JP6967931B2 - イオンビームパルス引出しを制御するための方法及びシステム - Google Patents

イオンビームパルス引出しを制御するための方法及びシステム Download PDF

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Description

本発明は、概してシンクロサイクロトロンにおいてイオンビームパルスの引出しを制御するための方法及びシステムに関する。
荷電粒子のビームは、がん細胞が患者の体内の特定の領域内に局限されている場合に、がん治療の医療用途において使用される。近年の技術は、患者のターゲットボリューム内の放射線の所定の線量の正確な抽出を可能にしている。荷電粒子治療システムは、通常は荷電粒子のビームを発生させるための粒子加速器と、ビーム引出し手段とを含む。イオンビームを引き出すための手段は、磁石、エネルギーデグレーダなどのビーム偏向手段を含みうる。
荷電粒子治療システムは、例えば特許文献1に記載されている。この文献は、概して粒子放射治療に関して使用可能なパルスビーム粒子加速器に関する。より具体的には、ターゲットボリューム内の照射スポットを照射するビームパルス内の粒子の数を制御するためのデバイスおよび方法が提供される。粒子加速器は、パルスイオンビームの各ビームパルス内の粒子の数を、最小値から最大値まで、ビーム制御パラメータの値の関数として変化させるための手段を含む。各粒子照射について、各ビームパルスに必要な粒子の数は、較正データに基づき、ビーム制御パラメータの値を定義することによって制御される。
ターゲットボリューム内の特定の照射スポットを照射することができるように、走査磁石及び/またはエネルギーデグレーダなどのビーム制御要素が一般に使用される。ビーム制御要素の設定は、例えば連続するビームの粒子パルス間に行われうる。しかし、粒子放射治療のためのシンクロサイクロトロンの動作はまた、粒子のバンチを加速器から放射可能にする前に、ビーム制御要素の状態の評価を必要とする。この評価は、バンチ間で可能な時間内に行われなければならず、いくつかのビーム制御要素については、ビーム制御要素の設定を最大限可能な時間で可能にするように、評価ができる限り遅く行われることが好適である。その一方、評価は、ビームの中止が依然として可能であるように、十分早く終了しなければならない。例えば、サイクルを発生させるのに使用される回転キャパシタが不完全であることによるシンクロサイクロトロンの理論周波数サイクルからのずれに起因して、現在知られているシステムは、ビーム制御要素がサイクルのずれを考慮に入れる手段がないため、すべての評価ステップを時間内に確実に終了することができない。これは、例えば複数のビーム制御要素の状態の否定的評価にもかかわらず、バンチの引出しを伴う非効率なシステム動作に帰結する。
欧州特許出願公開第2446718号明細書 米国特許出願公開第2014/0103839号明細書
本発明は、添付された特許請求の範囲に開示された方法及び装置に関する。本発明は、まず、シンクロサイクロトロンによって生じたイオンビームパルスの引出しを制御するための方法であって、シンクロサイクロトロンが磁場内に配置されるように構成された電極を含み、交流電圧が電極間に印加され、交流電圧の周波数が周期的に変調され、本方法が1つまたは複数のビーム制御要素を用い、本方法が、シンクロサイクロトロンの加速サイクルを開始してイオンビームパルスを提供する段階を含み、交流電圧の変調される周波数の1つの変調サイクルが、シンクロサイクロトロンの1つの加速サイクルに対応し、本方法がさらに、加速サイクルにおいて印加される交流電圧の周波数の測定に基づいて参照信号を生成する段階であって、周波数が所定値に到達する際に参照信号が生成される、参照信号を生成する段階と、参照信号が生成される時間を、1つまたは複数のビーム制御要素に通信する段階と、1つまたは複数のビーム制御要素の1つまたは複数の状態パラメータを評価する段階であって、評価が、参照信号の生成と同期される、1つまたは複数の状態パラメータを評価する段階と、評価の結果に基づいてビームパルスの引出しを中止または継続する段階と、を含む、方法に関する。
1つの実施形態によれば、本発明はさらに、1つまたは複数のビーム監視要素を使用し、参照信号が生成される時間がビーム監視要素に通信され、1つまたは複数のビーム監視要素の出力の読出しが、参照信号の発生と同期される。
1つの実施形態によれば、ビームパルスの中止が、シンクロサイクロトロンの電極間の交流電圧の大きさを低下させる段階を含む。
