JP6967481B2 - 焼却設備 - Google Patents
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Description
本発明は、産業廃棄物等のごみを焼却処理する焼却設備に関する。
従来から、産業廃棄物等のごみを一時的に貯留するとともに、下方に順次供給するホッパを有し、当該ホッパの底部においてごみを給塵装置で焼却炉内に供給し、焼却処理する焼却設備が知られている。このような焼却設備としては、焼却炉でのごみの燃焼状態を安定させるために、給塵装置により焼却炉内へ供給されるごみの比重を算出し、算出した比重を給塵装置による焼却炉内へのごみの供給量の制御に利用するものが提案されている。
例えば特許文献1には、重量計が取り付けられたクレーンと、当該クレーンによりごみが投入されるホッパと、ホッパ上方に設置された走査型レーザー式レベル計を備える焼却設備が開示されている。この焼却設備では、走査型レーザー式レベル計が、ホッパに投入されるごみの表面を二次元的に走査して、ごみの表面の三次元的な距離分布データを作成する。新たにホッパにごみを投入する直前と直後のごみの表面の距離分布データから、ホッパに投入したごみの容積を算出する。そして、算出したごみの容積、重量計で測定されたごみの重量、及びこれら容積と重量から算出されるごみの比重を、ホッパへのごみの投入回数に関連付けてそれぞれ記憶する。
また、給塵装置によって焼却炉内へごみが供給されることによるホッパ内のごみの総容積の変動具合から、焼却炉内へ供給される直前のごみの投入回数を割り出し、割り出した投入回数と関連づけて記憶された比重を用いて、焼却炉内へのごみの供給熱量が一定となるように、焼却炉内へごみを供給する給塵装置を制御する。
しかしながら、上述の焼却設備では、ホッパに投入されるごみの容積を算出するために、ごみの表面の距離分布データを作成する走査型のレーザー式レベル計が必要となるため、焼却設備のコストが増加する。
そこで、本発明は、簡易な構成でホッパに投入されるごみの容積を算出することができる焼却設備を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る焼却設備は、焼却設備は、ごみを焼却する焼却炉と、ピット内のごみを掴むバケット及び前記バケットに掴まれたごみの重量を計測する重量計を有するクレーンと、前記クレーンにより上方から投入されたごみを貯留するホッパと、前記ホッパの下部で前記焼却炉にごみを供給する給塵装置と、前記ホッパに貯留されたごみの表面の高さを計測する高さ計測装置と、前記ホッパに貯留されたごみの表面の高さと、前記ホッパに貯留されたごみの総容積に対応する総容積対応値の対応関係を予め記憶する対応関係記憶部と、前記クレーンからの一回の投入により前記ホッパ内に積層されるごみ層ごとに区分けして、各ごみ層の容積に対応する投入容積対応値及び各ごみ層の重量を記憶するデータ管理部と、前記対応関係を用いて、前記ホッパにごみが投入されるたびに前記高さ計測装置に計測された高さに対応する前記総容積対応値を取得するとともに、前記総容積対応値に基づき、前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの最上層のごみ層の容積に対応する前記投入容積対応値を算出する投入容積算出部と、を備える。
上記の構成によれば、対応関係記憶部が、ホッパに貯留されたごみの表面の高さと、ホッパに貯留されたごみの総容積に対応する総容積対応値の対応関係を予め記憶している。このため、投入容積算出部は、この対応関係を用いることで、走査型のレーザー式レベル計を用いずとも、高さ計測装置の計測値から、即座にホッパに貯留されたごみの総容積に対応する総容積対応値を取得して、容易にごみの投入容積(すなわち、最上層のごみ層の容積)に対応する投入容積対応値を算出することができる。従って、上記の構成により、簡易な構成でホッパに投入されるごみの容積を算出することができる。
また、上記の焼却設備において、前記投入容積算出部は、前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの前記最上層以外の各ごみ層の容積に対応する前記投入容積対応値を積算するとともに、当該積算値を、前記総容積対応値から減算することにより、前記最上層のごみ層の容積に対応する前記投入容積対応値を算出してもよい。
また、上記の焼却設備は、前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの前記最上層以外の各ごみ層について、各前記ごみ層より上に位置するごみ層の総重量に基づき、各前記ごみ層の前記投入容積対応値を補正する圧密補正部を備え、前記投入容積算出部は、前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの前記最上層以外の各ごみ層の補正後の前記投入容積対応値を積算するとともに、当該積算値を、前記総容積対応値から減算することにより、前記最上層のごみ層の容積に対応する前記投入容積対応値を算出してもよい。この構成によれば、各ごみ層の投入容積対応値について、上のごみ層の荷重により圧密されることを考慮した値に補正できるため、各ごみ層の投入容積対応値を、より正確な値に近づけることができる。その結果、これらごみ層の投入容積対応値の積算値を用いて算出される、最上層のごみ層の投入容積対応値も、より正確な値に近づけることができる。
