JP6966857B2 - 運転保守管理方法、プログラム、及び運転保守管理システム - Google Patents

運転保守管理方法、プログラム、及び運転保守管理システム Download PDF

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Description

本発明は、運転保守管理方法、プログラム、及び運転保守管理システムに関する。
ガスタービンをはじめとする産業用プラント、及び航空機等、複数の部品や機器で構成される統合システムは、適正な運転状態を維持し、経済性を確保するために、計画的に保守やアップグレード等を行う必要がある。
例えば、特許文献1では、運転中のガスタービンの状態に係る情報を基に、正確に運転中のガスタービンの状態を特定し保守計画を策定することが記載されている。
米国特許出願公開第2011/0196593号明細書 特開2014−106627号公報
ガスタービンをはじめとする産業用プラント、及び航空機等、複数の部品や機器で構成される統合システムは、運転を継続すると性能劣化が生じたり、及び想定外の故障が発生したりするリスクが増加する。このため、性能劣化等により、統合システムを保有する事業者が経済的な損失をこうむるおそれがある。
特許文献1等では、運転中のガスタービンの状態を正確に特定し、保守計画等を作成することが可能であるものの、性能劣化等の経済性に関する将来の変動因子を考慮して、保守計画等を策定することは行われていなかった。
特許文献2等では、部品の価格や寿命等の情報を用いて経済性評価を行い、アップグレード等の提案に繋げている。経済性の最大化をさらに追求していくには、将来の変動因子として、メーカが保有する部品の性能劣化等の機器情報や、事業者が保有する資産計画、運転計画、保守計画等の運用情報を、経済性評価に反映させることが重要となる。しかしながら、これらの機器情報や運用情報には、最新技術や将来予測等、企業として機密性の高い内容が含まれるため、メーカ、事業者共に、必ずしも全ての情報を開示することはできないため、それぞれの情報について双方向的・総合的な考慮が十分できておらず、評価指標の最適化検討には限界があった。さらに、将来の変動に関する情報は計画や予測であるので、様々な選択肢や可能性を考慮する必要がある。また、運転保守の計画は、統合システムを構成する機器毎に個別に行うことが一般的であり、統合システム全体として調整し最適化を図ることは容易ではない。
本発明は、上記の課題に鑑みてされたものであって、経済性に関する将来の変動因子を考慮して、適切な運転及び保守の管理を行うことを可能とする運転保守管理方法、プログラム、及び運転保守管理システムを提供することを目的としている。
本発明の第1の態様は、複数の部品や機器で構成される統合システムの運用を行うユーザが使用する第1システムと、前記部品や前記機器のメーカごとに用意された前記メーカが使用する第2システムと、情報共有システムと、を用いて行う前記統合システムの運転保守管理方法であって、前記情報共有システムが、前記統合システムを評価する指標および期間を取得するステップと、前記情報共有システムが、前記ユーザが機密情報に基づいて前記第1システムへ入力した前記指標の計算に用いる公開可能な第1の入力情報の経時変化を示す第1の予測情報を前記第1システムから取得するステップと、前記情報共有システムが、前記メーカが機密情報に基づいて前記第2システムへ入力した前記指標の計算に用いる公開可能な第2の入力情報の経時変化を示す第2の予測情報を前記第2システムから取得するステップと、前記情報共有システムが、前記第1の予測情報と前記第2の予測情報を集約して将来の予測のシナリオを作成するステップと、前記情報共有システムが前記シナリオに対する評価指標を計算するステップと、を有する運転保守管理方法である。
また、本発明の第2の態様によれば、前記情報共有システムが、前記シナリオを前記第1システムと前記第2システムに送信するステップと、前記第1システムと前記第2システムの各々が、記シナリオを表示するステップと、前記第1システムが、表示した前記シナリオに対する前記ユーザの編集操作を受け付けるステップと、前記第1システムが、編集された前記シナリオを前記情報共有システムへ送信するステップと、前記第2システムが、表示した前記シナリオに対する前記メーカの編集操作を受け付けるステップと、前記第2システムが、編集された前記シナリオを前記情報共有システムへ送信するステップと、をさらに有し、前記評価指標を計算するステップでは、前記情報共有システムが、編集された前記シナリオに対する評価指標を計算し、その後、前記情報共有システムが、計算結果を前記第1システムと前記第2システムに送信するステップと、前記第1システムと前記第2システムの各々が、複数の前記シナリオに対する評価指標の計算結果を比較表示するステップと、をさらに有する。
また、本発明の第3の態様によれば、前記第1システムでは、前記第1の入力情報の一部又は全てについて、第1の入力インタフェースにて穴埋め形式で入力でき、前記第1の予測情報を前記第1システムから取得するステップでは、前記第1の入力インタフェースを通じて入力された前記第1の予測情報を取得し、前記第2システムでは、前記第2の入力情報の一部又は全てについて、第2の入力インタフェースにて穴埋め形式で入力でき、前記第2の予測情報を前記第2システムから取得するステップでは、前記第2の入力インタフェースを通じて入力された前記第2の予測情報を取得する。
また、本発明の第4の態様によれば、第1の入力情報と前記第2の入力情報の一部又は全てについて、保有者が開示できる内容にまで情報が簡素化され、前記シナリオに取り込まれてもよい。
また、本発明の第5の態様によれば、前記将来の予測のシナリオを作成するステップにおいて、前記第1の予測情報を前記第2の予測情報に基づき調整するか、又は前記第2の予測情報を前記第1の予測情報に基づき調整する。
また、本発明の第6の態様によれば、前記第1システムでは、前記第1の入力情報の一部又は全てについて、前記第1の予測情報の出発値として、前記統合システムの現在の状態を参照して補正し、前記第2システムでは、前記第2の入力情報の一部又は全てについて、前記第2の予測情報の出発値として、前記統合システムの現在の状態を参照して補正する。
また、本発明の第7の態様によれば、前記第1システムでは、前記第1の入力情報の一部又は全てについて、前記第1の予測情報として、前記統合システムの過去の経時変化の実績を参照して補正、或いは流用し、前記第2システムでは、前記第2の入力情報の一部又は全てについて、前記第2の予測情報として、前記統合システムの過去の経時変化の実績を参照して補正、或いは流用する。
また、本発明の第8の態様によれば、前記第1の入力情報に、前記統合システムの保守計画情報が含まれていてもよい。
また、本発明の第9の態様によれば、前記第1の入力情報に、前記統合システムの運転計画情報が含まれていてもよい。
また、本発明の第10の態様によれば、前記第2の入力情報に、前記統合システムの性能の情報が含まれていてもよい。
また、本発明の第11の態様によれば、前記指標は、前記統合システムの性能低下による逸失利益と、前記統合システムの性能改善に要するコストと、に基づいて、評価されてもよい。
また、本発明の第12の態様によれば、前記情報共有システムは、前記統合システムの性能低下による逸失利益と、前記統合システムの性能改善に要するコストと、に基づいて、補修または保守計画が設定されてもよい。
また、本発明の第13の態様によれば、前記統合システムは、発電設備であって、前記指標は、発電効率減少による収益減、設備での消費電力増大によるコスト増、故障発生率増大によるコスト増の合計による逸失利益と、補修や部品交換にかかるコスト、及び保守のために運転停止することによるコストの合計と、に基づいて評価されてもよい。
