JP6966845B2 - 温調装置、リソグラフィ装置、および物品の製造方法 - Google Patents

温調装置、リソグラフィ装置、および物品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、温調装置、リソグラフィ装置、および物品の製造方法に関する。
リソグラフィ装置では、原版を用いて基板上にパターンを形成する処理中に原版や基板に温度変化が生じると、基板上にパターンを精度よく形成することが困難になりうる。そのため、リソグラフィ装置では、外部から搬入された物品(原版や基板)を、当該処理時における設定温度に温調しておくことが好ましい。特許文献1には、複数の台にそれぞれ設けられた流路に、温調された液体を流すことにより、複数段の台にそれぞれ置かれた基板を温調する装置が提案されている。
特開2003−173958号公報
特許文献1に記載の装置では、複数段の台のそれぞれに流路が設けられている。しかしながら、複数の基板を同じ設定温度に温調する場合においては、複数段の台のそれぞれに流路を設けることは煩雑であり、装置構成が複雑化しうる。
そこで、本発明は、単純な構成により複数の物品を温調するために有利な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての温調装置は、複数の物品を温調する温調装置であって、物品を保持する保持をそれぞれ有し、かつ互いに離隔して配置された複数の第1部材と、流体を流すための流路が形成され、前記複数の第1部材の各々に接続された第2部材と、前記第2部材の流路に流す流体を温調することにより前記複数の第1部材を温調する温調部と、を含み、前記複数の第1部材の各々は、真空源に連通した溝を前記保持面に有し、前記真空源により溝から気体が排出されることで前記物品を保持する、ことを特徴とする
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、単純な構成により複数の物品を温調するために有利な技術を提供することができる。
第1実施形態の温調装置の正面図である。 第1実施形態の温調装置の上面図である。 第1実施形態の温調装置の側面図である。 第1実施形態の温調装置の断面図である。 第2実施形態の温調装置の正面図である。 第2実施形態の温調装置の上面図である。 第2実施形態の温調装置の断面図である。 第1プレートの構成を説明するための図である。 第4実施形態の温調装置の正面図である。 第4実施形態の温調装置の断面図である。 第5実施形態の温調装置の正面図である。 第5実施形態の温調装置の断面図である。 第6実施形態の温調装置の正面図である。 第6実施形態の温調装置の上面図である。 第6実施形態の温調装置の断面図である。 第7実施形態の温調装置の正面図である。 第7実施形態の温調装置の断面図である。 インプリント装置を示す概略図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材ないし要素については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
本発明に係る第1実施形態の温調装置10について説明する。本実施形態の温調装置10は、リソグラフィ装置に用いられる複数の物品を温調する装置である。本実施形態では、リソグラフィ装置としてのインプリント装置で用いられる複数の原版(モールド)を温調装置10によって温調する例について説明するが、本実施形態の温調装置10が温調する対象物は当該原版に限られるものではない。例えば、本実施形態の温調装置10は、インプリント装置でパターンを形成すべき複数の基板を温調するために用いられてもよいし、インプリント装置以外のリソグラフィ装置で用いられる複数の原版や複数の基板を温調するために用いられてもよい。また、本実施形態の温調装置10によって温調される複数の物品には、上述した複数の原版や複数の基板の他に、パターンが形成される前の複数の原版(モールド)なども含みうる。
図1〜図4はそれぞれ、第1実施形態の温調装置10を示す概略図である。図1は、温調装置10を−Y方向から見た正面図であり、図2は、温調装置10をZ方向から見た上面図である。また、図3は、温調装置10を−X方向から見た側面図であり、図4は、温調装置10の断面図(図1におけるA−A断面図)である。
温調装置10は、原版1をそれぞれ保持し且つ鉛直方向(Z方向)に互いに離隔して配置された複数の第1プレート11(第1部材)と、複数の第1プレート11の各々に接続された第2プレート12(第2部材)とを含みうる。また、温調装置10は、第2プレート12を介して複数の第1プレート11を温調する温調部13を含みうる。本実施形態の温調装置10は、3個の第1プレート11−1〜11−3と2個の第2プレート12とを有しており、2個の第2プレート12によって3個の第1プレート11−1〜11−3を水平方向(X方向)から挟み込む構成としている。しかしながら、これに限られるものではなく、温調装置10は、第1プレート11を複数個(2個以上)、および第2プレート12を少なくとも1個設けた構成であればよい。また、温調装置10は、2個の第2プレート12を設ける場合、2個の第2プレート12によって複数の第1プレート11を水平方向から挟み込む構成に限られず、2個の第2プレート12の各々が複数の第1プレート11に接続された構成であればよい。