また、上記の焼却設備において、前記圧密補正部は、前記ホッパにごみが投入されるたびに、前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの前記最上層以外の各ごみ層について、前記投入容積対応値を補正し、前記データ管理部は、前記ホッパにごみが投入されるたびに、前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの前記最上層以外の各ごみ層について記憶した前記投入容積対応値を、最新に補正された前記投入容積対応値に更新してもよい。
前記ホッパは、所定の高さ変化に対する断面積の変化率が異なる複数の筒要素が上下方向に連なって形成されており、前記総容積対応値は、前記ホッパに貯留されたごみが、一定の断面積を有する仮想のホッパに貯留されたと仮定した場合の前記仮想のホッパに貯留されたごみの表面の換算高さであってもよい。
また、上記の焼却設備において、前記給塵装置により前記焼却炉内に供給されたごみの容積に対応する供給容積対応値を算出する供給容積算出部と、前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの最下層のごみ層の容積に対応する前記投入容積対応値を用いて、前記焼却炉内に供給されるごみの比重を算出する比重算出部と、前記供給容積算出部が算出した前記供給容積対応値及び前記比重算出部が算出した比重に基づき、前記焼却炉内に供給されるごみの重量を算出する供給重量算出部と、を備えてもよい。この構成によれば、焼却炉に供給されるごみの供給重量を精度良く算出できるため、焼却炉内でのごみの燃焼制御性を向上させることができる。
また、圧密補正部を備える上記の焼却設備において、前記給塵装置により前記焼却炉内に供給されたごみの容積に対応する供給容積対応値を算出する供給容積算出部と、前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの最下層のごみ層の容積に対応する前記投入容積対応値であって、前記圧密補正部により最新に補正された前記投入容積対応値を用いて、前記焼却炉内に供給されるごみの比重を算出する比重算出部と、前記供給容積算出部が算出した前記供給容積対応値及び前記比重算出部が算出した比重に基づき、前記焼却炉内に供給されるごみの重量を算出する供給重量算出部と、を備えてもよい。この構成によれば、比重算出部が、圧密補正部により補正された投入容積対応値を用いるため、より精度良く比重を算出することができ、その結果、焼却炉内でのごみの燃焼制御性をより向上させることができる。
本発明によれば、簡易な構成でホッパに投入されるごみの容積を算出することができる焼却設備を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照しながら説明する。
図1は、焼却設備100の全体構成を示す概略構成図である。図1に示すように、焼却設備100は、ピット10と、ホッパ20と、給塵装置30と、焼却炉40と、ボイラ50と、制御装置60とを備えている。
ピット10には、焼却設備100に運搬されてきたごみが投入され、貯留される。ピット10は、ごみが貯留される貯留空間11と、その上側で貯留空間11と連続する、貯留空間11に貯留されたごみがホッパ20に搬送される搬送空間12とを有している。ピット10の搬送空間12には、クレーン13が設けられている。クレーン13は、ピット10内のごみを掴むバケット14を有しており、バケット14に掴まれたごみをホッパ20の上方に搬送してホッパ20に投入する。また、クレーン13は、バケット14に掴まれ、搬送されるごみの重量を計測する重量計15を有する。
また、ピット10の搬送空間12には、ホッパ20に貯留されたごみの表面の高さ(以下、「表面高さ」と呼ぶ。)Lを計測する高さ計測装置16が設けられている。高さ計測装置16は、ピット10の搬送空間12に配置されている。高さ計測装置16は、例えば超音波式のレベル計である。
ホッパ20は、クレーン13により上方から投入されたごみを一時的に貯留するとともに、下方へと順次供給する。クレーン13により上方から投入されるたびに、ホッパ20内には、ごみが積層される。ホッパ20へのごみ投入直後の表面高さLは、ホッパ20へのごみ投入直前のものに比べて増加する。一方、後述するように、ホッパ20内の底部分のごみは、ホッパ20の底部に設けられた給塵装置30によって随時焼却炉40内に供給される。このため、給塵装置30によるごみ供給直後の表面高さLは、給塵装置30によるごみ供給直前のものに比べて減少する。ホッパ20のより詳細な形状については、後述する。
給塵装置30は、ホッパ20の下部に設けられており、ホッパ20に投入されたごみを焼却炉40内に供給する。給塵装置30は、水平方向に往復するプッシャ31と、プッシャ31を往復駆動する駆動装置32とを有している。駆動装置32は、例えば油圧シリンダであり、ホッパ20に対して焼却炉40とは反対側に配置されている。但し、駆動装置32は、ホッパ20に対して焼却炉40とは反対側に配置されていなくてもよい。例えば、駆動装置32は、焼却炉40側から見てプッシャ31と横並びに配置されていてもよい。プッシャ31は、略直方体状であって、ホッパ20の底部分で往復駆動する。そして、プッシャ31は、ホッパ20内のごみを焼却炉40の入口40aに向かって順次押し出すことによって焼却炉40内にごみを供給する。このプッシャ31の移動速度、単位時間あたりの移動回数、ストローク(移動量)、及びストローク端の位置のうちの一部又は全部が、後述する制御装置60に制御されることにより、単位時間あたりに焼却炉40内に供給されるごみの量が調整される。
