JP2019046820A - インプリント装置、インプリント方法、及び、物品の製造方法 - Google Patents

インプリント装置、インプリント方法、及び、物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ステージの重心からずれた位置で押印や離型する場合でも、モーメントの発生を低減し、パターン形成の精度の低下を抑えることができるインプリント装置を提供する。【解決手段】基板2を保持するステージ4と、案内面5に向けて気体を噴出することにより、ステージを案内面に対して非接触で支持する複数の案内機構10と、複数の案内機構が噴出する気体の流量をそれぞれ調整する流量調整機構6と、を有し、流量調整機構は、基板上のインプリント材を成形する位置に応じて案内機構が噴出する気体の流量を調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、型を用いて基板上のインプリント材を成形するインプリント装置に関する。
半導体デバイスやMEMSなどの物品を製造する方法として、型(モールド)を用いて基板上のインプリント材を成形するインプリント方法が知られている。インプリント方法は、基板上にインプリント材を供給し、供給されたインプリント材と型を接触させる(押印)。そして、インプリント材と型を接触させた状態でインプリント材を硬化させた後、硬化したインプリント材から型を引き離す(離型)ことにより、基板上にインプリント材のパターンが形成される。
インプリント方法では、基板上に形成されたインプリント材のパターンが後工程のエッチング処理による影響を受けないように、基板上に形成されるインプリント材の厚さを一定にすることが重要である。そのため、型のパターン面(パターンが形成された面)と基板の被転写面(パターンが形成される面)とを平行に維持した状態で、型をインプリント材に押し付ける必要がある。
そこで、型をインプリント材に押し付ける際の型と基板の位置関係を検出して制御することが要求される。特許文献1には、モールド及び基板に設けられた複数の検出マークを検出することにより、モールドとレジスト(インプリント材)とが接触している状態で、検出マークの位置とマーク像のコントラストから相対位置を調整する方法が提案されている。
また、特許文献2には、エアーガイドを備えたステージにおいて、ステージの移動状態に応じてエアーガイドの剛性及び減衰比を調整することでステージの位置制御精度を向上する方法が提案されている。
特開2007−250767号公報 特開2006−066589号公報
インプリント装置において、ステージの重心からずれた位置で押印や離型を行う場合、押印力や離型力によりステージにモーメントが発生する。このモーメントは、押印時や離型時に型を動かす方向とは異なり、基板の被転写面に沿った方向(略水平方向)の力を発生させ、パターンの横ずれやパターン倒れといった、パターン形成の精度を低下させる原因となる。また、基板上に形成されるインプリント材の厚みにむらが発生する原因になりうる。
そのため、特許文献1のインプリント方法では、パターン面と被転写面を平行に維持制御するものの、基板の被転写面に沿った方向の力によりパターン形成の精度が低下する恐れがある。また、特許文献2のインプリント方法も同様に、型や基板の面内位置における制御精度が向上するものの、ステージにモーメントが生じた場合には、面内位置の精度が低下する恐れがある。
本発明は、ステージの重心からずれた位置で押印や離型する場合でも、モーメントの発生を低減し、パターン形成の精度の低下を抑えることができるインプリント装置を提供することを目的とする。
本発明のインプリント装置は、型を用いて基板上のインプリント材を成形するインプリント装置であって、前記基板を保持するステージと、案内面に向けて気体を噴出することにより、前記ステージを前記案内面に対して非接触で支持する複数の案内機構と、複数の案内機構が噴出する気体の流量をそれぞれ調整する流量調整機構と、を有し、前記流量調整機構は、基板上のインプリント材を成形する位置に応じて前記案内機構が噴出する気体の流量を調整することを特徴とすることを特徴とする。
本発明によれば、ステージの重心からずれた位置で押印や離型する場合でも、モーメントの発生を低減し、パターン形成の精度の低下を抑えることができるインプリント装置を提供することができる。
