JP2005012912A - 発電設備の運転計画方法及び発電設備の運転計画システム - Google Patents

発電設備の運転計画方法及び発電設備の運転計画システム Download PDF

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Abstract

【課題】需要予測に誤差が生じても、発電設備を適切に運転する。
【解決手段】複数の発電設備とは別系統の電力供給手段による電力料金及び該発電設備の燃料価格に基づき、該発電設備の運転台数に対応する電力調達コストを算出する手段と、電力需要の実績と予測値との差の予測誤差分布を電力需要予測値と時刻の関数又は配列変数として求める手段と、その分布に基づき求められる任意の電力需要予測値の分布と、該発電設備の運転台数に対応する電力調達コストとから該発電設備の運転台数を設定する手段とを備える。
【効果】発電設備運転の経済性向上。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電設備の運転計画方法及び発電設備の運転計画システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、発電設備の運転計画方法としては、需要予測に基づく計画方法や発電システムの不具合などによる発電設備の出力変動をリスクと捕らえ、これを緩和するための運転計画方法などがあり、例えば、特開2002−369385号公報(特許文献1),特開2002−281665号公報(特許文献2)等があげられる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−369385号公報
【特許文献2】
特開2002−281665号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1及び特許文献2共に、需要予測の誤差について考慮されていない。
【0005】
本発明の目的は、需要予測に誤差が生じても、適切な運転が可能な発電設備の運転計画方法及び発電設備の運転計画システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
別系統からの電力料金及び複数の発電設備の燃料価格に基づき、該発電設備の運転台数に対応する電力調達コストを算出し、電力需要の実績と電力需要予測値との差の予測誤差分布を電力需要予測値と時刻の関数又は配列変数として求め、前記予測誤差分布に基づき求められる任意の電力需要予測値の分布と、該発電設備の運転台数に対応する電力調達コストとから該発電設備の運転台数を設定する。
【0007】
【発明の実施の形態】
複数の発電設備を有し、更に電力会社から電力を購入するという形態の事業者には、例えばオンサイト自家発電設備を有する需要家や、発電設備を有するPPSなどがある。このような事業者は、要求された電力需要の大半を自己の有する発電設備の運用でまかない不足分を買電で補ったり、逆に予め決定した電力会社からの買電量を守りながら、発電設備の運用で電力需要を満足したりする。いずれにせよ自己の有する発電設備の運用に伴う費用と、電力会社からの購入する電力に対して支払う費用との合計である電力調達コストをなるべく小さくするように、発電設備の運用計画を決定したり、買電量の予約をしたりする必要がある。
【0008】
このような事業者が発電設備の運転計画の立案や買電の予約量の決定を支援する方法として、電力需要予測に基づく発電設備の運転計画立案方法がある。しかし実際の需要予測は誤差を伴うものである。電力需要予測値に対して実際の電力需要が違った場合、例えば予想よりも電力需要が大きくなったにも関わらず、予測にしたがって発電設備の起動を先送りにしてしまっていた場合、電力需要を満足できずに必要以上に電力を購入することになり、高額なペナルティ料金が発生して大きな損失をこうむることも考えられる。逆に予想よりも電力重要が小さかったにも関わらず、予測にしたがって追加の発電設備を起動してしまった場合、必要以上の燃料の消費や、必要以上に排出ガスを発生することによって、燃料費用の増加だけでなく、例えばCO 排出権や炭素税などの出費が増加するなどの損害をこうむる可能性がある。
【0009】
したがって如何なる方法で得られた予測結果でも、実際の計画には予測値の信頼性、逆にいえば不確かさを考慮し、予測が外れた場合の損害も勘案した上でその予測結果を使用する必要がある。この不確かさを以下需要変動リスクと呼ぶ。
