を出力するように指示するだけであるので、上記のような不都合は生じない。
そこで、本実施形態のパケット送信システムは、複数の中央装置200によってデバイスをデュアル制御する際に、不可避的にシステムの制御がなされない期間が生じることを回避するとともに、パケットの受信タイミングの時間差による不都合が生じないようにする。
<端末装置300の構成の説明>
図9は、図8に示す端末装置300の模式的な構成を示すブロック図である。図9には、端末装置300に接続されたデバイス(制御対象)400も付記している。図9に示す端末装置300は、以下説明する、通信部310と、判別部350と、計時部360と、抑止部370と、を備えている。生成部320と処理部330と設定部340とについては、実施形態1等で説明したものと同様である。
通信部310は、通信ケーブル100を介して中央装置200との間でパケット通信を行うものである。通信部310は、中央装置200から送信されるパケットを受信する受信器と、抑止部370によってパケットのペイロードに含まれている指示の実行が抑止された場合に当該パケットの送信元の中央装置200に対して抑止報告パケットを送信する送信器と、を備えている。
判別部350は、通信部310の受信器によって受信されたパケットのペイロードに含まれている指示が、デバイス400の状態を遷移させる遷移指示であるか否かを判別するものである。ここでいうデバイス400としては、例えば、モータ、ソレノイドなど、中央装置200からの指示によって出力が変化するものをいう。
計時部360は、判別部350による判別結果が、パケットに含まれている指示がデバイス400の状態を変化させる遷移指示である場合に、所定期間の計時を開始するものである。この所定時間は、例えば、システム設計者によって設定することができる。
抑止部370は、計時部360によって所定時間の計時が開始されてから当該計時が終了するまでの間に、通信部310の受信器によって受信されたパケットに含まれている指示がデバイス400の状態を変化させる遷移指示である場合に、当該指示の実行を抑止するものである。
<パケット通信システムの動作の説明>
図10は、図9に示す、中央装置200A及び中央装置200Bと、端末装置300A及びこれに接続されているデバイス400Aとに着目したタイミング図である。なお、図10A及び図10Bには、既述の期間(1-1)に対応する期間につき、中央装置200Aに係るものは期間(1-1-A)とし、中央装置200Bに係るものは期間(1-1-B)として示している。
また、各期間(1-1-A)及び(1-1-B)において送信されるパケットに含まれている指示が、デバイス400A(以下「モータ400A」として説明する。)を相対的に高速で回転するように指示するための信号であれば、ハイレベルであることを示す「H」を、モータ400Aを相対的に低速で回転するように指示するための信号であれば、ローレベルであることを示す「L」を、それぞれ付記している。
この例では、図10Aに示すように、中央装置200A〜200Bから送信されるパケットは、1サイクル目では「L」、2サイクル目では「H」、3サイクル目では「L」、4サイクル目では「H」、5サイクル目では「H」である。
図10Cには、中央装置200A〜200Bから送信されるパケットに含まれている信号を受信した端末装置300Aが、当該信号に基づいてモータ400Aに対する命令を出力するタイミングを示している。
図10Cには、図10A〜図10Bに付記している「H」又は「L」に対応する「H」又は「L」が付記されている。なお、タイミングA〜Cについては、後述するように、図10Fの計時部360において、所定期間の計時を開始する箇所に対応する。
図10Dには、端末装置300Aが、図10Cに示すタイミングでモータ400Aに対してハイレベル又はローレベルに切り替える命令を出力した場合のモータ400Aの回転速度を示す波形を示している。図10Dには、既述のデメリットが生じる場合、すなわち、判別部350,計時部360及び抑止部370が存在せず、したがって、修正前のモータ400Aの回転速度の波形を示している。
図10Dに示す波形について、時系列に沿って説明すると、
中央装置200Aの2サイクル目における指示に対応してハイレベルに切り替わり、
中央装置200Bの1サイクル目における指示に対応してローレベルに切り替わり、
中央装置200Aの3サイクル目における指示に対応してローレベルが維持され、
中央装置200Bの2サイクル目における指示に対応してハイレベルに切り替わり、
中央装置200Aの4サイクル目における指示に対応してハイレベルが維持され、
中央装置200Bの3サイクル目における指示に対応してローレベルに切り替わり、
中央装置200Aの6サイクル目における指示に対応してハイレベルに切り替わり、
中央装置200Bの4サイクル目における指示に対応してハイレベルが維持される。