第1実施形態のインプリント装置を示した図である。 第1実施形態のインプリント装置のステージを示した図である。 従来例のステージを示す図である。 第1実施形態のインプリント装置のステージを示した図である。 第1実施形態のインプリント方法を示したフローチャートである。 第1実施形態の押印・離型力とエアーガイドの圧力を示した図である。 第2実施形態のインプリント装置を示した図である。 物品の製造方法を説明するための図である。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態におけるインプリント装置100の構成を示した図である。図1を用いてインプリント装置100の構成について説明する。ここでは、基板2が配置される面をXY面、それに直交する方向をZ方向として、図1に示したように各軸を決める。インプリント装置100は、基板上に供給されたインプリント材を型1(モールド)と接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型の凹凸パターンが転写された硬化物のパターンを形成する装置である。図1のインプリント装置100は、物品としての半導体デバイスなどのデバイスの製造に使用される。ここでは光硬化法を採用したインプリント装置100について説明する。
インプリント装置は、基板上に供給されたインプリント材を型と接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型の凹凸パターンが転写された硬化物のパターンを形成する装置である。このように、インプリント装置は型を用いて基板上のインプリント材を成形する装置である。
インプリント装置100は、型1を保持する型保持部3、基板2を保持するステージ4、ステージ4を支持する定盤5、ステージ4を浮上させるエアーガイド10(案内機構)、エアーガイド10の流量を個別に調整可能な流量調整機構6を備える。基板2を保持するステージ4には、基準マーク7、光センサ8、制御部9を備える。制御部9は、インプリント装置100内に設けてもよいし、インプリント装置100とは別の場所に設置し遠隔で制御しても良い。また、インプリント装置100は、型保持部3が支持される構造体30、インプリント材を硬化させる光を照射する光源部31、基板2上にインプリント材を供給する供給部32(ディスペンサ)、マーク検出部33、定盤5を支持する除振台34を備える。さらに、インプリント装置100は、型1及び基板2を搬送する搬送部35と、搬送ポート36、チャンバ37を備える。
型保持部3は、型1をインプリント材に接触させたり引き離したりするように駆動する機構や、型1の傾きを変える機構を備える。型保持部3は、型1と基板2に形成されたアライメントマークを検出するスコープを備えていてもよい。インプリント装置100は、型1と基板2に形成されたアライメントマークを検出し、検出結果に基づいて位置合わせを行うことで、基板の所望の位置(ショット領域)に型1のパターンを転写することができる。
ステージ4は、定盤5(案内面)に向けて気体を噴出することにより生じる流体圧力により、ステージ4を浮上させるエアーガイド10と、不図示の駆動手段を備え、定盤5(案内面)上を非接触でXY方向に駆動する。第1実施形態のエアーガイド10はステージ4に複数備えられている。ステージ4に備えられた複数のエアーガイド10には、それぞれ流量調整機構6を備える。流量調整機構6は、エアーガイド10が案内面に向けて噴出する気体の流量を個別に調整し、エアーガイド10の圧力を変化させることで、ステージ4の高さや傾きを調整することが可能である。流量調整機構6によるエアーガイド10の流量、圧力の制御は、個別にセンサを設けた上でフィードバック制御をしてもよいし、事前に流量・圧力とステージの浮上、傾き量を事前に計測しておいた結果に基づいて制御してもよい。
チャンバ37内は、インプリント装置100が備える空調機構、クリーン度を維持する機構により、インプリントに最適な環境に維持されている。型1や基板2は、チャンバ37に設けられた搬送ポート36を介してインプリント装置100(チャンバ37)内に搬送される。
型1はクリーン度を維持するためのカセット内に配置され、搬送ポート36からインプリント装置100内に搬入される。搬送ポート36はインプリント装置100(チャンバ37)内のクリーン度を保つため、装置外空間と装置内空間を分離することができる。搬送ポート36からインプリント装置100に搬入された型1は、搬送部35により不図示の型アライメント機構や、温度調整等を経て型保持部3に搭載される。
同様に、基板2は搬送ポート36からインプリント装置100内に搬入され、搬送部35によりステージ4に搭載される。インプリント装置100は、ステージ4に基板2が搭載された後、マーク検出部33にて基板2に形成されたマークとステージ4の基準マーク7を計測し、計測結果に基づき基板2やステージ4の位置調整を行う。マーク検出部33は、基準マーク7、基板2に形成されたマークを検出する。