【0010】
従来では、需要予測に基づく発電設備の運転計画方法を提示しているが、精度の高い信頼できる予測手法の存在が前提であり、予測が外れた場合、あるいは予測誤差が見込まれる場合の対処方法は考慮されていない。
【0011】
本発明の実施の形態では、少なくとも2台の発電設備を有し、さらに外部から電力を購入する事業者において、まず電力需要に対する電力調達コスト、すなわち発電設備で消費する燃料と外部から購入する電力の料金との関係を、発電設備の運転台数ごとに定式化しておく。これを第1の関係式とする。第1の関係式は、少なくとも電力需要と運転台数を元に、電力調達コストを算出する式である。また電力需要の予測値と実績値を記録しておき、季節,月,曜日,気温等の条件が類似した、いわゆる類似日の同一時刻における予測値と実績値の差、即ち予測誤差を集計して分布を作成する。この同類似日の同一時刻における予測誤差の分布を表す配列または関数を第2の関係式とする。第2の関係式は、少なくとも電力需要予測値と季節,月,曜日,気温などの類似日分類をする際の情報とを元に、予測誤差の分布を求める式または配列データである。発電設備の運転計画を立案する際には、まず電量需要を予測する。この需要予測値が求まったら、上記の第2の関係式と運転台数1台のときの第1の関係式の積を電力需要について積分して、運転台数1台のときの電力調達コストの期待値を求める。これを運転台数ごとに求めて比較し、電力調達コストの期待値が最小となる運転台数を選択する。これにより、過去の需要予測誤差を考慮して確率的に最も電力調達コストが小さくなる発電設備の運転台数が決定できる。
【0012】
(実施例1)
本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。まず図2に本発明の実施例における事業主体と発電システムの関係を示す。
【0013】
本発電システムでは、負荷設備400に対して、複数の発電設備による第一の電力供給手段と、第一の電力供給手段とは別系統から電力を供給する第二の電力供給手段を備えている。
【0014】
需要家300は、内部に負荷設備400と自家発電設備500を有し、燃料業者600から燃料cを購入して自家発電設備500(複数の発電設備)で発電し、自家発電力bを負荷設備400に供給し、燃料cの購入代金として燃料代金eを燃料業者600に支払う。つまり、本実施例の第一の電力供給手段では、自家発電設備500(複数の発電設備)で発電し、自家発電力bを負荷設備400に供給している。
【0015】
一方、第一の電力供給手段とは別系統から電力を供給する第二の電力供給手段として、例えば、本実施例では、電力会社100から電力系統200を介して需要家300に買電電力aを供給するよう構成している。そして、電力会社100は、需要家300から買電代金dを受け取る。
【0016】
いま、自家発電設備500は複数の発電ユニット(複数の発電設備,少なくとも2台の発電設備)で構成される場合を考える。図3で、負荷設備400の電力需要の時間的変化と、発電設備500の運転計画および買電電力aの関係を説明する。発電設備は同一出力の3ユニット構成とする。まず電力需要Aと発電ユニット1基目の発電量C,2基目の発電量D,3基目の発電量Eの合計である発電量Bと、電力需要Aの差分を、電力会社からの買電量Fでまかなう。この買電量Fが、予め契約した契約電力量Gを超えないように、各発電ユニットの起動タイミングを制御する必要がある。
【0017】
図3の時刻Tにおける電力調達コストの構成を求める方法について説明する。実際の発電設備を運用する場合、電力需要Aが発電設備の最大可能発電量以下であるとしても、ある程度の量の電力は外部から買電するのが普通である。これには主に以下の理由による。まず外部から電力を購入する場合、その料金は契約電力に比例する基本料金と、実際の購入電力量に比例した従量料金の合計であるため、一切電力を購入しない場合でも買電による費用はかかっている。一方、発電設備の出力が低下すると発電効率が低下し、発電するよりも電力を購入する方が電力調達コストは低くなる場合がある。したがって、買電量をゼロにすることが、常に電力調達コストを最小とするとは限らない。更に発電設備の負荷追従性能だけでは、電力需要の変化に追従することは不可能なので、買電量を細かい需要変動に対応するための調整しろとして利用するため、一定量の買電量は維持するのが一般的である。実際の発電設備を運用する場合、基本料金を含む買電費用と、燃料費用の合計である電力調達コストが最小となるような発電設備の運転台数と、発電設備ごとの出力配分と、買電量を決める必要がある。
