JP6969610B2 - 抜枠鋳型用鋳造ライン及び抜枠鋳型用鋳造ラインの作動方法 - Google Patents

抜枠鋳型用鋳造ライン及び抜枠鋳型用鋳造ラインの作動方法 Download PDF

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Description

本発明は、抜枠鋳型用鋳造ライン及び抜枠鋳型用鋳造ラインの作動方法に関するものである。
従来、抜枠造型機で造型され、型合わせされた鋳型を搬送し、注湯前に鋳型にジャケットと重錘を鋳型の上に搬送する装置を備えた、抜枠鋳型用鋳造ラインが公知にされている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されている抜枠鋳型用鋳造ラインは矩形状を成しており、鋳型を搬送する定盤が、シリンダ、クッションシリンダ、並びに移替台車、等により循環移動されるように配置されている。この抜枠鋳型用鋳造ラインは、シリンダ及びクッションシリンダで直線ライン上の一群の定盤を挟持して移動させる。
また、冷却ライン及び注湯ラインに亘って装設された、ジャケット移し替え装置及びウェイト移し替え装置を有する抜枠鋳型用鋳造ラインが公知にされている(例えば、特許文献2参照)。このジャケット移し替え装置及びウェイト移し替え装置は、冷却ライン上及び注湯ライン上をそれぞれのシリンダにより昇降可能としている。そして、ジャケット移し替え装置及びウェイト移し替え装置の昇降方向及び横方向の移動は、それぞれ別のシリンダを用いて動かしている。
抜枠鋳型用鋳造ラインは前記に示したような大型装置の複合体であるため、設備費用が高額になってしまう。また、抜枠鋳型用鋳造ラインを稼動させるためには多くの動力が必要となる。そのため、抜枠鋳型用鋳造ラインを構成する設備の費用削減や、工程の削減等によるランニングコストの削減が求められてきた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、設備が軽量化され、工程が改良され、設備費用やランニングコストが削減された、抜枠鋳型用鋳造ライン及び抜枠鋳型用鋳造ラインの作動方法を提供することを目的とする。
実開平06−061363 実開昭54−116517
本発明によれば、鋳型を載置する定盤台車を搬送する注湯ライン及び冷却ラインを備える抜枠鋳型用鋳造ラインであって、
ジャケットを持ち上げる複数のジャケットアームを備えており、前記冷却ラインにおいて前記鋳型に被せられている前記ジャケットを、前記注湯ラインに配置されている前記鋳型に移し替えるジャケット移し替え装置と、
重錘を持ち上げる複数の重錘アームを備えており、前記冷却ラインにおいて前記鋳型に載置されている前記重錘を、前記注湯ラインに配置されている前記鋳型に移し替える重錘移し替え装置と、を備えており、
前記ジャケット移し替え装置及び前記重錘移し替え装置を一体として上下方向に移動させる昇降シリンダと、
前記ジャケット移し替え装置及び前記重錘移し替え装置を一体として横方向に移動させる横移動シリンダと、を備えていることを特徴とする抜枠鋳型用鋳造ラインが提供される。
このような構成によれば、ジャケット移し替え装置及び重錘移し替え装置の移動は、昇降シリンダ及び横移動シリンダの2つで行われる。よって、ジャケット移し替え装置及び重錘移し替え装置の上下方向及び横方向の移動をそれぞれ別々の移動手段で行っていた従来と比較して、設備を削減することができる。
本発明の好ましい態様によれば、抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、
前記注湯ライン及び前記冷却ラインの一方端及び他方端をそれぞれ繋ぐように配設されており、前記定盤台車を移動させる第一トラバーサ及び第二トラバーサと、
前記注湯ラインにおける一方端に配設されており、前記第一トラバーサに載置される前記定盤台車を前記注湯ラインに送る第一定盤台車送り手段と、
前記冷却ラインにおける他方端に配設されており、前記第二トラバーサに載置される前記定盤台車を前記冷却ラインに送る第二定盤台車送り手段と、をさらに備えており、
前記第一トラバーサ及び前記第二トラバーサはそれぞれ、
前記定盤台車を載置して、前記注湯ライン及び前記冷却ラインの間を移動する可動台車と、
前記載置された定盤台車と当接する台車止め手段及び前記台車止め手段とは反対側から前記定盤台車と当接する定盤台車固定手段と、を備え、前記台車止め手段及び前記定盤台車固定手段とで、前記載置された定盤台車を挟持して前記可動台車上に固定する。
このような構成によれば、注湯ラインにおいて、定盤台車は第一定盤台車送り手段によって、第二トラバーサの可動台車に送られる。そして定盤台車は、台車止め手段と定盤台車固定手段によって挟持されて第二トラバーサの可動台車上で停止し、固定される。また、冷却ラインにおいても、注湯ラインと同様の構成である。つまり、冷却ラインにおいて、定盤台車は第二定盤台車送り手段によって、第一トラバーサの可動台車に送られ、台車止め手段と定盤台車固定手段によって挟持されて第一トラバーサの可動台車上で停止し、固定される。
本発明の好ましい態様によれば、抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、前記定盤台車は車輪及び車軸を装着しており、前記台車止め手段は、前記定盤台車の車輪と当接し、前記定盤台車固定手段は、前記定盤台車の車軸と当接する。このような構成によれば、台車止め手段は車輪に、定盤台車固定手段は車軸に、それぞれ当接し、定盤台車が、定盤台車固定手段及び台車止め手段によって挟持され、固定されている。
定盤台車固定手段及び台車止め手段は、従来の抜枠鋳型用鋳造ラインに備えられていたクッションシリンダを不要としており、油圧等の動力も不要である。そのため、抜枠鋳型用鋳造ラインの設備費用の削減及びランニングコストの削減に繋がる。さらに、定盤台車を載せた可動台車が注湯ラインと冷却ラインの間を移動するとき、定盤台車が台車止め手段と定盤台車固定手段に可動台車上に挟持されることにより、固定される。よって、定盤台車を安全に移動させることができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、前記定盤台車固定手段は前記車軸に当接する接触部材と、前記接触部材を変位可能に支持する弾性部材とを有し、前記車軸に当接しても前記接触部材が変位して前記定盤台車は移動可能で、前記車輪が前記台車止め手段に当接したときに、前記台車止め手段と反対側から前記接触部材が前記車軸に当接して、前記定盤台車を前記可動台車上に固定する。よって、油圧等の動力なしに、定盤台車を可動台車上に固定することができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、前記重錘アームは、前記重錘を持ち上げる際に前記重錘に係合する重錘昇降爪を備えており、
前記重錘昇降爪は、前記重錘アームに着脱可能に取り付けられる。
本構成によれば、重錘昇降爪が部分的に摩耗した場合において、部分的な交換が可能となる。
本発明の他の好ましい態様によれば、前記重錘昇降爪は、前記重錘を持ち上げる際に前記重錘の位置を矯正する傾斜面を有している。