また、本発明の第14の態様は、複数の部品や機器で構成される統合システムの運用を行うユーザが使用する第1システムと、前記部品や前記機器のメーカごとに用意された前記メーカが使用する第2システムと、情報共有システムと、を含む前記統合システムの運転保守管理システムのコンピュータを、前記情報共有システムが、前記統合システムを評価する指標および期間を取得する手段、前記情報共有システムが、前記ユーザが機密情報に基づいて前記第1システムへ入力した前記指標の計算に用いる公開可能な第1の入力情報の経時変化を示す第1の予測情報を前記第1システムから取得する手段、前記情報共有システムが、前記メーカが機密情報に基づいて前記第2システムへ入力した前記指標の計算に用いる公開可能な第2の入力情報の経時変化を示す第2の予測情報を前記第2システムから取得する手段、前記情報共有システムが、前記第1の予測情報と前記第2の予測情報を集約して将来の予測のシナリオを作成する手段、前記シナリオに対する評価指標を計算する手段、として機能させるためのプログラムである。
また、本発明の第15の態様は、複数の部品や機器で構成される統合システムの運用を行うユーザが使用する第1システムと、前記部品や前記機器のメーカごとに用意された前記メーカが使用する第2システムと、情報共有システムと、を含む前記統合システムの運転保守管理システムであって、前記情報共有システムが、前記統合システムを評価する指標および期間を取得する設定情報受付部と、前記ユーザが機密情報に基づいて前記第1システムへ入力した前記指標の計算に用いる公開可能な第1の入力情報の経時変化を示す第1の予測情報を前記第1システムから取得し、前記メーカが機密情報に基づいて前記第2システムへ入力した前記指標の計算に用いる公開可能な第2の入力情報の経時変化を示す第2の予測情報を前記第2システムから取得する予測情報取得部と、前記第1の予測情報と前記第2の予測情報を集約して将来の予測のシナリオを作成するシナリオ算出部と、前記シナリオに対する評価指標を計算する評価指標算出部と、を有する運転保守管理システムである。
本発明によれば、統合システムの評価指標の最適化に向けて、事業者やメーカの間で、事業において追求すべき指標の計算において必要な情報の共有が可能になる。その結果、統合システムの構成要素それぞれの運用情報と機器情報を総合的に反映した、評価指標のより高度な最適化が実現される。さらに、将来予測における選択肢や不確定要素は個別のシナリオにおいて表現され、統合システムの運転保守計画の意思決定において有益な知見が示される。
本発明の運転保守管理方法において、事業者やメーカの統合システムへの関わりを説明した図である。 本発明に係る統合システムの運転保守管理方法の実施形態の一例を示す機能ブロック図である。 本発明に係る統合システムの運転保守管理方法の実施形態の一例を示すフローチャートである。 本発明に係る統合システムの運転保守管理方法の実施形態の一例を示すシーケンス図である。 本発明に係る統合システムの運転保守管理方法において使用されるシナリオの一例を示す図である。 本発明に係る統合システムにおけるアップグレード有無に関するシナリオ比較の一例を示す図である。 本発明に係る統合システムの運転保守管理方法を発電設備に適用した場合の、コスト評価の一例を示す図である。 本発明に係る統合システムの運転保守管理方法を発電設備に適用した場合の、コストに基づく保守計画設定の一例を示す図である。 本発明に係る統合システムの運転保守管理方法を発電設備に適用した場合の、コストに基づく保守計画設定の一例を示すフローチャートである。 本発明に係る統合システムの運転保守管理方法の実施形態の一例を示すハードウェア構成図である。 従来の運転保守管理方法において、事業者やメーカの統合システムへの関わりを説明した図である。
<実施形態>
以下、本発明に係る統合システムの運転保守管理方法について図1〜図11を参照して説明する。
図1は、本発明の運転保守管理方法において、事業者やメーカの統合システムへの関わりを説明した図である。
図1に示す運転保守管理システム10は、複数の機器を含む統合システムの運用計画および保守計画の生成や運用の意思決定を支援する情報の生成を行う。まず、本実施形態における統合システム11の運転保守方法と対比するために従来の運転保守方法について説明を行う。
図11は、従来の運転保守管理方法において、事業者やメーカの統合システムへの関わりを説明した図である。
図11に示す事業者は、統合システム11を運用する主体である。事業者は、統合システム11の機器毎の運用・管理を行う。また、メーカα、メーカβは、統合システム11に含まれる複数の機器のメーカである。例えば、メーカαは機器A、機器Bの製造を行っており、機器A、機器Bの監視や保守を行う。また、メーカβは機器Cのメーカであって、機器Cの監視や保守を行う。このように従来は、事業者が自ら立案した保守計画、あるいは、メーカαやメーカβが各々の担当する機器について提案した保守計画に従って、運用を行っている。その為、その保守作業が、例えば全体としての経済的な観点から見て、最適な時期に行われているか、あるいは、保守作業の内容が適切かといったことが必ずしも明らかではなかった。
図1に戻って本実施形態の統合システム11を運用について説明を行う。本実施形態では、事業者は、自らが立案したシステム全体の運用計画案などを運転保守管理システム10へ入力する。また、メーカα、メーカβは、機器毎のサービス計画案など運転保守管理システム10へ入力する。運転保守管理システム10は、事業者およびメーカα等が入力した計画案をすり合わせて、統合システム11を運用に関する評価指標についての予測シナリオ、当該評価指標について最適化された運用計画、保守計画などを作成するプラットフォームである。ここで、例えば評価指標を経済的な利益などとすると、運転保守管理システム10は、事業者、メーカα等の有する知見に基づく、経済性を考慮した運用計画等を作成する。事業者、メーカα、メーカβは、それらの運用計画等に基づいて、統合システム11の運用などを行う。
ここで、予測シナリオとは、燃料価格や製品需要など統合システム運用の意思決定に必要な因子変動の予測に関する情報に加え、例えば、機器Aなど統合システム11に含まれる機器の経年劣化による性能劣化、故障などの予測、あるいはそれら機器の性能劣化、故障などによって事業者がこうむる経済的な損失の予測情報などを含む。また、最適化された運用計画とは、例えば、統合システム11の運転によって事業者が得る経済的利益、機器の性能劣化等による経済的損失、機器の保守(交換、アップグレードなど)に要するコストなどの関係性を考慮して得られる適切な運用計画である。
なお、統合システム11とは、例えば、ガスタービンなどの産業用プラント、航空機等である。以下、統合システム11が発電プラントの場合を例に説明を行う。
図2は、本発明に係る統合システムの運転保守管理方法の実施形態の一例を示す機能ブロック図である。
図2に示す運転保守管理システム10は、ユーザ部システム20A、20Bと情報共有システム30とを含んで構成される。ユーザ部システム20A、20Bと情報共有システム30は、サーバ端末装置などのコンピュータで構成されている。また、ユーザ部システム20Aとユーザ部システム20Bと情報共有システム30とは、ネットワークを介して通信可能に接続されている。ユーザ部システム20Aは、統合システム11に含まれる機器を製造するメーカが所有する。ユーザ部システム20Aには、メーカが製造する機器の部品などの機密情報が記録されていてもよい。ユーザ部システム20Bは、統合システム11を保有する事業者が所有する。ユーザ部システム20Bには、事業者が保有する機密性の高い資産計画情報、運転計画情報(以下、単に運転計画と記載する)、保守計画情報(以下、単に保守計画と記載する)等が記録されていてもよい。これに対し、情報共有システム30は、メーカと事業者が共有するデータが記録されている。情報共有システム30は、メーカと事業者が互いに公開可能な情報を用いて、双方向的かつ総合的に予測シナリオや運用計画の作成等の処理を行う。
