JP6966690B2 - 空気調和システム - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和システム、特に、屋内の空調対象空間の空調を行うために、空調対象空間の周囲の屋内に配置されている空調対象外の共通空間の空気との間で熱交換を行う空気調和システムに関する。
従来から、空調対象外の天井室などの屋内の共通空間を活用して空気調和を行う複数の小型一体型空気調和機を用いた空気調和システムが提案されている。例えば特許文献1(特開昭48−2756号公報)に記載されている一体型空気調和機は、冷凍サイクルを行うための調温用熱交換器と放熱用熱交換器の両方が屋内、特に天井との境界部分に配置されている。そして、共通空間の空気が複数の一体型空気調和機の複数の放熱用熱交換器による熱交換に用いられている。
しかしながら、特許文献1に記載されている空気調和システムでは、複数の一体型空気調和機が個別に運転されるため、例えばいずれかの一体型空気調和機が故障して圧縮機が動作しなくなるとその故障した一体型空気調和機が分担していた場所の空気調和機能が低下してしまう。
本発明の課題は、1つの空調対象空間に設置され、各々に圧縮機を有する複数の空気調和機のいずれかに圧縮機が動作しなくなる故障が発生したときに空気調和機能が低下するのを抑制することのできる空気調和システムを提供することである。
本発明の第1観点に係る空気調和システムは、屋内の1つの空調対象空間の空調を行うために、空調対象空間の周囲の屋内に配置されている空調対象外の共通空間の空気との間で熱交換を行う空気調和システムであって、空調対象空間の空気と冷媒の熱交換を行う利用側熱交換器、共通空間の空気と冷媒の熱交換を行う熱源側熱交換器及び利用側熱交換器と熱源側熱交換器を循環する冷媒を圧縮する圧縮機を有する空気調和機を複数備え、複数の空気調和機の中に圧縮機を動かせない状態である異常空気調和機が発生していることを検知可能に構成され、異常空気調和機が発生したときには、異常空気調和機以外の正常空気調和機の風向及び/または風速を異常空気調和機が発生する前に比べて変更する制御を行うシステム制御部をさらに備える。
第1観点に係る空気調和システムによれば、システム制御部が、異常空気調和機が発生したときに正常空気調和機の風向及び/または風速を異常空気調和機が発生する前に比べて変更することで、異常空気調和機が停止することで調和空気の供給が低下した箇所に正常空気調和機から調和空気を供給することができる。
本発明の第2観点に係る空気調和システムは、第1観点の空気調和システムにおいて、システム制御部は、異常空気調和機が発生したときには、異常空気調和機が発生する前に比べて正常空気調和機の風向を異常空気調和機の方に向ける制御を行う、ものである。
第2観点に係る空気調和システムによれば、システム制御部により正常空気調和機の風向が異常空気調和機の方に向けられ、正常空気調和機から異常空気調和機の周囲に変更前に比べてより多くの調和空気が供給される。
本発明の第3観点に係る空気調和システムは、第1観点または第2観点の空気調和システムにおいて、複数の空気調和機は、それぞれ、空調対象空間の天井に設置され、複数の吹出口を有し、複数の吹出口から同時に複数方向に調和空気を吹出せるように構成されている、ものである。
第3観点に係る空気調和システムによれば、空気調和機が複数の吹出口を有することから、複数の吹出口のうちの異常空気調和機の周囲に向いているもので異常空気調和機の周囲に調和空気を供給し易くなる。
本発明の第4観点に係る空気調和システムは、第1観点から第3観点のいずれかの空気調和システムにおいて、システム制御部は、空調対象空間における複数の空気調和機の位置を特定する位置情報を設定可能に構成され、位置情報に基づいて、異常空気調和機以外の正常空気調和機の風向及び/または風速を異常空気調和機が発生する前に比べて変更する制御を行う、ものである。
第4観点に係る空気調和システムによれば、位置情報に基づいて正常空気調和機の風向及び/または風速を変更することにより、故障状態の異常空気調和機の周囲の空気調和機能を効果的に補償するような風向及び/または風速に変更することができる。また、空調対象空間における複数の空気調和機の位置を特定する位置情報をシステム制御部に設定できることから、例えば空調対象空間に複数の空気調和機が設置されたときに行われる初期設定時に、システム制御部に位置情報を設定すれば、複数の空気調和機がどのように配置されても対応することができる。
本発明の第5観点に係る空気調和システムは、第6観点の空気調和システムにおいて、システム制御部は、異常空気調和機の近くの1または複数の正常空気調和機の風向及び/または風速を変更する、ものである。
第5観点に係る空気調和システムによれば、異常空気調和機の近くの1または複数の正常空気調和機の風向及び/または風速を変更する方が、遠くにある正常空気調和機の風向及び/または風速を変更するよりも、異常空気調和機の周囲の空気調和機能の低下の抑制効果を引き出し易い。
本発明の第6観点に係る空気調和システムは、第4観点または第5観点の空気調和システムにおいて、システム制御部は、異常空気調和機から正常空気調和機までの距離に応じて正常空気調和機の風向及び/または風速を変更する、ものである。
第6観点に係る空気調和システムによれば、異常空気調和機から正常空気調和機までの距離に応じて正常空気調和機の風向及び/または風速を変更することから、距離に適した効果的な風向及び/または風速の変更を行える。
本発明の第7観点に係る空気調和システムは、第1観点から第6観点のいずれかの空気調和システムにおいて、システム制御部は、異常空気調和機の近くの1または複数の正常空気調和機の風向及び/または風速を変更する、ものである。
第7観点に係る空気調和システムによれば、複数のグループ内空気調和機同士の通信によって複数のグループ内空気調和機の中で異常空気調和機と正常空気調和機とを特定することができるから、例えば空気調和機を空調対象空間に対して新たに追加したり、現在グループ化されている空気調和機を削減したりしたときでも、グループの設定だけの簡単な操作で、異常空気調和機の発生に起因して空気調和機能が低下するのを適切に抑制することができるようになる。
本発明の第8観点に係る空気調和システムは、第1観点から第7観点のいずれかの空気調和システムにおいて、システム制御部は、異常空気調和機の発生に応答して正常空気調和機の能力を上げる制御を行う、ものである。
第8観点に係る空気調和システムによれば、異常空気調和機の発生に応答して正常空気調和機の能力を上げる制御を行うことから、異常空気調和機の発生にともなって空調対象空間の状態が不快な状態の方向に変化するのを抑制できる。
本発明の第1観点または第2観点に係る空気調和システムでは、異常空気調和機の発生に起因して空気調和機能が低下するのを抑制することができる。
本発明の第3観点に係る空気調和システムでは、異常空気調和機の発生に起因した空気調和機能の低下を正常空気調和機でカバーし易くなる。
本発明の第4観点に係る空気調和システムでは、空気調和機能低下を効果的に抑制することができ、また空調システムが適用できる空気調和機の配置の自由度が向上して空調システムが使い易いものになる。
本発明の第5観点または第6観点に係る空気調和システムでは、異常空気調和機の発生したときの空気調和機能の低下の抑制を効果的に行うことができる。
本発明の第7観点に係る空気調和システムでは、空気調和機の追加・削減が容易になる。
本発明の第8観点に係る空気調和システムでは、異常空気調和機の発生にともなうユーザの不快感を緩和することができる。