重錘移し替え装置で冷却ラインの重錘を注湯ラインへ移し替える際、据付時のわずかな芯ずれにより、サイクル毎に重錘の設置位置がずれてしまう場合がある。そして、このずれが蓄積されることにより、重錘移し替え装置が重錘を持ち上げることができず、重錘を落してしまうという不具合が発生してしまう場合がある。そのため従来の重錘移し替え装置は、難しい工程を有する重錘据付位置の芯だしを必要としていた。本構成によれば、重錘を複数の重錘アームで持ち上げる際、重錘昇降爪の傾斜面により、重錘の「ズレ」を矯正することができる。これにより、重錘の「ズレ」が蓄積されることがないため、重錘アームが重錘を落としてしまうことを防ぐことができる。そして、従来必要としていた重錘据付位置の芯だしを不要とすることができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、前記重錘昇降爪は、前記重錘アームに着脱可能に取り付けられる第一係合部材と、前記第一係合部材に着脱可能に取り付けられる第二係合部材を有する。このような構成によれば、重錘の「ズレ」を矯正するために重錘が滑る傾斜面が部分的に大きく磨耗してしまった場合に、たとえば第一係合部材の傾斜面が大きく磨耗したならば第一係合部材だけを、第二係合部材の傾斜面が大きく磨耗したならば第二係合部材だけを交換すればよく、メンテナンス費用を抑えることができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、前記ジャケット移し替え装置は、前記鋳型の高さ方向に延伸し、上下方向に移動可能な複数の棒部材を更に備えており、
前記棒部材の下端は前記ジャケットに当接可能に配置されている。
本構成によれば、冷却ラインのジャケットを注湯ラインへ移し替える際、ジャケットアームでジャケットを下から持ち上げながら、棒部材でジャケットを上から押さえることができる。これにより、ジャケットの移し替えを行う際、ジャケットをしっかりと掴みながら移し替えを行うことができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記棒部材は、最下点に移動したときに、下端が前記ジャケットの上端以上の高さとなるように長さを調整されている。
本構成によれば、注湯ラインの鋳型にジャケットを下ろす際、鋳型に対するジャケットの位置がずれていても、ジャケットを鋳型に被せる前に棒部材がジャケットから離れているため、ジャケットによる鋳型への過剰な力が働かない。そのため、型ずれ等の鋳型不良を発生させることなく、ジャケットを鋳型に被せることができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、
前記重錘アームは、前記注湯ライン及び前記冷却ラインの進行方向と平行方向に開閉し、且つ、前記ジャケットアーム及び該重錘アームは、該重錘アームの開閉方向と垂直方向においてずれている。
注湯ラインにおいて下がりきった状態で配置されているジャケット移し替え装置及び重錘移し替え装置を、下がりきった状態のまま冷却ライン上まで横移動させるためには、配慮しなければならない事項がある。それは、横移動の際、ジャケットアーム及び重錘アームと注湯ラインにおける定盤台車に載置されているもの(鋳型、ジャケット及び重錘)とが、衝突しないようにすることである。そのため、重錘アームの開閉方向が、共に注湯ライン及び冷却ラインの進行方向と平行方向になるようにした。重錘アームを開いた状態のまま横移動させ、注湯ライン及び冷却ラインの鋳型の間を通過させることで、ジャケットアーム及び重錘アームと注湯ラインにおける定盤台車に載置されているもの(鋳型、ジャケット及び重錘)とが衝突しないようにすることが可能となる。なお、ジャケットアームは開閉することなくジャケットを持ち上げるよう構成され、且つ、開閉することなく定盤台車に載置されているもの(鋳型、ジャケット及び重錘)に衝突しないように構成されることが可能である。
一方、重錘アームの開閉方向を注湯ライン及び冷却ラインの進行方向と平行方向にしているため、重錘アームを開くとき、ジャケットアームと重錘アームがぶつかる恐れがある。そこで、ジャケットアームと重錘アームの位置を、重錘アームの開閉方向と垂直方向においてずらす。これにより、重錘アームが開いた状態でも、これらがぶつからないようにすることが可能となる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、
前記定盤台車における前記鋳型を載置する板部材は、鋼板により形成されている。従来、一般的に用いられている定盤台車の板部材は鋳物であった。本構成によれば、鋼板を用いているため、定盤台車の製造コストを抑えることができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
抜枠鋳型用鋳造ラインの作動方法であって、
前記冷却ラインにおいて前記鋳型に被せられている前記ジャケットを、前記ジャケット移し替え装置によって外し、前記注湯ラインに配置されている前記鋳型に被せるジャケット移し替え工程と、
前記冷却ラインにおいて前記鋳型に載置されている前記重錘を、前記重錘移し替え装置によって持ち上げ、前記注湯ラインに配置されている前記鋳型に載置する重錘移し替え工程と、
前記ジャケット移し替え装置及び前記重錘移し替え装置を前記注湯ライン上から前記冷却ライン上に移動する移し替え装置戻し工程と、を有しており、
前記移し替え装置戻し工程における前記ジャケット移し替え装置及び前記重錘移し替え装置は、水平方向にのみ移動することで、前記注湯ライン上から前記冷却ライン上に移動する。
このような構成によれば、注湯ラインに配置されている鋳型にジャケットを被せた後のジャケット移し替え装置と、注湯ラインに配置されている鋳型に重錘を載置させた後の重錘移し替え装置は、共に下がりきった状態である。この下がりきった状態のまま、ジャケット移し替え装置と重錘移し替え装置を冷却ライン上まで横移動する。よって、本構成は、注湯ラインに配置されているジャケット移し替え装置及び重錘移し替え装置を上昇させてから横移動する場合と比較して、サイクルタイムを短縮することが可能となる。また、1サイクル内のアクチュエータ作動回数が少なくなるため、ランニングコストの削減することが可能となる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
抜枠鋳型用鋳造ラインの作動方法において、
前記抜枠鋳型用鋳造ラインでは、
前記定盤台車は車輪及び車軸を装着しており、
前記注湯ライン及び前記冷却ラインの一方端及び他方端をそれぞれ繋ぐように配設され、前記定盤台車を載置して移動させる第一トラバーサ及び第二トラバーサと、
前記注湯ラインにおける一方端に配設され、前記第一トラバーサに載置される前記定盤台車を前記注湯ラインに送る第一定盤台車送り手段と、
前記冷却ラインにおける他方端に配設され、前記第二トラバーサに載置される前記定盤台車を前記冷却ラインに送る第二定盤台車送り手段と、をさらに備えており、
前記第一トラバーサ及び前記第二トラバーサはそれぞれ、
前記定盤台車を載置して、前記注湯ライン及び前記冷却ラインの間を移動する可動台車と、