まず、各第1プレート11の構成について説明する。各第1プレート11は、原版1を吸着保持する保持部11aを有する。保持部11aは、原版1を保持する保持面に形成されたリング状の溝11aと、当該溝11aに連通する第1連通路11aおよび第2連通路11aとを含みうる。第1連通路11aは、真空ポンプに接続流路を介して接続され、原版1を吸着保持する際には、第1連通路11aを介して溝11aから気体が排出される。このように溝11aから気体を排出して第1プレート11に原版1を真空吸着させるにより、原版1と第1プレート11との密着度を向上させ、原版1と第1プレート11との間の伝熱効率を向上させることができる。また、第2連通路11aは、気体供給源に接続流路を介して接続され、第1プレート11から原版1を搬出する際に、第2連通路11aを介して溝11aに気体(例えばクリーンドライエア)が供給される。このように第1プレート11から原版1を搬出する際に溝11aに気体を供給することにより、溝11aの気圧を速やかに上昇させ、第1プレート11による原版1の真空吸着を速やかに解除することができる。
本実施形態では、第1連通路11aおよび第2連通路11aを設け、溝11aからの気体の排出と溝11aへの気体の供給とを互いに異なる連通路を介して行っているが、それに限られるものではない。例えば、気体の排出と供給とを共通の連通路を介して行ってもよいし、溝11aに気体を供給しなくても溝11aの気圧が速やかに上昇する場合には第2連通路11aを設けなくてもよい。また、本実施形態の保持部11aは、真空吸着により原版1を保持する構成としているが、静電吸着など真空吸着とは異なる吸着手段により原版1を保持する構成であってもよい。ここで、第1プレート11には、温調された流体を流すための流路は設けられていない。
また、第1プレート11は、搬送ハンド(不図示)によって原版1を第1プレート11に搬送する際に搬送ハンドが挿入される溝11bと、原版1の四隅に相当する位置に配置された位置決めガイド14とを有しうる。溝11bは、搬送ハンドの構成に合わせて位置や幅、深さなどが設定されうる。位置決めガイド14は、搬送ハンドによって第1プレート11の上に搬送された原版1の位置ずれ(第1プレート11に対する水平方向の位置ずれ)を低減するように、テーパ状に構成されうる。位置決めガイド14は、低発塵であり且つ低摩擦係数を有する材料で作製されることが好ましく、当該材料としては、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)やポリオキシメチレン(POM)などのエンジニアリングプラスチックが挙げられる。
ここで、第1プレート11は、熱伝導率および熱容量が大きい母材から作製されることが好ましい。母材の熱伝導率が大きいほど原版1(物品)の温調時間を短縮することができ、母材の熱容量が大きいほど原版1の温度ムラを低減することができるからである。母材の材料は、熱伝導率が比較的大きいアルミニウム、銅、カーボンナノチューブ、およびそれらを含む材料の中から、製造コスト、温調時間の許容値、温度分布の許容値などを考慮して選定されうる。また、第1プレート11は、原版1の保持により当該原版1に損傷が生じたり、第1プレート11と原版1との接触部分から発塵したりすることを防止するため、母材の表面に保護膜が形成されうる。例えば、保護膜は、母材(銅)に対して化学ニッケルメッキを行った後、DLC(Diamond-Like Carbon)コーティングを施すことにより形成されうる。
次に、第2プレート12の構成について説明する。第2プレート12は、定盤15によって支持されるとともに、複数の第1プレート11の各々に接続される。第2プレート12は、図3に示すように、第2プレート12と各第1プレート11とが密着するように、1つの第1プレート11に対して複数(好ましくは3本以上)のボルト16を用いて各第1プレート11に接続されることが好ましい。このとき、第1プレート11と第2プレート12との伝熱効率を向上させるため、それらの間に、熱伝導率の高い接着剤やグリスを介在させるとよい。
また、第2プレート12の内側には、温調された流体を流すための流路12aが形成されている。第2プレート12の流路は、例えば、機械加工により第2プレート12に直接形成する方法や、金属配管を圧入する方法などにより形成されうる。そして、第2プレート12の流路12aは、接続流路17を介して温調部13に連通している。第2プレート12の流路12aに流す流体は、例えば純水や、純水にエチレングリコールまたはプロピレングリコールを添加した液体であることが好ましい。
本実施形態の温調装置10のように複数の第2プレート12を用いる場合には、複数の第2プレート12の各々に形成された流路12aを接続流路17aを介して互いに連通させることが好ましい。例えば、図1に示すように2個の第2プレート12を用いる場合を想定する。この場合、2個の第2プレート12のうち一方の流路12aから流出した流体が他方の流路12aに流入するように、2個の第2プレート12の各々に形成された流路12aを、接続流路17aを介して互いに連通させることが好ましい。これにより、温調部13では一系統の温調を行うだけでよいため、温調部13の構成を単純化することができる。