1つの実施形態によれば、1つまたは複数のビーム制御要素がネットワーク内で相互接続され、時間を通信する段階が、タイムスタンプをネットワークを通して1つまたは複数の制御要素へ、並びに可能な場合には1つまたは複数のビーム監視要素へ送信する段階を含む。
この実施形態の代替例として、時間を通信する段階が、参照信号を、1つまたは複数のケーブルを通して、1つまたは複数のビーム制御要素並びに可能な場合には、1つまたは複数のビーム監視要素のそれぞれに伝搬させる段階を含みうる。
1つの実施形態によれば、周波数が、増大スロープ及び減少スロープを含む繰り返しパターンに従って変化し、参照信号の発生が、周波数が増大スロープにある時に生じる。
1つの実施形態によれば、シンクロサイクロトロンが、電極間に印加された交流電圧の周波数を変調するための回転キャパシタを含む。
1つの実施形態によれば、参照信号が、電極間に印加された交流電圧の周波数が60MHzから92MHzの間の所定の値に到達したときに生成される。
参照信号が、交流電圧の周波数の選択されたサイクルにおいて生成されうる。
1つの実施形態によれば、1つまたは複数のビーム制御要素が、シンクロサイクロトロンの外部の少なくとも1つのビーム制御要素を含む。この外部のビーム制御要素が、ターゲットの1つまたは複数の特定の部分にビームを向けるための少なくとも1組の走査磁石を含みうる。
1つの実施形態によれば、1つまたは複数のビーム制御要素並びに、可能な場合には1つまたは複数のビーム監視要素の動作が、共通タイムラインに従って同期される。
本発明は、同様に、本発明に従う方法によってイオンビームパルスの引出しを制御するように構成されたイオンビーム照射システムであって、シンクロサイクロトロンと、1つまたは複数のビーム制御要素と、1つまたは複数のビーム監視要素と、中央制御ユニットと、シンクロサイクロトロンの電極間の交流電圧の周波数を検出するためのアンテナと、参照信号発生器と、を含む、イオンビーム照射システムに関する。
本発明のイオンビーム照射システムの実施形態によれば、参照信号発生器が、アンテナによって生成された信号をサンプリングするためのデジタルサンプラーと、サンプラーによって提供されるサンプルに基づいて交流電圧の周波数を計算し、この計算を変調された周波数の周期サイクルの間繰り返し実行するように構成されたコンピュータと、計算された周波数が参照値にいつ等しくなるかを検出し、参照信号を発するためのコントローラと、を含む。
本発明に従うシステムにおいて、1つまたは複数のビーム制御要素が、走査磁石、案内磁石、エネルギーデグレーダのうち1つまたは複数を含む。
例として、本発明の好適な、限定的でない実施形態を、添付する図面を参照して、以下に詳細に説明する。
本発明の態様に従うイオンビーム照射システムの単純化された図である。 シンクロサイクロトロンの1つの加速サイクルの間の交流電圧の周波数を表す。 本発明の1つの態様に従う方法のワークフローと重ねられた1つの加速サイクルの間の交流電圧の周波数を表す。 時間の関数としてディー間の交流電圧の大きさを表す。
図1は、シンクロサイクロトロン12と、ビームをシンクロサイクロトロン10から患者16へ伝搬するためのビーム輸送手段14と、ビーム制御要素または監視要素18、220、22と、中央制御ユニット24と、を含むイオンビーム照射システム10を示している。イオンビーム照射システム10は、中央制御ユニット24内に符号化された照射計画に従って患者の体内のターゲット16に照射線量を送達するように構成される。そのため、中央制御ユニット24は、従来技術で用いられるような既知の構成要素である。しかし、本発明のいくつかの実施形態によれば、この中央制御ユニットは、本明細書でさらに説明されるような本発明の方法の特定の段階を実行するようにさらに構成されうる。イオンビーム照射システム10を構成するその他の要素を以下に説明する。
シンクロサイクロトロン12は、真空チャンバー内で、2つの電極間に印加された交流電圧を用いて荷電粒子(イオン)を加速する。これは、2つの中空の「D」字型電極28(ディー、図1にはただ1つのディーが示されている)でありうる。ディー28は互いに対向し、空隙によって離隔され、それらの中に荷電粒子が移動するための円筒形状の空間を形成する。荷電粒子はこの空間の中心に、荷電粒子(例えば、陽子)源によって導入される。ディー28は、電極平面に垂直な(x−y平面に垂直、すなわちz方向)静磁場Bを印加する大きな電磁石の磁極間に配置される。移動する荷電粒子に磁場及び電場によって加えられる力(ローレンツ力)のために、荷電粒子の動きはx−y平面内で(半)円形を描き、それによってディー28間の領域内で交互の方向に数回通過する。粒子は、ディー28間の交流電圧によって加速され、すなわち速度の絶対値が増加する。荷電粒子の効果的な加速のために、交流電圧の周波数はシンクロサイクロトロン12の共振周波数として選択すべきである。荷電粒子についての共振周波数fは下記の数式で表される。