実施形態に係る空気調和システムが設置されたビルの模式的な断面図。 実施形態に係る空気調和システムが設置されたビルの模式的な平面図。 実施形態に係る空気調和システムの構成の一例を示すブロック図。 空気調和システムを構成する空気調和機の模式的な断面図。 図4の空気調和機の冷媒回路の一例を示す回路図。 図4の空気調和機の第1ケーシングの一例を示す斜視図。 実施形態の空気調和システムの動作の一例を示すフローチャート。 変形例1Aの空気調和システムに用いられる空気調和機の模式的な断面図。 変形例1Bの空気調和システムが設置されたビルの模式的な断面図。
(1)全体構成
本発明の一実施形態に係る空気調和システムについて図1及び図2を用いて説明する。図1及び図2に示されている空気調和システム10は、屋内98の1つの空調対象空間である部屋RMの空調を行うために、部屋RMの周囲の屋内98に配置されている空調対象外の共通空間である天井裏ATの空気との間で熱交換を行う。屋内98は例えばビル90の内部であり、屋外99は例えばビル90の外部である。なお、例えばビル90の1階の天井裏と2階の天井裏のように独立した複数の共通空間のそれぞれに対応した複数の空調対象空間を1台のシステム制御部で制御することは可能である。しかし、その場合には、システム制御部は、1つの空調対象空間に割り当てられる複数の空気調和機と、他の1つの空調対象空間に割り当てられる他の複数の空気調和機とを区別して制御する。以下においては、1つの空調対象空間と1つの共通空間に割り当てられた複数の空気調和機をシステム制御部で制御する場合を例に挙げて説明する。
図1及び図2に示されている空気調和システム10は、複数のセパレート型の空気調和機21〜29とシステム制御部30を備えている。図3には、システム制御部30と空気調和システム10の他の構成機器との関係の概要が示されている。
上述の9台の空気調和機21〜29は、全てシステム制御部30によって制御されている。また、換気ファン151,152が、システム制御部30によって制御されるように構成されてもよい。システム制御部30は、空気調和機21〜29を制御するために、空気調和機21〜29に個別に設けられている機器制御部31〜39との間で通信を行う。
後ほど詳しく説明するが、空気調和機21〜29は、空調対象空間の空気調和のために、複数の共通空間側熱交換器220(図4及び図5参照)が共通空間である天井裏ATの空気を共用している。
ビル90の壁91に吸気口141及び排気口142が形成されている。室外空気が屋外99から吸気口141を通して吸い込まれ、天井裏ATの空気が排気口142を通して屋外99に排気されることにより、天井裏ATの空気と室外空気が置換されて換気が行われる。図1には、1つの吸気口141と1つの排気口142により天井裏ATの換気が行われる場合が例示されているが、吸気口141及び排気口142は、それぞれ複数であってもよい。これら吸気口141及び排気口142には、換気ファン151,152が取り付けられている。
換気ファン151,152は、例えば遠心送風機、軸流送風機または横断流送風機である。換気ファン151,152は、モータで駆動され、システム制御部30による制御によって運転と停止が切り換えられるように構成されてもよい。また、回転数を変更できる換気ファン151,152を用いて、システム制御部30により、天井裏ATに対する吸気口141及び排気口142を通過する空気の風量及び/または風速を変更してもよい。
これら換気ファン151,152の駆動により、図2に矢印AR1、AR2で示されている吸気口141から天井裏ATに吸い込まれ、また天井裏ATから排気口143を通って屋外99に吹き出す気流が発生する。その結果、天井裏ATでは、吸気口141から排気口142に向かう気流が発生する。なお、換気ファン151,152の一方を省いてもよく、例えば換気ファン151を省いて換気ファン152だけにしてもよく、その場合には、矢印AR2で示されている気流の発生にともなって天井裏ATが負圧になり、屋外99から吸気口144を通って天井裏ATに流れ込む気流(矢印AR1で示された気流)が発生する。
(2)詳細構成
(2−1)空気調和機21〜29
空気調和機21〜29は、互いに異なる構造の機器とすることもできるが、ここでは全て同じ構造の機器で構成されているものとして説明する。従って、ここでは全ての空気調和機21〜29の代表として空気調和機21を例に挙げて図4及び図5を用いて説明する。
空気調和機21は、上述の機器制御部31に加えて、圧縮機41、空調対象空間側熱交換器210、共通空間側熱交換器220、四路切換弁240、膨張弁250、アキュムレータ260、共通空間側ファン51、空調対象空間側ファン61、ルーバ71、及びケーシング300を備えている。
空気調和機22〜29は、空気調和機21と同様に、上述の機器制御部32〜39に加えて、それぞれ、空調対象空間側熱交換器210、共通空間側熱交換器220、四路切換弁240、膨張弁250、アキュムレータ260、及びケーシング300を備えている。さらに、空気調和機22〜29は、圧縮機42〜49、共通空間側ファン52〜59、空調対象空間側ファン62〜69、及びルーバ72〜79を備えている。
空気調和機21において、空調対象空間側熱交換器210は、空調対象空間である部屋RMの空気と熱交換を行う。そして、共通空間側熱交換器220と空調対象空間側熱交換器210との間で熱の伝達が行われる。共通空間側ファン51は、天井裏ATから取り入れられる空気を共通空間側熱交換器220に流して再び天井裏ATに吹き出させる。空調対象空間側ファン61は、部屋RMから取り入れられる空気を空調対象空間側熱交換器210に流して再び部屋RMに吹き出させる。
空気調和機21〜29の空調対象空間側熱交換器210及び共通空間側熱交換器220には、例えば多数のフィン(図示せず)の間を通過する空気とそれらフィンを貫通する複数の伝熱管(図示せず)の中を流れる冷媒との熱交換を行わせるフィンアンドチューブ式の熱交換器をそれぞれに用いることができる。空調対象空間側熱交換器210と共通空間側熱交換器220の間では、冷媒回路200を流れる冷媒によって熱の伝達が行われる。
空気調和機21の共通空間側ファン51及び空調対象空間側ファン61には、例えば遠心送風機、軸流送風機または横断流送風機(クロスフローファン)をそれぞれに用いることができる。図4に示されているように、空気調和機21の共通空間側ファン51及び空調対象空間側ファン61は遠心ファンである。ここで示されている共通空間側ファン51及び空調対象空間側ファン61は、回転数をそれぞれ変更可能に構成されている。空気調和機22〜29の共通空間側ファン52〜59及び空調対象空間側ファン62〜69も、空気調和機21の共通空間側ファン51及び空調対象空間側ファン61と同様である。従って、システム制御部30は、空気調和機21〜29の共通空間側ファン51〜59及び空調対象空間側ファン61〜69に流れる共通空間側送風量及び空調対象空間側送風量(共通空間に吹出される風速及び空調対象空間に吹出される風速)を、共通空間側と空調対象空間側とで独立して別々に制御することができ、また空気調和機21〜29について個別に制御することができる。
空気調和機21のルーバ71は、モータ(図示せず)によって駆動される。ルーバ71のモータは、機器制御部31によって制御され、回転角度を変更することができる。従って、ルーバ71は、システム制御部30からの指示に応じて角度を変更して風向を変更することができる。空気調和機22〜29のルーバ72〜79も、空気調和機21のルーバ71と同様である。ルーバ72〜79もシステム制御部30からの指示に応じて風向を変更することができる。
