JP2007065954A - 電力市場分析支援システムと方法、プログラム - Google Patents

電力市場分析支援システムと方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 日本国内での卸電力取引市場の市場分析を高精度に行うことを可能とする。
【解決手段】 演算部1は、発電コスト算定部11、入札計画部12、スポット市場約定部13を備える。発電コスト算定部11は、需要想定データと電源データに基づき、電力の需給計画を作成することにより発電コストを算定する。入札計画部12は、算定された発電コストに基づき、スポット市場への入札量と入札価格を決定して入札計画を作成する。スポット市場約定部13は、入札計画部12により決定された入札量と入札価格に基づき、連系線の託送可能量に関するデータを用いて取引量と取引価格を決定する。インタフェース部2は、ユーザの操作に応じた信号を入力し、入力データ、および処理された取引結果や分析結果をユーザに対して表示または出力する。記憶部3は、データ処理用の各種の計算条件を予め保存すると共に、計算結果を保存する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電力市場における電力取引を仮想的に実現して電力市場の分析を支援するための技術に関するものである。
海外諸国における卸電力取引市場の開設・発展を背景として、日本国内においても、電力自由化が徐々に進められている。日本国内で導入される卸電力取引市場においては、大別して、翌日の電気を取引するスポット市場と、1ヶ月から1年先までの電気を取引する先渡定型市場、および先渡掲示板市場、の3つの市場が予定されている。
このような卸電力取引市場の開設に伴い、実際の取引が開始されると、取引所での取引価格が電力価格の指標となり、この価格を基準に小売価格や相対的な取引価格が決定されていくことが予想されるため、取引所での電力価格を予測することは、電力市場参加者にとって重要な課題である。
海外諸国においては、すでに電力取引所が解説され、実際に電力取引が行われている国も多いため、電力価格を予測する他、各種の市場分析を支援するシステムが開発されている(例えば、非特許文献1参照。)
一方、電力系統の効率的な運用を行うために、気象情報を利用して電力需要を高精度に予測するための技術が存在している。この電力需要予測技術は、一般的に、気象条件が類似している日は電力需要形態も類似しているとの仮定に基づいて、過去の気象条件と電力需要との関係を統計学的に解析し、それによって得られた過去実績情報と未来の気象予測情報とに基づき、未来の電力需要の需要予測値を計算するものである。この場合、需要予測値を計算する方法は、具体的には、回帰式による方法、また、ニューラルネットワークや遺伝的アルゴリズムなどのヒューリスティックな手法などが使用される(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−180032 X. Feng, L. Tang, Z. Wang, J. Yang, W. Wong, H. Chao and R. Mukerji, "A New Breed of Software Tool for Integrated Electrical Power System and Market Analysis - GridView", Proc. of IEEE Power Engineering Society Summer Meeting, Vol. 2, pp.737-743, 2002. 丸善株式会社発行、小向敏彦・色川彰一・加藤政一著、「電力システム工学」、第9章、1999年9月 オーム社発行、田村康男著、「電力システムの計画と運用」、4.2節、1991年2月 日本卸電力取引所発行、「取引ガイド Ver. 1.40」、スポット市場、3章、2004年9月
しかしながら、電力自由化の制度は、国、あるいは州などによって様々な形態をとっており、例えば、非特許文献1の分析手法は、主に北米東海岸での電力自由化制度に対応したものであり、電力会社の発電計画が電力価格とともに市場によって決定される点など、日本の自由化制度と異なる。したがって、この分析手法をそのまま適用しても、日本の電力市場の市場分析を適切に行うことはできない。
日本の場合、卸電力取引市場の開設時においても、電力会社は、従来の垂直統合の形態を保ったままであり、他電力会社や発電事業者からの相対取引を許容したまま、卸電力取引所を介して電力の売買を行うことになる。したがって、電力会社は、従来どおり需要想定に基づいて発電計画を実施し、余剰電力の売り、あるいは低効率火力機分担電力の買い、といった取引が中心となると考えられる。
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、日本国内での卸電力取引市場の市場分析を高精度に行うことが可能な、電力市場分析支援システムと方法、プログラムを提供することである。