図10Eには、端末装置300Aが、中央装置200Aからのパケットのみを受信し、中央装置200Bからのパケットを受信しない構成であると仮定した場合のモータ400Aの回転速度を示す波形を示している。
ここで、図10Dと図10Eとを対比すれば明らかなように、モータ400Aの回転速度は、抑止部370による指示の実行が抑止されることのない状態で、中央装置200A〜200Bによるデュアル制御された場合には、中央装置200Aのみによって制御された場合とは非常に異なる結果となってしまう。
この場合に幾つかの問題があるが、とりわけ、既に説明した領域Dにおける短期間にHからLに切り替わる箇所に加えて、領域E〜FにおけるHとLとが相互に反転している箇所についても対策を講じる必要がある。
図10Fには、図10の計時部360が所定期間の計時を開始してから終了するまでの期間をハイレベルとし、他をローレベルとした波形を示している。ここで、図10Fに示す信号がローレベルからハイレベルに切り替わる立ち上がりは、計時部360によって所定時間の計時を開始するタイミングを示している。これらの立ち上がりは、これらは図10Cに示したタイミングA〜Cにも同期している。
図10Fに示す信号は、判別部350による判別対象のパケットに含まれている指示が、デバイス400の状態を変化させる遷移指示を含んでいると判別された場合に、ローレベルからハイレベルに切り替わる。
具体的に見てみると、タイミングAはモータ400Aの回転速度が「LからHへ」遷移する指示に対応し、タイミングBはモータ400Aの回転速度が「HからLへ」遷移する指示に対応し、タイミングCはモータ400Aの回転速度が「LからHへ」遷移する指示に対応している。
図10Gには、判別部350,計時部360及び抑止部370による、修正後のモータ400Aの回転速度の波形を示している。当該修正は、図10Fに示す信号のハイレベル中である所定期間中に、通信部310の受信器によって受信されたパケットが、モータ400Aの状態を変化させる遷移指示を含む場合に、当該指示の実行を抑止部370によって抑止することによってなされる。
図10Gに示す修正後のモータ400Aの回転速度の波形を見てみると、まず、1サイクル目のパケットにはローレベルを指示する信号が含まれていることから、タイミングAの到来前のタイミングでは、モータ400Aの回転速度はローレベルである。
そして、タイミングAが到来すると、中央装置200Aからの2サイクル目のパケットが端末装置300Aにおいて受信されることになる。しかし、このタイミングは、計時部360による所定期間の計時中ではないため、当該パケットは廃棄されない。したがって、端末装置300Aは、当該パケットに含まれている「H」の指示に従って、モータ400Aに対して回転速度をハイレベルに切り替えるよう命令する。
つぎに、タイミングAに後続して中央装置200Bから1サイクル目のパケットが送信される。当該パケットを端末装置300Aが受信するタイミングは、計時部360による所定期間の計時中である。この際、モータ400Aの回転速度はハイレベルであるところ、当該パケットにはローレベルに切り替えることを指示する信号が含まれているので、当該パケットは指示の抑止条件を満たす。したがって、当該パケットに含まれている指示の実行は、抑止部370によって抑止される。
この結果、モータ400Aの回転速度は、現在進行中の計時部360による所定期間の計時が終了した後に、中央装置200A又は200Bからローレベルへの切り替え指示が送信されてくるまで、具体的にはタイミングBまでハイレベルに維持される。
タイミングBが到来すると、中央装置200Aからの3サイクル目のパケットが端末装置300Aにおいて受信される。このタイミングは計時部360による所定期間の計時中でない。このため、当該パケットは廃棄されない。したがって、端末装置300Aは、当該パケットに含まれている「L」の指示に従って、モータ400Aに対して回転速度をローレベルに切り替えるよう命令する。
その後、タイミングBに後続して中央装置200Bから2サイクル目のパケットが送信される。当該パケットを端末装置300Aが受信するタイミングは、計時部360による所定期間の計時中である。この際、モータ400Aの回転速度はローレベルであるところ、当該パケットにはハイレベルに切り替えることを指示する信号が含まれているので、当該パケットに含まれている指示の実行は、抑止部370によって抑止される。
この結果、モータ400Aの回転速度は、現在進行中の計時部360による所定期間の計時が終了した後に、中央装置200A又は200Bからハイレベルへの切り替え指示が送信されてくるまで、具体的にはタイミングCまで、ローレベルに維持される。