なお、図2では、ユーザ部システム20Aが1台のみ記載されているが、ユーザ部システム20Aは、統合システム11が備える機器に関わる各メーカが別々に所有している。
図2に示すようにユーザ部システム20Aは、設定情報受付部21Aと、入力情報取得部22Aと、予測情報算出部23Aと、シナリオ編集部24Aと、出力部25Aと、記憶部26Aと、通信部27Aと、を備える。
設定情報受付部21Aは、統合システムの評価に用いる指標および評価期間の入力を受け付ける。
入力情報取得部22Aは、機器の性能変化、アップグレード部品の性能、価格情報など機器の保守や部品のアップグレード提案等に必要な情報の入力を受け付ける。また、入力情報取得部22Aは、機器の監視によって得られた機器の運転情報(機器に設けられたセンサが検出した機器の運転状態を示す情報)を取得する。
予測情報算出部23Aは、機器の性能の経時的変化を示す予測情報等を算出する。
シナリオ編集部24Aは、情報共有システム30が作成した各種シナリオ情報(以下、単にシナリオと記載する)を表示する。また、表示したシナリオに対する編集操作を受け付ける。
出力部25Aは、シナリオ編集部24Aが生成したシナリオをディスプレイ等に出力する。
記憶部26Aは、各種情報を記憶する。例えば、記憶部26Aには、機器の価格などを含む機器情報DB(データベース)、機器の性能を示す機器性能モデル、機器性能の経時的な変化を示す機器劣化モデル、機器に含まれる部品に対するアップグレード部品の情報が含まれたアップグレードDBなどが記録されている。これらの情報は、メーカの機密情報であってもよい。また、記憶部26Aには、設定情報受付部21Aが受け付けた評価指標のリスト、入力情報取得部22Aが取得した入力情報の各項目、シナリオ編集部24Aが表示した予測曲線のデフォルト値を記憶している。デフォルト値とは編集を行っていない状態であることを示す。
なお、記憶部26Aは、ユーザ部システム20Aが備える記憶装置でもよいし、外部(例えば、データセンタ等)の記憶装置であってもよい。
通信部27Aは、他装置との通信を行う。
また、ユーザ部システム20Bは、設定情報受付部21Bと、入力情報取得部22Bと、予測情報算出部23Bと、シナリオ編集部24Bと、出力部25Bと、記憶部26Bと、通信部27Bと、を備える。
設定情報受付部21Bは、統合システムの評価に用いる指標および評価期間の入力を受け付ける。
入力情報取得部22Bは、統合システム11の運転計画、保守計画等や、それらの作成に必要な燃料価格の予測、需要予測等の情報の入力を受け付ける。
予測情報算出部23Bは、例えば、入力情報取得部22Bが取得した未来のある時期における燃料価格の予測値に基づいて、評価期間における燃料価格の推移を示す予測情報を算出する。あるいは、予測情報算出部23Bは、入力情報取得部22Bが取得した需要予測のとおり需要があった場合の、統合システム11の運転によって得られる利益の評価期間における推移を示す予測情報を算出する。
シナリオ編集部24Bは、情報共有システム30が作成したシナリオを表示する。また、表示したシナリオに対する編集操作を受け付ける。
出力部25Bは、シナリオ編集部24Bが生成したシナリオをディスプレイに出力し、表示する。
記憶部26Bは、各種情報を記憶する。例えば、記憶部26Bには、燃料や需要の予測モデル、事業者の運転ノウハウを蓄積した運転ノウハウDB、過去の統合システム11に対するメンテナンス履歴情報などが記録されている。これらの情報は、事業者の機密情報であってもよい。また、記憶部26Bには、設定情報受付部21Bが受け付けた評価指標のリスト、入力情報取得部22Bが取得した入力情報の各項目、シナリオ編集部24Bが表示したシナリオのデフォルト値を記憶している。なお、記憶部26Bは、ユーザ部システム20Bが備える記憶装置でもよいし、外部の記憶装置であってもよい。
通信部27Bは、他装置との通信を行う。
情報共有システム30は、設定情報受付部31と、予測情報取得部32と、予測情報調整部33と、シナリオ算出部34と、評価指標算出部35と、記憶部36と、通信部37とを備える。
設定情報受付部31は、ユーザ部システム20Aから設定情報受付部21Aが取得した指標および評価期間などの設定情報を取得する。設定情報受付部31は、同様にユーザ部システム20Bから指標および評価期間などの設定情報を取得する。
予測情報取得部32は、ユーザ部システム20Aから予測情報算出部23Aが算出した機器性能の予測情報などを取得する。同様に予測情報取得部32は、ユーザ部システム20Bから予測情報算出部23Bが算出した燃料価格や統合システム11の運転によって得られる利益など予測情報を取得する。また、予測情報取得部32は、ユーザ部システム20Bから運転計画や保守計画を取得する。
予測情報調整部33は、予測情報取得部32が取得した各種予測情報に対する調整を行う。
シナリオ算出部34は、予測情報取得部32が取得した複数の予測情報や予測情報調整部33による調整後の予測情報を集約して、統合システム11の運用の評価に用いる評価指標を算出するためのシナリオを算出する。例えば、評価指標を「燃料コスト」とした場合、シナリオ算出部34は、予測情報取得部32が取得した運転計画と、燃料価格の予測情報とに基づいて、その運転計画で発電プラントを運転した場合に必要となる燃料コストの推移を示すシナリオを算出する。
評価指標算出部35は、シナリオ算出部34が算出したシナリオに対する評価指標を計算する。
記憶部36は、記憶部36には、メーカと事業者が共有できる種々の情報を記憶する。例えば、記憶部36には、統合システム11の最新の運転情報、過去の運転情報の履歴、機器や原料価格の予測値などを記憶する。なお、記憶部36は、ユーザ部システム20Aあるいは20Bが備える記憶装置でもよいし、外部の記憶装置であってもよい。
通信部37は、他装置との通信を行う。
情報共有システム30は、ユーザ部システム20A、20Bから統合システム11の運用に関する各種情報を取得して、評価指標の計算を行う。次に情報共有システム30による評価指標の計算処理の流れについて説明する。
図3は、本発明に係る統合システムの運転保守管理方法の実施形態の一例を示すフローチャートである。
まず、情報共有システム30の設定情報受付部31が、ユーザ部システム20A、20Bから、通信部37を介して評価指標・期間を取得し、設定する(ステップS11)。例えば、評価指標として「燃料コスト」、期間として「5年間」等の情報を設定する。次に予測情報取得部32が、通信部37を介してユーザ部システム20A、20Bから経時変化を考慮した予測情報を取得する(ステップS12)。例えば、予測情報取得部32は、ユーザ部システム20Aから発電プラント(統合システム11)の機器A、機器B、機器Cそれぞれの経年変化を考慮した未来の5年間の性能予測情報を取得する。また、例えば、予測情報取得部32は、ユーザ部システム20Bから、未来5年間の運転計画や、発電に必要な未来5年間の燃料価格の予測情報などを取得する。
