JP6967494B2 - リチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池システム - Google Patents

リチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池システム Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池システムに関する。
近年、自動車、パソコン、携帯電話等の大小さまざまな電気・電子機器の普及により、高容量、高出力の電池の需要が急速に拡大している。各種電池の中でも高いエネルギー密度・出力を示すリチウムイオン二次電池はあらゆる電子機器に用いられるものとして広く普及しており、さらなる高性能化が求められる。現在普及しているリチウムイオン二次電池は、有機溶媒系の電解液が用いられるものが主流である。
ところで、有機溶媒系の電解液は、リチウムイオン電池の使用に伴い、電極と化学反応を引き起こすことが知られている。すなわち、充放電を繰り返すことで、この反応に起因して電解液および電極の態様が変化し、電池の容量が次第に劣化する(例えば、特許文献1参照)。
従来、電池の劣化状況を把握するためには、あらかじめ劣化条件のマップを作成しておき、電池の使用履歴を記録してマップに当てはめる方法や、電池の容量、抵抗およびインピーダンスなどを実測して、状態を推定する方法などが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2015−56308号公報 国際公開2011/121692号公報
しかしながら、マップの作製には多大な時間、労力および多数の電池が必要となる上、その精度にも課題があった。また、実測値から状態を推定する場合、劣化はフル充放電容量の低下として現れるため、フル充放電の機会のない電池については正確な劣化状態の推定が難しかった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、リチウムイオン二次電池の劣化に伴い発生するガスを分析することで、フル充放電を行わなくても電池の劣化状態が把握でき、またフルセルの状態判断ができるリチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池システムを提供することを目的とする。
(1) 本発明は、セルケース(例えば、後述のセルケース1)と、電解液(例えば、後述の電解液2)と、正極(例えば、後述の正極3)と、負極(例えば、後述の負極4)と、を含んで構成されるリチウムイオン二次電池(例えば、後述のリチウムイオン二次電池100)において、前記セルケースの内部に配置され、赤外光を透過可能な物質から構成されるとともに気体のみが通過可能な多孔質中空管(例えば、後述の多孔質中空管5)と、前記多孔質中空管の両端部に対応して配置され、赤外光を透過可能な2つの光学窓(例えば、後述の光学窓6)と、を備え、前記2つの光学窓は、一方においてセルケース外部の赤外光源からの赤外光を入射可能であるとともに、他方においてセルケース外部の検出器に向けて赤外光を出射可能である、リチウムイオン二次電池を提供する。
リチウムイオン二次電池は、電極と電解液との間で発生する酸化還元反応のために、使用に伴って容量が劣化する。かかる反応の際にはCOやCHなどの気体が発生するため、発生した気体について定性・定量分析することで、電池の劣化状況を把握することができる。
本発明のリチウムイオン電池によれば、光学窓を介してセルケース内の気体を気体について定性・定量分析することで、使用中の電池の劣化状態をリアルタイムで把握し、電池状態を判定することができる。さらに、電池における将来の劣化状況を予測し、また将来の劣化を抑制するような制御を実施できる。
(2) (1)の発明において、前記光学窓は、さらに光ファイバー(例えば、後述の光ファイバー7)を着脱可能であってもよい。
これにより、分析時に赤外分光分析装置の配置の自由度が向上するため、取扱いが容易になる。
(3) また本発明は、(1)または(2)の発明に係るリチウムイオン二次電池と、前記多孔質中空管に赤外線を入出射する赤外分光分析装置と、を備える、リチウムイオン二次電池システム(例えば、後述のリチウムイオン二次電池システム200)を提供する。
これにより、分析装置を別に用いなくとも電池システムのみで、電極の容量劣化状況を分析することができる。また、継時的または高頻度に電池状態を分析することが容易になり、例えば本システムを搭載する車両であれば、オンボードで劣化状況を把握することも可能となる。
