JP6968616B2 - サッシ - Google Patents
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Description
(全体の構成)
本発明の実施形態の上げ下げ窓は、図1に示すように、上枠11、下枠12及び左、右縦枠13,14により形成され、建物開口部に固定される枠体1と、枠体1の見込み方向室外側に配置され、戸先框31、召合せ框32(図示なし)、及び左、右縦框33,34を四周に組んでその内周にガラス等のパネルが嵌め込まれてなる外障子3と、枠体1の見込み方向室内側に配置され、召合せ框21、戸先框22、及び左、右縦框23,24を四周に組んでその内周にガラス等のパネルが嵌め込まれてなる内障子2を備えている。
本実施形態の上げ下げ窓は、外障子3は、枠体1の上方位置において固定されており、内障子2が上下方向に移動することで、窓を開閉することができる。
上枠11は、アルミ合金等の金属材料からなる金属上枠111と、金属上枠111の室内側内周面に配置される樹脂材料からなる樹脂上枠112を備えている。
そして、下枠中空部121bの室内側壁と、中央壁部121eと、下枠室内側部121cと、室内壁部121fとで、上方に開口する室内排水溝121iが形成されている。金属下枠121の段部の上面には、室内側カバー部材123が配置されており、金属下枠121の中央壁部121eと室内側カバー部材123の室外側壁との間に、後述する内障子2の垂下片221cが挿入される排水孔121t(図7)が形成されている。
金属下枠121に固定された室内側カバー部材123の上面と、樹脂下枠122のアングル部122bの上面と、中央壁部121eの上端に取り付けられた気密材s2の上面は、略同じ高さに形成されており、下枠12の気密材s2の上面から室内側は、略面一(フラット)に形成されている。
左縦枠13は、アルミ合金等の金属材料からなる金属(左)縦枠131と、金属縦枠131の内周面に配置される樹脂材料からなる樹脂(左)縦枠132と、金属縦枠131の室内側端の内周面に配置される樹脂材料からなる室内樹脂(左)縦枠133と、左縦枠13の下方領域において金属縦枠131及び樹脂縦枠132の内周に配置される金属カバー部材134を、有している。
縦枠中空部131cの室内側面には、樹脂縦枠132が係合される被係合部が形成されており、室外壁部131dの室内側面には、金属カバー部材134の室外側端部が係合される被係合部が形成されている。
樹脂(左)縦枠132は、室外側中空部132aの室外側が縦枠中空部131cの室内側面に形成された被係合部に係合され、室内側枠部132bが金属縦枠131の縦枠本体部131aにねじ止めされて、金属縦枠131に固定されている。
室外側中空部132aの内周面には、金属カバー部材134が係止される被係止部が形成されている。
そして、室内壁部133aの外周端の係合部が縦枠本体部131aの室内側端部近傍に形成された被係合部に係合されるとともに、室内壁部133aの室外側面の係合部が樹脂縦枠132の室内側溝部132dの内周端に係合されている。
なお、室内側溝部132dの上方領域は、回転軸81が案内されないので、図3の右縦枠14の部分に示されるように、スライダ案内部の外周側位置においてカバー部材135が取り付けられて覆われている。
縦枠13の室外側の内周面を覆うように配置された金属カバー部材134の中空部134aの室内側面が、内障子2の縦框23の室外側面に取り付けられたモヘア等の気密材m1に当接する当接面として形成されている。
なお、内障子2の上下方向への開閉機構及び内倒し開閉機構については、特に限定されるものではない。
内障子2について、図2,3を参考にして、説明する。
内障子2を構成する召合せ框21は、図2に示すように、主に、金属召合せ框211と、金属召合せ框211の室内側面及び外周面を覆う樹脂召合せ框212とから構成されている。
金属召合せ框211は、ガラス等パネル25の室外側外周に配置される中空部211aと、中空部211aの室外側端から内周方向に延設されガラス間口を構成するガラス間口部211bを有しており、室外側面に煙返しを形成する屈曲片が設けられている。
樹脂召合せ框212の外周部212cの室外側端面には、気密材s51が配置され、後述する外障子3の召合せ框32の室内側面に当接している。
金属戸先框221は、ガラス等パネルの室外側外周に配置される中空部221aと、中空部221aの室外側端から内周方向に延設されガラス間口を構成するガラス間口部221bと、中空部221aから外周方向に向けて延設される垂下片221cを有している。
室内側部222aを構成する複数の中空部は、金属戸先框221の室内側面から室内方向に行くに従ってその見込み方向寸法が小さくなっており、その下面は傾斜して形成されている。
左縦框23は、図3に示すように、主に、左金属縦框231と左金属縦框231の室内側に配置される左樹脂縦框232とから構成されている。