【0018】
電力調達コストを少なくする、好ましくは、最小とする発電設備の出力の設定方法について図9および図10で説明する。図9に買電量と買電コストの関係を示す。まず買電量がゼロから契約電力G以下の場合は、買電コストは基本料金Hと、買電量と従量料金単価の積である従量料金Iとの合計となる。なお図9は、例えば1時間といった単位時間内における関係図であるため、基本料金は単位時間あたりに換算した値とするのが妥当である。買電量が契約電力Gを超過した場合、まず超過電力料金が適用される。この場合、通常の従量料金単価よりも高い超過電力料金単価が適用されるため、契約電力G以下の場合よりも電力量の増加に対する買電コストの増加率が高くなる。さらに、電力使用量を、少なくとも前月まで1年間の電力使用量の最大値以上とする契約の場合、翌月からの契約電力Gを高くしなければならないため、本来必要であった基本料金Hを超える出費が必要となるため、買電コストは更に増加する。一方、買電量がマイナス、すなわち発電量が需要量を上回った場合、電力系統に対して契約外の送電をすることになる。これを逆潮流という。逆潮流が発生した場合、電力会社によって管理される受電設備に設置された遮断機を強制的に遮断される場合もあり、その後の負荷設備における生産活動に影響を与えることがある。そのため、逆潮流を起こすと、営業損失が発生する可能性が高い。図9にはその営業損失分も概念的に表している。
【0019】
このような買電量と買電コストの関係を使って、発電と買電の組合せによる電力調達コストを少なくする、好ましくは、最小とする発電設備の出力設定方法について図10で説明する。まず図10の上側の図は、電力需要の全てを発電でまかなうと仮定したときの、電力需要と燃料コストの関係を示す。一般に発電設備の熱効率は、出力が高くなるほど高い。したがって、発電出力と燃料コストの関係は、上に凸で右上がりの曲線となる。発電出力が最大出力を超えた場合、電力需要が高くなっても燃料コストは一定となる。この図中に電力需要Aを図中点線のように記入する。
【0020】
図10の中央の図は、図9の左右を反転させたものであり、買電量のゼロ点を電力需要Aに合わせ、左方向に買電量を取る。図10下の図は、買電コストと燃料コストの合計である電力調達コストと電力需要の合計を表した図である。電力調達コストは、買電の従量料金単価によって図中Vの線のように全体に左上がりとなったり、図中Wの線のように全体に水平近くになったりする。いずれの場合も、買電量を契約電力Gの範囲内の電力調達コストは上に凸となるため、電力調達コストを最小とする点は線Wの場合は図中X点、線Vの場合は図中Y点となる。すなわち買電量をゼロとするか、契約電力量Gと等しくすると、電力調達コストは最小となる。実際には、電力需要の急激な変動や発電設備の負荷追従性を考慮して、X点やY点よりも内側、例えば図中の運転点の線のように発電量Bと買電量Fを決定するのが一般的である。このような方法によって、電力需要Aに対して電力調達コストを最小とするような運転条件を算出し、電力需要Aで整理したのが図4である。実際の発電設備においても図4と同様に、発電設備の最大発電量に至るまでは、電力需要と電力調達コストの関係は上に凸で右上がりの曲線となり、最大発電量以上では直線的に増加する。電力需要Aが最大発電量を超えた場合は、自家発電設備500は最大発電量で運転を継続し、不足分は電力会社100からの買電電力aで電力需要Aを賄う。この領域では、電力需要の増加に伴って買電コストが増加する。
【0021】
この電力需要と電力調達コストの関係を、運転台数1基から3基までの条件で求めると図5のようになる。発電設備1基運転の場合が細線、2基運転の場合が点線、3基運転の場合が太線である。したがって、電力需要Aの変化に対して自家発電設備500の運転台数および買電量Fを決定する場合、電力需要Aに対して電力調達コストが最小となるような運転台数を選択し、不足する電力を買電量Fとすればよい。この関係を図6に示す。最小コスト曲線は図中縦縞の線となる。この最小コスト曲線を実現するための運転台数を図の下側に併記する。各負荷における発電量と買電量のバランスは、図4に従って決定すればよい。
【0022】