本発明は、上記のような目的を達成するために、需要想定データを用いて発電コストを算定し、発電コストを用いて電力取引を行うための入札計画を作成し、連系線の託送可能量に関するデータを用いて仮想的な電力取引を行うことにより、電力の需給バランスと託送可能量や発電設備の制約を考慮した電力取引シミュレーションを高精度に行うことができるようにしたものである。
本発明の電力市場分析支援システムは、電力市場における電力取引を仮想的に実現して電力市場の分析を支援する電力市場分析支援システムにおいて、発電コスト算定手段、入札計画手段、スポット市場約定手段、記憶手段、インタフェース手段を備えたことを特徴としている。ここで、発電コスト算定手段は、電力市場参加者の需要想定データと電源データに基づき、電力の需給計画を作成することにより発電コストを算定する手段である。入札計画手段は、発電コスト算定手段により算定された発電コストに基づき、スポット市場への入札量と入札価格を決定して入札計画を作成する手段である。スポット市場約定手段は、入札計画手段により決定された入札量と入札価格に基づき、連系線の託送可能量に関するデータを用いて取引量と取引価格を決定する手段である。記憶手段は、計算条件および計算結果を保存する手段であり、インタフェース手段は、データの入力および結果表示を行う手段である。
本発明の電力市場分析支援方法と電力市場分析支援プログラムは、上記のシステムの特徴を方法とコンピュータプログラムの観点からそれぞれ把握したものである。
このような特徴を有する本発明によれば、需要想定データを用いて発電コストを算定し、発電コストを用いて電力取引を行うための入札計画を作成し、連系線の託送可能量に関するデータを用いて仮想的な電力取引を行い、入力したデータと計算結果の表示を行うことができる。したがって、電力の需給バランスと託送可能量や発電設備の制約を考慮した電力取引シミュレーションを高精度に行うことができるため、ユーザは、予め想定した電力需要、送電線容量や発電設備、入札などの条件が、電力取引価格や取引量、託送量にどのような影響を与えるかを高精度に分析・評価することができる。
なお、本発明で重要な用語の定義は次の通りである。
「需要想定データ」は、過去の電力需要実績を統計学的に処理して未来の電力需要を想定した各種のデータを示しており、数日間程度の短期間の実績に基づくデータから、数ヶ月、あるいはそれ以上にわたる期間の実績に基づくデータをも含むが、さらに、単なる想定値に限らず、気象情報による詳細な電力需要予測を行って得られた需要予測値をも含む広い概念である。
「電源データ」は、火力ユニットや水力ユニット等の各種の発電設備に関するデータのほか、送電線を含む電力系統全般に関するデータを含む広い概念である。
「託送可能量」は、連系線の容量のうち、託送可能な容量を示しており、電力取引の分野で一般的に用いられているように、通常は、計画潮流分および想定外の需要変動等に対応するためのマージン分を除いた容量を意味する。
本発明によれば、需要想定データを用いて発電コストを算定し、発電コストを用いて電力取引を行うための入札計画を作成し、連系線の託送可能量に関するデータを用いて仮想的な電力取引を行うことにより、日本国内での卸電力取引市場の市場分析を高精度に行うことが可能な、電力市場分析支援システムと方法、プログラムを提供することができる。
[第1の実施形態]
図1は、本発明を適用した第1の実施形態に係る電力市場分析支援システムの構成を示すブロック図である。この図1に示すように、本実施形態に係る電力市場分析支援システムは、演算部1、インタフェース部2、記憶部3から構成されている。各部1〜3の詳細は次の通りである。
演算部1は、発電コスト算定部(発電コスト算定手段)11、入札計画部(入札計画手段)12、スポット市場約定部(スポット市場約定手段)13を備えている。ここで、発電コスト算定部11は、需要想定データと電源データに基づき、電力の需給計画を作成することにより発電コストを算定する部分であり、さらに、相対契約と先渡し契約を設定する相対・先渡し契約設定部(相対・先渡し契約設定手段)14を含む。
入札計画部12は、発電コスト算定部11により算定された発電コストに基づき、スポット市場への入札量と入札価格を決定して入札計画を作成する部分である。スポット市場約定部13は、入札計画部12により決定された入札量と入札価格に基づき、連系線の託送可能量に関するデータを用いて取引量と取引価格を決定する部分である。
なお、このような演算部1は、具体的には、コンピュータのメインメモリとそれに記憶された電力市場分析支援用として特化されたプログラム、そのプログラムによって制御されるCPU、等により実現される。
インタフェース部2は、データ入力部21とデータ出力部22から構成されている。ここで、データ入力部21は、ユーザの操作に応じた信号をコンピュータに入力するマウスやキーボード等の入力装置であり、データ出力部22は、データ入力部21で入力されたデータ、および演算部1で処理された取引結果や分析結果をユーザに対して表示または出力するディスプレイ、プリンタ等の出力装置である。すなわち、インタフェース部2は、コンピュータとユーザとの間のやり取りを行う部分であり、一般的に「ユーザインタフェース」等と呼ばれる部分である。