第2プレート12の流路12aは、複数の第1プレート11の温調が均等に行われるように形成されることが好ましい。例えば、第2プレート12の流路12aは、図3に示すように、各第1プレート11の接続領域を流体が連続して流れるように、複数の第1プレート11が配列する方向(Z方向)に延設された部分(以下、延設部分12aと称する)を含むように形成されうる。具体的には、延設部分12aは、第2プレート12のうち第1プレート11−1〜11−3がそれぞれ接続される領域12−1〜12−3を流体が連続して流れるようにZ方向に延設された部分である。このような延設部分12aは、より多く設ける方が複数の第1プレート11の温調を均等に行う上で好ましい。本実施形態の第2プレート12では、図3に示すように、4つの延設部分12aを含むように流路が形成されている。
温調部13は、例えばチラー13aを含み、第2プレート12の流路12aに流す流体を温調することにより、第2プレート12を介して複数の第1プレート11を温調する。ここで、温調装置10は、第2プレート12の温度を検出する検出部18と、検出部18の検出結果に基づいて、複数の第1プレート11によって保持されている複数の原版の温度が設定温度になるように温調部13を制御する制御部19を設けてもよい。検出部18は、0.01℃以下の温度誤差を実現するため、例えば白金測温抵抗体を用いた温度センサを含みうる。本実施形態の検出部18は、第2プレート12の温度を検出するように第2プレート12に設けられているが、それに限られるものではない。例えば、各第1プレート11の温度を検出するように各第1プレート11に設けられてもよいし、各第1プレート11により保持された各原版1の温度を検出するように構成されてもよい。また、制御部19は、例えばCPUやメモリなどを有するコンピュータによって構成されうる。このように検出部18および制御部19を設けることで、温調部13によって複数の第1プレート11を精度よく温調することができる。
上述したように、本実施形態の温調装置10は、原版1をそれぞれ吸着保持する複数の第1プレート11と、複数の第1プレート11の各々に接続された第2プレート12と、第2プレート12を介して複数の第1プレート11を温調する温調部とを含みうる。このように温調装置10を構成することにより、複数の物品を単純な構成で一括に温調することができる。
ここで、本実施形態の温調部13は、第2プレート12の流路12aに流す流体を温調するチラー13aを含む構成としたが、それに限られるものではない。例えば、温調部13は、加熱素子13b(例えばペルチェ素子)を含み、加熱素子13bによって第2プレート12を加熱することにより、複数の第1プレート11を第2プレート12を介して温調してもよい。この場合、第2プレート12に流路12aを設ける必要はなくなる。さらに、温調部13は、加熱素子に限らず、第2プレートに設けられた熱電素子によって、第2プレート12を冷却して複数の第1プレート11を温調してもよい。
また、本実施形態では、複数の第1プレート11の各々における上面に保持部11aが設けられ、各第1プレート11が上面で原版1を吸着保持する構成としているが、それに限られるものではない。例えば、複数の第1プレート11の各々における下面に保持部11aが設けられ、各第1プレート11が下面で原版1を吸着保持する構成としてもよい。
<第2実施形態>
本発明に係る第2実施形態の温調装置20について説明する。第2実施形態の温調装置20は、第1実施形態の温調装置10と比べ、複数の第1プレート11の各々における下面に保持部11aが設けられているとともに、複数の第1プレート11の各々における下面に原版1を押し付ける押付部21をさらに含む。以下では、押付部21の構成について説明する。
図5〜図7はそれぞれ、第2実施形態の温調装置20を示す概略図である。図5は、温調装置20を−Y方向から見た正面図であり、図6は、温調装置20をZ方向から見た上面図である。また、図7は、温調装置20の断面図(図5におけるB−B断面図)である。温調装置20の側面図は、第1実施形態の温調装置10の側面図(図3)と同様であるため省略する。押付部21は、例えば、定盤15によって支持されたベース部材21aと、原版1を支持する支持部21bと、原版1の押付方向(Z方向)に支持部21bを案内するガイド部材21cと、押付方向に支持部21bを駆動する駆動部21dとを含みうる。ガイド部材21cは、ベース部材21aに固定されており、本実施形態では2本のガイド部材21cが用いられている。
支持部21bは、2本のガイド部材21cに移動可能に取り付けられた台21bと、原版1を支持するための支持ピン21bとを含みうる。支持ピン21bは、原版1のうちパターンが形成されたメサ部1aの周辺部(メサ部1a以外の部分)を支持するように配置され、波形座金21b(例えばスプリングワッシャ)を介して台21bに取り付けられている。波形座金21bを支持ピン21bと台21bとの間に設けることにより、駆動部21dが支持部21bを駆動することにより支持ピン21bが原版1に加える力を緩和し、原版1が損傷することを防止することができる。