左金属縦框231は、中空部231aと、中空部231aの室外側内周に延設されガラス間口を構成するガラス間口部231bを有している。また、中空部231aの室外側面には、モヘア等の気密材m1が長さ方向に沿って略全長に亘って配置されており、気密材m1は、金属カバー部材134の中空部134aの室内側面に当接している。
また、室内側に積層されている中空部の外周端は、左縦枠13の室内樹脂縦枠133の内周端よりもさらに外周方向に延設され、室内樹脂縦枠133と室内外方向に重複している。
外障子3を構成する召合せ框32は、図2に示すように、主に、金属召合せ框321と金属召合せ框321の室内側に配置される樹脂召合せ框322を有している。
金属召合せ框321は、パネルの外周面を覆う中空形状をなす中空部321aと、中空部321aの室外側端から内周方向に延設されガラス間口を構成するガラス間口部321bと、中空部321aの室内側の下端から室内方向に延設される気密材保持片321cを有している。
気密材保持片321cの室内側端面には、気密材s52が保持されて、内障子2の召合せ框21の室外側面に当接している。
金属戸先框311は、ガラス等パネル35の室外側の外周面に配置される中空部311aと、中空部311aの室外側から内周方向に延設されガラス間口を構成するガラス間口部311bと、中空部311aの室内側から外周方向に延設された当接片311cを有している。
中空部311aの室外側面には上枠11の金属上枠111の室外壁部111cの室内面に当接する気密材が配置されている。
右縦框34は、主に、右金属縦框341と右金属縦框341の室内側に配置される右樹脂縦框342とから構成されている。
右金属縦框341は、ガラス等パネルの室外側外周に配置される中空部341aと、中空部341aの室外側端から内周側に延設されたガラス間口部341bを有している。中空部341aの室外側面には、気密材が長さ方向に沿って略全長に亘って配置され、右縦枠14の右金属縦枠141の室外壁141dの室内側面に当接してFIX窓である外障子3の右縦枠14に対する気密を行っている。
中空部342aの外周には、右縦枠14の右主樹脂縦枠142に当接する気密材が配置され、外障子3と右縦枠14との間に二重の気密構造を形成している。
本実施形態の特徴である下枠について、さらに詳細に説明する。
図4に示すように、下枠12を構成する金属下枠121は、下枠取付部121aの上方に設けられた下枠中空部121bの下面が、室内側から室外側に向かって下方に傾斜して形成されている。そして、下枠中空部121bの室外側の壁の下端位置には、見付け方向で複数の位置に屋外に連通する排出孔121nが形成されている。
そして、室内外に延設された下枠中空部121bの上壁と、中央壁部121eと、室外壁部121dとによって、上方に開口する室外排水溝121hが形成されており、下枠中空部121bの上壁の下枠中空部121bから室外側に延設された部位には、見付け方向で複数の位置に下方に貫通する排出孔121mが形成されている。
なお、室外排水溝121hを形成する中央壁部121e及び室外壁部121dの内面には、室外側カバー部材124を係止するための、係止部121r,121rが形成されている。
これにより、上壁に形成された排出孔121mから落下する雨水等が下枠中空部の室外側の壁に形成された排出孔121nから侵入することを防ぐことができる。
そして、下枠中空部121bの室内壁と、中央壁部121eと、下枠室内側部121cと、室内壁部121fとによって、上方に開口する室内排水溝121iが形成されており、下枠中空部121bの室内壁の見付け方向で複数の位置に下枠中空部121bに連通する連通孔121jが形成されている。
また、スペーサ124bは、見込み方向の寸法が、室外排水溝121hの見込み寸法とほぼ同一、もしくは若干小さくなるように形成されている。一方、室外カバー板124aの見込み方向の寸法は、スペーサ124bに比べて大きく形成されており、室外カバー板124aの室内側縁部がスペーサ124bの室内側端部に比べて室外側にずれるようにスペーサ124bが装着されている。
さらに、スペーサ124bの室外側端部よりも室外側に突出する室外カバー板124aの室外側部分が、室外壁部121dの上端に形成された係合溝部121gを覆っている。
以上の第1の排水経路Aは、下枠12と障子との間の気密ラインの室外側領域において、下枠の上面に排水孔121sが形成されており、室外に生じる雨水をすばやく室外排水溝121hに導くとともに、室外排水溝121hに導かれた雨水等は、気圧差等の抵抗を受けることなく、室外排水溝121hの室外側下面に形成された排出孔mから、排出されるので、障子と下枠との間の気密ラインの室外側において、雨水等が停滞することがなく、吹き込み等を生じることがない。
排水孔121tには、室内カバー本体123aの室外側面に取り付けられた気密材123cが配置されており、内障子2の閉鎖時に、内障子2の下框22の垂下片221cが気密材123cと当接して、気密ラインが形成される。
すなわち、下枠12と内障子2の下框22との間には、下枠の中央壁部121eの上面に配置された気密材s2と下框の下面との上下方向の当接による第1の気密ラインと、下枠12の室内側カバー部材123に取付けられた気密材123cと垂下片221cの室内側面との見込み方向の当接による第2の気密ラインが形成されている。
