JP6965574B2 - タイヤ用ゴム組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物の製造方法に関する。
タイヤ用ゴム組成物においては、低燃費性及びウェットグリップ性をバランスよく向上させる目的で、シリカを配合する技術が広く使用されている。
シリカは、凝集性が高く、ゴム中に均一に分散させることは困難であるため、シリカと結合し、シリカの分散を促進するシランカップリング剤と併用することが一般的である。従来から、シリカの分散性の向上のために、シランカップリング剤の反応性を高める手法が種々検討されており、例えば、特許文献1では、ヒドロキシ酸、イタコン酸をゴム組成物に配合する手法が開示されている。また、シランカップリング剤の反応性を高める他の手法として、通常は仕上げ練り工程で投入する加硫促進剤を、ゴム成分、シリカ及びシランカップリング剤とともにベース練り工程で投入する手法も知られている。しかしながら、近年では、シリカの分散性の更なる向上が求められている。
国際公開第2011/062099号
本発明は、前記課題を解決し、スコーチの発生を抑制しながら、シリカの分散性を向上させ、低燃費性に優れたタイヤ用ゴム組成物が得られるタイヤ用ゴム組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分、シリカ及びシランカップリング剤を混練する第一ベース練り工程と、前記第一ベース練り工程で得られた第一混練物及び加硫促進剤を混練する第二ベース練り工程と、前記第二ベース練り工程で得られた第二混練物及び加硫剤を混練する仕上げ練り工程とを含み、前記第二ベース練り工程の混練を、混練室と、前記混練室の内容物を排出するドロップドアとを備え、前記ドロップドアの温度が20〜40℃に調節されているバンバリーミキサーによって実施するタイヤ用ゴム組成物の製造方法に関する。
本発明によれば、ベース練り工程を、少なくとも、第一ベース練り工程及び第二ベース練り工程の二段階で実施し、そして、加硫促進剤を投入する第二ベース練り工程において、バンバリーミキサーのドロップドアを所定の設定温度に調節するタイヤ用ゴム組成物の製造方法であるので、スコーチの発生を抑制しながら、シリカの分散性を向上させ、低燃費性に優れたタイヤ用ゴム組成物を提供できる。
第二ベース練り工程で使用するバンバリーミキサーの一例を示す概略断面図である。
本発明は、ゴム成分、シリカ及びシランカップリング剤を混練する第一ベース練り工程と、前記第一ベース練り工程で得られた第一混練物及び加硫促進剤を混練する第二ベース練り工程と、前記第二ベース練り工程で得られた第二混練物及び加硫剤を混練する仕上げ練り工程とを含み、前記第二ベース練り工程の混練を、混練室と、前記混練室の内容物を排出するドロップドアとを備え、前記ドロップドアの温度が20〜40℃に調節されているバンバリーミキサーによって実施するタイヤ用ゴム組成物の製造方法である。
バンバリーミキサーは、ラムによって混練室を略密閉した状態で材料を混練した後、混練室の内容物をドロップドアから排出する装置である。ドロップドアは、ドロップドアへの内容物の付着を抑制するため、通常、41〜80℃程度に温度調節されているが、この温度範囲では、加硫促進剤を第二ベース練り工程で投入すると、スコーチが発生しやすくなる(スコーチタイムが短くなる)傾向がある。
これに対し、本発明では、ドロップドアの温度を20〜40℃に調節することで、加硫促進剤を第二ベース練り工程で投入しても、スコーチの発生を抑制する(スコーチタイムを長くする)ことができる。また、加硫促進剤によってシリカとシランカップリング剤の反応が促進されることで、ドロップドアの温度を通常よりも低くしているにも関わらず、ドロップドアへの内容物の付着が生じにくい。
また、仕上げ練り工程後の混練物は、通常、押出機を用いて混練物をシート状に押し出す押出工程へ回送される。この押出工程において、押出速度(押出機のスクリューの回転速度)を上げ、押し出されるシートの移動速度(ライン速度)を速くすると、シリカの分散性が向上するものの、スコーチが発生しやすくなる傾向がある。
これに対し、本発明では、加硫促進剤を第二ベース練り工程で投入する手法において、ドロップドアの温度を20〜40℃に調節することで、押出工程におけるスコーチの発生も抑制することができ、これにより、ライン速度を速くして、シリカの分散性を向上させ、低燃費性が改善されたタイヤ用ゴム組成物を得ることが可能となる。また、ライン速度を速くすることで、生産性の改善も期待できる。
以下、各工程の詳細について説明する。
(第一ベース練り工程)
第一ベース練り工程では、ゴム成分、シリカ及びシランカップリング剤を混練する。
ゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のジエン系ゴムが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、SBR、BRが好ましく、SBR、BRの併用がより好ましい。
シランカップリング剤としては特に限定されないが、例えば、スルフィド系、ビニル系、アミノ系、グリシドキシ系、ニトロ系、クロロ系シランカップリング剤等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフィド系シランカップリング剤が好ましく、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドがより好ましい。