前記載置された定盤台車を、該定盤台車の車輪と当接する台車止め手段及び車軸と当接する定盤台車固定手段と、を備え、
前記第一定盤台車送り手段によって、前記第一トラバーサ及び前記注湯ラインに載置する前記定盤台車をピッチ送りする注湯ライン送り工程と、
前記第二トラバーサにおける前記可動台車を、前記注湯ラインにおける一方端側から前記冷却ラインにおける一方端側へ移動する第二トラバーサ移動工程と、
前記第二定盤台車送り手段によって、前記第二トラバーサ及び前記冷却ラインに載置する前記定盤台車をピッチ送りする冷却ライン送り工程と、
前記第一トラバーサにおける前記可動台車を、前記冷却ラインにおける他方端側から前記注湯ライン側における他方端側へ移動する第一トラバーサ移動工程と、
を有しており、
前記注湯ライン送り工程及び前記冷却ライン送り工程で前記第一トラバーサ及び前記第二トラバーサに送られた前記定盤台車は、前記定盤台車固定手段及び前記台車止め手段によって前記第一トラバーサ及び前記第二トラバーサにおける前記可動台車上に固定される。
このような構成によれば、従来の抜枠鋳型用鋳造ラインに備えられていたクッションシリンダを不要とし、抜枠鋳型用鋳造ラインの設備費用の削減及びランニングコストの削減に繋がる。さらに、定盤台車を載せた可動台車が注湯ラインと冷却ラインの間を移動するとき、定盤台車が台車止め手段と定盤台車固定手段に可動台車上に挟持されることにより、固定される。よって、定盤台車を安全に移動させることができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、
前記昇降シリンダ及び前記横移動シリンダにてそれぞれ1つの伸縮速度のみで移動させる。本構成によれば、昇降シリンダ及び横移動シリンダの動作速度の調節を必要としないため、変速制御用のバルブといったシリンダの伸縮速度調節機器を不要とすることができる。
このように本発明は、抜枠鋳型用鋳造ラインを構成する設備全体の軽量化を図ることができる。また、設備全体の軽量化により、アクチュエータ(たとえば、シリンダ)のサイズを小さくすることができ、アクチュエータのランニングコストを削減することができる。そして、工程の削減によるランニングコストの削減も可能とする。更に、アクチュエータ数の削減による、抜枠鋳型用鋳造ラインの軽量化及びランニングコストの削減も図ることができる。
この出願は、日本国で2017年8月31日に出願された特願2017−166483号に基づいており、その内容は本出願の内容として、その一部を形成する。
また、本発明は以下の詳細な説明により更に完全に理解できるであろう。しかしながら、詳細な説明および特定の実施例は、本発明の望ましい実施の形態であり、説明の目的のためにのみ記載されているものである。この詳細な説明から、種々の変更、改変が、当業者にとって明らかだからである。
出願人は、記載された実施の形態のいずれをも公衆に献上する意図はなく、開示された改変、代替案のうち、特許請求の範囲内に文言上含まれないかもしれないものも、均等論下での発明の一部とする。
本明細書あるいは請求の範囲の記載において、名詞及び同様な指示語の使用は、特に指示されない限り、または文脈によって明瞭に否定されない限り、単数および複数の両方を含むものと解釈すべきである。本明細書中で提供されたいずれの例示または例示的な用語(例えば、「等」)の使用も、単に本発明を説明し易くするという意図であるに過ぎず、特に請求の範囲に記載しない限り本発明の範囲に制限を加えるものではない。
本発明の一実施形態に係る抜枠鋳型用鋳造ラインの平面図である。 本発明の一実施形態に係る第二トラバーサ及び第二定盤台車送り手段を平面から見た模式図である。 本発明の一実施形態に係る第二トラバーサ及び第二定盤台車送り手段を正面から見た模式図である。 図3の定盤台車固定手段の拡大図である。 本発明の一実施形態に係るジャケット重錘移し替え設備の平面図である。 本発明の一実施形態に係るジャケット重錘移し替え設備の正面図である。 図6のジャケット重錘移し替え設備のA−A矢視図である。 重錘アームの一部と第一係合部材、および第二係合部材の形状を示すために各部材を分解した模式図である。(A)は図6の正面から見た模式図であり、(B)は(A)の右側面図である。 図6における点線部DLの模式図である。(A)は第一係合部材の正面図であり、(B)は第一係合部材及び第二係合部材の側面図である。 本発明の一実施形態に係る抜枠鋳型用鋳造ラインに用いられる定盤台車の模式図である。(A)は側面図、(B)は正面図、(C)は平面図である。
抜枠鋳型用鋳造ラインの実施形態の一例を、図面を参照して説明する。以下の説明において上下左右方向は特に断りのない限り図中における方向を指す。なお、鋳型Mとは、鋳型砂によって作成され、上枠と下枠が合わさったものを指す。また、上枠の外周下部と、下枠の外周上部は、共にテーパー形状であり、上枠と下枠が合わさることにより、鋳型Mの外周中央は一つのテーパー形状となる。そして、ジャケットJの内面は、鋳型Mのテーパー形状に対応するようなテーパー形状となっている。本発明は本実施形態の構成に限られず、必要に応じて適宜変更することができる。
図1は、抜枠鋳型用鋳造ラインの平面図である。図に示すように、抜枠鋳型用鋳造ライン1は、注湯ライン2と冷却ライン3を平行に配置している。また、第一トラバーサ4と第二トラバーサ5が、注湯ライン2と冷却ライン3の両端にそれぞれ備えられている。以上の構成により、鋳型Mを載せて搬送する定盤台車16(図3参照)が抜枠鋳型用鋳造ライン1内を循環する構成となる。また、抜枠鋳型用鋳造ライン1は、定盤台車16を一定時間ごとにピッチ送りするように第一定盤台車送り手段13と第二定盤台車送り手段14を有して構成されている。そして鋳型Mは、抜枠造型機10によって造型され、搬入位置11から注湯ライン2に搬入される。また、ジャケット移し替え装置6と重錘移し替え装置7は、注湯ライン2と冷却ライン3とを跨ぐ形で配置されている。なお、図1中に記す矢印は、定盤台車16及び定盤台車16上に載置している鋳型Mの進行方向を示している。なお、図1では、鋳型に溶湯を注湯する注湯機は省略しており、また、本書では、注湯する工程についての説明を省略する。
第一トラバーサ4と第二トラバーサ5は、それぞれ同じような構造を有している。図2、図3に第二トラバーサ5で代表して示すように、第一トラバーサ4と第二トラバーサ5はそれぞれ、可動台車12を備えている。また、第一トラバーサ4の注湯ライン2側には第一定盤台車送り手段13が備えられており、第二トラバーサ5の冷却ライン3側には第二定盤台車送り手段14が備えられている。第一定盤台車送り手段13は、第一トラバーサ4の可動台車12に載置されている定盤台車16を、注湯ライン2に送ることができるように配置される。また、第二定盤台車送り手段14は、第二トラバーサ5の可動台車12に載置されている定盤台車16を、冷却ライン3に送ることができるように配置される。