=q|B|/(2πmv)
qはイオンの電荷であり、mはイオンの静止質量であり、γ=γ(v)はローレンツ因子であり、vは荷電粒子の速度であり、Bは磁場であり、|B|はその大きさである。共振周波数は荷電粒子の増大する相対論的質量「my」に関連するため、粒子が光速に到達して質量が増加するにつれて、共振周波数が低下する。粒子の加速を維持するためには、交流電流の周波数を周期的に、すなわち増減スロープのシーケンスに従って変調する。周波数の減少スロープの開始時において、粒子のバンチは、ディー28間の各遷移において交流電圧の変調された周波数に合わせて加速されながら、シンクロサイクロトロン12内の一連の回転に捕捉され、その上を移動する。減少スロープの終了付近の点において、粒子のバンチは引き出され、ターゲット16に指向される。これは、1つのイオンビームパルスを構成する。次の粒子バンチがこのように捕捉され、加速され、引き出され、本明細書でパルスイオンビームと呼ぶ、一連のイオンビームパルスとなり、シンクロサイクロトロン12から発出する。好適には、シンクロサイクロトロン12の加速サイクルは0.5msから1.5msの間続き、それによってイオンビームパルスを0.5msから1.5msごとに提供する。
加速サイクルの間にイオンを効果的に加速するためにシンクロサイクロトロン12に必要な周波数は、伝達配線32を通して提供され、回転キャパシタ(RotCo)を含む高周波システム30によって発生される。高周波システム30は、RLC回路(抵抗器、インダクタ、キャパシタ)と電気的に同等、または電気的にモデル化され、抵抗器Rは抵抗損失をモデル化し、インダクタLは伝達配線32をモデル化し、キャパシタCは高周波システム30とグランドとの間の空間に起因する静電容量をモデル化する。RotCoをRLC回路内に含めることによって、静電容量Cを周期的に変調することによる等価RLC回路の共振周波数の調整が可能になり、そのためシンクロサイクロトロン12のディー28の間の交流電流の周波数が、前述の増減スロープに従って効果的に変調される。RotCo及びその実施の詳細については、特許文献2に記載されている。
患者の治療を開始する前に、照射計画がその場でまたは遠隔で医療スタッフによって立案される。計画は、例えば、腫瘍などの3Dターゲット領域の特定の単位ボリューム26(「ボクセル」)内の照射量(線量)などの高レベル命令のセットを含む。次いで照射計画が、ビーム制御要素20、22のための命令設定点値(以下、「設定点」と呼ぶ)を含む低レベル命令に、その場で処理される。これらの低レベル命令は中央制御ユニット24内でエンコードされる。例えば、設定点は、走査磁石22に関するターゲット電流を含みうる。設定点はまた、照射計画とは独立して定義されうる。
パルスイオンビームのイオンの1つのバンチの典型的な軌道34が図1に示されている。シンクロサイクロトロン12内で、イオンの軌道は時間経過とともに半径が増大する半円を描く。その後、イオンは引き出され、ビーム輸送手段14を通って、照射計画で定義されたターゲットボクセル26に向かって伝搬する。ビーム輸送手段14を通る伝搬の間、ビームがイオンビームの伝搬を横切る平面内の所望の位置に到達するように、イオンビームのエネルギーを調整するためのエネルギーデグレーダ20及びイオンビームを偏向するための一組の走査磁石22を含むビーム制御要素が、イオンビームに作用する。エネルギーデグレーダ20は、放射線の主要部分が送達されることとなる深さを(長手方向に)調整するために構成される。換言すれば、エネルギーデグレーダによってビームエネルギーを調整することにより、ブラッグピークの深さ(すなわちほとんどの放射線が患者に吸収される深さ)を調整することができる。ビーム輸送手段それ自体は、例えば、イオンビームを曲げるための二重極磁石またはビームを集束するための四重極磁石などの案内磁石(図示されない)を有して備えられうる。案内磁石、エネルギーデグレーダ及び走査磁石は、「外部ビーム制御要素」、すなわちシンクロサイクロトロン12に対して外側にあるビーム制御要素の例である。シンクロサイクロトロン12に対して内側にあるビーム制御要素は、例えばイオン源のアーク電流を調整するための要素、またはディー28の間に印加される電圧の大きさを調整するための要素である。