この方法を実現するための機能構成を図8で説明する。まず入力部170から発電設備を運転する上で必要な環境条件hを入力する。環境条件とは、気温や天候の実績値および予測値、負荷設備400が工場設備ならば生産計画や運転計画、実際の発電設備500の運転実績などのことである。この環境条件hは、運転実績DB130に記録される。需要予測部140は、運転実績DB130に記録された運転実績iと、環境条件hとに基づいて将来の電力需要Aの値を予測し、需要予測値jを出力する。一方、電力調達コスト計算部120では、設備特性DB110に記録された設備特性fと、買電契約約款DB105に記録された買電契約情報lとに基づいて、電力調達コスト関係式gを求める。最後に運転計画部150は、電力調達コスト関係式gと需要予測値jとに基づいて発電設備500の運転計画kを作成し、表示部160で表示する。
【0023】
ここで、図6による運転計画が実効性を持つためには、以下の条件が必要になる。まず図6の運転計画を逐次実施する場合は、電力需要Aの変化に対して、発電設備の起動停止が瞬時にでき、出力制御も完全に追従できる必要がある。しかしこれは現実的ではない。通常発電設備の起動には、数分から数時間のリードタイムが必要であるし、負荷追従性能も数%/分程度であるため、電力需要Aの変化に対して出力を完全に追従させることはできない。
【0024】
次に電力需要Aの変化が完全に予測できたとすれば、図6による運転台数の決定方法は有効であると考えられる。しかし100%当たる需要予測は事実上不可能である。現在提案されている種々の予測方法のうち、最も有効とされる類似日検索法でも、3〜5%程度の誤差があることが知られている。
【0025】
したがって、実際に起動のリードタイムが必要な発電設備を需要予測に基づいて運転する場合には、まず類似日検索によって一日の需要パターンを予測してその日の各発電ユニットの起動時刻を決めておき、運転開始後は実際の需要変動にあわせて起動時刻を修正していく方法により、不確定な将来の需要に対応しようとする。
【0026】
しかしこの方法は、計画を立案したり、逐次運転方法を修正する個人の主観が調整しろになるため、計画立案者や運転方法決定者の経験や考え方によって運転方法が異なるという問題がある。需要予測誤差の影響を定量的に把握し、その値に基づいて運転計画を立案する方法が必要である。
【0027】
そこで本実施例では、需要予測の実績を用いて、電力需要の実績に対する需要予測値のバラツキ(予測誤差分布)を求め、この予測誤差分布を利用した運転台数計画方法を考えた。本発明の運転台数計画方法を図7で説明する。まず図5や図6で求めた電力需要Aに対する自家発電設備500の運転台数ごとに求めた電力調達コストとの関係10を求める。この電力需要コストの関係式10に対して、時刻Tの需要予測値が図7のように与えられたとする。一方、過去の同一類似日,同一時刻における電力需要の実績と、電力需要予測結果との差の需要予測誤差分布20を用意しておき、ここから時刻Tに対応する誤差の分布を取り出し、乗算手段15で関係式10との積を求めて、予測される電力調達コストの分布30を求める。次に期待値計算40にて、運転台数ごとに求められた電力調達コストの分布を積分して、それぞれの期待値を求める。図7では簡単のため1基運転時の期待値分布を省略した。最後に期待値比較50で最も電力調達コストの小さくなる運転台数を選択すればよい。
【0028】
本実施例の運転計画方法或いは運転台数決定方法によって、いかなる需要予測方法を採用したとしても、その予測方法の誤差特性を考慮した上で、不確定な将来に対して確率的にコストが小さくなる運転計画を立案することができ、経済性に優れた運転計画方法及び運転計画システムを得ることができる。
【0029】
図1に本実施例を実現するための機能構成を示す。まず入力部170から発電設備を運転する上で必要な環境条件hを入力する。環境条件とは、気温や天候の実績値および予測値、負荷設備400が工場設備ならば生産計画や運転計画、実際の発電設備500の運転実績などのことである。この環境条件hは、運転実績DB130に記録される。需要予測部140は、運転実績DB130に記録された運転実績iと、環境条件hとに基づいて将来の電力需要Aの値を予測し、需要予測値jを出力する。需要予測値jは予測実績DB180に記録される。誤差分布評価部190は、需要実績である予測実績DB180に記憶されていた需要予測実績mと、運転実績DB130に記録されていた運転実績iとから、予測誤差分布nを算出する。一方、電力調達コスト計算部120では、設備特性DB110に記録された設備特性fと、買電契約約款DB105に記録された買電契約情報lとに基づいて、電力調達コスト関係式gを求める。期待値計算部195は、電力調達コスト関係式g,予測誤差分布n、および需要予測値jとから、需要予測の分布に基づく電力調達コストの期待値pを運転台数ごとに計算して出力する。最後に運転計画部150は、電力調達コストの期待値pの大小関係に基づいて運転計画kを作成し、表示部160で表示する。