図3、図4に示すように、可動台車12は、定盤台車固定手段15と台車止め手段20を備えている。定盤台車固定手段15と台車止め手段20は、定盤台車16を可動台車12上に停止させる際、定盤台車16の構成部品である車輪19と車軸19aを挟持できるように配置される。言い換えると、定盤台車固定手段15は車軸19aと当接し、台車止め手段20は車輪19と、定盤台車固定手段15とは反対側から当接することにより、定盤台車16を可動台車12上に固定する。本実施形態において、台車止め手段20における車輪19と当接する部分は、低反発の材質(例えば、ウレタンやゴム)で構成されている。これにより、台車止め手段20が車輪19に接触したときの衝撃を和らげることができる。なお、定盤台車固定手段15と台車止め手段20は、車輪19と車軸19a以外の部分で定盤台車16を挟持して定盤台車16を可動台車12上に固定してもよく、挟持する部分は限定されない。
図5、図6に示すように、ジャケット重錘移し替え設備8は、ジャケット移し替え装置6と、重錘移し替え装置7と、昇降シリンダ17と、横移動シリンダ18を備えている。ジャケット移し替え装置6及び重錘移し替え装置7は、注湯ライン2と冷却ライン3を跨ぐように配置されている。また、ジャケット移し替え装置6と重錘移し替え装置7は、連結フレーム9によって一体となっている。なお、ジャケット移し替え装置6と重錘移し替え装置7を一体とするのは、連結フレーム9には限られず、両者を連結する棒状あるいは板状の部材、あるいは、その他公知の構造であってもよい。
図6に示すように、ジャケット移し替え装置6はジャケットJを持ち上げるジャケットアーム6Aを備えており、重錘移し替え装置7は重錘を持ち上げる重錘アーム7Aを備えている。また、ジャケットJと重錘Wにはそれぞれ、鍔部JF、WFが設けられている。そして、ジャケットアーム6Aは、ジャケットJを持ち上げる際、ジャケット鍔部JFに引っ掛かるジャケット昇降爪6Bを備えており、重錘アーム7Aは、重錘Wを持ち上げる際、重錘鍔部WFに引っ掛かる重錘昇降爪7Bを備えている。ジャケットアーム6Aがジャケット鍔部JFに引っ掛かることにより、ジャケットJを持ち上げることができ、重錘アーム7Aが重錘鍔部WFに引っ掛かることにより、重錘Wを持ち上げることができる。
重錘アーム7Aの開閉方向は、注湯ライン2及び冷却ライン3と水平方向である。また、図7に示すように、ジャケットアーム6Aと重錘アーム7Aは、抜枠鋳型用鋳造ライン1の側面方向から見てずれて配置されている。言い換えると、ジャケットアーム6Aと重錘アーム7Aは、重錘アーム7Aの開閉方向に対し垂直な方向において重ならない位置に配置されており、ジャケットアーム6Aが開いても重錘アーム7Aと衝突することはない。本実施形態において、ジャケット移し替え装置6はジャケットJの両側を挟むように、一方側と他方側にそれぞれ2本のジャケットアーム6A備えている。また重錘移し替え装置7は重錘Wの四隅を持つように、重錘アーム7Aを4本備えている。
図6に示すように、ジャケット移し替え装置6はジャケットブラシ6Cを備えている。ジャケットブラシ6Cは、ジャケット移し替え装置6から外側に向けて延伸している。ジャケットJを昇降することで、ジャケットJの内面全体に接触するようにジャケットブラシ6Cは配置される。ジャケットブラシ6Cは、冷却ライン3でジャケットJが持ち上げられるとき、ジャケットJの内面に付着している鋳物砂を払い落とす。また、注湯ライン2でジャケットJを降ろすときにも、ジャケットJの内面に付着している鋳物砂を払い落とす。
図7に示すように、ジャケット移し替え装置6は砂飛散防止カバー6Dを備えている。砂飛散防止カバー6Dは、ジャケット移し替え装置6で昇降する対象の鋳型Mと、その鋳型Mと隣り合う両側の鋳型Mの間にそれぞれ位置するように設けられる。本実施形態において、砂飛散防止カバー6Dは、一方側にある2本のジャケットアーム6Aの隙間を覆うように配置されており、他方側にある2本のジャケットアーム6Aの隙間を覆うように配置されている。
砂飛散防止カバー6Dは、ジャケットJの昇降のときにジャケットブラシ6Cによって払い落とされた鋳物砂が、ジャケット移し替え装置6の隣に存在する鋳型Mに飛散してしまうことを防止することができる。これにより、鋳物砂が隣に存在する鋳型Mの湯口から鋳型内に入ってしまうことを防止することができる。
また、図6に示すように、ジャケット移し替え装置6は棒部材23を備えている。棒部材23はジャケット移し替え装置6の上下方向に延伸し、上下方向に移動可能に配設される。ジャケット移し替え装置6がジャケットJを昇降する際、棒部材23の下端とジャケット鍔部JFの上面とが当接する。後述するジャケット移し替え工程の際、注湯ライン2上で、ジャケットJが鋳型Mに被さる直前(ジャケットJの内面が鋳型Mに接触する直前)にジャケット鍔部JFから離れるように、棒部材23の長さを調整している。言い換えると、棒部材23が最下点に移動したときに、下端はジャケットJの上端以上の高さになるように、棒部材23の長さを調整している。なお本実施形態は、4本の棒部材23をジャケットJの四隅にそれぞれ備えている。また、棒部材用の重錘を4本の棒部材23の上端にそれぞれ備え、重錘の重量により棒部材23がジャケット鍔部JFを下方に押して、ジャケットアーム6Aがジャケット鍔部JFからずれにくく、外れにくくしている。なお、棒部材23の重量がジャケット鍔部JFを下方に押すのに必要な重量を有している場合には、棒部材用の重錘は無くてもよい。
重錘アーム7Aにおける重錘昇降爪7Bは、第一係合部材21と第二係合部材22によって構成されている。図8に、重錘アーム7Aと第一係合部材21、及び第二係合部材22の形状を示す。第一係合部材21は重錘アーム7Aに着脱可能に取り付けられており、第二係合部材22は第一係合部材21に着脱可能に取り付けられている。この構成により、第一係合部材21及び第二係合部材22の交換が容易となる。なお本実施形態において、第一係合部材21及び第二係合部材22はボルトナット(図示せず)によって取り付けられる。また、第一係合部材21と第二係合部材22はそれぞれ傾斜面K1、K2を有している。傾斜面K1、K2はそれぞれ、重錘Wを昇降する際、上を向いている(図9参照)。そこで、傾斜面K1、K2により重錘の「ズレ」を矯正することができる。その際に、重錘が滑ることにより傾斜面K1、K2が部分的に大きく磨耗してしまった場合に、たとえば第一係合部材21の傾斜面K1が大きく磨耗したならば第一係合部材21だけを、第二係合部材22の傾斜面K2が大きく磨耗したならば第二係合部材22だけを交換すればよく、メンテナンス費用を抑えることができる。なお、重錘昇降爪7Bは、第一係合部材21と第二係合部材22の構成に限られず、重錘アーム7Aに着脱可能な1つの部材であっても、3つ以上の部材であってもよい。
また、図10に示す定盤台車16における天板部分(鋳型Mを載置する板部材の部分)は、鋼板で構成される。従来の抜枠鋳型用鋳造ライン1における定盤台車16の天板部分は鋳物で構成されていた。しかし、鋳物は鋼板と比較して製造コストが高くなってしまい、重量が重くなってしまう。天板部分が鋼板製の定盤台車16は、上記問題点を解消することが可能である。
次に、本実施形態の抜枠鋳型用鋳造ライン1の作動方法の一例を、図面を参照して説明する。
(工程1:注湯ライン送り工程)