駆動部21dは、例えば、バネ21dと、アクチュエータ21dとを含み、支持部21b(台21b)を駆動する(昇降させる)。バネ21dは、台21bを+Z方向に駆動する引っ張り力が発生するように、一方の端部が台21bに、および他方の端部がベース部材21aに取り付けられている。アクチュエータ21dは、例えばエアシリンダを含み、台21bを−Z方向に駆動する。ここで、第2実施形態では、位置決めガイド14は、搬送ハンドによって支持部21b(支持ピン21b)の上に搬送された原版1の位置ずれ(水平方向の位置ずれ)を低減するように、第2プレート12に取り付けられている。
次に、駆動部21dによる支持部21bの駆動について、図7を参照しながら説明する。図7に示す最下段は、第1プレート11によって原版1が保持される前の状態を示しており、下から2段目は、第1プレート11によって原版1が保持されている状態を示している。駆動部21d(アクチュエータ21d)の制御は制御部19によって行われうる。
搬送ハンドによって原版1を温調装置20に搬入する際には、制御部19は、アクチュエータ21dの駆動力を大きくしていき、台21bと第1プレート11との間隔が拡がるように台21bを−Z方向に移動させる(下降させる)。搬送ハンドによって原版1が支持部21b(支持ピン21b)の上に配置されると、制御部19は、台21bと第1プレート11との間の距離が縮まるようにアクチュエータの駆動力を小さくしていく。このとき、バネ21dの引っ張り力により、台21bと第1プレート11との間隔が縮まるように台21bが+Z方向に移動する(上昇する)ため、支持部21bの上に配置された原版1と第1プレート11とを接触させることができる。そして、原版1と第1プレート11とを接触させた後では、第1プレート11の保持部11aにより原版1が吸着保持されるとともに、バネ21dの引っ張り力により、原版1が第1プレート11に押し付けられうる。また、制御部19は、搬送ハンドによって原版1を温調装置20から搬出する際には、第1プレート11の保持部11aによる原版1の吸着保持を解除するとともに、アクチュエータ21dの駆動力を大きくしていく。これにより、台21bと第1プレート11との間隔が拡がるように台21bを−Z方向に移動させることができる。
駆動部21dにより支持部21bを昇降させる速度は、速すぎる場合には原版1と第1プレート11の接触の際に原版1が破損し、遅すぎる場合には生産性が低下しうる。そのため、当該速度は、5〜20mm/sの範囲内であることが、原版1の破損防止および生産性の観点で好ましい。また、当該速度は、アクチュエータ21dとしてエアシリンダを用いる場合、エアシリンダに構成されたスピードコントローラのニードル弁の開閉具合で調整されうる。ここで、本実施形態の駆動部21dは、バネ21dおよびアクチュエータ21dを用いて支持部21bを昇降させる構成としているが、それに限られるものではなく、例えばアクチュエータのみを用いて支持部21bを昇降させてもよい。この場合、装置の電源をオフするとアクチュエータの駆動力が失われるため、支持部21bの高さ(Z方向の位置)を維持させるための機構を設けておくとよい。
上述のように押付部21を含む温調装置20は、特にインプリント装置に用いられる原版1(モールド)を温調するのに好適である。例えば、インプリント装置に用いられる原版1には、パターンを有するメサ部1aが設けられており、メサ部1aを下側とした状態(即ち、メサ部1aが設けられた面を下面とした状態)で、インプリントヘッドに取り付けられる。そのため、インプリント装置に用いられる原版1を温調する温調装置として、メサ部1aを下側とした状態で、かつメサ部1aが第1プレート11に接触しないように原版1を保持する第2実施形態の温調装置20が適用されることが好ましい。
<第3実施形態>
インプリント装置に用いられる原版1を第2実施形態の温調装置20によって温調する場合、図8(a)に示すように、メサ部1aが設けられた面(第1面1b)の反対側の面(第2面1c)を第1プレート11に接触させることが好ましい。これは、原版1のメサ部1aにパーティクルが付着することを防止するためである。しかしながら、原版1のメサ部1aは微細であり、第1面1bと第2面1cとの判別が困難であるため、第1面1bが第1プレート11に接触するように原版1が第1プレート11によって保持されることが起こりうる。このとき、図8(c)に示すように、メサ部1aが第1プレート11に接触してしまうと、メサ部1aにパーティクルが付着したり、メサ部1aが破損したりしうる。
そのため、第1プレート11には、図8(a)および図8(b)に示すように、メサ部1aが設けられた第1面1bが第1プレート11に接触した場合に当該メサ部1aが第1プレート11に接触することを防止するための凹部11cが設けられるとよい。このように凹部11cを設けることにより、第1面1bが第1プレート11に接触するように原版1が第1プレート11によって保持されたときでも、図8(b)に示すように、メサ部1aが第1プレート11に接触することを回避することができる。凹部11cの深さや大きさは、原版1のメサ部1aの形状に応じて適宜変更されうる。
<第4実施形態>
