JP5822645B2 - 窓枠用排水弁装置及びこの装置を用いた窓枠の排水構造 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1には、下枠における内障子(室内障子)を案内する内案内溝と外障子(室外障子)を案内する外案内溝の下部に、中空部を形成し、この中空部と内案内溝の室内露出領域との間に第1排水経路を形成し、この第1排水経路を介して、内案内溝の室内露出領域に浸入した水を、下枠における中空部の室外壁面に設けた第1排水孔より外部に排水するとともに、内案内溝における内障子の配置領域と、外案内溝における室外露出領域との間に、第2排水経路を形成し、この第2排水経路を介して、内案内溝の内障子の配置領域に浸入した水と、外案内溝の室外露出領域に浸入した水と、外障子配置領域に浸入した水とを、上記第1排水路の上方において外案内溝の室外壁面に設けた第2排水孔より外部に排水するようにした排水構造、及び上記第1排水孔と第2排水孔のそれぞれに、排水弁を装着した構成のものが開示されている。
また、下枠に2個ずつの排水弁が上下に離間して並設されているので、それが目立ち過ぎ、窓枠の外観的体裁が悪くなるという問題もある。
(1)窓枠の下枠の室内外方向の外側面に装着され、前記外側面に設けた上下2個の第1上部排水孔と第1下部排水孔に導かれた水を、室外に排水するようにした窓枠用排水弁装置であって、
前記上下2個の第1上部排水孔と第1下部排水孔を覆いうる大きさの排水ケース部を備え、この排水ケース部の内部空間を、前記第1上部排水孔と連通する上部排水室と、前記第1下部排水孔と連通する下部排水室とに区画し、前記排水ケース部に、前記上部排水室に流入した水を外部に排水する第2上部排水孔と、下部排水室に流入した水を外部に排水する第2下部排水孔とを設けるとともに、前記第2下部排水孔に、通常時はこの第2下部排水孔を閉塞し、下部排水室に流入した水を外部に排水するときのみ開弁する排水弁を設ける。
また、排水弁は、その上端部が支軸により回転自在に支持されているので、通常時は自重により垂下して、第2下部排水孔を確実に閉塞するとともに、下部排水室に流入した水の圧力により容易に外方に開弁することができる。
前記外立上り片に第1上部排水孔を設けるとともに、前記下枠における下部に長手方向を向く中空部と、この中空部の外方の下枠の外面に、中空部と連通する第1下部排水孔を設け、前記下枠に、前記内案内溝、前記中案内溝の室内開放領域、及び前記中空部に連通し、内案内溝と中案内溝の室内開放領域に浸入した水を前記第1下部排水孔に導く第1排水経路と、前記中案内溝の室外開放領域と前記外案内溝とに連通し、中案内溝の室外開放領域と外案内溝に浸入した水を前記第1上部排水孔に導く第2排水経路とをそれぞれ形成し、前記下枠の外面に、請求項1〜6のいずれかに記載の排水弁装置を、その排水ケース部により前記上下の第1上部排水孔と第1下部排水孔を覆うとともに、排水ケース部の上部排水室と下部排水室とが、それぞれ前記第1上部排水孔と第1下部排水孔とに連通するようにして装着する。
また、下枠に、経路の異なる第1排水経路と第2排水経路を形成し、下枠の室内側に浸入した水を、第1排水経路を介して排水弁装置の下部排水室に流入させ、室外に排水しうるとともに、下枠の室外側に浸入した水を、第2排水経路を介して、排水弁装置における上部排水室に流入させ、室外に排水しうるので、室内が負圧になるなどしても、第2排水経路の水が第1排水経路側に流入して、下枠の室内側に逆流する恐れはない。
また、外案内溝と連通する第1上部排水孔を第1下部排水孔に近づけることができるので、第1上部排水孔と第1下部排水孔を覆う排水ケース部の上下寸法を小さくしてこれを小型化することができる。
図1は、本発明の一実施形態を適用した方形枠状の窓枠1、及びそれに装着した内外2枚の引き違い障子2、3を、室内側より見た正面図、図2は、図1のII−II線拡大縦断側面図、図3は、同じくIII−III線拡大横断平面図である。
内障子2における内框9の外側面には、施錠装置15が取付けられている。
また、外案内溝21に浸入した水が、第1上部排水孔44より速やかに排出されるようになる。