セパレート型の空気調和機21は、2つの分離した第1ケーシング301と第2ケーシング302を備えている。部屋RMに露出している第1ケーシング301の底面には、部屋RMから空気を取り入れるための部屋側吸込口340及び部屋RMに空気を吹き出すための部屋側吹出口350が形成されている。また、天井裏ATに露出している第2ケーシング302には、天井裏ATから空気を取り入れるための共通空間側吸込口360及び天井裏ATに空気を吹き出すための共通空間側吹出口370が形成されている。空調対象空間側熱交換器210及び共通空間側熱交換器220は、共通空間側ファン51及び空調対象空間側ファン61を囲むように四角形の環状に形成することができる。例えば、空調対象空間側熱交換器210は、図6に示されている4つの部屋側吹出口350(350a〜350d)に対応するように配置される4つの辺を有する四角形の環状に形成されている。
図5には冷媒回路200の一例が示されている。空気調和機21の冷媒回路200は、圧縮機41、四路切換弁240、共通空間側熱交換器220、膨張弁250、空調対象空間側熱交換器210及びアキュムレータ260が冷媒配管390で接続されて構成されている。冷房運転時には、四路切換弁240が実線の接続になり、圧縮機41から吐出された冷媒が四路切換弁240を介して共通空間側熱交換器220に流れる。共通空間側熱交換器220において天井裏ATの空気との熱交換により冷やされた冷媒は、膨張弁250で膨張されて空調対象空間側熱交換器210に流れる。空調対象空間側熱交換器210において部屋RMの空気と熱交換により暖められた冷媒は、四路切換弁240及びアキュムレータ260を介して圧縮機41に吸入される。暖房運転時には、四路切換弁240が破線の接続になり、圧縮機41から吐出された冷媒が四路切換弁240を介して空調対象空間側熱交換器210に流れる。空調対象空間側熱交換器210において部屋RMの空気との熱交換により冷やされた冷媒は、膨張弁250で膨張されて共通空間側熱交換器220に流れる。共通空間側熱交換器220において天井裏ATの空気と熱交換により暖められた冷媒は、四路切換弁240及びアキュムレータ260を介して圧縮機41に吸入される。
空気調和機21は、制御のために、温度センサ281〜286を備えている。温度センサ281は、共通空間側熱交換器220で熱交換される前の天井裏ATの空気の温度を検出する。温度センサ282は、空調対象空間側熱交換器210で熱交換される前の部屋RMの空気の温度(部屋RMの室内温度)を検出する。温度センサ283は、膨張弁250と空調対象空間側熱交換器210との間において、空調対象空間側熱交換器210の出入口の冷媒の温度を検出する。温度センサ284は、膨張弁250と共通空間側熱交換器220との間において、共通空間側熱交換器220の出入口の冷媒の温度を検出する。温度センサ285は、アキュムレータ260と圧縮機41との間において、圧縮機41に吸入される冷媒の温度を検出する。温度センサ286は、圧縮機41と四路切換弁240との間において、圧縮機41から吐出される冷媒の温度を検出する。空気調和機21は、これら温度センサ281〜286を用いて例えば圧縮機41に吸入される冷媒の過熱度が所定の範囲に収まるように制御される。また圧縮機41から吐出される冷媒の温度が所定値以下になるように制御される。空気調和機21の冷媒回路200では、冷凍サイクル、特に蒸気圧縮式冷凍サイクルが実施される。空気調和機22〜29の冷媒回路200は、圧縮機41が圧縮機42〜49に代わるだけで空気調和機21の冷媒回路200と同じように構成されている。空気調和機21〜29の圧縮機41〜49は、回転数(運転周波数)を変化させることで容量を変更可能に構成されている。
(2−2)システム制御部30
システム制御部30は、図3に示されているように、マイクロプロセッシングユニット(MPU)30aとメモリ30bと通信部30cとを含んでいる。システム制御部30は、空気調和機21〜29の各機器制御部31〜39に接続されている。システム制御部30は、換気ファン151,152にも接続されている。また、空気調和機21〜29の運転状態に関する情報が機器制御部31〜39からシステム制御部30に送信される。そのため、システム制御部30は、空気調和機21〜29がそれぞれ運転されているか否かを検知することができる。
例えば、システム制御部30のメモリ30bには、後述する実施形態の空気調和システム10の動作を制御するためのプログラムが記憶されている。MPU30aがメモリ30bに記憶されているプログラムに従って機器制御部31〜39に指令を送信する。ここでは、システム制御部30がビル90の内部に設置されている場合について説明するが、システム制御部30はビル90の外部に設置されていてもよく、システム制御部30の記憶機能と処理機能が別々の場所に設けられていてもよい。
(3)圧縮機を動かせない状態が発生したときの空気調和システム10の動作
(3−1)概要
正常な状態の空気調和機21〜29では、サーモオン状態において、圧縮機41〜49が駆動されており、空気調和機21〜29の空調対象空間側熱交換器210と共通空間側熱交換器220を循環する冷媒を圧縮機41〜49が圧縮している。空気調和機21〜29の空調対象空間側熱交換器210は、利用側熱交換器として、空調対象空間である部屋RMの空気と冷媒の熱交換を行う。また、空気調和機21〜29の共通空間側熱交換器220は、熱源側熱交換器として、共通空間である天井裏ATの空気と冷媒の熱交換を行う。
ところで、空気調和機21〜29は、それぞれに圧縮機41〜49を備えているので、例えば、空気調和機24が故障して空気調和機24の圧縮機44を動かせない状態になっても、他の空気調和機21〜23,25〜29は、正常に動作して部屋RMの空調を続けることができる。以下においては、空気調和機24が異常空気調和機である場合を例に挙げて説明する。
しかしながら、空気調和システム10は、圧縮機44を動かせない空気調和機24(以下、異常空気調和機24という)の周囲に空調能力の低下を生じる。具体的には、暖房運転では、異常空気調和機24の周囲だけが設定温度になかなか到達しないために、異常空気調和機24の周囲のユーザが寒いと感じることになる。また、冷房運転では、異常空気調和機24の周囲だけが設定温度になかなか到達しないために、異常空気調和機24の周囲のユーザが暑いと感じることになる。
そこで、システム制御部30は、空気調和機21〜29の中に圧縮機41〜49を動かせない異常空気調和機が発生したことを検知するために、空気調和機21〜29を監視している。そのために、システム制御部30は、空気調和機21〜29をグループ化しており、空気調和機21〜29がシステム制御部30を介して互いに通信可能な複数のグループ内空気調和機となっている。例えば、部屋RMの隣に、他の部屋があり、その他の部屋の複数の空気調和機を他のグループとしてシステム制御部30が2つのグループをそれぞれ分離して管理するように構成することもできる。
異常空気調和機24の機器制御部34は、空気調和機24の制御を行っており、空気調和機24の圧縮機44の運転と停止を制御している。この機器制御部34は、サーモオフではなくて異常があることにより圧縮機44が動かせなくなったことを認識することができるように構成されている。機器制御部34は、例えば、運転中に、サーモオフ条件が満たされていない状態で圧縮機44を停止する場合を異常により圧縮機44を動かせなくなったと判断するように構成されている。
機器制御部34は、異常により圧縮機44を動かせなくなったと判断した場合には、エラーコードを発報して、異常空気調和機が発生したことをシステム制御部30に通知する。システム制御部30は、このような機器制御部34からの通知により、空気調和機21〜29の中に圧縮機41〜49を動かせない状態である異常空気調和機24が発生していることを検知することができる。システム制御部30は、同時に、異常空気調和機以外の空気調和機を知ることができる。この場合には、空気調和機21〜23,25〜29が正常に動作することを、機器制御部31〜33,35〜39からの通知によりシステム制御部30が検知することができる。
以下の説明では、正常に動作している空気調和機21〜23,25〜29を正常空気調和機21〜23,25〜29と呼ぶ。