シリカとしては特に限定されず、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは50〜250m/g、より好ましくは120〜200m/gである。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
第一ベース練り工程において、ゴム成分、シリカ及びシランカップリング剤の投入量は、全量(全工程で使用する合計量)であってもよいし、一部であってもよい。
シリカの分散をより促進できるという理由から、ゴム成分は、第一ベース練り工程で全量を投入して混練することが好ましく、シリカ及びシランカップリング剤は、一部を第一ベース練り工程で投入して混練し、残部を第二ベース練り工程で投入して混練することが好ましい。
第一ベース練り工程では、上述のゴム成分、シリカ、シランカップリング剤以外に、他の成分を投入して混練してもよい。他の成分としては、第二ベース練り工程で投入する加硫促進剤や、仕上げ練り工程で投入する加硫剤以外であれば特に限定されないが、例えば、カーボンブラック、オイル等が挙げられる。
第一ベース練り工程の混練方法は特に限定されず、後述の第二ベース練り工程で使用するバンバリーミキサー等を使用することができる。
第一ベース練り工程において、排出温度は、シリカ及びシランカップリング剤の反応促進効果の観点から、130〜160℃が好ましい。
(第二ベース練り工程)
第二ベース練り工程では、第一ベース練り工程で得られた第一混練物及び加硫促進剤を混練する。
加硫促進剤としては特に限定されないが、例えば、グアニジン類、スルフェンアミド類、チアゾール類、チウラム類、ジチオカルバミン酸塩類、チオウレア類、キサントゲン酸塩類等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果が良好に得られるという理由から、グアニジン類、スルフェンアミド類、チアゾール類、チウラム類が好ましい。
グアニジン類としては、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ−o−トリルグアニジン塩、1,3−ジ−o−クメニルグアニジン、1,3−ジ−o−ビフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−クメニル−2−プロピオニルグアニジン等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、1,3−ジフェニルグアニジンが好ましい。
スルフェンアミド類としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−メチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドが好ましい。
チアゾール類としては、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モリホリノチオ)ベンゾチアゾール等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィドが好ましい。
チウラム類としては、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィドが好ましい。
第二ベース練り工程において、加硫促進剤の投入量は、全量(全工程で使用する合計量)であってもよいし、一部であってもよいが、シリカの分散をより促進できるという理由から、一部を第二ベース練り工程で投入して混練し、残部を仕上げ練り工程で投入して混練することが好ましい。
また、シランカップリング剤とシリカの反応促進効果の観点から、加硫促進剤の投入量は、シリカの投入量100質量部に対して、0.1〜10質量部に設定することが好ましい。
第二ベース練り工程では、上述の第一混練物、加硫促進剤以外に、他の成分を投入して混練してもよい。他の成分としては、仕上げ練り工程で投入する加硫剤以外であれば特に限定されないが、例えば、シリカ、シランカップリング剤、オイル、ステアリン酸、老化防止剤等が挙げられる。
図1は、第二ベース練り工程で使用するバンバリーミキサーの一例を示す概略断面図である。図1に示されたバンバリーミキサー1は、混練室(ミキシングチャンバー)10と、混練室10を略密閉自在に構成されたラム(フローティングウェイト)11と、混練室の内容物を排出するドロップドア15とを備える。
混練室10には、筒状のホッパー12が接続されており、ホッパー12の側面に設けられた投入口13から材料が投入される。投入された材料は、混練室10内に設けられた一対のローター14a、14bが互いに逆方向に回転することで混練され、その後、混練室10の下部に設けられたドロップドア15から排出される。
ラム11は、空気シリンダ等によってホッパー12内を上下に移動可能に構成されており、ラム11の下降、上昇により、混練室10の略密閉、開放(略密閉解除)を切り替えることができる。混練は、通常、ラム11を下降させ、混練室10を略密閉した状態で実施する。
第二ベース練り工程において、ドロップドア15の温度は、20〜40℃に調節される。20℃以上とすることで、ドロップドア15への内容物の付着を顕著に抑制することができ、40℃以下とすることで、スコーチの発生を顕著に抑制することができる。