(4) (3)の発明において、前記リチウムイオン二次電池システムはさらに、電池セルケース内に存在する気体を赤外分光分析により分析する分析部と、前記分析部で得られた定性・定量分析結果に基づいて、正負極の少なくともいずれか一方の容量劣化状態を取得する評価部と、前記評価部で得られた正負極の容量劣化状態に基づいて、電池状態を判定する判定部と、を有していてもよい。
これにより、電池システム自身で電池状態を判定し、例えば本システムを搭載する車両であれば、判定結果を運転者が電池の劣化状況を正確かつ即座に把握し、交換等の処置を適時に行うことができる。
本発明によれば、フル充放電を行わなくても使用中の電池の劣化状態がリアルタイムで把握でき、またフルセルの状態判断ができるため、電池における将来の劣化状況を予測し、また将来の劣化を抑制するような制御を実施できる。
リチウムイオン二次電池の正負極およびフルセルの容量と電圧の関係を表すグラフである。 正負極それぞれの、電解液との反応による劣化に伴う容量シフト量の大きさを表すグラフである。 本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池100の電池セル10を表す正面図(図3(a))および側面図(図3(b))である。 本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池100の電池セル10において、光ファイバーを装着した様子を表す図である。 本実施形態に係るリチウムイオン二次電池システム200を概略的に表す図である。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<リチウムイオン二次電池>
本発明のリチウムイオン二次電池100の電池セル10は、セルケース1と、電解液2と、正極3と、負極4と、を含んで構成される。セルケース1内部には、正極3と負極4とがセパレータを介して対向して配置されるとともに、気体のみが通過可能な多孔質中空管6が、セルケース1外部の赤外光源からの赤外光を入射および出射可能に配置される。セルケース1には、赤外線を透過可能な2つの光学窓6が前記多孔質中空管の両端部に対応して配置される。
セルケース1は、形状や材質等特に限定されるものではなく、一般的な液体リチウムイオン二次電池に用いられるものを用いることができる。ただし、セルケース1内で発生したガスの定量を行うため、密閉されていることが好ましい。
電解液2は、特に限定されるものではなく、一般的な液体リチウムイオン二次電池に用いられる有機電解液を用いることができる。一般に液体リチウムイオン二次電池の有機電解液は、使用に伴って電極と電子の授受を行って反応し、分解されて気体を発生することが知られている。
正極3は、特に限定されるものではなく、一般的な液体リチウムイオン二次電池に用いられる電極材料を用いることができる。正極3は、電池の使用に伴って電解液2の酸化反応を起こし、COなどの気体を発生する。
負極4は、特に限定されるものではなく、一般的な液体リチウムイオン二次電池に用いられる電極材料を用いることができる。負極4は、電池の使用に伴って電解液2の還元反応を起こし、CHに代表される炭化水素などの気体を発生する。
多孔質中空管5は、気体のみが透過可能な多孔質構造を有し、例えばセラミックスや高分子材料によって構成される。多孔質中空管6は、両端部からの電解液2の侵入を防ぐため、電池セル10内で電解液2の液相部に接触しない気相部中に、セルケース1外部の赤外光源からの赤外光を入射および出射可能に配置される。また多孔質中空管5は、分析時に透過する赤外線の光路長を確保するため、セルケース1内で多孔質中空管5の全長が長くなるように配置されることが好ましい。
気体は管壁を自由に透過可能であるため、多孔質中空管5内の中空部には前記気相部と同じ組成の気体が充填されることになる。即ち、多孔質中空管5内の中空部の気体について定性・定量分析を行うことにより、電池セル10内で電極と電解液の反応により発生したガスの総量を求めることができる。
光学窓6は、赤外線を透過可能なものであればよく、KBr、NaCl、CaF、BaF、Si、Ge、ダイヤモンドなどを用いることができる。光学窓6は、若しくは多孔質中空管5の両端部に対応してセルケース1壁面に配置され、光学窓6を介して赤外線を入射・出射可能である。なお、光学窓6の上に、着脱可能な光ファイバー7をさらに備えていてもよい。これにより、赤外光の光源と検出器を一直線上に配置せずとも分析が可能となり、分光分析機器の配置の自由度が向上するために、分析時の取り扱いが容易になる。