次にシナリオ算出部34が、将来の予測シナリオを作成する(ステップS13)。予測シナリオは、燃料や製品の価格等、評価指標(「燃料コスト」)を計算するための予測情報で構成されおり、ユーザ部システム20A、20Bから取得した予測情報、そこから計算される加工情報や最終的な評価指標の予測情報を含んでもよい。また、各予測情報は、保有者が開示できる内容にまで簡素化されており、シナリオは、時系列データや時間を変数に持つ関数等で表現される。例えば、加工情報とは、運転計画が示す発電量に燃料価格を乗じて得られる未来5年間の「燃料コストの推移」を示す予想曲線グラフである。また、最終的な評価指標を含んでよいとは、例えば、評価指標が「燃料コスト」の場合、上記の「燃料コストの推移」を示す予想曲線グラフがシナリオであることを示している。これら、シナリオや評価指標については後に例を挙げて説明する。
次に評価指標算出部35が、シナリオに対する評価指標を計算する(ステップS14)。例えば、評価指標算出部35は、「燃料コストの推移」を示す予想曲線グラフにおいて評価期間中の燃料コストを積算して、評価指標「燃料コスト」の値を計算する。
次にシナリオ算出部34が、比較検討すべきシナリオが揃ったかどうかを判定する(ステップS15)。例えば、ある1種類の「燃料の価格予測」、ある1種類の「性能予測」、3種類の「運転計画」(運用計画A,B,C)の候補について、評価指標「燃料コスト」をシミュレーションして、3種類の「運転計画」の中から最も「燃料コスト」の観点で優れた運転計画を選択するのであれば、比較検討すべきシナリオは、3種類の「運転計画」に対する「燃料コスト」の予測シナリオである。比較検討すべきシナリオが揃っていない場合、比較検討すべきシナリオが揃うまでステップS12からの処理を繰り返す。比較検討すべきシナリオが揃った場合、運用計画A,B,Cの未来5年間の燃料コストの推移を示す予測曲線(シナリオ)に基づいて計算された5年間の燃料コストが計算済みとなっている。評価指標算出部35は、計算した評価指標を、通信部37を介してユーザ部システム20A、20Bに送信する。ユーザ部システム20Aでは、出力部25Aが、評価指標の計算結果を比較表示する(ステップS16)。例えば、出力部25Aは、運転計画Aの場合X円、運転計画Bの場合Y円、運転計画Cの場合Z円等の情報を出力する。ユーザ部システム20Bについても同様である。
次に図4を用いて、評価指標の算出処理について、運転保守管理システム10全体の処理の流れについて説明する。
図4は、本発明に係る統合システムの運転保守管理方法の実施形態の一例を示すシーケンス図である。
なお、図4に示すシーケンス図では、ユーザ部システム20Bの記憶部26Bが、外部記憶装置(例えばいわゆるクラウドコンピューティングシステムのようなものであってもよい)として構成されている。
まず、事業者がユーザ部システム20Bを用いて、評価処理を開始する(ステップS201)。具体的には、事業者が、ユーザ部システム20Bに評価指標(例えば「燃料コスト」)、評価期間(例えば「5年間」)の情報を入力する。すると、設定情報受付部21Bが、それらの情報を取得し、通信部27Bを介して、情報共有システム30へ送信する。情報共有システム30では、設定情報受付部31が、通信部37を介してそれらの情報を取得し記憶部36へ記録する。なお、この処理については、メーカが行ってもよい(ステップS202)。
次に情報共有システム30の予測情報取得部32が、機器Aからの入力情報の要求を行う(ステップS203)。また、予測情報取得部32が、入力情報の要求を外部記憶装置に対して行う(ステップS203´)。また、予測情報取得部32が、機器性能変化を示す情報、アップグレード提案情報(アップグレード部品の性能や価格など)等の入力情報の要求をユーザ部システム20Aに対して行う(ステップS204)。また、予測情報取得部32が、運転計画、保守計画等の入力情報の要求をユーザ部システム20Bに対して行う(ステップS204´)。
これに対し、機器Aは、機器Aの運転情報(機器Aに設けられたセンサが計測した情報など)の履歴(履歴情報)をユーザ部システム20Aへ送信する(ステップS205)。また、外部記憶装置は、燃料価格や需要予測情報をユーザ部システム20Bへ送信する(ステップS206)。なお、これらステップS205、S206の処理は必須ではなく、それぞれ、ユーザ部システム20A、20Bを介して入力されたものであってもよい。
また、メーカは、ユーザ部システム20Aで予測曲線や出発値の設定を行う。具体的には、出力部25Aが必要情報の入力を促す入力画面を表示する(ステップS207)。(1)例えば、メーカは、入力画面に現在の機器Aの性能を出発値として入力する。また、メーカは、所定時間経過後の機器Aの性能を入力する(穴埋め式入力)。あるいは、メーカαは、機器Aの性能情報について、所定の出発値および所定時間経過ごとの所定の性能情報に対して、現在の機器Aの状態を参照してそれらの値を補正したり、過去の機器Aの性能に関する経時変化の実績を参照してそれらの値を補正したりしてもよい。または、過去の機器Aの性能に関する経時変化の実績を流用して、未来の機器Aの性能情報としてもよい。(2)また、例えば、メーカは、機器Aの性能を計算する計算モデルを指定する情報とそのモデルへの入力値(出発値)を入力する。(3)また、例えば、ステップS205で運転情報、履歴情報を取得した場合、メーカは、それらの監視情報から抽出した機器Aの性能情報を入力する(ステップS211)。このとき、メーカは、事業者側に開示してもよい情報だけを入力する。入力情報取得部22Aは、メーカが入力した情報を取得し、通信部27Aを介して情報共有システム30へ送信する(ステップS212)。情報共有システム30では、予測情報取得部32がこの情報を取得し記憶部36に記録する。
一方、事業者は、ユーザ部システム20Bで予測曲線や出発値の設定を行う。具体的には、出力部25Bが必要情報の入力を促す入力画面を表示する(ステップS208)。(1)例えば、事業者は、入力画面に現在の発電量(運転計画)、現在の燃料価格を出発値として入力する。また、事業者は、所定時間経過後の発電量、燃料価格の予測値を入力する(穴埋め式入力)。あるいは、事業者は、例えば、燃料価格の出発値および所定時間経過ごとの燃料価格の予測値に対して、現在の燃料価格を参照してそれらの値を補正したり、過去の燃料価格の経時変化の実績を参照してそれらの値を補正したりしてもよい。または、過去の燃料価格の経時変化の実績を流用して、未来の燃料価格としてもよい。(2)また、例えば、事業者は、目標とする発電量や燃料価格の予測値を計算する計算モデルを指定する情報とそのモデルへの入力値(出発値)を入力する。(3)また、例えば、ステップS206で燃料価格や需要予測を取得した場合、事業者は、それらの情報から抽出した燃料価格の予測情報を入力する(ステップS213)。このとき、事業者は、メーカ側に開示してもよい情報だけを入力する。入力情報取得部22Bは、事業者が入力した情報を取得し、通信部27Bを介して情報共有システム30へ送信する(ステップS214)。情報共有システム30では、予測情報取得部32がこの情報を取得し記憶部36に記録する。
次に情報共有システム30では、シナリオ算出部34は、予測情報取得部32が取得した予測情報を集約し、調整されたシナリオを作成する。ここで、図5を用いて、シナリオについて例を挙げて説明する。
図5は、本発明に係る統合システムの運転保守管理方法において使用されるシナリオの一例を示す図である。
図5(a)に示すグラフ5Aは、シナリオ算出部34が算出した燃料価格の予測情報である。図5(b)に示すグラフ5Bは、シナリオ算出部34が算出した運転計画の予測情報である。
これら2つのグラフの右に示す表は、ステップS208で表示される入力画面の一例である。事業者は、T=T0(現在)の燃料価格、運転計画(発電量や1日あたりの稼働時間など)を入力する。また、事業者は、所定期間未来(例えばT=T0+ΔT)の燃料価格、運転計画の予測値を入力する。事業者は、評価期間の終了時期であるTmまでの所定期間ごとの燃料価格、運転計画の予測値を入力する。また、例えば、事業者は、保守計画に基づいて、保守を行う予定となっている時期の予定値を入力する。