供給部32は、位置調整が行われた基板2上のインプリント位置(ショット領域)にインプリント材を供給する。さらにインプリント装置100は、型1とインプリント材が供給された基板2を位置合わせした後、型1と基板2の間隔を狭くすることにより型1とインプリント材を接触させる。光源部31は、型1とインプリント材とが接触した状態で型1を介してインプリント材に紫外線を照射することで、インプリント材を硬化させる。光源部31は紫外線を照射するものとしたが、光源部31の光の波長は、基板上に供給されるインプリント材に応じて適宜決めることができる。インプリント装置100は、インプリント材を硬化させた後、型1と基板2の間隔を広げることで、硬化したインプリント材から型1を引き離す。
インプリント材には、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する硬化性組成物(未硬化状態の樹脂と呼ぶこともある)が用いられる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波、熱等が用いられる。電磁波としては、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される、赤外線、可視光線、紫外線などの光である。
硬化性組成物は、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物である。このうち、光により硬化する光硬化性組成物は、重合性化合物と光重合開始剤とを少なくとも含有し、必要に応じて非重合性化合物または溶剤を含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。
インプリント材は、スピンコーターやスリットコーターにより基板上に膜状に付与される。或いは液体噴射ヘッドにより、液滴状、或いは複数の液滴が繋がってできた島状又は膜状となって基板上に付与されてもよい。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上、100mPa・s以下である。
基板は、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂等が用いられ、必要に応じて、その表面に基板とは別の材料からなる部材が形成されていてもよい。基板としては、具体的に、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスなどである。
(ステージについて)
図2はインプリント装置100のステージ4を示す図である。図2(A)はステージ4の下面図、図2(B)はステージ4の上面図を示す。図2の40は、ステージ4の重心の位置を示している。ステージ4の重心40の位置は、ステージ4の構造によって異なるが、ここではステージ4に保持された基板2の中心付近に位置する場合を示している。
図2(A)に示すように、定盤5に対向するステージ4の下面には、複数のエアーガイド10(10a、10b、10c、10d)が配置されている。複数のエアーガイド10のそれぞれには流量調整機構6が接続されており、流量調整機構6はエアーガイド10に流れる気体の流量を調整することができる。図2(B)に示すようにステージ4の上面には基準マーク7、光センサ8が配置されている。光センサ8は、高さセンサであり、例えば、ステージ4から型1のパターン面までの距離を計測することができる。インプリント装置100は、光センサ8の計測結果に基づいて型保持部3に保持された状態の型1の傾きを求めることができる。基板2には型1のパターンが転写されるインプリント領域11が複数配置されている。インプリント装置100は、基板2上の全面をインプリント領域11に沿って順にインプリント材のパターンを形成する。
(従来のステージ)
図3は従来のインプリント装置のステージ4の側面を示す図である。図3は、図2(B)に示した基板2のショット領域12にインプリント材のパターンを形成する時のステージ4を示した図である。図3(A)は基板2上のインプリント材(不図示)に型1を押し付けている(押印)状態を示し、図3(B)は硬化したインプリント材(不図示)から型1を引き離している(離型)状態を示す。