異常空気調和機24を検知したシステム制御部30は、正常空気調和機21〜23,25〜29の風向及び/または風速を異常空気調和機24が発生する前に比べて変更する制御を行う。このような風向及び/または風速の変更は、予めシミュレーションまたは実験などによって、空気調和システム10における異常空気調和機24の周囲の空調能力の低下を補えることが確認されている変更である。従って、異常空気調和機24を検知したシステム制御部30は、空気調和システム10における異常空気調和機24の周囲の空調能力の低下を補えるように、風向及び/または風速を変更することができる。
(3−2)風向の変更
風向の変更についての説明を分かり易くするために、図2において、換気ファン151,152によって天井裏ATにおいて気流が流れる向きを東から西であるとする。また、空気調和機21〜29は、いずれも図6に示されているように4つの部屋側吹出口350a〜350dを有しており、部屋側吹出口350aが北側、部屋側吹出口350bが南側、部屋側吹出口350cが東側、部屋側吹出口350dが西側に配置されているものとする。さらに、各部屋側吹出口350a〜350dのルーバ71〜79は、それぞれに角度を調整することができるように構成されているとする。
例えば、異常空気調和機24が検知される前は、異常空気調和機24の北側にある正常空気調和機27の南側の部屋側吹出口350b、異常空気調和機24の南側にある正常空気調和機21の北側の部屋側吹出口350a、及び異常空気調和機24の東側にある正常空気調和機25の西側の部屋側吹出口350dのルーバ77,71,75が下向きになっていたとする。このような状態で異常空気調和機24が検知されると、システム制御部30は、正常空気調和機27の部屋側吹出口350bのルーバ77、正常空気調和機21の部屋側吹出口350aのルーバ71、及び正常空気調和機25の部屋側吹出口350dのルーバ75を上向きに角度を変更する。例えば、ルーバ71〜79がステッピングモータで駆動される場合には、予め定められた所定角度だけステッピングモータでルーバ71〜79の角度を上向きに変更するように構成することができる。つまり、システム制御部30は、異常空気調和機24が発生したときには、異常空気調和機24が発生する前に比べて正常空気調和機21,25,27の風向を異常空気調和機24の方に向ける制御を行う。これら正常空気調和機21,25,27は、異常空気調和機24の近くにある正常空気調和機である。このようにルーバ71,75,77の角度が変更された正常空気調和機21,25,27からは、異常空気調和機24が検知される前に比べて、異常空気調和機24の周囲に対してより多くの調和空気が吹き出される。その結果、異常空気調和機24の周囲の空調能力の低下が緩和される。
なお、ここでは、ルーバ71〜79が部屋側吹出口350a〜350dで個別に角度を調整することができる場合について説明したが、ルーバ71〜79が部屋側吹出口350a〜350dで同時に角度が調整される場合でも同様に、風向を異常空気調和機24の方に向けるように制御すればよい。ただし、異常空気調和機24に向いていない部屋側吹出口350a〜350dのルーバ71〜73,75〜79も変更されるので、異常空気調和機24に向いていない部屋側吹出口350a〜350dのルーバ71〜73,75〜79の角度の変更によりユーザが感じる変化を予めシミュレーションまたは実験などによって予測して大きな不快感を与えない範囲での変更に留めることが好ましい。例えば、異常空気調和機24が検知されたときに、1台の正常空気調和機25で異常空気調和機24の周囲の空調能力の低下を緩和することも考えられるが、上述のように3台の正常空気調和機21,25,27で異常空気調和機24の周囲の空調能力の低下を緩和する方がルーバ71,75,77での角度の変更によりユーザが感じる変化が小さいときには、正常空気調和機21,25,27の近くのユーザが感じる変化が小さくなる方の変更を選択することが好ましい。
上述のような制御を行う場合には、異常空気調和機24の検知後に、異常空気調和機24の周囲にある正常空気調和機21,25,27を特定する必要がある。このような異常空気調和機24の周囲の正常空気調和機21,25,27の特定のために、システム制御部30は、メモリ30bに、東西南北に碁盤の目のように配置されている空気調和機21〜29の位置情報を記憶している。システム制御部30は、異常空気調和機24を検知したときに、この位置情報をメモリ30bから読み出して、異常空気調和機24の周囲にある正常空気調和機21,25,27の特定を行う。このような位置情報は、例えば、空気調和機設定時にリモートコントローラ(図示せず)を用いて通信部30cを介してシステム制御部30に対して設定できるように構成されている。
なお、異常空気調和機24の周囲にある正常空気調和機21,25,27で異常空気調和機24の周囲の空調能力の低下を緩和するのが効率的であるが、異常空気調和機24の周囲にある正常空気調和機21,25,27を特定せずに、正常空気調和機21〜23,25〜29の全ての風向を変更するように構成してもよい。例えば、正常空気調和機21〜23,25〜29の全てのルーバ71〜73,75〜79について、遠くまで届くように全てのルーバ71〜73,75〜79の角度を変更する。このような変更を行えば、異常空気調和機24が発生する前に比べて、正常空気調和機21〜23,25〜29の風向を異常空気調和機24の方に向けることができる。
風向の変更の程度は、例えば、異常空気調和機から正常空気調和機までの距離に応じたものとしてもよい。風向の変更の方法としては、例えば、異常空気調和機24が発生したときに正常空気調和機21,25,27のルーバ71,75,77を変更する場合、距離に関係なく、例えばルーバ71,75,77の角度を一律に同一の所定角度だけ変更するなど(例えば5度上げるなど)の方法が考えられる。しかし、異常空気調和機24から正常空気調和機21までの距離と、異常空気調和機24から正常空気調和機25の距離が異なっていれば、ルーバ71の変更角度とルーバ75の変更角度を異なるものにしてそれぞれに適した角度とする方が効果的に異常空気調和機24の発生による空調能力の低下を補償することができる。例えば、ルーバ71の変更角度とルーバ75の変更角度とを異ならせる場合に、それぞれどのような角度にするかは、予めシミュレーションまたは実験などを行って決定しておけばよい。
(3−3)風速の変更
風速の変更についての説明を分かり易くするために、空気調和機21〜29は、いずれも「大」、「中」及び「小」の3つの風速のタップを有し、「大」が最も速く、「小」が最も遅いものとする。風速の変更は、空調対象空間側ファン61〜69の回転数を変更することによって行われる。例えば、異常空気調和機24が検知される前は、異常空気調和機24の北側にある正常空気調和機27の風速が「小」、異常空気調和機24の南側にある正常空気調和機21の風速が「中」、及び異常空気調和機24の東側にある正常空気調和機25の風速が「小」になっていたとする。このような状態で異常空気調和機24が検知されると、システム制御部30は、正常空気調和機21,27の風速を「中」に変更し、正常空気調和機25の風速を「大」に変更する。つまり、システム制御部30は、異常空気調和機24が発生したときに、異常空気調和機24が発生する前に比べて正常空気調和機21,25,27の風速を速くすることで異常空気調和機24の方により多くの調和空気を正常空気調和機21,25,27から供給する制御を行う。これら正常空気調和機21,25,27は、異常空気調和機24の近くにある正常空気調和機である。その結果、異常空気調和機24の周囲の空調能力の低下が緩和される。