焼却炉40では、ごみを搬送しながら焼却する。焼却炉40は、上流側から順に、主燃焼室41と、主燃焼室41と連続する再燃焼室42とを有している。また、焼却炉40は、ストーカ式焼却炉であり、焼却炉40における主燃焼室41及び再燃焼室42の下方には、上流側から順に、ごみの搬送手段としての、乾燥ストーカ43、燃焼ストーカ44及び後燃焼ストーカ45が設けられている。主燃焼室41には、ストーカ43〜45越しに一次空気が供給されるとともに、ストーカ43〜45の上方で二次空気が供給される。また、主燃焼室41には、焼却炉40から排出された排ガスが供給される。排ガスは、酸素濃度が空気より低いので、燃焼温度の局所的な過上昇を抑えるために主燃焼室41に供給される。本実施形態では、ボイラ50を通過した排ガスの一部が、主燃焼室41に戻される。
給塵装置30により焼却炉40内に供給されたごみは、まず乾燥ストーカ43に送られ、一次空気及び主燃焼室41の輻射熱により乾燥される。乾燥ストーカ43において乾燥されたごみは、乾燥ストーカ43により燃焼ストーカ44に送られ燃焼され、火炎が発生する。燃焼ストーカ44におけるごみ及び燃焼により発生した灰は、燃焼ストーカ44により後燃焼ストーカ45に送られる。後燃焼ストーカ45では、燃焼ストーカ44にて燃焼しきれなかった未燃焼分のごみが燃焼され、ごみの燃焼後の灰は、後燃焼ストーカ45に隣接して設けられたシュート46から排出される。
また、主燃焼室41では、ごみの熱分解及び部分酸化反応により燃焼ガスが生成され、この燃焼ガスがごみと共に燃焼される。再燃焼室42では、主燃焼室41から流入した燃焼ガスが完全燃焼される。本実施形態の焼却炉40は、燃焼ガスとごみが並行して流れる並行流焼却炉である。但し、焼却炉40は、燃焼ガスとごみが異なる方向に流れる方式の焼却炉(例えば、中間流焼却炉)であってもよい。また、焼却炉40は、ストーカ式でなくてもよく、例えばキルン式であってもよい。
ボイラ50は、ごみの燃焼によって発生した熱を利用して蒸気を生成する部分である。ボイラ50は、流路壁に設けられた多数の水管51及び過熱器管52で熱交換を行うことにより蒸気(過熱蒸気)を生成し、生成した蒸気は図外の蒸気タービン発電機に供給されて発電が行われる。ボイラ50を通過した排ガスの大部分は、排ガス処理設備(図示せず)を経由し、煙突(図示せず)から大気中へ放出され、ボイラ50を通過した排ガスの一部が、上述したように主燃焼室41に戻される。
制御装置60は、焼却設備100における給塵装置30を制御する。図2は、焼却設備100の制御系のブロック図である。制御装置60は、重量計15及び高さ計測装置16と電気的に接続されている。また、制御装置60は、給塵装置30と電気的に接続されている。制御装置60は、重量計15及び高さ計測装置16から計測信号を受信し、給塵装置30に制御信号を送信する。
制御装置60は、図2に示すように、機能的ブロックとして、対応関係記憶部61と、データ管理部62と、圧密補正部63と、投入容積算出部64と、供給容積算出部65と、比重算出部66と、供給重量算出部67とを有している。制御装置60は、例えばコンピュータであって、ROM、RAM等の記憶部、及び当該記憶部に記憶された所定のプログラムを実行するCPU等の演算処理部を有しており、例えばこれら制御装置60の記憶部及び/又は演算処理部が、上述の各機能ブロックとして機能する。なお、制御装置60は単一のコンピュータによる集中制御により各処理を実行してもよいし、複数のコンピュータの協働による分散制御により各処理を実行してもよい。
対応関係記憶部61は、表面高さLと、ホッパ20に貯留されたごみの総容積Vに対応する総容積対応値の対応関係を予め記憶する。以下、ごみの表面高さLと総容積対応値の対応関係について詳しく説明する。
まずホッパ20の詳細な形状について、図3(A)を参照して説明する。図3(A)には、ホッパ20の拡大側面断面図が示される。図3(A)に示すように、ホッパ20は、複数(本実施形態では4つ)の筒要素21a〜21dが、上下方向に連なって形成されている。これら筒要素21a〜21dは、所定の高さ変化に対する断面積の変化率が異なる。
本実施形態では、これら筒要素21a〜21dのうち、最下端に位置する筒要素21aは、一定の断面積Sを有する。なお、本願の明細書及び特許請求の範囲において、ホッパの断面積とは、ホッパ内をごみが通過するホッパ通路を水平面で切断したときの当該ホッパ通路の断面積を意味する。一方、筒要素21b,21c,21dは、上方にいくにつれて断面積が大きくなる形状、すなわち上方にいくにつれて断面積が大きくなる形状を有する。
図4は、ホッパ20に貯留されたごみの表面高さLとごみの総容積Vの対応関係の一例を示すグラフであり、横軸が、表面高さLであり、縦軸が、ホッパ20に貯留されたごみの総容積Vである。縦軸の値V1〜V4は、それぞれホッパ20の筒要素21a〜21dの上端の高さL1〜L4までごみが貯留された場合のごみの総容積である。上述したように、筒要素21a〜21dの所定の高さ変化に対する断面積の変化率が異なるため、図4に示すグラフは、表面高さLが0〜L1,L1〜L2,L2〜L3,L3〜L4のそれぞれの範囲で互いに異なる直線又は曲線を描く。
本実施形態では、ホッパ20に貯留されたごみが、図3(B)に示すように、一定の断面積Sを有する仮想のホッパ20aに貯留されたと仮定して、ホッパ20内のごみの表面高さLを、仮想ホッパ20a内のごみの表面高さHに換算する。以下、表面高さLから換算した仮想ホッパ20a内のごみの表面高さHを、「換算高さH」と称する。なお、本実施形態では、仮想ホッパ20aの断面積Sは、ホッパ20の筒要素21aと同じ断面積Sである。
図5は、表面高さLと換算高さHの対応関係の一例を示すグラフであり、横軸が、表面高さLであり、縦軸が、換算高さHである。本実施形態において、対応関係記憶部61は、ごみの表面の高さLと換算高さHとの対応関係を予め記憶する。なお、換算高さHは、本発明の「総容積対応値」に相当する。