押印時は図3(A)に示すように、型保持部3はステージ4の重心40からx方向に距離d1だけ離れた位置にf1の力でステージ4を押し付ける。その際、ステージ4にはm1=d1×f1のモーメントが発生し、ステージ4は定盤5に対して傾いた状態となる。ステージ4には、ステージ4の傾き量と押印力f1に応じてx方向の力が発生することがある。このように、押印時のモーメントによりステージ4に傾きが発生した場合、ステージ4のx方向の位置合わせ精度が低下する恐れがある。また、型1と基板2に形成されたアライメントマークを不図示の検出手段で検出することによって、型1と基板2の相対位置を計測している場合においても、ステージ4の傾き量に応じて位置合わせ精度の精度が低下する恐れがある。
同様に離型時は図3(B)に示すように、型保持部3はステージ4の重心40からx方向に距離d1だけ離れた位置でF1の力で型1をインプリント材から引き離そうとする。その際、ステージ4にはM1=d1×F1のモーメントが発生し、ステージ4は定盤5に対して傾いた状態となる。また押印時と同じようにx方向の力が発生することがある。このように、離型時のモーメントによりステージ4に傾きが発生した場合、離型時に基板上に形成されたインプリント材のパターンの横ずれやパターン倒れが発生する恐れがある。
(本実施形態のステージ)
図4は第1実施形態のインプリント装置100のステージ4の側面を示す図である。図4は、図2(B)に示した基板2のショット領域12にインプリント材のパターンを形成する時のステージ4を示した図である。図4(A)は基板2上のインプリント材(不図示)に型1を押し付けている(押印)状態を示し、図4(B)は硬化したインプリント材(不図示)から型1を引き離している(離型)状態を示す。
押印時は図4(A)に示すように、型保持部3はステージ4の重心40からx方向に距離d1離れた位置にf1の力でステージ4を押し付ける。その際、ステージ4にはm1=d1×f1のモーメントが発生する。第1実施形態のインプリント装置100は、押印時にエアーガイド10bと10dにf2の力を発生させることにより、モーメントm1と逆方向に同等のモーメントm2=d2×f2が生じる。ここでは、エアーガイド10bと10dは、ステージの重心40からx方向に距離d2離れた位置にf2の力を発生させることができるものとする。
ステージ4に発生するモーメントは、基板2のショット領域の位置に応じて変化する。そこで流量調整機構6は、エアーガイド10bと10dに発生させるf2の力の大きさを、ショット領域(押印する位置)に応じて制御する。これにより、インプリント装置100の押印時に生じるモーメントを相殺することができ、押印時にステージ4の傾きの発生を低減することができる。ステージ4の傾きの発生を低減することで、高精度なパターン形成が可能となる。
上記の説明では、エアーガイド10bと10dの圧力を増加させる場合について記載したが、エアーガイド10aと10cの圧力を減少させることでモーメントを発生させる方法でも構わない。この場合、ステージ4の位置は押印前と比較して−z方向に移動している可能性があるが、ステージ4の傾きの発生を抑えて押印することができる。
同様に離型時は図4(B)に示すように、型保持部3はステージ4の重心40からx方向に距離d2だけ離れた位置でF1の力で型1をインプリント材から引き離そうとする。その際、ステージ4にはM1=d1×F1のモーメントが発生する。第1実施形態のインプリント装置100は、エアーガイド10bと10dにF2の力を発生させることにより、モーメントM1と逆方向に同等のモーメントM2=d2×F2が生じる。ここでは、エアーガイド10bと10dは、ステージの重心40からx方向に距離d2離れた位置にf2の力を発生させることができるものとする。エアーガイド10bと10dの圧力を、押印時よりも減少させることで、図4(B)に示すF2の力を発生させることができる。
ステージ4に発生するモーメントは、基板2のショット領域の位置に応じて変化する。そこで流量調整機構6は、エアーガイド10bと10dに発生させるF2の力の大きさを、ショット領域(離型する位置)に応じて制御する。これにより、インプリント装置100の離型時に生じるモーメントを相殺することができ、離型時にステージ4の傾きの発生を低減することができる。ステージ4の傾きの発生を低減することで、パターンの横ずれやパターン倒れを防止することができ、高精度なパターン形成が可能になる。
上記の説明では、エアーガイド10bと10dの圧力を減少させる場合について記載したが、エアーガイド10aと10cの圧力を増加させることでモーメントを発生させる方法でも構わない。この場合、ステージ4の位置は離型前と比較して+z方向に移動している可能性があるが、ステージ4の傾きの発生を抑えて離型することができる。