受動ビーム監視要素18も図1に示されており、これは、放射線の関連する線量を決定することができるように、1つまたは複数のイオンビームパルスの全電荷を測定するように構成されたイオン化チャンバー18でありうる。エネルギーデグレーダ20及び走査磁石22は、ターゲットボクセル26を照射することができるように、イオンビームパルスのエネルギー及び最終軌道を正確に調整するように構成される。外部及び内部のビーム制御要素および受動ビーム監視要素はそれぞれ、内部クロック(図1にクロックで示されている)を含む独自の局所制御ユニットを含む。ビーム制御要素の局所制御ユニットは、中央制御ユニット24からの照射計画に基づく低レベル命令を受け取り、この低レベル命令に従ってビーム制御要素を設定するように構成される。例えば、デグレーダ20の制御ユニットは、ターゲット16に対してデグレーダ要素を位置決めするためのアクチュエータを含む。ビーム制御要素の局所制御ユニットはさらに、中央制御ユニット24に信号を返送するように構成され、この信号は、ビーム制御要素の状態パラメータを表す。ビーム制御要素の状態は、その状態パラメータの値によって定義される。例えば、デグレーダ要素の制御ユニットは、デグレーダ要素の位置を表す信号を送出する(この場合、1つの状態パラメータは、エネルギーデグレーダ要素の状態を定義する)。受動ビーム監視要素はまた、測定された値(例えば測定された電荷)に関する信号を送信するように備えられた局所制御ユニットを有して提供される。しかし、これらの制御ユニットは、受動要素の設定を変更するようには備えられていない。1つまたは複数のビーム制御要素の状態は、好適には照射計画から得られた低レベル命令または設定点と比較される状態パラメータの1つまたは複数の設定値を含みうる。本発明の1つの実施形態において、1つまたは複数のビーム制御要素の測定された値は、これらがあらかじめ定義された許容範囲以内である場合、低レベル命令または設定点と適合する。別の実施形態において、状態の適合は、より複雑でありうる。例えば、重みづけ関数は、特定のビーム制御要素(例えば、走査磁石)に対して特定の重みづけを関連させるように採用されうる。もし1つまたは複数のビーム制御要素が設定点と適合する場合、チェックのための多数の方法が存在することは了解されるであろう。
イオンビーム照射システム10の全ての構成要素(例えば、シンクロトロン12、ビーム制御要素20、22、受動ビーム監視要素18及び中央制御要素24)は、設定点の目標を達成するように、そしてそれから逸脱しないように、加速サイクルの間、協調して働かなければならない。そのため、すべての構成要素の動作の正確な同期は必須である。図1に示されたクロックは、ビーム制御要素20、22及び受動ビーム監視要素18の全てを含むすべての構成要素が、共通のタイムラインに従って動作するように同期される。これは、この説明においてさらに説明されるように、複数の方法で達成可能である。本発明によれば、参照信号38の生成は、この同期に追加される。参照信号は、シンクロサイクロトロンの電極間の交流電圧の周期的に変調される周波数の測定に基づいて生成される。換言すれば、この周波数が所定の値に到達すると、好適にはサイクルの増加スロープの間に、参照信号38が生成される。参照信号38が生成される時間は、ビーム制御要素20、22及び受動ビーム監視要素18に伝達され、サイクルの良好に定義された点は、ビーム制御要素および受動ビーム監視要素の全てに対して既知である。これは、このサイクルが例えばRotCoの不完全性に起因して理論サイクルから逸脱する場合であっても、これらの要素の評価手順を、周波数サイクルと完全に同期することを可能にする。複数の外部ビーム制御要素20、22、特に走査磁石22の評価は、イオンのバンチが引き出されることとなる点に非常に近いサイクルの間の時間点において実行されうる。このように、時間の最大値は所定の設定点に到達する外部ビーム制御要素に関して与えられる。同時に、タイミングが参照信号に対して正確に定義されるため、ビームの中止は、評価が所定の設定点が到達されていないことを証明する場合に可能なままである。ビームの中止は、実際にはシンクロサイクロトロンの加速サイクルの間の任意の時間において可能なわけではない。中止手順は、以下により詳細に説明される。内部ビーム制御要素の評価は、この制御が加速サイクルの間可能な限りにおいて同様に実行されうる。