タイミングCが到来すると、中央装置200Aからの4サイクル目のパケットが端末装置300Aにおいて受信される。このタイミングは計時部360による所定期間の計時中でない。このため、当該パケットは廃棄されない。したがって、端末装置300Aは、当該パケットに含まれている「H」の指示に従って、モータ400Aに対して回転速度をハイレベルに切り替えるよう命令する。
その後、タイミングCに後続して中央装置200Bから3サイクル目のパケットが送信される。当該パケットを端末装置300Aが受信するタイミングは、計時部360による所定期間の計時中である。この際、モータ400Aの回転速度はハイレベルであるところ、当該パケットにはローレベルに切り替えることを指示する信号が含まれているので、当該パケットに含まれている指示の実行は、抑止部370によって抑止される。
この結果、モータ400Aの回転速度は、つぎに、計時部360による所定期間の計時が終了した後に、中央装置200A又は200Bからローレベルへの切り替え指示が送信されてくるまでハイレベルに維持される。
その後、この例では、図10C及び図10Dに示すように、所定期間の計時が終了してから、中央装置200Aからの4サイクル目のパケットが端末装置300Aで受信される。したがって、このパケットは廃棄されないが、ローレベルへの切り替え指示が含まれていないので、モータ400Aの回転速度はハイレベルに維持される。後続する中央装置200Aからの4サイクル目のパケットの場合の処理もこれと同様である。
なお、通信部310の送信器は、抑止部370によって当該パケットに含まれている指示の実行は、抑止部370によって抑止された場合には、そのことを示す信号を含む抑止報告パケットを、当該パケットの送信元である中央装置200Bに送信する。これにより、中央装置200Bは、当該パケットに従ってモータ400Aの回転速度が遷移しなかったことを認識できる。
したがって、中央装置200B及びこれに接続される上位装置は、モータ400Aの回転速度が、自装置の指示に従った振る舞いをしていないという誤認識をすることがなく、したがって、誤認識によって、本来ならば行わないような指示をすることは防止される。
以上説明したように、本実施形態のパケット通信システムによれば、複数の中央装置200によってデバイスをデュアル制御する際に、不可避的にシステムの制御がなされない期間が生じることを回避するとともに、パケットの受信タイミングの時間差による不都合が生じることを防止することができる。
(実施例1)
図11は、本発明の実施例1のインフラストラクチャーシステムの説明図である。本実施例では、実施形態1〜3で説明したパケット通信システムを、インフラストラクチャーシステムであるところの道路設備に適用した例について説明する。
図11において、図1等に示した部分と同様の部分には、同一符号を付しており、図11において固有のものとしては、トンネル1000と、トンネル内を通行している車両2000とがある。
通信ケーブル100の長さは、トンネル1000の長さに応じて決定される。トンネル1000の長さは、数百m〜数kmという長さになるものは珍しくない。したがって、通信ケーブル100の長さも、数百m以上ということになる。したがって、本実施例のインフラストラクチャーシステムでは、とりわけ、実施形態1で説明したパケット通信システムを好適に用いることが可能となる。
中央装置200は、監視者等がトンネル1000内の状況をモニタリング等する監視制御室に設置されている。既述の上位装置は、監視制御室内に設けられてもよいし、他の場所に設けられてもよい。
端末装置300A,300Cは、トンネル1000内の環境データを収集する環境センサ400A,400Cに接続されている。トンネル1000内の環境データとしては、これらに限定されるものではないが、例えば、車両2000の交通量であったり、トンネル1000内の排気ガス濃度であったり、以下説明するランプ400B,400Dの光量だったりと様々である。
端末装置300B,300Dは、トンネル1000の天井付近に設置されているランプ400B,400Dに接続されている。端末装置300B,300Dは、環境センサ400A,400Cの検知結果に基づいて、ランプ400B,400Dの光量などの照明制御を行う。
本実施例のインフラストラクチャーシステムによれば、トンネル1000内の環境を向上させることができ、車両の通行の快適さを高めることができる。すなわち、例えば、ランプ400B,400Dが寿命を迎えて消灯してしまった場合には、環境センサ400A,400Cによって、受光強度が低下したことを検知できるので、データ収集端末装置300A,300Cは通信ケーブル100を通じて、これらのことを中央装置200に送信することが可能となる。
この結果、監視制御室にいる監視者は、ランプ400B,400Dの交換作業を行うことが可能となるとともに、寿命を迎えたランプ周辺のランプ光量を増やすなどして、トンネル1000内が暗くなることを防止することができる。