なお上述の説明では、y軸周りの回転方向(ωy方向)のモーメントを計算する場合について説明したが、x軸周りの回転方向(ωx方向)のモーメントについても同様に求めることができる。
例えば、図2(B)に示した基板2のショット領域12にインプリント材のパターンを形成する時は、ステージ4にはωx方向にモーメントが発生する。そこで、エアーガイド10aと10bの圧力を調整することで、押印時や離型時のステージ4の傾きの発生を低減することができる。押印時にはエアーガイド10aと10bの圧力を増加させ、離型時にはエアーガイド10aと10bの圧力を減少させることでステージ4の傾きの発生を抑える。
押印時にステージ4に配置されたエアーガイド10で発生させる圧力は、ショット領域12のXY座標(距離d1)と押印力f1と、エアーガイド10(10a〜10d)のXY座標上の力点位置(距離d2)から求めることができる。また、離型時にエアーガイド10で発生させる圧力も同様に、ショット領域12のXY座標(距離d1)と型1を引き離そうとする力F1と、エアーガイド10(10a〜10d)のXY座標上の力点位置(距離d2)から求めることができる。
上記の説明では、エアーガイド10aと10bの圧力を調整(増加や減少)してモーメントを発生させる場合について記載したが、エアーガイド10cと10dの圧力を調整してモーメントを発生させる方法でもよい。
エアーガイド10に設けられた流量調整機構6について説明する。エアーガイド10がプレッシャーエアーのみを供給する場合、流量調整機構6は、エアーガイド10に供給するエアーの供給圧力を調整する(増減を行う)ことで押印時や離型時に発生するモーメントをステージ4で相殺することができる。また、エアーガイド10がプレッシャーエアーとバキュームエアーを備える場合、流量調整機構6は、バキュームエアーの圧力を調整してもよいし、プレッシャーエアーとバキュームエアーの圧力を調整してもよい。
(インプリント方法)
図5は、第1実施形態のインプリント方法のシーケンスを示している。図6は、各シーケンスに対する押印・離型力(図6(A))とエアーガイドの圧力(図6(B))の関係を示している。
図5を用いてインプリント方法について説明する。図5に示す期間t1では、ステップS51でインプリント装置に型と基板を搬入し、ステップS52で基板上にインプリント材を供給し、ステップS53でステージが駆動することで型の下にショット領域が配置される。図5に示す期間t2では、ステップS54で型をインプリント材に接触させる(押印)ために型保持部3が駆動する。この時、上述したようにステージ4のエアーガイド10の圧力を調整する。図5に示す期間t3では、ステップS55で型1と基板2のアライメントを行い、ステップS56でインプリント材に光を照射してインプリント材を硬化させる。図5に示す期間t4では、ステップS57で硬化したインプリント材から型1を引き離す(離型)ために型保持部3が移動する。この時、上述したようにステージ4のエアーガイド10の圧力を調整する。図5に示す期間t5では、ステップS58で次のショット領域にインプリント材を供給するためにステージが移動する。
ステップS58でステージが駆動した後、S52に戻り次のショット領域にインプリント材を供給することで、基板上のショット領域に対して順次パターンを形成することができる。このインプリント動作を繰り返すことで、基板全面にインプリント材のパターンを形成することができる。
図6を用いて上述したインプリント方法の各期間における押印・離型力とエアーガイドの圧力について説明する。図5に示した期間t1では、型と基板上のインプリント材とが接触していないため、押印力と離型力は生じておらず(F0)、ステージ4のエアーガイドの圧力も一定値(P0)を示す。この時、エアーガイド10には、ステージ4を浮上させるのに必要な圧力が生じている。図5に示した期間t2では、型とインプリント材とが接触し、押印力の発生に応じて、エアーガイドの圧力を調整(増加)して、押印時に発生するモーメントを相殺する。図6(A)では、インプリント装置100の+z方向に生じる力を正の力として示し、図6(B)では、インプリント装置100の+z方向に生じる圧力を正の圧力として示している。図5に示した期間t3では、型と基板上のインプリント材が接触している状況であって、一定の押印力(F1)が加えられており、ステージのエアーガイドの圧力も一定値(P1)が加えられている。図5に示した期間t4では、硬化後に型と基板を剥離させる(離型)と同時に、離型力に応じてエアーガイドの圧力を調整(減少)する。図5に示した期間t5では、型と基板上のインプリント材とが接触していないため、押印力と離型力は生じておらず(F0)、ステージ4のエアーガイドの圧力も一定値(P0)を示す。