本発明に係る第4実施形態の温調装置40について説明する。本実施形態の温調装置40は、第1実施形態の温調装置10と比べ、複数の原版1(複数の物品)を更に効率よく温調することができるように構成されている。図9および図10は、第4実施形態の温調装置40を示す概略図である。図9は、温調装置40を−Y方向から見た正面図であり、図10は、温調装置40の断面図(図9におけるC−C断面図)である。本実施形態の温調装置40において、以下で説明する構成以外の構成は、第1実施形態の温調装置10と同様である。
本実施形態の温調装置40では、図9および図10に示すように、原版1が収まる(収容される)凹部11dが複数の第1プレート11の各々に形成されている。凹部11dは、原版1の第2面(メサ部1aが設けられた面の反対側の面)に接触する底面11dと、原版1の側面に対面する側面11dとによって規定される。底面11dには、第1連通路11aを介して真空ポンプに接続されたリング状の溝11aが形成されており、原版1を吸着保持する際には、第1連通路11aを介して溝11aから気体が排出される。即ち、底面11dは、原版を保持する保持面として機能しうる。また、凹部11dは、原版1の側面と凹部11dの側面11dとが接触せず且つそれらの隙間ができるだけ小さくなるように、原版1の外形寸法より大きく構成される。原版1の側面と凹部11dの側面11dとの隙間は、例えば0mmより大きく且つ0.5mm以下(即ち、0mm<隙間≦0.5mm)であることが好ましい。
このように第1プレート11に凹部11dを形成し、当該凹部11dに原版1を収容することにより、第1プレート11(凹部11dの側面11d)と原版1の側面との間での熱輻射の効果によって原版1を更に効率よく温調することができる。ここで、凹部11dは、その深さが原版1の厚さより大きくなるように形成されていることが、原版1を効率よく温調するために好ましいが、それに限られず、原版1の厚さより小さくてもよい。
<第5実施形態>
本発明に係る第5実施形態の温調装置50について説明する。本実施形態の温調装置50は、第2実施形態の温調装置20と比べ、複数の原版1(複数の物品)を更に効率よく温調することができるように構成されている。図11および図12は、第5実施形態の温調装置50を示す図である。図11は、温調装置50を−Y方向から見た正面図であり、図12は、温調装置50の断面図(図11におけるD−D断面図)である。本実施形態の温調装置50において、以下で説明する構成以外の構成は、第2実施形態の温調装置20と同様である。
本実施形態の温調装置50では、図11および図12に示すように、原版1が収まる(収容される)凹部11eが複数の第1プレート11の各々に形成されている。凹部11eは、原版1の第2面に接触する上面11eと、原版1の側面に対面する側面11eとによって規定される。上面11eには、第1連通路11aを介して真空ポンプに接続されたリング状の溝11aが形成されており、原版1を吸着保持する際には、第1連通路11aを介して溝11aから気体が排出される。即ち、上面11eは、原版を保持する保持面として機能しうる。また、凹部11eは、原版1の側面と凹部11eの側面11eとが接触せず且つそれらの隙間ができるだけ小さくなるように、原版1の外形寸法より大きく構成される。原版1の側面と凹部11eの側面11eとの隙間は、例えば0mmより大きく且つ0.5mm以下(即ち、0mm<隙間≦0.5mm)であることが好ましい。
このように第1プレート11に凹部11eを形成し、当該凹部11eに原版1を収容することにより、第1プレート11(凹部11eの側面11e)と原版1の側面との間での熱輻射の効果によって原版1を更に効率よく温調することができる。ここで、凹部11dの深さは、原版1の厚さより大きくなる(深くなる)ように形成されていることが、原版1を効率よく温調するために好ましいが、それに限られず、原版1の厚さより小さく(浅く)てもよい。
<第6実施形態>
本発明に係る第6実施形態の温調装置60について説明する。本実施形態の温調装置60は、第5実施形態の温調装置50と比べ、支持部21bの構成が異なっており、複数の原版1(複数の物体)を更に効率よく温調することができる。図13〜図15は、第6実施形態の温調装置60を示す図である。図13は、温調装置60を−Y方向から見た正面図であり、図14は、温調装置60をZ方向から見た上面図であり、図15は、温調装置60の断面図(図13におけるE−E断面図)である。本実施形態の温調装置60において、以下で説明する構成以外の構成は、第5実施形態の温調装置50と同様である。
本実施形態の温調装置60における支持部21bの台21bの内側には、図14に示すように、温調部13によって温調された流体が供給される流路21bが形成されている。当該流路21bには、接続流路17から分岐した接続流路17bを介して、温調部13によって温調された流体が供給される。これにより、支持部21bの台21bと原版1との間での熱輻射の効果によって原版1を更に効率よく温調することができる。
ここで、台21bと原版1との間での熱輻射の効果を更に高めるためには、台21bと原版1とを可能な限り近づけることが好ましい。そのため、本実施形態の温調装置60では、図13および図15に示すように、原版1を支持するための支持ピン21bが、台21bに形成された凹部21bの内側に設けられている。具体的には、支持ピン21bが、当該凹部21bの底面に波形座金21bを介して取り付けられている。例えば、凹部21bは、台21bと原版1との隙間が0mmより大きく且つ0.5mm以下(即ち、0mm<隙間≦0.5mm)の範囲内となるように形成されることが好ましい。また、台21bには、原版1のメサ部1aと台21bとが接触することを防ぐための溝21bが形成されるとよい。