<電池容量減少>
上述したように、リチウムイオン二次電池は使用に伴って、電極と電解液との間で発生する反応により容量が低下する。これは、放電の際に負極から放出された電子が電解液の分解反応に消費されるほか、Liイオンが正極に戻らずに失活することに由来して起こる。即ち、各電極の容量が劣化するために、電池全体(フルセル)の容量が低下する。
図1は、正負極およびフルセルの、容量と電圧の関係を表すグラフである。
図1に示すグラフにおいて、フルセルの放電容量は、正極と負極の電位−容量曲線が重なる容量域の大きさによって定まる。そして、正極と負極の各容量は上記の反応によって劣化し、図1中でそれぞれの電位−容量曲線は左にシフトする。
図2は、正負極それぞれの、電解液との反応による劣化に伴う容量シフト量の大きさを表すグラフである。
劣化後のフルセルの放電容量は、シフト後の正極と負極の電位−容量曲線が重なる容量域の大きさによって定まるが、正負極それぞれのシフト量は、それぞれ図2のように表され、使用開始後一定の期間までは負極のシフト量のほうが大きい。即ち、使用開始後一定の期間までは、図1における正極と負極の電位−容量曲線が重なる容量域が縮小し、電池容量が減少する。
以上の知見から、使用中の電池の分析によって上記の反応の進行を観察し、正負極それぞれのシフト量をリアルタイムで把握できれば、観察時点におけるフルセルの容量を求め、さらにその後の劣化の傾向を予測することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池100では、電池セル10内で電極と電解液2の反応により発生する気体を定性・定量分析することにより、各電極の劣化度合いを把握し、フルセルの容量を把握することができる。分析方法としては、赤外分光分析法を用いて、赤外吸収スペクトルの変化・分離によって分析を行うことができる。赤外分光分析装置は、一般的な分析機器として市販されているものを検査時に適宜用いてもよいし、継時的に電池状態を分析・判定するために、電池100の一部として備えられ、電池セル10と一体となっていてもよい。
正極3の反応を観察するには、例えば主として発生するCOについて定量すればよい。セルケース1内の気体中のCO濃度を定量することで、発生したCOの総量を算出し、反応の進行度を評価できる。評価した反応進行度に基づいて、図1に示す電位−容量曲線のシフト量を算出することで、正極3における反応劣化によるシフト後の電位−容量曲線を推定できる。
負極4の反応を観察するには、例えば主として発生するCHについて定量すればよい。セルケース1内の気体中のCH濃度を定量することで、発生したCHの総量を算出し、反応の進行度を評価できる。評価した反応進行度に基づいて、図1に示す電位−容量曲線のシフト量を算出することで、負極4における反応劣化によるシフト後の電位−容量曲線を推定できる。
なお実際には、両極から同じ気体が発生する場合も考えられる。例えば正極3のみならず、負極4からもCOが発生する場合がある。その場合には、あらかじめ使用する電解液2について起こる反応を想定したうえで、両極について反応進行度を算出することが好ましい。
両極のシフト後の電位−容量曲線を推定できれば、フルセルの容量を算出できる。詳しくは、両極の電位−容量曲線が重なる容量域の大きさがフルセルの容量となる。これは、電池が両極の電位の差分を算出できる容量域においてのみ起電力を有するためである。
さらに、上述の反応進行度および容量を継時的に観察することによって、劣化の傾向を把握することができる。これにより、将来の劣化傾向を予測し、劣化状況に応じて適切な運転制御を行うこと等により電池の長寿命化を図ることができる。あるいは、機器のトラブル回避のために、電池の交換や検査を行う適切な時期を推定することもできる。
本発明のリチウムイオン二次電池100の状態判定は、赤外分光分析をオンボードでリアルタイムに行ってもよいし、あるいは車載電池に対して、車検や点検のタイミングで任意の時期に行ってもよい。また、実際の電池には複数のセルを有するものが少なくないが、すべてのセルが上記の構成の電池セル10であってもよいし、あるいはコスト上の観点から代表的なセルのみが上記の構成の電池セル10であってもよい。
<リチウムイオン二次電池システム>
