JP6967975B2 - インクミスト回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクミストを回収するインクミスト回収装置に関する。
インクジェット印刷装置では、インクジェットヘッドからのインクの吐出に伴って、インクが霧状になったインクミストが発生する。インクミストは、印刷媒体に付着して印刷物を汚すことがある。また、インクミストは、装置内部の汚れの原因ともなる。このため、インクジェット印刷装置では、インクミストを回収することが求められる。
インクミストを回収する機構として、印刷媒体の上方に配置されたダクトと、ダクトに接続されたファンを有し、ファンの駆動によりダクト内にインクミストを吸引して回収する機構が知られている。
このような機構では、ダクト内に吸引されたインクミストが凝集して形成されたインク液滴が、印刷媒体に落下して印刷物を汚すことがある。さらに、印刷媒体に落下したインク液滴による汚れが、印刷媒体を搬送するローラに転写し、ローラから印刷媒体にインクの汚れが再転写するおそれがある。
上記のようなダクトから印刷媒体へのインク液滴の落下を抑える技術として、特許文献1には、ダクトに付着したインク液滴をワイパにより除去する技術が開示されている。
特開2005−271361号公報
しかしながら、特許文献1の技術のようにダクトにワイパを設ける場合、ワイパの設置スペースや、ワイパの駆動源の設置スペースが必要となり、装置の大型化を招く。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、装置の大型化を抑えつつ、印刷媒体へのインク液滴の落下を低減できるインクミスト回収装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のインクミスト回収装置は、搬送される印刷媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェットヘッドによるインクの吐出に伴って発生するインクミストを回収するインクミスト回収装置であって、印刷媒体に対向して開口し、印刷媒体の幅方向に延びるミスト吸引開口部を有するダクトと、前記ダクトから空気を吸引することにより、前記ミスト吸引開口部を介してインクミストを前記ダクト内に吸引して回収する吸引部とを備え、前記ダクトは、前記ダクト内に吸引されたインクミストが凝集して形成されたインク液滴を受け入れ、前記幅方向における印刷媒体の外側へインク液滴を流す溝を有することを特徴とする。
本発明のインクミスト回収装置によれば、装置の大型化を抑えつつ、印刷媒体へのインク液滴の落下を低減できる。
実施の形態に係る印刷システムの概略構成図である。 図1に示す印刷システムのインクジェット印刷装置が有するヘッドユニットの概略構成を示す平面図である。 図2に示すヘッドユニットに設けられたインクミスト回収部の概略構成を示す斜視図である。 図3のA−A線に沿った断面斜視図である。 図3のA−A線に沿った部分拡大断面図である。 図3に示すインクミスト回収部のダクトの部分破断斜視図である。 図1に示す印刷システムの制御ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る印刷システムの概略構成図である。図2は、図1に示す印刷システムのインクジェット印刷装置が有するヘッドユニットの概略構成を示す平面図である。図3は、図2に示すヘッドユニットに設けられたインクミスト回収部の概略構成を示す斜視図である。図4は、図3のA−A線に沿った断面斜視図である。図5は、図3のA−A線に沿った部分拡大断面図である。図6は、図3に示すインクミスト回収部のダクトの部分破断斜視図である。図7は、図1に示す印刷システムの制御ブロック図である。以下の説明において、図1の紙面に直交する方向を前後方向とし、紙面表方向を前方とする。また、図1における紙面の上下左右を上下左右方向とする。
図1、図7に示すように、本実施の形態に係る印刷システム1は、巻出装置2と、インクジェット印刷装置3と、巻取装置4とを備える。
巻出装置2は、フィルム、紙等からなる長尺状の印刷媒体であるウェブWをインクジェット印刷装置3へ巻き出す。巻出装置2は、ウェブロール支持軸11と、ブレーキ12と、巻出装置制御部13とを備える。