<第7実施形態>
本発明に係る第7実施形態の温調装置70について説明する。本実施形態の温調装置70は、第2実施形態の温調装置20と比べ、複数の原版1(複数の物品)を更に効率よく温調することができるように構成されている。図16および図17は、第7実施形態の温調装置70を示す図である。図16は、温調装置70を−Y方向から見た正面図であり、図17は、温調装置70の断面図(図16におけるF−F断面図)である。本実施形態の温調装置70において、以下で説明する構成以外の構成は、第2実施形態の温調装置20と同様である。
本実施形態の温調装置70では、図16および図17に示すように、原版1が収容される凹部11fが複数の第1プレート11の各々に形成されている。凹部11fは、原版1の第2面に対面する上面11fと、原版1の側面に対面する側面11fとによって規定される。また、凹部11fは、保持部21bの台21b1を上昇させて原版1を凹部11fに収容したときに、台21b1と第1プレート11とが接触するように、原版1の厚さより大きい深さで形成される。このとき、原版1と第1プレート11との間には、隙間が形成されうる。このように台21b1と第1プレート11とを接触させることにより、原版1を凹部11fの内部に閉じ込めることができる。そして、凹部11fの内部に閉じ込められた原版1は、第1プレート11と原版1との間での熱輻射の効果、および台21b1と原版1との間での輻射熱の効果により、更に効率よく温調されうる。ここで、本実施形態の温調装置70では、原版1を吸着保持する保持部を第1プレート11に設けなくてもよいため、温調装置の構成をシンプルにすることができる。
台21bと原版1との間での熱輻射の効果を更に高めるためには、台21bと原版1とを可能な限り近づけることが好ましい。そのため、本実施形態の温調装置60では、第6実施形態の温調装置60と同様に、図13および図15に示すように、原版1を支持するための支持ピン21bが、台21bに形成された凹部21bの内側に設けられている。また、第6実施形態の温調装置60と同様に、温調部13によって温調された流体が供給される流路が台21bに形成されていてもよい。更に、第1プレート11と原版1との間での熱輻射の効果を更に高めるためには、第1プレート11(凹部11fの上面11f)と原版1との隙間が可能な限り小さくなるように凹部11fを形成するとよい。例えば、凹部11fは、第1プレート11と原版との隙間が0mmより大きく且つ0.5mm以下(即ち、0mm<隙間≦0.5mm)の範囲内になるように形成されることが好ましい。
<リソグラフィ装置の実施形態>
基板にパターンを形成する処理を行うリソグラフィ装置において、上述の温調装置を適用する例について説明する。リソグラフィ装置は、例えば、原版(モールド)を用いて基板上のインプリント材にパターンを形成するインプリント装置や、原版(マスク)のパターンを基板に転写する露光装置、荷電粒子線を用いて基板にパターンを形成する描画装置を含みうる。そして、リソグラフィ装置は、リソグラフィ装置に搬入された原版および基板の少なくとも一方を温調装置によって温調し、温調された原版および基板の少なくとも一方を用いて、基板にパターンを形成する処理を行う。以下では、インプリント装置において、原版の温調を行うために上述の温調装置を適用する例について説明する。
インプリント装置とは、基板上に供給されたインプリント材をモールド(原版)と接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、モールドの凹凸パターンが転写された硬化物のパターンを形成する装置である。インプリント材には、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する硬化性組成物(未硬化状態の樹脂と呼ぶこともある)が用いられる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波、熱等が用いられる。電磁波としては、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される、赤外線、可視光線、紫外線などの光である。
硬化性組成物は、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物である。このうち、光により硬化する光硬化性組成物は、重合性化合物と光重合開始剤とを少なくとも含有し、必要に応じて非重合性化合物または溶剤を含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。インプリント材は、スピンコーターやスリットコーターにより基板上に膜状に付与される。或いは液体噴射ヘッドにより、液滴状、或いは複数の液滴が繋がってできた島状又は膜状となって基板上に付与されてもよい。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下である。