図2に示すように、内障子2と外障子3の下面の下向凹孔27内の奥面に取付けられた戸車28、28を、内外のレール部材26、26により転動可能に支持するとともに、両障子2、3の上部を、上枠4の下面の下向きの外ガイドレール29と内ガイドレール30とに、けんどん式に嵌合することにより、内障子2と外障子3は、内ガイドレール19と外ガイドレール18を跨ぐように、かつ両ガイドレール18、19を挟む内外の下端部が、各案内溝21、22、23内に若干収容されるようにして、左右方向に引き違い式に開閉しうるように装着されている。
網戸31は、その上下の端部が、外立上り片17と、上枠4の下面の下向きガイドレール32とにより、左右方向に移動可能に支持されている(図2参照)。
なお、上述した第1、第2、第3水抜き孔38、39、42、及び連通孔41の孔数は、下枠5の左右寸法に応じて適宜選択しうることは勿論である。
この排水弁装置45は、下枠5に形成された第1下部排水孔43と第1上部排水孔44を覆いうる大きさの合成樹脂よりなる方形箱状の排水ケース部46と、そのやや下方寄りの後面に連設された第1下部排水孔43への嵌合部47とを備え、排水ケース部46の内部空間は、水平の仕切片48により、左右方向に長い上部排水室49と、それよりも上下寸法の大きな下部排水室50とに、上下に区画されている(図12参照)。
排水ケース部46の上端部の左右両側面には、上部排水室49に連通する第2上部排水孔51、51が形成され、両第2上部排水孔51を介して、上部排水室49に流入した水を室外に排水しうるようになっている。
下部排水室50内には、第2下部排水孔52とほぼ同じ大きさの合成樹脂よりなる板状の排水弁54の上端部の厚肉部が、排水ケース部46の両側面より挿入した左右1対の支軸55、55により、前後方向に回動可能、かつ常時自重により垂下するようにして収容されている。この排水弁54は、逆止弁式のもので、下部排水室50内に溜まった水を第2下部排水孔52より外部に排水するときのみ、図12の2点鎖線のように外方に回動し、通常時は自重により垂下して第2下部排水孔52を閉じることにより、雨水や外気等が通水孔53を介して下枠5内に逆流するのを防止しうるようになっている。
また、図11及び図12に示すように、嵌合部47の両側面には、その部分を側面視後向きコ字状に切り欠くことにより、後端部を中心として左右方向に弾性変形可能な弾性片58、58が一体的に連設され、それらの外側面には、第1下部排水孔43の内側の開口縁に弾性係合可能な係合爪59、59が、外向きに突設されている。なお、嵌合部47の上面の係合爪57は省略することもある。
また、台風等により風雨が強くなった際には、外障子3が配置されている部分の外ガイドレール18や、内障子2が配置されている内ガイドレール19を乗り越えた雨水が、室内開放領域Bの中案内溝22や内案内溝23に浸入することがある。
すなわち、図5の矢印にも示すように、内案内溝23に浸入した水は、室内開放領域Bの内ガイドレール19に設けた左右2個の第1水抜き孔38を介して、室内開放領域Bの中案内溝22に流出し、中案内溝22に浸入した水と合流して、左右2個またはいずれか1個の第2水抜き孔39介して内中空部37内に流入する。
すなわち、図5及び図7の矢印で示すように、室外開放領域Cの中案内溝22に浸入した水は、室外開放領域Cの外ガイドレール18に設けた左右2個の第3水抜き孔42を介して、外案内溝21に流出する。
2 内障子
3 外障子
4 上枠
5 下枠
5a上片
5b下片
5c躯体取付片
6 側枠
7 躯体
8 上框
9 下框
10 内框
11 外框
12 框枠
13 シール材
14 窓ガラス
15 施錠装置
16 シール材
17 外立上り片
17a垂下片
18 外ガイドレール
19 内ガイドレール
20 内立上り片
20a垂下片
21 外案内溝
22 中案内溝
23 内案内溝
24 傾斜面
25 凹孔
26 レール部材
27 下向凹孔
28 戸車
29 外ガイドレール
30 内ガイドレール
31 網戸
32 下向きガイドレール
33 シール材
34 仕切部材
35 仕切片
36 外中空部
37 内中空部
38 第1水抜き孔
39 第2水抜き孔
40 導水溝
41 連通孔
42 第3水抜き孔
43 第1下部排水孔
44 第1上部排水孔
45 排水弁装置
46 排水ケース部
46a前面板
46b後面板
47 嵌合部
48 仕切片
49 上部排水室
50 下部排水室
51 第2上部排水孔
52 第2下部排水孔