また、データ入力部21によって入力される具体的なデータは、過去の需要実績に基づいて電力需要を想定した需要想定データや、発電設備や電力系統全般に関する電源データの他、市場参加者に関する市場参加者情報、入札条件に関する入札データ、等である。ここで、電源データは、火力発電ユニットや水力発電ユニットなどの各種の発電設備やその燃料消費計画に関する発電設備データ、および送電線の空き容量などを含む電力系統全般に関する電力系統データ、等を含む。
さらに、電源データのうち、電力系統データとしては、例えば、エリア名、送電線名、接続情報などが入力される。また、電源データのうち、発電設備データとしては、例えば、発電ユニット名、最大出力、最小出力、最小起動時間、最小停止時間、燃料費特性、定期点検などの補修計画データ、発電計画データ、火力発電ユニットの場合の起動停止計画、水力発電ユニットの場合の使用水量特性、などが入力される。一方、市場参加者情報としては、例えば、供給事業者名、発電事業者名、参加者のエリア定義などが入力され、入札データとしては、例えば、入札価格、入札量などが入力される。
記憶部3は、演算部1でデータ処理を行うための各種の計算条件を予め保存すると共に、演算部1による計算結果を保存する部分である。この記憶部3は、コンピュータの各種のメモリや補助記憶装置等により実現される。
[動作の概略]
図2は、以上のような構成を有する本実施形態に係る電力市場分析支援システムによる電力取引シミュレーション動作の概略を示すフローチャートである。
この図2に示すように、電力市場分析支援システムはまず、インタフェース部2によりデータ入力を行うか、あるいは、記憶部3からデータ読み込みを行うか、または、その両方を行うことにより、演算部1で処理する対象となるデータを用意する(S201)。
そして、週単位などの一定期間毎に、演算部1は、次のようなループ処理(LOOP)を行う。すなわち、このループ処理(LOOP)において、演算部1はまず、発電コスト算定部11による発電コスト算定処理として、市場参加者の需要想定データや電源データ等に基づいて、火力発電ユニットや水力発電ユニット等の各種の発電ユニットに対する効率的な電源配分を行うための需給計画を作成することにより発電コストを算定し、算定した発電コストを記憶部3に記憶すると共にインタフェース部2によりユーザに対して表示する(S202)。
この場合、発電コストの具体的なデータとしては、各発電ユニットの単位計算時間毎の発電出力や、単位計算時間毎に需要想定データが変動した場合の限界費用を示す「限界費用曲線」、およびその平均値を示す「平均費用曲線」等の「発電費用曲線」を計算する。なお、このような発電コスト算定処理の詳細については後述する。
このループ処理(LOOP)において、演算部1は次に、入札計画部12による入札計画処理(S203)、スポット市場約定部13によるスポット市場約定処理(S204)を順次行う。
すなわち、入札計画部12は、入札計画処理として、発電コスト算定処理(S202)で計算した「限界費用曲線」および「平均費用曲線」のいずれか一方またはそれらの組み合わせ等の「発電費用曲線」を用いて、電力市場における売りと買いの入札量と入札価格を決定して入札計画を作成し、作成した入札計画を記憶部3に記憶すると共にインタフェース部2によりユーザに対して表示する(S203)。
次に、スポット市場約定部13は、スポット市場での約定処理として、入札計画処理(S203)で決定した入札量と入札価格に基づき、連系線空き容量(託送可能量)制約に関するデータを用いた板寄せ取引を行い、約定量と約定価格(取引量と取引価格)を決定し、決定した約定量と約定価格を記憶部3に記憶すると共にインタフェース部2によりユーザに対して表示する(S204)。
演算部1はまた、インタフェース部2によりユーザから結果表示要求がなされた場合には、その要求内容に応じて、記憶部3に記憶されている入力データ、需給計画、入札計画、取引結果等を、帳票やグラフとして表示画面に出力し、あるいは印刷を行う(S205)。
なお、本明細書中において、「電力取引シミュレーション」は、狭義には、仮想的な電力取引を実現するスポット市場約定処理を示すが、広義には、図2に示すような発電コスト算定処理からスポット市場約定処理に至る一連の動作全体を示している。
[発電コスト算定処理]
図3は、ある市場参加者の一日の電力需要想定に対して発電機を配分した運転計画例を示す図である。この図3中に破線で示すように、需要想定値は1日の間に変化する。この他、週間の平日と土日の変化や、年間の季節による変化があり、さらに長期の需要にも変化がある。この需要の変化に応じて発電ユニットをどのように運転するかにより、経済性が異なってくるため、燃料費が少なくなるように、全ての発電ユニットの出力配分を決めて運用を行う必要がある。
図4は、発電コスト算定部11による発電コスト算定処理フローの一例を示すフローチャートである。以下には、この図4を参照しながら、発電コスト算定処理の詳細について説明する。