以下の説明において、図3(B)に示すように、i回目のごみの投入によってホッパ20内に積層されるごみの層に相当する仮想ホッパ20a内のごみの層を、ごみ層Giと示し、当該ごみ層Giの仮想ホッパ20a内における厚みを、換算厚みDiと示すこととする。なお、図3(B)には、簡単化のため、仮想ホッパ20a内に積層されたごみ層のうち、ごみ層Giのみ示している。
データ管理部62は、ホッパ20内に貯留されたごみ(すなわち、仮想ホッパ20a内に貯留されたと仮定されたごみ)に関するデータを管理する。具体的には、データ管理部62は、ホッパ20内のごみを、クレーン13からの1回のごみの投入により形成されるごみ層ごとに区分けして、各ごみ層の重量と換算厚みを記憶して管理する。
また、データ管理部62は、クレーン13からホッパ20へごみが投入されるたびに、又は、給塵装置30により焼却炉40内へごみが供給されるたびに、各ごみ層の重量や換算厚みを最新のデータに適宜更新する。例えば、データ管理部62は、クレーン13からホッパ20へのごみの投入されるたびに、各ごみ層の換算厚みを、当該ごみ層より上に位置するごみ層の荷重による圧密を考慮した値に更新する。このような圧密を考量した値への補正は、圧密補正部63によって行われる。
圧密補正部63は、ホッパ20内に積層されるごみ層のうちの最上層以外の各ごみ層について、各ごみ層より上に位置するごみ層の総重量に基づき、各ごみ層の換算厚みを補正する。具体的には、圧密補正部63は、図6に示した関係を用いて、既にホッパ20に積層された各ごみ層の換算厚みを補正する。
図6は、ごみ重量積算値Xと圧密補正係数Yの関係を示すグラフである。横軸がごみ重量積算値Xであり、縦軸が圧密補正係数Yである。ごみ重量積算値Xは、対象となるごみ層より上に位置するごみ層の総重量である。例えばホッパ20内へのM回目のごみの投入によって、最上層にごみ層GMが形成されるとき、ホッパ20内へi回目(i<M)のごみの投入によって形成されたごみ層Giのごみ重量積算値Xiは、下記の式(1)により算出される。
また、図6における圧密補正係数Yは、対象となるごみ層(例えば、ごみ層Gi)について、当該ごみ層が最上層に位置していたときの当初の換算厚みに対する、圧密を考慮した換算厚みの比率である。すなわち、圧密を考慮した換算厚みは、下記の式(2)により算出される。
図6に示すように、ごみ重量積算値Xが大きくなるにつれて、圧密補正係数Yは1から減少していき、また、圧密補正係数Yの変化率も徐々に小さくなる。なお、このようなごみ重量積算値Xと圧密補正係数Yの関係、すなわち、上からの荷重が大きくなるにつれて容積の変化率が小さくなることは、一般的に知られている。
このように、圧密補正部63は、ホッパ20にごみが投入されるたびに、ホッパ20内に積層されるごみ層のうちの最上層以外の各ごみ層について、換算厚みを補正する。また、データ管理部62は、ホッパ20にごみが投入されるたびに、ホッパ20内に積層されるごみ層のうちの最上層以外の各ごみ層について記憶した換算厚みを、圧密補正部63により最新に補正された換算厚みに更新する。
図2に戻って、投入容積算出部64は、図5に示す対応関係を用いて、ホッパ20にごみを投入した直後に高さ計測装置16に計測された表面高さLに対応する換算高さHを取得する。そして、投入容積算出部64は、換算高さHに基づき、ホッパ20内に積層されるごみ層のうちの最上層のごみ層の容積(すなわち、ホッパ20に最新に投入されたごみの容積)に対応する換算厚みDを算出する。なお、換算厚みDは、本発明の「投入容積対応値」に相当する。
以下では、図7を参照しながら、投入容積算出部64による換算厚みDの算出方法を説明する。図7は、仮想ホッパ20aに積層されたごみ層を模式的に示した積層モデル図であり、図7(A)は、M回目のごみ投入前の積層モデル図を示しており、図7(B)は、M回目のごみ投入後の積層モデル図を示している。
投入容積算出部64がM回目に投入したごみにより形成されたごみ層GMの換算厚みD(M)を算出することを考える。なお、図7についての説明では、任意のごみ層Giの換算厚みD(i)について、M回目に投入されるごみの重量に基づき圧密補正部63が補正する換算厚みをD1(i)とし(図7(A)参照)、圧密補正部63が補正した後の換算厚みをD2(i)として説明する(図7(B)参照)。また、図7に示す例では、仮想ホッパ20a内のごみ層における最下層には、M回目の投入よりc回前に投入したごみにより形成されたごみ層GM−cが位置するものとして説明する。
図7(A)に示すように、M回目のごみ投入の前は、仮想ホッパ20aには、ごみ層GM−c、GM−c+1、…、GM−1が積層されている。
投入容積算出部64は、M回目のごみ投入の直後に計測された表面高さL(M)を取得するとともに、当該表面高さL(M)を、対応関係記憶部61が記憶する対応関係を利用して、換算高さH(M)に換算する(図7(B)参照)。
また、投入容積算出部64は、最上層GM以外のごみ層GM−c、GM−c+1、…、GM−1について、圧密補正部63により補正した後の換算厚みD2(i)を積算した値を取得する。そして、換算高さH(M)から取得した積算値を減算する。つまり、下記の式(3)により、ごみ層GMの換算厚みD(M)を算出する。
こうして、投入容積算出部64は、最上層のごみ層GMの換算厚みD(M)を算出する。データ管理部62は、最上層のごみ層GMについて、投入容積算出部64により算出した換算厚みD(M)を記憶する。また、データ管理部62は、最上層のごみ層GMについて、重量計15により計測された重量W(M)を記憶する。