また、環境データとして車両2000がトンネル1000内に存在しないことが検知された場合には、ランプ400B,400Dの光量を低下させることとして、省エネルギー化を図ることもできる。
なお、図11には明示していないが、車両2000も、様々な制御対象を備えている。具体的には、アクセルを踏んだ時のエンジン制御、カーエアコンと称されるエアーコンディショナーの温度制御などがある。したがって、車両2000自体にも既述のパケット通信システムを適用することができる。
また、本実施例では、パケット通信システムの適用例として道路設備を例に説明したが、道路設備に適用することに限定されるものではなく、以下説明するように、様々なインフラストラクチャーシステムに適用することができる。
例えば、ダム、橋を含む河川設備において、水位センサ400の検知結果に基づいて、ゲート400の開閉を制御するということが挙げられる。
例えば、鉄道及び鉄道設備において、乗客が駅のプラットホームから線路に落下したことを赤外線センサ400による検知結果に基づいて電車の緊急停止をさせるといった制御をしたり、駅のプラットホームに設置されているホームドア付近に人感センサ400を取り付けてホームドアの開閉を制御したりすることが挙げられる。
例えば、飛行機及び飛行場設備において、飛行機の油圧センサ400の検知結果に基づいて油の流出量を制御したり、飛行場の滑走路に設置された照度センサ400の検知結果に基づいて滑走路誘導灯400の光量を制御したりすることが挙げられる。
例えば、船舶及び港湾設備を含む乗物設備において、操舵手の舵切りの検知結果に基づいて舵の角度を制御したり、ガントリークレーンの操作者の積卸操作に従ってレール上の移動量を制御したりすることが挙げられる。
このように、本実施例のインフラストラクチャーシステムは、電気的な制御を行うものであれば、小規模のものから大規模のものまで、多種多様な設備等に適用することができる。
(実施例2)
図12は、本発明の実施例2のファクトリーオートメーションシステムの説明図である。本実施例では、実施形態1〜3で説明したパケット通信システムを、ファクトリーオートメーションであるところのロボットアームに適用した例について説明する。
図12には、各実施形態での説明は、端末装置300に対して制御対象400が接続されている例を用いたが、本実施例では、制御対象400のセンサ付き端末装置300とする例について説明する。なお、中央装置200自体の図示については割愛している。
加圧センサ付き端末装置300A及び角度センサ付き端末装置300Bは、いずれも、主としてロボットアームの関節の動きを制御するための検知をして、検知結果を中央装置200に向けて送信するものである。
本実施例のファクトリーオートメーションシステムでは、相対的に多くのセンサ付き端末装置300が用いられるため、これらと中央装置200との間のパケット通信速度を高めることが好適であるので、実施形態2で説明したパケット通信システムを好適に用いることができる。
加圧センサ付き端末装置300Aは、主として、指関節に設けられており、物体を把持する際の掴み強度を制御したり、関節のトルク/荷重などの負荷を検出して駆動トルクを制御したりするために用いられる。角度センサ付き端末装置300Bは、間接の角度を制御するために用いられる。
本実施例のファクトリーオートメーションシステムは、各実施形態で説明したパケット通信システムを用いれば、相対的に多数の端末装置300と中央装置200との高速パケット通信が可能となるので、ロボットアームを用いることによって得られる製品の製造スループットを向上させることができる。
また、本実施例では、パケット通信システムの適用例としてロボットアームを例に説明したが、ロボットアームに適用することに限定されるものではなく、例えば、各種産業用ロボットの関節の動作の制御にも適用することができるし、工作機械の移動量・速度・回転量などの制御にも適用することができる。
さらには、工場内には火災検知設備が設けられたり、空調設備が設けられたり、作業者の安全性確保のために工作機械の緊急停止機構が設けられたりすることが少なくない。これらに対する各種制御用にも、パケット通信システムの適用が可能である。
このように、本実施例のファクトリーオートメーションシステムは、電気的な制御を行うものであれば、小規模のものから大規模のものまで、多種多様な設備等に適用することができる。
(実施例3)
図13は、本発明の実施例3のビルディングオートメーションシステムの説明図である。本実施例では、実施形態1〜3で説明したパケット通信システムを、ビルディングオートメーションシステムであるところの商業施設に適用した例について説明する。
図13において、図1等に示した部分と同様の部分には、同一符号を付しており、図11において固有のものとしては、デパート或いはショッピングセンターなどの商業施設3000がある。