なお、相対・先渡し契約設定部14により設定された既存の相対契約と先渡し契約を考慮する場合には、需要想定値に相対契約による容量と先渡し契約による容量を加えて、需要想定値を修正する。以下には、説明の簡略化の観点から、この「需要想定値の修正値」または「非修正の需要想定値」を、「需要想定値」と略称するものとする。
図4に示すように、発電コスト算定部11はまず、市場参加者の供給エリアの需要想定値を用いて、原子力発電ユニットを定格で運転するように発電計画を作成し、計画値を需要想定値より差し引き、水力火力分担需要を算出する(S401)。次に、自流式水力発電ユニットを一定出力で運転するように発電計画を作成し、計画値を需要想定値より差し引き、貯水揚水火力分担需要を算出する(S402)。
この貯水揚水火力分担需要において、貯水池式水力発電ユニットの使用可能な水量と最大出力の制約を用いて、需要ピーク時に起動するよう発電計画を作成し、計画値を貯水揚水火力分担需要より差し引き、揚水火力分担需要を算出する(S403)。この揚水火力分担需要に対し、火力発電ユニットの発電計画を作成する(S404)。
この火力発電ユニットの発電計画は、具体的には、ユニットコミットメントと経済負荷配分を行うことによって作成される。このうち、ユニットコミットメントは、例えば、並列優先順位に基づく方法により作成され、経済負荷配分は、例えば、等λ法に基づく方法により作成される。このような、並列優先順位に基づくユニットコミットメントや、等λ法に基づく経済負荷配分の手法は、例えば、非特許文献2に記載されている。
ここではまず、図5を参照しながら、並列優先順位に基づくユニットコミットメントについて説明する。
図5の(a)は、火力発電ユニットの燃料費特性を示す特性グラフである。この図5の(a)に示されている燃料費特性図の曲線上の1点と原点とを結ぶ直線の傾きμ=F(P)/Pは、出力Pにおける発電単価を表し、曲線の接線の傾きλは増分燃料費を表す。発電単価が最も小さくなるのは、図中破線で示すように、原点から燃料費特性曲線に接線を引いたときであり、この接線では、増分燃料費λ=μminの関係が成り立つ。一般に、発電単価が最も小さくなる出力は、発電ユニットの定格出力付近の値である。
そして、出力を変化させながら、発電単価μと増分燃料費λを計算して行くと、図5の(b)に示すような増分燃料費−発電単価特性(λ−μ特性)が得られる。複数の発電ユニットが運転されている場合には、各ユニットの増分燃料費λが等しくなるように出力配分されるので、同じ増分燃料費λに対して発電単価μの小さなユニットから並列(運転)して行くのが経済的である。図中のλ=μの直線と原点に近い点で交わるユニットから順に運転する優先順位(並列優先順位)を決める。このように決定された火力機の並列順位に応じて、負荷が大きい時間帯では、順次並列し、逆に負荷が小さい時間帯では、順次停止して行く。
以上のようにユニットコミットメントによって決定した起動停止に基づき、等λ法に基づく経済負荷配分を行う。すなわち、揚水火力分担需要に対して、火力ユニットの増分燃料費が等しくなるように、次式(1)で表されるような発電機出力を求める。
Figure 2007065954
このような火力発電ユニットの発電計画作成(S404)に続いて、作成された火力発電ユニットの発電計画に基づき、揚水発電ユニットの池容量を用いて、揚水発電ユニットの発電計画を作成し、火力発電ユニットの発電計画を修正する(S405)。この揚水発電ユニットの発電計画は、火力発電ユニットの持ち替えによるメリットの有無を導出することにより作成することができる。
ここで、火力発電ユニットの持ち替えによるメリットMは、非特許文献3等に記載されているように、次式(2)で表される。
Figure 2007065954
また、揚水ユニットは、上池への水の汲み上げを週末の夜間に行い、平日の昼間に発電するという週間サイクルの運用が行われているものとする。この場合に、例えば、週単位毎の一定期間について発電ユニットの全燃料費を最小化するように需給計画を作成する。一定期間Tについての発電燃料費は、次式(3)により表される(S406)。この場合、限界費用は、起動中の発電ユニットの最大出力となる発電燃料費として計算される。
Figure 2007065954
ここで、限界費用曲線は、起動中の全ての発電機の増分燃料費特性を積み上げた曲線として表される。厳密には、時刻毎に起動中の発電機の種類が異なるため、限界費用曲線は時刻毎に異なる。以下には、ある時刻の限界費用曲線の計算方法について説明する。
火力発電ユニットの限界費用は、上述の式(2)の未定乗数λであり、この式(2)より、起動中の火力発電ユニットはすべて限界費用がλとなる点で運転される。したがって、ある限界費用λが与えられたとき、各火力発電ユニットの出力Piは、
Figure 2007065954
の逆関数を求めて、
Figure 2007065954
により計算することができる。
限界費用曲線λ(P)は、これを起動中のユニットについて合計し、次式(4)により表すことができる。
Figure 2007065954