図18は、インプリント装置100を示す概略図である。インプリント装置100は、基板上のインプリント材3にパターンを形成する処理を行う処理部130と、装置内に搬入された原版1を処理部130に搬送する搬送部140と、制御部150とを含みうる。制御部150は、例えばCPUやメモリなどを有するコンピュータによって構成され、インプリント装置100の各部を制御する。当該制御部150は、温調装置を制御する制御部19と一体に構成されてもよい。
まず、処理部130について説明する。処理部130は、例えば、インプリントヘッド131と、基板ステージ132と、硬化部133と、供給部134とを含みうる。インプリント装置100に用いられる原版1は、通常、石英など紫外線を透過させることが可能な材料で作製されており、基板側の面における一部(メサ部1a)には、基板上のインプリント材3を成形するための凹凸パターンが形成されている。また、基板2は、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂等が用いられ、必要に応じて、その表面に基板2とは別の材料から成る部材が形成されていてもよい。基板2としては、具体的にシリコンウェーハ、化合物半導体ウェーハ、石英ガラスである。
インプリントヘッド131は、原版1(モールド)を保持し、原版1と基板2との間隔を変更するように原版1をZ方向に駆動する。基板ステージ132は、基板2を保持し、原版1と基板2との位置合わせするためにXY方向に移動可能に構成される。硬化部133は、基板上のインプリント材3とインプリントヘッド31より保持された原版1とが接触している状態で、インプリント材3を硬化させる光(紫外線)を原版1を介して基板上のインプリント材3に照射し、当該インプリント材3を硬化させる。供給部134は、基板上にインプリント材3を供給する。
次に、搬送部140について説明する。搬送部140は、カセット4に収納された原版1をインプリントヘッド131に搬送するための装置であり、例えば、ロードポート141と、搬送ロボット142と、温調装置143とを含みうる。人または自動搬送によりロードポート141にカセット4が置かれると、ロードポート141内のエレベータによりカセット4内の原版1が下降し、カセット4から原版1が取り出される。原版1がカセット4から取り出されると、搬送ロボット142は、搬送ハンド142aによって原版1を保持し、当該原版1を温調装置143に搬送する。
温調装置143は、上述の実施形態で説明した温調装置が適用されうる。温調装置143として、第1実施形態および第4実施形態で説明した温調装置が適用される場合には、搬送ロボット142は、温調装置143の第1プレート11の上に原版1を搬送する。また、温調装置143として、第2実施形態、第3実施形態、および第5〜第7実施形態で説明した温調装置が適用される場合には、搬送ロボット142は、温調装置143における押付部21の支持部21bの上に原版1を搬送する。温調装置143による原版1の温調は、第1〜第7実施形態で説明した通りであるため、ここでは説明を省略する。
温調装置143で温調された原版1は、搬送ロボット142によって、第2搬送ロボット135に受け渡される。第2搬送ロボット135は、搬送ロボット142から受け渡された原版1をインプリントヘッド131に搬送する機構である。第2搬送ロボット135は、搬送経路上に配置されたアライメントスコープ136で検出された原版1の位置や姿勢に基づいて、インプリントヘッド131に搬送する際の原版1の位置や姿勢を補正する機能も有しうる。
このようにインプリント装置100を構成することにより、原版1を用いて基板上にパターンを形成する処理において原版1に温度変化が生じることを低減し、基板上にパターンを精度よく形成することできる。
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。リソグラフィ装置としてのインプリント装置を用いて成形した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。
本実施形態の物品の製造方法は、基板上に上記のリソグラフィ装置を用いてパターンを形成する工程と、かかる工程でパターンを形成された基板を加工する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
10,20:温調装置、11:第1プレート、12:第2プレート、13:温調部、18:検出部、19:制御部、21:支持部

Claims (18)

  1. 複数の物品を温調する温調装置であって、
    物品を保持する保持をそれぞれ有し、かつ互いに離隔して配置された複数の第1部材と、
    流体を流すための流路が形成され、前記複数の第1部材の各々に接続された第2部材と、
    前記第2部材の流路に流す流体を温調することにより前記複数の第1部材を温調する温調部と、
    を含み、
    前記複数の第1部材の各々は、真空源に連通した溝を前記保持面に有し、前記真空源により溝から気体が排出されることで前記物品を保持する、ことを特徴とする温調装置。