予測情報算出部23Bは、事業者が入力した所定期間ごとの燃料価格と記憶部26Bの経済予測モデル等に基づいて、評価期間中(T0〜Tm)の燃料価格の推移を算出し、図5(a)に示す予測情報(グラフ5A)を生成する。また、予測情報算出部23Bは、事業者が入力した所定期間ごとの運転計画と記憶部26Bの運転ノウハウDB等に基づいて、評価期間中の運転計画を算出し、図5(b)に示す予測情報(グラフ5B)を生成する。なお、グラフ5Bの時期T1〜T2における点検・保守は、事業者が入力した計画情報に基づく。また、図5(a)、図5(b)の実線部分は実データ、破線部分は予測情報である。また、予測情報算出部23Bが使用する経済予測モデル等は、事業者自身が使用する精密な予測モデルではなく、事業者がメーカに開示できるような精度で推定する予測モデルであってもよい。予測情報算出部23Bは、通信部27Bを介して、予測情報を情報共有システム30へ送信する。
図5(c)に示すグラフは、シナリオ算出部34が算出した機器Aの性能予測情報である。
このグラフの右に示す表は、ステップS207で表示される入力画面の一例である。メーカαは、T=T0(現在)の機器Aの性能情報、機器Bの性能情報を入力する。また、メーカαは、所定期間未来(例えばT=T0+ΔT)の機器Aおよび機器Bの性能情報を入力する。メーカαは、評価期間の終了時期Tmまでの所定期間ごとの機器Aおよび機器Bの性能情報の予測値を入力する。
予測情報算出部23Aは、メーカαが入力した所定期間ごとの機器Aの性能情報と記憶部26Aの機器性能モデル、機器劣化モデル等に基づいて、評価期間中(T0〜Tm)の機器Aの性能情報の推移を算出し、図5(c)に示す予測情報(グラフ5C−1)を生成する。また、予測情報算出部23Aは、事業者が入力した所定期間ごとの運転計画に基づいて、評価期間中の運転計画を算出し、図5(c)に示す予測情報(グラフ5C−1)を生成する。なお、図5(c)の実線部分は実データ、破線部分は予測情報である。また、シナリオ算出部34が使用する性能劣化モデル等は、指標計算の目的を達成できる精度があれば、それ以上の精密なモデルでなくてもよい。予測情報算出部23Aは、通信部27Aを介して、予測情報を情報共有システム30へ送信する。
情報共有システム30では、シナリオ算出部34が、予測情報を集約し、調整されたシナリオを作成する。例えば、シナリオ算出部34は、図5(b)の予測情報と図5(c)のグラフ5C−1を集約して、運転計画を反映した評価指標の予測シナリオを作成する。その際、予測情報調整部33が、図5(b)に含まれる時期T1〜T2における点検・保守による機器Aへの影響を算出する。より具体的には、予測情報調整部33は、点検・保守によって改善する機器Aの性能情報を算出する。予測情報調整部33は、性能情報をシナリオ算出部34へ出力する。シナリオ算出部34は、改善分の性能情報を反映した予測情報(グラフ5C−2)を生成する。
これら、グラフ5A、5B、5C−2に示す予測情報は、シナリオの一部を構成しており、それぞれがシナリオである。また、グラフ5C−1は、点検・保守を行わなかった場合のシナリオとして、点検・保守の効果を把握するための比較対象とすることもできる。
図5(d)に示すグラフは、シナリオ算出部34が作成した評価指標の予測情報である。
シナリオ算出部34は、グラフ5A、5B、5C−2を集約して、評価期間における燃料コストの推移を示す予測情報(グラフ5D)を作成する。例えば、シナリオ算出部34は、運転計画の予測グラフ5Bと、性能の予測グラフ5C−2とに基づいて、運転計画の実行に必要な燃料量の推移を算出する。シナリオ算出部34は、必要な燃料量にグラフ5Aで予測された燃料価格を乗じてグラフ5Dを作成する。運転時間が増加するにつれて機器の性能が低下していれば、ある一定の発電量を計画していても必要な燃料が増加する。また、時間T1〜T2の点検・保守後に機器の性能が向上すれば、少ない燃料で点検前と同じ発電量を賄うことができる。その為、グラフ5Dにおいても点検・保守後に燃料コストが低下する。しかし、グラフ5Aが示すように燃料価格が上昇するため、その後、燃料コストは上昇する予測となる。シナリオ算出部34は、時間T0の時点での燃料コスト、時間T0+ΔTでの燃料コストを算出し、図5(d)の右に示す表を作成し、ユーザ部システム20A、20Bを通じて作成した表をメーカ、事業者に提示する。
このように予測情報調整部33は、ある入力情報の経時変化の予測情報(グラフ5C―1)を、別の入力情報の経時変化の予測情報(点検・保守によって改善する機器Aの性能情報)に基づき調整し、シナリオ算出部34は調整後の予測情報を集約してシナリオを作成する。
図4に戻る。シナリオ算出部34は、作成したシナリオを、通信部37を介してユーザ部システム20Aに送信する(ステップS215)。ユーザ部システム20Aでは、通信部27Aを介してシナリオ編集部24Aがその情報を取得し、出力部25Aを介してシナリオを表示する(ステップS216)。同様に、シナリオ算出部34は、作成したシナリオを、通信部37を介してユーザ部システム20Bに送信し(ステップS217)、シナリオ編集部24Bが出力部25Bを介してそのシナリオ表示する(ステップS218)。
これに対し、メーカはシナリオの内容を確認し、シナリオに対する編集操作を行う(ステップS219)。例えば、メーカは、図5のグラフ5C−2に対する修正を行う。メーカは、例えば、点検・保守後の性能改善が足りない場合、さらに性能が改善するようなグラフに修正する。また、機器Aから取得した運転情報や履歴情報と、事業者から提供された情報に基づく運転計画の予測グラフ5Bに基づいて、現在、グラフ5C−2に示されるものよりも、より性能の劣化が激しくなることが予測される場合(あるいは、性能の劣化が少なくなると予測される場合)、メーカは、グラフ5C−2の傾斜を大きく(小さく)なるように編集する。
シナリオ編集部24Aは、メーカの編集操作を受け付けて、編集後のグラフ5C−2を作成する。シナリオ編集部24Bは、編集後のグラフ5C−2を、通信部27Aを介して情報共有システム30へ送信する(ステップS220)。情報共有システム30では、通信部37を介してシナリオ算出部34が編集後のグラフ5C−2(最終化されたシナリオ)を取得し、記憶部36に記録する。
また、事業者はシナリオの内容を確認し、編集操作を行う(ステップS221)。例えば、事業者は、図5のグラフ5Bに対してより運転時間を長くしたり短くしたりする編集を行う。あるいは、燃料価格を示すグラフ5Aに対して例えば価格の上昇を抑えたグラフとなるよう編集を行う。
シナリオ編集部24Bは、事業者の編集操作を受け付けて、編集後のグラフ5A、5Bを作成する。シナリオ編集部24Bは、編集後のグラフ5A,5Bを、通信部27Bを介して情報共有システム30へ送信する(ステップS222)。情報共有システム30では、通信部37を介してシナリオ算出部34が編集後のグラフ5A、5B(最終化されたシナリオ)を取得し、記憶部36に記録する。
次に、シナリオ算出部34が編集後のグラフ5A、5B、5C−2を記憶部36から読み出して、編集後のグラフ5A、5B、5C−2に基づいて、グラフ5Dを再作成する。次に評価指標算出部35が、シナリオに対する評価指標を計算する。具体的には、評価指標算出部35が、再作成したグラフ5Dを用いて、評価期間5年間での燃料コストを積算する。評価指標算出部35は、計算した燃料コストを、通信部37を介してユーザ部システム20Aに送信する(ステップS223)。ユーザ部システム20Aは、通信部27Aを介して評価指標値を取得し、出力部25Aが評価指標値(5年間の燃料コスト)を出力する(ステップS224)。また、評価指標算出部35は、5年間の燃料コストを、通信部37を介してユーザ部システム20Bに送信する(ステップS225)。ユーザ部システム20Bは、通信部27Bを介して燃料コストを取得し、出力部25Bが燃料コストを出力する(ステップS226)。事業者、メーカは、繰り返しシナリオの編集、予測情報などの入力を行って、互いに納得するまでシナリオの作成や評価指標値の算出を行うことができる。