図2は、ディーに印加される交流電圧の周波数を、シンクロサイクロトロンの1つの加速サイクルの時間の関数として示している。1つの加速サイクルは、交流電圧の変調された周波数の1つの変調サイクルに対応している。図2の例示的な場合において、加速サイクルは約1ms続き、ディー間の電圧の周波数の急速な増加40を含む。急速な増加40の後、周波数はよりゆっくりと減少する(44)。周波数の低下の開始後すぐに、イオンのバンチは捕捉ウィンドウ46の間に捕捉される(すなわち、ディーに印加される周波数が、低速v<<cで移動するイオンに関するシンクロサイクロトロンの共振周波数である)。前述のように、イオンビームの捕捉とその引出しとの間に共振条件が適合するように、交流電圧の周波数は低下し続ける。加速サイクルの終了に向かって、イオンビームパルスがシンクロサイクロトロンから引出しウィンドウ48の間に引き出される。加速サイクルは、複数のイオンビームパルスを提供するようにサイクルパターンにおいて繰り返される。参照信号は、周波数が周波数サイクルの増加または減少スロープのいずれか(両方ではない)で所定の値に到達する場合に生成される。好適には、信号は、変化率が最も高いスロープにおいて生成される。図2の実施形態において、これは増加スロープ40である。参照信号は、周波数が周波数サイクルのこの増加サイクルにおいて値42に到達したときに生成される。
周波数は、(シンクロ)サイクロトロンの技術分野において既知であるRFアンテナで測定される。好適な実施形態によれば、周波数が加速サイクルを通して監視可能であるように、アンテナから受信される電気信号は、Rotcoシステムによって生成されるもっとも高いRF周波数よりも十分に高いサンプリング周波数でデジタルサンプリングユニットに供給され、サンプリングされる。RF信号は、例えば、RF信号の1または数周期の間にとられる複数のサンプル値yからyに帰結しうるようにサンプリングされる。これらの値から、RF信号の周波数及び強度は、適切なフィッティングアルゴリズムを用いて解くことができる。このアルゴリズムは、シンクロサイクロトロンの加速サイクルの間に連続して適用され、周波数の連続的な決定を行う。周波数が参照値42に到達すると、これは、参照信号の発生をトリガーする。前述の方法で参照信号38を発生させるための手段は、本明細書では参照信号発生器と呼ばれ、これは、参照周波数がいつ到達されたかを評価し、参照信号を放出するために必要なコントローラとともに、フィッティングアルゴリズムを実行するのに必要なデジタルサンプラー及びコントローラを含みうる。参照信号発生器は、信号処理及び処理制御技術の技術分野で知られた任意の適切な方法で実行するために用いられうる。
イオンビームパルスの中止は、中止命令が発行されたときに、確実に患者がシンクロサイクロトロンの準備において放射線の線量を受けないように、厳密なルールに従わなければならない。当業者は、イオンビームパルスの引出において終了する、イオンビームパルスの中止命令は、患者の不要な及び/または制御されていない照射という結果になる時間間隔50(「禁止時間間隔」)の長さを決定することができる。1つの実施形態において、禁止時間間隔は、約80μs続きうる。従って、イオンビームパルスの中止命令は、この時間間隔50の前に発行されなければならない。準備において、パルスの「クリーンな」中止または停止を実現する(すなわち、患者がイオンビームパルスを受けないようにする)ために、ビーム制御システムからの中止命令は、禁止時間間隔50の前に発行されなければならない。本発明に従って生成される参照信号は、確実に、この参照信号の生成と禁止領域の開始との間の時間が常に正確にわかるようにする。これにより、ビーム制御要素の様々な評価手順を、これらが禁止領域の開始前に結論付けられるように設計し、プログラムすることを可能にする。そのため、時期の悪い検証手順に起因する不要なビーム引出し及び患者への送達が回避される。
図1に示された実施形態によれば、ビーム照射システム10の全ての構成要素は、ネットワーク36(好適にはイーサネットネットワーク)内で相互接続される。内部クロックの同期は、精密時間プロトコル(技術分野では周知の、Precision Time Protocol、PTP)によって達成される。PTPプロトコルは、ローカルエリアネットワーク上で、サブマイクロ秒の範囲の精度のクロックを達成する。換言すれば、イオンビーム照射システム10のすべての構成要素は、同一かつ唯一のタイムラインを共有する。参照信号38は、所与の周波数値42に到達するまで発せられ、信号が生成された時間を示すタイムスタンプが、ネットワークを超えてビーム制御要素および受動監視要素の様々な制御ユニットに伝送される。