図2に戻って、供給容積算出部65は、給塵装置30により焼却炉40内にごみを供給する直前と直後の表面高さLに対応する換算高さを取得する。また、供給容積算出部65は、取得したこれら換算高さの差分から、給塵装置30により焼却炉40内に供給されたごみの容積に対応する供給容積対応値を算出する。そして、比重算出部66は、供給容積対応値に基づき、焼却炉40内に供給されるごみの比重を算出する。
以下では、図8及び図9を参照しながら、比重算出部66による焼却炉40内に供給されるごみ(以下、単に「供給ごみ」と呼ぶ。)の比重ρを算出する方法を説明する。なお、本実施形態では、供給ごみの容積に対応する供給容積対応値も、仮想ホッパ20aに貯留された場合のごみ層の厚みとして示される。以下、供給容積対応値は、換算厚みDsとして表す。
図8の例では、換算厚みDsが、ごみを供給する直前の最下層のごみ層GM−cの厚みD(M−c)以下である場合の比重ρの計算について説明する。図8は、仮想ホッパ20aに積層されたごみ層を模式的に示した積層モデル図であり、図8(A)は、焼却炉40内にごみを供給する前の積層モデル図を示しており、図8(B)は、焼却炉40内にごみを供給した後の積層モデル図を示している。
なお、図8についての説明では、ごみを供給する直前の最下層のごみ層GM−cについて、ごみを供給する直前の重量及び換算厚みをW1(M−c)及びD1(M−c)とし、ごみを供給した直後の重量及び換算厚みをW2(M−c)及びD2(M−c)として説明する。図8(A)に示す例では、ごみ供給前の最上層には、M回目に投入したごみにより形成されたごみ層GMが位置し、ごみ供給前の最下層には、M回目の投入よりc回前に投入したごみにより形成されたごみ層GM−cが位置するものとして説明する。
図8(A)に示すように、仮想ホッパ20aには、ごみ層GM−c、GM−c+1、…、GM−1が積層されている。図8(A)に斜線で示すように、最下層のごみ層GM−cの一部が供給ごみとして焼却炉40に供給されることとなる。供給容積算出部65は、焼却炉40内にごみを供給する直前の換算高さH1(M)を取得する。
図8(B)に示すように、焼却炉40にごみが供給されると、供給ごみの分だけホッパに貯留されたごみの高さが減少する。供給容積算出部65は、焼却炉40内にごみを供給した直後の換算高さH2(M)を取得するとともに、ごみを供給する直前の換算高さH1(M)から換算高さH2(M)を減算する。つまり、供給容積算出部65は、下記の式(4)により換算厚みDsを算出する。
こうして、供給容積算出部65は、供給ごみの容積に対応する換算厚みDsを取得する。なお、供給ごみの容積は、換算厚みDsに仮想ホッパ20aの断面積Sを乗算した値である。
次に、比重算出部66は、換算厚みDsを、ごみを供給する直前の最下層のごみ層GM−cの換算厚みD1(M−c)と比較する。そして、換算厚みDsがごみを供給する直前の最下層のごみ層GM−cの換算厚みD1(M−c)以下である場合、供給ごみは、全て最下層のごみ層GM−cに属するものである。このため、比重算出部66は、換算厚みDsが換算厚みD1(M−c)以下である場合、下記の式(5)により比重ρを算出する。
次に、換算厚みDsが、ごみを供給する直前の最下層のごみ層GM−cの換算厚みD(M−c)を上回っている場合の比重ρの計算について、図9を参照して説明する。図9は、仮想ホッパ20aに積層されたごみ層を模式的に示した積層モデル図であり、図9(A)は、焼却炉40内にごみを供給する前の積層モデル図を示しており、図9(B)は、焼却炉40内にごみを供給した後の積層モデル図を示している。
なお、図9についての説明では、ごみを供給する直前の最下層のごみ層GM−cについて、ごみを供給する直前の重量及び換算厚みをW(M−c)及びD(M−c)とする。また、ごみを供給する直前の最下層のごみ層GM−cの1つ上の層であるごみ層GM−c+1について、ごみを供給する直前の重量及び換算厚みをW1(M−c+1)及びD1(M−c+1)とし、ごみを供給した直後の重量及び換算厚みをW2(M−c+1)及びD2(M−c+1)として説明する。図9(A)に示す例でも、図8(A)と同様に、ごみ供給前の最上層には、M回目に投入したごみにより形成されたごみ層GMが位置し、ごみ供給前の最下層には、M回目の投入よりc回前に投入したごみにより形成されたごみ層GM−cが位置するものとして説明する。
供給容積算出部65による換算厚みDsの算出方法は、図9の例でも、図8に示したものと同じである。すなわち、供給容積算出部65は、上記の式(4)により換算厚みDsを算出する。
比重算出部66は、換算厚みDsを、ごみを供給する直前の最下層のごみ層GM−cの換算厚みD(M−c)と比較する。そして、換算厚みDsがごみ層GM−cの換算厚みD(M−c)を上回っている場合、供給ごみは、その一部が最下層のごみ層GM−cに属し、残りがその1つ上の層のごみ層GM−c+1に属するものである。このため、比重算出部66は、換算厚みDsが換算厚みD(M−c)を上回っている場合、供給ごみに含まれる各ごみ層の割合を勘案した下記の式(6)により比重ρを算出する。
図2に戻って、供給重量算出部67は、供給容積算出部65が算出した供給容積対応値及び比重算出部66が算出した比重に基づき、焼却炉40内に供給されるごみの重量を算出する。具体的には、供給重量算出部67は、供給容積算出部65が取得した換算厚みDsに仮想ホッパ20aの断面積Sを乗算して、焼却炉40に供給されたごみの供給容積を取得する。そして、供給重量算出部67は、取得したごみの供給容積に、比重算出部66が算出した比重を乗算して、焼却炉40内に供給されるごみの重量(供給重量)を算出する。