【0030】
本実施例にもとづき計算した電力需要予測の誤差の実績を表示することによって、本実施例の方法に寄らずに運転計画を立案するときにも、電力需要予測の性能を定量的に把握しながら計画作業を進めることができる。本実施例の特徴の一つは図7の20における電力需要予測の誤差分布の実績や、30の電力調達コストの期待値分布計算値を表示することにある。
【0031】
以上のように、本実施例によると、需要予測の手段に関わらず、予測誤差を考慮した最適なプラント運転計画を策定できる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によると、需要予測に誤差が生じても、適切な運転が可能な発電設備の運転計画方法及び発電設備の運転計画システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示す機能ブロック線図である。
【図2】本発明を適用する事業者の関係を示す関係図である。
【図3】電力需要の変化と複数の自家発電設備の運転方法を例示した説明図である。
【図4】発電設備の運用における、電力需要と電力調達コストとの関係を示す説明図である。
【図5】電力需要と電力調達コストの関係を発電設備の運転台数ごとに計算した結果の例を示す説明図である。
【図6】図5に、実際の運転台数と買電の有無を併記した説明図である。
【図7】本発明における運転台数決定の過程を示す流れ図である。
【図8】従来の方法に基づく運転台数の決定方法の全体構成を示す機能ブロック線図である。
【図9】発電設備の運用における、買電量と買電コストの関係を示す説明図である。
【図10】発電設備の運用における、買電量と発電量の比率を決定する方法の説明図である。
【符号の説明】
10,g…電力調達コスト関係式、15…乗算手段、20…需要予測誤差分布、30…電力調達コストの分布、40…期待値計算、50…期待値比較、60…運転台数決定、100…電力会社、110…設備特性DB、105…買電契約約款DB、120…電力調達コスト計算部、130…運転実績DB、140…需要予測部、150…運転計画部、160…表示部、170…入力部、180…予測実績DB、190…誤差分布評価部、195…期待値計算部、200…電力系統、300…需要家、400…負荷設備、500…発電設備、600…燃料業者、a…買電電力、b…自家発電力、c…燃料、d…買電代金、e…燃料代金、f…設備特性、h…環境条件、i…運転実績、j…需要予測値、k…運転計画、l…買電契約情報、m…需要予測実績、n…予測誤差分布、p…費用期待値、A…電力需要、B…発電量、C…1基目発電量、D…2基目発電量、E…3基目発電量、F…買電量、F…契約電力量、V,W…電力調達コスト線、X,Y…電力調達コスト最小点。

Claims (6)

  1. 複数の発電設備による第一の電力供給手段と、該第一の電力供給手段とは別系統から電力を供給する第二の電力供給手段を備えた発電システムにおける発電設備の運転計画方法であって、
    少なくとも第二の電力供給手段による電力料金及び該発電設備の燃料価格に基づき、該発電設備の運転台数に対応する電力調達コストを算出し、
    電力需要の実績と電力需要予測値との差の予測誤差分布を電力需要予測値と時刻の関数又は配列変数として求め、
    前記予測誤差分布に基づき求められる任意の電力需要予測値の分布と、該発電設備の運転台数に対応する電力調達コストとから該発電設備の運転台数を設定することを特徴とした発電設備の運転計画方法。
  2. 少なくとも2台の発電設備を有して電力を発生し、電力会社から電力を購入する事業者の発電設備の運転計画方法であって、
    少なくとも電力会社との電力需給契約約款と、前記発電設備の出力特性と、発電設備で使用する燃料の価格を元に、電力供給に関わる費用を、少なくとも電力需要と運転台数の関数として定式化した第1の関係式を求め、