本発明のリチウムイオン二次電池はさらに、電池セルケース内に存在する気体を赤外分光分析により分析する分析部と、前記分析部で得られた定性・定量分析結果に基づいて、正負極の少なくともいずれか一方の容量劣化状態を取得する評価部と、前記評価部で得られた正負極の容量劣化状態に基づいて、電池状態を判定する判定部と、を合わせて有する、リチウムイオン二次電池システム200として使用することができる。これにより、電池システム自身で電池状態を判定し、ユーザが電池状態を即座に把握し、劣化時にすぐに処置を行うことができる。
本発明のリチウムイオン二次電池システム200における分析部では、電池セルケース内に存在する気体を赤外分光分析法により分析する。分析は、セルケース1内に配置された多孔質中空管5中の気体に対して、光学窓6を介して赤外線を入射し、出射された赤外線を検出することによって、吸収スペクトルを解析して定性・定量分析を行う。
本発明のリチウムイオン二次電池システム200における評価部では、前記分析部で得られた定性・定量分析結果に基づいて、正負極の少なくともいずれか一方の容量劣化状態を評価する。正負極と電解液2の反応によって発生する気体を定量することにより、反応進行度を算出し、正負極の容量劣化状態を評価することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池システム200における判定部では、前記評価部で得られた正負極の容量劣化状態に基づいて、電池状態を判定する。前記の正負極の容量劣化状態に基づいて、両極のシフト後の電位−容量曲線を推定できれば、フルセルの容量を算出できる。
また、本発明のリチウムイオン二次電池システム200は、判定部で得られた判定結果に基づいてリチウムイオン二次電池100の運転制御を行うような、制御部を備えていてもよい。これにより、例えば劣化を抑制するように出力を調節した運転制御を行うことでリチウムイオン二次電池100の長寿命化が可能になる。
さらに、上述の反応進行度および容量を継時的に観察することによって、劣化の傾向を把握することができる。これにより、将来の劣化傾向を予測し、劣化状況に応じて適切な運転制御を行うこと等により電池の長寿命化を図ることができる。あるいは、機器のトラブル回避のために、電池の交換や検査を行う適切な時期を推定することもできる。
本発明のリチウムイオン二次電池システムでは、赤外分光分析をオンボードでリアルタイムに行ってもよいし、あるいは車載電池に対して、車検や点検のタイミングで任意の時期に行ってもよい。また、実際の電池には複数のセルを有するものが少なくないが、上記の分析はすべてのセルについて行ってもよいし、あるいはコスト上の観点から代表的なセルのみ抽出して行ってもよい。
以下に、本発明の実施形態について、図を用いて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図3は、本発明の第1実施形態に係るリチウムイオン二次電池100の電池セル10を表す正面図(図3(a))および側面図(図3(b))である。
リチウムイオン二次電池100の電池セル10は、密閉されたセルケース1中に、電解液2と、正極3と、負極4と、セパレータ8と、を有する。セルケース1内部には、正極3と負極4とがセパレータ8を介して対向して配置されるとともに、気体のみが通過可能な多孔質中空管6が、セルケース1外部の赤外光源からの赤外光を入射および出射可能に配置される。さらに電池セル10中で、多孔質中空管5の両端部又はセルケース1における多孔質中空管6の両端部に対応して、赤外線を透過可能な2つの光学窓6が配置される。
電解液2は、電池の使用に伴って正極3と反応を起こし、COガスを発生する。また、同様に負極4と反応し、CHガスを発生する。
多孔質中空管5は、気体のみが透過可能な多孔質構造を有し、高分子材料によって構成される。多孔質中空管6は、両端部からの電解液2の侵入を防ぐため、電池セル10内で電解液2の液相部に接触しない気相部中にセルケース1外部の赤外光源からの赤外光を入射および出射可能に配置される。また多孔質中空管5は図3に示すように、分析時に透過する赤外線の光路長を確保するため、直方体のセルケース1水平方向断面における長方形の長辺に沿って延びるように配置される。
気体は多孔質中空管5の管壁を自由に透過可能であるため、管内と前記気相部中の気体の組成は同じである。即ち、多孔質中空管5内の気体について定性・定量分析を行うことにより、電池セル10内で電極と電解液の反応により発生したCOガスおよびCHガスの総量を求めることができる。