また、転写精度を更に向上させるために、押印・離型時において、型と基板の接触部の形状を、型・基板の各々の吸着固定部エアー圧の調整により変形制御する場合がある。例えば、押印時に型のパターン面を基板に対して凸状に変形させることがある。この場合、変形制御のために生じる押印力と離型力の変化をステージに生じるモーメントに加味し、エアーガイドの圧力調整を行うことで、さらにステージの傾きの発生を低減することができる。
(第2実施形態)
次に、図7に基づいて第2実施形態のインプリント装置100について説明する。図7は第2実施形態のインプリント装置の型保持部3とステージ4を示した図である。図1に示した第1実施形態のインプリント装置100と同様の符号については説明を省略する。第2実施形態のステージ4には、ステージ4と定盤5の距離を計測するための測長センサ20a、20bを備える。
図7に示すように型1を基板2上のインプリント材に接触させると押印力が−z方向に加えられて、ステージ4が傾くことにより、測長センサ20bの計測値が測長センサ20aの計測値よりも小さくなる。第2実施形態のインプリント装置は、押印力により、基板ステージにモーメントが発生した場合でも、測長センサの値が常に一定となるよう、エアーガイド10(案内機構)の圧力を調整、制御することで、ステージ4の傾きの発生を低減する。
ステージ4の傾きを計測する測長センサ20a、20b(計測部)の計測値に応じてエアーガイド10にそれぞれ設けられた流量調整機構6が、エアーガイド10に生じる圧力を調整することにより、ステージ4に発生するモーメントを相殺することができる。測長センサ20a、20bは、ステージ4と定盤5の距離を計測することができればよいので、定盤5に設けられてもよい。
さらに、型保持部3に備えられた駆動機構に、押印力や離型力を計測するための力センサなどの力計測手段を備えてもよい。インプリント装置は、押印時や離型時の力計測手段の計測値を、流量調整機構6によるエアーガイド10の圧力制御にフィードバックすることで、より正確にステージ4に発生するモーメントを相殺することができる。また、型1と基板2の間隔を計測する手段や、型1と基板2の少なくとも一方の傾き量を計測する手段を備えてもよい。インプリント装置は、型1と基板2の間隔を計測することで押印時や離型時を検出することができ、検出結果に応じて流量調整機構6によるエアーガイド10の圧力を調整することができる。さらにインプリント装置は、型1や基板2の傾きを計測することで、ステージ4の傾きを計測することができ、計測結果に応じて流量調整機構6によるエアーガイド10の圧力を調整する制御にフィードバックする方法も有効な手段である。
上述の実施形態では、インプリント方法として光を用いてインプリント材を硬化させる光硬化法について説明したが、熱を用いてインプリント材を硬化させる熱サイクル法でもよい。熱サイクル法では、熱可塑性樹脂をガラス転移温度以上の温度に加熱し、樹脂の流動性を高めた状態で樹脂を介して基板に型を押し付け、冷却した後に樹脂から型を引き離すことによりパターンが形成される。
光硬化法では、紫外線硬化樹脂を使用し、樹脂を介して基板に型を押し付けた状態で紫外線を照射して樹脂を硬化させた後、硬化した樹脂から型を引き離すことによりパターンが形成される。
(物品の製造方法)
インプリント装置100を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、物品の具体的な製造方法について説明する。図8(a)に示すように、絶縁体等の被加工材2zが表面に形成されたシリコンウエハ等の基板1zを用意し、続いて、インクジェット法等により、被加工材2zの表面にインプリント材3zを付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材3zが基板上に付与された様子を示している。
図8(b)に示すように、インプリント用の型4zを、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材3zに向け、対向させる。図8(c)に示すように、インプリント材3zが付与された基板1zと型4zとを接触させ、圧力を加える。インプリント材3zは型4zと被加工材2zとの隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光を型4zを透して照射すると、インプリント材3zは硬化する。