また、平均費用曲線AC(P)は、限界費用曲線の平均値について合計し、次式(5)により表すことができる。
Figure 2007065954
[入札計画処理]
図6は、入札計画処理の一例として、限界費用曲線を用いて入札計画を作成する場合の例を示す図である。この図6に示すように、発電出力が限界費用曲線より安い価格では、限界費用曲線より安く買い入札を設定して買い入札を行い、発電出力が限界費用曲線を超える高い価格では、売り入札を限界費用曲線より高く設定して売り入札を行うといった方法で入札計画を作成することができる。
図7の(a)は、図6に示すような限界費用曲線より作成した入札曲線の一例を示す図であり、需要想定値に対して正側が売りの入札、負側が買いの入札となっている。また、図7の(b)は、売りと買いの入札曲線を同軸上に示した図である。買い入札としては、例えば、図6に示すように、限界費用曲線を−α分シフトした買い入札を設定し、また、売り入札としては、限界費用曲線を+α分シフトした売り入札を設定することができる。そして、この買い入札と売り入札に基づいて、図7の(b)に示すように入札量と入札価格を決定することができる。
なお、買い入札、売り入札の限界費用曲線からのシフト量αは、例えば、マークアップ率Mを用いて、買い入札としては、限界費用曲線をMで除した買い入札を設定し、また、売り入札としては、限界費用にMを乗じた売り入札を設定することもできる。また、固定量とマークアップ率を組み合わせ、売り入札をM(C+α)、買い入札を(C−α)/Mと設定することもできる。
ここで、売り入札と買い入札のシフト量αおよびマークアップ率Mは必ずしも同じ値を用いる必要はなく、それぞれ異なる値を用いることもできる。さらにまた、買い入札、売り入札の価格を、限界費用曲線の発電出力からの変化量ΔPの多項式によって設定することもできるし、ユーザが任意に設定する関数や、設定値を用いて作成してもよい。
また、上述した入札曲線作成のために用いる限界費用曲線としては、ユーザが入札計画作成に必要と考える発電ユニット(例えば、負荷周波数制御用に用いられる発電ユニットを除外した発電ユニット等)について合計した限界費用曲線を用いることもできる。次の式(4)’は、このような限界費用曲線を表している。
Figure 2007065954
なお、入札計画処理は、以上のように限界費用曲線を用いて入札計画を作成する方法に限定されるものではなく、前述したように、平均費用曲線を用いて入札計画を作成する方法や、限界費用曲線と平均費用曲線の組み合わせを用いて入札計画を作成する方法等も同様に可能である。さらに、需要の想定変動幅や、電力取引価格の想定変動幅等を用いて作成してもよい。
また、図6に示すような入札曲線の作成方法を示す画像は、インタフェース部2のデータ出力部22により、ユーザに対して出力(画面表示または印刷)される。入札計画処理においてユーザに出力される情報は、限界費用曲線、あるいは平均費用曲線、または限界費用曲線と平均費用曲線の組み合わせなどの発電費用曲線と入札曲線であるが、これら以外にも、入札計画作成に有用な各種のデータ、例えば、取引想定時刻の需要の想定変動幅、電力取引価格の想定変動幅等のデータをユーザに対して出力してもよい。図8は、ユーザに対して出力される限界費用曲線と入札曲線の表示例を示す図である。
[スポット市場約定処理]
スポット市場約定処理においては、前述したように、入札量と入札価格により託送可能量を用いた板寄せ取引を行い、約定量と約定価格(取引量と取引価格)を計算する。計算に必要な各市場参加者の入札計画データは、各市場参加者に対して前述の発電コスト算定処理および入札計画処理を実行することにより作成する。
図9に示すように、買い入札と売り入札の交わる価格均衡点において、取引が成立する。しかし、複数エリアにまたがる取引で託送量が託送可能利用を超える場合には、エリア間で取引価格の差が生じることがある。例えば、安い供給電力の連系線に空き容量がないために、他のエリアへ送電できない場合には、供給可能なエリアからより高い電力を買うことになり、安い取引価格のエリアと高い取引価格のエリアとの間に取引価格の差が生じる。スポット市場約定処理は、このような場合の託送可能量を考慮して取引量と取引価格を決定するものである。
以下には、図10〜図12を参照して、2つのエリアA1,A2間の託送可能量を考慮したスポット市場約定処理の一例を示す。ここで、図10は、各エリアA1,A2間の売り入札G1,G2と買い入札L1,L2、託送可能量P12を示す模式図である。まず、この図10において、2つのエリアA1,A2内のそれぞれで余った売り入札G1,G2のうち安い方を、他のエリアへ送電することを考える。
ここで、2つのエリアA1,A2間で託送量が託送可能量P12を超えない場合には、図11に示すように、2つのエリアA1,A2を1つの市場として、全ての売り入札G1,G2の入札価格を低い価格から高い価格へ積み上げて、売り入札Dを作成し、全ての買い入札L1,L2を高い価格から安い価格へと積み上げて、買い入札Sを作成する。売り入札Dと買い入札Sの交点(価格均衡点)Eを求める。この交点Eが、約定量と約定価格(取引量と取引価格)となる。