光学窓6は、多孔質中空管5の両端部に対応してセルケース1に配置される。これにより、光学窓6を介して赤外線を入出射し、電池セル10内の気体を分析できる。
図4は、本実施形態に係る電池セル10において、光ファイバーを装着した様子を表す図である。
本実施形態では、セルケース1に固定された光学窓6の上に、さらに着脱可能な光ファイバー7を取り付けることが可能である。これにより、赤外光の光源と検出器を一直線上に配置せずとも分析が可能となり、分光分析機器の配置の自由度が向上するために、分析時の取り扱いが容易になる。
(第2実施形態)
図5は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池システム200を概略的に表す図である。
本発明の第2実施形態に係るリチウムイオン二次電池システム200は、上記第1実施形態に係るリチウムイオン二次電池100と、電池セルケース内に存在する気体を赤外分光分析により分析する分析部と、前記分析部で得られた定性・定量分析結果に基づいて、正負極の少なくともいずれか一方の容量劣化状態を取得する評価部と、前記評価部で得られた正負極の容量劣化状態に基づいて、電池状態を判定する判定部と、を一体として使用するものである。これにより、電池システム自身で電池状態を判定し、ユーザが電池状態を即座に把握し、劣化時にすぐに処置を行うことができる。
また、本発明のリチウムイオン二次電池システム200は、判定部で得られた判定結果に基づいてリチウムイオン二次電池100の運転制御を行う制御部を備える。これにより、劣化を抑制するように出力を調節した運転制御を行うことで、リチウムイオン二次電池100の長寿命化が可能になる。
上記の電池セル10によれば、赤外分光分析によるCOガスおよびCHガスの定性・定量分析結果に基づき、電極と電解液との反応の進行度を評価し、各電極の劣化度合いおよびフルセルの容量を把握することができる。また本実施形態では、赤外分光分析装置は電池システム200の一部として、電池100と一体として用いられている。これにより、継時的に電池状態を分析・判定することが容易になる。
さらに本発明の電池セルおよび電池判定方法によれば、上述の反応進行度および容量を継時的に観察することによって、劣化の傾向を把握することができる。これにより、将来の劣化傾向を予測し、劣化状況に応じて適切な運転制御を行うこと等により電池の長寿命化を図ることができる。あるいは、機器のトラブル回避のために、電池の交換や検査を行う適切な時期を推定することもできる。
電池100の長寿命化にあたっては、例えば、充放電量を抑制するなど適切に運転制御して劣化の速度を小さくする手法や、外部からリチウムイオンを補充して電池の容量を回復する手法等を用いてもよい。
1 …セルケース
2 …電解液
3 …正極
4 …負極
5 …多孔質中空管
6 …光学窓
7 …光ファイバー
8 …セパレータ
10 …電池セル
100…リチウムイオン二次電池
200…リチウムイオン二次電池システム

Claims (4)

  1. セルケースと、電解液と、正極と、負極と、を含んで構成されるリチウムイオン二次電池において、
    前記セルケースの内部に配置され、赤外光を透過可能な物質から構成されるとともに気体のみが通過可能な多孔質中空管と、
    前記多孔質中空管の両端部に対応して配置され、赤外光を透過可能な2つの光学窓と、を備え、
    前記2つの光学窓は、一方においてセルケース外部の赤外光源からの赤外光を入射可能であるとともに、他方においてセルケース外部の検出器に向けて赤外光を出射可能である、リチウムイオン二次電池。
  2. 前記光学窓は、光ファイバーを着脱可能である、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池と、
    前記多孔質中空管に赤外線を入出射する赤外分光分析装置と、を備える、リチウムイオン二次電池システム。
  4. 電池セルケース内に存在する気体を赤外分光分析により定性・定量分析する分析部と、
    前記分析部で得られた定性・定量分析結果に基づいて、正負極の少なくともいずれか一方の容量劣化状態を取得する評価部と、
    前記評価部で得られた正負極の容量劣化状態に基づいて、電池状態を判定する判定部と、をさらに備える、請求項3に記載のリチウムイオン二次電池システム。
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