なお、ドロップドア15の温度は、通常のバンバリーミキサーと同様の手法で調節すればよく、例えば、温水や冷却水を循環させるジャケットをドロップドアに装着する等によって温度調節が可能である。
第二ベース練り工程において、排出温度は、シリカ及びシランカップリング剤の反応促進効果の観点から、130〜160℃が好ましい。
(仕上げ練り工程)
仕上げ練り工程では、第二ベース練り工程で得られた第二混練物及び加硫剤を混練する。
仕上げ練り工程の混練方法としては特に限定されず、例えば、オープンロール等の公知の混練機を用いることができる。また、排出温度は、80〜120℃が好ましい。
加硫剤としては、ゴム成分を架橋可能な薬品であれば特に限定されないが、例えば、硫黄等が挙げられる。また、ハイブリッド架橋剤(有機架橋剤)についても本発明における加硫剤として使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、硫黄が好ましい。
なお、仕上げ練り工程では、上述の第二混練物、加硫剤以外に、他の成分を投入して混練してもよい。他の成分としては、例えば、加硫促進剤、酸化亜鉛等が挙げられる。
仕上げ練り工程で投入する加硫促進剤としては、第二ベース練り工程で投入する加硫促進剤と同様のものを使用できるが、グアニジン類、チアゾール類、スルフェンアミド類が好ましく、グアニジン類、チアゾール類、スルフェンアミド類の併用がより好ましい。
(押出工程)
押出工程では、押出機を用いて、仕上げ練り工程で得られた混練物(第三混練物)をシート状に押出成形する。
押出機は、通常、シリンダ、スクリュー、及び前記シリンダの内面に突設したピン(シリンダの内面に突出するように取り付けたピン)を備えている。この押出機では、押出機の材料供給部から供給された混練物が、シリンダ内のピンが所定個数突設された混練室内において、スクリューの回転により順次移動し、ピンとスクリューとの共同作業で混練、可塑化され、先端の射出ノズルの金型に射出され、シート状に成形される。
押出機の押出速度(スクリューの回転速度)は、押出機から押し出されるシートの移動速度(ライン速度)に合わせて適宜調整すればよい。
シートのライン速度は、生産性の観点から、好ましくは35m/分以上、より好ましくは40m/分以上であり、また、スコーチ抑制の観点から、好ましくは65m/分以下、より好ましくは55m/分以下である。
なお、シートのライン速度は、シートを搬送するコンベアやロール等の速度によって調節が可能である。
(加硫工程)
前述の工程で作製された混練物(未加硫ゴム組成物)は、通常、その後加硫される。例えば、未加硫ゴム組成物を、トレッド等のタイヤ部材の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成した後、加硫機中で加熱加圧することで、タイヤを製造することができる。加硫温度は、130〜200℃が好ましく、加硫時間は、5〜15分が好ましい。
良好な低燃費性が得られるという理由から、本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは60質量部以上であり、また、好ましくは200質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。
良好な低燃費性が得られるという理由から、本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは8質量部以上であり、また、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
SBR:日本ゼオン(株)製のNipol NS210(S−SBR)
BR:宇部興産(株)製のBR150B
シリカ:エボニックデグッサ社製のウルトラシルVN3(NSA:175m/g)
シランカップリング剤:エボニックデグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイヤブラックN220(NSA:114m/g)
オイル:(株)ジャパンエナジー製のX140(アロマオイル)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸つばき
加硫促進剤D:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(1,3−ジフェニルグアニジン)
加硫促進剤CZ:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤M−P:大内新興化学工業(株)製のノクセラーM−P(2−メルカプトベンゾチアゾール)
加硫促進剤TOT−N:大内新興化学工業(株)製のノクセラーTOT−N(テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド)
加硫促進剤TBZTD:三新化学工業(株)製のサンセラーTBZTD(テトラベンジルチウラムジスルフィド)
加硫促進剤MBTS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM(ジベンゾチアジルジスルフィド)
加硫促進剤NS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
(実施例及び比較例)
(1)第一ベース練り工程