なお、供給重量算出部67が算出した供給重量は、焼却炉40内でのごみの燃焼制御性を向上させる目的で、給塵装置30の制御に用いられる。例えば、制御装置60は、算出された供給重量に基づき、焼却炉40内に供給されたごみの入熱量を算出する。さらに、制御装置60は、焼却炉40内に供給される単位時間当たりのごみの入熱量が一定(例えば、予め設定された目標入熱量)となるように、焼却炉40内に供給されるごみの供給量が調整されるよう給塵装置30を制御する。
次に、制御装置60による制御の流れについて、図10を参照しつつ説明する。図10は、制御装置60による制御の流れを示すフローチャートである。なお、ホッパ20内には、既にごみ層が積層されており、既に積層されたごみ層についてのデータは、データ管理部62は記憶している。
データ管理部62は、クレーン13から新たにホッパ20へのごみの投入があるか否かを判定する(ステップS1)。この判定方法は、いかなる態様であってもよく、例えばデータ管理部62は、新たにホッパ20へのごみの投入があるか否かについて、クレーン13を制御するための制御信号に基づいて判定してもよいし、ピット10内にクレーン13の動きを検知するセンサを設けて、当該センサが検知した信号に基づいて判定してもよい。
データ管理部62がクレーン13から新たにホッパ20へのごみの投入があると判定した場合(ステップS1:YES)、重量計15は、新たにホッパ20へ投入するごみの重量を計測し、データ管理部62は、計測した重量Wを、最上層のごみ層の重量として取得する(ステップS2)。
次に、高さ計測装置16は、新たにごみがホッパ20内に投入されるたびに表面高さLを計測する。また、データ管理部62は、対応関係記憶部61が記憶する対応関係を用いて、表面高さLから換算高さHを取得する(ステップS3)。
次に、圧密補正部63は、新たにホッパ20内に投入したごみの重量Wに基づいて、既にホッパ20に積層された各ごみ層の換算厚みを補正する(ステップS4)。
具体的には、圧密補正部63は、各ごみ層について、上記式(1)によりごみ重量積算値Xを算出する。そして、圧密補正部63は、算出したごみ重量積算値Xと図6に示した対応関係を用いて、圧密補正係数Yを取得する。最後に、圧密補正部63は、取得した圧密補正係数Yと対象となるごみ層の当初の換算厚みを用いて、圧密を考慮した換算厚み、すなわち新たにホッパ20内に投入したごみの重量Wに基づき補正されたごみ層の換算厚みを算出する。
データ管理部62は、新たにごみを投入する前に積層されていた各ごみ層について、圧密補正部63による補正後の換算厚みを、各ごみ層の最新の換算厚みとして更新する。
次に、投入容積算出部64は、新たにごみをホッパ20内に投入することにより形成された最上層のごみ層の容積に対応する換算厚みを算出する(ステップS5)。具体的には、投入容積算出部64は、ステップS3で取得した換算高さと、ステップS4で取得した補正されたごみ層の換算厚みを、上記の式(3)に代入して算出する。
こうして、データ管理部62は、最上層のごみ層について、投入回数と、ステップS2で取得した重量Wと、ステップS4で取得した換算厚みとを互いに関連付けて記憶する。
なお、ステップS5で取得及び記憶された最上層のごみ層の換算厚みは、当該ごみ層の上に更にごみ層が形成されると、次回のステップS4で圧密を考慮した補正により更新されることになる。ただし、記憶された最上層のごみ層の換算厚みは、次回以降のステップS4において、「当初の換算厚み」として用いられる。このため、制御装置60は、少なくとも当該ごみ層がホッパ20に存在する間は「当初の換算厚み」として、最初に記憶した最上層のごみ層の換算厚みを別途保持する。
ステップS5の後、あるいは、データ管理部62がクレーン13から新たにホッパ20へのごみの投入がないと判定した場合(ステップS1:NO)、ステップS6に進む。
ステップS6において、データ管理部62は、給塵装置30による焼却炉40内へのごみの供給があるか否か、すなわち駆動装置32がプッシャ31を駆動したか否かを判定する(ステップS6)。
データ管理部62が、駆動装置32がプッシャ31を駆動したと判定した場合(ステップS6:YES)、供給容積算出部65は、換算高さの減少量、すなわち、供給ごみの容積に対応する換算厚みDsを取得する(ステップS7)。
具体的には、高さ計測装置16は、給塵装置30により焼却炉40内にごみを供給する直前と直後の表面高さLを計測する。供給容積算出部65は、対応関係記憶部61が記憶する対応関係を用いて、ごみを供給する直前と直後の表面高さLのそれぞれについて換算高さHを取得して、上記の式(4)に代入し、換算厚みDsを取得する。
次に、比重算出部66は、取得した換算高さの減少量である換算厚みDsに基づき、焼却炉40内に供給したごみの比重を算出し、供給重量算出部67は、焼却炉40内に供給されるごみの重量を算出する(ステップS8)。
具体的には、比重算出部66は、換算厚みDsを、ごみを供給する直前の最下層のごみ層の換算厚みと比較する。比重算出部66は、換算厚みDsが換算厚み以下である場合、上記の式(5)により比重ρを算出する(図8参照)。また、比重算出部66は、換算厚みDsが換算厚みを上回っている場合、上記の式(6)により比重ρを算出する(図9参照)。
そして、供給重量算出部67は、算出された比重ρに、ステップS4で取得した換算厚みDs、および仮想ホッパ20aの断面積Sを乗算して、ごみの供給重量を得る。なお、上述したように、算出したごみの供給重量は、給塵装置30の制御に用いられる。
次に、データ管理部62は、取得した換算高さの減少量である換算厚みDsに基づき、最下層のごみ層のデータを更新する(ステップS9)。