53 通水孔
54 排水弁
55 支軸
56 開放部
57 係合爪
58 弾性片
59 係合爪
60 第1排水経路
61 第2排水経路
62 連通孔(第2上部排水孔)
A 召し合せ部
B 室内開放領域
C 室外開放領域
Claims (9)
- 窓枠の下枠の室内外方向の外側面に装着され、前記外側面に設けた上下2個の第1上部排水孔と第1下部排水孔に導かれた水を、室外に排水するようにした窓枠用排水弁装置であって、
前記上下2個の第1上部排水孔と第1下部排水孔を覆いうる大きさの排水ケース部を備え、この排水ケース部の内部空間を、前記第1上部排水孔と連通する上部排水室と、前記第1下部排水孔と連通する下部排水室とに区画し、前記排水ケース部に、前記上部排水室に流入した水を外部に排水する第2上部排水孔と、下部排水室に流入した水を外部に排水する第2下部排水孔とを設けるとともに、前記第2下部排水孔に、通常時はこの第2下部排水孔を閉塞し、下部排水室に流入した水を外部に排水するときのみ開弁する排水弁を設けたことを特徴とする窓枠用排水弁装置。 - 排水ケース部における第2下部排水孔と反対側の壁面に、下部排水室と連通するとともに、外周面に係合爪を有する中空筒状の嵌合部を連設し、この嵌合部を下枠の第1下部排水孔に嵌合し、前記係合爪を排水孔の開口縁に係合させることにより、前記排水ケース部を、下枠の外面に装着しうるようにしたことを特徴とする請求項1記載の窓枠用排水弁装置。
- 嵌合部の外周面の対向部をコ字状に切り欠くことにより、1対の弾性片を形成し、これら両弾性片の外面に係合爪を突設したことを特徴とする請求項2記載の窓枠用排水弁装置。
- 嵌合部の下面の一部を、先端から基端に向かって切り欠くことにより、嵌合部の下面に、排水ケース部の下部排水室に連通する開放部を形成したことを特徴とする請求項2または3記載の窓枠用排水弁装置。
- 第2下部排水孔及び排水弁を横長の方形をなすものとし、前記排水弁の上端部を、排水ケース部に設けた横向きの支軸により回動自在に支持したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の窓枠用排水弁装置。
- 上部排水室と下部排水室とを、上下方向を向く連通孔により連通させることにより、この連通孔を、上部排水室に流入した水を第2下部排水孔を介して外部に排水する第2上部排水孔としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の窓枠用排水弁装置。
- 窓枠の下枠の上面に、引き違い式の内障子と外障子の下端部を移動可能にガイドする内ガイドレールと外ガイドレールを上向きに突設するとともに、前記下枠の内端に連設された内立上り片と前記内ガイドレールとの間、前記内外のガイドレールとの間、及び前記下枠の外端に連設された外立上り片と前記外ガイドレールとの間に、それぞれ、前記両障子の下端部が収容される内案内溝と中案内溝と外案内溝とを形成してなる窓枠の排水構造において、
前記外立上り片に第1上部排水孔を設けるとともに、前記下枠における下部に長手方向を向く中空部と、この中空部の外方の下枠の外面に、中空部と連通する第1下部排水孔を設け、前記下枠に、前記内案内溝、前記中案内溝の室内開放領域、及び前記中空部に連通し、内案内溝と中案内溝の室内開放領域に浸入した水を前記第1下部排水孔に導く第1排水経路と、前記中案内溝の室外開放領域と前記外案内溝とに連通し、中案内溝の室外開放領域と外案内溝に浸入した水を前記第1上部排水孔に導く第2排水経路とをそれぞれ形成し、前記下枠の外面に、請求項1〜6のいずれかに記載の排水弁装置を、その排水ケース部により前記上下の第1上部排水孔と第1下部排水孔を覆うとともに、排水ケース部の上部排水室と下部排水室とが、それぞれ前記第1上部排水孔と第1下部排水孔とに連通するようにして装着したことを特徴とする窓枠の排水構造。 - 外案内溝の底面を、室外側に向かって斜め下向きに傾斜する傾斜面としたことを特徴とする請求項7記載の窓枠の排水構造。
- 中案内溝における内障子と外障子とが重なる召し合せ部に、室内開放領域と室外開放領域との間の水の流れを遮断する仕切部材を設けたことを特徴とする請求項7または8記載の窓枠の排水構造。
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