ウェブロール支持軸11は、ウェブロール16を回転可能に支持する。ウェブロール16は、ウェブWがロール状に巻かれたものである。
ブレーキ12は、ウェブロール支持軸11にブレーキをかける。これにより、ウェブロール16と後述するインクジェット印刷装置3の搬送ローラ43との間のウェブWに張力が付与される。
巻出装置制御部13は、ブレーキ12を制御する。巻出装置制御部13は、CPU、メモリ、ハードディスク等を備えて構成される。
インクジェット印刷装置3は、ウェブロール16から巻き出されたウェブWを搬送しつつ、ウェブWに画像を印刷する。インクジェット印刷装置3は、搬送部21と、印刷部22A,22Bと、印刷装置制御部23とを備える。なお、印刷部22A,22B等の符号におけるアルファベットの添え字を省略して総括的に表記することがある。
搬送部21は、ウェブロール16から巻き出されたウェブWを搬送する。搬送部21は、ガイドローラ31〜40と、20本のヘッド下ローラ41と、蛇行制御部42と、一対の搬送ローラ43と、搬送モータ44とを備える。
ガイドローラ31〜40は、インクジェット印刷装置3内で搬送されるウェブWをガイドする。ガイドローラ31〜40は、搬送されるウェブWに従動回転する。
ガイドローラ31,32は、巻出装置2と蛇行制御部42との間でウェブWをガイドする。ガイドローラ31は、インクジェット印刷装置3の下部の左端部に配置されている。ガイドローラ32は、ガイドローラ31と後述する蛇行制御部42の蛇行制御ローラ46との間に配置されている。
ガイドローラ33〜39は、蛇行制御部42と搬送ローラ43との間でウェブWをガイドする。ガイドローラ33は、後述する蛇行制御部42の蛇行制御ローラ47の左方のやや上方に配置されている。ガイドローラ34は、ガイドローラ33の上方に配置されている。ガイドローラ35は、ガイドローラ34とほぼ同じ高さで、ガイドローラ34の右方に配置されている。ガイドローラ36は、ガイドローラ35の下方であって、ガイドローラ33より高い位置に配置されている。ガイドローラ37は、ガイドローラ36の左方であって、ガイドローラ33,34間のウェブWの右側近傍であり、ガイドローラ36とほぼ同じ高さである位置に配置されている。ガイドローラ38は、ガイドローラ37の右下方に配置されている。ガイドローラ39は、ガイドローラ38のやや右側の下方に配置されている。
ガイドローラ40は、搬送ローラ43と巻取装置4との間でウェブWをガイドする。ガイドローラ40は、インクジェット印刷装置3の下部の右端部に配置されている。
ヘッド下ローラ41は、ガイドローラ34,35間およびガイドローラ36,37間において、後述するヘッドユニット51の下でウェブWを支持する。ガイドローラ34,35間およびガイドローラ36,37間に、それぞれ10本ずつのヘッド下ローラ41が配置されている。そして、ヘッド下ローラ41は、各ヘッドユニット51の直下に2本ずつ配置されている。ヘッド下ローラ41は、搬送されるウェブWに従動回転する。
蛇行制御部42は、ウェブWの搬送方向に直交する幅方向(前後方向)における位置の変動である蛇行を補正するものである。蛇行制御部42は、蛇行制御ローラ46,47と、蛇行制御モータ48とを備える。
蛇行制御ローラ46,47は、ウェブWをガイドするとともに、ウェブWの蛇行を補正するためのローラである。蛇行制御ローラ46,47は、搬送されるウェブWに従動回転する。蛇行制御ローラ46,47は、左右方向から見て、ウェブWの幅方向に対して傾くように回動することで、ウェブWを幅方向に移動させて蛇行を補正する。蛇行制御ローラ46は、ガイドローラ32の右方に配置されている。蛇行制御ローラ47は、蛇行制御ローラ46の上方に配置されている。
蛇行制御モータ48は、左右方向に平行な回動軸回りに蛇行制御ローラ46,47を回動させる。
一対の搬送ローラ43は、ウェブWをニップしつつ、巻取装置4へ向けてウェブWを搬送する。一対の搬送ローラ43は、ガイドローラ39,40間に配置されている。
搬送モータ44は、搬送ローラ43を回転駆動させる。
印刷部22A,22Bは、それぞれウェブWのおもて面、うら面に画像を印刷する。印刷部22Aは、ガイドローラ34,35間のウェブWの上方近傍に配置されている。印刷部22Bは、ガイドローラ36,37間のウェブWの上方近傍に配置されている。印刷部22A,22Bは、それぞれ5つのヘッドユニット51を備える。