具体的には、データ管理部62は、換算厚みDsが換算厚み以下である場合(図8参照)、最下層のごみ層の投入回数を維持するとともに、換算厚みDsに基づき、最下層のごみ層の重量と換算厚みを更新する。
例えば、図8に示した例を用いて説明すれば、ごみを供給した直後の最下層のごみ層GM−cの重量W2(M−c)及び換算厚みD2(M−c)は、下記の式(7)及び(8)により算出される。
また、データ管理部62は、換算厚みDsが換算厚みを上回っている場合(図9参照)、最下層のごみ層の投入回数を1つ後の投入回数に変更するとともに、換算厚みDsに基づき、1つ後の投入回数に関連するごみ層の重量と換算厚みを更新する。
例えば、図9に示した例を用いて説明すれば、ごみを供給した直後に新たに最下層となったごみ層GM−c+1の重量W2(M−c+1)及び換算厚みD2(M−c+1)は、下記の式(9)及び(10)により算出される。
ステップS9の後、あるいは、データ管理部62が駆動装置32がプッシャ31を駆動したと判定した場合(ステップS6:NO)、ステップS1に戻る。こうして、各ごみ層についての重量や換算厚みを更新しつつ、焼却炉40内に供給されるごみの比重が算出される。
以上に説明したように、本実施形態に係る焼却設備100によれば、対応関係記憶部61が、ホッパ20に貯留されたごみの表面高さLと、ホッパ20に貯留されたごみの総容積Vに対応する換算高さHの対応関係を予め記憶している。このため、投入容積算出部64は、この対応関係を用いることで、走査型のレーザー式レベル計を用いずとも、高さ計測装置16の計測値から、即座にホッパ20に貯留されたごみの総容積Vに対応する換算高さHを取得して、容易にごみの投入容積(すなわち、最上層のごみ層の容積)に対応する換算厚みDを算出することができる。従って、上記の構成により、簡易な構成でホッパ20に投入されるごみの容積を算出することができる。
また、本実施形態では、各ごみ層の換算厚みDについて、上のごみ層の荷重により圧密されることを考慮した値に補正できるため、各ごみ層の換算厚みDを、実際のごみ層の容積に対応する値に近づけることができる。また、その結果、これらごみ層の換算厚みの積算値を用いて算出される最上層のごみ層の換算厚みDも、実際のごみ層の容積に対応する値に近づけることができる。さらに、比重算出部66が、圧密補正部63により補正された換算厚みを用いるため、より精度良く比重を算出することができ、その結果、焼却炉40内でのごみの燃焼制御性をより向上させることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態で説明された、ホッパ20の形状やごみの表面高さとごみの総容積の対応関係を示すグラフの形状などは、一例にすぎず、種々の変形が可能である。また、上記実施形態では、「換算高さ」及び「換算厚み」が、それぞれ本発明の「総容積対応値」及び「投入容積対応値」に対応したが、本発明の「総容積対応値」及び「投入容積対応値」は、「換算高さ」及び「換算厚み」に限定されない。例えば、本発明の「総容積対応値」は、ホッパ20に貯留されたごみの総容積であってもよいし、本発明の「投入容積対応値」は、各ごみ層の容積であってもよい。この場合、対応関係記憶部は、図4に示した、ごみの表面の高さLとごみの総容積Vとの対応関係を予め記憶してもよい。また、本発明の「供給容積対応値」も、換算厚みDsでなくてもよく、ホッパ20に貯留されたごみの総容積であってもよい。
また、投入容積算出部64によるホッパ20に投入したごみの容積の算出方法は、上記実施形態で説明された方法に限定されない。例えば、各ごみ層の換算厚みについて、圧密を考慮した補正が行われなくてもよい。この場合、投入容積算出部64は、最上層GM以外のごみ層GM−c、GM−c+1、…、GM−1について、補正を行なわない当初の換算厚み(各ごみ層が最上層に位置していたときに算出された各ごみ層の換算厚み)を積算した値を取得して、換算高さH(M)から減算してもよい。
また、投入容積算出部64は、最上層以外のごみ層の換算厚みを積算しない方法で、最上層のごみ層の容積を算出してもよい。例えば、高さ計測装置16は、最上層を形成するごみをホッパ20に投入する直前と直後に表面高さLを計測する。投入容積算出部64は、これら投入直前と投入直後の表面高さLに対応する総容積対応値(例えば換算高さ)を、対応関係記憶部61が記憶する対応関係を用いて取得するとともに、これら総容積対応値の差分を、ごみの投入容積対応値として算出してもよい。
さらに、投入容積算出部64は、上述のホッパ20にごみを投入する直前と直後の総容積対応値の差分から、さらに投入前に積層されていたごみ層の一部又は全部が最新に投入されたごみ層の重量により圧密されて減少した減少分Δhを加算してもよい。例えば、図7の例を用いて説明すれば、投入容積算出部64は、最上層GMのごみ層を形成するごみを投入する直前と直後の換算高さH(M),H(M−1)の差分から、最上層GMの1つ下の層のごみ層GM−1が圧密されることによる減少分Δh(M−1)を加算して、ごみ層GMの換算厚みD(M)を算出してもよい。減少分Δh(M−1)は、最上層のごみ層GMの重量W(M)に基づいて導き出される。つまり、投入容積算出部64は、下記の式(11)により、ごみ層GMの換算厚みD(M)を算出する。
また、比重算出部66は、供給ごみの容積に対応する換算厚みDsが、ごみを供給する直前の最下層のごみ層の換算厚み以下である場合とそうでない場合で、上記の式(5)と式(6)を使い分けて比重ρを算出したが、比重算出部66の比重ρの算出方法はこれに限定されない。例えば、比重算出部66は、供給ごみの容積に対応する換算厚みDsが、ごみを供給する直前の最下層のごみ層の換算厚み以下である場合とそうでない場合も、上記の式(5)により比重ρを算出してもよい。