なお、室内側カバー部材123の上面の浅溝部123dの底面の適宜位置には、室内側カバー部材123の内部に連通する排水孔が形成されており、室内側カバー部材123には、排水孔を介して室内側カバー部材123の内部空間を室内排水溝121iに連通する排水孔が形成されている。
カウンタ5は、アルミ合金等の金属材料からなり、図7に示すように、略水平面を形成するカウンタ上面51と、室内側に向かって下方に傾斜するカウンタ下面52と、カウンタ上面51とカウンタ下面52とを室外側で連結する垂直面53とを有している。
カウンタ上面51の室内側端部は、下方に略L字状に屈曲してなる上部取付部51aが形成されている。一方、カウンタ下面52の室内側は、上方に凸の嵌合凸部52aが形成されているとともに、嵌合凸部52aよりも室内側にビス等を固定するための固定片52bを有している。
その後、下枠12に仮固定されたカウンタ5の上部取付部51aを下枠12の係合溝部121gにネジ止めすると共に、カウンタ下面52の固定片52bを下枠取付部121aの下面にネジ止め固定することで、下枠12の室外側にカウンタ5を取り付けることができる。
このように、本実施形態においては、下枠12の室外側にカウンタ5を簡単に取付けることができ、その取付けは、下枠12にカウンタ5を仮固定させた状態でのネジ止めによって行うことができるので、ネジ止め時に複数の作業者によってカウンタを支持する必要がなく、施工を容易にすることができる。
さらに、カウンタ5の上部取付部51aがねじ止め固定された下枠12の係合溝部121gは、室外排水溝121hを覆うように配置された室外側カバー部材124の室外カバー板124aによって覆われるので、下枠12は、室内側の顎部からカウンタに至るまで見込み方向の全域にわたって、略面一に形成されている。
また、第1の気密ラインの室内側において発生する排水は、気密ラインの室内側領域から室外側領域に続く第1の排水経路とは完全に独立した第2の排水経路を介して排水している。
そして、室外側領域に形成される第1の排水経路へ続く排水孔は、下枠の上面に長手方向に沿って広い範囲に形成されている。
したがって、気密ラインの室外側領域の雨水等排水を、気密ラインに至る前に下框と気密材の当接面の近傍に滞留させることなく、素早く排水することができ、室内への侵入を防ぐことができるとともに、建具の室外側の雨水が室内側排水経路に影響を与えることなく、第2の排水経路の負荷を抑制し、効率的な排水構造を実現できる。
また、カウンタを固定するための固定部は、室外カバー部材の室外端部によって覆われているので、部品点数を増やすことなく、カウンタの取付如何にかかわらずカウンタの固定部を隠すことができ、腐食を防ぐと共に意匠性を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、サッシとして上げ下げ窓を用いて説明したが、本発明が採用されるサッシは、上げ下げ窓に限定されるものではなく、また、枠体と障子との気密ラインの構成等についても、何ら限定されるものではない。
11 :上枠
12 :下枠
121 :金属下枠
121a :下枠取付部
121b :下枠中空部
121c :下枠室内側部
121d :室外壁部
121e :中央壁部
121f :室内壁部
121g :係合溝部(取付部)
121h :室外排水溝
121i :室内排水溝
121j :排水孔
121k :嵌合凹部
121m :排出孔
121n :排出孔
121p :段部
121q :係止部
121r :係止部
121s :排水孔
121t :排水孔
122 :樹脂下枠
122a :固定部
122b :アングル部
123 :室内側カバー部材
123a :室内カバー本体
123b :係止爪部
123c :気密材
123d :浅溝部
124 :室外側カバー部材
124a :室外カバー板
124b :スペーサ
124c :ホルダー溝部
124d :脚部
13 :左縦枠
14 :右縦枠
2 :内障子
221 :金属戸先框
221a :中空部
221b :ガラス間口部
221c :垂下片
3 :外障子
5 :カウンタ
51 :カウンタ上面
51a :上部取付部
52 :カウンタ下面
52a :嵌合凸部
52b :固定片
53 :垂直面
6 :逆止弁
A :第1の排水経路
B :第2の排水経路
Claims (1)
- 建物開口部に配置される枠体と、枠体内において開閉自在に配置される障子を備え、
枠体は、上面が略フラットに形成された下枠を有し、障子を構成する下框の室外側端と下枠との間に気密ラインが形成されており、
下枠は、気密ラインよりも室外側の領域における下枠の略フラットな上面に前記気密ラインに隣接した排水孔を有する第1の排水経路と、気密ラインよりも室内側の領域における下枠の略フラットな上面に排水孔を有する第2の排水経路を有し、
第2の排水経路には、逆止弁を備える
ことを特徴とするサッシ。
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