上述のような制御を行う場合には、異常空気調和機24の検知後に、異常空気調和機24の周囲にある正常空気調和機21,25,27を特定する必要があるが、その特定方法は、上述の風向の制御の場合と同様である。なお、異常空気調和機24の周囲にある正常空気調和機21,25,27で異常空気調和機24の周囲の空調能力の低下を緩和するのが効率的であるが、異常空気調和機24の周囲にある正常空気調和機21,25,27を特定せずに、正常空気調和機21〜23,25〜29の空調対象空間側ファン61〜63,65〜69の全ての風速を変更するように構成してもよい。例えば、正常空気調和機21〜23,25〜29の全ての風速を、「小」から「中」に、または「中」から「大」に1タップ上げるように変更する。このような変更を行えば、異常空気調和機24が発生する前に比べて、正常空気調和機21〜23,25〜29の風速を異常空気調和機24の周囲の空調能力の低下を緩和するように変更することができる。
風速の変更の程度は、例えば、異常空気調和機から正常空気調和機までの距離に応じたものとしてもよい。
風速の変更の方法としては、例えば、異常空気調和機24が発生したときに正常空気調和機21,25,27の空調対象空間側ファン61,65,67を変更する場合、距離に関係なく、例えば空調対象空間側ファン61,65,67のタップを一律に一つ上げるなどの方法が考えられる。しかし、異常空気調和機24から正常空気調和機21までの距離と、異常空気調和機24から正常空気調和機25の距離が異なっていれば、空調対象空間側ファン61のタップの上げ方と空調対象空間側ファン65を異なるものにしてそれぞれに適したタップとする方が効果的に異常空気調和機24の発生による空調能力の低下を補償することができる。例えば、空調対象空間側ファン61のタップと空調対象空間側ファン65のタップとを異ならせる場合に、それぞれどのように変更するかは、予めシミュレーションまたは実験などを行って決定しておけばよい。なお、風速変更のために、異常空気調和機発生時のための特別のタップを準備していてもよい。上述のような場合には、特別なタップとしては、例えば、「大」と「中」の間の風速のタップ及び「中」と「小」の間の風速のタップなどになる。
(3−4)正常空気調和機の能力の変更
システム制御部30は、異常空気調和機の発生に応答して正常空気調和機の能力を上げる制御を行う。例えば、空気調和機24が異常空気調和機24となったときには、正常空気調和機21〜23,25〜29の能力を上げる。ここで能力を上げるとは、圧縮機の運転周波数の増加及び/または共通空間側ファンの回転数の増加をいう。正常空気調和機21〜23,25〜29の能力を上げるには、例えば、正常空気調和機21〜23,25〜29の圧縮機41〜43,45〜49の全ての運転周波数を上げてもよい。運転周波数を上げる正常空気調和機は、例えば、異常空気調和機24の近くの正常空気調和機21,25,27の圧縮機41,45,47に限ってもよい。また、正常空気調和機の能力を上げるには、共通空間側ファン51〜53,55〜59の全ての回転数を上げて正常空気調和機の能力を上げてもよく、例えば異常空気調和機24の近くの正常空気調和機21,25,27の共通空間側ファン51,55,57に限ってもよい。
システム制御部30は、部屋RMの室温の変化などの空調対象空間の状態変化が起きる前にフィードフォワードで能力を上げる。異常空気調和機24の圧縮機44が動かなくなって、空気調和システム10の部屋RMに対する空調能力が低下すれば、時間の経過とともに部屋RMの室内温度が設定温度から乖離するので、それに対応するために、各機器制御部31〜33,35〜39は、各正常空気調和機21〜23,25〜29の能力を上げる。しかし、このように部屋RMの室内温度が変化するのを待っていては、部屋RMのユーザが、不快感を覚えてしまうことになる。そこで、システム制御部30には、異常空気調和機の発生を検知した時点から、正常空気調和機21〜23,25〜29の通常運転に対して補正を行って、正常空気調和機21〜23,25〜29の異常空気調和機の発生を検知した時点の空調能力よりも例えば数%高くなるように設定を変更する制御を行わせる。
(3−5)制御フローの具体例
空気調和システム10において、異常空気調和機の発生による空調能力の低下を、正常空気調和機で緩和する制御フローの具体例について図7を用いて説明する。なお、ここで説明する空気調和システム10の制御フローの具体例は一例であって本発明の技術的範囲をこの具体例に限定するものではない。システム制御部30は、図2に示されている同じグループの9台の空気調和機21〜29の機器制御部31〜39との通信により、異常空気調和機の発生に関する情報を取得する(ステップS1)。
次に、機器制御部31〜39から得た情報に基づき、異常空気調和機の発生の有無を判断する(ステップS2)。異常空気調和機の発生の無かったときは、ステップS1に戻り、異常空気調和機の発生が検知されるまでステップS1とステップS2を繰り返し、空気調和機21〜29の監視を行う。
異常空気調和機の発生を検知したときには(ステップS2の「Yes」)、システム制御部30は、メモリ30bから空気調和機21〜29の位置情報を読み出す(ステップS3)。システム制御部30は、この位置情報に基づき、異常空気調和機と正常空気調和機の位置関係を認識する。そして、異常空気調和機の近くの正常空気調和機を特定する(ステップS4)。また、この位置情報には、異常空気調和機と正常空気調和機の距離に関するデータも含まれている。
次に、システム制御部30は、予め定められている選定条件をメモリ30bから読み出して、異常空気調和機の発生に対処する正常空気調和機の選定を行う(ステップS5)。選定条件は、例えば、(a)異常空気調和機の東西南北のいずれかにおいて隣接すること、(b)南北よりも東西に位置するものを優先すること、(c)選定する正常空気調和機は2台までとすること、(d)近傍の温度センサ282の検知温度と設定温度との温度差が大きい正常空気調和機を有することなどである。なお、選定条件は、適宜設定されるもので上述の(a)〜(d)に限られるものではない。
例えば、空気調和機24が異常空気調和機であった場合について上述(a)〜(d)に従って行う正常空気調和機の選定について説明する。まず、条件(a)に従って、北側の正常空気調和機27と南側の正常空気調和機21と東側の正常空気調和機25が選択される。条件(b)に従って東側の正常空気調和機25が北側の正常空気調和機27と南側の正常空気調和機21に優先することが決定される。条件(c)に従って東側の正常空気調和機25が選択され、北側の正常空気調和機27と南側の正常空気調和機21の選択が条件(d)によって行われる。例えば、暖房運転において設定温度がいずれも24℃であり、空気調和機21の温度センサ282の検知温度が23℃であり、空気調和機27の温度センサ282の検知温度が22℃であった場合には、条件(d)に従って正常空気調和機27が選択される。
システム制御部30は、選択された正常空気調和機の風速及び風向を変更するために、選択された正常空気調和機の機器制御部に異常空気調和機の発生時の異常モードに変更するように指示するとともに異常空気調和機の位置情報を送信する(ステップS6)。例えば、上述の条件(a)〜(d)による選択例に従って正常空気調和機25,27が選択された場合、機器制御部35,37に異常モードへの変更と異常空気調和機24の位置情報がシステム制御部30から送信される。
選択された各正常空気調和機は、風速及び風向を変更する(ステップS7)。例えば、上述のように選択された正常空気調和機25,27が異常モードへ変更される前には、それぞれ風速のタップが「小」であった場合には、異常モードへの変更後には風速のタップを「中」にするとともに、正常空気調和機25及び正常空気調和機27のルーバ75,77によって風向を上げる。このときの風速及び風向の変更は、正常空気調和機25,27と異常空気調和機24の距離に基づいて行われる。