図3は、図1の実施形態に従うイオンビームパルスを引き出すためのワークフローをより詳細に示している。手順はその他の外部または内部ビーム制御要素に適用されうるが、説明されるワークフローは、特に走査磁石22の設定を参照する。52において新しい加速サイクルの開始時点で、ディー間に印加される交流電圧の周波数が増大する。その間に、治療計画に従って走査磁石22の設定手順64が開始され、好適には前のパルスの引出しの後すぐに時間軸の所定の点で開始する。周波数が所定の値42に到達すると、参照信号は54において参照信号発生器によって生成され、中央制御ユニット24に伝達される。56において、中央制御ユニット24は、ネットワーク36を超えてタイムスタンプを走査磁石22の局所制御ユニットに送る。タイムスタンプは、参照信号が発せられた時間を含む。わずかの時間ののちに、タイムスタンプは58において走査磁石の局所制御ユニットによって受信される。
タイムスタンプを受け取ると、走査磁石の局所制御ユニットは、走査磁石の状態を記録し、信号をネットワークを超えて中央制御ユニット24に送信し、この信号は走査磁石の記録された状態を表す。中央制御ユニット24は、記録された状態によって表される磁石の設定が設定点に適合するか否かを検証する。この評価プロセスは、参照信号の発生と同期される。本発明のいずれかの実施形態(図1及び3に対応し、ネットワーク36を含むものに限らず)において、これは少なくとも状態記録が行われる時間が参照信号が発せられる時間に対して良好に定義されることを意味する。これは、この後者の時間がビーム制御要素の局所制御ユニットと通信されるために可能となる。これらのユニットは、参照信号の発生から初めて所定の時間に状態の記録を実行するようにプログラム可能である。代替的に、ネットワーク上に送信された(タイムスタンプを含む)メッセージは、制御ユニットが走査磁石の状態を記録すべき時間も含むことができる。状態記録が行われた時間内の点及び可能な場合には状態信号が中央制御ユニット24に返信された時間内の点は、確実に禁止時間領域50の開始前に評価が終了するように(例えば図3の点59)プログラム可能である。これは、参照信号の発生から始めた禁止領域が開始する時間の点が既知である(参照信号の発生がサイクルの良好に定義された点を定義する)ために、可能となる。好適には、禁止領域50の前に評価が確実に終了するように、安全余裕が考慮される。
走査磁石に関して、及び可能な場合にはその他の外部または内部制御要素に関して、必要とされる設定点が達成された場合には、ビーム引出しが行われる。そうでない場合には、加速サイクルは中止される。中止命令は、禁止時間領域50の開始前に中央制御ユニット24によって発せられる。次のイオンビームパルスに関する走査磁石の設定66は、中止直後に、または評価が肯定的である場合にはイオンビームパルスの引出し後に開始する。イオン化チャンバー18によるビーム強度及び線量の測定62は、点62においてビームパルスの引出し後に行われる。この測定の結果は、次のパルスの引出し前に、シンクロサイクロトロン内のビーム制御要素を更新するために適用されうる。本発明のいずれかの実施形態において、イオン化チャンバー18などのビーム監視要素の出力の読出しは、同じように参照信号と同期され、すなわちこの読出しステップは、参照信号の発生に対して時間領域の良好に定義された点において実行される。
添付した図面に示されていない本発明の別の実施形態において、参照信号発生器は、内部ビーム制御要素、外部ビーム制御要素およびビーム監視要素の局所制御ユニットのそれぞれに、並びに中央制御ユニット24に、専用ケーブル(例えば同軸ケーブル)によって接続される。参照信号38が発せられ、ビーム制御およびビーム監視要素の制御ユニットへ、並びに中央制御ユニット24へ、ケーブルを通して直接送信される。参照信号がすべてのビーム制御および監視要素によって準同時に受信されるため、参照信号自体が2つの目的、すなわち制御ユニットのクロックの同期及び参照信号が発せられた時間の通信の2つの目的を果たす。それによって、ビーム制御要素の制御ユニットは、周期サイクルにおいてこの良好に定義された瞬間を認識し、評価手順は、図1の実施形態に関して説明したのと同じように、参照信号と同期することができる。
本発明の代替的な実施形態において、ビーム制御要素の状態の評価は、ビーム制御要素の局所制御ユニットによって実現される。そのため、中止命令の発生および送信は、ビーム制御要素の局所制御ユニットにゆだねられる。局所制御ユニットが、そのビーム制御要素が設定点と適合しないことを評価した場合、加速サイクルの中止命令が局所制御ユニットによって発せられ、中止命令を伝送するためのいずれかの適切な手段によって(例えばネットワークまたはケーブルによって)伝送される。中央制御ユニット24(図1)は、照射プロセス全体を監視し、照射計画に適合するように設定点を更新しうる。