次に評価指数「燃料コスト」により、アップグレード部品を適用するか否かの判断を行う例について説明する。
図6は、本発明に係る統合システムにおけるアップグレード有無に関するシナリオ比較の一例を示す図である。
図6(a)に、機器Aの性能の予測情報のシナリオを示す。グラフ6A−1は、点検・保守で機器Aに対して、部品の交換などを行うことなく補修などを行ったときの機器Aの性能の予測情報を示している。グラフ6A−2は、点検・保守で機器Aに対して、アップグレード部品を適用したときの機器Aの性能の予測情報を示している。図に示すようにアップグレード部品を適用すると、大幅な性能の向上を見込むことができる。
図6(b)に、評価指標(燃料コスト)の比較表示例(図3のステップS16)を示す。グラフ6B−1は、点検・保守で機器Aに対して補修のみを行ったときの燃料コストの予測情報を示している。グラフ6B−2は、点検・保守で機器Aに対してアップグレード部品への交換を行ったときの燃料コストの予測情報を示している。図に示すようにアップグレード部品を適用すると、一時的なコスト負担が発生する。しかし、アップグレード部品による性能向上により、その後の運用においては、より少ない燃料でアップグレード部品を適用しない場合と同等の性能を発揮することができる。従って、アップグレード後のコストの増加を抑制することができる(グラフ6B−2)。
このように本実施形態の運転保守管理システム10によれば、アップグレードによる性能向上と、アップグレードによる一時的なコスト増大の両面から燃料コストの評価を行って、アップグレード部品の導入可否を判断することができる。
以上説明したように、運転保守管理システム10は、予測情報算出部23A、23Bを備える。これにより、統合システム11の運転継続による性能劣化等が及ぼす影響や、燃料価格の変動を考慮して、経済性指標を算出したうえで保守計画等を策定することができる。
また、運転保守管理システム10によれば、メーカと事業者が共に、自身が保有する精度の高い予測情報(メーカであれば部品の性能劣化情報など、事業者であれば燃料価格など)を開示できる範囲で共有して、それぞれの情報に基づいて双方向的・総合的に評価指標の最適化検討を行うことができる。
例えば、図4のシーケンス図におけるステップS211、S213における燃料コストの指標計算において、必要な入力情報をユーザ部システム20A,20Bを介してそれぞれメーカと事業者に入力画面に明示し、事業者とメーカが入力できる箇所を埋めていく穴埋め方式として互いに情報を共有するようにしてもよい。事業者とメーカが必要な入力情報を入力する入力画面(入力インタフェース)の一例として図5(a)、(c)の右側の表のような入力領域を表示し、互いに担当する項目を埋めるように構成してもよい。つまり、ユーザ部システム20Aは、価格予測および運転計画を表示項目、機器A、機器Bの性能情報を入力項目とする入力画面を表示する。また、ユーザ部システム20Bは、価格予測および運転計画を入力項目、機器A、機器Bの性能情報を表示項目とする入力画面を表示する。そして、メーカが機器Aなどの性能情報を入力すると、ユーザ部システム20Bは、機器Aの表示項目にメーカが入力した性能情報を表示した入力画面を表示する。また、事業者が価格予測、運転計画などの情報を入力すると、ユーザ部システム20Aは、価格予測、運転計画の表示項目に事業者が入力したそれらの情報を表示した入力画面を表示する。このような対話型サービスとすることで、互いに開示できる範囲の予測情報と評価情報を共有しながら、最適化された運用計画および保守計画の策定を行うことができる。
また、予測情報算出部23A、23Bは、モデルに基づいて予測情報を算出し、シナリオ算出部34は、モデルに基づいて評価指標の予測情報を算出してもよい。このような自動化により、リアルタイムに運用計画および保守計画の策定を行うことができる。
(他の実施例)
これまで、評価指標を「燃料コスト」として、例えば、適切な運用計画を選択したり、部品のアップグレードを行うか否かを判断したりする場合の実施例について説明を行った。次に、評価指標を「経済性劣化コストが補修・保守コストを上回るタイミング」として、ガスタービンの補修/保守タイミングを策定する場合を例に、運転保守管理システム10の説明を行う。なお、経済性劣化コストとは、ガスタービンの性能低下による逸失利益である。経済性劣化コストは、例えば、発電効率減少による収益減、設備での消費電力増大によるコスト増、故障発生率増大によるコスト増などの合計で表される。補修・保守コストとは、補修・保守の実施に必要なコストである。
図7は、本発明に係る統合システムの運転保守管理方法を発電設備に適用した場合の、コスト評価の一例を示す図である。
図7(a)に、発電効率の経時的変化を示す予測情報(グラフ7A)を示す。グラフ7Aが示すようにガスタービンは、経年劣化により、運転時間の増加に伴い発電効率が低下する。発電効率が低下すると、売電による収益が減少する。グラフ7Aは、メーカがユーザ部システム20Aに入力したプラントの運転情報や、性能情報、劣化モデルに基づくものである。
図7(b)に、発電プラントの機器による消費電力の経時的変化を示す予測情報(グラフ7B)を示す。グラフ7Bが示すように各機器は、経年劣化により、運転時間の増加に伴い消費電力が増大する。消費電力が増大すると、発電に要するコストが増大する。グラフ7Bは、メーカがユーザ部システム20Aに入力したガスタービンが備える機器や周辺機器の運転情報や、性能情報、劣化モデルに基づくものである。
図7(c)に、ガスタービンが備える機器の故障による故障発生率の経時的変化を示す予測情報(グラフ7C)を示す。グラフ7Cが示すように各設備は、経年劣化により、運転時間の増加に伴い故障発生率が増大する。故障発生率が増大すると、故障を修復する保守コストが増大する。グラフ7Cは、メーカがユーザ部システム20Aに入力したプラントの各設備の運転情報や、性能情報、劣化モデルに基づくものである。
また、メーカおよび事業者はそれぞれユーザ部システム20A,20Bにガスタービンが備える各機器の構成要素の補修にかかるコスト、および保守のために運転停止することによる収益減を算出するための予測情報を入力する。例えば、メーカは、各機器の構成要素の補修にかかるコストや、それらの補修にどの程度の時間の運転停止が必要かを示す情報をユーザ部システム20Aへ入力する。また、事業者は、運転停止による単位時間あたりの経済的損失(その間に発電できないことによる逸失利益)を示す情報をユーザ部システム20Bへ入力する。予測情報算出部23Aは、例えば、ガスタービンが備える各機器の構成要素の補修にかかるコストの予測情報(一般的に運転時間が長くなるとコスト増となる)を算出する。また、予測情報算出部23Bは、運転停止による逸失利益の予測情報(例えば、未来の売電単価予測等に基づき、同じ時間停止しても逸失利益に変動が生じる)を算出する。シナリオ算出部34は、これらの予測情報を集約して、補修・保守コストの予測情報を算出する。
図8は、本発明に係る統合システムの運転保守管理方法を発電設備に適用した場合のコストに基づく保守計画設定の一例を示す図である。
図8に経済性劣化コストの予測情報を示すグラフ8A、補修・保守コストの予測情報を示すグラフ8Bを示す。