13 :クレーン
15 :重量計
16 :高さ計測装置
20 :ホッパ
20a :仮想ホッパ
21a〜21d :筒要素
30 :給塵装置
60 :制御装置
61 :対応関係記憶部
62 :データ管理部
63 :圧密補正部
64 :投入容積算出部
65 :供給容積算出部
66 :比重算出部
100 :焼却設備
15 :重量計
16 :高さ計測装置
20 :ホッパ
20a :仮想ホッパ
21a〜21d :筒要素
30 :給塵装置
60 :制御装置
61 :対応関係記憶部
62 :データ管理部
63 :圧密補正部
64 :投入容積算出部
65 :供給容積算出部
66 :比重算出部
100 :焼却設備
Claims (7)
- ごみを焼却する焼却炉と、
ピット内のごみを掴むバケット及び前記バケットに掴まれたごみの重量を計測する重量計を有するクレーンと、
前記クレーンにより上方から投入されたごみを貯留するホッパと、
前記ホッパの下部で前記焼却炉にごみを供給する給塵装置と、
前記ホッパに貯留されたごみの表面の高さを計測する高さ計測装置と、
前記ホッパに貯留されたごみの表面の高さと、前記ホッパに貯留されたごみの総容積に対応する総容積対応値の対応関係を予め記憶する対応関係記憶部と、
前記クレーンからの一回の投入により前記ホッパ内に積層されるごみ層ごとに区分けして、各ごみ層の容積に対応する投入容積対応値及び各ごみ層の重量を記憶するデータ管理部と、
前記対応関係を用いて、前記ホッパにごみが投入されるたびに前記高さ計測装置に計測された高さに対応する前記総容積対応値を取得するとともに、前記総容積対応値に基づき、前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの最上層のごみ層の容積に対応する前記投入容積対応値を算出する投入容積算出部と、を備える、焼却設備。 - 前記投入容積算出部は、前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの前記最上層以外の各ごみ層の容積に対応する前記投入容積対応値を積算するとともに、当該積算値を、前記総容積対応値から減算することにより、前記最上層のごみ層の容積に対応する前記投入容積対応値を算出する、請求項1に記載の焼却設備。
- 前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの前記最上層以外の各ごみ層について、各前記ごみ層より上に位置するごみ層の総重量に基づき、各前記ごみ層の前記投入容積対応値を補正する圧密補正部を備え、
前記投入容積算出部は、前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの前記最上層以外の各ごみ層の補正後の前記投入容積対応値を積算するとともに、当該積算値を、前記総容積対応値から減算することにより、前記最上層のごみ層の容積に対応する前記投入容積対応値を算出する、請求項1又は2に記載の焼却設備。 - 前記圧密補正部は、前記ホッパにごみが投入されるたびに、前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの前記最上層以外の各ごみ層について、前記投入容積対応値を補正し、
前記データ管理部は、前記ホッパにごみが投入されるたびに、前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの前記最上層以外の各ごみ層について記憶した前記投入容積対応値を、最新に補正された前記投入容積対応値に更新する、請求項3に記載の焼却設備。 - 前記ホッパは、所定の高さ変化に対する断面積の変化率が異なる複数の筒要素が上下方向に連なって形成されており、
前記総容積対応値は、前記ホッパに貯留されたごみが、一定の断面積を有する仮想のホッパに貯留されたと仮定した場合の前記仮想のホッパに貯留されたごみの表面の換算高さである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の焼却設備。 - 前記給塵装置により前記焼却炉内に供給されたごみの容積に対応する供給容積対応値を算出する供給容積算出部と、
前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの最下層のごみ層の容積に対応する前記投入容積対応値を用いて、前記焼却炉内に供給されるごみの比重を算出する比重算出部と、
前記供給容積算出部が算出した前記供給容積対応値及び前記比重算出部が算出した比重に基づき、前記焼却炉内に供給されるごみの重量を算出する供給重量算出部と、を備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の焼却設備。 - 前記給塵装置により前記焼却炉内に供給されたごみの容積に対応する供給容積対応値を算出する供給容積算出部と、
前記ホッパ内に積層されるごみ層のうちの最下層のごみ層の容積に対応する前記投入容積対応値であって、前記圧密補正部により最新に補正された前記投入容積対応値を用いて、前記焼却炉内に供給されるごみの比重を算出する比重算出部と、
前記供給容積算出部が算出した前記供給容積対応値及び前記比重算出部が算出した比重に基づき、前記焼却炉内に供給されるごみの重量を算出する供給重量算出部と、を備える、請求項3又は4に記載の焼却設備。
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