図2、図7に示すように、ヘッドユニット51は、インクジェットヘッド56と、インクミスト回収部(請求項のインクミスト回収装置に相当)57とを備える。なお、図2は、印刷部22Aのヘッドユニット51を示している。印刷部22Aのヘッドユニット51と印刷部22Bのヘッドユニット51とは、ウェブWの搬送方向(左右方向)におけるインクジェットヘッド56とインクミスト回収部57と位置関係が逆である以外は、同様の構成である。
インクジェットヘッド56は、搬送されるウェブWにインクを吐出して画像を印刷する。印刷部22において、5つのヘッドユニット51のインクジェットヘッド56は、それぞれ異なる色のインクを吐出する。インクジェットヘッド56は、複数のヘッドモジュール61を有する。本実施の形態では、図2に示すように、インクジェットヘッド56は、10個のヘッドモジュール61を有する。
インクジェットヘッド56において、10個のヘッドモジュール61は、前後方向に沿って千鳥配置されている。具体的には、10個のヘッドモジュール61は、前後方向に配列され、かつ、1つおきに、ウェブWの搬送方向(左右方向)における位置をずらして配置されている。
インクミスト回収部57は、インクジェットヘッド56によるインクの吐出に伴って発生するインクミストを回収する。図2、図3に示すように、インクミスト回収部57は、ダクト66と、インク受け部67A,67Bと、吸引経路部68と、吸引部69とを備える。
ダクト66は、ウェブWの上側で空気とともにインクミストを吸引する部材である。ダクト66は、ウェブWの幅方向(前後方向)に沿って延びる箱状に形成されている。ダクト66の長さ(前後方向の長さ)は、ウェブWの幅より大きい。ダクト66は、インクジェットヘッド56の下流側近傍において、ダクト66の前端部がウェブWの前側の辺よりも前方に突出し、ダクト66の後端部がウェブWの後側の辺よりも後方に突出するように配置されている。
ここで、印刷部22Aのヘッドユニット51においては、インクジェットヘッド56の右側が下流側であるため、図2のように、ダクト66はインクジェットヘッド56の右側に配置されている。印刷部22Bのヘッドユニット51においては、インクジェットヘッド56の左側が下流側であるため、図2とは逆に、ダクト66はインクジェットヘッド56の左側に配置されている。
ダクト66は、ウェブWに対向して開口し、前後方向に延びるミスト吸引開口部71を有する。ミスト吸引開口部71は、ダクト66のほぼ全長にわたって形成されている。ミスト吸引開口部71の前側の端はウェブWの前側の辺よりも前方に位置し、ミスト吸引開口部71の後側の端はウェブWの後側の辺よりも後方に位置している。
ダクト66には、前後方向に延びる溝72A〜74A,72B〜74Bが形成されている。溝72A〜74A,72B〜74Bは、ダクト66のほぼ全長にわたって形成されている。溝72A〜74Aは、ダクト66の右側の内壁66aの下部に形成されている。溝72A〜74Aは、内壁66aを表面から掘り下げて形成されている。溝72B〜74Bは、ダクト66の左側の内壁66bの下部に形成されている。溝72B〜74Bは、内壁66bを表面から掘り下げて形成されている。溝72A〜74A,72B〜74Bは、ダクト66内に吸引されたインクミストが凝集して形成されたインク液滴を受け入れ、前後方向におけるウェブWの外側へインク液滴を流すものである。
溝72A〜74Aは、前側ほど低くなるように水平に対して傾斜し、溝72A〜74Aの前側の端は、ウェブWの前側の辺よりも前方に位置している。これにより、溝72A〜74Aは、ウェブWの前方の外側へインク液滴を流すことができるようになっている。また、溝72B〜74Bは、後側ほど低くなるように水平に対して傾斜し、溝72B〜74Bの後側の端は、ウェブWの後側の辺よりも後方に位置している。これにより、溝72B〜74Bは、ウェブWの後方の外側へインク液滴を流すことができるようになっている。
溝72〜74は、幅Yおよび深さDが相互に異なる。具体的には、溝73Aは溝72Aよりも幅Yおよび深さDが小さく、溝74Aは溝73Aよりも幅Yおよび深さDが小さい。また、溝73Bは溝72Bよりも幅Yおよび深さDが小さく、溝74Bは溝73Bよりも幅Yおよび深さDが小さい。