情報共有システム30では、シナリオ算出部34が、グラフ7A,7B,7Cを集約して経済性劣化コストの予測情報(グラフ8A)を算出する。また、シナリオ算出部34は、上述のように補修・保守コストの予測情報(グラフ8B)を算出する。グラフ8Aは、発電プラントの性能劣化による経済性能の低下(コストの増大)の例を示している。この経済性能の低下は、補修・保守によって機器の性能を回復することによって改善することができる。しかしながら、補修・保守の実施にはコストが掛かる。グラフ8Bは、補修・保守によって生じる経済性の低下(コストの増大)の例を示している。補修・保守を行うと、一時的に補修・保守コストが発生しても、その後の経済性劣化コストを抑制することができるため、長期的な観点では、コストを低減することにつながる。図8は、評価指標を「経済性劣化コストが補修・保守コストを上回るタイミング」とした場合に「経済性劣化コスト」と「補修・保守コスト」とを比較表示した図である。
次に評価指標算出部35は、補修・保守コスト<経済性劣化コストとなるタイミングを算出し、経済的に最適化された補修・保守スケジュールとする。
図9は、本発明に係る統合システムの運転保守管理方法を発電設備に適用した場合の、コストに基づく保守計画設定の一例を示すフローチャートである。
まず、予測情報算出部23A、23Bがメーカ、事業者が入力したパラメータ情報(性能情報、劣化モデル、運転停止による経済的損失など)を読み出す(ステップS21)。予測情報算出部23A、23Bは、ガスタービンの経済性能の経時変化予測値を算出する。また、シナリオ算出部34が、複数の経時変化予測値を集約して経済性劣化コストの予測情報(グラフ8A)を算出する(ステップS22)。また、シナリオ算出部34が、補修にかかるコスト、補修に要する時間、運転停止による単位時間あたりの経済的損失の予測情報を集約して、補修・保守コストの予測情報(グラフ8B)を算出する(ステップS23)。次に評価指標算出部35が、経済性劣化コスト>補修・保守コストとなるタイミングを算出する(ステップS24)。評価指標算出部35は算出したタイミングをユーザ部システム20A,20Bに送信する。ユーザ部システム20Aでは、出力部25Aが最適化された補修・保守スケジュールを出力する。また、ユーザ部システム20Bでは、出力部25Bが最適化された補修・保守スケジュールを出力する(ステップS25)。
従来の補修または保守スケジュール設定では、例えば、運転停止時間が最小限となるようスケジュールを設定しており、機器の劣化による経済性能については考慮していなかった。本実施形態の運転保守管理システム10によれば、ガスタービンの経済性能の劣化を加味するため、経済的に最適な補修または保守スケジュールを設定できる。
上記のようにメーカからの改善提案を行う場合、事業者が設定した保守スケジュールを基準シナリオとし、これを編集してメーカが提案する新たな保守スケジュールを反映したシナリオとして、2つのシナリオについて評価指標の計算結果を比較すれば、事業者に対して、メーカ提案の効果を判り易く伝えることが可能となる。
(ハードウェア構成)
ユーザ部システム20A,20B、情報共有システム30は、例えば一般的なコンピュータ500を用いて実現することができる。図10にコンピュータ500の構成の一例を示す。
図10は、本発明に係るユーザ部システム20A,20B、情報共有システム30のハードウェア構成の一例を示す図である。
コンピュータ500は、CPU(Central Processing Unit)501、RAM(Random Access Memory)502、ROM(Read Only Memory)503、ストレージ装置504、外部I/F(Interface)505、入力装置506、出力装置507、通信I/F508等を有する。これらの装置はバスBを介して相互に信号の送受信を行う。
CPU501は、ROM503やストレージ装置504等に格納されたプログラムやデータをRAM502上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ500の各機能を実現する演算装置である。例えば、上記の予測情報算出部23A,23B、シナリオ算出部34等は、CPU501がROM503等が記憶するプログラムを読み込んで実行することにより、コンピュータ500に備わる機能である。RAM502は、CPU501のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。ROM503は、電源を切ってもプログラムやデータを保持する不揮発性のメモリである。ストレージ装置504は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等により実現され、OS(Operation System)、アプリケーションプログラム、及び各種データ等を記憶する。外部I/F505は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、例えば、記録媒体509等がある。コンピュータ500は、外部I/F505を介して、記録媒体509の読取り、書き込みを行うことができる。記録媒体509には、例えば、光学ディスク、磁気ディスク、メモリカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ等が含まれる。
入力装置506は、例えば、マウス、及びキーボード等で構成され、操作者の指示を受けてコンピュータ500に各種操作等を入力する。出力装置507は、例えば、液晶ディスプレイにより実現され、CPU501による処理結果を表示する。通信I/F508は、有線通信又は無線通信により、コンピュータ500をインターネット等のネットワークに接続するインタフェースである。バスBは、上記各構成装置に接続され、制御装置間で各種制御信号等を送受信する。
なお、上述したユーザ部システム20A、20B、情報共有システム30における各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムを配送計画システムのコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、ユーザ部システム20A、20B、情報共有システム30は、1台のコンピュータで構成されていても良いし、通信可能に接続された複数のコンピュータで構成されていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、ガスタービンをはじめとする産業用プラント、及び航空機等、複数の部品や機器で構成される統合システムで、適正な運転と計画的な保守やアップグレード等の管理を行う必要があるものに、適用可能である。
10・・・運転保守管理システム、20A、20B・・・ユーザ部システム、21A、21B・・・設定情報受付部、22A、22B・・・入力情報取得部、23A、23B・・・予測情報算出部、24A、24B・・・シナリオ編集部、25A、25B・・・出力部、26A、26B・・・記憶部、27A、27B・・・通信部、
30・・・情報共有システム、31・・・設定情報受付部、32・・・予測情報取得部、33・・・予測情報調整部、34・・・シナリオ算出部、35・・・評価指標算出部、36・・・記憶部、37・・・通信部

Claims (15)

  1. 複数の部品や機器で構成される統合システムの運用を行うユーザが使用する第1システムと、前記部品や前記機器のメーカごとに用意された前記メーカが使用する第2システムと、情報共有システムと、を用いて行う前記統合システムの運転保守管理方法であって、
    前記情報共有システムが、前記統合システムを評価する指標および期間を取得するステップと