通信ケーブル100の長さは、商業施設3000の規模に応じて決定される。図13には20階建ての商業施設3000を例示しており、この場合には、通信ケーブル100の長さは、数百m以上ということになる。したがって、本実施例のビルディングオートメーションシステムでは、とりわけ、実施形態1で説明したパケット通信システムを好適に用いることが可能となる。加えて、中央装置200A〜200Bという2台の中央装置200を設けているので、ビルディングオートメーションシステムでは、併せて、実施形態3で説明したパケット通信システムを好適に用いることができる。
なお、上位装置と中央装置200A〜200Bとは、相互に遠隔配置させることも可能であり、その場合には、これらは図示している通信ケーブル100とは異なる回線で有線又は無線で接続されることになる。中央装置200A〜200Bは、監視者等が商業施設3000内の状況をモニタリング等する監視制御室にそれぞれ設置されている。
端末装置300は、商業施設3000内の各種データを収集する図示しないセンサ等の制御対象に接続されている。商業施設3000に設置される制御対象としては、昇降機(エレベータ)、室温センサ及び空調設備、火災検知器及び火災報知器、非常通報ボタン及び通常時に開状態であるが非常時に閉状態とされる非常シャッターといった防災・防犯設備、人感センサ及び照明、などが挙げられる。
本実施例のビルディングオートメーションシステムによれば、商業施設3000内の快適空間並びに安全・安心な空間を提供することができる。
また、本実施例では、パケット通信システムの適用例として商業施設3000を例に説明したが、ビルディングオートメーションシステムは、商業施設3000に適用することに限定されるものではなく、例えば、オフィスビルディングであったり、マンションなどの集合住宅であったりといった、他のビルディングにも適用できる。
このように、本実施例のビルディングオートメーションシステムは、電気的な制御を行うものであれば、小規模のものから大規模のものまで、多種多様な設備等に適用することができる。

Claims (7)

  1. 中央装置と複数の端末装置とが相互にマルチドロップ接続されたパケット通信システムにおいて、
    前記中央装置は、自機を示す送信元情報を含むパケットを送信する機器であり、
    前記各端末装置は、
    中継器としても振る舞うことが可能な機器であり、
    自装置が中継する装置であるか又は中継される装置であるか否かが設定される設定部と、
    前記設定部に自装置が中継する装置であると設定された場合に自装置を示す中継元情報を含むパケットを生成する生成部と、
    前記設定部に自装置が中継される装置であると設定された場合に前記中継元情報が含まれないパケットを廃棄する廃棄部と、
    を備える、パケット通信システム。
  2. 前記複数の端末装置は、
    前記中央装置に対して配線的に近くに設置される第1端末装置と、
    前記中央装置に対して配線的に遠くに設置される第2端末装置と、
    を含み、
    前記第1端末装置が前記中央装置と前記第2端末装置との間の通信を中継する中継器として振る舞う場合に、前記第2端末装置は前記中央装置から送信されたパケットを廃棄する、請求項1記載のパケット通信システム。
  3. 前記中央装置は、
    予め用意された第1速度でパケットを送信可能な第1送信器と、
    予め用意された前記第1速度よりも遅い第2速度でパケットを送信可能な第2送信器と、を備え、
    前記各端末装置は、
    前記第1速度のパケットを受信可能な第1受信器と、
    前記第2速度のパケットを受信可能な第2受信器と、を備え、
    さらに、前記第1又は第2送信器からパケットが送信された場合に、前記第1又は第2受信器における当該パケットの受信の可否を判定する判定器を備える、請求項1記載のパケット通信システム。
  4. 前記各端末装置は、
    前記第1受信器でパケットを受信した場合に第1速度で応答パケットを送信する第1応答送信器と、
    前記第2受信器でパケットを受信した場合に第2速度で応答パケットを送信する第2応答送信器と、を備え
    前記中央装置は、
    前記判定器と、
    前記第1応答送信器から第1速度で送信される応答パケットを受信する第1応答受信器と、
    前記第2応答送信器から第2速度で送信される応答パケットを受信する第2応答受信器と、
    を備える、請求項記載のパケット通信システム。
  5. 請求項1記載のパケット通信システムを備える、インフラストラクチャーシステム。
  6. 請求項1記載のパケット通信システムを備える、ビルディングオートメーションシステム。
  7. 請求項1記載のパケット通信システムを備える、ファクトリーオートメーションシステム。
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