次に、エリアA1からエリアA2へ送る電力が託送可能量P12を超えた場合について説明する。この場合には、エリアA1,A2毎に売り入札D1,D2と買い入札S1,S2をそれぞれ作成する。
そして、託送可能量P12を最大限利用して電力を供給するために、電力を送り出す側のエリアA1では、図12の(a)に示すように、x軸方向に容量の大きい方へ、買い入札S1を託送可能量分だけシフトさせ、S1(P+P12)とD1(P)の交点E1を求める。この交点E1が、電力を送り出す側のエリアA1の約定量と約定価格(取引量と取引価格)となる。
これに対して、電力を受ける側のエリアA2では、図12の(b)に示すように、x軸方向に容量の大きい方へ、売り入札D2を託送可能量分だけシフトさせ、S2(P)とD2(P+P12)の交点E2を求める。この交点E2が、エリアA2の約定量と約定価格(取引量と取引価格)となる。
このような電力取引の約定の方法を、市場分断約定といい、詳しくは、非特許文献4等に記載されている。
[効果]
以上のような第1の実施形態によれば、需要想定データを用いて発電コストを算定し、発電コストを用いて電力取引を行うための入札計画を作成し、連系線の託送可能量に関するデータを用いて仮想的な電力取引を行い、入力したデータと計算結果の表示を行うことができる。したがって、電力の需給バランスと託送可能量や発電設備の制約を考慮した電力取引シミュレーションを高精度に行うことができるため、ユーザは、予め想定した電力需要、送電線容量や発電設備、入札などの条件が、電力取引価格や取引量、託送量にどのような影響を与えるかを高精度に分析・評価することができる。
[第2の実施形態]
図13は、本発明を適用した第2の実施形態に係る電力市場分析支援システムの構成を示すブロック図である。この図13に示すように、第2の実施形態に係る電力市場分析支援システムは、第1の実施形態におけるシステムの演算部1に、需要予測部15を追加したものである。
この需要予測部15は、前述したように、気象条件が類似している日は電力需要形態も類似しているとの仮定に基づいて、過去の気象条件と電力需要との関係を統計学的に解析し、それによって得られた過去実績情報と未来の気象予測情報とに基づき、未来の電力需要の需要予測値を計算するものである(例えば、特許文献1参照)。
本実施形態においては、このように需要予測部15で計算した需要予測値を需要想定値として使用する。すなわち、発電コスト算定処理において、需要想定値として需要予測値を使用する。
このような第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、需要予測値を用いることによって、電力取引シミュレーションをより高精度に行うことができるという効果が得られる。すなわち、需要の変動は、発電コスト、入札計画、取引結果にそれぞれ影響を及ぼすため、需要想定データとしてより精度の高い需要予測値を用いることによって、より精度良く取引を模擬することができる。また、ユーザは、需要予測に用いる気象などの条件と市場の取引結果との関係を分析・評価することができる。
[第3の実施形態]
図14は、本発明を適用した第3の実施形態に係る電力市場分析支援システムの構成を示すブロック図である。この図14に示すように、第3の実施形態に係る電力市場分析支援システムは、第2の実施形態に係るシステムの構成において、演算部1に入札計画調整部16を追加すると共に、外部とのデータ通信を行う通信部4を追加したものである。通信部4は、通信ネットワーク5を介して卸電力取引所システム6からのデータを受信する。
また、入札計画調整部16は、演算部1の入札計画部12に対して、入札計画処理における買い入札、売り入札の限界費用曲線からのシフト量を、卸電力取引所で公開される取引データを用いて決定するものである。なお、ここでは、卸電力取引所で公開される取引データは、少なくとも、エリア毎の約定価格、約定量、および連系線毎の託送量を含むものと想定している。
図15は、入札計画調整部16による入札計画調整処理の一例として、限界費用曲線を用いて入札計画を作成する場合の例を示す図である。この図15においては、あるエリアにおける売り入札と買い入札を、それぞれ入札価格の昇順、降順に並べて、入札量を積算したグラフ、すなわち、売り入札限界費用曲線と買い入札限界費用曲線を、これらの元になる限界費用曲線とともに示している。
売り入札については、売り入札限界費用曲線上の売り約定量Vsにおいて約定価格Pをとるので、対応する元の限界費用曲線上で売り約定量Vsにおける限界費用Csとの差P−Csを、シフト量αsとして入札する。同様に、買い入札についても、買い約定量Vbにおける限界費用Cbと約定価格Pとの差Cb−Pをシフト量αbとして入札する。このような入札計画調整処理によれば、卸電力取引所での取引結果に一致する入札を、シミュレーション上で高精度に行うことができる。
なお、図15に示すように、買い約定量と売り約定量が異なるのは、連系線を介してエリアに流入出する託送量が存在するためであり、これらの約定量の差は、エリアに流入出する託送量の合計に等しい。