溝72〜74の幅Yおよび深さDが相互に異なるのは、インクジェットヘッド56が吐出するインクの種類が変更されることによるインクの表面張力の変化に対応するためである。例えば、インクジェットヘッド56が油性インクを吐出するものから水性インクを吐出するものへ変更された場合、インクジェットヘッド56が吐出するインクの表面張力が変化する。インクの表面張力の違いにより、インク液滴が流入しやすい溝の幅Yおよび深さDが異なることから、上述のように、幅Yおよび深さDが相互に異なる溝72〜74を設けている。これにより、インク液滴が溝72〜74に流入せずに落下することを抑えている。
また、ダクト66は、ダクト66の内部を上下に仕切る仕切り板76を有する。仕切り板76により仕切られたダクト66の下側のエリアである下部エリア77は、ミスト吸引開口部71および溝72〜74が形成されたエリアである。仕切り板76により仕切られたダクト66の上側のエリアである上部エリア78は、吸引部69が吸引経路部68を介してダクト66から空気を吸引する吸引口79が形成されたエリアである。
仕切り板76は、ダクト66への吸引風速を、前後方向において均一化するために設けられているものである。仕切り板76には、仕切り板76で仕切られたエリア間を連通させる複数の仕切り板開口部81が形成されている。すなわち、下部エリア77と上部エリア78とは、仕切り板開口部81によって連通されている。吸引部69の駆動時において、ミスト吸引開口部71からダクト66内へ吸引された空気が、仕切り板開口部81を通って下部エリア77から上部エリア78へ流れ、吸引口79を介して上部エリア78から吸引経路部68へ流れる。複数の仕切り板開口部81は、前後方向に沿って配置されている。複数の仕切り板開口部81は、吸引口79から遠ざかるにつれて、開口面積が大きくなるように形成されている。
ここで、本実施の形態において、ダクト66の吸引口79は、前後方向においてダクト66の中央部に形成されている。このため、仕切り板76の中央部より前側では、図6のように、前方に向かうにつれて仕切り板開口部81の開口面積が大きくなっている。また、仕切り板76の中央部より後側では、後方に向かうにつれて仕切り板開口部81の開口面積が大きくなっている。これにより、ダクト66への吸引風速の前後方向における均一化が図られている。
インク受け部67Aは、溝72A〜74AによりウェブWの前方の外側へ誘導されてダクト66の前端部から落下するインク液滴を受けるものである。インク受け部67Bは、溝72B〜74BによりウェブWの後方の外側へ誘導されてダクト66の後端部から落下するインク液滴を受けるものである。
吸引経路部68は、ダクト66と吸引部69とを接続し、ダクト66から吸引部69へ流れる空気の経路を構成する。吸引経路部68は、ダクト66に接続された接続管部86と、接続管部86と吸引部69とを接続するチューブ87とを備える。接続管部86は、ダクト66の吸引口79を介して、ダクト66に連通している。
吸引部69は、吸引経路部68を介してダクト66から空気を吸引することにより、ミスト吸引開口部71を介して空気とともにインクミストをダクト66内に吸引して回収する。吸引部69は、ファン等を備えて構成される。
印刷装置制御部23は、インクジェット印刷装置3の各部の動作を制御する。印刷装置制御部23は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
巻取装置4は、インクジェット印刷装置3で印刷されたウェブWを巻き取る。巻取装置4は、巻取軸91と、巻取モータ92と、巻取装置制御部93とを備える。
巻取軸91は、ウェブWを巻き取って保持する。
巻取モータ92は、巻取軸91を図1における時計回りに回転させる。巻取軸91の回転により、ウェブWが巻取軸91に巻き取られる。
巻取装置制御部93は、巻取モータ92の駆動を制御する。巻取装置制御部93は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
次に、印刷システム1の動作について説明する。