もし、空気調和システム10の運転が継続されるのであれば、圧縮機を動かせなくなった異常空気調和機の復旧が終了したり、新たに圧縮機が動かせなくなる異常空気調和機が生じたりする場合があるので、ステップS1に戻り、ステップS7を繰り返す(ステップS8)。
(4)変形例
(4−1)変形例1A
上記実施形態では、空気調和機21〜29がセパレート型である場合について説明したが、空気調和システム10に用いられる空気調和機図8に示されているような一体型の空気調和機であってもよい。
ここでは、空気調和機21を例に挙げて説明する。変形例1Aの一体型の空気調和機21が実施形態のセパレート型の空気調和機21と大きく異なるのは、セパレート型の空気調和機21が2つの分離した第1ケーシング301と第2ケーシング302を備えていたのに対して一体型の空気調和機21が1つのケーシング300の内部空間を仕切板310によって分割している点である。
変形例1Aのケーシング300においては、内部に配置された仕切板310によって、内部空間が空調対象空間側区域320と共通空間側区域330とに分けられている。部屋RMに露出しているケーシング300の底面には、部屋RMから空気を取り入れるための部屋側吸込口340及び部屋RMに空気を吹き出すための部屋側吹出口350が形成されている。また、天井裏ATに露出しているケーシング300の天面には、天井裏ATから空気を取り入れるための共通空間側吸込口360及び天井裏ATに空気を吹き出すための共通空間側吹出口370が形成されている。
図8に示されている共通空間側ファン51及び空調対象空間側ファン61は、例えばクロスフローファンである。図4に示されていた空気調和機21は、上述の機器制御部31に加えて、圧縮機41、空調対象空間側熱交換器210、共通空間側熱交換器220、四路切換弁240、膨張弁250、アキュムレータ260、共通空間側ファン51、空調対象空間側ファン61、ルーバ71、及びケーシング300を備えていたが、変形例1Aの空気調和機21も同様の構成を備えているものの、変形例1Aの空気調和機21を表している図8においては、機器制御部31、圧縮機41、四路切換弁240、膨張弁250、及びアキュムレータ260の記載が省略されている。また、ルーバ71は、上下方向風向板71aと左右方向風向板71bとを含んでいる。
変形例1Aの空気調和機21の部屋側吹出口350が1つであるため、空気調和機21の部屋側吹出口350が異常空気調和機の方に向って開口している可能性は小さくなる。しかしながら、変形例1Aの空気調和機21のルーバ71が上下方向風向板71aと左右方向風向板71bとを含んでいることから、左右方向の風向を調整することで異常空気調和機に方に向かって調和空気を吹き出させることができる。
図2に示されている9台の空気調和機21〜29が一体型の空気調和機であって、部屋側吹出口350が北向きに開口されているものとして、異常空気調和機が発生したときの風向の変更について説明する。空気調和機24の圧縮機44が動かなくなって異常空気調和機24となった場合を考える。異常空気調和機24の発生前には、正常空気調和機21の左右方向風向板71bが調和空気を部屋RMの中央寄り(東寄り)に吹出すような角度に調節されていたとする。このような場合には、異常空気調和機24が発生したときには、例えば、正常空気調和機21の左右方向風向板71bが調和空気を異常空気調和機24の方向に(北向き)に吹出すように角度を変更される。また、異常空気調和機24が発生したときに、正常空気調和機21の上下方向風向板71aによって調和空気の吹出す角度も例えば上向きに変更されてもよい。また、正常空気調和機21以外の空気調和機22,23,25〜29のルーバ72,73,75〜79に含まれる上下方向風向板及び左右方向風向板も異常空気調和機24が発生したときに角度が変更されて空気調和機22,23,25〜29の風向が変更されてもよい。
(4−2)変形例1B
上記実施形態では、システム制御部30が空気調和機21〜29の外部に設けられる場合について説明したが、システム制御部30の機能が空気調和機21〜29の中の親機に設けられるようにしてもよい。その場合には空気調和機21〜29の中の親機以外の子機と親機とがグループ化されて、空気調和機21〜29が互いに通信可能な複数のグループ内空気調和機となるように構成されてもよい。この場合には、親機のシステム制御部30が、複数のグループ内空気調和機同士の通信によって複数のグループ内空気調和機の中で異常空気調和機と正常空気調和機とを特定する。
また、集中制御ではなく、図9に示されているように、分散制御でも同様のことが行える。分散制御では、例えば、空気調和システム10を構成する3台の空気調和機21〜23は、機器制御部31〜33に代えて、機器制御部410,420,430を備えている。空気調和機21〜23の機器制御部410,420,430は、システム制御部30がMPU30a、メモリ30b及び通信部30cを備えていたのと同様に、MPU411,421,431、メモリ412,422,432及び通信部413,423,433を備えている。つまり、機器制御部410,420,430の集合体がシステム制御部として機能する。そのために、機器制御部410,420,430は相互に通信することができるように構成されている。例えば、空気調和機21が異常空気調和機となったとき、異常空気調和機21は、通信部413によりエラーコードの発報を行い、空気調和機22,23は、通信部423,433によりエラーコードを受信する。そして、正常空気調和機22,23は、MPU411,421とメモリ412,422を用い、MPU30aとメモリ30bを用いてシステム制御部30が行っていた制御を行う。空気調和機21が異常空気調和機となったとき、例えば、正常空気調和機22は、異常空気調和機21の発生に起因する空気調和機能の低下を補うように風速及び/または風向を変更するが、正常空気調和機23は、そのような風速及び/または風向の変更は行わない。
図9には3台の空気調和機21〜23しか示されていなかったが、図2に示されているような9台の空気調和機21〜29でも同様に分散制御が可能である。この場合には空気調和機21〜29がグループ化されて、空気調和機21〜29が互いに通信可能な複数のグループ内空気調和機となるように構成される。そして、空気調和機21〜29の機器制御部の集合体であるシステム制御部が、複数のグループ内空気調和機同士の通信によって複数のグループ内空気調和機の中で異常空気調和機と正常空気調和機とを特定する。
(4−3)変形例1C
上記実施形態では、室内温度を検出するために、空調対象空間である部屋RMの室内温度を設けられた9台の温度センサ282を用いる場合について説明したが、室内温度を検出する温度センサは、空気調和機21〜29と同じ台数には限られず、空気調和機の台数よりも多くてもよく、また少なくてもよい。また、例えば、空気調和機21〜29の温度センサ282を代表する1台の空調対象空間用温度センサを部屋RMの天井CEの中央に設けてもよい。ただし、1台の空調対象空間用温度センサで部屋RMの室内温度を検出する場合には、異常空気調和機の発生に起因する空調能力の低下を補う正常空気調和機の選択を部屋RMの温度分布に基づいては行わない。
(4−4)変形例1D
上記実施形態の説明では、全ての空気調和機21〜29の設定温度が個別に設定される場合について説明したが、全ての空気調和機21〜29の設定温度が同じに設定されるように構成されていてもよい。
(4−5)変形例1E
図4には、1台の空気調和機21において、一つの共通空間側熱交換器220と一つの空調対象空間側熱交換器210との間で熱の伝達が行われる構成について説明したが、1台の空気調和機21において、第1ケーシング301とその中に収納されている機器を複数設けて、一つの共通空間側熱交換器220と複数の空調対象空間側熱交換器210との間で熱の伝達が行われるように構成してもよい。その場合に複数の第1ケーシング301は同一の空調空間の空調に用いられる。
(4−6)変形例1F