また、入札計画調整処理において計算されたシフト量αsあるいはαbは、商品毎に計算することができ、過去一定期間の全商品の平均値や、商品毎の平均値を用いて入札計画に用いることができる。また、同じ商品でも、平日や休日、あるいは曜日によって平均値を求め、入札計画に用いることも可能である。
また、入札計画部12による入札計画処理において、入札データを、マークアップ率を用いて設定する場合には、入札計画調整部16による入札計画調整処理において、売りマークアップ率Ms、および、買いマークアップ率Mbを、それぞれ、次の式(6a),(6b)に示すように決定すればよい。
Ms=P/Cs …式(6a)
Mb=Cb/P …式(6b)
あるいは、入札データのシフト量を固定量とマークアップ率を組み合わせて設定する場合には、約定価格Pを決定変数、売り約定量Vsにおける限界費用Csを説明変数とし、マークアップ率Msとシフト量αsをパラメータとする線形回帰モデルによってこれらのパラメータを決定する問題を考えることができる。線形回帰モデルは、次の式(7)で表される。
P=M(Cs+αs) …式(7)
したがって、例えば、最小2乗法のような方法で、マークアップ率Msおよびシフト量αsを決定することができる。買い入札についても同様である。
このような第3の実施形態によれば、第1、第2の実施形態の効果に加えて、さらに、卸電力取引所の公開データを用いて入札計画を作成することによって、電力市場の分析をより高精度に行うことができるという効果が得られる。すなわち、卸電力取引所での実際の取引結果に近い計算結果が得られるような、より高精度な入札データを作成することができるため、より精度よく取引を模擬することができる。また、ユーザは、各市場参加者が、限界費用に対して、どの程度の価格をシフトさせて入札を行っているかを分析・評価することができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な変形例が実施可能である。例えば、図面に示したシステム構成は、一例にすぎず、具体的な機能構成は適宜選択可能である。また、図面に示したフローチャートは、一例にすぎず、具体的な動作手順や各処理の詳細は適宜選択可能である。
さらに、前述した実施形態においては、本発明の手法を、コンピュータのハードウェアとプログラムによりシステムおよび方法として実現する場合について説明したが、本発明の手法は、電力市場分析支援用として特化されたコンピュータプログラムのみの形態でも実現可能である。
例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM,DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体に書き込んだプログラムを各種装置に適用したり、そのプログラム自体をネットワーク等の伝送媒体に伝送して各種装置に適用したりすることも可能である。この場合、適用先装置のコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムあるいは伝送媒体を介して提供されたプログラムを読み込み、このプログラムによって上述した処理を実行するシステムを構成することができる。
本発明を適用した第1の実施形態に係る電力市場分析支援システムの構成例を示すブロック図。 第1の実施形態に係る電力市場分析支援システムによる電力取引シミュレーション動作の概略を示すフローチャート。 第1の実施形態に係る発電コスト算定部による発電コスト算定処理により、一日の電力需要想定に対して発電機を配分した運転計画例を示す図。 第1の実施形態に係る発電コスト算定部による発電コスト算定処理フローの一例を示すフローチャート。 第1の実施形態に係る発電コスト算定部による発電コスト算定処理において求めたデータを示す図であり、(a)は、火力発電ユニットの燃料費特性を示す特性グラフ、(b)は、増分燃料費−発電単価特性を示す特性グラフ。 第1の実施形態に係る入札計画部による入札計画処理の一例として、限界費用曲線を用いて入札計画を作成する場合の例を示す図。 第1の実施形態に係る入札計画部による入札計画処理において求めたデータを示す図であり、(a)は、図6に示す限界費用曲線より作成した売りと買いの入札曲線の一例を示す図、(b)は、売りと買いの入札曲線を同軸上に示した図。 第1の実施形態に係る入札計画部による入札計画処理において、ユーザに対して出力される限界費用曲線と入札曲線の表示例を示す図。 従来の市場取引における価格均衡点を説明するための図。 第1の実施形態に係るスポット市場約定部によるスポット市場約定処理の一例を示す図であり、2つのエリア間の売り入札と買い入札、託送可能量を示す模式図。 図10に示す2つのエリア間で託送量が託送可能量を超えない場合の約定量と約定価格を示す図。 図10に示す2つのエリア間で託送量が託送可能量を超えた場合の約定量と約定価格を示す図であり、(a)は、低価格側のエリアにおける約定量と約定価格を示す図、(b)は、高価格側のエリアにおける約定量と約定価格を示す図。 本発明を適用した第2の実施形態に係る電力市場分析支援システムの構成例を示すブロック図。 本発明を適用した第3の実施形態に係る電力市場分析支援システムの構成例を示すブロック図。 第3の実施形態に係る入札計画調整部による入札計画調整処理の一例として、限界費用曲線を用いて入札計画を作成する場合の例を示す図。