抜枠造型機10で造型された鋳型Mが、搬入位置11から注湯ライン2の定盤台車16上に載置された後、第一定盤台車送り手段13が作動し、注湯ライン2上の定盤台車16がピッチ送りされる。そして、注湯ライン2から第二トラバーサ5の可動台車12に移動する定盤台車16は、第二トラバーサ5の可動台車12に配置されている定盤台車固定手段15と台車止め手段20によって、可動台車12上で停止する。
具体的な定盤台車固定手段15と台車止め手段20による定盤台車16の停止方法を、図面を参照して説明する。図4に、定盤台車固定手段15と定盤台車16の位置関係を示す。図4は、隠れ線の一部を点線で記載している。また、車軸19aが定盤台車固定手段15に接触した直後の、車輪19と車軸19aの仮想線を、二点鎖線で記載している。
注湯ライン2のピッチ送りの際、仮想線で示すように、定盤台車16における車軸19aと定盤台車固定手段15における接触部材15bが接触する。そして定盤台車16は更に前に進もうとする。ここで、定盤台車固定手段15は、弾性部材15aを介して支持構造に接続している。弾性部材15aは、たとえばナイトハルトゴムばねで形成され、弾性を有している。よって、接触部材15bは車軸19aに押されて変位するので、定盤台車16は台車止め手段20に向かって前進し続ける。そして、車輪19が台車止め手段20に接触するとき、定盤台車固定手段15は弾性部材15aの有する弾性に従って、元の状態(図4に示す状態)に戻る。定盤台車固定手段15が元の状態に戻ったとき、定盤台車16は、図4に示すように、接触部材15bと台車止め手段20によって挟持され、可動台車12上に停止して固定される。具体的には、接触部材15bと車軸19aが接触しており、且つ、台車止め手段20と車輪19が接触することで、定盤台車16は可動台車12上に停止して固定される。
(工程2:第二トラバーサ移動工程)
定盤台車16が載置されている第二トラバーサ5の可動台車12を、冷却ライン3の沿線上に移動させる。そして定盤台車16を可動台車12上に配置するとき、定盤台車16は、接触部材15bと台車止め手段20によって可動台車12上に固定されている。そのため、定盤台車16は可動台車12上に安定して位置することができる。
(工程3:冷却ライン送り工程)
第二トラバーサ5の可動台車12が、冷却ライン3の沿線上に移動した後、第二定盤台車送り手段14が作動し、冷却ライン3上の定盤台車16がピッチ送りされる。このとき、冷却ライン3から第一トラバーサ4の可動台車12に移動する定盤台車16は、第一トラバーサ4の可動台車12に配置されている定盤台車固定手段15と台車止め手段20によって、可動台車12上で停止する。第一トラバーサ4の構成と第二トラバーサ5の構成は同じであり、具体的な定盤台車固定手段15と台車止め手段20による定盤台車16の停止方法は、前述した工程1の内容と同様である。
なお本実施形態において、第一定盤台車送り手段13及び第二定盤台車送り手段14による定盤台車16の送り出し速度は低速(たとえば、従来の1/5程度の速度)である。そのため、クッションシリンダといった減速手段がなくても、定盤台車16は定盤台車固定手段15と台車止め手段20によって、可動台車12上に安全に停止することができる。
(工程4:第一トラバーサ移動工程)
定盤台車16が載置されている第一トラバーサ4の可動台車12を、注湯ライン2の沿線上に移動させる。そして定盤台車16を可動台車12上に配置するとき、車輪19は台車止め手段20と、車軸19aは定盤台車固定手段15と、それぞれ当接している。そのため、定盤台車16は可動台車12上に安定して位置することができる。
以上、工程1〜工程4により、本実施形態における一群の定盤台車16は、抜枠鋳型用鋳造ライン1上を循環することが可能となる。次に、冷却ライン3上に存在する重錘WとジャケットJを、注湯ライン2上に移し替える工程について説明する。
(工程5:ジャケット移し替え工程)
ジャケット移し替え装置6におけるジャケットアーム6Aが、閉じた状態で、且つ、冷却ライン3上の鋳型Mに被さっているジャケット鍔部JFに引っ掛かった状態で、ジャケット移し替え装置6を上昇させる。また、ジャケット移し替え装置6が上昇している際、4本の棒部材23の下端がジャケット鍔部JFの上端に当たり、棒部材23がジャケット鍔部JFを下方に押しつつジャケット鍔部JFと共に上昇する。そして、ジャケット移し替え装置6を上昇端まで上昇させたあと、注湯ライン2の鋳型Mの上まで横移動させる。ジャケット移し替え装置6が上昇している間、ジャケット鍔部JFは棒部材23と重錘の重量によりジャケット昇降爪6Bを押す。すなわち、ジャケットJを冷却ライン3から注湯ライン2に移動するとき、ジャケット鍔部JFが棒部材23と、ジャケット昇降爪6Bに挟まれていることにより、ジャケットJはジャケット移し替え装置6に固定される。
次に、ジャケット移し替え装置6を下降端まで下降させて、ジャケットJを注湯ライン2上の鋳型Mに被せる。この際、棒部材23は、ジャケットJが鋳型Mに被さる直前(ジャケットJの内面が鋳型Mに接触する直前)にジャケット鍔部JFから離れる。すなわち、ジャケット昇降爪6Bをジャケット鍔部JFからずれやすく、かつ、外しやすくする。このように、ジャケットアーム6Aを開くことなく、ジャケットJの移し替えが可能に構成されているが、ジャケットアーム6Aは重錘アーム7Aと同様に、移し替えの際に開閉してもよい。
(工程6:重錘移し替え工程)
重錘移し替え装置7における重錘アーム7Aが、開いた状態から閉じた状態となることで、冷却ライン3上の鋳型Mに載置されている重錘Wの重錘鍔部WFに引っ掛かる。そして、重錘移し替え装置7が上昇することで、重錘Wを持ち上げる。重錘移し替え装置7が上昇端まで上昇したあと、横移動することで、重錘Wを冷却ライン3の鋳型Mの上まで横移動させる。次に、重錘移し替え装置7下降端まで下降することで、重錘Wを注湯ライン2上の鋳型Mに載置させる。その後、重錘アーム7Aが開くことで、重錘鍔部WFとの引っ掛かりが解除される。
図6と図7に示すように、重錘移し替え装置7は重錘アーム7Aを4本有しており、4本の重錘アーム7Aは重錘昇降爪7Bをそれぞれ有している。4本の重錘アーム7Aは、重錘の四隅を重錘昇降爪7Bによって引っ掛けて、重錘Wを昇降する。また、重錘昇降爪7Bは重錘の四隅を引っ掛ける際、重錘Wの位置を矯正してから重錘Wを持ち上げている。
ここで、重錘昇降爪7Bによって重錘Wを矯正する方法を、図9を用いながら説明する。図9は、1本の重錘アーム7Aにおける重錘昇降爪7B(第一係合部材21と第二係合部材22によって構成)を示した拡大図である。ここでは、重錘Wの位置が、基準位置よりも重錘昇降爪7B側にある場合を想定する。この場合、冷却ライン2上において重錘移し替え装置7が重錘Wを持ち上げる際、重錘Wにおける重錘鍔部WFの稜線部R1、R2が傾斜面K1、K2に当たりながら、重錘アーム7Aが上昇する。よって、重錘アーム7Aが上昇するとき、重錘鍔部WFの位置は基準位置に戻るように矯正される。矯正された後、重錘鍔部WFは平面Fに載置される。なお、本実施形態は4本の重錘アーム7Aを有しており、且つ、同様の効果を有している。そのため、重錘アーム7Aを上昇する際、任意の方向にずれている重錘Wの位置を矯正することが可能である。