    類似日検索法によって類似日と分類された日の、同一時刻ごとにおける需要家の電力需要の実績と、電力需要予測値の実績との差を求め、その分布を少なくとも電力需要予測値と時刻の関数として定式化するか、または少なくとも電力需要予測値と時刻に対する配列変数として定義した第2の関係式を求め、
    ある時刻の需要予測値に基づき発電設備の運転台数を決定するとき、運転台数ごとに上記第1の関数と第2の関係式の積を電力需要予測値で積分した値である電力調達費用の期待値を求め、該電力調達費用の期待値が小さくなる運転台数を、実際の運転台数の計画値として決定することを特徴とした発電設備の運転計画方法。
  3. 複数の発電設備による第一の電力供給手段と、該第一の電力供給手段とは別系統から電力を供給する第二の電力供給手段を備えた発電システムにおける発電設備の運転計画システムであって、
    少なくとも第二の電力供給手段による電力料金及び該発電設備の燃料価格に基づき、該発電設備の運転台数に対応する電力調達コストを算出する手段と、
    電力需要の実績と電力需要予測値との差の予測誤差分布を電力需要予測値と時刻の関数又は配列変数として求める手段と、
    前記予測誤差分布に基づき求められる任意の電力需要予測値の分布と、該発電設備の運転台数に対応する電力調達コストとから該発電設備の運転台数を設定する手段とを備えたことを特徴とした発電設備の運転計画システム。
  4. 少なくとも2台の発電設備を有して電力を発生し、電力会社から電力を購入する事業者の発電設備の運転計画システムであって、
    前記需要家の電力需要を予測した需要予測値を算出する手段と、
    該需要予測値を記録する手段と、
    前記需要家の電力需要の実績を記録する手段と、
    類似日検索法に基づいて類似日と分類された日の同一時刻における前記需要予測値の記録と、前記電力需要の記録の差である需要予測誤差を計算する手段と、
    該需要予測誤差の分布を表す関係式である予測誤差リスク式を求める手段と、
    少なくとも前記自家発電設備の燃料費用と買電費用との合計である電力調達コストと前記電力需要との関係を表すコスト関係式を前記自家発電設備の運転台数ごとに求める手段と、
    電力需要予測値が与えられた場合、前記予測誤差リスク式と、前記コスト関係式の積を積分して電力調達コストの期待値を運転台数ごとに求める手段と、
    前記電力調達コストの期待値を運転台数ごとに比較し、前記電力調達コストの期待値が小さくなる発電設備の運転台数を選択する手段とからなることを特徴とした発電設備の運転計画システム。
  5. 少なくとも2台の発電設備を有して電力を発生し、電力会社から電力を購入する事業者の発電設備の運転計画システムであって、
    前記需要家の電力需要を予測した需要予測値を算出する装置と、
    該需要予測値を記録する装置と、
    前記需要家の電力需要の実績を記録する装置と、
    類似日検索法に基づいて類似日と分類された日の同一時刻における前記需要予測値の記録と、前記電力需要の記録の差である需要予測誤差を計算する装置と、
    少なくとも前記電力需要予測値と時刻とに基づいて該需要予測誤差の分布を算出するための関係式である予測誤差リスク式を求める装置と、
    少なくとも前記自家発電設備の燃料費用と買電費用との合計である電力調達コストと前記電力需要との関係を表すコスト関係式を前記自家発電設備の運転台数ごとに求める装置と、
    電力需要予測値が与えられた場合、前記予測誤差リスク式と、前記コスト関係式の積を、電力需要予測値について積分して電力調達コストの期待値を運転台数ごとに求める装置と、
    前記電力調達コストの期待値を運転台数ごとに比較し、前記電力調達コストの期待値が最も小さくなる発電設備の運転台数を選択する装置とからなることを特徴とした発電設備の運転計画システム。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の発電設備の運転計画システムにおいて、
    少なくとも前記電力需要予測値に対する前記予測誤差リスク式を用いた計算値と前記電力需要予測値の関係、又は、前記電力需要予測値と前記運転台数に対する前記コスト関係式の計算値と電力需要との関係を表示する手段を備えたことを特徴とする発電設備の運転計画システム。
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