図7に示したフローチャートでは、風向と風速の両方を変更する場合について説明したが、風向及び風速のいずれか一方を変更するように構成してもよい。
(4−7)変形例1G
なお、異常空気調和機は、圧縮機を動かすことができないが、空調対象空間側ファンを動かせる場合には、異常空気調和機が空調対象空間側ファンを駆動するように構成してもよい。
(5)特徴
(5−1)
以上説明したように、システム制御部30は、例えば図2の配置において異常空気調和機24が発生したときに例えば正常空気調和機21,25の風向及び/または風速を異常空気調和機24が発生する前に比べて変更することによって、異常空気調和機24が停止することで調和空気の供給が低下した箇所に正常空気調和機21,25から、異常空気調和機24が停止して低下したときよりも多くの調和空気を供給することができる。その結果、異常空気調和機24の発生に起因して空気調和システム10の空気調和機能が低下するのを抑制することができる。
(5−2)
例えば図2の配置において異常空気調和機24が発生したときに正常空気調和機21,25の風向を変更する場合、システム制御部30により正常空気調和機21,25の風向が異常空気調和機24の方に向けられ、正常空気調和機21,25から異常空気調和機25の周囲に、変更前に比べてより多くの調和空気が供給される。正常空気調和機21,25の風向を上に向ける変更も、異常空気調和機24に調和空気を多く届けるための変更であり、異常空気調和機24の方に風向を向ける風向の変更である。
(5−3)
例えば、図4〜図6を用いて説明した空気調和機21〜29では、複数の部屋側吹出口350a〜350dを有することから、部屋側吹出口350a〜350dのうちの異常空気調和機の周囲に向いているもので異常空気調和機の周囲に調和空気を供給し易くなる。例えば、空気調和機25が正常空気調和機であれば、空気調和機22が異常空気調和機になれば南側の部屋側吹出口350bを使い、空気調和機24が異常空気調和機になれば西側の部屋側吹出口350dを使い、空気調和機26が異常空気調和機になれば東側の部屋側吹出口350cを使い、空気調和機28が異常空気調和機になれば北側の部屋側吹出口350aを使って異常空気調和機の発生に起因した空気調和システム10の空気調和機能の低下をカバーすることができる。
(5−4)
システム制御部30のメモリ30bに記憶されている位置情報に基づいて、例えば図2の配置において異常空気調和機24が発生したときに、その異常空気調和機24の近くの正常空気調和機21,25,27の風向及び/または風速を変更することにより、異常空気調和機24の周囲の空気調和機能を効果的に補償するような風向及び/または風速を変更することができる。また、空調対象空間である部屋RMにおける空気調和機21〜29の位置を特定する位置情報を、例えばリモートコントローラから通信部30cを介してシステム制御部30に設定できることから、部屋RMに空気調和機21〜29が設置されたときに行われる初期設定時に、システム制御部30に位置情報を設定すれば、空気調和機21〜29がどのように配置されても対応することができる。例えば、部屋RMが平面視において三角形状で、図2のように格子状に並べるのが難しい場合でも、対応することができる。その結果、空気調和機能低下を効果的に抑制することができ、また空気調和システム10が適用できる空気調和機21〜29の配置の自由度が向上して空気調和システム10が使い易いものになる。
(5−5)
例えば、図2の配置において異常空気調和機24が発生したとすると、異常空気調和機24の近くの1または複数の例えば正常空気調和機21,25,27の風向及び/または風速を変更する方が、遠くにある例えば正常空気調和機23,29の風向及び/または風速を変更するよりも、異常空気調和機24の周囲の空気調和機能の低下の抑制効果を引き出し易い。このように、異常空気調和機の近くの1または複数の正常空気調和機の風向及び/または風速を変更することにより、異常空気調和機の発生したときの空気調和機能の低下の抑制を効果的に行うことができる。
(5−6)
システム制御部30は、メモリ30bから読み出した位置情報より異常空気調和機から正常空気調和機までの距離を認識する。例えば、異常空気調和機24が発生したときに正常空気調和機21または正常空気調和機25で異常空気調和機24の発生に起因する空調能力の低下を補う場合、異常空気調和機24から正常空気調和機21までの距離が、異常空気調和機24から正常空気調和機25までの距離より短いとすると、風速及び/または風向を同じように変更すると距離の違いに起因した空調能力を補う機能に差が生じる。そこで、距離の違いに起因して一方の空調能力の補償機能が小さくならないように、距離に応じた適切な風速及び/または風向の変更をシステム制御部30により設定する。このように設定することにより、異常空気調和機の発生したときの空気調和機能の低下の抑制を効果的に行うことができる。
(5−7)
システム制御部30は、空気調和機21〜29を複数のグループ内空気調和機として、これらグループ内空気調和機同士の通信を仲介しているとみなすことができる。その結果、複数のグループ内空気調和機の中で異常空気調和機と正常空気調和機とを特定することができる。例えば現在グループ化されている空気調和機21〜29のうちの空気調和機25を削減する場合には、リモートコントローラを使って通信部30cを介してシステム制御部30のメモリ30bの内容を書き換えるなどのグループの設定だけの簡単な操作で、異常空気調和機の発生に起因して空気調和機能が低下するのを適切に抑制することができるようになる。例えば図2の配置において異常空気調和機24が発生すると、空気調和機25が除去されていることをシステム制御部30がメモリ30bの内容によって認識して、空気調和機25の代わりに正常空気調和機21,27を使って異常空気調和機24の発生に起因して空気調和機能が低下するのを抑制することができる。
空気調和機を空調対象空間に新たに追加する場合も同様に、システム制御部30のメモリ30bの内容を書き換えるなどのグループの設定だけの簡単な操作で、異常空気調和機の発生に起因して空気調和機能が低下するのを適切に抑制することができるようになる。例えば現在グループ化されている空気調和機21〜29に追加空気調和機(異常空気調和機24の西側に配置)を加えて新たなグループをつくると、異常空気調和機24が発生したときに、追加空気調和機が追加されていることをシステム制御部30がメモリ30bの内容によって認識して、正常空気調和機21,25,27及び追加空気調和機を使って異常空気調和機24の発生に起因して空気調和機能が低下するのを抑制することができる。
以上のように、空気調和機を部屋RMに対して新たに追加したり、現在グループ化されている空気調和機21〜29を削減したりしたときでも、グループの設定だけの簡単な操作で、異常空気調和機の発生に起因して空気調和機能が低下するのを適切に抑制することができるようになり、空気調和機の追加・削減が容易になる。
(5−8)
システム制御部30が異常空気調和機の発生に応答して正常空気調和機の能力を上げる制御を行うことができるように構成されていると、異常空気調和機の発生にともなって部屋RMの状態が不快な状態の方向に変化するのをフィードフォワード制御によって抑制できる。例えば部屋RMの室内温度が設定温度から乖離するのを緩和することができ、異常空気調和機の発生にともなうユーザの不快感を緩和することができる。
10 空気調和システム
21〜29 空気調和機
30 システム制御部
31〜39 機器制御部
41〜49 圧縮機
51〜59 共通空間側ファン
61〜69 空調対象空間側ファン
71〜79 ルーバ
210 空調対象空間側熱交換器(利用側熱交換器の例)
220 共通空間側熱交換器(熱源側熱交換器の例)
350,350a〜350d 部屋側吹出口
410,420,430 機器制御部