以上、工程5、工程6により、冷却ライン3上の鋳型Mに存在するジャケットJ及び重錘Wは、ジャケット移し替え装置6及び重錘移し替え装置7によって注湯ライン2上の鋳型Mに移し替えられる。なお、本実施形態において、工程5及び工程6が実施されている間に、工程3が実施される。つまり、工程5及び工程6が実施されている間に、冷却ライン3上の定盤台車16がピッチ送りされる。
(工程7:移し替え装置戻し工程)
ジャケット移し替え装置6がジャケットJを注湯ライン2上の鋳型Mに被せた後、ジャケットアーム6Aはジャケット鍔部JFから離れる。そして、次のジャケットJの移し替えを行うため、ジャケット移し替え装置6は上昇することなく水平方向にのみ移動して(そのまま横移動して)、冷却ライン3上に移動する。また、重錘移し替え装置7が重錘Wを注湯ライン2上の鋳型Mに載置した後、重錘アーム7Aは重錘Wを離すために開く。そして、次の重錘Wの移し替えを行うため、重錘移し替え装置7は上昇することなく水平方向にのみ移動して(そのまま横移動して)、冷却ライン3上に移動する。これは、ジャケットアーム6Aと重錘アーム7Aを、抜枠鋳型用鋳造ライン1の側面方向から見てずれて配置し、ジャケットアーム6Aが開いても重錘アーム7Aに干渉することがないことにより可能となる。従来は、干渉をさせるために開く方向を直交方向とするのが一般的であり、この場合には、水平方向に移動する際に、ジャケットアームと重錘アームを上昇させないといずれか鋳型Mにぶつかってしまう構造であった。また、注湯ライン2上の鋳型Mと冷却ライン3上の鋳型Mとが、搬送方向で同じ位置にあるため、ジャケットアーム6A、および、開いた状態の重錘アーム7Aを水平方向に移動しても、鋳型M、ジャケットJあるいは重錘Wの間を移動し、ぶつかることなく移動できるためである。
なお、本実施形態のジャケット移し替え装置6及び重錘移し替え装置7は、連結フレーム9によって、ジャケット重錘移し替え設備8として一体となっている。また、ジャケット移し替え装置6及び重錘移し替え装置7の昇降方向の移動は昇降シリンダ17によって行われており、横方向の移動は横移動シリンダ18によって行われる。つまり、ジャケット移し替え工程(工程5)と重錘移し替え工程(工程6)は同時に実施される。また、ジャケット重錘移し替え設備8の、昇降方向の移動と横方向の移動は、それぞれ1つのシリンダで行っている。
次に、本実施形態の抜枠鋳型用鋳造ライン1の作用及び効果について記載する。
ジャケット移し替え装置6と重錘移し替え装置7は連結フレーム9によって一体となっている。そして、ジャケット移し替え装置6及び重錘移し替え装置7の昇降方向の移動は昇降シリンダ17で行っており、横移動は横移動シリンダ18で行っている。つまり、2つの装置の昇降方向の移動と横方向の移動を、それぞれ1つのシリンダで行っている。よって、ジャケット移し替え装置6及び重錘移し替え装置7それぞれに昇降シリンダ17と横移動シリンダ18を備える場合と比較して、設備の軽量化が可能であり、設備費用を削減することができる。
また、シリンダ数の減少に伴い、シリンダの速度等を計測する各種センサの数も減らすことができる。各種センサの数が減ることにより、制御盤の配線を減らすことができるため、制御盤自体を小さくすることも可能となる。
注湯ライン2及び冷却ライン3でピッチ送りされた定盤台車16は、定盤台車固定手段15及び台車止め手段20によって、停止される。従来技術の抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、ピッチ送りされた定盤台車の停止方法は、一般的にクッションシリンダを用いて行っていた。しかし、クッションシリンダは一般的に油圧等の動力を必要とする。一方、定盤台車固定手段15及び台車止め手段20は、動力を必要としない。また、クッションシリンダと比較して、設備費用を安く抑えることができる。よって、本実施形態の抜枠鋳型用鋳造ライン1は、動力を必要としないことによるランニングコストの削減、及び設備費用の削減に貢献する。
ジャケット移し替え装置6は、注湯ライン2上でジャケットを鋳型Mに被せた後、上昇することなく水平方向にのみ移動して冷却ライン3上に移動する。また、重錘移し替え装置7は、注湯ライン2上で重錘Wを鋳型Mに載置した後、上昇することなく水平方向にのみ移動して冷却ライン3上に移動する。
ここで、従来技術のジャケット移し替え装置及び重錘移し替え装置の動きと、本発明のジャケット移し替え装置6及び重錘移し替え装置7の動きを比較する。
従来技術におけるジャケット移し替え装置は、冷却ライン上で鋳型に被さったジャケットを掴んだ後、次に記載する順で1サイクルする。
工程1:冷却ライン上でジャケットを上昇させる。
工程2:冷却ライン上から注湯ライン上へジャケットを横移動させる。
工程3:注湯ライン上でジャケットを下降させる。
工程4:注湯ライン上の鋳型にジャケットを被せる。
工程5:注湯ライン上で上昇する。
工程6:注湯ライン上から冷却ライン上に横移動する。
工程7:冷却ライン上で下降する。
工程8:冷却ライン上で鋳型に被さったジャケットを掴む。
また、従来技術における重錘移し替え装置は、冷却ライン上で鋳型に載置された重錘を掴んだ後、次に記載する順で1サイクルする。
工程1:冷却ライン上で重錘を上昇させる。
工程2:冷却ライン上から注湯ライン上へ重錘を横移動させる。
工程3:注湯ライン上で重錘を下降させる。
工程4:注湯ライン上の鋳型に重錘を載置する。
工程5:注湯ライン上で上昇する。
工程6:注湯ライン上から冷却ライン上に横移動する。
工程7:冷却ライン上で下降する。
工程8:冷却ライン上で鋳型に載置されたジャケットを掴む。
一方、本発明におけるジャケット移し替え装置6は、冷却ライン上で鋳型Mに被さったジャケットJを掴んだ後、次に記載する順で1サイクルする。
工程1:冷却ライン3上でジャケットJを上昇させる。
工程2:冷却ライン3上から注湯ライン2上へジャケットJを横移動させる。
工程3:注湯ライン2上でジャケットJを下降させる。
工程4:注湯ライン2上の鋳型MにジャケットJを被せる。
工程5:注湯ライン2上から冷却ライン3上に横移動する。
工程6:冷却ライン2上で鋳型Mに被さったジャケットJを掴む。
また、本発明における重錘移し替え装置7は、冷却ライン3上で鋳型Mに載置された重錘Wを掴んだ後、次に記載する順で1サイクルする。
工程1:冷却ライン3上で重錘Wを上昇させる。
工程2:冷却ライン3上から注湯ライン2上へ重錘Wを横移動させる。
工程3:注湯ライン2上で重錘Wを下降させる。
工程4:注湯ライン2上の鋳型Mに重錘Wを載置する。
工程5:注湯ライン2上から冷却ライン3上に横移動する。
工程6:冷却ライン3上で鋳型Mに載置されたジャケットJを掴む。
本発明におけるジャケット移し替え装置6は、従来技術におけるジャケット移し替え装置の前記の工程1〜工程8の工程のうち、工程5と工程7を削ることができる。同様に、本発明における重錘移し替え装置7は、従来技術におけるジャケット移し替え装置の前記の工程1〜工程8のうち、工程5と工程7を削ることができる。つまり、従来と比較して、1工程当たりにかかる時間が短くなる。
従来技術のジャケット重錘移し替え設備に用いられるシリンダは、スピードコントローラと切換弁を用いることで、伸縮スピードを複数の段階で変更することができるのが一般的であった。これにより、シリンダの伸縮速度が1速のみの場合と比較して、シリンダの伸縮によるジャケット移し替え装置及び重錘移し替え装置の移動にかかる時間を短くすることができる。