本発明の方法は、シンクロサイクロトロン内で加速されたイオンの各パルスに適用されうる。代替的に、本方法は、各パルスではなく選択されたパルスに適用されうる。例えば、照射計画が、各ボクセルにおける多数のイオンビームパルスを必要とする場合がありうる。第1群のパルスについては、ビームパルスはいずれの場合でも必要であるため、ビームが中止されなければならないか否かの制御は必須ではない。ネットワークの負荷を軽減するために、例えば、参照信号発生器はこの第1群のパルスの発生のために開始されるサイクルについての参照信号を発しないようにプログラムされうる。所定の数のパルスがボクセルに向けられると、参照信号が、ボクセルについて必要な線量に到達するまで、後続のパルスについて発せられうる。
好適な実施形態によれば、引出しの中止はディー電圧を低下させることによってなされる。図4は、2つのパネル構造を有し、ディー間の交流電圧の大きさを時間の関数として示している。第1のパネル(a)は、ビームパルスの中止命令が発せられる場合を示しており、第2のパネルはビームパルスの中止が起こらない場合を示している。周期サイクルの開始52において、シンクロサイクロトロンはディー間の電圧の大きさを所定の値まで増加させる。荷電粒子が捕捉窓46において捕捉された後、ビームパルスは引き出されて患者まで送達され(パネル(b))、または所定の時間間隔の前に中止される(パネル(a))。中止命令72は、ディー間の電圧の大きさを初期値(すなわち、加速サイクルの開始時における値)まで低下させる段階を含む。電圧降下は約30マイクロ秒継続しうる。禁止時間間隔50は、ディー間の電圧の大きさが低下する時間を考慮に入れることは注意すべきである。禁止時間間隔50の開始直前に発せられる中止命令72は、準備におけるイオンビームパルスの「クリーンな」中止または停止という結果となる。
特定の実施形態が本明細書において詳細に説明されたが、当業者であればこれらの詳細に対して様々な改良や変更を、本開示の教示全体に照らして行いうることは了解するであろう。従って、開示された特定の構成は、単に例示であることを意味するものであり、本発明の範囲を限定することを意味してはおらず、本発明の範囲は、添付された特許請求の範囲並びにその任意の、及びすべての等価物の全範囲にわたって与えられるべきである。
10 イオンビーム照射システム
12 シンクロサイクロトロン
14 ビーム輸送手段
16 患者
18 受動ビーム監視要素
20 エネルギーデグレーダ
22 走査磁石
24 中央制御ユニット
26 ターゲットボクセル
28 ディー
30 高周波システム
32 伝達配線
34 軌道
36 ネットワーク
38 参照信号
50 禁止時間領域

Claims (15)

  1. シンクロサイクロトロン(12)によって生じたイオンビームパルスの引出しを制御するための方法であって、
    前記シンクロサイクロトロン(12)が磁場内に配置されるように構成された電極(28)を含み、
    交流電圧が前記電極(28)間に印加され、
    前記交流電圧の周波数が周期的に変調され、
    前記方法が1つまたは複数のビーム制御要素(20、22)を用い、
    前記方法が、
    前記シンクロサイクロトロン(12)の加速サイクルを開始してイオンビームパルスを提供する段階を含み、
    前記交流電圧の変調される周波数の1つの変調サイクルが、前記シンクロサイクロトロン(12)の1つの加速サイクルに対応し、
    前記方法がさらに、
    加速サイクルにおいて印加される前記交流電圧の周波数の測定に基づいて参照信号(38)を生成する段階であって、前記周波数が所定値(42)に到達する際に前記参照信号が生成される、参照信号(38)を生成する段階と、
    前記参照信号(38)が生成される時間を、前記1つまたは複数のビーム制御要素(20、22)に通信する段階と、
    前記1つまたは複数のビーム制御要素(20、22)の1つまたは複数の状態パラメータを評価する段階であって、前記評価が、前記参照信号(38)の生成と同期される、1つまたは複数の状態パラメータを評価する段階と、
    前記評価の結果に基づいて前記ビームパルスの引出しを中止または継続する段階と、を含むことを特徴とする、方法。
  2. 前記方法がさらに1つまたは複数のビーム監視要素(18)を使用し、
    前記参照信号が生成される時間が前記ビーム監視要素に通信され、