特開昭48−2756号公報

Claims (9)

  1. 屋内の1つの空調対象空間の空調を行うために、前記空調対象空間の周囲の前記屋内に配置されている空調対象外の共通空間の空気との間で熱交換を行う空気調和システム(10)であって、
    前記空調対象空間の空気と冷媒の熱交換を行う利用側熱交換器(210)、前記共通空間の空気と冷媒の熱交換を行う熱源側熱交換器(220)、及び前記利用側熱交換器と前記熱源側熱交換器を循環する冷媒を圧縮する圧縮機(41〜49)を有する空気調和機(21〜29)を複数備え、
    前記複数の空気調和機の中に前記圧縮機を動かせない状態である異常空気調和機が発生していることを検知可能に構成され、前記異常空気調和機が発生したときには、前記異常空気調和機以外の正常空気調和機の風向及び/または風速を前記異常空気調和機が発生する前に比べて変更する制御を行うシステム制御部(30,410,420,430)をさらに備え、
    前記システム制御部は、前記異常空気調和機から前記正常空気調和機までの距離に応じて前記正常空気調和機の風向及び/または風速の変更の程度を異ならせる、空気調和システム。
  2. 屋内の1つの空調対象空間の空調を行うために、前記空調対象空間の周囲の前記屋内に配置されている空調対象外の共通空間の空気との間で熱交換を行う空気調和システム(10)であって、
    前記空調対象空間の空気と冷媒の熱交換を行う利用側熱交換器(210)、前記共通空間の空気と冷媒の熱交換を行う熱源側熱交換器(220)、及び前記利用側熱交換器と前記熱源側熱交換器を循環する冷媒を圧縮する圧縮機(41〜49)を有する空気調和機(21〜29)を複数備え、
    前記複数の空気調和機の中に前記圧縮機を動かせない状態である異常空気調和機が発生していることを検知可能に構成され、前記異常空気調和機が発生したときには、前記異常空気調和機以外の正常空気調和機の風向及び/または風速を前記異常空気調和機が発生する前に比べて変更する制御を行うシステム制御部(30,410,420,430)をさらに備え、
    前記複数の空気調和機は、グループ化されて互いに通信可能な複数のグループ内空気調和機を含み、
    前記システム制御部は、前記複数のグループ内空気調和機同士の通信によって前記複数のグループ内空気調和機の中で前記異常空気調和機と前記正常空気調和機とを特定する、空気調和システム。
  3. 屋内の1つの空調対象空間の空調を行うために、前記空調対象空間の周囲の前記屋内に配置されている空調対象外の共通空間の空気との間で熱交換を行う空気調和システム(10)であって、
    前記空調対象空間の空気と冷媒の熱交換を行う利用側熱交換器(210)、前記共通空間の空気と冷媒の熱交換を行う熱源側熱交換器(220)、及び前記利用側熱交換器と前記熱源側熱交換器を循環する冷媒を圧縮する圧縮機(41〜49)を有する空気調和機(21〜29)を複数備え、
    前記複数の空気調和機の中に前記圧縮機を動かせない状態である異常空気調和機が発生していることを検知可能に構成され、前記異常空気調和機が発生したときには、前記異常空気調和機以外の正常空気調和機の風向及び/または風速を前記異常空気調和機が発生する前に比べて変更する制御を行うシステム制御部(30,410,420,430)をさらに備え、
    前記複数の空気調和機は、それぞれ、前記共通空間から取り入れられる空気を前記熱源側熱交換器に流して再び前記共通空間に吹出させる共通空間側ファン(51〜59)を有し、
    前記システム制御部は、前記異常空気調和機の発生に応答して前記正常空気調和機の前記圧縮機の運転周波数の増加及び/または前記共通空間側ファンの回転数の増加により前記正常空気調和機の能力を上げる制御を行う、空気調和システム。
  4. 屋内の1つの空調対象空間の空調を行うために、前記空調対象空間の周囲の前記屋内に配置されている空調対象外の共通空間の空気との間で熱交換を行う空気調和システム(10)であって、
    前記空調対象空間の空気と冷媒の熱交換を行う利用側熱交換器(210)、前記共通空間の空気と冷媒の熱交換を行う熱源側熱交換器(220)、及び前記利用側熱交換器と前記熱源側熱交換器を循環する冷媒を圧縮する圧縮機(41〜49)を有する空気調和機(21〜29)を複数備え、
    前記複数の空気調和機の中に前記圧縮機を動かせない状態である異常空気調和機が発生していることを検知可能に構成され、前記異常空気調和機が発生したときには、前記異常空気調和機以外の正常空気調和機の風向及び/または風速を前記異常空気調和機が発生する前に比べて変更する制御を行うシステム制御部(30,410,420,430)をさらに備え、
    前記異常空気調和機は、前記空調対象空間から取り入れられる空気を前記利用側熱交換器に流して再び前記空調対象空間に吹き出させる空調対象空間側ファン(61〜69)を有し、
    前記異常空気調和機は、前記圧縮機を動かすことができないけれども前記空調対象空間側ファンを動かせる場合には、前記空調対象空間側ファンを駆動する、空気調和システム。
  5. 屋内の1つの空調対象空間の空調を行うために、前記空調対象空間の周囲の前記屋内に配置されている空調対象外の共通空間の空気との間で熱交換を行う空気調和システム(10)であって、
    前記空調対象空間の空気と冷媒の熱交換を行う利用側熱交換器(210)、前記共通空間の空気と冷媒の熱交換を行う熱源側熱交換器(220)、及び前記利用側熱交換器と前記熱源側熱交換器を循環する冷媒を圧縮する圧縮機(41〜49)を有する空気調和機(21〜29)を複数備え、
    前記複数の空気調和機の中に前記圧縮機を動かせない状態である異常空気調和機が発生していることを検知可能に構成され、前記異常空気調和機が発生したときには、前記異常空気調和機以外の正常空気調和機の風向及び/または風速を前記異常空気調和機が発生する前に比べて変更する制御を行うシステム制御部(30,410,420,430)をさらに備え、
    前記複数の空気調和機は、それぞれ、前記システム制御部と通信を行い、前記各空気調和機を制御するための機器制御部(31〜39)を有し、
    前記複数の機器制御部は、運転中に、サーモオフ条件が満たされていない状態で前記圧縮機を停止する場合を異常により前記圧縮機を動かせなくなったと判断するように構成されている、空気調和システム。
  6. 前記システム制御部は、前記異常空気調和機が発生したときには、前記異常空気調和機が発生する前に比べて前記正常空気調和機の風向を前記異常空気調和機の方に向ける制御を行う、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の空気調和システム。
  7. 前記複数の空気調和機は、それぞれ、前記空調対象空間の天井に設置され、複数の吹出口(350a〜350d)を有し、前記複数の吹出口から同時に複数方向に調和空気を吹出せるように構成されている、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の空気調和システム。
  8. 前記システム制御部は、前記空調対象空間における前記複数の空気調和機の位置を特定する位置情報を設定可能に構成され、前記位置情報に基づいて、前記異常空気調和機以外の前記正常空気調和機の風向及び/または風速を前記異常空気調和機が発生する前に比べて変更する制御を行う、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の空気調和システム。
  9. 前記システム制御部は、前記異常空気調和機の近くの1または複数の前記正常空気調和機の風向及び/または風速を変更する、
    請求項に記載の空気調和システム。
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