印刷システム1で印刷を行う際、印刷ジョブが入力されると、印刷装置制御部23は搬送モータ44の駆動を開始させ、巻取装置制御部93は巻取モータ92の駆動を開始させる。これにより、巻出装置2から巻取装置4へ向かってウェブWの搬送が開始される。ウェブWの搬送開始後、ウェブWの搬送速度が所定の印刷搬送速度に達すると、巻出装置制御部13は、ブレーキ12の駆動を開始させる。ブレーキ12によりウェブロール支持軸11にブレーキがかけられることで、ウェブロール16と搬送ローラ43との間においてウェブWに張力が付与されつつ、ウェブWが搬送される。また、印刷装置制御部23は、ウェブWの搬送速度が印刷搬送速度に達した後、その印刷搬送速度を維持するよう搬送モータ44を制御する。
ウェブWの印刷搬送速度での定速搬送開始後、印刷装置制御部23は、印刷ジョブに基づき、印刷部22A,22Bの各インクジェットヘッド56を制御してウェブWに画像を印刷させる。
また、印刷装置制御部23は、印刷部22A,22Bの各インクミスト回収部57の吸引部69を駆動させる。
インクジェットヘッド56の駆動によりノズルからインクが吐出されると、インクミストが発生する。発生したインクミストの多くが、ウェブWの搬送により発生する搬送気流によりインクジェットヘッド56から下流側へ流れる。このインクジェットヘッド56から下流側へ流れるインクミストを、インクミスト回収部57が、ミスト吸引開口部71を介してダクト66内に吸引する。
ダクト66内に吸引されたインクミストの一部は、ダクト66内において内壁66a,66b等に付着する。内壁66a,66b等に付着したインクミストが蓄積してくると、インクミストが凝集してインク液滴が形成される。ダクト66内で形成されたインク液滴が内壁66a,66bに沿って下降し、溝72A〜74A,72B〜74Bのいずれかに流入すると、インク液滴はウェブWの外側へ誘導される。すなわち、溝72A〜74Aに流入したインク液滴は、溝72A〜74Aに沿って前方へ流れ、ダクト66の前端部においてミスト吸引開口部71から落下する。ダクト66の前端部から落下したインクは、インク受け部67Aに受け取られる。また、溝72B〜74Bに流入したインク液滴は、溝72B〜74Bに沿って後方へ流れ、ダクト66の後端部においてミスト吸引開口部71から落下する。ダクト66の後端部から落下したインクは、インク受け部67Bに受け取られる。
印刷ジョブに基づく印刷が終了すると、巻出装置制御部13はブレーキ12を停止させ、印刷装置制御部23は搬送モータ44を停止させ、巻取装置制御部93は巻取モータ92を停止させる。また、印刷装置制御部23は、印刷部22A,22Bの各インクミスト回収部57の吸引部69を停止させる。これにより、ウェブWの搬送が終了し、一連の動作が終了となる。
以上説明したように、インクジェット印刷装置3のインクミスト回収部57では、ダクト66が、インクミストが凝集して形成されたインク液滴を受け入れ、ウェブWの外側へインク液滴を流す溝72A〜74A,72B〜74Bを有する。これにより、ウェブW上にインク液滴が落下することが低減する。また、ダクト66の内壁66a,66bに形成された溝72A〜74A,72B〜74Bによりインク液滴をウェブWの外側へ誘導するものであるため、装置の大型化は抑えられる。したがって、インクミスト回収部57によれば、装置の大型化を抑えつつ、印刷媒体へのインク液滴の落下を低減できる。
また、ダクト66には、幅Yおよび深さDが相互に異なる溝72〜74が形成されている。これにより、インクジェットヘッド56で使用されるインクの表面張力が変化しても、インク液滴が溝72〜74に流入せずに落下することを低減できる。このため、印刷媒体へのインク液滴の落下をより低減できる。
また、ダクト66では、複数の仕切り板開口部81が、吸引口79から遠ざかるにつれて、開口面積が大きくなるように形成されている。これにより、ウェブWの幅方向におけるダクト66による吸引風速の不均一を抑制することができる。この結果、ウェブWの幅方向におけるダクト66によるインクミストの吸引性能の不均一を抑制することができる。
なお、上述の実施の形態では、溝72A〜74Aは前側ほど低くなるように傾斜し、溝72B〜74Bは後側ほど低くなるように傾斜したものとしたが、ダクト66の溝の傾斜の仕方はこれに限らない。例えば、ダクト66の溝は、前後方向における所定位置(例えば中央)の前側は前側ほど低くなるように傾斜し、所定位置の後側は後側ほど低くなるように傾斜したものでもよい。