しかし、スピードコントローラと切換弁を用いることで、設備費用が高くなってしまう。また、スピードコントローラと切換弁は配管や配線も必要であり、この分の設備費用もかかってしまう。更に、シリンダの伸縮速度の変更時における、ジャケット重錘移し替え設備にかかる負荷を配慮して、ジャケット重錘移し替え設備のフレームを設計する必要がある。
本発明における昇降シリンダ17及び横移動シリンダ18は、伸縮速度がそれぞれ1速(ジャケット重錘移し替え設備8に負荷をかけない程度の低速)だけ設定されている。そのため、2速回路といった多段変速回路の構成が不要となり、必要な配管や配線等を削減することができる。例えば2速回路の場合、各シリンダに2つの切換弁が必要となるが、1速回路の場合は、各シリンダに1つの切換弁のみしか必要としない。これにより、ジャケット重錘移し替え設備8の設備費用を安く抑えることができる。ここで「1速」とは、シリンダに設定されている伸縮速度が1つのみであることを指す。
また、昇降シリンダ17及び横移動シリンダ18の伸縮速度が1速であることに伴い、昇降シリンダ17及び横移動シリンダ18の伸縮スピードの変更に伴う、ジャケット重錘移し替え設備8への負荷が無い。そのため、従来のジャケット重錘移し替え設備のフレームより強度を低く設定することが可能となる。これに伴い、フレームの構造を簡素化することが可能であるため、ジャケット重錘移し替え設備8の重量を軽くすることができる。よって、ジャケット重錘移し替え設備8の作製費用を安く抑えることができる。
なお、昇降シリンダ17及び横移動シリンダ18の伸縮速度を1速とすることに伴う工程時間の増加は、本実施形態において、前述したジャケット移し替え装置6及び重錘移し替え装置7の工程数削減に伴う工程時間の削減により、相殺される。すなわち、抜枠鋳型用鋳造ラインにおいては、ピッチ送りするタイミングは、鋳型に溶湯を注湯する時間に合わせることになり、むやみに処理時間を早くすることには実質的な利点は無い。ある工程を削減した時間を他の工程でうまく利用して設備費を低減するほうが有意義である。
ジャケット移し替え装置6と重錘移し替え装置7は、連結フレーム9によって一体となっており、互いに近接している。一方、重錘アーム7Aの開閉方向は、注湯ライン2及び冷却ライン3と水平方向である。よって、場合によっては、重錘アーム7Aが開いたとき、ジャケットアーム6Aと重錘アーム7Aとが接触してしまう恐れがある。そこで、ジャケット移し替え装置6に備えられているジャケットアーム6Aと重錘移し替え装置7に備えられている重錘アーム7Aは、図7で示すように、それらの開閉方向と垂直方向においてずらして配置される。これにより、重錘アーム7Aが開いたときでも、ジャケットアーム6Aと重錘アーム7Aが接触しないで済む。
ジャケットJが注湯ライン2上の鋳型Mに被さる際、棒部材23がジャケットJに当接したままジャケットJの内面が鋳型Mに接触すると、鋳型Mの型ずれが生じてしまう場合がある。ジャケットJがジャケット移し替え装置6に固定されたままであり、ジャケットJが鋳型Mを無理な力で押してしまうからである。
本実施形態によれば、ジャケット移し替え装置6における棒部材23は、ジャケット移し替え工程の際、注湯ライン2上で、ジャケットJが鋳型Mに被さる直前(ジャケットJの内面が鋳型Mに接触する直前)にジャケット鍔部JFから離れるよう、長さを調整している。言い換えると、棒部材23が最下点に移動したときに、下端はジャケットJの上端以上の高さになるように、長さを調整している。そのため、例えば鋳型Mに対するジャケットJの位置がずれていても、ジャケットJが内面で鋳型Mを無理な力で押すことなく、鋳型Mの外形に沿いながら鋳型Mに被さることができる。
本発明の抜枠鋳型用鋳造ラインによれば、抜枠鋳型用鋳造ラインを構成する設備全体の軽量化を図ることができる。また、設備全体の軽量化により、アクチュエータのサイズを小さくすることができ、アクチュエータのランニングコストを削減することができる。そして、工程の削減によるランニングコストの削減も可能とする。更に、アクチュエータ数の削減による、抜枠鋳型用鋳造ラインの軽量化及びランニングコストの削減も図ることができる。
以下、本明細書および図面で用いた主な符号をまとめて示す。
1 抜枠鋳型用鋳造ライン
2 注湯ライン
3 冷却ライン
4 第一トラバーサ
5 第二トラバーサ
6 ジャケット移し替え装置
6A ジャケットアーム
7 重錘移し替え装置
7A 重錘アーム
7B 重錘昇降爪
K1,K2 傾斜面
8 ジャケット重錘移し替え設備
12 可動台車
13 第一搬送台車送り手段
14 第二搬送台車送り手段
15 定盤台車固定手段
15a 弾性部材
15b 接触部材
16 定盤台車
17 昇降シリンダ
18 横移動シリンダ
19 車輪
19a 車軸
20 台車止め手段
21 第一係合部材
22 第二係合部材
23 棒部材
W 重錘
J ジャケット
M 鋳型

Claims (13)

  1. 鋳型を載置する定盤台車を搬送する注湯ライン及び冷却ラインを備える抜枠鋳型用鋳造ラインであって、
    ジャケットを持ち上げる複数のジャケットアームを備えており、前記冷却ラインにおいて前記鋳型に被せられている前記ジャケットを、前記注湯ラインに配置されている前記鋳型に移し替えるために、前記ジャケットアームを前記ジャケットの鍔部に引っ掛けて持ち上げ可能とし、また、前記ジャケットを前記鋳型に被せて引っ掛けを解放する、ジャケット移し替え装置と、
    重錘を持ち上げる複数の重錘アームを備えており、前記冷却ラインにおいて前記鋳型に載置されている前記重錘を、前記注湯ラインに配置されている前記鋳型に移し替えるために、前記重錘アームを開閉して前記重錘に引っ掛けて持ち上げ可能とし、また、前記重錘を前記鋳型に載置して引っ掛けを解放する、重錘移し替え装置と、を備えており、
    前記ジャケット移し替え装置及び前記重錘移し替え装置を一体として上下方向に移動させて、前記ジャケット移し替え装置で前記ジャケットを、前記重錘移し替え装置で前記重錘を昇降可能な昇降シリンダと、
    前記ジャケット移し替え装置及び前記重錘移し替え装置を一体として前記冷却ラインと前記注湯ラインとの間で横方向に移動させる横移動シリンダと、を備え
    前記ジャケット移し替え装置は、前記鋳型の上下方向に延伸し、上下方向に移動可能な複数の棒部材であって、前記棒部材の下端は前記棒部材の重量または前記棒部材が備える重錘の重量のため前記ジャケットの鍔部に当接することにより、前記ジャケット移し替え装置でジャケットを昇降する際に前記ジャケットの鍔部を前記ジャケットアームとの間に挟む、棒部材を更に備えていることを特徴とする抜枠鋳型用鋳造ライン。
  2. 請求項1に記載の抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、
    前記注湯ライン及び前記冷却ラインの一方端及び他方端をそれぞれ繋ぐように配設され、前記定盤台車を載置して移動させる第一トラバーサ及び第二トラバーサと、