符号の説明
1…演算部
11…発電コスト算定部
12…入札計画部
13…スポット市場約定部
14…相対・先渡し契約設定部
15…需要予測部
16…入札計画調整部
2…インタフェース部
21…データ入力部
22…データ出力部
3…記憶部
4…通信部
5…通信ネットワーク
6…卸電力取引所システム

Claims (7)

  1. 電力市場における電力取引を仮想的に実現して電力市場の分析を支援する電力市場分析支援システムにおいて、
    電力市場参加者の需要想定データと電源データに基づき、電力の需給計画を作成することにより発電コストを算定する発電コスト算定手段と、
    前記発電コスト算定手段により算定された発電コストに基づき、スポット市場への入札量と入札価格を決定して入札計画を作成する入札計画手段と、
    前記入札計画手段により決定された前記入札量と前記入札価格に基づき、連系線の託送可能量に関するデータを用いて取引量と取引価格を決定するスポット市場約定手段と、
    計算条件および計算結果を保存する記憶手段と、
    データの入力および結果表示を行うインタフェース手段
    を備えたことを特徴とする電力市場分析支援システム。
  2. 相対契約と先渡し契約を設定する相対・先渡し契約設定手段を備え、
    前記発電コスト算定手段、前記入札計画手段、および前記スポット市場約定手段は、前記相対・先渡し契約設定手段により設定された契約を反映した処理または契約を反映したデータに基づく処理を行うように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力市場分析支援システム。
  3. 過去の気象条件と電力需要との関係を統計学的に解析して得られた過去実績情報と、未来の気象予測情報とに基づき、未来の電力需要の需要予測値を計算する需要予測手段を備え、
    前記需要想定データは、前記需要予測手段により計算された前記需要予測値を含む
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力市場分析支援システム。
  4. 前記入札計画手段は、電力取引所における商品の約定量と約定価格に基づいて、前記発電コスト算定手段によって算出された発電コストから入札価格を決定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電力市場分析支援システム。
  5. 電力取引所の取引データを通信ネットワーク経由でダウンロードする取引所データ通信手段を備え、
    前記電力取引所における商品の約定量と約定価格は、前記取引所データ通信手段によってダウンロードされたデータである
    ことを特徴とする請求項4に記載の電力市場分析支援システム。
  6. 演算部、記憶部、インタフェース部を有するコンピュータを利用して、電力市場における電力取引を仮想的に実現して電力市場の分析を支援する電力市場分析支援方法において、
    前記演算部により、
    電力市場参加者の需要想定データと電源データに基づき、電力の需給計画を作成することにより発電コストを算定する発電コスト算定ステップと、
    前記発電コスト算定ステップにより算定された発電コストに基づき、スポット市場への入札量と入札価格を決定して入札計画を作成する入札計画ステップと、
    前記入札計画ステップにより決定された前記入札量と前記入札価格に基づき、連系線の託送可能量に関するデータを用いて取引量と取引価格を決定するスポット市場約定ステップを行い、
    前記記憶部により、計算条件および計算結果を保存する記憶ステップを行い、
    前記インタフェース部により、結果を表示する結果表示ステップを行う
    ことを特徴とする電力市場分析支援方法。
  7. コンピュータを利用して、電力市場における電力取引を仮想的に実現して電力市場の分析を支援するための電力市場分析支援プログラムにおいて、
    電力市場参加者の需要想定データと電源データに基づき、電力の需給計画を作成することにより発電コストを算定する発電コスト算定機能と、
    前記発電コスト算定機能により算定された発電コストに基づき、スポット市場への入札量と入札価格を決定して入札計画を作成する入札計画機能と、
    前記入札計画機能により決定された前記入札量と前記入札価格に基づき、連系線の託送可能量に関するデータを用いて取引量と取引価格を決定するスポット市場約定機能と、
    計算条件および計算結果を保存する記憶機能と、
    データの入力および結果表示を行うインタフェース機能
    をコンピュータに実現させることを特徴とする電力市場分析支援プログラム。
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