バンバリーミキサーを用いて、表1〜5の第一ベース練り工程の項目に記載の材料を混練し、ゴム温度(混練物の温度)が約150℃になった時点で排出した。バンバリーミキサーのドロップドアの設定温度は、表1〜5に記載のとおりである。
(2)第二ベース練り工程
バンバリーミキサーを用いて、第一ベース練り工程で得られた第一混練物と、表1〜5の第二ベース練り工程の項目に記載の材料とを混練し、ゴム温度が約150℃になった時点で排出した。バンバリーミキサーのドロップドアの設定温度は、表1〜5に記載のとおりである。
(3)仕上げ練り工程
オープンロールを用いて、第二ベース練り工程で得られた第二混練物と、表1〜5の仕上げ練り工程の項目に記載の材料とを混練し、ゴム温度が約110℃になった時点で排出した。
(4)押出工程
仕上げ練り工程で得られた第三混練物を、押出機(スクリュー径:φ80mm、L/D:50、ダイギャップ幅:40mm、シリンダ温度:220℃)を用いて、表1〜5に記載のライン速度となるようにリボン状のシートを押出し、未加硫ゴム組成物を得た。
(5)加硫工程
押出工程で得られた未加硫ゴム組成物を170℃で10分間、0.5mm厚の金型でプレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物及び加硫ゴム組成物について、下記の評価を行った。結果を表1〜5に示す。なお、各表における基準配合は以下のとおりである。
表1:比較例1−1
表2:比較例2−1
表3:比較例3−1
表4:比較例4−1
表5:比較例5−1
(スコーチ指数)
JIS K 6300に準じて、130℃で測定した未加硫ゴム組成物のスコーチタイム(t10)を、基準配合を100として指数表示した。指数が小さいほど、スコーチタイムが長く、スコーチが発生しにくいことを示す。
(シリカ分散指数)
アルファーテクノロジー社製RPA2000を用いて、測定温度110℃(予熱1分)、周波数6cpm、振幅0.28〜10%の条件で、上記加硫ゴム組成物の貯蔵弾性率の歪依存性を測定し、歪量0.56%時の貯蔵弾性率の値を求め、基準配合の値を100として指数表示した。指数が大きいほど、シリカの分散不良が少なく、シリカが良好に分散していることを示す。
(RR指数)
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度30℃、周波数10Hz、初期歪10%及び動歪2%の条件下で、上記加硫ゴム組成物の損失正接(tanδ)を測定し、基準配合を100として指数表示した。指数が大きいほど、転がり抵抗が低く、低燃費性に優れることを示す。
(生産性)
生産性の指標として、スコーチが極めて発生しにくいライン速度:25m/分に対する、各配合のライン速度の比率を算出した。
Figure 0006965574
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表1〜5より、加硫促進剤を第二ベース練り工程で投入するとともに、第二ベース練り工程で使用するバンバリーミキサーのドロップドアを所定の設定温度に調節した実施例は、スコーチの発生を抑制しながら、シリカの分散性が向上し、低燃費性が改善された。また、ライン速度を速くすることで、良好な生産性が得られているにも関わらず、充分なスコーチタイムを確保することができた。
なお、表には示していないが、ドロップドアの設定温度を41〜80℃とし、ライン速度を40m/分とした場合、押出工程でスコーチが発生した。
1 バンバリーミキサー
10 混練室
11 ラム
12 ホッパー
13 投入口
14a、14b ローター
15 ドロップドア

Claims (4)

  1. ゴム成分、シリカ及びシランカップリング剤を混練する第一ベース練り工程と、
    前記第一ベース練り工程で得られた第一混練物及び加硫促進剤を混練する第二ベース練り工程と、
    前記第二ベース練り工程で得られた第二混練物及び加硫剤を混練する仕上げ練り工程と
    押出機を用いて、前記仕上げ練り工程で得られた第三混練物を押出成形する工程とを含み、
    前記第二ベース練り工程の混練を、混練室と、前記混練室の内容物を排出するドロップドアとを備え、前記ドロップドアの温度が20〜40℃に調節されているバンバリーミキサーによって実施し、
    前記押出機から押し出されるシートのライン速度が35〜65m/分であるタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  2. 前記第二ベース練り工程は、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド及びテトラベンジルチウラムジスルフィドからなる群より選択される少なくとも1種を混練するものである請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  3. 前記第二ベース練り工程は、オイル及びステアリン酸からなる群より選択される少なくとも1種を混練するものである請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  4. 前記仕上げ練り工程は、酸化亜鉛を混練するものである請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
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