    前記注湯ラインにおける一方端に配設され、前記第一トラバーサに載置される前記定盤台車を前記注湯ラインに送る第一定盤台車送り手段と、
    前記冷却ラインにおける他方端に配設され、前記第二トラバーサに載置される前記定盤台車を前記冷却ラインに送る第二定盤台車送り手段と、をさらに備えており、
    前記第一トラバーサ及び前記第二トラバーサはそれぞれ、
    前記定盤台車を載置して、前記注湯ライン及び前記冷却ラインの間を移動する可動台車と、
    前記載置された定盤台車と当接する台車止め手段及び前記台車止め手段とは反対側から前記定盤台車と当接する定盤台車固定手段と、を備え、
    前記台車止め手段及び前記定盤台車固定手段とで、前記載置された定盤台車を挟持して前記可動台車上に固定することを特徴とする抜枠鋳型用鋳造ライン。
  3. 請求項2に記載の抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、
    前記定盤台車は車輪及び車軸を装着しており、
    前記台車止め手段は、前記定盤台車の車輪と当接し、前記定盤台車固定手段は、前記定盤台車の車軸と当接することを特徴とする抜枠鋳型用鋳造ライン。
  4. 請求項3に記載の抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、
    前記定盤台車固定手段は前記車軸に当接する接触部材と、前記接触部材を変位可能に支持する弾性部材とを有し、前記車軸に当接しても前記接触部材が変位して前記定盤台車は移動可能で、前記車輪が前記台車止め手段に当接したときに、前記台車止め手段と反対側から前記接触部材が前記車軸に当接して、前記定盤台車を前記可動台車上に固定することを特徴とする抜枠鋳型用鋳造ライン。
  5. 請求項1に記載の抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、
    前記重錘アームは、前記重錘を持ち上げる際に前記重錘に係合する重錘昇降爪を備えており、
    前記重錘昇降爪は、前記重錘アームに着脱可能に取り付けられることを特徴とする抜枠鋳型用鋳造ライン。
  6. 請求項5に記載の抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、
    前記重錘昇降爪は、前記重錘を持ち上げる際に前記重錘の位置を矯正する傾斜面を有していることを特徴とする抜枠鋳型用鋳造ライン。
  7. 請求項6に記載の抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、
    前記重錘昇降爪は、前記重錘アームに着脱可能に取り付けられる第一係合部材と、前記第一係合部材に着脱可能に取り付けられる第二係合部材を有することを特徴とする抜枠鋳型用鋳造ライン。
  8. 請求項1に記載の抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、
    前記棒部材は、前記ジャケットが前記鋳型に被さるとき、下端が前記ジャケットの鍔部以上の高さとなる長さを有し、前記ジャケットの鍔部から離れることを特徴とする抜枠鋳型用鋳造ライン。
  9. 請求項1に記載の抜枠鋳型用鋳造ラインにおいて、
    前記重錘アームは、前記注湯ライン及び前記冷却ラインの進行方向と平行方向に開閉し、且つ、前記ジャケットアーム及び該重錘アームは、該重錘アームの開閉方向と垂直方向においてずれていることを特徴とする抜枠鋳型用鋳造ライン。
  10. 前記定盤台車における前記鋳型を載置する板部材は、鋼板により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の抜枠鋳型用鋳造ライン。
  11. 請求項1に記載の抜枠鋳型用鋳造ラインの作動方法であって、
    前記冷却ラインにおいて前記鋳型に被せられている前記ジャケットを、前記冷却ライン上の前記ジャケット移し替え装置によって持ち上げて外し、前記注湯ライン上に移動し前記注湯ラインに配置されている前記鋳型に下して被せるジャケット移し替え工程と、
    前記冷却ラインにおいて前記鋳型に載置されている前記重錘を、前記冷却ライン上の前記重錘移し替え装置によって持ち上げ、前記注湯ライン上に移動し前記注湯ラインに配置されている前記鋳型に下して載置する重錘移し替え工程と、
    前記ジャケット移し替え装置及び前記重錘移し替え装置を前記注湯ライン上から前記冷却ライン上に移動する移し替え装置戻し工程と、を有しており、
    前記移し替え装置戻し工程における前記ジャケット移し替え装置及び前記重錘移し替え装置は前記注湯ライン上から前記冷却ライン上に上下方向には移動することなく水平方向に移動することを特徴とする抜枠鋳型用鋳造ラインの作動方法。
  12. 請求項11に記載の抜枠鋳型用鋳造ラインの作動方法において、
    前記抜枠鋳型用鋳造ラインでは、
    前記定盤台車は車輪及び車軸を装着しており、
    前記注湯ライン及び前記冷却ラインの一方端及び他方端をそれぞれ繋ぐように配設され、前記定盤台車を載置して移動させる第一トラバーサ及び第二トラバーサと、
    前記注湯ラインにおける一方端に配設され、前記第一トラバーサに載置される前記定盤台車を前記注湯ラインに送る第一定盤台車送り手段と、
    前記冷却ラインにおける他方端に配設され、前記第二トラバーサに載置される前記定盤台車を前記冷却ラインに送る第二定盤台車送り手段と、をさらに備えており、
    前記第一トラバーサ及び前記第二トラバーサはそれぞれ、
    前記定盤台車を載置して、前記注湯ライン及び前記冷却ラインの間を移動する可動台車と、
    前記載置された定盤台車を、該定盤台車の車輪と当接する台車止め手段及び車軸と当接する定盤台車固定手段と、を備え、
    前記第一定盤台車送り手段によって、前記第一トラバーサ及び前記注湯ラインに載置する前記定盤台車をピッチ送りする注湯ライン送り工程と、
    前記第二トラバーサにおける前記可動台車を、前記注湯ラインにおける一方端側から前記冷却ラインにおける一方端側へ移動する第二トラバーサ移動工程と、
    前記第二定盤台車送り手段によって、前記第二トラバーサ及び前記冷却ラインに載置する前記定盤台車をピッチ送りする冷却ライン送り工程と、
    前記第一トラバーサにおける前記可動台車を、前記冷却ラインにおける他方端側から前記注湯ライン側における他方端側へ移動する第一トラバーサ移動工程と、
    を更に有しており、
    前記注湯ライン送り工程及び前記冷却ライン送り工程で前記第一トラバーサ及び前記第二トラバーサに送られた前記定盤台車は、前記定盤台車固定手段及び前記台車止め手段によって、前記車輪及び前記車軸を挟持されることにより、前記第一トラバーサ及び前記第二トラバーサにおける前記可動台車上に固定されることを特徴とする抜枠鋳型用鋳造ラインの作動方法。
  13. 前記昇降シリンダ及び前記横移動シリンダにてそれぞれ1つの伸縮速度のみで移動させることを特徴とする請求項11に記載の抜枠鋳型用鋳造ラインの作動方法。
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