図8(d)に示すように、インプリント材3zを硬化させた後、型4zと基板1zを引き離すと、基板1z上にインプリント材3zの硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、型の凹部が硬化物の凸部に、型の凹部が硬化物の凸部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材3zに型4zの凹凸パターンが転写されたことになる。
図8(e)に示すように、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材2zの表面のうち、硬化物が無いか或いは薄く残存した部分が除去され、溝5zとなる。なお、当該エッチングとは異種のエッチングにより当該残存した部分を予め除去しておくのも好ましい。図8(f)に示すように、硬化物のパターンを除去すると、被加工材2zの表面に溝5zが形成された物品を得ることができる。ここでは硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子等に含まれる層間絶縁用の膜、つまり、物品の構成部材として利用してもよい。
1 型
2 基板
3 型保持部
4 ステージ
6 流量調整機構
10 エアーガイド
100 インプリント装置

Claims (9)

  1. 型を用いて基板上のインプリント材を成形するインプリント装置であって、
    前記基板を保持するステージと、
    案内面に向けて気体を噴出することにより、前記ステージを前記案内面に対して非接触で支持する複数の案内機構と、
    複数の案内機構が噴出する気体の流量をそれぞれ調整する流量調整機構と、を有し、
    前記流量調整機構は、基板上のインプリント材を成形する位置に応じて前記案内機構が噴出する気体の流量を調整することを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記流量調整機構は、前記ステージの傾きを低減するように前記複数の案内機構のそれぞれが噴出する気体の流量を調整することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記流量調整機構は、前記型と前記基板上のインプリント材が接触して前記型を前記ステージに対して押し付けている際に、前記案内機構の圧力を大きくするように前記案内機構が噴出する気体の流量を調整することを特徴とする請求項1または2に記載のインプリント装置。
  4. 前記流量調整機構は、前記型を前記基板上のインプリント材から引き離す際に、前記案内機構の圧力を小さくするように前記案内機構が噴出する気体の流量を調整することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  5. 前記ステージと前記案内面との距離を計測する複数の計測部を備え、
    前記複数の計測部の計測結果に基づいて前記ステージの傾きを求め、該求めたステージの傾きに応じて前記流量調整機構は、前記案内機構が噴出する気体の流量を調整することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  6. 前記計測部は前記ステージに設けられ、前記ステージと前記案内面との間隔を計測することを特徴とする請求項5に記載のインプリント装置。
  7. 前記流量調整機構は、前記ステージの重心から前記基板上のインプリント材を前記成形する位置の距離に基づいて、前記案内機構の圧力が変化するように前記案内機構が噴出する気体の流量を調整することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  8. 型を用いて基板上のインプリント材を成形するインプリント方法であって、
    前記基板上のインプリント材を成形する位置に応じて、案内面に向けて気体を噴出することにより、前記基板を保持するステージを前記案内面に対して非接触で支持する複数の案内機構が噴出する気体の流量を調整する工程を有することを特徴とするインプリント方法。
  9. 請求項1乃至7の何れか1項に記載のインプリント装置を用いて基板の上にインプリント材のパターンを形成する工程と、
    前記工程で前記パターンが形成された基板を加工する加工工程と、を有し、該加工工程により加工された前記基板から物品を製造することを特徴とする物品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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