  2. 前記複数の第1部材の各々は、前記物品を搬送するための搬送ハンドが挿入される第2の溝を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の温調装置。
  3. 前記保持面は、前記複数の第1部材の各々における上面に設けられている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の温調装置。
  4. 前記保持面は、前記複数の第1部材の各々における下面に設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の温調装置。
  5. 複数の物品を温調する温調装置であって、
    物品を保持する保持面をそれぞれ有し、かつ互いに離隔して配置された複数の第1部材と、
    流体を流すための流路が形成され、前記複数の第1部材の各々に接続された第2部材と、
    前記第2部材の流路に流す流体を温調することにより前記複数の第1部材を温調する温調部と、
    を含み、
    前記保持は、前記複数の第1部材の各々における下面に設けられ、
    前記温調装置は、前記複数の第1部材の各々における前記保持面前記物品を押し付ける押付部をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の温調装置。
  6. 前記押付部は、前記物品を支持する支持部と、前記物品を第1部材の下面に押し付ける方向に前記支持部を駆動する駆動部とを含む、ことを特徴とする請求項に記載の温調装置。
  7. 前記支持部は、前記温調部により温調された流体を流すための流路を有する、ことを特徴とする請求項に記載の温調装置。
  8. 前記複数の第1部材の各々は、前記物品が収まる凹部を有する、ことを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の温調装置。
  9. 前記複数の第1部材にそれぞれ接続された複数の前記第2部材を含み、
    複数の前記第2部材の各々における流路は、接続流路を介して互いに連通されている、ことを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の温調装置。
  10. 前記複数の第1部材の各々は、流体が流れる流路を含まない、ことを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の温調装置。
  11. 前記温調部は、前記第2部材に取り付けられた加熱素子を有し、前記加熱素子によって前記第2部材を加熱することにより前記複数の第1部材を温調する、ことを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載の温調装置。
  12. 前記第2部材の温度を検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づいて前記温調部を制御する制御部と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至11のうちいずれか1項に記載の温調装置。
  13. 前記複数の物品は、原版のパターンを基板上に転写する処理に用いられる複数の原版または複数の基板である、ことを特徴とする請求項1乃至12のうちいずれか1項に記載の温調装置。
  14. 前記複数の物品は、パターンを有するメサ部が設けられた面をそれぞれ有する複数の原版であり
    前記複数の第1部材はそれぞれ、前記面が前記第1部材に接触した場合に前記メサ部が当該第1部材に接触することを防止するための凹部を有する、ことを特徴とする請求項1乃至12のうちいずれか1項に記載の温調装置。
  15. 前記複数の第1部材を挟み込むように配置された2つの前記第2部材を含む、ことを特徴とする請求項1乃至14のうちいずれか1項に記載の温調装置。
  16. 複数の物品を温調する温調装置であって、
    物品を保持する保持をそれぞれ有し、かつ互いに離隔して配置された複数の第1部材と、
    前記複数の第1部材の各々に接続された第2部材と、
    前記第2部材に取り付けられた熱電素子を有し、前記熱電素子によって前記第2部材を温調することにより前記複数の第1部材を温調する温調部と、
    を含み、
    前記複数の第1部材の各々は、真空源に連通した溝を前記保持面に有し、前記真空源により溝から気体が排出されることで前記物品を保持する、ことを特徴とする温調装置。
  17. 基板上にパターンを形成する処理を行うリソグラフィ装置であって、
    原版および基板の少なくとも一方を温調する請求項1乃至16のうちいずれか1項に記載の温調装置と、
    前記温調装置で温調された前記少なくとも一方を用いて前記処理を行う処理部と、
    を含むことを特徴とするリソグラフィ装置。
  18. 請求項17に記載のリソグラフィ装置を用いて基板上にパターンを形成する工程と、
    前記工程でパターンを形成された前記基板を加工する工程と、
    を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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