    前記1つまたは複数のビーム監視要素(18)の出力の読出しが、前記参照信号(38)の発生と同期される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ビームパルスの中止が、前記シンクロサイクロトロン(12)の前記電極(28)間の交流電圧の大きさを低下させる段階を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記1つまたは複数のビーム制御要素(20、22)がネットワーク(36)内で相互接続され、
    前記時間を通信する段階が、タイムスタンプを前記ネットワーク(36)を通して前記1つまたは複数の制御要素(20、22)へ、並びに可能な場合には前記1つまたは複数のビーム監視要素(18)へ送信する段階を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記時間を通信する段階が、前記参照信号(38)を、1つまたは複数のケーブルを通して、前記1つまたは複数のビーム制御要素(20、22)並びに可能な場合には、前記1つまたは複数のビーム監視要素(18)のそれぞれに伝搬させる段階を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記周波数が、増大スロープ(40)及び減少スロープ(42)を含む繰り返しパターンに従って変化し、
    前記参照信号(38)の発生が、前記周波数が前記増大スロープ(40)にある時に生じる、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記シンクロサイクロトロン(12)が、前記電極(28)間に印加された前記交流電圧の周波数を変調するための回転キャパシタ(30)を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記参照信号(38)が、前記電極(28)間に印加された前記交流電圧の周波数が60MHzから92MHzの間の所定の値(42)に到達したときに生成される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記参照信号(38)が、前記交流電圧の周波数の選択されたサイクルにおいて生成される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記1つまたは複数のビーム制御要素(20、22)が、前記シンクロサイクロトロン(12)の外部の少なくとも1つのビーム制御要素を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記外部のビーム制御要素が、ターゲットの1つまたは複数の特定の部分に前記ビームを向けるための少なくとも1組の走査磁石を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記1つまたは複数のビーム制御要素(20、22)並びに、可能な場合には前記1つまたは複数のビーム監視要素(18)の動作が、共通タイムラインに従って同期される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 請求項1から11のいずれか一項に従う方法によってイオンビームパルスの引出しを制御するように構成されたイオンビーム照射システム(10)であって、
    シンクロサイクロトロン(12)と、
    1つまたは複数のビーム制御要素(20、22)と、
    1つまたは複数のビーム監視要素(18)と、
    中央制御ユニット(24)と、
    前記シンクロサイクロトロンの電極間の交流電圧の周波数を検出するためのアンテナと、
    参照信号発生器と、を含む、イオンビーム照射システム(10)。
  14. 前記参照信号発生器が、
    前記アンテナによって生成された信号をサンプリングするためのデジタルサンプラーと、
    前記サンプラーによって提供されるサンプルに基づいて前記交流電圧の周波数を計算し、この計算を変調された前記周波数の周期サイクルの間繰り返し実行するように構成されたコンピュータと、
    前記計算された周波数が参照値にいつ等しくなるかを検出し、前記参照信号を発するためのコントローラと、を含む、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記1つまたは複数のビーム制御要素(20、22)が、走査磁石(22)、案内磁石、エネルギーデグレーダ(20)のうち1つまたは複数を含む、請求項13または14に記載のシステム。
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