    前記情報共有システムが、前記ユーザが機密情報に基づいて前記第1システムへ入力した前記指標の計算に用いる公開可能な第1の入力情報の経時変化を示す第1の予測情報を前記第1システムから取得するステップと、
    前記情報共有システムが、前記メーカが機密情報に基づいて前記第2システムへ入力した前記指標の計算に用いる公開可能な第2の入力情報の経時変化を示す第2の予測情報を前記第2システムから取得するステップと、
    前記情報共有システムが、前記第1の予測情報と前記第2の予測情報を集約して将来の予測のシナリオを作成するステップと、
    前記情報共有システムが、前記シナリオに対する評価指標を計算するステップと、
    を有する運転保守管理方法。
  2. 前記情報共有システムが、前記シナリオを前記第1システムと前記第2システムに送信するステップと、
    前記第1システムと前記第2システムの各々が、記シナリオを表示するステップと、
    前記第1システムが、表示した前記シナリオに対する前記ユーザの編集操作を受け付けるステップと、
    前記第1システムが、編集された前記シナリオを前記情報共有システムへ送信するステップと、
    前記第2システムが、表示した前記シナリオに対する前記メーカの編集操作を受け付けるステップと、
    前記第2システムが、編集された前記シナリオを前記情報共有システムへ送信するステップと、
    をさらに有し、
    前記評価指標を計算するステップでは、前記情報共有システムが、編集された前記シナリオに対する評価指標を計算し、
    その後、前記情報共有システムが、計算結果を前記第1システムと前記第2システムに送信するステップと、
    前記第1システムと前記第2システムの各々が、複数の前記シナリオに対する評価指標の計算結果を比較表示するステップと、
    さらに有する請求項1に記載の運転保守管理方法。
  3. 前記第1システムでは、前記第1の入力情報の一部又は全てについて、第1の入力インタフェースにて穴埋め形式で入力でき、
    前記第1の予測情報を前記第1システムから取得するステップでは、前記第1の入力インタフェースを通じて入力された前記第1の予測情報を取得し、
    前記第2システムでは、前記第2の入力情報の一部又は全てについて、第2の入力インタフェースにて穴埋め形式で入力でき、
    前記第2の予測情報を前記第2システムから取得するステップでは、前記第2の入力インタフェースを通じて入力された前記第2の予測情報を取得する、
    請求項1または請求項2に記載の運転保守管理方法。
  4. 第1の入力情報と前記第2の入力情報の一部又は全てについて、保有者が開示できる内容にまで情報が簡素化され、前記シナリオに取り込まれる、
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載の運転保守管理方法。
  5. 前記将来の予測のシナリオを作成するステップにおいて、前記第1の予測情報を前記第2の予測情報に基づき調整するか、又は前記第2の予測情報を前記第1の予測情報に基づき調整する
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載の運転保守管理方法。
  6. 前記第1システムでは、前記第1の入力情報の一部又は全てについて、前記第1の予測情報の出発値として、前記統合システムの現在の状態を参照して補正し、
    前記第2システムでは、前記第2の入力情報の一部又は全てについて、前記第2の予測情報の出発値として、前記統合システムの現在の状態を参照して補正する、
    請求項1から請求項5の何れか1項に記載の運転保守管理方法。
  7. 前記第1システムでは、前記第1の入力情報の一部又は全てについて、前記第1の予測情報として、前記統合システムの過去の経時変化の実績を参照して補正、或いは流用し、
    前記第2システムでは、前記第2の入力情報の一部又は全てについて、前記第2の予測情報として、前記統合システムの過去の経時変化の実績を参照して補正、或いは流用する、
    請求項1から請求項6の何れか1項に記載の運転保守管理方法。
  8. 前記第1の入力情報に、前記統合システムの保守計画情報を含む、
    請求項1から請求項7の何れか1項に記載の運転保守管理方法。
  9. 前記第1の入力情報に、前記統合システムの運転計画情報を含む、
    請求項1から請求項8の何れか1項に記載の運転保守管理方法。
  10. 前記第2の入力情報に、前記統合システムの性能の情報を含む、
    請求項1から請求項9の何れか1項に記載の運転保守管理方法。
  11. 前記指標は、前記統合システムの性能低下による逸失利益と、前記統合システムの性能改善に要するコストと、に基づいて、評価される、
    請求項1から請求項10の何れか1項に記載の運転保守管理方法。
  12. 前記情報共有システムは、前記統合システムの性能低下による逸失利益と、前記統合システムの性能改善に要するコストと、に基づいて、補修または保守計画を設定する、
    請求項11に記載の運転保守管理方法。
  13. 前記統合システムは、発電設備であって、
    前記指標は、発電効率減少による収益減、設備での消費電力増大によるコスト増、故障発生率増大によるコスト増の合計による逸失利益と、補修や部品交換にかかるコスト、及び保守のために運転停止することによるコストの合計と、に基づいて、評価される、
    請求項1から請求項11の何れか1項に記載の運転保守管理方法。
  14. 複数の部品や機器で構成される統合システムの運用を行うユーザが使用する第1システムと、前記部品や前記機器のメーカごとに用意された前記メーカが使用する第2システムと、情報共有システムと、を含む前記統合システムの運転保守管理システムのコンピュータを、
    前記情報共有システムが、前記統合システムを評価する指標および期間を取得する手段
    前記情報共有システムが、前記ユーザが機密情報に基づいて前記第1システムへ入力した前記指標の計算に用いる公開可能な第1の入力情報の経時変化を示す第1の予測情報を前記第1システムから取得する手段、
    前記情報共有システムが、前記メーカが機密情報に基づいて前記第2システムへ入力した前記指標の計算に用いる公開可能な第2の入力情報の経時変化を示す第2の予測情報を前記第2システムから取得する手段、
    前記情報共有システムが、前記第1の予測情報と前記第2の予測情報を集約して将来の予測のシナリオを作成する手段、
    前記シナリオに対する評価指標を計算する手段、
    として機能させるためのプログラム。
  15. 複数の部品や機器で構成される統合システムの運用を行うユーザが使用する第1システムと、前記部品や前記機器のメーカごとに用意された前記メーカが使用する第2システムと、情報共有システムと、を含む前記統合システムの運転保守管理システムであって、
    前記情報共有システムが、
    前記統合システムを評価する指標および期間を取得する設定情報受付部と、
    前記ユーザが機密情報に基づいて前記第1システムへ入力した前記指標の計算に用いる公開可能な第1の入力情報の経時変化を示す第1の予測情報を前記第1システムから取得し、前記メーカが機密情報に基づいて前記第2システムへ入力した前記指標の計算に用いる公開可能な第2の入力情報の経時変化を示す第2の予測情報を前記第2システムから取得する予測情報取得部と、
    前記第1の予測情報と前記第2の予測情報を集約して将来の予測のシナリオを作成するシナリオ算出部と、
    前記シナリオに対する評価指標を計算する評価指標算出部と、
    を有する運転保守管理システム。
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