また、上述の実施の形態では、溝72〜74は、幅Yおよび深さDが相互に異なるものとしたが、幅Yおよび深さDのいずれか一方が相互に異なるものとしてもよい。この場合でも、各溝の幅Yおよび深さDを適切に設定することで、インクジェットヘッド56で使用されるインクの表面張力の変化に対応することが可能である。
また、上述の実施の形態では、溝72A〜74A,72B〜74Bの6本の溝を形成したが、溝の数はこれに限らない。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
[付記]
本出願は、以下の発明を開示する。
(付記1)
搬送される印刷媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェットヘッドによるインクの吐出に伴って発生するインクミストを回収するインクミスト回収装置であって、
印刷媒体に対向して開口し、印刷媒体の幅方向に延びるミスト吸引開口部を有するダクトと、
前記ダクトから空気を吸引することにより、前記ミスト吸引開口部を介してインクミストを前記ダクト内に吸引して回収する吸引部とを備え、
前記ダクトは、前記ダクト内に吸引されたインクミストが凝集して形成されたインク液滴を受け入れ、前記幅方向における印刷媒体の外側へインク液滴を流す溝を有することを特徴とするインクミスト回収装置。
(付記2)
前記ダクトは、幅および深さの少なくともいずれか一方が相互に異なる複数の前記溝を有することを特徴とする付記1に記載のインクミスト回収装置。
(付記3)
前記ダクトは、
前記吸引部が前記ダクトから空気を吸引する吸引口が設けられたエリアと、前記ミスト吸引開口部が設けられたエリアとに、前記ダクトの内部を仕切る仕切り板を有し、
前記仕切り板には、前記仕切り板で仕切られたエリア間を連通させる複数の仕切り板開口部が形成されており、
前記複数の仕切り板開口部は、前記幅方向において前記吸引口から遠ざかるにつれて開口面積が大きくなるように形成されていることを特徴とする付記1または2に記載のインクミスト回収装置。
1 印刷システム
2 巻出装置
3 インクジェット印刷装置
4 巻取装置
21 搬送部
22,22A,22B 印刷部
23 印刷装置制御部
51 ヘッドユニット
56 インクジェットヘッド
57 インクミスト回収部
66 ダクト
67,67A,67B インク受け部
68 吸引経路部
69 吸引部
71 ミスト吸引開口部
72〜74,72A〜74A,72B〜74B 溝
76 仕切り板
77 下部エリア
78 上部エリア
79 吸引口
81 仕切り板開口部
86 接続管部
87 チューブ

Claims (3)

  1. 搬送される印刷媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェットヘッドによるインクの吐出に伴って発生するインクミストを回収するインクミスト回収装置であって、
    印刷媒体に対向して開口し、印刷媒体の幅方向に延びるミスト吸引開口部を有するダクトと、
    前記ダクトから空気を吸引することにより、前記ミスト吸引開口部を介してインクミストを前記ダクト内に吸引して回収する吸引部とを備え、
    前記ダクトは、前記ダクト内に吸引されたインクミストが凝集して形成されたインク液滴を受け入れ、前記幅方向における印刷媒体の外側へインク液滴を流す溝を有することを特徴とするインクミスト回収装置。
  2. 前記ダクトは、幅および深さの少なくともいずれか一方が相互に異なる複数の前記溝を有することを特徴とする請求項1に記載のインクミスト回収装置。
  3. 前記ダクトは、
    前記吸引部が前記ダクトから空気を吸引する吸引口が設けられたエリアと、前記ミスト吸引開口部が設けられたエリアとに、前記ダクトの内部を仕切る仕切り板を有し、
    前記仕切り板には、前記仕切り板で仕切られたエリア間を連通させる複数の仕切り板開口部が形成されており、
    前記複数の仕切り板開口部は、前記幅方向において前記吸引口から遠ざかるにつれて開口面積が大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のインクミスト回収装置。
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